以下、図面を用いて、本発明の第1実施形態に係るスロットマシン100について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、スロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。本実施例1において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例1では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。なお、このバックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。
さらに、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110〜112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナス遊技中(BB遊技中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例1においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130または131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110〜112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110〜112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137〜139を操作すると対応するいずれかのリール110〜112が停止することになる。
ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出するための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例1では発光可能な受皿を採用しており、以下受皿ランプと呼ぶこともある。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、受皿ランプ156は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。扉付き液晶表示装置600は、液晶表示装置(LCD)610と、左扉620と、右扉630を備えている。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
<制御部>
次に、図2及び図3を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400によって構成されている。
<主制御部>
まず、図2を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。
タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するための制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する各制御部においても同様である。
また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、CPU310は、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算/貯留スイッチ324、メダル払い出しセンサ326の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル受付センサ320は、メダル投入口134の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
メダル投入ボタンセンサ323は、メダル投入ボタン130、131のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。たとえば、CPU310は、メダル投入ボタン130に対応するメダル投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを1枚投入し、メダル投入ボタン131に対応するメダル投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを3枚投入する。なお、メダル投入ボタン131が押された際、貯留されているメダル枚数が2枚の場合は2枚投入され、1枚の場合は1枚投入される。
精算/貯留スイッチ324は、精算ボタン132に設けられている。精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダルの精算が行われる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、具体的には、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにハイレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口から払出すための装置。図示せず。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、遊技開始ランプ121、再遊技ランプ122、リールパネルランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124等)と、7セグメント表示器341(貯留枚数表示器125、表示器126、払出枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、水晶発振器311のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントするカウンタと、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜16777215までの値をインクリメントするカウンタの2つの乱数カウンタを備えている。
また、CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
<副制御部>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信された制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、図柄表示窓113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、CPU410は、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等を実行する。
また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース471、出力インタフェース470、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
CPU410は、時計IC423が接続されていることで、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、例えば、副制御部400に設定された所定情報を店の係員等が確認できるようになっている。
更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて演出ランプ430(上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、受け皿ランプ156、払出口ストロボ171など)を制御する。なお、タイトルパネルランプは、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払出口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410は、扉・液晶画面制御部490への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。扉・液晶画面制御部490は、液晶表示装置610及び扉620、630を制御する制御部である。
<主制御部メイン処理>
次に、図4を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101において各種の初期化処理が実行される。
ステップS102では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合はメダルの投入が不要である。
ステップS103では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定する。
ステップS104では、有効な入賞ライン114を確定する。
ステップS105では、乱数発生器317で発生させた乱数を取得する。
ステップS106では、ステップS105で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役のフラグを内部的にONに設定する。なお、ステップS105で取得した乱数値は、入賞役内部抽選のほかにも、リール停止制御テーブルを選択するときの抽選等にも使用してもよい。
ステップS107では、リール回転開始処理により、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップ108では、リール停止制御処理により、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。この際、各リール110〜112を、リール停止制御テーブルに基づいて停止させる。さらに、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。
ステップ109では、メダル投入によって有効化された入賞ライン上に、内部当選した入賞役またはフラグ持越し中の入賞役に対応する入賞図柄組合せが揃った(表示された)場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃っていたならばリプレイ入賞と判定する。また、入賞した入賞役に対応するフラグがリセットされる。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合に次回からBB遊技を開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。
以上により1遊技(つまり、以下、1遊技(単に遊技と言うこともある)とはメダル投入から次の遊技状態の移行までを言う。)が終了し、以降、主制御部メイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、図示は省略するが、主制御部300は、このメイン処理に加えて、タイマ割込みに基づいて定期的にタイマ割込み処理を実行し、このタイマ割込み処理において副制御部400に対してコマンドを送信するように構成されている。
次に、図5はスロットマシン100のストップボタンユニット200と発電手段500の分解斜視図である。
ストップボタンユニット200は、ボタンヘッド202と、ボタンベース204と、戻しバネ206と、本体ケース207と、ストップボタン基板208と、基板ケース210から構成されている。なお、本実施例では、ストップボタンユニット200は、3つのストップボタンを収容可能で、ボタンヘッド202、ボタンベース204及び戻しバネ206をそれぞれ3つ備えている。
ボタンヘッド202は、椀形状で透過性のある樹脂製部材である。また、ボタンヘッド202は、後で説明するボタンベース204と係合可能に形成されている(以下、ボタンヘッド202とボタンベース204が係合して一体化したものをストップボタン137〜139と言う)。
ボタンベース204は、略筒形状で樹脂製又は金属製部材であり、ボタンヘッド202と係合する端部の逆側の外側面には、後で説明する本体ケース207の凹部207aと係止するための係止フック204aが設けられている。また、ボタンベース204の内側面には、検知片(図示省略)が本体ケース207方向に突出して設けられている。さらに、ストップボタン137〜139は、本体ケース207と係合した場合、その凹部207a内を押下方向に所定の範囲で摺動可能に構成されている。また、ストップボタン137〜139が押下された場合、検知片(図示省略)が、後で説明するストップボタン基板208に設けられた検知センサ208cによって検知される位置まで押下方向に移動するように構成されている。
戻しバネ206は、バネ等の弾性部材で、ストップボタン137〜139と共に本体ケース207に設けられた凹部207aに収容され、ストップボタン137〜139とストップボタン基板208の所定の位置に挟まれて、ストップボタン137〜139を押し上げる方向(ボタンヘッド202方向)に弾性力を作用するように構成されている。したがって、遊技者(図示省略)がストップボタン137〜139を押下した後、手を離すと、戻しバネ206の弾性力によって、ストップボタン137〜139を自動的に押下前の所定の位置に戻すことが出来るようになっている。
本体ケース207は、樹脂製又は金属製部材で、前述した凹部207aと、前面扉102と係合して外部に表出する鍔部207bと、前面扉102と係合して本体ケース207を係止するホルダ部207cを備えて構成されている。なお、本実施例では、ストップボタン137〜139を収容できる形状に形成された凹部207aを3つ備えている。
ストップボタン基板208は、基板208aと、その基板208a上にLEDなどの発光素子208bと、前述したボタンベース204に設けられた検知片(図示省略)の位置を検知する検知センサ208cと、基板ハーネスコネクタ208dと、その他、抵抗やコンデンサ(図示省略)等の電子部品が実装されている。また、このストップボタン基板208は、本体ケース207のホルダ部207cの下方(ボタンヘッド202が位置する側と反対側)と係合して係止される。さらに、ストップボタン基板208は、取付ネジ212が貫通する貫通穴208fが設けられている。
発光素子208bは、各ストップボタン137〜139の所定の位置に合わせて3つ配置され、同図に示すように、ボタンヘッド202の底面部の中心延長上で発光するように構成されている。また、同図に示すように、発光素子208bの発光部(本実施例では、発光ダイオードの発光部)は、基板208aに隣接して設置されている。
なお、本実施例では、発光素子208bの近傍周囲の基板208a上に、白色の反射板208eを設けており、発光体208bから発射された光を反射板208eでボタンヘッド202方向に反射して、ボタンヘッド202の底面部に、より多くの光を照射できる構造としている。
検知センサ208cは、発光素子(例えば,ELD)と受光素子(例えば、ホトダイオード又はホトトランジスタ)から構成され、ストップボタン137〜139が押下された場合、ボタンベース204に設けられた検知片(図示省略)が、ストップボタン基板208方向に移動して、検知センサ208cの発光素子と受光素子の間隙G1に侵入することにより、遮光を検知するように構成されている。これによりストップボタン137〜139の操作が検知され、スロットマシン100の各リール110〜112の停止制御が行われる。
基板ハーネスコネクタ208dは、ハーネス(接続ケーブル)219が接続され、ハーネス219の他端は、主制御部300の基板に接続されている。したがって、検知センサ208cの検知信号は、主制御部300に出力されるようになっている。
基板ケース210は、椀形状で樹脂製又は金属製部材で、本体ケース207と共にストップボタン基板208を挟み込むように収容して保護する。また、基板ケース210は、取付ネジ212を貫通させる貫通穴210aが設けられ、本体ケース207と基板ケース210は、その取付ネジ212で固定される。
発電手段500は、ボタンベース204に設けられた磁石510と、ストップボタン基板208上に設けられた界磁コイル520とで構成されている。
本実施例では、磁石510と界磁コイル520は、磁石510と界磁コイル520を1対として各ストップボタン137〜139毎に1対ずつ、合計3対設けられている。
磁石510は、棒状の永久磁石または電磁石で、ボタンヘッド202と反対側のボタンベース204の端部から突出するように設けられている。
界磁コイル520は、鉄などの磁性体の電線を円筒形に巻いたコイルである。界磁コイル520は、コイル端部を磁石方向にして、対応する磁石510と略同一線上のストップボタン基板208上に設けられている。したがって、ストップボタン137〜139が押下された場合、磁石510は、対応する界磁コイル520の所定の位置まで挿入(又は近接)される。その後、戻しバネ206の弾性力によりストップボタン137〜139が押下前の位置まで自動的に戻された場合、磁石510は、界磁コイル520から引き抜かれる(又は離反される)ように構成されている。この磁石510が、界磁コイル520から挿脱(又は近接、離反)されることにより界磁コイル520の磁束が変化して、界磁コイル520に誘導電流が発生する。
ここで、図6を用いて、発電原理について説明する。同図(a)は、ストップボタン137〜139が押下されて磁石510が、界磁コイル520方向に挿入(近接)する場合の図であり、同図(b)は、ストップボタン137〜139が離され、磁石510が界磁コイル520から引き抜かれる(離反される)場合の図である。
同図(a)に示すように、磁石510が界磁コイル520方向(矢印A方向)に近づくと、磁石510の磁界により界磁コイル520の磁束が変化し、界磁コイル520に矢印C方向に誘導電流が流れる。したがって、界磁コイル520の両端に起電力が発生する。
反対に、同図(b)に示すように、磁石510が界磁コイル520から離れる方向(矢印B方向)に移動すると、前述と同様、磁石510の磁界により界磁コイル520の磁束が変化し、矢印D方向に誘導電流が流れ、界磁コイル520の両端に起電力が発生する。
発生した起電力は、そのまま、スロットマシン100で使用する電力として供給してもよく、後で説明する蓄電池に一旦蓄積して必要な時にスロットマシン100に供給するようにしてもよい。
なお、起電力(誘導電流)の方向は界磁コイル520の電線の巻き方向や、磁石510N極又はS極の向きで変わるが、起電力が発生するものであれば、界磁コイル520の巻き方向や磁石510の磁極の方向はどの方向でも問題ない。
なお、本実施理では、ストップボタン137〜139側に磁石510を設け、ストップボタン基板208側に界磁コイル520を設けて起電力を発生させる構造としたが、反対に、ストップボタン137〜139側に界磁コイル520を設け、ストップボタン基板208側に磁石510を設けるようにしても同様の起電力が得られることはいうまでもない。
したがって、操作手段200(ストップボタン137〜139)の操作に基づいて、発電出来るので、発電するための電力消費が必要なく、効率的に発電できるという効果がある。
また、ストップボタン137〜139は、戻しバネ206の作用により自動で所定の位置に戻り、この戻る際にも発電でき、1回の操作で2回分の発電ができるという効果がある。
次に、図7を用いて、本発明に係る第2実施形態について詳細に説明する。同図は、第2実施形態に係るスロットマシン100のメダル投入ボタンユニット600と発電手段700の分解斜視図である。この第2実施形態は、メダル投入ボタンユニット600の操作に基づいて、発電できるところに特徴がある。
メダル投入ボタンユニット600は、ホルダ610と、押下部620と、押下部カバー630と、実装基板640と、底部カバー650と、取付ナット660と、戻しバネ670から構成されている。
ホルダ610は、押下部ホルダ612と、その下側に形成されている円筒部ホルダ614から構成されている。
押下部ホルダ612は、樹脂製又は金属製の概略6角形の箱形状部材である。その押下部ホルダ612は、ホルダ凹部612aと、鍔部612bを備えている。ホルダ凹部612aは、後で説明する押下部620を摺動可能に収容できるように形成されている。また、鍔部612bは、スロットマシン100の前面扉102と所定の位置で係合して係止される。
円筒部ホルダ614は、樹脂製又は金属製の略円筒状部材であり、押下部ホルダ612の下側(底部カバー650側)に連続して接続され、押下部ホルダ612と一体になってホルダ610を形成している。円筒部ホルダ614は、その円筒外周に、取付ナット660と締結されるネジ状の組付ネジ部614aが形成され、後で説明する押下部620を係止する切欠部614bが実装基板640側に設けられ、底部カバー650を係止する係止フック614cが設けられている。さらに、円筒部ホルダ614の内側には、実装基板640をガイドする基板ガイド614dが設けられている。
押下部620は、押下部ヘッド622と、その下側に連続して形成されている円筒部624から構成され、形状的には、ホルダ610を縮小したような形状になっている。
押下部ヘッド622は、樹脂製又は金属製の概略6角形の箱形状部材である。その押下部ヘッド622は、その箱形状の周囲に、後で説明する押下部カバー630と係合して係止する押下部カバー係止部622aが設けられている。
円筒部624は、樹脂製又は金属製の略円筒状部材であり、押下部ヘッド622と連続して接続され、押下部ヘッド622と一体になって押下部620を形成している。また、円筒部624は、円筒部ホルダ614の内部に摺動可能に収容される。円筒部624は、その下側(ホルダ610側)に、ホルダ610と係止する係止部624aが設けられている。その係止部624aは、円筒部ホルダ614に設けられた切欠部614bと係合し、ホルダ610に係止される。さらに円筒部624は、その円筒内側に、検知片624bを備え、押下部620が押下された場合に、その検知片624bが摺動して、後で説明する実装基板640に実装されている検知センサ646の検知部G2に侵入するように構成されている。
押下部カバー630は、押下部620の押下部ヘッド622と係合し、押下部ヘッド622を収容する概略6角形の透明樹脂製のカバーである。その押下部カバー630は、その内側にメダル投入ボタン131の機能名(例えば、本実施例では、「最大」を意味する「MAX」の文字)が印刷された透過性を有する透過板635が内装され、遊技者が透過板635に記載された文字等を確認できるようにされている。また、押下部カバー630の周囲には、押下部620の押下部カバー係止部622aと係合して、押下部カバー630を係止する取付穴632が設けられている。
実装基板640は、プリント実装基板であり、略逆T字型をした基板642と、その基板642に実装されているコネクタ644と、検知センサ646と、発光体648と、その他、抵抗やコンデンサ等の電子部品(図師省略)から構成されている。
実装基板640は、円筒部ホルダ614の内部に設けられた基板ガイド614dに沿って、押下部620方向に挿入され、円筒部ホルダ614内に立設される。したがって、実装基板640は、円筒部ホルダ614内部に立設されて収容されることで、円筒部ホルダ614の内径面積よりも実装面積を大きくできる。また、発光体648は、実装基板640の挿入方向の先端部に設けられ、挿入時に押下部カバー630に接近できるように基板642を逆T字形状にしているが、発光体648近傍の基板上にも抵抗等の電子部品を実装している。
底部カバー650は、円筒部ホルダ614の底部と係合し、実装基板640を埃や静電気から保護するために設けられている。底部カバー650は、ホルダ610に設けられた係止フック614cと係止する底部カバー係止部652が設けられている。
取付ナット660は、メダル投入ボタン131をスロットマシン100の前面扉102に固定するためのナット部材である。取付ナット660は、前面扉102を挟むようにして、ホルダ610の組付けネジ部614a締結して、前面扉102に係止する。また、本実施例では、取付ナット660は、取付ナット660を手で締め付けることができるように取手部662と、取付ネジ部614aと締結するためのネジ部664が設けられている。
戻しバネ670は、押下部620が押下された後、戻しバネ670の弾性力で、押下部620を自動的に所定の位置に戻すためのバネ等の弾性部材である。
上記のようにメダル投入ボタンユニット600は、全ての構成部品がネジや接着剤を使用することなく、組み立てることができるように構成されているので、分解や組み付けが容易に行える。
発電手段700は、押下部620の下側(ホルダ610側)に突出して設けられた磁石710と、底部カバー650の内部に設けられた界磁コイル720から構成される。
磁石710は、棒状の永久磁石または電磁石で、押下部620が押下されると、円筒部ホルダ614内部を摺動し、界磁コイル720の所定の位置まで挿入(又は近接)され、その後、戻しバネ670の弾性力により押下部620が初期位置に戻った場合、磁石710は、界磁コイル720から抜かれる(又は離反する)ように構成されている。この磁石710の挿脱(又は近接、離反)により界磁コイル720に第1実施形態と同様の原理で起電力が発生する。また、その発生した起電力は、そのまま遊技台100の電力として供給してもよく、後で説明する蓄電池に一旦蓄積して必要な時に遊技台100に供給するようにしてもよい。
なお、本実施例では、メダル投入ボタン131を例にしたが、メダル投入ボタン130や、その他のボタンに利用できることはいうまでもない。
したがって、メダル投入ボタン130、131の操作に基づいて起電力が発生するので、発電に電力が必要なく、効率的に発電することができるという効果がある。
また、戻しバネ670の作用により、メダル投入ボタン130、131が押下された後、自動で押下前の位置まで戻り、この場合にも発電することができる。したがって1回の操作で2回分の発電ができるという効果がある。
次に、図8、図9を用いて、本発明に係る第3実施形態について詳細に説明する。図8は、第3実施形態に係るスロットマシン800の概略斜視図であり、図9は、スタートレバーユニット820と発電手段850の分解斜視図である。第3実施形態は、スタートレバー135の操作に基づいて、発電できるところに特徴がある。
まず、図8に示すように、スタートレバー135は、矢印A方向に操作されることが可能で、メダル投入後に、このスタートレバー135を操作することにより遊技が開始する。また、スタートレバー135は、矢印A方向に操作された後、後で説明する戻しバネ823の弾性力によって同図の矢印B方向に自動的に戻り、操作前の初期位置に戻ることができる。本実施例では、このスタートレバー135を矢印A方向又はB方向に移動する操作によって、発電を行うことができる。
図9に示すように、スタートレバーユニット820は、スタートレバー135と、継手部822と、戻しバネ824と、検知片826と、検知センサ828から構成されている。
スタートレバー135は、一端に球状の持ち手部135aを備え、他端は継手部822と接続されている。
継手部822は、樹脂製又は金属製の略円筒状部材で、スタートレバー135の操作に基づいて、同図矢印A方向又はB方向に回動可能に設けられている。また、継手部822の円周上に戻しバネ824と、検知片826を備えており、継手部822の円筒端面側には、後で説明する界磁コイル852が円筒端面方向に接続されている。
戻しバネ824は、電線を円筒状に巻いたバネ等の弾性部材で、一端は継手部822の円周上に接続され、他端は遊技台800に接続されている。戻しバネ824は、スタートレバー135が矢印A方向に操作された場合、戻そうとする弾性力を発生し、スタートレバー135を矢印B方向に自動的に戻すように構成されている。
検知片826は、スタートレバー135の操作と共に矢印A方向に移動するが、所定の位置に設置されている検知センサ828の検知部G3に侵入して、検知センサ828で検知されるように設けられている。
検知センサ828は、スロットマシン800に設置されている発光素子と受光素子からなるセンサであり、検知片826が発光素子から発射される光を遮断したのを検知し、遊技のスタート信号を発信する。
発電手段850は、界磁コイル852と、磁石854から構成されている。
界磁コイル852は、細い電線を幾重にも巻いて形成したロの字状のコイル体である。界磁コイル852の一端は、継手部822に接続され、スタートレバー135の操作に基づいて同じ方向(同図の矢印C方向又はD方向)に回転するように構成されている。
磁石854は、界磁コイル852の回転の周囲に配設されている永久磁石もしくは電磁磁石であり、少なくとも1対のN極とS極が対向するように配設されている。なお、磁石854は、界磁コイル852の回転周囲を取り囲むように、複数のN極、S極を交互に配設してもいいことは言うまでもない。
したがって、磁石854の内部には磁界が発生しており、界磁コイル852が回転移動することで、界磁コイル854の磁束が変化し、界磁コイル854に起電力が発生する。発生した起電力は、そのまま遊技台800の電力として供給してもよく、後で説明する蓄電池に一旦蓄積して必要な時に遊技台800に供給するようにしてもよい。
次に、図10を用いて、本発明に係る第4実施形態について詳細に説明する。同図は、第4実施形態に係るスロットマシンの電力システム900の概略ブロック図である。第4実施形態は、発電した電力を充電池に充電でき、その充電池の電力を使用するか、電源の電力を使用するかを判断、切り替えて、効率よく安定的に遊技台に電力を供給できるところに特徴がある。
まず、発電901では、磁石と界磁コイルによる電磁誘導により発電を行う。
整流回路902は、発電された交流電圧を直流電圧に変換する。
充電池903は、変換された直流電圧を充電可能な電池(充電池)に充電する。
電源切り替え回路905は、スロットマシンに供給する電力を充電池903から供給するか、電源904から供給するかを判断し、切り替える回路である。例えば、本実施例では、発電により充電池が充電されて所定の電圧になった場合、遊技台の電源の供給源を電源から充電池に切り替えるようにしている。なお、外部信号等により電源を使用するか、充電池を使用するかを目的に合わせて切り替えるようにしてもよい。
各遊技構成部品906は、ランプ等の遊技の演出用部品へ充電池からの電力又は電源からの電力を供給するものである。当然、ランプ等の演出用部品だけでなく、スロットマシン等の遊技台の制御部用に電力を供給できるようにしてもよい。
したがって、発電された電力を充電池に貯めることができ、その充電された充電池の電力を使用することができるので、効率的に電源供給を行い、電力消費を抑制することができるという効果がある。
さらに、充電された充電池の電力を使用するか、電源の電力を使用するかを切り替えることが出来るので、遊技台に安定した電力供給をすることができるという効果がある。
次に、図11を用いて、本発明に係る第5実施形態について詳細に説明する。同図は、第5実施形態に係るスロットマシンの電力システム920の概略ブロック図である。第5実施形態は、発電方法をコイルではなく圧電素子を使用したところに特徴がある。その他の構成は、第4実施形態と変わるところはなく、詳細な説明は省略する。
発電921は、圧電素子により発電するものである。圧電素子は、圧電体に加えられた力を電圧に変換できる素子であるが、その圧電素子を第1実施形態から第4実施形態に利用することも有効であり、少なくとも磁石と界磁コイルでの発電と同様の効果が得られる。
また、圧電素子を使用することで、部品点数が少なくなり、磁石と界磁コイルを回転させるという機構も必要なくなるので、構成が簡易になり遊技台のコストを低減できるという効果がある。
次に、図12を用いて、本発明に係る第6実施形態について詳細に説明する。同図は、第6実施形態に係るパチンコ機1000の遊技者側から見た正面図である。第6実施形態は、パチンコ機1000の演出ボタンユニット1400の操作に基づいて発電できるところに特徴がある。
<全体構成>
まず、パチンコ機1000は、遊技領域1104を覆う閉状態および該遊技領域1104を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な上扉1150と、この上扉1150の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)1102を備えている。この遊技盤1102には、遊技球(以下、単に球と称する場合がある。)を遊技盤1102の中央に位置する遊技領域1104に案内するための外レール1106と内レール1108を配設している。
遊技領域1104の中央やや上側には、横長の装飾図柄表示装置1110を配設し、遊技領域1104の右下には、普通図柄表示装置1112と、特別図柄表示装置1114と、普通図柄保留ランプ1116と、特別図柄保留ランプ1118とを配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。さらに、装飾図柄表示装置1110の右下方には高確中ランプ1120を配設し、装飾図柄表示装置1110の左方から下方にかけては、ワープ装置1121を配設している。
装飾図柄表示装置1110は、装飾図柄(図示省略)を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成する。この装飾図柄表示装置1110は、左図柄表示領域1110a、中図柄表示領域1110b、右図柄表示領域1110cの3つの表示領域に分割し、各々の表示領域1110a、1110b、1110cに異なった装飾図柄を表示することを可能としている。
普図表示装置1112は、普図(図示省略)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置1114は、特図(図示省略)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ1116は、保留している普図変動遊技(詳細は省略)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ1118は、保留している特図変動遊技(詳細は省略)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。
高確中ランプ1120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
ワープ装置1121は、装飾図柄表示装置1110の左方で左上方に向けて開口する入球口に入球した遊技球を後述する第1特図始動口1126および第2特図始動口1128の上方の排出口から排出するものである。従って、このワープ装置1121を通過した遊技球は、第1特図始動口1126または第2特図始動口1128に高い確率で入球するようになっている。
また、これらの表示装置やランプ等の周囲には、一般入賞口1122と、普図始動口1124と、第1特図始動口1126と、第2特図始動口1128と、可変入賞口1130を配設している。
一般入賞口1122は、本実施例では左右に2つずつ配設しており、この一般入賞口1122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口1122に入賞した場合)、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する貯留皿1171に排出する。貯留皿1171に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口1122に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を賞球、遊技者に貸し出す球を貸球と区別して呼ぶ場合があり、賞球と貸球を総称して球(遊技球)と呼ぶ。
普図始動口1124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域1104の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では左右に1つずつ配設している。普図始動口1124を通過した球は一般入賞口1122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口1124を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機1000は、普図表示装置1112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口1126は、本実施例では中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口1126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する貯留皿1171に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口1126に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口1128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口1126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口1128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置1112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口1128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿1171に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口1128に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口1130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技領域1104の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口1130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置1114が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口1130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する貯留皿1171に排出する。なお、可変入賞口1130に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材1132や、遊技釘1134を複数個、配設していると共に、内レール1108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口1136を設けている。
上扉1150の下方には、上扉1150同様に開閉状態を変化可能な下扉1160を配設している。下扉1160の後方(遊技盤1102の下方)には、後述する発射モータによって回動する発射杆(図示省略)と、この発射杆の先端部に取り付けられて球を遊技領域1104に向けて打ち出す発射槌(図示省略)と、この発射槌によって打ち出された球を外レール1106に導くための発射レール(図示省略)と、この発射レールに発射槌によって打ち出す球を供給する球送り装置(図示省略)等が配設されている。
そして、下扉1160には、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、球送り装置に供給するための貯留皿1171と、発射杆を制御して遊技領域1104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル1172と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に上述の装飾図柄表示装置1110などによる演出表示を変化させるための演出ボタン1173と、遊技者が貸球の貸し出しを受ける場合に押下される球貸しボタン1174と、貯留皿1171に貯留できない球を別の容器に排出するための下部排出口1175と、後述する払出通路から下部排出口1175に繋がる通路を開閉するための球抜きレバー1176を配設している。
演出ボタン1173は、演出ボタン1173の受付可能時に押下されると、演出ボタン1173が押下された演出(遊技情報の予告や遊技の内部情報等を液晶に表示する演出)を行うものである。
また、演出用のスピーカとして、上扉1150の上部に2つの上部スピーカ1150aを配設すると共に、下扉1160の左側内部に1つの下部スピーカ1160aを配設している。上部スピーカ1150aは、直前の上部スピーカダクトに接続され、下部スピーカ1160aは、操作ハンドル1172の下方で前方に向けて開口する下部スピーカダクト1160bに接続されている。
さらに、図示は省略するが、装飾用のランプとして、遊技盤1102の所定箇所(例えば、内レール1108の内周側に沿った箇所)に複数種類の盤ランプを配設すると共に、上扉1150および下扉1160の所定箇所に複数種類の枠ランプ(詳細は後述する)を配設している。
このパチンコ機1000は、遊技者が貯留皿1171に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル1172の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆および発射槌によって外レール1106、内レール1108を通過させて遊技領域1104に打ち出す。そして、遊技領域1104の上部に到達した球は、打球方向変換部材1132や遊技釘1134などによって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口1122、可変入賞口1130)や始動口(第1特図始動口1126、第2特図始動口1128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口1124を通過するのみでアウト口1136に到達する。
<制御機能ブロック>
図13は、パチンコ機1000の制御系の機能ブロック図である。パチンコ機1000は、制御部1200を有する。制御部1200はCPU等の処理手段1210、乱数を発生する乱数発生手段1220、RAM等の記憶手段A1230、及びROM等の記憶手段B1240を有する。センサ1250は入賞口に設けられ、パチンコ玉の入球を検出するセンサである。その他のデバイス1260は、その他のデバイス(ランプ、パチンコ玉の払い出し装置等)を示している。
処理手段1210は、大当たりの抽選の実行条件が成立したか否かを判定する。大当たりの抽選の実行条件は、センサ1250により入賞口にパチンコ玉が入球したことが検出された時に成立する。処理手段1210は、大当たりの抽選の実行条件が成立すると、乱数発生手段1220から乱数値を取得し、記憶手段A1230に記憶する。
乱数値は、大当たりの抽選の実行条件の成立毎に予め定めた記憶上限回数を上限として順次記憶される。例えば、4回分の抽選結果が記憶される。4回分の乱数値が記憶されている場合、新たな乱数値は破棄される。処理手段1210は、記憶手段A1230に乱数値が記憶されていることを条件として、当該乱数値に基づき大当たりの抽選処理を行う。記憶手段A1230に複数回分の乱数値が記憶されている場合には、最も古いものから順番に選択する。抽選結果が大当たりの場合は、演出装置が大当たりに対応した識別情報を表示し、ボーナスゲームが開始されて、遊技者には多数のパチンコ玉が払出されるチャンスが与えられる。
<演出ボタンユニット、発電手段>
図14は、演出ボタンユニット1400と発電手段1600の分解斜視図である。
演出ボタンユニット1400は、操作部ベース1410と、演出ボタンキャップ1420と、文字板1430と、反射板1440と、演出ボタンベース1450と、基板1460と、バネ受け1470と、バネ受け締結ネジ1480と、戻しバネ1490と、センサベース1500と、センサ1510と、センサ固定ネジ1520から構成されている。
操作部ベース1410は、下扉1160の所定の位置で、下扉1160と係合して係止する鍔部1412と、演出ボタンキャップ1420を収容する収容穴1414を備えている。
演出ボタンキャップ1420は、概略椀形で透過性のある樹脂製部材である。この演出ボタンキャップ1420は、後で説明する文字板1430を収容する椀形凹部1422と、反射板1440に設けられた係止片1446と係合する係止穴1424を備えている。
文字板1430は、円板形の透過性の樹脂部材で、演出ボタンキャップ1420側に演出ボタンの機能等を明示するための文字が表示されている。また、後で説明する基板1460に設けられた発光素子(例えば、LED)1464の光を透過して文字が光って遊技者が見えるようになっている。
反射板1440は、文字板1430を収容して固定する固定凹部1442と、演出ボタンキャップ1420と係合する係合部1444と、係止穴1424と係合して演出ボタンキャップ1420を係止する係止片1446と、演出ボタンベース1450の所定の位置に位置決めして係止される係止凸部1448を備えている。また、固定凹部1442の底面には、基板1460の発光素子1464から発射された光を効率よく反射するための反射面1442aをさらに備え、この反射面1442aは、白色等の光を反射し易い色に塗られている。
演出ボタンベース1450は、反射板1440を収容するためのボタンベース凹部1452と、そのボタンベース凹部1452の底面には、係止凸部1448と係合して、反射板1440を所定の位置に係止する丸穴1452aを設けている。また、後で説明する基板1460と係合する係合角穴1454を備え、基板1460の発光素子1464から発射された光を反射板1440まで透過できるように構成されている。さらに、後で説明するバネ受け1470を固定するための固定穴1456を備えている。
基板1460は、角形のプリント実装基板であり、基板本体1462と、その上に実装された発光素子1464から構成され、演出ボタンベース1450の係合角穴1454と係合して係止される。
以下、演出ボタンキャップ1420と、文字板1430と、反射板1440と、演出ボタンベース1450と、基板1460を合わせて演出ボタン1173と言うことがある。
バネ受け1470は、後で説明するセンサベース1500と戻しバネ1490を挟み込んで、戻しバネ1490の弾性力を受けて演出ボタン1173を操作前の位置に戻すものである。バネ受け締結ネジ1480と係合するネジ穴1472を備え、後で説明するバネ受け締結ネジ1480により演出ボタンベース1450の固定穴1456に固定される(本実施例では3か所)。また、バネ受け1470は、検知片1474をさらに備え、バネ受けが押下された場合、後で説明するセンサベース1500に設けられた検知片貫通穴1504を通りセンサ1510の検知部G4に侵入する。
戻しバネ1490は、電線をコイル状に巻いたバネ等の弾性部材で、バネ受け1470とセンサベース1500で挟まれ、演出ボタン1173が押下された場合、バネの弾性力により、演出ボタン1173を押下前の所定の位置に自動的に戻すように作用する。
センサベース1500は、ボタン収容凹部1502と、検知片貫通穴1504と、バネ収容溝1506と、磁石貫通穴1508を備えて構成されえいる。
ボタン収容凹部1502は、演出ボタン1173と一体となったバネ受け1470を摺動可能に収容する。検知片貫通穴1504は、バネ受け1470が押下された場合に、検知片1474を貫通させ、後で説明するセンサ1510の所定の検知部G4に誘導するものである。バネ収容溝1506は、戻しバネ1490が位置ずれしないように保持して収容する溝である。磁石貫通穴1508は、後で説明するバネ受け1470に一体に組み付けられた磁石1610を貫通させ、その磁石1610を界磁コイル1620の所定の位置に挿入(又は近接)する穴である。
センサ1510は、発光素子と受光素子で構成された光センサであり、演出ボタン1173が押下されて検知片1474が検知部G4の範囲に入った場合に、発光素子から発射された光が遮断されて、演出ボタン1173が押下されたことを表す信号を発信する。また、センサ1510は、センサ固定ネジ1520でセンサベース1500に固定される。
発電手段1600は、磁石1610と、界磁コイル1620で構成されている。
磁石1610は、ばね受け1470の下側(センサベース1500側)に一体に組み付けられ、演出ボタン1173が押下された場合に、磁石貫通穴1508を通って界磁コイル1620の所定の位置に挿入(又は近接)される。界磁コイル1620は、一端は磁石1610が所定の位置まで挿入可能になっており、他端はパチンコ機1000の筺体に固定されている。なお、起電力の発生原理等については、前述のスロットマシンと同様である。
したがって、演出ボタン1173を1回押下することで、押下時と戻る時に2回発電でき、2倍の発電をすることができるという効果がある。
また、演出ボタン1173は、遊技者が頻繁に押下する機会があるので発電量が多く得られるという効果がある。
なお、蓄電池の設置や電源と蓄電池との変換についても、第4実施形態、第5実施形態のスロットマシンと同様に使用することができ、有効な効果が得られるのは言うまでもない。
また、第1実施形態〜第6実施形態について、発電手段を圧力(振動)を電圧に変える圧電素子にしてもよい。この場合、部品点数が減り、磁石と界磁コイルの位置関係を動かす機構が必要なくなり、遊技台のコストが低減でき、組み付けがし易くなるという効果がある。
また、スロットマシンの操作手段は、ベッドボタン、ストップボタン又はスタートボタン等のボタン形状の操作手段であればどれでもいいことは言うまでもない。
したがって、遊技の操作を行う操作手段200と、前記操作手段200の操作に基づいて、起電力を発生させる発電手段300と、を備え、操作手段200が発電部になるので効率的に発電できるという効果がある。
また、発電手段300は、磁石体310と、界磁コイル体320と、を備え、前記操作手段200の操作に基づいて、前記磁石体310が前記界磁コイル体320に挿脱されることにより、前記界磁コイル体320に誘導電流を発生させて発電する構造としており、遊技の操作が発電になるので、1つの操作で2つの機能の役割ができるという効果がある。
また、発電手段300は、磁石体310と、界磁コイル体320と、を備え、前記操作手段200の操作に基づいて、前記界磁コイル体320が、前記磁石体310の内部で回転することにより、前記界磁コイル体320に誘導電流を発生させて発電する構造としており、遊技の操作が発電になるので、1つの操作で2つの機能の役割ができるという効果がある。
また、発電手段300は、磁石体310と、界磁コイル体320と、を備え、前記操作手段200の操作に基づいて、前記磁石体310が、前記界磁コイル体320の内部で回転することにより、前記界磁コイル体320に誘導電流を発生させて発電する構造としており、遊技の操作が発電になるので、1つの操作で2つの機能の役割ができるという効果がある。
また、操作手段200は、位置決め手段(戻しばね)206をさらに備え、前記位置決め手段(戻しばね)206は、操作された前記操作手段200を操作前の位置に戻す構造としているため、操作された時と操作された状態から初期状態に戻る時に発電でき、操作が終わった時に自動で操作部が戻るので、遊技者の1操作で2操作分の2倍の発電が出来るという効果がある。
また、発電手段300で発生した起電力を蓄電する蓄電手段903をさらに備えているので、発電した電力を貯めることができるという効果がある。
また、蓄電手段903は、充電可能な蓄電池であるので、発電した電力を貯めることができるという効果がある。
また、変換手段905をさらに備え、充電された蓄電池903の電力を使うので、電力消費を抑制することができるという効果がある。
また、所定の入賞口を有する遊技盤をさらに備え、前記所定の入賞口に遊技球が入球することにより、所定の特典を与える遊技台に使用でき、操作手段(メダル投入ボタン)131が頻繁に操作されるので発電量が多いという効果がある。
また、複数種類の図柄が施された複数のリールと、前記複数のリールの回転を開始させるスタートスイッチと、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるストップスイッチと、予め定められた複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、停止された前記複数のリールによって表示される図柄の組合せが、前記抽選手段により内部当選した入賞役に対応する図柄の組合せであるか否かにより前記入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台に使用でき、操作手段(演出ボタン)1173が頻繁に操作されるので発電量が多いという効果がある。