JP2009133709A - 測定装置及び測定方法、調整システム及び調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 テンプの回転バランスを精度良く測定できる測定装置を提供する。
【解決手段】 測定装置は、テンプを回転可能に支持する支持部材と、支持部材を支持し、テンプの回転に応じて、支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構と、テンプの回転バランスを測定するために、板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第1センサとを備えている。
【選択図】 図4
【解決手段】 測定装置は、テンプを回転可能に支持する支持部材と、支持部材を支持し、テンプの回転に応じて、支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構と、テンプの回転バランスを測定するために、板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第1センサとを備えている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、テンプの回転バランスの測定装置及び測定方法、テンプの回転バランスの調整システム及び調整方法に関する。
機械式時計は、動力源のゼンマイを含む香箱車と、ゼンマイの動力によって回転する輪列と呼ばれる複数の歯車と、輪列の回転によって回転するガンギ車及びアンクルを含む脱進機と、等時性のヒゲゼンマイ及びテンプを含む調速機とを備えている。テンプは、機械式時計の主要部であり、高精度で精密な動きを要求される。そのため、最適な回転状態を維持するために、例えば下記特許文献に開示されているように、測定装置を用いてテンプの回転バランスを測定し、その測定した結果を用いてテンプの回転バランスを調整することが行われている。
特開2007−212217号公報
テンプの回転バランスを良好に調整するためには、テンプの回転バランスをより一層精確に測定することが有効である。例えば、テンプを回転可能に支持する支持部材の加速度情報を用いて回転バランスを測定する場合、その加速度情報にノイズの影響が付加される可能性が高くなる。その結果、回転バランスの測定精度が低下し、回転バランスを良好に調整できなくなる可能性がある。
本発明は、テンプの回転バランスを精度良く測定できる測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。また本発明は、テンプの回転バランスを良好に調整できる調整システム及び調整方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、テンプの回転バランスの測定装置であって、前記テンプを回転可能に支持する支持部材と、前記支持部材を支持し、前記テンプの回転に応じて、前記支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構と、前記テンプの回転バランスを測定するために、前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第1センサと、を備えた測定装置が提供される。
本発明の第1の態様によれば、テンプを回転可能に支持する支持部材を板ばねで支持することによって、例えば偏心等により回転バランスが劣化しているテンプを回転させた場合、そのテンプの回転に応じて、支持部材を支持する板ばねが弾性変形する。その板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を第1センサで検出することによって、例えばノイズ等の影響を抑制しつつ、テンプの回転バランスに関する情報を精度良く測定することができる。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様において、前記テンプの回転バランスの測定は、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置の測定を含み、前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第2センサと、前記第1センサの検出値及び前記第2センサの検出値に基づいて、前記重心位置を求める処理装置と、をさらに備える測定装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を第2センサで検出することによって、第1センサの検出値及び第2センサの検出値に基づいて、テンプの重心位置を求めることができる。したがって、その求めた結果を用いて、テンプの回転バランスを良好に調整することができる。
本発明の第3の態様に従えば、第1、第2の態様において、前記板ばねは、前記第1方向と交差する第2方向に長く、前記支持部材は、前記板ばねの一端に接続される測定装置が提供される。
本発明の第3の態様によれば、第2方向に長い板ばねの一端で支持部材を支持することによって、支持部材の第1方向の移動に伴って、板ばねが十分に変位又は変形する。したがって、テンプの回転バランスを良好に検出できる。
本発明の第4の態様に従えば、第3の態様において、前記板ばねは、前記支持部材の第1部位に接続される第1板ばねと、前記第1方向に関して前記第1部位と異なる前記支持部材の第2部位に接続される第2板ばねとを含む測定装置が提供される。
本発明の第4の態様によれば、支持部材の第1方向に関して異なる2つの部位を第1、第2板ばねで支持するので、第1方向以外の方向への支持部材の移動(傾斜、回転)を抑制することができ、支持部材を良好に支持できる。
本発明の第5の態様に従えば、第4の態様において、前記第1板ばねと前記第2板ばねとは対向し、ほぼ平行である測定装置が提供される。
本発明の第5の態様によれば、装置の大型化を抑制し、支持部材を良好に支持できる。
本発明の第6の態様に従えば、第4、第5の態様において、前記第1センサは、前記第1板ばねを検出する第1板ばね用センサと、前記第2板ばねを検出する第2板ばね用センサとを含み、前記第1板ばね用センサの検出値及び前記第2板ばね用センサの検出値を用いて演算処理する演算装置を備える測定装置が提供される。
本発明の第6の態様によれば、演算装置によって、例えば前記第1板ばね用センサの検出値と前記第2板ばね用センサの検出値との平均値を導出したり、前記第1板ばね用センサの検出値及び前記第2板ばね用センサの検出値の少なくとも一方に重みを付けた加算平均値を導出したりすることができる。そして、演算装置によって導出された値を用いることにより、テンプの重心位置を良好に測定することができる。
本発明の第7の態様に従えば、第1〜第6の態様において、磁力を用いて前記支持部材の前記第1方向の移動を減衰させる減衰装置をさらに備える測定装置が提供される。
本発明の第7の態様によれば、支持部材の移動を減衰させることができ、測定動作を円滑に行うことができる。
本発明の第8の態様に従えば、第7の態様において、前記減衰装置は、前記支持部材の一部に接続されたコイルユニットと、前記コイルユニットと対向する位置に配置された磁石ユニットとを含む測定装置が提供される。
本発明の第8の態様によれば、例えばコイルユニットのコイルの巻き数などを調整することによって、減衰力(ダンパ係数)を調整することができる。また、例えばテンプの偏心に起因して、板ばねに支持された支持部材が移動したとき、その支持部材に接続されているコイルユニットが、磁石ユニットに対して移動することとなる。その結果、コイルユニットに誘導起電力が発生する。その誘導起電力によって、支持部材の速度情報又は加速度情報を求めることができる。
本発明の第9の態様に従えば、第1〜第8の態様において、前記支持部材に支持された前記テンプが所定回転数で回転するように前記テンプを駆動する駆動装置を備え、前記所定回転数に応じて、前記支持部材の質量及び前記板ばねのばね定数の少なくとも一方が定められている測定装置が提供される。
本発明の第9の態様によれば、例えばテンプの回転数を高めることができない場合でも、そのテンプの回転数に応じて、支持部材の質量及び板ばねのばね定数の少なくとも一方を定めることによって、支持部材及び板ばねを含む系の固有振動数とテンプの回転数とを近付けることができる。したがって、回転バランスが劣化しているテンプを回転させた場合、支持部材及び板ばねを大きく変位(変形)させることができる。これにより、テンプの回転バランスを精度良く測定することができる。
本発明の第10の態様に従えば、上述の第1〜第9の態様において、前記第1センサは、前記板ばねに接続された変位センサを含む測定装置が提供される。
本発明の第10の態様によれば、ノイズの影響を抑制しつつ、テンプの回転バランスに関する情報を精度良く測定することができる。
本発明の第11の態様に従えば、上述の第1〜第9の態様において、前記第1センサは、前記板ばねに接続されたひずみセンサを含む測定装置が提供される。
本発明の第11の態様によれば、ノイズの影響を抑制しつつ、テンプの回転バランスに関する情報を精度良く測定することができる。
本発明の第12の態様に従えば、上述の第1〜第9の態様において、前記第1センサは、前記板ばねに接続されたピエゾ素子を含む測定装置が提供される。
本発明の第12の態様によれば、ノイズの影響を抑制しつつ、テンプの回転バランスに関する情報を精度良く測定することができる。
本発明の第13の態様に従えば、テンプの回転バランスの測定方法であって、所定の支持部材で前記テンプを回転可能に支持する第1処理と、前記テンプの回転に応じて、前記支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構で前記支持部材を支持する第2処理と、前記テンプを回転させる第3処理と、前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第4処理と、前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第5処理と、前記第4処理の検出値及び前記第5処理の検出値に基づいて、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置を求める第6処理と、を含む測定方法が提供される。
本発明の第13の態様によれば、テンプの回転バランスに関する情報を精度良く測定することができる。
本発明の第14の態様に従えば、テンプの回転バランスを調整する調整システムであって、前記テンプを回転可能に支持する第1支持部材と、前記第1支持部材を支持し、前記テンプの回転に応じて、前記第1支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構と、前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第1センサと、前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第2センサと、前記第1センサの検出値及び前記第2センサの検出値に基づいて、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置を求める処理装置と、前記処理装置で求めた結果に応じて、前記テンプの回転バランスを調整するために、前記テンプの少なくとも一部を加工する加工装置と、を備えた調整システムが提供される。
本発明の第14の態様によれば、テンプの回転バランスに関する情報を精度良く測定することができ、その測定結果を用いて、テンプの回転バランスを良好に調整することができる。
本発明の第15の態様に従えば、第14の態様において、前記加工は、前記テンプの少なくとも一部の除去を含む調整システムが提供される。
本発明の第15の態様によれば、テンプの少なくとも一部を除去して、テンプの回転バランスを良好に調整できる。
本発明の第16の態様に従えば、第14の態様において、前記加工は、前記テンプに対する錘部材の付加を含む調整システムが提供される。
本発明の第16の態様によれば、テンプに錘部材を付加して、テンプの回転バランスを良好に調整できる。
本発明の第17の態様に従えば、第14〜第16の態様において、前記加工装置は、前記テンプを支持する第2支持部材を含み、前記第1支持部材と前記第2支持部材とで前記テンプを搬送する搬送装置をさらに備える調整システムが提供される。
本発明の第17の態様によれば、テンプは、回転バランスの測定後、搬送装置によって搬送される。これにより、作業効率の低下を抑制することができる。また、加工装置によるテンプの回転バランスの調整後、回転バランスの再測定を行う場合にも、テンプを効率良く搬送できる。
本発明の第18の態様に従えば、テンプの回転バランスを調整する調整方法であって、所定の支持部材で前記テンプを回転可能に支持する第1処理と、前記テンプの回転に応じて、前記支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構で前記支持部材を支持する第2処理と、前記テンプを回転させる第3処理と、前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第4処理と、前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第5処理と、前記第4処理の検出値及び前記第5処理の検出値に基づいて、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置を求める第6処理と、前記第6処理で求めた結果に応じて、前記テンプの回転バランスを調整するために、前記テンプの少なくとも一部を加工する第7処理と、を含む調整方法が提供される。
本発明の第18の態様によれば、テンプの回転バランスに関する情報を精度良く測定することができ、その測定結果を用いて、テンプの回転バランスを良好に調整することができる。
本発明によれば、テンプの回転バランスを精度良く測定でき、テンプの回転バランスを良好に調整できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係るテンプの回転バランスを調整する調整システム1を示す模式図である。図1において、調整システム1は、テンプ供給ユニット2と、テンプの回転バランスを測定する第1測定装置3と、テンプの回転バランスを調整するためにテンプの少なくとも一部を加工する加工装置4と、テンプの回転バランスを測定する、第1測定装置3と別の第2測定装置5と、テンプを回収可能な第1回収部6と、テンプを回収可能な、第1回収部6と別の第2回収部7と、テンプを搬送する搬送装置8と、調整システム1全体の動作を制御する制御装置33とを備えている。
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係るテンプの回転バランスを調整する調整システム1を示す模式図である。図1において、調整システム1は、テンプ供給ユニット2と、テンプの回転バランスを測定する第1測定装置3と、テンプの回転バランスを調整するためにテンプの少なくとも一部を加工する加工装置4と、テンプの回転バランスを測定する、第1測定装置3と別の第2測定装置5と、テンプを回収可能な第1回収部6と、テンプを回収可能な、第1回収部6と別の第2回収部7と、テンプを搬送する搬送装置8と、調整システム1全体の動作を制御する制御装置33とを備えている。
搬送装置8は、テンプを着脱可能な保持部材9と、保持部材9を移動する駆動機構10とを含む。駆動機構10は、保持部材9の移動をガイドするガイド部材10Aと、ガイド部材10Aに沿って保持部材9を移動するアクチュエータ10Bとを含む。保持部材9は、駆動機構10の作動により、テンプ供給ユニット2、第1測定装置3、加工装置4、第2測定装置5、第1回収部6及び第2回収部7のそれぞれに移動可能である。搬送装置8は、保持部材9及び駆動システム10を用いて、テンプ供給ユニット2、第1測定装置3、加工装置4、第2測定装置5、第1回収部6及び第2回収部7のそれぞれにテンプを搬入可能であり、それぞれからテンプを搬出可能である。
テンプ供給ユニット2は、調整システム1によって測定処理及び調整処理されるテンプを収容する。テンプ供給ユニット2には、回転バランスの測定対象及び調整対象のテンプが、例えば作業者によって収容される。
第1測定装置3は、テンプの回転バランスを測定する。搬送装置8は、テンプ供給ユニット2に収容されているテンプを第1測定装置3に搬入する。第1測定装置3は、搬入されたテンプの回転バランスを測定する。
加工装置4は、テンプの少なくとも一部を加工可能である。加工装置4による加工は、テンプの少なくとも一部の除去、及びテンプに対する錘部材の付加の少なくとも一方を含む。本実施形態においては、加工装置4は、テンプの少なくとも一部を切削して、除去することができる。搬送装置8は、第1測定装置3で回転バランスが測定されたテンプを第1測定装置から搬出し、加工装置4に搬入する。加工装置4は、搬入されたテンプの少なくとも一部を加工する。加工装置4は、第1測定装置3の測定結果に応じて、テンプの回転バランスを調整するために、テンプの少なくとも一部を加工する。
第2測定装置5は、テンプの回転バランスを測定する。搬送装置8は、加工装置4で加工されたテンプを加工装置4から搬出し、第2測定装置5に搬入する。第2測定装置5は、搬入されたテンプの回転バランスを測定する。
第1回収部6は、第2測定装置5の測定値が基準値以上のテンプを回収する。搬送装置8は、第2測定装置5で回転バランスが測定されたテンプを第2測定装置5から搬出し、その測定値が基準値以上のテンプを第1回収部6に搬入する。本実施形態において、測定値が基準値以上のテンプは、回転バランスが所望レベルに達していないテンプ、不良なテンプ(すなわち不良品)を含む。第1回収部6に回収されたテンプは、所定のタイミングで、搬送装置8によって、テンプ供給ユニット2に搬送される。
第2回収部7は、第2測定装置5の測定値が基準値未満のテンプを回収する。搬送装置8は、第2測定装置5で回転バランスが測定されたテンプを第2測定装置5から搬出し、その測定値が基準値未満のテンプを第2回収部7に搬入する。本実施形態において、測定値が基準値未満のテンプは、回転バランスが所望レベルに達しているテンプ、良好なテンプ(すなわち良品)を含む。第2回収部7に回収されたテンプは、良品として、後の処理に移送される。
図2は、テンプ11の一例を示す正面図、図3は、側面図である。図2及び図3において、テンプ11は、例えば特開2007−212217号公報に開示されているように、リング状の天輪12と、天輪12の中心に配置された天真(軸部材)13と、天真13と天輪12とを接続するアーム14と、天真13の外面に配置された振り石15とを含む。テンプ11には、ヒゲゼンマイ16が取り付けられる。振り石15は、例えばルビー製である。振り石15は、天真13の所定位置に固定されている。
次に、第1測定装置3について、図4〜図7を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る第1測定装置3の一例を示す側面図、図5は、第1測定装置3の一部を拡大した側面図、図6は、第1測定装置3の一部を拡大した正面図、図7は、第1測定装置3の制御系を示すブロック図である。
本実施形態において、第1測定装置3と第2測定装置5とはほぼ同じ構成である。以下、第1測定装置3について主に説明し、第2測定装置5に関する説明は省略する。
第1測定装置3は、テンプ11を回転可能に支持する支持部材20と、支持部材20を支持し、テンプ11の回転に応じて、支持部材20がZ軸方向に移動するように弾性変形可能な板ばね21を含む支持機構22と、テンプ11の回転バランスを測定するために、板ばね21の変位量を検出する変位センサ17とを備えている。
また、第1測定装置3は、支持部材20に支持されたテンプ11が所定回転数で回転するようにテンプ11を駆動する駆動装置23と、テンプ11の回転数及び回転周期の少なくとも一方を含む回転情報を検出可能な回転センサ24を備えている。回転数は、単位時間当たりのテンプ11の回転数である。また、テンプ11の回転情報は、テンプ11の回転速度を含む。
支持部材20は、Z軸方向に長いロッド部材25と、ロッド部材25の上端に接続されたプレート部材26と、プレート部材26に支持され、テンプ11を回転可能に支持する溝28を有する受け部材27とを含む。
本実施形態において、支持部材20は、テンプ11の天真13の軸とY軸とがほぼ平行となるように、溝28でテンプ11の天真13を支持する。支持部材20は、天真13の両端を支持するために、2つの溝28を有する。溝28は、天真13を回転可能に支持する。テンプ11の天真13は、溝28に支持された状態で、θY方向に回転可能である。本実施形態においては、溝28の表面は、ルビー製である。これにより、溝28と天真13との摩擦が抑制され、天真13は、溝28に支持された状態で、滑らかに回転可能である。
支持機構22は、支持部材20の少なくとも一部に接続された板ばね21と、その板ばね21を支持するベース部材29とを含む。ベース部材29は、例えば床などの固定部材18に固定されている。本実施形態においては、板ばね21は、ロッド部材25に接続されている。
本実施形態において、板ばね21は、ロッド部材25の第1部位25Aに接続される第1板ばね21Aと、Z軸方向に関して第1部位25Aと異なるロッド部材25の第2部位25Bに接続される第2板ばね21Bとを含む。本実施形態においては、第2板ばね21Bが、第1板ばね21Aの−Z側に配置されている。
第1、第2板ばね21A、21Bのそれぞれは、Y軸方向に長い。本実施形態において、第1板ばね21Aの+Y側の端が、第1部位25Aに接続され、−Y側の端が、ベース部材29に支持されている。また、第2板ばね21Bの+Y側の端が、第2部位25Bに接続され、−Y側の端が、ベース部材29に支持されている。すなわち、本実施形態においては、支持機構22は、Y軸方向に長い第1、第2板ばね21A、21Bの一端で支持部材20を支持する片持ち梁構造を含む。
また、本実施形態においては、第1板ばね21Aと第2板ばね21Bとは対向し、ほぼ平行である。すなわち、本実施形態においては、支持機構22は、所謂、平行ばね構造を含む。
変位センサ17は、例えば静電容量センサを含み、板ばね21の変位量を検出可能である。本実施形態において、変位センサ17は、板ばね21の少なくともZ軸方向の変位量を検出可能である。本実施形態においては、変位センサ17は、第1板ばね21Aの上面に接続されている。
板ばね21(21A、21B)は、弾性変形可能である。板ばね21は、支持部材20を揺動可能に支持する。弾性変形によって、板ばね21の一端は、Z軸方向に変位可能(移動可能)である。板ばね21は、支持部材20がZ軸方向に移動するように弾性変形可能である。
また、本実施形態においては、第1測定装置3は、支持部材20のZ軸方向の移動を減衰させる減衰装置30を備えている。減衰装置30は、磁力を用いて、支持部材20の移動を減衰させることができる。本実施形態において、減衰装置30は、ロッド部材25の下端に接続されたコイルユニット31と、コイルユニット31と対向する位置に配置された磁石ユニット32とを含む。本実施形態においては、固定部材18の上面の一部に開口(凹部)19が形成されており、その開口19の内側に磁石ユニット32が配置されている。磁石ユニット32とコイルユニット31との間には間隙が形成されており、支持部材20に接続されたコイルユニット31は、磁石ユニット32に対してZ軸方向に移動可能である。
図6に示すように、駆動装置23は、気体を供給する供給口33を有する供給部材34を有する。供給部材34の供給口33は、支持部材20に支持されたテンプ11と対向する位置に配置されている。駆動装置23は、テンプ11を回転させるために、供給口33よりテンプ11に気体を供給する(吹き付ける)。支持部材20の溝28に回転可能に支持されたテンプ11は、供給口33より供給された気体の力によって回転する。
回転センサ24は、テンプ11の回転情報を、光学的に検出する。回転センサ24は、テンプ11の振り石15を用いて、テンプ11の回転情報を検出する。回転センサ24は、振り石15に検出光Lを照射する投射部24Aと、振り石15で反射した検出光Lを受光する受光部24Bとを備えている。回転センサ24は、振り石15に照射され、その振り石15で反射した検出光Lが受光部24に入射するタイミングに基づいて、テンプ11の回転情報を検出する。
第1測定装置3は、コンピュータシステムを含む制御装置33によって制御される。図7に示すように、駆動装置23、変位センサ17及び回転センサ24のそれぞれと、制御装置33とは接続されている。変位センサ17の検出信号、及び回転センサ24の検出信号は、制御装置33に出力される。
制御装置33は、変位センサ17の検出値に基づいて、テンプ11の回転バランスが許容レベルかどうかを判断することができる。また、制御装置33は、変位センサ17の検出値、及び回転センサ24の検出値に基づいて、テンプ11の回転軸(天真13の軸)に対して放射方向(テンプ11の半径方向)の重心位置を求めることができる。
駆動装置23を用いて支持部材20に支持されているテンプ11を回転した場合、例えばテンプ11が偏心していると、その偏心に起因して、板ばね21で支持されている支持部材20がZ軸方向に移動する。その場合、支持部材20及び板ばね21は、Z軸方向に関して周期的に往復移動する。変位センサ23は、その板ばね21のZ軸方向の変位情報(位置、変位量)を検出し、その検出値を制御装置33に出力する。また、回転センサ24は、テンプ11の回転数及び回転周期の少なくとも一方を含む回転情報を検出し、その検出値を制御装置33に出力する。制御装置33は、その変位センサ17の検出値、及び回転センサ24の検出値に基づいて、テンプ11の回転軸に対して放射方向の重心位置を求めることができる。
また、制御装置33は、求めた重心位置に基づいて、テンプ11の重量調整量及び重量調整位置を導出することができる。制御装置33は、テンプ11の重量調整量及び重量調整位置に関する情報を、加工装置4に送信する。加工装置4は、その重量調整量及び重量調整位置に関する情報に基づいて、テンプ11の重量バランスを調整するために、テンプ11に対する加工を実行する。
また、本実施形態においては、制御装置33には、表示装置34が接続されており、第1測定装置3の測定結果、及び加工装置4に送信する情報等、テンプ11の製造に関する各種情報を表示可能である。
次に、加工装置4の一例について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、加工装置4の一例を示す側面図、図9は、図8のA−A線矢視図である。
加工装置4は、テンプ11を支持する支持部材41と、テンプ11の少なくとも一部を切削して除去可能なカッター42と、カッター42を支持するカッター支持部材43と、ベルト44を介してカッター支持部材43を回転可能なモータ45とを備えている。モータ45の駆動によりカッター支持部材43が回転することによって、カッター42も回転する。
また、加工装置4は、支持部材41を移動可能なアクチュエータ46と、支持部材41に支持されたテンプ11の振り石15を検出するセンサ47とを備えている。
また、図9に示すように、加工装置4は、カッター42の位置を調整する調整機構48を備えている。調整機構48は、カッター支持部材43を傾斜可能(回転可能)に支持するボディ49と、ボディ49に接続されたばね50と、ボディ49を移動可能なカム機構51とを含む。ばね50の下端は、固定部材52に固定され、上端は、ボディ49に接続されている。ばね50は、カム機構51に対して−X側に配置され、カッター支持部材43は、+X側に配置されている。ばね50は、ボディ49の+X側の端がテンプ11に近付くように、すなわちボディ49に支持されたカッター支持部材43のカッター42がテンプ11に近付くように、ボディ49を付勢する。カム機構51は、不図示のモータによって駆動される。カム機構51は、モータの作動によって、ボディ49を移動し、そのボディ49の位置(姿勢)を調整する。カム機構51は、ボディ49の位置を調整することによって、支持部材41に支持されたテンプ11に対するカッター42の位置を調整可能である。すなわち、カム機構51は、テンプ11とカッター42とが接近したり離れたりするように、ボディ49を移動してカッター42の位置を調整する。
図10は、カッター42とテンプ11とが接触している状態を示す図である。カッター42とテンプ11とを接触させた状態で、モータ45の作動によってカッター42が回転することによって、テンプ11の少なくとも一部が切削され、除去される。また、本実施形態においては、加工装置4は、振り石15の位置情報を検出可能なセンサ47を備えている。センサ47は、振り石15の位置情報を光学的に検出可能である。加工装置4は、センサ47で検出された振り石15の位置情報に基づいて、アクチュエータ46を作動して、支持部材41に支持されているテンプ11の位置を調整可能である。加工装置4は、センサ47の検出結果に基づいて、アクチュエータ46を作動して、支持部材41に支持されているテンプ11とカッター42との位置関係を調整可能である。すなわち、加工装置4は、振り石15を基準として、テンプ11の所定の部位とカッター42とを位置合わせし、テンプ11の所望の位置をカッター42で切削できる。
次に、上述の調整システム1の動作の一例について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、調整システム1の初期設定作業が実行される。初期設定作業は、板ばね21を含む支持機構22で支持部材20を支持する作業、及び板ばね21に変位センサ17を接続する作業を含む。
また、初期設定作業は、テンプ11の回転バランスの測定処理における、テンプ11の回転数及び回転周期の少なくとも一方に関する規定値を予め設定する作業を含む。以下、説明を簡単にするため、初期設定作業が、テンプ11の回転数に関する規定値を設定する作業であり、回転センサ24が、テンプ11の回転数を検出する場合を例にして説明する。
また、初期設定作業は、テンプ11の回転バランスの測定値に関する基準値を設定する作業を含む。テンプ11の回転バランス11の測定値に関する基準値は、テンプ11の重心位置の偏心量に関する基準値を含む。
また、所定のタイミングで、回転バランスの測定対象及び調整対象のテンプ11が、例えば作業者によって、テンプ供給ユニット2に配置される。
初期設定が終了し、テンプ11がテンプ供給ユニット2に配置された後、制御装置33は、テンプ11の測定処理及び調整処理を開始する(ステップSA1)。制御装置33は、搬送装置8を用いて、テンプ供給ユニット2に配置されているテンプ11を第1測定装置3に搬送する。搬送装置8は、テンプ供給ユニット2に配置されているテンプ11を、テンプ供給ユニット2から搬出し、第1測定装置3に搬送する。搬送装置8は、テンプ11を、第1測定装置3の支持部材20に搬入する。搬送装置8は、支持部材20の溝28にテンプ11の天真13が配置されるように、テンプ11を支持部材20に搬入する。これにより、テンプ11は、支持部材20に回転可能に支持される(ステップSA2)。
テンプ11が支持部材20に支持された後、制御装置33は、そのテンプ11の回転バランスの測定処理を開始する。制御装置33は、支持部材20に支持されているテンプ11を回転させるために、駆動装置23の供給部材34の供給口33より、支持部材20に支持されているテンプ11に対して気体を供給する。これにより、テンプ11は、天真13の軸まわりに回転する(ステップSA3)。
また、制御装置33は、回転センサ24を用いる、テンプ11の回転情報に関する検出動作を開始する(ステップSA4)。回転センサ24は、回転するテンプ11に対して、投射部24Aより検出光Lを照射する。投射部24Aよりテンプ11に照射され、そのテンプ11の振り石15で反射した検出光Lは、受光部24Bに受光される。回転センサ24の受光部24Bの検出信号(受光結果)は、制御装置33に出力される。制御装置33は、振り石15で反射した検出光Lが受光部24Bに入射するタイミングに基づいて、すなわち、受光部24Bが検出信号を出力するタイミングに基づいて、テンプ11の回転数を求めることができる。
本実施形態においては、制御装置33は、支持部材20に支持されているテンプ11の回転数(単位時間当たりの回転数)が、上述の規定値より大きくなるまで、供給口33よりテンプ11に対して気体を供給する。その後、制御装置33は、供給口33を用いる気体の供給動作を停止する。これにより、テンプ11の回転数は、除々に低下し、やがて、規定値となる。
なお、本実施形態において、制御装置33は、回転センサ24の検出結果に基づいて、テンプ11の回転数が規定値を維持するように、供給口33より供給する気体供給量(流速)を調整しつつ、テンプ11の回転バランスの測定動作を実行してもよい。
駆動装置23を用いて支持部材20に支持されているテンプ11を回転した場合において、テンプ11が偏心していると、換言すれば、半径方向に関して重心位置に偏りがあると(回転バランスが不釣り合い状態であると)、テンプ11の回転が不規則となり、テンプ11の遠心力が周期的に変化し、テンプ11が一回転する毎に、板ばね21で支持されている支持部材20がZ軸方向に往復移動する。板ばね21は、支持部材20がZ軸方向に移動したとき、支持部材20を初期位置に戻す力を発生するので、支持部材20及び板ばね21は、Z軸方向に関して周期的に往復移動する。すなわち、支持部材20及び板ばね21は、テンプ11の偏心(回転バランスの不釣り合い)に起因するテンプ11のZ軸方向に関する加速度の周期的な変化に合わせて、Z軸方向に往復移動する。
変位センサ17は、その板ばね21のZ軸方向の変位情報(位置、変位量)を検出し、その検出値を制御装置33に出力する(ステップSA5)。また、回転センサ24は、テンプ11の回転数を検出し、その検出値を制御装置33に出力する。制御装置33は、規定値でテンプ11が回転しているときの、変位センサ17の検出値、及び回転センサ24の検出値に基づいて、テンプ11の回転軸に対して放射方向の重心位置を求める処理を開始する。
すなわち、本実施形態においては、制御装置33は、回転センサ24の検出結果に基づいて、テンプ11の回転数が規定値になったと判断したときに、変位センサ17の検出値、及び回転センサ24の検出値を取得し、重心位置を求める処理を実行する。
図12は、変位センサ17の検出値、及び回転センサ24の検出値の一例を示す図である。図12に示すグラフの横軸は、時間、縦軸は、変位センサ17及び回転センサ24それぞれの検出値である。
図12において、波形信号S1は、変位センサ17の検出信号に基づく波形であり、波形信号S2は、回転センサ24の検出信号に基づく波形である。本実施形態において、制御装置33は、信号処理装置を含み、変位センサ17の検出信号を、例えばフィルタ処理して、波形信号S1を取得する。同様に、制御装置33は、回転センサ24の検出信号を、例えばフィルタ処理し、波形信号S2を取得する。
テンプ11が偏心している場合、支持部材20及び板ばね21は、Z軸方向に関して往復するように変位する。変位センサ17は、テンプ11の偏心に起因する板ばね21の位置変化を検出し、その検出信号を制御装置33に出力する。制御装置33は、その検出信号を変換して、図12に示すような波形信号S1を取得する。
制御装置33は、波形信号S1に基づいて、テンプ11の偏心量及び偏心角度位置を求める。偏心量は、半径方向におけるテンプ11の重心位置と回転中心位置との距離(差)を含む。偏心角度位置は、所定部位(本実施形態では振り石15)を基準とした、テンプ11の回転軸まわりに関する重心位置と回転中心位置との位置関係を含む。
図12において、波形信号S1の振幅量は、重心位置と回転中心位置との偏心量に応じた値である。すなわち、波形信号S1の振幅量が大きいほど、重心位置と回転中心位置との距離(偏心量)は大きい。波形信号S1の振幅最大点B1は、所定部位を基準とした、テンプ11の回転軸周りに関する偏心角度位置を示す。
回転センサ24の受光部24Bは、テンプ11の振り石15の回転に同期した検出信号を出力する。制御装置33は、その検出信号を変換して、図12に示すような波形信号S2を取得する。波形信号S2は、テンプ11の振り石15からの検出光が受光部24Bに入射するタイミングに同期している。波形信号S2において、隣り合う振幅最大点B2の間が、テンプ11の一回転(360度)に相当する。
制御装置33は、変位センサ17による波形信号S1と、回転センサ24による波形信号S2とを比較し、テンプ11の偏心量、及び振り石15を基準とした偏心角度位置を求める。
制御装置33は、波形信号S1の振幅量に基づいて、偏心量を求める(ステップSA6)。また、制御装置33は、波形信号S1の振幅最大点B1と、波形信号S2の振幅最大点B2と、テンプ1の回転方向とに基づいて、振り石15を基準とした、偏心角度位置を求める。偏心量及び偏心角度位置を求めることによって、制御装置33は、その求めた偏心量及び偏心角度位置に基づいて、テンプ11の重心位置を求めることができる(ステップSA7)。
本実施形態においては、テンプ11の回転数(規定値の回転数)に応じて、支持部材20の質量及び板ばね21(21A、21B)のばね定数の少なくとも一方が定められている。支持部材20の質量及び板ばね21のばね定数の少なくとも一方を調整することによって、支持部材20及び板ばね21を含む系の固有振動数を調整することができる。本実施形態においては、テンプ11の回転数(規定値の回転数)と支持部材20及び板ばね21を含む系の固有振動数とがほぼ一致するように、テンプ11の回転数(規定値の回転数)に応じて、支持部材20の質量及び板ばね21のばね定数の少なくとも一方が定められている。
また、本実施形態においては、第1測定装置3は、磁力を用いて支持部材20のZ軸方向の移動を減衰させる減衰装置30を備えている。これにより、支持部材20の移動を減衰させることができ、測定動作を円滑に行うことができる。本実施形態においては、減衰装置30は、コイルユニット31と磁石ユニット32とを備えており、例えばコイルユニット31のコイルの巻き数などを調整することによって、減衰力(ダンパ係数)を調整することができる。
また、本実施形態においては、コイルユニット31及び磁石ユニット32を含む減衰装置30を用いて、テンプ11の偏心に起因してZ軸方向に往復移動する、板ばね21に支持された支持部材20の速度情報又は加速度情報を求めることができる。磁石ユニット32に対してコイルユニット31が移動することによって、その移動速度又は加速度に応じた誘導起電力がコイルユニット31に発生する。制御装置33は、そのコイルユニット31に発生する誘導起電力に基づいて、磁石ユニット32に対するコイルユニット31の速度情報又は加速度情報、ひいてはそのコイルユニット31に接続された支持部材20の速度情報又は加速度情報を求めることができる。
テンプ11の重心位置を求めた後、制御装置33は、重心位置を回転中心位置に近付けるように、テンプ11の重量調整量及び重量調整位置の導出を行う(ステップSA8)。重量調整量は、重心位置を回転中心位置に近付けるために、テンプ11の少なくとも一部を除去する場合の除去量(重量)、及びテンプ11の少なくとも一部に錘部材を付加する場合の付加量(重量)の少なくとも一方を含む。重量調整位置は、所定部位(本実施形態では振り石15)を基準とした、テンプ11の少なくとも一部を除去する場合の除去位置)、及びテンプ11の少なくとも一部に錘部材を付加する場合の付加位置の少なくとも一方を含む。
本実施形態においては、天輪12の少なくとも一部の除去、及び天輪12の少なくとも一部に対する錘部材の付加によって、テンプ11の回転バランスの不釣合いを調整する。制御装置33は、導出した、重量調整量及び重量調整位置の少なくとも一方を含む加工条件を、加工装置4に出力する。これにより、第1測定装置3を用いるテンプ11の回転バランスの測定が終了する。
次に、制御装置33は、搬送装置8を用いて、第1測定装置3に配置されているテンプ11を加工装置4に搬送する。搬送装置8は、第1測定装置3の支持部材20に支持されているテンプ11を、支持部材20から搬出し、加工装置4に搬送する。搬送装置8は、テンプ11を、加工装置4の支持部材41に搬入する。これにより、テンプ11は、加工装置4の支持部材41に支持される(ステップSA9)。
テンプ11が支持部材41に支持された後、制御装置33は、そのテンプ11の回転バランスの調整処理を開始する。加工装置4は、テンプ11の回転バランスを調整するために、テンプ11の少なくとも一部を加工する(ステップSA10)。本実施形態においては、加工装置4は、テンプ11の回転バランスを調整するために、制御装置33で求められた重量調整量及び重量調整位置に基づいて、天輪12の重量バランスを調整する。加工装置4は、カッター42を用いて、天輪12の一部を切削して、重量バランスを調整する。加工装置4は、テンプ11の重心位置と回転中心位置とが近付くように、テンプ11の少なくとも一部を切削して、テンプ11の重心位置を変化させる。
テンプ11の回転バランスの調整が終了した後、制御装置33は、搬送装置8を用いて、加工装置4に配置されているテンプ11を第2測定装置5に搬送する。搬送装置8は、加工装置4に配置されているテンプ11を、加工装置4から搬出し、第2測定装置5に搬送する(ステップSA11)。
制御装置33は、第2測定装置5を用いて、テンプ11の回転バランスを再度測定する。第1測定装置3と第2測定装置5とはほぼ同等の構成であり、第2測定装置5は、上述した第1測定装置3の動作と同様の動作に基づいて、テンプ11の回転バランスを測定する(ステップSA12)。
制御装置33は、第2測定装置5を用いてテンプ11の回転バランスを測定し、測定値を基準値とを比較する。すなわち、制御装置33は、第2測定装置5の測定結果に基づいて、加工装置4による加工処理後のテンプ11の偏心量が基準値未満になったかどうか(テンプ11の回転バランスが良好になったかどうか)を確認する(ステップSA13)。
ステップSA13において、テンプ11の偏心量が基準値未満である判断された場合、制御装置33は、そのテンプ11が良品であると判断する。制御装置33は、良品と判断したテンプ11を、搬送装置8を用いて、第2回収部7に搬送する(ステップSA14)。第2回収部7は、第2測定装置5の測定値が基準値未満のテンプ11を回収する。搬送装置8は、第2測定装置5で回転バランスが測定されたテンプ11を第2測定装置5から搬出し、その測定値が基準値未満のテンプ11を第2回収部7に搬入する。第2回収部7に回収されたテンプ11は、良品として、後の処理に移送される。
一方、ステップSA13において、テンプ11の偏心量が基準値以上であると判断された場合、制御装置33は、そのテンプ11が不良品であると判断する。制御装置33は、不良品と判断されたテンプ11を、搬送装置8を用いて、第1回収部6に搬送する(ステップSA15)。第1回収部6は、第2測定装置5の測定値が基準値以上のテンプ11を回収する。搬送装置8は、第2測定装置5で回転バランスが測定されたテンプを第2測定装置5から搬出し、その測定値が基準値以上のテンプ11を第1回収部6に搬入する。第1回収部6に回収されたテンプ11は、所定のタイミングで、搬送装置8によって、テンプ供給ユニット2に搬送される。そして、テンプ11の偏心量が基準値未満になるまで、上述したような、第1計測装置3、加工装置4、及び第2計測装置5を用いる処理を繰り返す。良品と判断されたテンプ11は、第2回収部7に回収される。以上により、テンプ11の調整処理が終了する(ステップSA16)。
また、制御装置33は、上述した手順と同様の手順で、テンプ供給ユニット2に配置されている、測定処理及び調整処理が未だ実行されていないテンプ11に対する測定処理及び調整処理を順次実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、テンプ11を回転可能に支持する支持部材20を板ばね21で支持することによって、例えば偏心等により回転バランスが劣化しているテンプ11を回転させた場合、そのテンプ11の回転に応じて、支持部材20を支持する板ばね21を弾性変形させることができる。その板ばね21の変位量を変位センサ17で検出することによって、例えばノイズ等の影響を抑制しつつ、テンプ11の回転バランスに関する情報を精度良く測定することができる。
図13は、変位センサ17より出力される検出信号の一例を示す図である。変位センサ17は、ノイズの影響を受けにくいので、図13に示すように、板ばね21の変位量に応じた検出信号を良好に出力することができる。
図14は、板ばね21に支持された支持部材20の速度情報又は加速度情報を検出可能な、減衰装置30のコイルユニット31から出力される、支持部材20の速度又は加速度に応じた誘導起電力の一例を示す図である。コイルユニット31と磁石ユニット32とを用いて支持部材20の速度情報又は加速度情報を求めることによって、テンプ11の重心位置を求めることも可能であるが、図14に示すように、コイルユニット31と磁石ユニット32とを用いて求められる支持部材20の速度情報又は加速度情報に係る検出信号は、ノイズの影響を受けやすい可能性が高い。その結果、テンプ11の回転バランスの測定精度が低下し、回転バランスを良好に調整できなくなる可能性がある。
本実施形態によれば、変位センサ17を用いて、ノイズの影響を抑制しつつ、テンプ11の回転バランスの測定を実行できる。また、本実施形態においては、変位センサ17は、支持部材20の変位を直接的に検出せず、その支持部材20を支持する板ばね21の変位を検出する。板ばね21は、支持部材20のZ軸方向の移動に伴って大きく変位又は変形する。したがって、変位センサ17は、板ばね21を検出することによって、テンプ11の回転バランスを良好に検出できる。
また、本実施形態においては、Y軸方向に長い板ばね21は、その一端で支持部材20を支持しているので、支持部材20のZ軸方向の移動に伴って、板ばね21を十分に変位又は変形させることができる。
また、本実施形態においては、変位センサ17は、板ばね21に直接的に接続されているので、ノイズの影響を抑制しつつ、テンプ11の回転バランスに関する情報を精度良く測定することができる。
また、本実施形態においては、板ばね21は、支持部材20の第1部位25Aに接続される第1板ばね21Aと、第2部位25Bに接続される第2板ばね21Bとを含み、それら第1、第2板ばね21A、21Bで、支持部材20のZ軸方向に関して異なる2つの部位25A、25Bを支持するので、Z軸方向以外の方向への支持部材20の移動(傾斜、回転)を抑制することができ、支持部材20を良好に支持できる。
また、本実施形態においては、第1板ばね21Aと第2板ばね21Bとは対向し、ほぼ平行であるので、第1測定装置3の大型化を抑制することができ、支持部材20を良好に支持することができる。
また、本実施形態においては、テンプ11の回転数に応じて、支持部材20の質量及び板ばね21のばね定数の少なくとも一方が定められているので、例えばテンプ11の回転数を高めることができない場合でも、そのテンプ11の回転数に応じて、支持部材20の質量及び板ばね21のばね定数の少なくとも一方を定めることによって、支持部材20及び板ばね21を含む系の固有振動数とテンプ11の回転数とを近付けることができる。したがって、回転バランスが劣化しているテンプ11を回転させた場合、支持部材20及び板ばね21を大きく変位(変形)させることができる。これにより、テンプ11の回転バランスを精度良く測定することができる。
図15は、テンプ11の回転数と支持部材20及び板ばね21を含む系の固有振動数とが近付くように、支持部材20の質量(又は板ばね21のばね定数)を調整した場合の、変位センサ17の検出信号の一例を示す図である。横軸は、時間、縦軸は、変位量(変位センサ17の検出信号)を示す。図15に示すように、テンプ11の回転数と支持部材20及び板ばね21を含む系の固有振動数とが一致するように、支持部材20の質量及び板ばね21のばね定数の少なくとも一方を調整することによって、板ばね21を大きく変位させることができる。
図16は、支持部材20及び板ばね21を含む系の固有振動数がテンプ11の回転数より十分に高い場合の、変位センサ17の検出信号の一例を示す図である。横軸は、時間、縦軸は、変位量(変位センサ17の検出信号)を示す。図16に示すように、テンプ11の回転数より支持部材20及び板ばね21を含む系の固有振動数が十分に高い場合、板ばね21が大きく変位することは困難となる。この場合、その変位センサ17の検出信号を用いて、テンプ11の回転バランスを測定することが困難となったり、測定精度が低下したりする可能性がある。
本実施形態よれば、テンプ11の回転数(規定値の回転数)に応じて、支持部材20の質量及び板ばね21のばね定数の少なくとも一方が定められているので、板ばね21を大きく変位させることができる。したがって、テンプ11の回転バランスの測定精度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、磁力を用いて支持部材20のZ軸方向の移動を減衰させる減衰装置30を設けたので、支持部材20の移動を減衰させることができ、測定動作を円滑に行うことができる。
なお、本実施形態の減衰装置30は、支持部材20に接続されたコイルユニット31と、固定部材18に固定された磁石ユニット32とを含む構成であるが、支持部材20に磁石ユニットを接続し、固定部材18にコイルユニットを配置した場合も同様である。
なお、コイルユニットに代えて、例えば銅、アルミニウム等の金属部材を支持部材20に接続することによっても、磁力による減衰効果を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17は、第2実施形態に係る第1測定装置3Bを示す図である。上述の第1実施形態と異なる第2実施形態の特徴的な部分は、2つの板ばね21A、21Bのそれぞれに、変位センサ17A、17Bを接続した点にある。
図17において、第1測定装置3Bは、支持部材20を支持する板ばね21と、板ばね21の変位量を検出する変位センサ17とを備えている。板ばね21は、支持部材20の第1部位25Aに接続される第1板ばね21Aと、第2部位25Bに接続される第2板ばね21Bとを含む。第1板ばね21Aと第2板ばね21Bとは対向し、ほぼ平行である。
変位センサ17は、第1板ばね21Aの変位量を検出するための第1変位センサ17Aと、第2板ばね21Bの変位量を検出するための第2変位センサ17Bとを含む。第1変位センサ17Aの検出値、及び第2変位センサ17Bの検出値のそれぞれは、制御装置33に出力される。制御装置33は、第1変位センサ17Aの検出値及び第2変位センサ17Bの検出値を用いて、所定の演算処理を実行することができる。
制御装置33は、例えば、第1変位センサ17Aの検出値と第2変位センサ17Bの検出値との平均値を導出する。制御装置33は、その平均値に基づく波形信号S1を生成し、テンプ11の偏心量及び偏心角度位置等を導出する。また、制御装置33は、第1変位センサ17Aの検出値及び第2変位センサ17Bの検出値の少なくとも一方に重みを付けた加算平均値を導出することもできる。
本実施形態によれば、少なくとも2つの変位センサ17A、17Bの検出値を取得し、その検出値を用いて、所定の演算処理を行って、支持部材20及び板ばね21の変位量を求めることにより、テンプ11の半径方向の重心位置をより一層良好に測定することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図18は、第3実施形態に係る第1測定装置3Cの一例を示す図である。上述の第1、第2実施形態においては、支持機構22は、互いに対向し、ほぼ平行な第1板ばね21Aと第2板ばね21Bとを含む、平行ばね構造を採用しているが、図18に示すように、第1板ばね21Aと第2板ばね21Bとは対向していなくてもよい。
図18において、板ばね21は、支持部材20の第1部位25Aに接続される第1板ばね21Aと、Z軸方向に関して第1部位25Aと異なる支持部材20の第2部位25Bに接続される第2板ばね21Bとを含む。第1板ばね21Aは、支持部材20に対して−Y側に配置され、第1板ばね21Aの+Y側の端と支持部材20の第1部位25Aとが接続されている。第2板ばね21Bは、支持部材20に対して+Y側に配置され、第2板ばね21Bの−Y側の端と支持部材20の第2部位25Bとが接続されている。
本実施形態においても、テンプ11の回転バランスを良好に測定することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図19は、第4実施形態に係る第1測定装置3Dの一例を示す図である。上述の第1、第2実施形態においては、板ばね21は、Y軸方向に長く、支持部材20は、板ばね21の一端に接続されているが、図19に示すように、板ばね21の中央と支持部材20とが接続されてもよい。
図19において、板ばね21は、支持部材20の第1部位25Aに接続される第1板ばね21Aと、Z軸方向に関して第1部位25Aと異なる支持部材20の第2部位25Bに接続される第2板ばね21Bとを含む。第1板ばね21A及び第2板ばね21Bはそれぞれ、Y軸方向に長い。Y軸方向に関して第1板ばね21Aの中央と、支持部材20の第1部位25Aとが接続され、Y軸方向に関して第2板ばね21Bの中央と、支持部材20の第2部位25Bとが接続されている。
本実施形態においても、テンプ11の回転バランスを良好に測定することができる。
なお、上述の各実施形態においては、支持機構22が、2枚の板ばね21A、21Bを含む場合を例にして説明したが、板ばね21は、1枚でもよいし、3枚以上の任意の数でもよい。また、板ばねが3枚以上ある場合において、変位センサが、複数の板ばねの全てに接続されてもよいし、複数の板ばねのうち、選択された所定の板ばねに接続されてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、板ばね21に変位センサ17が接続されている場合を例にして説明したが、板ばね21にひずみセンサを接続してもよい。偏心しているテンプ11の回転に応じて、板ばね21が歪み変形し、ひずみセンサは、その板ばね21のひずみ変形量を検出することができる。ひずみセンサは、テンプ11の偏心量及び偏心角度位置に応じた検出信号を制御装置33に出力することができる。制御装置33は、そのひずみセンサの検出信号に基づいて、テンプ11の回転バランスを測定することができる。また、ひずみセンサを板ばねに接続する場合において、板ばねが複数存在する場合、複数の板ばねのそれぞれに接続してもよいし、選択された所定の板ばねに接続されてもよい。
また、上述の各実施形態において、板ばね21にピエゾ素子を接続することができる。ピエゾ素子は、板ばね21の変形を検出でき、板ばね21の変形量に応じた検出信号を出力することができる。ピエゾ素子は、テンプ11の偏心量及び偏心角度位置に応じた検出信号を制御装置33に出力する。制御装置33は、そのピエゾ素子の検出信号に基づいて、テンプ11の回転バランスを測定することができる。また、ピエゾ素子を板ばねに接続する場合において、板ばねが複数存在する場合、複数の板ばねのそれぞれに接続してもよいし、選択された所定の板ばねに接続されてもよい。また、ピエゾ素子が十分に薄い場合、板ばね21の変形(弾性変形)が、ピエゾ素子によって阻害されることを抑制できる。
1…調整システム、3…第1測定装置、4…加工装置、5…第2測定装置、8…搬送装置、11…テンプ、17…変位センサ、17A…第1変位センサ、17B…第2変位センサ、20…支持部材、21…板ばね、21A…第1板ばね、21B…第2板ばね、22…支持機構、23…駆動装置、24…回転センサ、25A…第1部位、25B…第2部位、30…減衰装置、31…コイルユニット、32…磁石ユニット、33…制御装置
Claims (18)
- テンプの回転バランスの測定装置であって、
前記テンプを回転可能に支持する支持部材と、
前記支持部材を支持し、前記テンプの回転に応じて、前記支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構と、
前記テンプの回転バランスを測定するために、前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第1センサと、を備えた測定装置。 - 前記テンプの回転バランスの測定は、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置の測定を含み、
前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第2センサと、
前記第1センサの検出値及び前記第2センサの検出値に基づいて、前記重心位置を求める処理装置と、をさらに備える請求項1記載の測定装置。 - 前記板ばねは、前記第1方向と交差する第2方向に長く、
前記支持部材は、前記板ばねの一端に接続される請求項1又は2記載の測定装置。 - 前記板ばねは、前記支持部材の第1部位に接続される第1板ばねと、前記第1方向に関して前記第1部位と異なる前記支持部材の第2部位に接続される第2板ばねとを含む請求項1〜3のいずれか一項記載の測定装置。
- 前記第1板ばねと前記第2板ばねとは対向し、ほぼ平行である請求項4記載の測定装置。
- 前記第1センサは、前記第1板ばねを検出する第1板ばね用センサと、前記第2板ばねを検出する第2板ばね用センサとを含み、
前記第1板ばね用センサの検出値及び前記第2板ばね用センサの検出値を用いて演算処理する演算装置を備える請求項4又は5記載の測定装置。 - 磁力を用いて前記支持部材の前記第1方向の移動を減衰させる減衰装置をさらに備える請求項1〜6のいずれか一項記載の測定装置。
- 前記減衰装置は、前記支持部材の一部に接続されたコイルユニットと、前記コイルユニットと対向する位置に配置された磁石ユニットとを含む請求項7記載の測定装置。
- 前記支持部材に支持された前記テンプが所定回転数で回転するように前記テンプを駆動する駆動装置を備え、
前記所定回転数に応じて、前記支持部材の質量及び前記板ばねのばね定数の少なくとも一方が定められている請求項1〜8のいずれか一項記載の測定装置。 - 前記第1センサは、前記板ばねに接続された変位センサを含む請求項1〜9のいずれか一項記載の測定装置。
- 前記第1センサは、前記板ばねに接続されたひずみセンサを含む請求項1〜9のいずれか一項記載の測定装置。
- 前記第1センサは、前記板ばねに接続されたピエゾ素子を含む請求項1〜9のいずれか一項記載の測定装置。
- テンプの回転バランスの測定方法であって、
所定の支持部材で前記テンプを回転可能に支持する第1処理と、
前記テンプの回転に応じて、前記支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構で前記支持部材を支持する第2処理と、
前記テンプを回転させる第3処理と、
前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第4処理と、
前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第5処理と、
前記第4処理の検出値及び前記第5処理の検出値に基づいて、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置を求める第6処理と、を含む測定方法。 - テンプの回転バランスを調整する調整システムであって、
前記テンプを回転可能に支持する第1支持部材と、
前記第1支持部材を支持し、前記テンプの回転に応じて、前記第1支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構と、
前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第1センサと、
前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第2センサと、
前記第1センサの検出値及び前記第2センサの検出値に基づいて、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置を求める処理装置と、
前記処理装置で求めた結果に応じて、前記テンプの回転バランスを調整するために、前記テンプの少なくとも一部を加工する加工装置と、を備えた調整システム。 - 前記加工は、前記テンプの少なくとも一部の除去を含む請求項14記載の調整システム。
- 前記加工は、前記テンプに対する錘部材の付加を含む請求項14記載の調整システム。
- 前記加工装置は、前記テンプを支持する第2支持部材を含み、
前記第1支持部材と前記第2支持部材とで前記テンプを搬送する搬送装置をさらに備える請求項14〜16のいずれか一項記載の調整システム。 - テンプの回転バランスを調整する調整方法であって、
所定の支持部材で前記テンプを回転可能に支持する第1処理と、
前記テンプの回転に応じて、前記支持部材が第1方向に移動するように弾性変形可能な板ばねを含む支持機構で前記支持部材を支持する第2処理と、
前記テンプを回転させる第3処理と、
前記テンプの回転数及び回転周期の少なくとも一方を検出する第4処理と、
前記板ばねの変位量及び変形量の少なくとも一方を検出する第5処理と、
前記第4処理の検出値及び前記第5処理の検出値に基づいて、前記テンプの回転軸に対して放射方向の重心位置を求める第6処理と、
前記第6処理で求めた結果に応じて、前記テンプの回転バランスを調整するために、前記テンプの少なくとも一部を加工する第7処理と、を含む調整方法。
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JP2007309772A JP2009133709A (ja) | 2007-11-30 | 2007-11-30 | 測定装置及び測定方法、調整システム及び調整方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2007
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