JP5176210B2 - 加工装置 - Google Patents
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Description
しかし、ドリルの直径が0.1mm〜1mmのドリルでは、回転軸の振れの大きさがドリルの折損原因となることがあり、高精度の回転発生装置が必要となる。また、長穴加工を実施するためには、ドリルに発生するトルクを検出する必要性が生じる。そのために、回転軸にトルクを検出する機能を有する穴加工装置が開発されている。
さらに、ドリルの直径が0.1mm以下では、回転駆動側でトルクを検出する装置を組み込んでも、回転軸の振動ノイズにかく乱されて微小なドリルに発生するトルクを測定することは不可能となる。
そこで、加工材料を弾性支持することによりドリルに生じる微小な力とトルクを検出する加工装置100が開発されている。加工装置100を図7及び図8に基づき説明する。
図7に示すように、ステージ106の側面には、第一位置検出片107と、第二位置検出片108と、第三位置検出片109とが設置されている。また、ステージ106の側面には、変位センサは、第一変位センサ113と、第二変位センサ114と、第三変位センサ115と、第四変位センサ116と、第五変位センサ117と、第六変位センサ118とが設置されている。これらの変位センサ及び位置検出片によって、ステージ106の水平方向の位置と、高さ方向の位置とを検出する。
また、第四電磁石122と、第五電磁石123と、第六電磁石124との3組の電磁石は、ステージ106の側面に対して所定の間隔をあけて設置されている。第四電磁石122と第五電磁石123とは、ステージ106に対してX軸方向に沿った電磁力を作用させる。第六電磁石124は、ステージ106に対してY軸方向に沿った電磁力を作用させる。
上記各電磁石に電力が供給されると、それぞれの電磁石に電磁力が発生する。この電磁力が吸引力となって、磁性体で構成されるステージ106を移動させる。そして、各電磁石に供給する電力を調整して、電磁力すなわち吸引力の強弱をつけることにより、ステージ106の位置決めを行うことができる。
この加工面の傾斜は、加工穴に拘束されるドリルに対して曲げを発生させる。また、強制的に加工面の傾斜を補正しようとしても、逆にドリルに対して曲げを発生させる結果となる。
そこで、ドリルと加工材料の接触があっても加工面が傾斜することなく弾性変位すればドリルに対して曲げを発生させることはない。
したがって、加工材料が取り付けられ、弾性支持されたステージにも弾性中心が存在し、弾性定数を調整することによりドリルと加工材料が接触する点を弾性中心となるように調整すれば、加工材料の加工面が傾斜することなく、弾性変位のみを生じさせることが可能である。その結果、ドリルに発生する曲げを抑制することができる。しかし、ドリルと被加工物の接触点が弾性中心となるよう自動的に弾性定数を調整する手段はこれまでのところ見出されていない。
そこで、本発明は、ドリルと被加工物の接触点が弾性中心となるように加工材料を弾性支持する弾性力を調整することができる加工装置を提供する。
本発明に係る加工装置及び加工方法では、前記加工材料載置手段の傾斜量を検出し、前記加工材料載置手段の傾斜量に基づき、前記加工材料載置手段を所定の状態にするように弾性力を調整し、前記加工材料載置手段を弾性的に支持する。
これにより、加工材料載置手段の傾斜量に基づく弾性力の調整により、容易に加工材料載置手段の状態を調整することができる。
これにより、加工材料の加工位置が弾性中心となるように調整することが可能となる。したがって、加工材料載置手段に並進変位のみを生じさせることができる。
本発明に係る加工装置では、前記工具によって前記加工材料を加工する際に前記加工材料載置手段の傾斜を抑制するように、前記弾性力を調整する。
これにより、加工材料載置手段の傾斜による工具の破損を防止することができる。
本発明に係る加工装置では、前記加工材料載置手段の位置を検出し、検出された前記位置から、前記傾斜量を算出する。
これにより、加工材料載置手段の位置を検出するだけで、加工材料載置手段の傾斜量を得ることができる。
本発明の実施例1に係るマイクロ加工装置51の構成を示す概略図を図1に示す。図1に示すように、本実施形態のマイクロ加工装置51は、ドリル1、加工ユニット3、ステージ6、変位センサ13〜18(一部、図示せず)、アクチュエータ、弾性支持用制御装置25及び制御装置26を有する。以下において、各構成要素を説明する。
なお、後述するアクチュエータ及び変位センサの配置を特定する基準として、水平面に平行なX軸、Y軸、及び鉛直方向に平行なZ軸からなる直交座標系(以下、基準直交座標系という)を設定する(図2参照)。本実施例では、ステージ6の載置面がZ軸と直交する状態を所定の状態とする。
加工ユニット53は、ドリル保持具2、ドリル回転装置3を有している。ドリル保持具2は、中心軸Zを中心に回転して加工材料を切削するドリル1を当該中心軸Z上に保持する。ドリル回転装置3には、ドリル保持具2が取り付けられる。
ドリル1は、ドリル保持具2に差し込まれた後、保持手段(図示せず)を用いてドリル保持具2に保持される。
ドリル保持具2は、保持手段(図示せず)を用いてドリル回転装置3に取り付けられている。ドリル保持具2及びドリル回転装置3は、それぞれの回転軸がZ軸と平行となるように配置されている。ドリル回転装置3を回転させることによって、ドリル保持具2、ひいてはドリル保持具2に保持されたドリル1が回転する。
ステージ6は、ドリル1により加工される加工材料4を搭載する。ステージ6は、加工材料4を固定する固定治具5を有している。固定治具5は、保持手段(図示せず)を用いてステージ6に取り付けられている。ステージ6は、平面視において正方形をなす板状に形成されている(図2、図3参照)。ステージ6は、鉄などの磁気的性質を有する材料を含む材料により形成されている。
ステージ6は、第一位置検出片7、第二位置検出片8、及び第三位置検出片9を有している。ここで、マイクロ加工装置51における変位センサの配置を示す平面図を図2に示す。第一位置検出片7、第二位置検出片8、及び第三位置検出片9は、ステージ6の側面に配置される。第一位置検出片7、第二位置検出片8、及び第三位置検出片9は、ステージ6と同じ材質、すなわち、鉄などの磁気的性質を有する材料を含む材料により形成されている。ステージ6にはz方向負向きに重力が作用しているものとする。
変位センサは、ステージ6の位置を検出する。変位センサは、第一変位センサ13、第二変位センサ14、第三変位センサ15、第四変位センサ16、第五変位センサ17、及び第六変位センサ18とから構成される。第一変位センサ13〜第六変位センサ18は、それぞれ変位信号y1〜y6を出力する。変位センサは、全体として、ステージ6の水平方向の位置と、鉛直方向の位置とを検出できるように設置されている。変位センサとして、非接触式の渦電流式変位センサを用いている。
本実施例では、図2に示すように、第一変位センサ13、第二変位センサ14、及び第三変位センサ15は、ステージ6と所定の間隔をとってステージ6の下方に配置されるが、ステージ6の上方に配置しても良い。第一変位センサ13、第二変位センサ14、及び第三変位センサ15は、それぞれ、ステージ6に対向するように配置される。第一変位センサ13は、平面視においてY軸に対して平行な中心線S1とY軸との距離がaSとなるように設置される。第二変位センサ14は、平面視においてX軸に対して平行な中心線S2とX軸との距離がbSとなるように設置される。同様に、第三変位センサ15は、中心線S3とX軸との距離がbSとなるように配置される。
第一変位センサ13、第二変位センサ14、及び第三変位センサ15は、ステージ6のZ軸方向の変位を検出する。これらの変位センサにより検出されたステージ6の変位から、ステージ6の高さ方向の位置を測定する。そして、このようにして測定されたステージ6の高さ方向の位置データy1〜y3が、後述する弾性支持用制御装置25と制御装置26に入力される。
第六変位センサ18は、ステージ6の側面と所定の間隔をとり、かつ、位置検出片9に対向するように設置される。第六変位センサ18は、中心線S6がY軸に対して平行になるように設置される。
第四変位センサ16によって第一位置検出片7の変位が、第五変位センサ17によって第二位置検出片8の変位が、第六変位センサ18によって第三位置検出片9の変位が、それぞれ検出される。このようにして測定されたステージ6の水平方向の位置データy4〜y6が、後述する弾性支持用制御装置25に入力される。
アクチュエータは、変位センサ13〜18によって得られたそれぞれの変位信号y1〜y6に基づきステージ6を移動させる。アクチュエータの配置を示す平面図を図3に示す。アクチュエータは、第一電磁石19、第二電磁石20、第三電磁石21、第四電磁石22、第五電磁石23、及び第六電磁石24から構成される。第一電磁石19〜第六電磁石24が発生する電磁力をそれぞれf1〜f6とする。
ステージ6の上方には、第一電磁石19、第二電磁石20、及び第三電磁石21の三つの電磁石が、ステージ6と所定の間隔をあけて設置される。第一電磁石19、第二電磁石20、及び第三電磁石21は、ステージ6に対してz方向に沿った正向きの電磁力を作用させ、ステージ6に作用する重力と平衡する。本実施例では、第一電磁石19は、第一変位センサ13とステージ6を挟んで対向するように配置される。第二電磁石20及び第二変位センサ14、第三電磁石21及び第三変位センサ15についても同様である。
第一電磁石19は、中心線M1がY軸に対して平行になるように設置される。第一電磁石19は、平面視において中心線M1とY軸との距離がaとなるように設置される。また、第二電磁石20、第三電磁石21は、それぞれ、中心線M2、M3がX軸方向に対して平行になるように設置される。第二電磁石20、第三電磁石21は、平面視において、それぞれの中心線M2、M3からX軸までの距離がbとなるように設置される。
また、第四電磁石22と、第五電磁石23と、第六電磁石24との3組の電磁石は、ステージ6の側面に対して所定の間隔をあけて配設されている。第四電磁石22と、第五電磁石23と、第六電磁石24とは、2個の電磁石が1組となって構成される。第四電磁石22と第五電磁石23とは、図3に示すように、一組の電磁石の中心線M4、M5とがX軸に対して平行になるように配設されている。また、第四電磁石22と第五電磁石23とは、それらの一組の電磁石の中心線M4、M5とがX軸に対して対称をなし、平面視においてそれらの中心線M4、M5からX軸までの距離がlMとなるように配設されている。第四電磁石22と第五電磁石23とは、ステージ6に対してX軸方向に沿った電磁力を作用させる。
そして、上記各電磁石に電力が供給されると、それぞれの電磁石に電磁力が発生する。この電磁力が吸引力となって、磁性体で構成されるステージ6を移動させる。そして、各電磁石に供給する電力を調整して、電磁力すなわち吸引力の強弱をつけることにより、ステージ6の位置決めを行うことができる。
弾性支持用制御装置25は、第一変位センサ13〜第六変位センサ18における変位信号y1〜y6に基づきステージ6を弾性支持するためのフィードバック制御信号を与える出力信号v1〜v6を要素とする出力信号ベクトルvを出力する。出力信号ベクトルvによりアクチュエータとして動作する第一電磁石19〜第六電磁石24が発生する電磁力がステージ6に対する弾性力として作用する。このフィードバック制御に基づき、ステージ6はアクチュエータによって弾性支持され、適切な位置に位置決めされる。なお、弾性支持用制御装置25におけるステージ6の弾性支持制御については、特許第3452305号公報及び特開2007−136600号公報に開示されている技術を用いて実行する。
制御装置25は、フィードバック制御を実施することにより、アクチュエータとして動作する第一電磁石19〜第六電磁石24が発生するそれぞれの電磁力f1〜f6がステージ6対して以下の式(1)で示される弾性力として作用するよう制御する。なお、電磁力f1〜f6がステージ6対して弾性力として作用する弾性定数をそれぞれk1〜k6とする。
制御装置26は、第一変位センサ13〜第三変位センサ15のそれぞれの変位信号y1〜y3を要素とする変位信号ベクトルyVを入力とし、弾性支持用制御装置25に対して弾性定数k1〜k3を要素とする出力信号ベクトルkVを出力する。その結果、ステージ6の載置面が所定の状態となる効果が得られる。
制御装置26のハードウェア構成を図4に示す。制御装置26は、CPU211、メモリ212、ハードディスク213、キーボード214、マウス215、ディスプレイ216、光学式ドライブ217、通信回路218を有している。
CPU211は、ハードディスク213に記録されているオペレーティング・システム(OS)、制御プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。メモリ212は、CPU211に対して作業領域を提供する。ハードディスク213は、オペレーティング・システム(OS)、制御プログラム等その他のアプリケーションを記録保持する。また、ハードディスク213は、ドリル1の送り速度、ステージ6の目標とする位置信号、加工材料4に対するドリル1の加工力の制限値などを記憶保持する。
キーボード214、マウス215は、外部からの命令を受け付ける。ディスプレイ216は、ユーザーインターフェイス等の画像を表示する。光学式ドライブ217は、制御プログラムが記録されている光学式メディア210から制御プログラムを読み取り、また、他の光学式メディアからその他のアプリケーションのプログラムを読み取る等、光学式メディアからのデータの読み取りを行う。通信回路218は、第一変位センサ13、第二変位センサ14、第三変位センサ15からの変位の取得、アクチュエータへの制御信号の出力、及び、外部の通信機器とのデータの送受信を行う。
制御装置26が行うアクチュエータの制御動作について以下で説明する。
2.1. 動作の概要
制御装置26が行うアクチュエータ制御動作の概要を図5を用いて説明する。図5は、ステージ6に載置された加工材料4(図示せず)に対してドリル1(図示せず)によって加工を施した状態を簡易に示している。図5には、加工材料4を固定するためのステージ6、ステージ6を鉛直方向に弾性支持するアクチュエータとして、第一電磁石19、第二電磁石20、第三電磁石21を示している。また、ドリル1による加工材料への加工力をF、第一変位センサ13、第二変位センサ14、第三変位センサ15によって検出される鉛直方向の変位y1、y2、y3を要素とする鉛直方向変位ベクトルyVを以下の式(2)で定義する。
加工材料4に対してテーブル上の座標点Q(x、y)において加工力F(=−f)が発生したとすると、力の平衡式及びモーメントの平衡式は以下の式(4)〜式(6)で表すことができる。
本実施例においては、加工すべき任意の位置に対して、被削材にドリルが接触したときに発生する僅かな傾斜角から加工位置が弾性中心となるように弾性定数k1、k2、k3を自動的に調整し、ステージ6の傾斜を抑制することが可能である。
弾性定数kを適切に設定し、−1≦ζx≦1、−1≦ζy≦1となる変数ζx、ζyを用いて弾性定数k1、k2、k3を以下の式(16)〜式(18)に設定する。なお、弾性定数kは、使用者の経験等から適切な値を設定する。
また、式(14)、式(15)、及び式(16)〜式(18)から、加工位置Qのx座標値、y座標値は、それぞれ、以下の式(32)、式(33)で表すことができる。
以上のことから、変数ζx、ζyとステージ6の傾斜角θx、θyとの間の関係が式(26)、式(27)で表すことができる変数ζx、ζyを調整すれば、加工材料4に加工を実施する位置を特定せずとも、加工材料4にドリル1が接触したときに発生する僅かなステージ6の傾斜角から、現在の加工位置が弾性中心となるように自動的に弾性定数k1、k2、k3を調整し、ステージ6の傾斜、ひいては加工材料4の加工面の傾斜を抑制することが可能となる。
力学の知見によれば、物体に作用する重力は物体の重心に作用する外力とみなしても差し支えない。したがって、加工材料4に対してドリル1が接触していないときは、加工材料4とステージ6とを一体とみなした物体Bの重心に重力と等しい外力が作用している状態とみなすことができる。
その結果、重力のみが作用している状態に対して、これまで記述した手段が適用できる。重力によって発生する鉛直方向変位ベクトルyVGを、以下の式(34)で表す。
制御装置26のCPU211の動作を図6示すフローチャートを用いて説明する。制御装置26は、加工材料4に加工力が作用したときにステージに発生する傾斜角θx、θyに対して、変数ζx、ζyを変化させることにより、弾性定数k1、k2、k3を調整し、ステージ6の傾斜を補正する。
加工材料4を介してステージ6に作用する加工力は、第1電磁石19、第二電磁石20、第三電磁石21によるステージ6を浮上させる弾性力と平衡する。したがって、第1電磁石19、第二電磁石20、第三電磁石21による弾性力を計測することにより、ステージ6に作用した加工力を計測することができる。
CPU211は、第一変位センサ13、第二変位センサ14、及び第三変位センサ15からy1、y2、y3を取得すると(S601)、式(10)、式(11)を用いてステージの傾斜角θx、θyを算出する(S603)。CPU211は、算出した傾斜角θx、θyが、予め設定された許容範囲内であるか否かを判断する(S605)。
CPU211は、算出した傾斜角θx、θyが許容範囲内でない、つまり許容範囲外であると判断すると、式(26)、式(27)を用いて変数ζx、ζyを算出する(S606)。なお、変数ζx、ζyは以下のようにして算出する。
式(26)、式(27)を積分すると、以下の式(44)、式(45)を得ることができる。
CPU211は、算出した変数ζx、ζyを用いて、式(16)〜式(18)から弾性定数k1、k2、k3を算出し、弾性支持用制御装置25に対して出力する(S607)。さらに、CPU211は、式(32)、式(33)を用いて、弾性中心の座標値(XEC、YEC)を算出する(S609)。CPU211は、ステップS605において傾斜角θx、θyが、予め設定された許容範囲内であると判断されるまで、ステップS601〜ステップS609の処理を繰り返す。
CPU211は、作業者から終了指示があるまで(S613)、ステップS601〜ステップS611の処理を実行する。
複数の穴を複数の加工材料に対して加工する場合、加工位置がQ1(x1,y1)、Q2(x2,y3)・・・Qn(xn,yn)として与えられたとき、本発明の手段を適用することによってそれぞれの加工位置が弾性中心となるように弾性定数(k11,k21,k31)(k12,k22,k32)・・・(k1n,k2n,k3n)を調整し、記憶することで穴加工工程の時間を短縮することが可能である。
[その他の実施形態]
前述の実施例1においては、切削工具としてドリルを用いたが、その他の切削工具、例えば、ミリング工具などを用いることができる。さらに、実施例1の加工装置51においては、切削工具を用いたが、切削以外のその他の加工を行う工具を用いることもできる。
(2)ステージ6
前述の実施例1においては、ステージ6には、磁気的性質を有する材料であれば、他の材料を含ませることもできる。また、ステージ6の形状は、上記正方形状に限定されるものではなく、他の形状、例えば、長方形状、三角形状など様々な形状に形成されていてもよい。
(3)変位センサ
前述の実施例1においては、変位センサとして渦電流式変位センサを用いたが、非接触式の変位センサであれば他の変位センサを用いてもよい。例えば、レーザー式変位センサ、静電式変位センサなどを用いてもよい。
前述の実施例1においては、アクチュエータとして電磁石を用いたが、その他のアクチュエータ、例えばピエゾ素子などを用いてもよい。
(5)ステージ6の状態
前述の実施例1においては、ステージ6における加工材料4の載置面がZ軸に直交する状態を所定の状態として、アクチュエータの制御を行うこととしたが、例示のものに限定されない。例えば、加工材料4における加工面がステージ6の載置面と平行ではない場合、加工面がZ軸に直交するような載置面の状態を所定の状態としてもよい。
(6)制御装置26のハードウェア構成
前述の実施例1においては、制御装置26のハードウェア構成としてCPU211を用いることとしたが、ハードウェアロジック回路を用いて構成するようにしてもよい。
(7)制御装置26の処理
前述の実施例1においては、本発明の特長と効果を強調するために、制御装置26とステージ6を弾性支持するための弾性支持用制御装置25を分離した形態で記述しているが、制御装置26と弾性支持用制御装置25を一体とした制御装置としてもよい。
前述の実施例1においては、図6に示すフローチャートにより各処理を実現したが、各処理における目的を実現できるものであれば、例示のものに限定されない。
(9)電磁石及び変位センサの配置
前述の実施例1においては、第一電磁石19〜第三電磁石21は第一変位センサ13〜第三変位センサ15とステージ6を挟んでそれぞれ対向するよう配置することにより第一変位センサ13〜第三変位センサ15のz方向の変位と第一電磁石19〜第三電磁石21のz方向の変位がそれぞれ一致するとしたが、第一変位センサ13〜第三変位センサ15のz方向の変位を第一電磁石19〜第三電磁石21のz方向の変位とを関連づけることができるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、第一電磁石19〜第三電磁石21及び第一変位センサ13〜第三変位センサ15がステージ6に対して同じ側に配置されるようにしてもよい。このとき、第一電磁石19〜第三電磁石21を、第四電磁石22〜第六電磁石24と同様に、それぞれ2個の電磁石がステージ6を挟んで一組となるよう構成してもよい。ただし、この場合、式(46)の行列を鉛直方向変位ベクトルyVの左側に乗じて得られる結果を新たに鉛直方向変位ベクトルyVとし、その要素y1、y2、y3に対する正負の符合を調整する。
53・・・加工ユニット
1・・・ドリル
2・・・ドリル保持具
3・・・ドリル回転装置
4・・・加工材料
6・・・ ステージ
7・・・第一位置検出片
8・・・第二位置検出片
9・・・第三位置検出片
13・・・第一変位センサ
14・・・第二変位センサ
15・・・第三変位センサ
16・・・第四変位センサ
17・・・第五変位センサ
18・・・第六変位センサ
19・・・第一電磁石
20・・・第二電磁石
21・・・第三電磁石
22・・・第四電磁石
23・・・第五電磁石
24・・・第六電磁石
25・・・弾性支持用制御装置
26・・・制御装置
Claims (2)
- 加工材料が載置される加工材料載置手段、
加工材料を加工するための工具を保持し、前記加工材料を前記工具によって加工する加工手段、
弾性力を発生する弾性支持手段であって、前記加工材料載置手段を弾性的に支持する弾性支持手段、
前記加工材料載置手段の傾斜量を検出する傾斜量検出手段、
前記加工材料の加工位置に前記工具による加工力が作用した際の前記加工材料載置手段の傾斜量に基づき、前記加工材料の加工位置が弾性中心となるように、前記弾性支持手段の弾性係数を調整する制御装置、
を有し、
前記加工材料載置手段の傾斜を抑制し、かつ、
前記加工材料の加工位置に前記工具による加工力が作用する場合に、前記加工材料載置手段に対して並進変位のみを生じさせることを特徴とする加工装置。 - 前記傾斜量検出手段は、さらに、
前記加工材料載置手段の位置を検出する位置検出手段、
検出された前記位置から、前記傾斜量を算出する傾斜量算出手段、
を有すること、
を特徴とする請求項1に記載の加工装置。
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