JP2009135033A - パック電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融状態に加熱して成形される樹脂成形部の成形熱による温度保護素子の悪影響を防止しながら、温度保護素子で電池の温度上昇を速やかに検出する。
【解決手段】パック電池は、電池2と、この電池2に接続している温度保護素子6と、この温度保護素子6を電池2の定位置に固定する樹脂成形部1とを備える。パック電池は、樹脂成形部1が温度保護素子6をインサート成形して電池2の定位置に固定して、電池2と温度保護素子6と樹脂成形部1を一体的に連結している。温度保護素子6は、裏面を電池表面に熱結合しながら、表面には断熱部材8を積層している。
【選択図】図2

Description

本発明は、温度保護素子を備えるパック電池に関する。とくに、本発明は、電池を金型の成形室に仮り止めして、電池に連結してプラスチック製の樹脂成形部を成形しているパック電池とその製造方法に関する。
パック電池の外装ケースを樹脂成形部とし、これに電池をインサートしてなるパック電池は開発されている(特許文献1参照)。このパック電池は、外装ケースとなる樹脂成形部を成形するときに、プリント基板や電池をインサートして固定する。このパック電池は、従来のパック電池のように、電池とプリント基板を、別に成形しているケースに入れて組み立てる必要がない。ケースとなる樹脂成形部を成形する工程で、プリント基板や電池を定位置に固定して、安価に多量生産できる。
しかしながら、この構造のパック電池は、製造工程において、樹脂成形部を成形する溶融状態の合成樹脂が温度保護素子を過熱して悪影響を与える欠点がある。電池の温度保護素子には、たとえばPTCや温度ヒューズが使用される。PTCが溶融した合成樹脂に過熱されるとトリップして内部抵抗が大きくなる。つまり、PTCの本来の保護素子が機能して、温度が上昇したとき、電流を遮断するため抵抗値が大きくなるが、上述のように成形するとき加熱されると、抵抗値が大きくなり(トリップする)、その後、加熱がなくなると、抵抗値は小さくなるものの、トリップする以前のPTCの抵抗値には戻らず、PTCの内部抵抗が増加することになる。PTCの内部抵抗が増加すると、パック電池の出力電圧が低下するばかりでなく、大電流を流すことができなくなって、パック電池の電気性能を著しく低下させる。温度ヒューズは、過熱されると断線して再使用できなくなることがある。
この欠点を解決するパック電池は開発されている(特許文献2参照)。このパック電池は、温度保護素子をホルダーで定位置に配設している。ホルダーは、樹脂の侵入を阻止する樹脂侵入阻止室を設けている。この樹脂侵入阻止室に温度保護素子を配設して、温度保護素子が溶融された合成樹脂による悪い影響を受けるのを阻止している。
特開2000−315483号公報 特開2003−77436号公報
特許文献2のパック電池は、樹脂成形部を成形する工程における温度保護素子の樹脂成形部による熱の弊害を防止できる。しかしながら、この構造のパック電池は、温度保護素子の速やかな動作を保証できない。それは、温度保護素子が電池に加熱される状態で、ホルダーや樹脂成形部を介して放熱されるからである。温度保護素子が、裏面を電池に熱結合して、表面をホルダーに接触していると、電池で裏面から伝導される熱エネルギーを表面から放熱してしまう。このため、電池の熱エネルギーが温度保護素子を速やかに加熱せず、温度保護素子の動作を遅らせる欠点がある。
本発明の第1の目的は、この欠点を解決すること、すなわち、溶融状態に加熱して成形される樹脂成形部の成形熱による温度保護素子の悪影響を防止しながら、温度保護素子で電池の温度上昇を速やかに検出して電池を保護できるパック電池を提供することにある。
さらに、ホルダーを介して樹脂成形部の成形熱から温度保護素子を保護するパック電池は、安定して温度保護素子を樹脂成形部の成形熱から保護するのが難しい欠点もある。それは、樹脂成形部を成形する工程で、ホルダーと温度保護素子との相対的な位置ずれが、温度保護素子に悪影響を与えるからである。たとえば、ホルダーと温度保護素子との相対位置がずれると、ホルダーで温度保護素子を好ましい状態で保護できなくなる。
本発明の第2の目的は、この欠点を解決すること、すなわち、ホルダーと温度保護素子との相対的な位置ずれを阻止して、温度保護素子を樹脂成形部の成形熱から保護して、温度保護素子への悪影響を確実に防止しながら、温度保護素子が電池の温度上昇を速やかに検出して電池を保護できるパック電池を提供することにある。
本発明のパック電池は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
パック電池は、電池2と、この電池2に接続している温度保護素子6と、この温度保護素子6を電池2の定位置に固定する樹脂成形部1とを備える。パック電池は、樹脂成形部1が温度保護素子6をインサート成形して電池2の定位置に固定して、電池2と温度保護素子6と樹脂成形部1を一体的に連結している。温度保護素子6は、裏面を電池表面に熱結合しながら、表面には断熱部材8を積層している。
本発明の請求項2のパック電池は、断熱部材8を、無数の空隙を有する空気含有断熱シート18、48としている。さらに、本発明の請求項3のパック電池は、空気含有断熱シート18、48を、繊維を方向性なく立体的に隙間ができる状態に集合してなる繊維シート、またはプラスチックを発泡成形してなるシートとしている。
本発明の請求項4のパック電池は、断熱部材8を、断熱塗料を塗布してなる断熱塗膜層38としている。さらに、本発明の請求項5のパック電池は、断熱塗膜層38を、発泡状態に硬化する塗料としている。
本発明の請求項6のパック電池は、温度保護素子6を、絶縁熱伝導シート7を介して電池2の表面に熱結合している。さらに、本発明の請求項7のパック電池は、絶縁熱伝導シート7を、酸化アルミニウムシート、窒化珪素シート、窒化アルミニウムシートのいずれかとしている。
本発明の請求項8のパック電池は、電池2に接続してなる出力端子3を固定している端子基板5を有し、この端子基板5を樹脂成形部1にインサート成形して定位置に固定している。
本発明の請求項9のパック電池は、温度保護素子6を定位置に配置する絶縁ホルダー4を有し、この絶縁ホルダー4を樹脂成形部1にインサート成形して定位置に固定している。
本発明のパック電池は、溶融状態に加熱して成形される樹脂成形部の成形熱による温度保護素子の悪影響を確実に防止しながら、温度保護素子が電池の温度上昇を速やかに検出して電池を保護できる特徴がある。それは、本発明のパック電池が、温度保護素子の表面に断熱部材を積層して断熱しているからである。
とくに、請求項2のパック電池は、温度保護素子の表面に積層する断熱部材を、無数の空隙のある空気含有断熱シートとして断熱するので、樹脂成形部の成形温度から温度保護素子を保護することに加えて、電池の熱で加熱される状態にあっては、表面からの放熱を効果的に阻止して、電池の異常な温度上昇を温度保護素子で速やかに検出して安全性を向上できる。
さらに、本発明の請求項3のパック電池は、空気含有断熱シートを、繊維を方向性なく立体的に隙間ができる状態に集合してなる繊維シート、またはプラスチックを発泡成形してなるシートとしているので、断熱特性を高くして感熱部表面の放熱を少なくできる。
また、本発明の請求項4のパック電池は、断熱部材として、温度保護素子に断熱塗料を塗布して断熱塗膜層を設けるので、樹脂成形部の成形工程において断熱塗膜層の位置がずれることがなく、断熱塗膜層でもって確実に感熱部の成形温度による弊害を防止でき、また電池で加熱される状態では表面からの放熱を防止して、電池の異常な温度上昇を速やかに検出できる。さらには、断熱部材により、インサート成形するときの樹脂成形部の熱が、温度保護素子に及ぼす影響を低減することができる。
さらに、本発明の請求項5のパック電池は、断熱塗膜層を、発泡状態に硬化する塗料としているので、発泡する無数の気泡で断熱特性を向上できる。
さらに、本発明の請求項6のパック電池は、温度保護素子を、絶縁熱伝導シートを介して電池の表面に熱結合しているので、電池の熱を効率よく温度保護素子に伝導できる。とくに、本発明の請求項7のパック電池は、絶縁熱伝導シートを、酸化アルミニウムシート、窒化珪素シート、窒化アルミニウムシートのいずれかとしているので、温度保護素子を電池から確実に絶縁しながら熱伝導できる。
さらに、本発明の請求項8のパック電池は、電池に接続された出力端子を固定している端子基板を樹脂成形部にインサート成形して定位置に固定しているので、端子基板を正確な位置にしっかりと固定できる。
さらにまた、本発明の請求項9のパック電池は、温度保護素子を定位置に配置する絶縁ホルダーを有し、この絶縁ホルダーを樹脂成形部にインサート成形して定位置に固定しているので、温度保護素子を正確な位置に確実に固定できる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのパック電池を例示するものであって、本発明はパック電池を以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1ないし図3に示すパック電池は、電池2と、この電池2に接続している温度保護素子6と、この温度保護素子6を電池2の定位置に固定する樹脂成形部1とを備える。図1は、パック電池の全体を示し、図2パック電池の分解斜視図を示し、図3はパック電池の断面図を示している。このパック電池は、樹脂成形部1に温度保護素子6をインサート成形して、すなわち電池2を樹脂成形部1を成形する金型に仮止めして、樹脂成形部1を成形する工程で温度保護素子6を定位置に固定している。このパック電池は、角型電池2の封口板2Bを含む1辺に樹脂成形部1を成形して設けている。
電池2は、リチウムイオン電池である。ただ、電池には、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等の充電できる二次電池も使用できる。さらに、図の電池2は、薄い角型電池で、外装缶2Aの両側を湾曲面として、外装缶2Aの四隅のコーナー部を面取りした形状としている。薄い角型電池にリチウムイオン電池を使用すると、パック電池全体の容量に対する充電容量を大きくできる特長がある。
さらに、図のパック電池は、出力端子3を固定している端子基板5を有し、この端子基板5も樹脂成形部1にインサート成形して固定している。この端子基板5は、出力端子3を固定すると共に、電池2の保護回路を実現する電子部品(図示せず)を実装している。端子基板5に保護回路を実装するパック電池は、保護回路で電池2を保護しながら充放電できる。ただ、保護回路は、小さなICとして、樹脂成形部にインサート成形して埋設することもできる。
さらに、図のパック電池は、温度保護素子6を電池2の正確な位置に配置するために、樹脂成形部1にインサートされる絶縁ホルダー4を備える。絶縁ホルダー4は、樹脂成形部1とは別にプラスチックで成形される。この絶縁ホルダー4は、電池2と共に樹脂成形部1にインサート成形して固定される。この絶縁ホルダー4は、電池2との対向面を、電池2の封口板2Bを設けた端面に嵌着できる形状に成形している。また、温度保護素子6を定位置に嵌着して、これを電池2の表面に熱結合するための貫通孔13を設けている。温度保護素子6は、感熱部6Aを絶縁ホルダー4の貫通孔13に嵌着して定位置に配置される。絶縁ホルダー4は、温度保護素子6と電池2との間に配設され、電池2にリード板11を接続する温度保護素子6に挟着されて定位置に配置される。また、貫通孔をなくして、この部分に、絶縁ホルダーの底面を設ける構造としてもよい。温度保護素子6は、絶縁ホルダー4の貫通孔13に嵌着することに代わって、接着剤や両面テープで固定することもできる。さらには、図に示す形状の絶縁ホルダーに代わって、絶縁板(例えば、ガラスエポキシ材)を利用することもできる。
端子基板5は、リード板11、12を介して電池2の正負の電極に連結されて、電池2の定位置に配置される。図2の端子基板5は、両端に連結されるリード板11、12を介して電池2に連結している。端子基板5に連結される一方のリード板12は、電池2の封口板2Bにクラッド板14を介して連結され、他方のリード板11は、温度保護素子6であって、電池2の凸部電極2aに連結される。端子基板5がリード板11、12で電池2に連結されて、この端子基板5と電池2との間に配設している温度保護素子6と絶縁ホルダー4を定位置に配置している。すなわち、端子基板5をリード板11、12で電池2に連結して、端子基板5と温度保護素子6と絶縁ホルダー4を一体的に連結してなる電池組立10としている。この電池組立10が金型(図示せず)に仮止めされて樹脂成形部1が成形される。
ここで、リード板12は、後述する樹脂成形部1との密着力を向上させるために、端子基板5と半田接続される一端側の突出部12a以外に、側部に突出する壁面12bを備えている。また、中央部に湾曲部12cを設けることで、この湾曲部12cと封口板2Bとの間に、樹脂が入り込み密着力が向上する。このようなリード板12に代わって、図7ないし図9に示すようなリード板32、42、52を利用することができる。図7においては、傾斜した延在する跳ね上げ壁面32bを備え、さらに、この跳ね上げ壁面32bに開口部32cを備えるので、密着力が向上する。図7において、端子基板5との接続については、端子基板5の裏面のランドに、断面視L字状のリード板(図示せず)を接続し、このリード板と、リード板32の垂直に延びる壁面32aを接続する。また、図8においては、垂直に延在する壁面42bに開口部42cを備えており、密着力が向上している。図8においては、端子基板の裏面のランドに、リード板42の平行面42aが接続される。さらにまた、図9においては、図8の変形例であって、壁面52bに開口部52cを設けるとき、開口部52cの部分を折曲して折曲片52dを設けたもので、密着力が向上している。このリード板52も、端子基板の裏面のランドに、平行面52aが接続される。
温度保護素子6は、電池2の温度が異常に高くなると電流を遮断する素子である。この温度保護素子6はPTCである。PTCは、設定温度よりも低い状態では電気抵抗が極めて小さく、電池2に流れる電流に影響を与えない。ただ、設定温度よりも高く加温されると電気抵抗が急激に増加して実質的には電流を遮断する。ただ、本発明は、温度保護素子をPTCには特定しない。温度保護素子には、電池の温度が異常に高くなると電流を遮断するすべての素子、たとえばヒューズなども使用できるからである。
温度保護素子6は、図2に示すように、板状で四角形の感熱部6Aの両端にリード板6Bを突出している。一方のリード板6Bは、電池2の凸部電極2aにスポット溶接などの方法で連結して、他方のリード板6Bを端子基板5に連結している。
この温度保護素子6は、電池2の温度を速やかに検出できるように、感熱部6Aの裏面を電池表面に熱結合している。感熱部6Aが電池2に好ましい状態で熱結合されるように、いいかえると電池2と感熱部6Aとの熱伝導を好ましい状態にするために、電池2との間に絶縁熱伝導シート7を積層している。絶縁熱伝導シート7は、温度保護素子6の感熱部6Aと電池2の封口板2Bとの間に挟着されて、感熱部6Aを電池2から絶縁しながら、電池2の熱を効率よく感熱部6Aに伝導するシートである。この絶縁熱伝導シート7は、絶縁抵抗が大きくて、電池温度を効率良く伝えるために、熱伝導率の大きいシート、たとえば酸化アルミニウムシート、窒化珪素シート、窒化アルミニウムシート等が使用できる。また、ガラスエポキシシート、アルミプレートと絶縁板(PA(ポリアミド)等)との積層体等も利用でき、さらには、シリコンも利用できる。また、このパック電池は、温度保護素子6の感熱部6Aを絶縁熱伝導シート7で絶縁しながら、電池2の熱を効率よく温度保護素子6の感熱部6Aに伝導できる。この構造のパック電池は、電池2の異常な温度上昇を温度保護素子6で速やかに検出して電流を遮断できる。
ここで、絶縁熱伝導シート7は、温度保護素子6の感熱部6Aの表面が絶縁性材料であれば、省略することができる。
また、上述においては、絶縁ホルダー4に代わって、絶縁板(例えば、ガラスエポキシ材)を利用することを説明したが、この絶縁板として、上述の材料の絶縁熱伝導シート7を利用できる。
さらに、温度保護素子6は、樹脂成形部1を成形するときの成形熱で感熱部6Aを保護しながら、電池2の温度を検出する状態での放熱を少なくするために、以下に説明する断熱部材8を表面に積層している。断熱部材8としては、空気を含む部材が望ましいが、空気を含まない部材でもよい。このような断熱部材8としては、空気含有断熱シート18(図4に示す)、48(図6に示す)、断熱塗膜層38(図5に示す)を利用できるが、これ以外に、断熱材として、発泡系接着剤、シリコン、断熱塗料等が利用できると共に、断熱シート、断熱テープを利用することもできる。また、断熱部材8により、インサート成形するときの熱が、温度保護素子6に影響を及ぼすのを低減することができる。例えば、PTCである温度保護素子が、後述するインサート成形するときの溶融した合成樹脂に過熱され、トリップして内部抵抗が大きくなることを防止或あるいは低減することができる。
温度保護素子6は、断熱部材8として、図4に示すように、無数の空隙を有する空気含有断熱シート18を表面に積層し、あるいは、図5に示すように、表面に断熱塗料を塗布して断熱塗膜層38を積層して設けている。空気含有断熱シート18や断熱塗膜層38は、温度保護素子6の感熱部6Aの表面に積層されて、感熱部6Aの表面を断熱する。ただし、空気含有断熱シートや断熱塗膜層は、図6に示すように、感熱部とリード板の表面に積層することもできる。図6は、感熱部とリード板の表面全体に、空気含有断熱シート48を積層する状態を示している。この構造は、図示しないが、温度保護素子の感熱部の表面に断熱塗料を塗布して断熱塗膜層を積層して設けた後、断熱塗膜層が積層された感熱部とリード板の表面全体に空気含有断熱シートを積層することもできる。この構造は、温度保護素子の感熱部の表面側の断熱特性をさらに向上できる。感熱部6Aは、裏面を電池2に熱結合して電池2からの熱を効率よく伝導し、表面を断熱して表面からの放熱を少なくする。温度保護素子6の感熱部6Aは、電池2から伝導される熱エネルギーと、表面から放熱される熱エネルギーのエネルギー差で温度が上昇する。表面を空気含有断熱シート18、48や断熱塗膜層38で断熱する構造は、伝導される熱エネルギーで効率よく速やかに感熱部6Aを温度上昇させる。なお、図5及び図6において、図1ないし図4に示す実施例と同じ構成要素については、同符号を付してその詳細な説明は省略する。
空気含有断熱シート18、48は、繊維を方向性なく立体的に隙間ができる状態に集合してなる繊維シートである。この空気含有断熱シート18、48は、好ましくは不織布を使用する。不織布は、立体的に集合される繊維の間に無数の空隙があって、この空隙に空気を含有する。さらに、空気含有断熱シート18、48には、プラスチックを発泡成形しているシートも使用できる。このシートは、独立気泡を有する状態に発泡し、あるいは連続気泡を有する状態に発泡して、無数の気泡内に空気を含有している。空気含有断熱シート18、48は、樹脂成形部1を成形する圧力で押し潰されない強度とする。成形圧で空隙が押し潰されると断熱特性が低下するからである。なお、空気含有断熱シートにおいて、両面テープとしての接着効果を持たせることで、表面、裏面に配置される部品と着実に固定することができる。
断熱塗膜層38は、発泡状態に硬化する塗料が最適である。発泡する気泡によって断熱特性が向上できるからである。とくに、独立気泡を有する状態に発泡する塗料が適している。独立気泡は、気泡が独立することから断熱特性が向上し、また樹脂成形部1の成形圧で押し潰されることがなく、樹脂成形部1を成形した後においても優れた断熱特性を有するからである。断熱塗膜層38は、温度保護素子6の感熱部6Aの表面に塗布されて、感熱部6Aの表面を断熱する。
樹脂成形部1は、図10に示すように、電池2に絶縁ホルダー4と温度保護素子6と端子基板5とを連結している電池組立10を金型に仮止めして成形される。樹脂成形部1は、電池組立10の一部であって、温度保護素子6や端子基板5を設けている電池組立10の端部をインサート成形して固定する。樹脂成形部1にインサート成形されて、電池2と、絶縁ホルダー4と、温度保護素子6と、端子基板5は定位置に固定される。図のパック電池は、電池2の全体を樹脂成形部1に埋設する状態ではインサート成形しない。電池2のひとつの辺に樹脂成形部1を成形している。このパック電池は、外形を小さくできる特長がある。ただ、電池は、一部ないしほぼ全体を樹脂成形部に埋設するようにインサート成形して、しっかりと強靭な構造のパック電池とすることもできる。
樹脂成形部1を成形する合成樹脂は、ポリアミドあるいはポリウレタンを使用する。これらの合成樹脂は、軟化温度が低く、しかも溶融時の粘度も低いので、一般の合成樹脂に比較して、低温、低圧で成形できる。このように、低温、低圧で成形される樹脂成形部1は、成形に要する時間を短縮できると共に、樹脂成形時における熱や射出圧による電子部品等への悪影響を低減できる特長がある。とくに、本発明のパック電池は、断熱部材8として、空気含有断熱シート18、48や断熱塗膜層38を温度保護素子6の感熱部6Aに積層して、溶融樹脂による温度保護素子6への熱の影響をさらに少なくできる。
以上のパック電池は、以下のようにして製造される。
(1) 電池2の封口板2Bにリード板12をスポット溶接して連結し、さらに封口板2Bの表面に、絶縁ホルダー4を介して温度保護素子6を定位置に配置して、温度保護素子6の一方のリード板6Bを電池2の凸部電極2aにスポット溶接して連結する。
(2)温度保護素子6の感熱部6Aに空気含有断熱シート18又は断熱塗膜層38を積層する。また、温度保護素子6の感熱部6Aとリード板6Bの表面全体に空気含有断熱シート48を積層することもできる。
(3)リード板12と温度保護素子6のリード板6Bを端子基板5にハンダ付けなどの方法で連結して、端子基板5を定位置に配置する。この状態で、絶縁ホルダー4と温度保護素子6は、電池2の封口板2Bと端子基板5との間にあり、端子基板5が、リード板12と、温度保護素子6であるリード板11とで電池2に連結されて、絶縁ホルダー4と温度保護素子6と端子基板5とが一体的に連結されて電池組立10となる。
(4)電池組立10が、図7に示す金型20の成形室21にセットして仮止めした後、金型20を型締めする。型締めされた金型20は、樹脂成形部1を成形するための成形室21が形成される。この成形室21に、加熱されて溶融された合成樹脂が注入されて樹脂成形部1を成形する。溶融された合成樹脂は、金型20に開口された注液孔22から注入される。空気含有断熱シート18、48や断熱塗膜層38は、注入される溶融状態の合成樹脂の熱から温度保護素子6を断熱して保護する。注入された合成樹脂は、冷却されて樹脂成形部1となる。樹脂成形部1は、絶縁ホルダー4と温度保護素子6と端子基板5を一体構造に連結して固定する。
(5) 以上の工程で、電池組立10の一部が樹脂成形部1にインサート成形して固定される。その後、樹脂成形部1が成形された電池組立10の表面をチューブ9で被覆して完成されたパック電池となる。チューブ9には熱収縮チューブを使用する。熱収縮チューブは、樹脂成形部1が成形された電池組立10を入れた後、加熱、収縮して表面に密着させる。熱収縮チューブに代わって、片面に粘着層を備えるラベルを巻いても良い。
なお、上記のインサート成形する工程と同時に、図2に開示される電池2の底部に設けられる底部絶縁部品15も、成形しても良い。
また、図4ないし図6において、点線で示されるように、凸部電極2a、リード板6B、リード板12と、端子基板5の裏面(端子基板5の裏面側には、電気配線、電気素子等が配置されている)と電気的に接続されることを防止するために、シート状あるいは板状の絶縁部材16を配置したり、貼着することもできる。また、図6においては、空気含有断熱シート48と、絶縁部材16とを、一体とすることもできる。
本発明の一実施例にかかるパック電池の斜視図である。 図1に示すパック電池の分解斜視図である。 図1に示すパック電池の断面図である。 図1に示すパック電池の組み立て工程を示す分解斜視図である。 本発明の他の実施例にかかるパック電池の組み立て工程を示す斜視図である。 本発明の他の実施例にかかるパック電池の組み立て工程を示す斜視図である。 他の一例のリード板を備えるパック電池の分解斜視図である。 リード板の他の一例を示す斜視図である。 リード板の他の一例を示す斜視図である。 樹脂成形部を成形する金型の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1…樹脂成形部
2…電池 2A…外装缶
2B…封口板
2a…凸部電極
3…出力端子
4…絶縁ホルダー
5…端子基板
6…温度保護素子 6A…感熱部
6B…リード板
7…絶縁熱伝導シート
8…断熱部材
9…チューブ
10…電池組立
11…リード板
12…リード板 12a…突出部
12b…壁面
12c…湾曲部
13…貫通孔
14…クラッド板
15…底部絶縁部品
16…絶縁部材
18…空気含有断熱シート
20…金型
21…成形室
22…注液孔
32…リード板 32a…壁面
32b…跳ね上げ壁面
32c…開口部
38…断熱塗膜層
42…リード板 42a…平行面
42b…壁面
42c…開口部
48…空気含有断熱シート
52…リード板 52a…平行面
52b…壁面
52c…開口部
52d…折曲片

Claims (9)

  1. 電池(2)と、この電池(2)に接続している温度保護素子(6)と、この温度保護素子(6)を前記電池(2)の定位置に固定する樹脂成形部(1)とを備え、
    樹脂成形部(1)が温度保護素子(6)をインサート成形して電池(2)の定位置に固定して、電池(2)と温度保護素子(6)と樹脂成形部(1)を一体的に連結してなるパック電池であって、
    前記温度保護素子(6)が、裏面を電池表面に熱結合しながら、表面には断熱部材(8)を積層してなることを特徴とするパック電池。
  2. 前記断熱部材(8)が、無数の空隙を有する空気含有断熱シート(18)、(48)である請求項1に記載されるパック電池。
  3. 前記空気含有断熱シート(18)、(48)が、繊維を方向性なく立体的に隙間ができる状態に集合してなる繊維シート、またはプラスチックを発泡成形してなるシートである請求項2に記載されるパック電池。
  4. 前記断熱部材(8)が、断熱塗料を塗布されてなる断熱塗膜層(38)である請求項1に記載されるパック電池。
  5. 前記断熱塗膜層(38)が、発泡状態に硬化する塗料である請求項4に記載されるパック電池。
  6. 前記温度保護素子(6)が、絶縁熱伝導シート(7)を介して電池(2)の表面に熱結合している請求項1に記載されるパック電池。
  7. 前記絶縁熱伝導シート(7)が酸化アルミニウムシート、窒化珪素シート、窒化アルミニウムシートのいずれかである請求項6に記載されるパック電池。
  8. 前記電池(2)に接続してなる出力端子(3)を固定している端子基板(5)を有し、この端子基板(5)が樹脂成形部(1)にインサート成形されて定位置に固定されてなる請求項1に記載されるパック電池。
  9. 前記温度保護素子(6)を定位置に配置する絶縁ホルダー(4)を有し、この絶縁ホルダー(4)が樹脂成形部(1)にインサート成形されて定位置に固定されてなる請求項1に記載されるパック電池。
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