JP2009135243A - 有機elディスプレイ用補強板 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機ELディスプレイ用の補強板の熱放射性を改善し、同時に大型化、薄型化、軽量化を図ることができる有機ELディスプレイ用補強板を提供することにある。
【解決手段】有機ELディスプレイ用補強板であって、表面の熱伝達率が高く、内部に熱を蓄積しない、かつ折り曲げ加工を折り返し加工により2回以上施された周辺部を有する。
【選択図】図1
【解決手段】有機ELディスプレイ用補強板であって、表面の熱伝達率が高く、内部に熱を蓄積しない、かつ折り曲げ加工を折り返し加工により2回以上施された周辺部を有する。
【選択図】図1
Description
本技術は、近年実用化が急速に進む有機EL、すなわち有機物を発光源として利用する薄型ディスプレイ向けの補強板に関するものである。
近年薄型ディスプレイの市場が急速に拡大している。その中で、有機物に電圧をかけた際に発光する現象を利用する有機EL(Organic Electro-Luminescence)を利用したディスプレイは、液晶・プラズマディスプレイよりも画面の大きさを大型化できる装置として、ブラウン管に変わる次世代ディスプレイデバイスとしても急速に注目を集めつつある。
有機ELディスプレイは通常、発光源ならびに電極をガラスで封止した発光素子部と画像品質を改善するためのフィルターならびにそれらの変形を抑えるための補強板より構成されている。ガラス封止した発光素子部ならびにフィルターは有機ELディスプレイの剛性、強度を維持するには不十分であり、実質的には補強板によってディスプレイ全体の剛性は維持されている。
さて、有機ELディスプレイは、非常に薄い膜構造を有する自発光タイプの素子を利用する為、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどと比べ極めて薄い構造(厚さがミリメートルサイズ以下)とすることができる。有機ELディスプレイにおいては、その大型化、薄型化、軽量化および熱放射性が従来の薄型ディスプレイデバイスに比べ、強く要求されている。
大型化、薄型化には、一般に補強板の剛性を高めれば良く、その方法としては、補強板の厚みを上げるなどの方法があるが、ディスプレイ全体の質量を上げる手法であり軽量化の要求とは相容れない。
さらに、大型化すると、パネルの剛性が同じあってもディスプレイのサイズが拡大すれば、同一荷重に対する最大の変形量は大きくなる。ディスプレイを構成する材質、とくに有機EL素子を封止するガラスは、変形量が大きくなると割れやすくなるので、ガラスが割れないように変形を抑える必要がある。
また、有機EL素子は原理的には発熱が伴わないが、実際には高輝度化のために電流量を増やすことによりジュール損失が発生し、その結果従来の液晶ディスプレイと同程度に発熱する。従来はディスプレイの面積が小さかったため発熱量が少なく、温度上昇は、大きな問題ではなかった。しかし、大型化が企図されるにつれ
全体の発熱量が増え、その放熱ならびに温度上昇の抑制を強く求められるようになってきた。
全体の発熱量が増え、その放熱ならびに温度上昇の抑制を強く求められるようになってきた。
熱放射性を高めるには、カーボンブラックや酸化物、炭化物などのセラミックスなどを含有し、高放射率を有する塗料をコーティングして赤外線を放射する方法などが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。
特開2002−226783号公報
特開2005−144985号公報
しかしながら、有機EL素子を用いて大型化した場合には、特許文献1および特許文献2に開示された技術では、熱放射が十分でなく、一層の熱対策が要求されている。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたもので、有機ELディスプレイの補強板の熱放射性を改善し、同時に大型化、薄型化、軽量化を図ることができる有機ELディスプレイ用補強板を提供することにある。
まず、本発明者は、温度上昇の問題を解消する方法について鋭意検討を行った。その結果、補強板の熱伝達率を適当な値とすることが極めて重要であることを見出し、その熱伝達の制御方法について検討した。その結果、熱伝達率を目標の値にする適切な手法は、補強板の裏と表(背後面とその反対の発光素子に接する面との意味)で別途適宜選択されるべきものであることを見出した。さらに検討を行った結果、有機ELすなわち発光素子側の補強板の面においては接触熱伝達が、その反対側の面、すなわち背後面とされる側においては、対流熱伝達と放射熱伝達が主要な熱伝達手段であることを見出した。
さらに並行して軽量化と剛性向上を得る方法を検討した。当初、検討に当たっては材料力学的なアプローチを元に行った。しかしながら、この方法では意匠性に劣る結果が出てきたため、あらためて意匠性という観点を考慮して行った。その結果、意匠性を著しく劣らせる部分、たとえば平坦部への張り出し部配置以外に、剛性を確保する方途があることを見出した。
本発明は、以上の知見を総合し、さらに鋭意検討することによってなされたものである。すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、有機ELディスプレイ用補強板であって、表面の熱伝達率が高く、内部に熱を蓄積しない、かつ折り曲げ加工された周辺部を有することを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の有機ELディスプレイ用補強板において、前記折り曲げ加工が、折り返し加工であり、2回以上加工を施すことを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の有機ELディスプレイ用補強板において、前記熱伝達率は、発光素子側の表面にて3W/(m2・K)以上、その反対側の背後面にて8W/(m2・K)以上であり、また熱伝導率は、10W/(m・K)以上、400W/(m・K)以下であることを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板である。
さらに、本発明の請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の有機ELディスプレイ用補強板において、発光素子側と反対側の背後面表面に有機物を主成分とする塗装皮膜を有することを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板である。
本発明によれば、有機ELディスプレイの剛性を低下させることなく、一層の薄型化、軽量化、大型化を実現することが可能となり、さらに熱放射性に優れた有機ELディスプレイ用補強板を得ることが可能となる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
本発明である有機ELディスプレイ用の補強板は、軽量、高剛性であり、なおかつ表面の熱伝達が高く、その内部に熱を蓄積しない材質であるなら、金属、樹脂何れの材料を用いてもかまわない。もちろん、それらを組み合わせて利用してもかまわない。ただし、熱源での熱発生量が極端に大きいような場合、熱伝導率が極端に大きい材質を用いると、補強板に人間が触れた際に火傷してしまう危険性がある。したがって、本発明においては極端に熱伝導率が高い材料は補強板の材質として好ましくない。好ましくは400W/(m・K)以下とすることが望ましい。
本発明である有機ELディスプレイ用の補強板は、軽量、高剛性であり、なおかつ表面の熱伝達が高く、その内部に熱を蓄積しない材質であるなら、金属、樹脂何れの材料を用いてもかまわない。もちろん、それらを組み合わせて利用してもかまわない。ただし、熱源での熱発生量が極端に大きいような場合、熱伝導率が極端に大きい材質を用いると、補強板に人間が触れた際に火傷してしまう危険性がある。したがって、本発明においては極端に熱伝導率が高い材料は補強板の材質として好ましくない。好ましくは400W/(m・K)以下とすることが望ましい。
しかしながら、熱伝導率が極端に小さくなると、今度は発光素子で発生した熱を補強板の反対側の面に伝える能力が劣るため、今度は発光素子の温度を上げてしまうことになり好ましくない。本発明においては、熱伝導率が10W/(m・K)以上、400W/(m・K)以下の材質を用いることが好ましい。そのような材質としては、鉄、アルミニウム、銅などの金属材料が挙げられる。もちろん、ガラスや樹脂などの熱伝導率が低い材料であっても、金属材料と組み合わせる、添加物を加える、あるいはそれ以外の方法などを適用して、全体の熱伝導率を上記の範囲とすることが出来るのであれば、それらを用いてもまったくかまわない。
ここで熱伝導とは、物質の移動を伴わずに高温側から低温側へ
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が伝わる(移動する)ことをいう。
熱伝達率の測定は、公知の方法、たとえば測定面の反対側の面について熱伝達や熱伝導の障害となる塗膜などを除去して熱抵抗をなくした後に、出力が既知の熱源を配置した上で、測定面の温度をサーモグラフィや熱電対などで測定し、それを元に決定する方法などにより決定すればよい。もちろん、これ以外の方法を用いてもかまわない。
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が伝わる(移動する)ことをいう。
熱伝達率の測定は、公知の方法、たとえば測定面の反対側の面について熱伝達や熱伝導の障害となる塗膜などを除去して熱抵抗をなくした後に、出力が既知の熱源を配置した上で、測定面の温度をサーモグラフィや熱電対などで測定し、それを元に決定する方法などにより決定すればよい。もちろん、これ以外の方法を用いてもかまわない。
金属は、加工性に優れる上、材料としての熱伝導率が適当な値を示すものが多く、表面から伝達された熱を滞留させることなく反対側の表面に速やかに伝えることが出来るので補強版としての熱伝達率を大きくできるという特徴がある。加えて、表面への塗装の材料、種類、膜厚、塗装工程などを調整することで表面の熱伝達率も調整できるという特徴もある。そのため、本発明では、材料として金属を用いることが好ましい。とりわけ、鉄を主成分とする鋼板は材料の比強度が高い、プレス加工による成型が出来るため生産性が高く、また後述する折り返し部の成型も容易に出来るという特徴がある。その上、熱伝導率も極端に高くないので、火傷などの事故を防ぐような設計も容易となる。そのため安全性に優れた補強板を、低コストで大量生産することができるという特徴を持つので、きわめて好適である。
鋼板を用いる場合、板厚については特に指定しないが、薄型ディスプレイは壁にかける場合があることや、加工のしやすさを考慮すると0.4mmから1.6mm程度が好ましい。軽量化することを考慮すると、特に好ましくは0.4mmから1.0mmである。鋼板の材質は、通常使用される鋼材なら、何れの材料でもかまわない。その中でもいわゆる冷延鋼板は、プレス成形性に優れており、本発明に用いられる材料として好適である。表面処理については、必要に応じて適宜選択すればよい。
次に本発明の特徴のひとつである折り曲げ加工部について言及する。図1は、本発明に係る有機ELディスプレイ用補強板の概略図である。左から発光素子側から見た正面図、側面図、背面図を示す。さらに、図2は、図1のX−Y線に沿った拡大断面を示す図であり、周辺部の折り曲げ加工の種々の形態を表している。左から(a)〜(e)の順に、一回折り返し、二回折り返し、三回折り返し、四回折り返し、および二回折り返し(曲線を利用)をそれぞれ表している。図中、1は補強板、2は周辺部、3は背後面、4は発光素子部をそれぞれ表す。
本折り曲げ加工部は、補強板の剛性を確保するための極めて重要な部分である。折り返し加工部を設ける目的は、主として補強版の剛性確保ならびに薄型ディスプレイの意匠性の確保にある。したがって剛性を確保できるのであれば、どこに設置してもかまわないが、周辺部2に設けると補強板1全体の剛性が著しく改善する。加えて、同じ大きさの折り返し部を設置した場合、周辺部2に置いたほうが剛性の向上が顕著となる。これは薄型ディスプレイでは、近年表示画面以外の部分を出来るだけ小さくするような意匠が求められており、意匠性を確保するためにも好都合である。したがって本発明においては、折り返し加工部を周辺部に配置することが好ましい。
また、折り返し加工部は、1回折り返した場合より、2回以上折り返して概略箱形状の断面を持つようにすると、いっそう剛性が向上するので好ましい。さらに2回以上折り返すと、金属板の切断時に発生する無塗装の切断面を折り曲げ加工部の後ろに隠すことが出来る(図1、図2参照)。これは、ディスプレイ全体の意匠性の改善、剛性の向上に加えて、端部の塗装処理を省略することが可能になるので、製造コストの低減を実現できるという特徴がある。したがって、本発明では、折り返し加工部は2回以上折り返して概略箱形状の断面を持足せるようにすることが好ましい。図1の背後面4には、後述する熱伝達率の高い塗膜が塗られた状態である。
なお、図2中の折り返し加工部の幅Wならびに高さHは、意匠性と剛性をもとに適宜判断すればよい。ただし、剛性を得るためには加工部の幅は5mm以上とすることが好ましい。一方で意匠性・経済性を考慮すると、ディスプレイのサイズにも依存するが50mm超は好ましくない。したがって、本発明においては、5mm以上、50mm以下とする事が好ましい。なお、さらに好ましくは5mm以上、20mm以下である。折り返し部の高さについても同様であるが、同じく剛性の観点からは2mm以上とする事が好ましく、意匠性の観点からはディスプレイのサイズにも依るが10mm以下とする事が好ましい。したがって本発明では、2mm以上10mm以下とする事が好ましい。
折り返し部の加工方法については、本発明では特に規定しない。最も中に入る折り返しを先に加工し、ついでその次の折り返しを行うことにより最も中に入る折り返しを中に織り込むという工程を繰り返すことにより形成する方法は、工程が容易であるので好ましい。ただし本発明では、それ以外の方法を用いてもかまわない。たとえば、別の工程によって準備した部材を溶接や接着あるいはねじにより結合する、あるいは機械的にはめ込むというような方法で結合してもかまわない。
次に本発明においてもうひとつ重要な要素である、熱放射性について言及する。本発明においては、ディスプレイの発光素子の温度上昇を回避するために、ディスプレイの発光素子ならびにその駆動回路から発生する熱を速やかに系外に排出することがきわめて重要であり、その排出のしやすさを規定する熱伝達率を所定の値以上にすることが極めて重要である。
薄型ディスプレイの補強板では、熱伝達の形態はディスプレイ側の面とその反対側の面では異なる。ディスプレイ側の面では、主として接触熱伝達により、反対側の面は対流熱伝達と放射熱伝達による。したがって、それぞれ適切な方法で、適当な熱伝達率を得る必要がある。
ディスプレイ側の面では発光素子と補強板をより緊密に接触させることによって熱伝達は改善される。緊密に接触させる方法としては、ディスプレイと発光素子の平坦度を改善することによる方法や熱伝導性の良い材料を用いたグリース、接着剤、シートを介在させる方法などが挙げられる。平坦度を改善する方法が容易であるが、製造時の公差、使用時の移動によるずれなどにより分離してしまうことがある。グリース、接着剤、シートを介在させる方法は、上述したような状況にあっても熱的な接触を維持するので、好ましい。
ディスプレイ側の面では発光素子と補強板をより緊密に接触させることによって熱伝達は改善される。緊密に接触させる方法としては、ディスプレイと発光素子の平坦度を改善することによる方法や熱伝導性の良い材料を用いたグリース、接着剤、シートを介在させる方法などが挙げられる。平坦度を改善する方法が容易であるが、製造時の公差、使用時の移動によるずれなどにより分離してしまうことがある。グリース、接着剤、シートを介在させる方法は、上述したような状況にあっても熱的な接触を維持するので、好ましい。
ディスプレイ側と反対側の面での熱伝達は、いずれも補強板の表面状態、すなわち塗装の有無や表面の粗度などによって大きく変化する。対流による熱伝達を大きくするため、フィンをつける、表面の粗度を上げて実質的な表面積を大きくする方法などがある。なお、対流熱伝達は周辺の温度が上昇すると小さくなる。気流は加熱されるに従って一般的に下から上に移動していくが、その移動を妨げるような囲い形状は対流熱伝達を小さくしてしまうので、好ましくない。
放射熱伝達は、一般に表面の材質の放射率によって決まる。室温に近い領域では赤外線として外部に放射されるので、赤外線の波長領域での放射率が高いことが重要である。したがって、本発明では補強板のディスプレイ側と反対側の面については、赤外線の波長領域の放射率を高くすることが好ましい。このような材質は多く存在するが、とりわけ有機物は自らの分子振動という形で赤外線を吸収、放射することが出来るため放射率が高いので、好ましい。
有機物の中でも一般に塗料などに使用される樹脂、すなわちポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂などは塗装という手法により、補強板表面に付着させることが出来る上に、塗装した後は補強板材料と大気の間を遮断するので補強板材料の腐食を抑えられる。さらには、複数の樹脂材料を混ぜて使う、顔料を添加する、複数回塗装するなどの方法をとることで高い意匠性を持たせることが可能であり、きわめて好ましい。使用する樹脂は、放射率が極端に低い材料でなく、かつ施工が容易なものであるなら、上記以外のものを用いてもかまわないし、あるいは上記したものを組み合わせて利用してもかまわない。もちろん上記したものとそれ以外のものを併用してもかまわない。
なお、有機物の分子量が大きくなるほど、分子振動を受容しやすくなる。したがって、本発明においては、そのほかの性質、たとえば耐食性や塗膜の概観などを損なわない範囲において、有機物の重合度を高めておくことがこのましい。また、適当な有機基を負荷してさまざまな分子振動に対応できるようにしておくと、より好ましい。
塗装面の色については、意匠性や生産性あるいはその他の要因を考慮して適宜決めればよいが、放射率は一般に黒色になるほど高くなるため、本発明では黒に近い色が好ましい。ただし、可視光の波長領域では放射率が高くても、赤外線の波長領域では低い場合がある。そのため、事前に赤外線の波長領域における放射率を測定しておくことが好ましい。
なお、金属や黒鉛など熱伝導率が高い材質の粉末を樹脂に混合した状態で用いると、比較的熱伝導率の小さい樹脂から構成される塗装の膜(以降、塗膜と記す)内での熱伝導を向上させることができる。一般にディスプレイでの発熱は一様ではなく分布をもっている。そのため、補強板も局所的に温度が上昇する場合がある。この際、熱伝導率の高い塗膜を有していると、塗膜内で熱伝導が発生するために局所的な温度上昇を緩和することが可能となる。このようにすると、ディスプレイの発光素子の局所的な温度上昇が回避できることに加えて、塗膜全体が均等に加熱されるため全体で赤外線を放射するようになるので、放射熱伝達が効率的に起きるようになる。さらに、黒鉛や金属の粉末を添加することによって塗装の意匠性を著しく向上させることができる。したがって、本発明では、金属や黒鉛など熱伝導率が高い材質の粉末を樹脂に混合した状態で用いることが好ましい。
本発明においては、ディスプレイ側の面の熱伝達率は3W/(m2・K)以上とすることが好ましい。また、ディスプレイの反対側にあたる面の熱伝達率は8W/(m2・K)以上とすることが好ましい。これ以上の値とすることにより、通常の室内での使用においては、発光素子が50℃以上となることが防げ、有機EL発光素子の寿命の極端な低下を防ぐことが可能となる。
なお、熱源での熱発生量が極端に大きい場合、熱伝達率を極端に大きくすると、その面に触れた際に火傷してしまう可能性がある。したがって、本発明においては、熱伝達率を極端に大きくすることは好ましくない。好ましくは100W/(m2・K)以下とすることが好ましい。
1 補強板
2 周辺部
3 背後面
4 発光素子部
2 周辺部
3 背後面
4 発光素子部
Claims (4)
- 有機ELディスプレイ用補強板であって、
表面の熱伝達率が高く、内部に熱を蓄積しない、かつ折り曲げ加工された周辺部を有することを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板。 - 請求項1に記載の有機ELディスプレイ用補強板において、
前記折り曲げ加工が、折り返し加工であり、2回以上加工を施すことを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板。 - 請求項1または請求項2に記載の有機ELディスプレイ用補強板において、
前記熱伝達率は、発光素子側の表面にて3W/(m2・K)以上、その反対側の背後面にて8W/(m2・K)以上であり、
また熱伝導率は、10W/(m・K)以上、400W/(m・K)以下であることを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の有機ELディスプレイ用補強板において、
発光素子側と反対側の背後面表面に有機物を主成分とする塗装皮膜を有することを特徴とする有機ELディスプレイ用補強板。
Priority Applications (1)
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JP2007309629A JP2009135243A (ja) | 2007-11-30 | 2007-11-30 | 有機elディスプレイ用補強板 |
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2007
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