JP2009135004A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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典明 瀬戸口
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Abstract

【課題】PDPの長期間の駆動においてもアドレス放電の特性を安定的に維持できる技術を提供する。
【解決手段】本PDP10は、セルの領域に、面放電に用いる表示電極対(2X,2Y)における逆スリット52側に突起部(Xc1,Yc1)を持つ構造である。突起部Yc1を含む走査電極2Yとアドレス電極(6A)との間でアドレス放電が行われる。表示電極対(2X,2Y)での面放電(31)と、突起部Yc1を用いたアドレス放電(32)とが位置的に離れた構造であるので、面放電による保護層の劣化に対しても、アドレス放電の特性が安定化される。
【選択図】図3

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)及びそれを備える表示装置(プラズマディスプレイ装置:PDP装置)に関し、特に、電極を含むセル構造及び放電特性などに関する。
平面型のPDP装置として面放電・交流駆動型のPDP装置が実用化されており、広く利用されている。PDP(パネル)においては、高性能や低コストと同時に、高い信頼性が要望されている。
上記面放電を行うPDP装置においては、パネルの画面(表示領域)上の全画素(セル)を、表示データに応じて同時に発光させる。面放電は、表示放電、維持放電などとも称する。面放電が行われる電極(対)を、表示電極などと称する。表示電極対は、例えば、維持電極(X電極)と走査電極(Y電極)により構成される。
上記面放電を行うPDP装置のパネルは、例えば、前面基板構造体側、前面ガラス基板上に、上記面放電に用いる電極対が形成され、電極対を覆って誘電体層及び更に保護層が形成され、パネルの内部(放電空間)に希ガス(放電ガス)が封入される構造である。また背面基板構造体側、背面ガラス基板上、放電空間を区画する隔壁間には、3原色である赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の蛍光体が形成されている。上記電極間に面放電用の駆動電圧が印加されると、電極面上の誘電体層・保護層の表面で面放電が起こり、これにより紫外線が発生する。紫外線により各蛍光体を発光させることでカラー表示している。
放電空間に露出して形成される保護層は、例えば酸化マグネシウム(MgO)の層により構成され、放電保護機能や、放電空間に対する2次電子供給(放出)機能を持つ。現在(従来主流)のPDP装置において、表示電極(X電極,Y電極)対で面放電が行われるが、PDPの長期間の駆動の累積により面放電が繰り返されると、保護層(MgO)がスパッタされることにより劣化が生じ、パネル寿命の劣化につながる。
表示電極対に対して突起(ないし張り出し)形状の電極部を設ける従来技術例として以下がある。
特開2000−113828号公報(特許文献1)記載の技術では、等間隔に配置される行電極(表示ライン(行)を構成し面放電が行われる電極対)を有し、それぞれの行電極のバス電極における列方向の両側に張り出す突出部を有する。本技術では、両側の突出部は共に面放電に用いられ、面放電が行われない逆スリットを持たない構造であり、逆スリット側への突起形状の電極部を持たない。
特開2003−86108号公報(特許文献2)記載の技術では、特許文献1同様に、それぞれの行電極のバス電極における列方向の両側に張り出す突出部を持つ。本技術では、各バス電極は隔壁と重なる位置に存在し、セルは、それぞれ隔壁に囲まれる、面放電が行われる第1のセルと、リセット及びアドレスが行われる第2のセルと、に分けられている。アドレスに用いる突出部は、第2のセル内に含まれており、面放電が行われる第1のセル内には含まれていない。
特開2005−135732号公報(特許文献3)記載の技術では、表示セル側が透明電極で、逆側に突出する電極が金属電極である。本技術では、逆側に突出する電極でも面放電を行う構造である。また、リブにより表示セルと補助セルが区画されている。
特開2000−113828号公報 特開2003−86108号公報 特開2005−135732号公報
従来、前述した面放電により保護層(MgOなど)が劣化し、この劣化保護層において一番の問題となるのが、放電遅れの増大である。特に、アドレス駆動期間でのアドレス放電時の放電遅れの増大は、アドレス(セル選択)動作を不安定化し、アドレス誤りによる表示不良を引き起こすという問題がある。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、PDPの長期間の駆動においてもアドレス放電の特性を安定的に維持できる技術、特に、面放電による保護層の劣化の影響を受けるアドレス放電の放電遅れを改善できる技術、を提供することである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。前記目的を達成するために、本発明の代表的な実施の形態は、PDPの技術であって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
本PDP構造では、面放電に用いる電極対において、面放電を行わせる側(表示ラインとなる側)のスリット(正スリット)とは逆側のスリット(逆スリット)に、突起等の形状の電極部(突起部と称する)を持つ。これにより、当該電極対での面放電により保護層(MgOなど)が劣化した場合においても、劣化した部分から離れた突起部を用いてアドレス放電が行われる。保護層の劣化の程度に応じて、保護層の相対的に劣化が大きい部分、即ち放電ギャップ付近に対して、相対的に劣化が小さい部分、即ち放電ギャップ付近から突起部の方向へと離れた位置において、アドレス放電を行わせることができる。面放電による保護層の劣化の影響をあまり受けずにアドレス放電が可能となるので、アドレス放電の特性が長期間安定化される。本PDPは例えば以下の構成である。
(1) 本PDPは、隔壁により区画され蛍光体が形成される放電空間を持つ基板構造体において、第1方向に、面放電に用いる第1と第2の電極の対(表示電極対)を有し、前記第1方向に交差する第2方向に、前記第2の電極との間でのアドレス放電に用いる第3の電極を有し、これらの電極群の交差に対応して表示セル群が構成され、前記第1と第2の電極群を覆って前記放電空間に露出する保護層を有し、前記第1と第2の電極の対における、一方側のスリットは前記面放電に用い、逆側のスリットは前記面放電に用いない構造である。そして、本PDPは、前記表示セルに対応付けられる前記放電空間の領域に対して含まれるように、少なくとも前記第2の電極に対して前記逆側のスリットに、前記アドレス放電に用いる第1の突起形状の電極部を有する。
(2) 上記(1)で更に、当該表示電極対は、正スリット側に、突起等の形状の電極部(面放電ギャップを構成する電極対)を持つ。
(3) 上記(2)で更に、正スリット側の突起等の形状の電極部を、ITOなどによる透明電極で構成し、逆スリット側の突起部を、金属製のバス電極と同様の材料で構成する。
(4) 上記(1)等で更に、逆スリット側の突起部の領域(面積)に対し、パネル面垂直方向で交差する位置に、アドレス電極のパッド部を設けることで、当該交差部分の面積を大きくする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。本発明の代表的な実施の形態によれば、PDPの長期間の駆動においてもアドレス放電の特性を安定的に維持でき、特に、面放電による保護層の劣化の影響を受けるアドレス放電の放電遅れを改善できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<概要>
各実施の形態のPDPのいずれも、表示電極対に対し、逆スリット側に突起部(Xc,Ycで表す)を設け、アドレス放電に利用する。突起部(Yc)の存在により、アドレス放電と面放電とが位置的に離れる構造である。面放電による保護層の劣化の影響に対しては、劣化が大きい保護層の部分(面放電ギャップ付近)から離れた突起部(Yc)を用いるので、アドレス放電の特性が長期間安定化される。
<基本構成>
図1、図2を用いて、まず、本発明の実施の形態のPDP装置における基本的な構成について説明し、特徴的な詳細構造などについては後述する。
<PDP装置>
図1において、一実施の形態のPDP装置の全体構成を示している。本PDP装置は、電極群(維持電極2X,走査電極2Y,アドレス電極6)が形成されているPDP(パネル)10と、PDP10の電極群に接続され駆動の電圧を印加する駆動回路(ドライバ)である、Xサステインドライバ(X電極維持駆動回路)121、Yサステインドライバ(Y電極維持駆動回路)122、Yスキャンドライバ(Y電極走査駆動回路)123、及びアドレスドライバ(アドレス電極駆動回路)124と、それらを制御する制御回路110と、を備える。
PDP10において、面放電(維持放電)に用いる電極(表示電極)として、画面内の水平方向に並行して、維持電極2X(記号Xで表す)と走査電極2Y(記号Yで表す)の対が形成され、当該電極対によるライン(表示ライン)が構成されている。また、それら電極対と交差するように画面内の垂直方向に並行してアドレス電極6(記号Aで表す)が形成され、当該電極による表示列が構成されている。そして、PDP10の画面(表示領域)には、これら電極群(X,Y,A)の交差領域に対応して、マトリクス状のセル(表示セル)群が構成されている。
PDP装置には、例えば、TVチューナやコンピュータ等の外部装置から、赤(R),緑(G),青(B)の3色の輝度レベルを示す多値画像データであるフィールドデータ、並びに各種同期信号(クロック信号,水平同期信号,垂直同期信号)等が入力される。そして、制御回路110は、上記データ及び信号をもとに、各ドライバに適した制御信号を生成及び出力し、これに従いドライバは電圧の印加により対応する電極群を駆動する。これにより、PDP10の画面(表示領域)に所定の方式による映像表示が行われる。
PDP10は、電極配列の例としては、ノーマル方式において、表示電極対である維持電極2X(X電極:X1〜Xn)と走査電極2Y(Y電極:Y1〜Yn)とが、画面内垂直方向に交互に繰り返し配置され、それら電極対(X−Y)によるラインが順次配列されている。また、表示電極対(ライン)と交差するアドレス電極6(A1〜Am)によりセルが構成されている。なお、隣接電極間におけるライン(発光部)が構成される側を正スリットと称し、その逆の非ライン(非発光部)側を逆スリットと称する。
<駆動方式>
本PDP装置の駆動方式において、PDP10の画面に対応付けられるフィールドは、サブフィールド方式及びADS方式で駆動され、これにより階調表現、カラー表示が行われる。駆動シーケンスにおいて、フィールド(ないしフレーム)は、所定の輝度の重みが与えられる複数(例えば8〜10個)のサブフィールド(ないしサブフレーム)により構成される。フィールドの各サブフィールド(SF)の点灯の選択組み合わせにより所望の階調表現が行われる。1つのフィールドの各SFの期間は、リセット、アドレス、サステイン(表示)といった各過程(駆動期間)を有する。SFの重み付けに応じて、サステイン期間の維持放電(ないしサステインパルス)の数の比が異なる。SFの重み付けの方法としては、例えば2のべき乗(バイナリ)による方法などがある。
SFの駆動において、リセット過程では、SFの全セルの壁電荷などの状態を初期化(なるべく均一化)し、次のアドレス過程に備える。次のアドレス過程では、SF内の点灯するセルを選択する。Yスキャンドライバ123は、個別のY電極2Y(ライン)を制御して順次選択する動作(走査)を行う。それと共に、アドレスドライバ124は、個別のアドレス電極6を制御して選択する動作を行う。これらの動作により、選択されるアドレス電極6とY電極2Yとの対(間)で、SFに対するセルの点灯(オン)/非点灯(オフ)を選択する放電(アドレス放電)を生じさせる。
次のサステイン過程では、先のアドレス過程により選択されているセル(選択セル)を、輝度の重みに応じた数の放電発光により点灯させる。Xサステインドライバ121及びYサステインドライバ122は、表示電極(X,Y)群へサステイン駆動用の電圧(サステインパルス)を印加する。これにより、選択セルで、重みに応じた数の維持放電を生じさせる。
<PDP>
図2において、PDP10の基本構造の一例を示している。画素を構成するR,G,Bの各色のセル(Cr,Cg,Cb)の部分を示している。本例は、三電極(X,Y,A)、面放電・交流駆動型、ストライプリブ型などの場合である。なお説明のため、x方向(第1方向、画面内水平方向)、y方向(第2方向、画面内垂直方向)、z方向(第3方向、パネル面垂直方向)を有する。各セル(Cr,Cg,Cb)は、放電及び発光が発生する領域(面積ないし容積)に対応付けられる。
本PDP10は、主に、前面側と背面側の2つのガラス基板1,5による2つの構造体(11,12)を組み合わせて構成される。2つの構造体(11,12)の外周部が封着されると共に、当該構造体間の領域には、排気及び放電ガスの封入により放電空間30が構成される。
第1構造体(前面基板構造体)11において、ガラス基板(前面ガラス基板)1上、x方向に、表示電極2(X電極2X,Y電極2Y)対が形成されている。表示電極2として、維持駆動用の維持電極2X(X電極)と、維持駆動及び走査駆動の兼用の走査電極2Y(Y電極)とを有する。表示電極2は、例えば、透明電極とバス電極とにより構成される。表示電極2対は、誘電体層3により覆われ、更に、誘電体層3は、保護層4により覆われている。保護層4は、放電空間に露出する。
第2構造体(背面基板構造体)12において、ガラス基板(背面ガラス基板)5上には、y方向に、アドレス駆動用のアドレス電極6が形成されている。アドレス電極6は、例えば誘電体層7に覆われ、更に、誘電体層7上には、例えばy方向に、隔壁8(縦リブ)が形成されている。隔壁8は、放電空間30をセル(表示列)に対応して区画する。誘電体層7上、隔壁8間の領域、特に誘電体層7表面及び隔壁8側面には、放電空間30に露出するように、各色の蛍光体9(9R,9G,9B)が色別に表示列毎に繰り返し形成されている。
<従来PDP>
次に、図12〜図14を用いて、比較説明のために、従来技術例のPDP90の構造、及びその放電形態などについて説明する。本例は、図2同様のパネル構造において、セル単位でセル内側方向に張り出す透明電極(Xa,Ya)を持つ場合である。なお前面側から見た場合であり、幅や比率等は一例である。図12は、従来のPDP90の表示領域に対応する平面(x−y)の構造における電極などの概略的な構成を示している。また、図13は、図12の表示ライン方向(x−z)における断面Aを示している。また、図14は、図12の表示列方向(y−z)における断面Bを示している。
図12において、表示電極2(2X,2Y)対によるラインL(正スリット51)と、それらのラインL間の領域(逆スリット52)とを有する。正スリット51は発光部、逆スリット52は非発光部である。X電極2X,Y電極2Yは、それぞれ、直線状のバス電極Xb,Ybと、それに対して電気的に接続され、正スリット51側に張り出す透明電極Xa,Yaとから成る。セル毎に、透明電極(Xa,Ya)対により面放電ギャップGSが構成されている。
また図2同様のリブ8(縦リブ8A)及び蛍光体9(9R,9G,9B)等の構造を有し、各色のセル及び対応する表示列をCr,Cg,Cbで示している。なお蛍光体9は、省略して縦リブ8Aの側面に形成される部分のみ示している。また破線で示すアドレス電極位置6Aは、例えば、縦リブ8A間の中心位置であり、透明電極(Xa,Ya)に重なる位置である。アドレス電極6の幅は、例えば、バス電極(Xb,Yb)や透明電極(Xa,Ya)の幅と同程度とする場合を示している。
なおリブ8の構造としては、y方向の隔壁部(縦リブ8A)だけでなく、更にx方向の隔壁部(横リブ)が存在する形態(ボックスリブ)なども可能である。横リブ位置8Bは、その横リブが存在する形態の場合の配置例を示し、例えば、逆スリット52の中間位置の場合である。横リブ位置8Bは、他には例えば、バス電極(Xb,Yb)と重なる位置などがある。横リブを設けない形態の場合、例えば、正スリット51側の電極対の距離よりも逆スリット52側の電極対の距離の方が大きい構成とする。また、横リブを設ける形態の場合には、例えば、逆スリット52側の電極対の距離を小さくすることができる。上記距離は、y方向で隣接するセルでの放電等の相互影響を考慮して設計される。
図12で、画面で見てセルに対応付けられる発光領域は、縦リブ8Aとバス電極(Xb,Yb)とで囲まれる部分である。バス電極(Xb,Yb)は、非透過性の金属材料による非発光領域となる。透明電極(Xa,Ya)は、例えば、ITO(酸化インジウム錫)から成り、バス電極(Xb,Yb)に重なる直線状の本線部分と、その部分からセル内側方向に張り出して面放電ギャップGSを構成する矩形の部分とを有する。バス電極(Xb,Yb)は、透明電極(Xa,Ya)よりも電気抵抗が低い。
図14で、表示電極2(2X,2Y)は、例えば、ガラス基板1上、透明電極(Xa,Ya)、バス電極(Xb,Yb)の順の積層により構成されている。面放電ギャップGSは、透明電極(Xa,Ya)の先端の間の距離であり、セル中心に位置する。アドレス放電ギャップGAは、例えば、アドレス電極6とバス電極Ybとの間の距離で示している。
図12〜図14で、楕円で示す領域31(面放電領域)は、面放電の概略的な形状及び範囲などを示している。範囲61は、領域31に対応するy方向の範囲である。領域31及び範囲61の中心は、面放電ギャップGS、保護層4表面付近である。面放電には表示電極2(2X,2Y)のバス電極(Xb,Yb)及び透明電極(Xa,Ya)が係わるので、領域31及び範囲61の外側の境界は、それらを含む部分として示している。表示電極2(2X,2Y)対に対する駆動電圧の印加により、当該電極間(面放電ギャップGS)、放電空間30の上側寄りの誘電体層3・保護層4の表面付近で、面放電(維持放電)が生じる。当該面放電により、図13のaのように紫外線が発生して蛍光体9に衝突し、これにより蛍光体9からbのように発光が生じ、前面方向へ抜けることで輝度となる。そのため、当該電極間(面放電ギャップGS)の近傍は、最も強い発光の領域であり、当該領域は、保護層4が最も劣化しやすい部分である。
また、楕円で示す領域32(アドレス放電領域)は、アドレス放電の概略的な形状及び範囲などを示している。範囲62は、領域32に対応するy方向の範囲である。また特に、図14の領域32aは、アドレス放電の領域32及び範囲62のうち、主(中心)となる位置を示している。領域32及び範囲62の中心は、本例では、バス電極Yb下側付近としている。領域32aは、バス電極Yb下側で強くアドレス放電が発生すると考えた場合の位置を示している。アドレス放電にはY電極2Yのバス電極Yb及び透明電極Yaが係わるので、領域32及び範囲62の外側の境界は、それらを含む部分として示している。なお詳しくは、透明電極Ya等を含めて考えると、アドレス放電形状及び位置等は複雑になるが、概略的に考えても十分である。アドレス電極6とY電極2Yとの対に対する駆動電圧の印加により、当該電極間(アドレス放電ギャップGA)の放電空間30で、アドレス放電が生じる。当該放電により、当該セルに壁電荷が蓄積される。
従来のPDP90の構造では、図12、図14のように、面放電の領域31とアドレス放電の領域32とが一部重なっている。これにより、面放電により劣化する保護層4を介してY電極2Yとアドレス電極6との間で行われるアドレス放電における影響が存在する。PDP90の長期間駆動累積における面放電の繰り返しにより、保護層4が次第に劣化する。劣化した保護層4の部分では、2次電子供給性能が低下する。アドレス放電の範囲62に対応する保護層4の部分も次第に劣化する。この劣化に伴い、アドレス放電の特性が変化(劣化)する。即ち、2次電子供給性能の低下により、アドレス放電における放電遅れが大きくなって不安定化し、これによりアドレス誤りが発生しやすくなる。
なお、放電空間30内におけるバス電極(Xb,Yb)下側の領域あるいはそれよりも更に外側の領域なども、リブ8などによって区画されていない場合には、放電の発生に影響する。上述したような放電形態は、詳しくはパネル構造等によって変化するので、あくまで概略的に示している。
(実施の形態1)
以上を踏まえ、図3〜図5を用いて、本発明の実施の形態1のPDP10について説明する。図3は、本PDP10の平面構造を図12の形式同様に示している。また、図4は、図3の表示ライン方向(x−z)における断面Aを示している。また、図5は、図3の表示列方向(y−z)における断面Bを示している。本PDP10は、図2同様のパネル構造に基づき、図3のように、表示電極2(2X,2Y)対におけるバス電極(Xb,Yb)対のみによるラインL(正スリット51)が構成され、透明電極(Xa,Ya)対を持たない構成である。面放電ギャップGSは、バス電極(Xb,Yb)間の距離である。
本構造において、表示電極2対に対する逆スリット52側に、X電極2X及びY電極2Yのそれぞれで、セル単位での突起部(Xc1,Yc1)が設けられている。突起部Yc1を含むY電極2Yと、アドレス電極6との対(間)において、アドレス放電が行われる。表示電極2対での面放電と、突起部Yc1を用いるアドレス放電とが、位置的に離れる構造であり、面放電の領域31とアドレス放電の領域32との重なりの程度が、図12等のような従来PDPよりも小さく、相互影響も小さい。よって、面放電による保護層4の劣化に対してあまり影響を受けずにアドレス放電が可能であり、アドレス放電の特性が長期間安定化され、アドレス放電の放電遅れが改善(抑制)される。
なお、突起部(Xc1,Yc1)は、セルに対応付けられる放電空間30の領域(放電領域)内に含まれるように存在する。即ち、当該セルの領域内に、面放電の領域31とアドレス放電の領域32とが同じく含まれ、放電空間30がリブ等によって分離されない構造である。これによりセルの領域内におけるリセット、アドレス、及びサステイン等の動作を可能とする。図3のように、横リブの有無に限らず、セルの領域において、バス電極(Xb,Yb)対の正スリット51側と逆スリット52側とで放電空間30がy方向で通じており、上記条件が満たされている。
図3で、X電極2X,Y電極2Yは、それぞれ、直線状のバス電極Xb,Ybと、それに対して電気的に接続され逆スリット52側に張り出す突起部Xc1,Yc1とから成る。実施の形態1で、突起部(Xc1,Yc1)の材料は、例えば、図12の透明電極(Xa,Ya)と同じくITOによる。
また図2や図12同様に、リブ8(縦リブ8A)、蛍光体9(9R,9G,9B)、各色のセル及び対応する表示列(Cr,Cg,Cb)、アドレス電極位置6A、横リブ位置8Bなどを有する。横リブ位置8Bは、横リブが存在する形態の場合の配置例を示し、例えば、逆スリット52の中間位置の場合である。
画面で見てセルに対応付けられる発光領域は、縦リブ8Aとバス電極(Xb,Yb)とで囲まれる部分である。バス電極(Xb,Yb)は、非透過性の金属材料による非発光領域となる。突起部(Xc1,Yc1)は、例えばITOから成り、バス電極(Xb,Yb)に重なる直線状の本線部分から逆スリット52側に張り出す矩形の部分を有する。また、X電極2Xの突起部Xcは、Y電極2Yの突起部Ycに対して対称的な形状及び材料等とする。
図4の断面Aは、Y電極2Yの突起部Yc1の位置での断面である。アドレス放電ギャップGAは、アドレス電極6と、Y電極2Yの突起部Yc1との間の距離として示している。保護層4は、例えば、MgO層である。
図5の断面Bは、アドレス電極6及び突起部(Xc1,Yc1)の位置での断面である。表示電極2(2X,2Y)は、例えば、ガラス基板1上、ITOによる突起部(Xc1,Yc1)、バス電極(Xb,Yb)の順の積層により構成されている。面放電ギャップGSは、セル中心に位置する。アドレス放電ギャップGAは、アドレス電極6とバス電極Ybとの間の距離として示している。
図3〜図5で、楕円で示す領域31(面放電領域)は、面放電の概略的な形状及び範囲などを示している。範囲61は、領域31に対応するy方向の範囲である。領域31及び範囲61の中心は、面放電ギャップGS、保護層4表面付近である。面放電には表示電極2(2X,2Y)のバス電極(Xb,Yb)及び透明電極(Xa,Ya)が係わるので、領域31及び範囲61の外側の境界は、それらを含む部分として示している。表示電極2(2X,2Y)対に対する駆動電圧の印加により、当該電極間(面放電ギャップGS)、放電空間30の上側寄りの誘電体層3・保護層4の表面付近で、面放電(維持放電)が生じる。当該電極間(面放電ギャップGS)の近傍は、最も強い発光の領域であり、当該領域は、保護層4が最も劣化しやすい部分である。領域31及び範囲61の中心ほど保護層4の劣化が相対的に大きく、中心から外側へ向かうほど劣化が相対的に小さい。
また、楕円で示す領域32(アドレス放電領域)は、アドレス放電の概略的な形状及び範囲などを示している。範囲62は、領域32に対応するy方向の範囲である。また特に、図5の第1の領域32aは、アドレス放電の領域32及び範囲62のうち、主(中心)となる位置の第1の例として、バス電極Yb下側付近で主なアドレス放電が発生すると考えた場合である。アドレス放電にはY電極2Yのバス電極Yb及び突起部Yc1が係わるので、領域32及び範囲62の外側の境界は、それらを含む部分として示している。また特に、図5の第2の領域32bは、アドレス放電の領域32及び範囲62のうち、主(中心)となる位置の第2の例として、突起部Yc1下側付近で主なアドレス放電が発生すると考えた場合である。また、領域6Cは、アドレス電極6のうち、バス電極Yb及び突起部Yc1に対応する範囲の部分(あるいは後述するパッド6Bに対応する部分)を示している。
アドレス電極6とY電極2Yとの対に対する駆動電圧の印加により、当該電極間(アドレス放電ギャップGA)の放電空間30で、アドレス放電が生じる。当該放電により、当該セルに壁電荷が蓄積される。
本PDP10構造では、上記のように、特に突起部Yc1の存在により、面放電の領域31とアドレス放電の領域32との重なりの程度が従来PDP90よりも小さい。これにより、面放電により劣化する保護層4を介してY電極2Yとアドレス電極6との間で行われるアドレス放電における影響が小さくなる。PDP10の長期間駆動累積における面放電の繰り返しにより、保護層4が次第に劣化し、2次電子供給性能が低下する。特に、面放電ギャップGS付近から、バス電極(Xb,Yb)及び突起部(Xc1,Yc1)が存在する外側方向へ向かって劣化が進行する。これに対し、アドレス放電の範囲62に対応する保護層4の部分においては、第1の領域32aに対応する部分までの劣化に比べると、第2の領域32bに対応する部分の劣化は、面放電の領域31から離れているため、小さいか又は殆ど無い。
上記保護層4の劣化に伴い、アドレス放電の特性が変化する。劣化の進行に伴い、主なアドレス放電位置は、領域32aから32bへ、といったように、外側方向へ移行すると考えられる。特に、アドレス放電の範囲62における第2の領域32bに対応する部分では、当該劣化の影響が小さく2次電子供給性能が確保される。従って、アドレス放電の特性は長期間安定化され、放電遅れが抑制され、これによりアドレス誤りが発生し難くなる。以上のように、アドレス動作の安定化により、パネルの表示品質向上及び寿命改善が実現される。
実施の形態1の変形例として、突起部(Xc1,Yc1)は、透明電極とする以外にも、バス電極(Xb,Yb)と同じく金属電極で構成されても構わない。また、突起部(Xc1,Yc1)や透明電極(Xa,Ya)の突起形状は、矩形に限らず各種可能である。
(実施の形態2)
次に、図6〜図7を用いて、本発明の実施の形態2のPDP10について説明する。図6は、本PDP10の平面構造を図12の形式同様に示している。また、図7は、図6の表示列方向(y−z)における断面Bを示している(断面Aは図4と同様である)。実施の形態2は、基本構造及び特徴となる突起部(Xc2,Yc2)を備えること等については実施の形態1と同様であり、図12のような従来構成に対して、特徴となる突起部(Xc2,Yc2)の構造を適用したものである。実施の形態1と異なる構成としては、図6のように、正スリット51側(ラインL)の表示電極2(2X,2Y)対において、セル毎に張り出す突起電極部を持つ構造である。この正スリット51側の突起電極部として、例えばITOによる透明電極(Xa,Ya)による構造である。透明電極(Xa,Ya)対による面放電ギャップGSにより、面放電の容易化などが得られる。
図6で、X電極2X,Y電極2Yは、それぞれ、直線状のバス電極Xb,Ybと、当該バス電極に対して電気的に接続され正スリット51側に張り出す矩形の透明電極Xa,Yaと、当該バス電極に対して電気的に接続され逆スリット52側に張り出す矩形の突起部Xc2,Yc2とから成る。実施の形態2で、突起部(Xc2,Yc2)の材料は、透明電極(Xa,Ya)と同じくITOによる。これにより、パネル製造時、突起部(Xc2,Yc2)の形成は、透明電極(Xa,Ya)の形成と工程及び材料などが共通化可能となるので効率的である。
なお、バス電極(Xb,Yb)の幅、アドレス電極6の幅、透明電極(Xa,Ya)の幅、突起部(Xc2,Yc2)の幅を、同程度とした場合を示している。また、y方向の長さに関して、正スリット51の透明電極(Xa,Ya)の長さと、逆スリット52の突起部(Xc2,Yc2)の長さとを、同程度とした場合を示している。また、横リブが存在する形態の場合の横リブ位置8Bは、逆スリット52の中間位置であり、突起部(Xc2,Yc2)には重ならない。
図7の断面Bは、アドレス電極6及び突起部(Xc2,Yc2)の位置での断面である。表示電極2(2X,2Y)は、例えば、ガラス基板1上、ITOによる突起部(Xc2,Yc2)及び透明電極(Xa,Ya)の層、バス電極(Xb,Yb)の順の積層により構成されている。面放電ギャップGSは、透明電極(Xa,Ya)の先端の間の距離であり、セル中心に位置する。アドレス放電ギャップGAは、アドレス電極6とバス電極Ybとの間の距離として示している。
図6〜図7で、楕円で示す領域31(面放電領域)は、面放電の概略的な形状及び範囲などを示している。範囲61は、領域31に対応するy方向の範囲である。領域31及び範囲61の中心は、面放電ギャップGS、保護層4表面付近である。また、楕円で示す領域32(アドレス放電領域)は、アドレス放電の概略的な形状及び範囲などを示している。第1の範囲62aは、Y電極2Yの透明電極Ya、バス電極Yb、及び突起部Yc2をすべて含む部分に対応するy方向の範囲である。また、第2の範囲62bは、透明電極Yaを除きバス電極Ybと突起部Yc2を含む部分に対応するy方向の範囲である。また、領域32aは、アドレス放電における主(中心)となる位置の第1の例として、バス電極Yb下側付近で主なアドレス放電が発生すると考えた場合である。また第2の領域32bは、アドレス放電における主(中心)となる位置の第2の例として、突起部Yc2下側付近で主なアドレス放電が発生すると考えた場合である。また、領域6Cは、アドレス電極6のうち、バス電極Yb及び突起部Yc2に対応する範囲の部分(あるいは後述するパッド6Bに対応する部分)を示している。
本PDP10構造により、実施の形態1同様に、特に突起部Yc2の存在により、セルにおける面放電の領域31とアドレス放電の領域32とが離れ、重なりの程度が小さいので、保護層4を介してY電極2Yとアドレス電極6との間で行われるアドレス放電における影響が小さくなる。面放電による保護層4の劣化がセル中心から外側方向へ進行したとしても、主なアドレス放電位置は、領域32aから32bへ、といったように、外側方向へ移行し、特に、アドレス放電の範囲62bや第2の領域32bに対応する保護層4の部分については、面放電の領域31から離れているため、2次電子供給性能が確保される。従って、アドレス放電の特性が長期間安定化され、放電遅れが抑制される。
(実施の形態3)
次に、図8を用いて、本発明の実施の形態3のPDP10について説明する。図8は、本PDP10の平面構造を図12の形式同様に示している。実施の形態3は、基本構造及び特徴となる突起部(Xc3,Yc3)を備えること等については実施の形態2等と同様であり、図12のような従来構成に対して、特徴となる突起部(Xc3,Yc3)の構造を適用したものである。実施の形態2と異なる構成としては、図8のように、正スリット51側の突起電極部がITOによる透明電極(Xa,Ya)で構成されるのに対し、逆スリット52側の突起部(Xc3,Yc3)が、金属製(非透過性)のバス電極(Xb,Yb)と同じ材料により構成される。
図8で、突起部(Xc3,Yc3)は、バス電極(Xb,Yb)と同じく、金属(例えば、Cu,Cr)などの、例えば黒色になる材料を用い、厚さも例えば同じに構成される。突起部(Xc3,Yc3)は、バス電極(Xb,Yb)から張り出す部分として電気的に接続されている。本構造では、逆スリット52において、突起部(Xc3,Yc3)は、バス電極(Xb,Yb)と同じく非透過性(例えば黒色)の領域となる。即ち、本構造では、正スリット51(発光部)以外の領域で、逆スリット52のうち突起部(Xc3,Yc3)を含む少なくとも一部の領域を、例えば上記黒色化し、当該黒色の領域の占める割合を高めることが可能となる。よって、画面で見てコントラスト(明室コントラスト)の改善の効果が得られる。また、突起部(Xc3,Yc3)は、バス電極(Xb,Yb)と一体的に形成することにより、製造が効率化される。
なお、各実施の形態に対して更に、逆スリット52などに対し、突起部(Xc,Yc)よりも前面側に、黒帯を設けてコントラスト向上する構成としてもよい。その場合、黒帯の背面側に突起部(Xc,Yc)を隠す構成とする場合は、突起部(Xc,Yc)の存在による視覚的効果をあまり気にしなくてよい。
(実施の形態4)
次に、図9を用いて、本発明の実施の形態4のPDP10について説明する。図9は、本PDP10の平面構造を図12の形式同様に示している。実施の形態4は、基本構造及び特徴となる突起部(Xc4,Yc4)を備えること等については実施の形態2等と同様である。実施の形態2と異なる構成としては、図9のように、背面基板構造体12側のアドレス電極6を単純な直線状にせず、Y電極2Yの突起部Yc4の位置と対応して交差する位置に、アドレス電極6の幅が大きくなる部分であるパッド6Bを設ける。これにより、突起部Yc4を含むY電極2Yと、アドレス電極6のパッド6Bとの交差部分の面積を大きくした構造である。
パッド6Bを含むアドレス電極6の材料は、例えばバス電極(Xb,Yb)と同様の金属(例えばCu,Cr)である。なお、パッド6B部分はバス電極Yb部分と重なっても構わない。
図9の例では、バス電極(Xb,Yb)の幅、アドレス電極6の直線状の本線の幅、透明電極(Xa,Ya)の幅、突起部(Xc4,Yc4)の幅を、同程度とした場合であり、また特に、突起部Yc4の幅(面積)よりもアドレス電極6のパッド6Bの幅(面積)の方が大きい場合である。
上記Y電極2Yとアドレス電極6との交差部分の面積を大きくした構造により、アドレス放電を安定的、効率的に発生させることができる。
(実施の形態5)
次に、図10において、実施の形態5のPDP10について示している。実施の形態5は、実施の形態2等と基本同様であるが、X電極2X側には突起部Xcを設けずにY電極2Y側のみ突起部Yc5を設けた形態である。Y電極2Yの突起部Yc5を用いてアドレス放電が行われること等は同様である。
前述の形態のように、表示電極2(2X,2Y)の両方側に突起部(Xc,Yc)を持つ構成とする場合、利点としては、例えば、画面で見た時の視覚的なバランスがとれており、表示品質の確保につながる。一方、本例のように一方側のみ突起部(Yc5)を持つ構成の場合、利点としては、例えば、表示領域(セル構造)において、他方側の突起部(Xc)のための領域を確保する必要がないので、全体としてスペースが増え、セル配置ピッチが小さい場合などに有効である。
<変形例>
図11において、各実施の形態の変形例について示している。単位セルにおける、電極等の比率の違いのみ示している。いずれの例でも、前述同様にアドレス放電の特性の安定化の効果が得られる。
図11(a)は、バス電極Ybの幅、アドレス電極6の幅、透明電極Yaの幅などを同程度とし、それらよりも突起部Ycの幅を大きくした例である。
図11(b)は、バス電極Ybの幅、アドレス電極6の幅を同程度とし、それらよりも透明電極Yaの幅及び突起部Ycの幅などを同程度に大きくした例である。
図11(c)は、バス電極Ybの幅、アドレス電極6の本線の幅、透明電極Yaの幅などを同程度とし、それらよりも突起部Ycの幅及びパッド6Bの幅を同程度に大きくした例である。
図11(d)は、バス電極Ybの幅、アドレス電極6の本線の幅、透明電極Yaの幅などを同程度とし、それらよりもパッド6Bの幅を大きくし、更に、パッド6Bの幅(面積)よりも突起部Ycの幅(面積)を大きくした例である。
図11(e)は、バス電極Ybの幅、アドレス電極6の本線の幅、透明電極Yaの幅などを同程度とし、それらよりも突起部Ycの幅(面積)を大きくし、更に、突起部Ycの幅(面積)よりもパッド6Bの幅(面積)を大きくした例である。
また、前述した実施の形態に関して、電極の厚さや幅などの詳しい例は以下である。ITOによる透明電極(Xa,Ya)の厚さに比べて金属のバス電極(Xb,Yb)の厚さの方が大きい。例えば、バス電極(Xb,Yb)の厚さは2〜5μm、透明電極(Xa,Ya)の厚さは1000〜2000Å(オングストローム)である。また、例えば、バス電極(Xb,Yb)の幅は、50〜60μm、アドレス電極6の幅は、40〜50μm、アドレス電極6のパッド6Bの幅は、100μmであり、各種の突起部(Xc,Yc)の幅は、80μmである。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、各種PDP装置に利用可能である。
本発明の一実施の形態のPDP装置における全体のブロック構成を示す図である。 本発明の一実施の形態のPDPにおける基本構造一例を分解斜視で示す図である。 本発明の実施の形態1のPDPにおけるセル及び電極等の構造を前面側から見た平面で概略的に示す図である。 本発明の実施の形態1のPDPにおけるセル及び電極等の構造を表示ライン方向(x方向)の断面(A)で示す図である。 本発明の実施の形態1のPDPにおけるセル及び電極等の構造を表示列方向(y方向)の断面(B)で示す図である。 本発明の実施の形態2のPDPにおけるセル及び電極等の構造を前面側から見た平面で概略的に示す図である。 本発明の実施の形態2のPDPにおけるセル及び電極等の構造を表示列方向(y方向)の断面(B)で示す図である。 本発明の実施の形態3のPDPにおけるセル及び電極等の構造を前面側から見た平面で概略的に示す図である。 本発明の実施の形態4のPDPにおけるセル及び電極等の構造を前面側から見た平面で概略的に示す図である。 本発明の実施の形態5のPDPにおけるセル及び電極等の構造を前面側から見た平面で概略的に示す図である。 (a)〜(e)は、本発明の各実施の形態の変形例のPDPにおけるセル単位の各電極幅などの関係の構成例を概略的に示す図である。 従来技術例のPDPにおけるセル及び電極等の構造を前面側から見た平面で概略的に示す図である。 従来技術例のPDPにおけるセル及び電極等の構造を表示ライン方向(x方向)の断面(A)で示す図である。 従来技術例のPDPにおけるセル及び電極等の構造を表示列方向(y方向)の断面(B)で示す図である。
符号の説明
1…前面ガラス基板、2…表示電極、2X…維持電極(X電極)、2Y…走査電極(Y電極)、3,7…誘電体層、4…保護層、5…背面ガラス基板、6…アドレス電極、6A…アドレス電極位置、6B…パッド、6C…領域、8…隔壁(リブ)、8A…縦リブ、8B…横リブ位置、9(9R,9G,9B)…蛍光体、10,90…PDP、11…前面基板構造体(第1構造体)、12…背面基板構造体(第2構造体)、30…放電空間、31,32,32a,32b…領域、61,62…範囲、51…正スリット、52…逆スリット、110…制御回路、121…Xサステインドライバ、122…Yサステインドライバ、123…Yスキャンドライバ、124…アドレスドライバ、Xa,Ya…透明電極、Xb,Yb…バス電極、Xc,Yc,Xc1,Yc1,Xc2,Yc2,Xc3,Yc3,Xc4,Yc4,Yc5…突起部。

Claims (8)

  1. 隔壁により区画され蛍光体が形成される放電空間を持つ基板構造体が、第1方向に、面放電に用いる第1と第2の電極の対を有し、前記第1方向に交差する第2方向に、前記第2の電極との間でのアドレス放電に用いる第3の電極を有し、これらの電極群の交差に対応して表示セル群が構成されるプラズマディスプレイパネルであって、
    前記第1と第2の電極群を覆う誘電体層と、前記誘電体層を覆って前記放電空間に露出する保護層とを有し、
    前記第1と第2の電極の対における、一方側のスリットは前記面放電に用い、逆側のスリットは前記面放電に用いない構造であり、
    前記表示セルに対応付けられる前記放電空間の領域に対して含まれるように、前記第2の電極に対して前記逆側のスリットに、前記アドレス放電に用いる第1の突起形状の電極部を有すること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 請求項1記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記第2の電極側と同じように、前記第1の電極に対して前記逆側のスリットに、前記第1の突起形状の電極部を有すること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  3. 請求項1または2に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記第1と第2の電極の対における前記一方側のスリットに、前記面放電に用いる第2の突起形状の電極部を有すること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  4. 請求項3記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記第1及び第2の電極の本線は、金属バス電極で構成され、
    前記第1及び第2の突起形状の電極部は、それぞれ透明電極で構成されること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  5. 請求項3記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記第1及び第2の電極の本線は、金属バス電極で構成され、
    前記第1の突起形状の電極部は、金属電極で構成され、前記第2の突起形状の電極部は、透明電極で構成されること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記第1の突起形状の電極部に対して交差する位置に、前記第3の電極のうち幅が大きくなるパッド部が設けられていること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記基板構造体に、前記第3の電極間に、前記第2方向に並行して前記放電空間を前記表示セルに対応して区画する第1の隔壁部を有すること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  8. 請求項7記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記基板構造体に、前記逆側のスリットに、前記第1方向に並行して前記放電空間を前記表示セルに対応して区画する第2の隔壁部を有すること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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