JP2009134941A - 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像面が、非点灯時に所望の色調を呈する有機ELディスプレイおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 透明基板上の色変換フィルタ素子の入光面と有機EL発光素子の出光面とを対峙させトップエミッション・タイプの有機ELディスプレイパネルであって、色変換フィルタ素子の赤色(R)、青色(B)および緑色(G)よりなる群から選択される一色または二色のカラーフィルタ層と、それらに接する透明基板との境界面が凹凸形状を有する。透明基板上にカラーフィルタ層を形成するに先立って、透明基板の前記選択されたカラーフィルタ層に対応した領域に凹凸を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は有機エレクトロ・ルミネッセンス(以下、「有機EL」と称す)ディスプレイに関し、さらに詳しくは、非点灯時に画像面が制御された色調を呈する有機ELディスプレイパネルおよびその製造方法に関する。
現在、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置が種々の分野で使用されており、これらの表示装置に適用される発光素子は、自発光型と非発光型とに大きく分類される。エレクトロ・ルミネッセンス発光素子(EL発光素子)は、フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)、ブラウン管(CRT)などと共に自発光型に分類され、液晶表示素子は非発光型の代表格である。
これらの発光素子は、種々の分野に使用されているが、ディスプレイなどの製品に組み込まれる際、非点灯時の画像面の色調をボディーフレームや使用環境と調和させた色調に自由に設計することが要求されるようになってきている。
これらのディスプレイに一般的に採用されている赤、緑、青の3原色を用いたマルチカラー方式またはフルカラー方式では、画像面と発光素子の出光面との間にカラーフィルタを含む色変換フィルタ素子を配置して、発光素子により発光された特定波長の光を選択的に出射させて3原色の色純度を向上させ、より高品質で美しい画像を表示させる手段が多用されている。
これらの色変換フィルタ素子を用いた各種のディスプレイにおいては、非点灯時、基板の画像面に外光が入射した場合、色変換フィルタ素子に用いられる赤、緑、青のカラーフィルタ層の光透過率およびカラーフィルタ層と基板との界面の反射率および屈折率が、入射外光の波長毎にそれぞれ異なることから、画像面に入射した外光は画像面およびディスプレイパネル内部に構成される各層の境界面から偏って反射して出光することにより、画像面は様々な色調を呈する。
前記した非点灯時の画像面の色調を好みの色調に設計する要求に対して、基板の画像面を塗料やフィルムを用いて着色する方法が考えられるが、この方法では画像面が特定の色調に着色される結果、点灯時に色変換フィルタ素子を介して高められた出射光の色純度を損ねる結果となる。
面状発光体素子の発光面側に、透光性層と、色変換フィルタとが順次に積層された光学的表示装置において、前記色変換層の屈折率を前記透光性層の屈折率よりも大きくし、かつ前記色変換層と前記透光性層との界面を凹凸形状とし、蛍光物質で放射される光の発光輝度を向上させる光学的表示装置が提案されている(特許文献1)。本光学的表示装置においては、赤、青、緑全ての色変換層と透光性層との界面が凹凸形状を有するので、非点灯時の発光面の色調を制御することはできない。
特開2000−284705公報
本発明は、非点灯時にディスプレイパネルの画像面が設計された色調を呈し、かつ点灯時には出射光の色純度や輝度などのディスプレイパネルに要求される諸性能を維持する有機ELディスプレイパネルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果、透明基板の一方の面上にカラーフィルタ層および蛍光色変換層を積層してなる色変換フィルタ素子の入光面と有機EL発光素子の出光面とを対峙させた有機ELディスプレイパネルにおいて、前記基板の画像面への入射外光が、該基板に接触しているカラーフィルタ層との境界面を通して色変換フィルタ素子内に入射し、パネル内に存在する各層との境界面で反射して再び基板の画像面から出射してくる際、出射光の強度が、色変換フィルタ素子を構成する色別に異なっていることに着目し、出射光の強度を色別に制御することにより、非点灯時の画像面の色調を自由に設計できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、透明基板の一方の面上に順次積層されたカラーフィルタ層および蛍光色変換層を備えた色変換フィルタ素子、および別の透明基板の一方の面上に第一電極と該第一電極と直交する第二電極と、前記第一電極と第二電極との間に有機EL層を備えた有機EL発光素子を備え、前記色変換フィルタ素子の入光面と有機EL発光素子の出光面とを対峙させた、前記色変換フィルタ素子の透明基板の他方の面が画像面を構成するトップエミッション・タイプの有機ELディスプレイパネルであって、前記色変換フィルタ素子の透明基板上に積層された赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の繰返しからなるストライプ状のカラーフィルタ層から選択された1色または2色のカラーフィルタ層と、それらのカラーフィルタ層に接している透明基板との境界面が凹凸形状を有することを特徴とする。
本発明の有機ELディスプレイパネルの製造方法は、透明基板の一方の面上に赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の繰返しからなるストライプ状のカラーフィルタ層および蛍光色変換層を順次積層する色変換フィルタ素子の製造工程、別の透明基板上に第一電極、有機EL層および第二電極を順次形成する有機EL発光素子の製造工程、および色変換フィルタ素子の入光面と有機EL発光素子の出光面とを対峙させて封止する工程を含み、前記色変化フィルタ素子の製造工程において、カラーフィルタ層の形成に先立って、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)より選択される一色または二色のカラーフィルタ層と接する透明基板面に凹凸を形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、図1〜3に示したように選択されたカラーフィルタ層と、それらに接している透明基板との境界面が凹凸形状を有することから、非点灯時に透明基板とカラーフィルタ層との前記凹凸形状を有する境界面を通して屈折し色変換フィルタ層内へ入射する入射外光量が、透明基板とカラーフィルタ層との凹凸形状を有しない平坦な境界面を通した色変換フィルタ層内への入射外光量に比較して大幅に増加する。
この色変換フィルタ層内への入射外光は、色変換フィルタ層内に存在するカラーフィルタ層と蛍光色変換層との境界面、蛍光色変換層と高分子平坦化層との境界面、高分子平坦化層とパッシベーション層との境界面などの色変換フィルタ素子内部の境界面、色変化フィルタ素子と有機EL発光素子との境界面等で反射され、蛍光色変換層および/またはカラーフィルタ層を通して選択された色が増強され、カラーフィルタ層と透明基板との凹凸形状を有する境界面を通して散乱し画像面から出射される。その結果、本発明の有機ELディスプレイパネルの発光面は、表1および図5に示すように、非点灯時に選択されたカラーフィルタ層を通して強調された出射光に基づいた色調を呈する。
本発明の実施形態を図1〜4に基づいて詳細に説明する。
本発明の有機ELディスプレイパネルの層構成を図1に、実施態様を図2〜4に示す。
本発明の有機ELディスプレイパネルは、図1に示したように、透明基板100、透明基板100の一方の面上に積層された色変換フィルタ素子200、色変換層フィルタ素子200の入光面に光硬化接着剤層500を介して出光面を対峙させた有機EL発光素子300、および色変換フィルタ素子200および有機EL発光素子300を外気と遮断する封止材から基本的に構成される。
透明基板100は、十分な透光性を有し、一方の面が発光面として機能するガラス、プラスチックなどの基板からなり、通常、ガラス基板が用いられる。
色変換フィルタ素子200は、透明基板100の一方の面上にストライプ状に形成された赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の繰返しからなるカラーフィルタ/蛍光色変換層210R、GおよびBから基本的に構成され、これらのカラーフィルタ/蛍光色変換層210上には平坦な表面を形成するための透明な高分子平坦化層220および高分子平坦化層220上に透明な無機薄膜からなるパッシベーション層をさらに有していてもよい。
前記カラーフィルタ/蛍光色変換層210(R)、(G)および(B)は、透明基板100の一方の面に接してストライプ状に形成されたカラーフィルタ層211R、GおよびB、ならびにこれらの各カラーフィルタ層211R、GおよびB上に形成されたそれぞれに対応した蛍光色変換層212R、GおよびBで基本的に構成され、カラーフィルタ層211R、GおよびBのそれぞれの間には黒色フィルタか層らなる遮光層213が設けられていてもよい。
有機EL発光素子300は、色変換フィルタ素子用の透明基板とは別の透明基板305上にパターン化されている透明な第一電極310、該第一電極310上の有機EL層320、該有機EL層320上の前記第一電極310と直交するパターンを有する第二電極330で基本的に構成され、第一電極310のパターン間および第一電極310のパターンの肩端部上に絶縁層が設けられていてもよい。
本発明において、図2および3に示したように、カラーフィルタ層211R、GおよびBから選択された一色または二色のカラーフィルタ層とそれらに接している透明基板100との境界面が凹凸形状を有する。
カラーフィルタ層211と透明基板100との境界面の凹凸形状は、入射外光の境界面での反射を抑制し、屈折による色変換フィルタ層200内への入射外光量を増強でき、色変換フィルタ層200からの出射光を画像面に十分に散乱して出射できる形状であれば、特に制限はない。
カラーフィルタ層211と透明基板100との境界面の凹凸形状は、通常、谷の平均深さが1.0〜1.35μm、好ましくは1.05〜1.25μm、平均密度が0.3〜1.1個/μm、好ましくは0.4〜0.9個/μmの規則的なあるいは不規則な形状を有する。谷の平均深さあるいは平均密度が大きすぎると、入射外光の乱反射が過大になり発光面の輝度が損なわれるので好ましくない。
上記カラーフィルタ層211と透明基板100との境界面の凹凸形状は、透明基板100上にカラーフィルタ層211を形成するに先立って、選択されたカラーフィルタ層211R、GまたはBのパターンに対応した透明基板100の面に凹凸を形成し、次いで該パターン上に選択されたカラーフィルタ層211R、GまたはBを積層することにより形成することができる。
透明基板面に凹凸を形成する方法として、表面の粗面化処理に一般的に用いられる方法、たとえば、レジストパターンをマスクに用いて化学剤やプラズマ等によりエッチングする方法、マスクと研磨剤を用いて表面を削る、たとえばサンドブラスト法、櫛歯を用いて表面を引っ掻く機械的な方法などを採用することができる。
透明基板100としてガラス基板を用いた場合、サンドブラスト法により平均粒径が5μmの研磨材を用い、2〜8秒間、好ましくは3〜7.5秒間処理することにより、好適な凹凸をガラス基板面に形成することができる。処理時間が長くなると、谷の平均密度が過大となり、処理表面の輝度が損なわれるので好ましくない。サンドブラスト法による処理時間と谷の平均深さおよび平均密度との関係を図7に示す。
カラーフィルタ層211
カラーフィルタ層211は、該層に入射された入射光のうち、特定の波長領域の光を選択的に透過させる機能を有する層であり、赤色のカラーフィルタ層211Rは波長領域600nm以上の光を、緑色のカラーフィルタ層211Gは波長領域500〜600nmの光を、青色のカラーフィルタ層211Bは波長領域400〜550nmの光を選択的に透過させる層からなる。
これらのカラーフィルタ層は、染料や顔料、好ましくは顔料を分散させた感光性樹脂層からなり、分散顔料として、アゾレーキ系、不溶性アゾ系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、アントラキノン系、ベリノン系、チオイン系、ベリレン系、およびこれらの混合系等が好適に用いられる。
蛍光色変換層212
蛍光色変換層212は、波長が近紫外領域ないし可視領域にある入射光を蛍光色素に吸収させ、入射光とは波長が異なる可視光領域にある蛍光を発光させる機能を有する蛍光色素を分散させた感光性樹脂層からなる。
有機EL発光素子300で発光された青色ないし青緑色領域の光を吸収し、赤色領域の蛍光を発光させる赤色変換層212Rに用いられる蛍光色素として、たとえば、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウムパークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、およびオキサジン系色素が挙げられる。また、直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料などの各種染料も蛍光性を示すものであれば使用することができる。
有機EL発光素子300で発光された青色ないし青緑色領域の光を吸収し、緑色領域の蛍光を発光させる緑色変換層212Gに用いられる蛍光色素として、たとえば、3−(2´−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン6)、3−(2´−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン7)、3−(2´−N−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ−クマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、ベーシックイエロー51などのクマリン系染料、ソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのフタルイミド系色素などが挙げられ、さらに直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料などの各種染料も蛍光性を示すものであれば使用することができる。
青色変換層212Bは、有機EL発光素子で発光した光が青色フィルタ層211Bで選択される波長領域とほぼ同一の波長領域を有することから、通常省略することができる。また青色変換層212Bを省略する代わりに、透明な感光性樹脂層をダミーとして設けることができる。
前記カラーフィルタ層211および蛍光色変換層212の組合せからなるカラーフィルタ/蛍光色変換層210は、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の繰返しからなるストライプ状のパターンを有し、各パターンは60〜100μmのパターン幅、70〜90μmのパターン間隔で透明基板100の一方の面上に設けられている。
高分子平坦化層220
高分子平坦化層220は、前記パターンを有するカラーフィルタ/蛍光色変換層210の形成により生じた透明基板110上の凹凸を平坦化し、平坦な表面を形成している透明な感光性樹脂層からなる。
パッシベーション層
パッシベーション層は、高分子平坦化層220上に積層された無機薄膜からなり、高分子平坦化層220およびカラーフィルタ/蛍光色変換層210を保護する。
有機EL発光素子
有機EL発光素子300は、透明基板305、該透明基板305上に順次積層された第一電極310、少なくとも有機EL発光層を含む積層構造体からなる有機EL層320および第二電極330で基本的に構成され、有機EL層320が第一電極310と第二電極330の間にサンドイッチされた構造を有する。
第一電極310は、有機EL層320で発光される近紫外領域ないし可視光領域の光を透過し得る透明導電膜、たとえば、ITO(スズ含有酸化インジウム)膜、IZO(亜鉛含有酸化インジウム)膜で構成され、カラーフィルタ/蛍光色変換層210のパターンに対応したストライプ状のパターンを有する。
有機EL層320は、荷電により近紫外領域ないし可視光領域の蛍光を発する蛍光発光物質を含む有機EL発光層を少なくとも含み、さらに正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等を含む。最も好ましくは、陽極(第一電極)310と陰極(第二電極)330との間に正孔注入層/正孔輸送層/有機EL発光層/電子輸送層/電子注入層の層構成を有する。
第二電極330は、良導性の金属で構成され、前記第一電極320のパターンと交差するストライプ状のパターンを有し、この交差領域が発光画素を形成する。
本発明を、実施例および比較例により、さらに詳細に説明する。
以下の実施例および比較例は、画素数160×120×RGB、画素ピッチ0.33mmの有機ELディスプレイパネルの製造例を示す。
以下の実施例および比較例において、試料1は透明基板100と青色カラーフィルタ層211Bとの境界面が(図2参照)、試料2は透明基板100と緑色カラーフィルタ層211Gとの境界面が(図2参照)、試料3は透明基板100と赤色カラーフィルタ層211Rとの境界面が(図2参照)、試料4は透明基板100と青色カラーフィルタ層211Bおよび緑色カラーフィルタ層211Gとの境界面が(図3参照)、それぞれ凹凸形状を有し、比較試料は透明基板100といずれのカラーフィルタ層211との境界面にも凹凸形状を有しない(図4参照)。
色変換フィルタ素子200
ガラス基板の処理−凹凸の形成
試料1〜4および比較試料用の透明基板100として、5枚のガラス基板を準備し、4枚のガラス基板の一方の面のカラーフィルタ層211R、G、Bのパターンから選択された所定のエリア(80μm×300μm)を、メカミクロジェット(商品名、不二製作所製)および平均粒径が5μmの研磨材(商品名:フジスーパーハード#3000、不二製作所製)を用いるサンドブラスト法によりパターンマスクを用いて処理し、ガラス基板の選択された所定のサブピクセルエリアに谷の平均深さが1μmの不規則な凹凸を形成した。得られた凹凸の谷の平均密度は0.7個/μmであった。
遮光層213の形成
各ガラス基板100上の全面に遮光層用塗布液(商品名:CK8400L、富士フィルムARCH製)をスピンコート法により塗布し、80℃にて加熱乾燥後、フォトリソグラフ法によりピッチ330μm、エリアサイズ80μm×300μm、厚さ1μmの遮光層213のラインパターンを、カラーフィルタ層211の形成エリア間に形成した。
青色カラーフィルタ層211Bの形成
上記遮光層213のラインパターンを形成した各ガラス基板100上に、青色カラーフィルタ材料(商品名:カラーモザイクCB−7001、富士フィルムARCH製)を、スピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングし、エリアサイズ80μm×300μm、厚さ2マイクロmの青色カラーフィルタ層211Bのラインパターンを形成した。
試料1および試料4は、図2および3に示したようにガラス基板100と青色カラーフィルタ層211Bとの境界面が谷の平均深さ1μm、谷の平均密度0.7個/μm2の凹凸形状を有した。
青色変換層212Bに代わるクリア層の形成
青色カラーフィルタ層211Bを形成した各ガラス基板100上にクリアレジスト材料(商品名:V−259PA、新日鐵化学製)をスピンコート法により塗布し、フォトリソグラフ法により、青色カラーフィルタ層211B上に厚さ10μmで積層した。
緑色カラーフィルタ層211Gの形成
青色カラーフィルタ層211Bおよびクリア層212Bを形成した各ガラス基板100上に緑色カラーフィルタ材料(商品名:カラーモザイクCG−7001、富士フィルムARCH製)を、スピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングして、エリアサイズ80μm×300μm、膜厚2μmのラインパターンを有する緑色カラーフィルタ層211Gを形成した。
試料2および試料4は、図2および3に示したようにガラス基板100と緑色カラーフィルタ層211Gとの境界面が谷の平均深さ1μm、谷の平均密度0.7個/μmの凹凸形状を有した。
赤色カラーフィルタ層211Rの形成
緑色カラーフィルタ層211Gを形成した各ガラス基板100上に赤色カラーフィルタ材料(商品名:カラーモザイクCR−7001、富士フィルムARCH製)を、スピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターニングして、エリアサイズ80μm×300μm、膜厚2μmのラインパターンを有する赤色カラーフィルタ層211Rを形成した。
試料3は、図2に示したようにガラス基板100と赤色カラーフィルタ層211Rとの境界面が谷の平均深さ1μm、谷の平均密度0.7個/μmの凹凸形状を有した。
なお、比較試料は、図4に示したようにガラス基板100といずれのカラーフィルタ層211RGBとの境界面も凹凸形状を有していない。
緑色変換層212Gの形成
蛍光色素として0.7重量部のクマリン6を、溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120重量部に溶解し、さらに光重合性樹脂(商品名:V259PA/P5、新日鉄化成工業(株)製)100重量部を加えて溶解させた塗布液を、スピンコート法によりカラーフィルタ層211RGBを形成した各基板上に塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングし、緑色カラーフィルタ層211G上に膜厚10μmの緑色変換層212Gを積層した。
赤色変換層212Rの形成
蛍光色素として0.6重量部のクマリン6、0.3重量部のローダミン6Gおよび0.3重量部のベーシックバイオレット11を、溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120重量部に溶解し、さらに光重合性樹脂(商品名:V259PA/P5、新日鉄化成工業(株)製)100重量部を加えて溶解させた塗布液を、スピンコート法によりカラーフィルタ層211RGBおよび緑色変換層212Gを形成した各基板上に塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングし、赤色カラーフィルタ層211R上に膜厚10μmの赤色変換層212Rを積層した。
高分子平坦化層220の形成
カラーフィルタ/蛍光色変換層210を形成した各基板100上に、エポキシ変性アクリレートを主成分とするUV硬化型樹脂をスピンコート法により塗布し、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させ、カラーフィルタ/蛍光色変換層210上の厚さが2μmの表面がほぼ平坦な高分子平坦化層220を形成し、色変換フィルタ素子200を得た。
有機EL発光素子300
第一電極310
前記透明基板100とは別の透明基板305上に、スパッタターゲットにIZO(Zn含有In酸化物)ターゲット、スパッタガスにアルゴンおよび酸素の混合ガスを用い、室温でDCスパッタ法により膜厚200nmのIZO透明導電膜を形成し、フォトリソグラフ法によりレジストをパターニングした後、エッチング液としてシュウ酸を用いてIZO透明導電膜をパターニングして配線幅100μmのパターンを形成し、150℃で乾燥処理後、さらに室温および150℃でUV処理を行い、透明な第一電極310を形成した。
有機EL層320
第一電極を形成した各試料を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機EL発光層および電子注入層を、真空槽内圧力を1×10−5Paに保持したまま順次積層し、有機EL層320を形成した。
正孔注入層として銅フタロシアニン(CuPc)を100nm、正孔輸送層として4,4´−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm、有機EL発光層として4,4´−ビス(2,2´−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm、および電子注入層としてアルミキレート(Alq)を20nm、それぞれ積層した。
第二電極330
各試料の有機EL層320上に、パターン幅0.30mm、パターン間距離0.03mmの第一電極310に直交するストライプパターンが得られるマスクを用い、前記真空を維持したまま、厚さ200nmMg/Ag(=10/1(重量比))層を第二電極330として形成した。さらに第二電極以下の構造を、膜厚500nmのSiNからなるパッシベーション層で覆い、有機EL発光素子300を得た。
封 止
前記調製した色変換フィルタ素子200および有機EL発光素子300を、水分濃度1ppm、酸素濃度10ppmに関したグローブボックス内に搬入し、色変換フィルタ素子300の高分子平坦化層220と有機EL発光素子300の透明基板305との間に光効果接着剤500を充填した後、色変換フィルタ素子300の外周部に、ディスペンサーロボットを用いて、直径6μmのビーズを分散させた紫外線硬化型接着剤(商品名:30Y−437、スリーボンド社製)封止外周層として塗布し、色変換フィルタ素子200と有機EL発光素子300の位置合わせを行い、100mW/cm2の紫外線を30秒間にわたって照射し、接着剤層500および外周封止層を硬化させ、有機ELディスプレイパネルの実施例試料1〜4および比較試料を調製した。
評価
各試料の非点灯時の色調を、主観評価およびL表色系(CIE・JIS Z8729)による物体色評価を行って比較した。なお、物体色評価は、図6に示す装置レイアウトを用いて測定した。
評価結果を、表1および図5に示す。
Figure 2009134941
表1および図5に示したように、主観評価において各実施例試料1〜4は比較試料とは異なる色調を呈し、物体色評価結果もそれを裏付けている。また、各実施例試料1〜4と比較試料との間には、輝度および色度に変化は見られなかった。
上記評価結果から、透明基板と所定のカラーフィルタ層との凹凸形状を有する境界面を通したカラーフィルタ層および色変換層への入射外光量を色毎に変化させ、また、前記凹凸形状を有する境界面を通した内部からの出射光の散乱量を色毎に変化させることによって、有機ELディスプレイパネルの発光面の非点灯時の色調を、輝度および色度などの性能を維持したまま制御できることが確認された。
本発明の有機ELディスプレイパネルの層構成を示す断面図。 実施例試料1〜3の透明基板とカラーフィルタ層との境界面の凹凸形状を示す断面図。 実施例試料4の透明基板とカラーフィルタ層との境界面の凹凸形状を示す断面図。 比較試料Rの透明基板とカラーフィルタ層との境界面の形状を示す断面図。 実施試料および比較試料で得られたL表色系(CIE・JIS Z8729)による物体色評価結果を示す色度座標。 表色系(CIE・JIS Z8729)による物体色評価装置レイアウト。 サンドブラスト法による処理時間と谷の平均深さおよび平均密度の関係を示すグラフ。
符号の説明
100 色変換フィルタ素子用透明基板
200 色変換フィルタ素子
210 カラーフィルタ/蛍光色変換層
211 カラーフィルタ層
212 蛍光色変換層
213 遮光層
220 高分子平坦化層
300 有機EL発光素子
305 有機EL発光素子用透明基板
310 第一電極
320 有機EL層
330 第二電極
500 光硬化接着剤層

Claims (4)

  1. 透明基板の一方の面上に順次積層されたカラーフィルタ層および蛍光色変換層を備えた色変換フィルタ素子、および別の透明基板の一方の面上に第一電極と該第一電極と直交する第二電極と、前記第一電極と第二電極との間に有機EL層を備えた有機EL発光素子を備え、前記色変換フィルタ素子の入光面と有機EL発光素子の出光面とを対峙させた、前記色変換フィルタ素子の透明基板の他方の面が画像面を構成するトップエミッション・タイプの有機ELディスプレイパネルであって、前記色変換フィルタ素子の透明基板上に積層された赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の繰返しからなるストライプ状のカラーフィルタ層から選択された1色または2色のカラーフィルタ層と、それらのカラーフィルタ層に接している透明基板との境界面が凹凸形状を有することを特徴とする有機ELディスプレイパネル。
  2. 前記カラーフィルタ層と透明基板との境界面の凹凸形状が、1.0〜1.35μmの谷の平均深さ、かつ0.5〜1.1個/μmの谷の平均密度を有する請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  3. 透明基板の一方の面上に赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の繰返しからなるストライプ状のカラーフィルタ層および蛍光色変換層を順次積層する色変換フィルタ素子の製造工程、別の透明基板上に第一電極、有機EL層および第二電極を順次形成する有機EL発光素子の製造工程、および色変換フィルタ素子の入光面と有機EL発光素子の出光面とを対峙させて封止する工程を含み、前記色変化フィルタ素子の製造工程において、カラーフィルタ層の形成に先立って、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)より選択される一色または二色のカラーフィルタ層と接する透明基板面に凹凸を形成する工程を含むことを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記透明基板がガラス基板からなり、該ガラス基板の所定のエリアにサンドブラスト法により凹凸を形成する請求項3に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法。
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