JP2009133686A - 渦電流による金属製品の内部検査装置及び内部検査方法 - Google Patents

渦電流による金属製品の内部検査装置及び内部検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】センサ部の少なくとも軸線方向の寸法の縮小化による装置の小型化を図るとともに、金属製品の様々な部位及び様々な形状の金属部品の検査を可能にすること。
【解決手段】渦電流による金属製品の内部検査装置は、直流定電圧が印加される、発振コイル6を有する発振回路4と、発振コイル6の発振電圧を整流して出力する整流回路5とを有するセンサユニット3を備え、整流回路5の出力電圧に基づいて金属製品100の内部を検査する。
【選択図】図1

Description

本発明は、渦電流による金属製品の内部検査装置及び内部検査方法、詳しくは、金属製品の焼入れ処理の有無、焼入れ処理後の焼入れ状態、あるいは、金属製品の傷の有無、状態など、金属製品の内部を評価するための、渦電流による金属製品の内部検査装置及び内部検査方法に関する。
従来、渦電流による金属製品の内部検査装置として、励磁コイルと検出コイルを軸線方向に並べて配置し、この2つのコイルの貫通空間に金属製品の軸状被検査部を挿通し、励磁コイルの励磁信号と検出コイルの検出信号とに基づいて軸状被検査部の焼入れ深さ及び表面硬さを測定する内部検査装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−108873公報
しかし、上記の如き従来技術によると、励磁コイルと検出コイルを軸線方向に並べて配置していることから、センサ部の軸線方向の寸法が大きくなり、また、2つのコイルの貫通空間に金属製品の軸状被検査部が挿通されることから、貫通空間の径よりも大きな被検査部をもつ金属製品は検査対象から除外される。
さらに、上記の如き従来技術によると、金属製品の軸状被検査部の全体的、平均的な評価をすることができるが、軸線被検査部の表面上の個々の位置(ポイント)ごとの個別的な評価をすることができない。また、円筒状金属製品の内周面側を検査することは困難である。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、センサ部の少なくとも軸線方向の寸法の縮小化による装置の小型化を図ること、金属製品の様々な部位及び様々な形状の金属部品の検査を可能にすること、金属製品の表面上の個々の位置(ポイント)ごとの個別的な評価を可能にすることなどを達成することができる、渦電流による金属製品の内部検査装置及び内部検査方法を提供することを目的とする。
本発明の、渦電流による金属製品の内部検査装置は、直流定電圧が印加される、発振コイルを有する発振回路と、前記発振コイルの発振電圧を整流して出力する整流回路とを有するセンサユニットを備え、前記整流回路の出力電圧に基づいて金属製品の内部を検査することを特徴とする。
検査時、発振コイルは、自己発振する励磁コイルとして作用し、磁場を発生する。検査対象である金属製品はこの磁場に置かれており、磁場の磁束変化によって金属製品の内部に渦電流が発生する。発振コイルの自己発振によるパワーの小さな発振電圧は、金属製品内部に発生した渦電流によりエネルギーを消費し、発振電圧は減衰する。この発振電圧の減衰量は渦電流の発生量に比例し、渦電流の発生量は金属製品の導電率もしくは透磁率に応じて変化するため、発振電圧の大きさを検出することで、金属製品の内部の状態を評価することが可能になる。
本発明によると、発振コイルを励磁コイルと検出コイルの両方の機能を発揮する兼用コイルとして使用したため、励磁コイルと検出コイルを各々別個に設ける場合と比べ、コイルの軸線方向の寸法を短縮させることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
ここで、前記発振コイルを渦巻状の平面コイル体により構成すると、軸線方向の寸法の大幅な短縮化を図ることができる。
また、前記発振コイルを、複数の渦巻状の平面コイル体を直列接続かつ積層して構成すると、発振コイルを1つの渦巻状の平面コイルで構成した場合と比べ、径方向寸法の大幅な短縮化を図ることができる。
また、前記センサユニットは、本体部と、該本体部から部分的に突出し、前記金属製品の表面に接触して配置される突出部とを有し、前記発振コイルは前記突出部に内蔵されている。検査時、金属製品の表面から発振コイルまでの距離は、金属製品の表面の検査部位がいずれの位置であっても、突出部を金属製品の表面に接触させることによって一定の距離に保たれる。このため、金属製品の表面の検査範囲の全域において、ムラの無い均一な精度で検査を行うことができる。
前記発振回路の前記発振コイル以外の回路構成部品、及び、前記整流回路の回路構成部品は、回路基板に実装されており、該回路基板は、前記センサユニットの前記本体部に電磁シールドされて内蔵されている。回路基板を電磁シールドして本体部に内蔵することにより、回路基板に実装された回路構成部品の外乱による誤動作を防止することができる。
前記センサユニットの前記突出部は、前記金属製品の表面に対し滑動自在な材料により形成されている。センサユニットの突出部が金属製品の表面に対して滑動自在であるため、金属製品の表面上にセンサユニットを接触させた状態でいずれか一方を円滑に移動させることが可能になり、検査作業を容易に行うことが可能になる。
また、本発明の、渦電流による金属製品の内部検査方法は、金属製品の表面上の点、線又は面に対応する部位の内部を検査することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る渦電流による金属製品の内部検査装置の構成図、図2は、センサユニットの斜視図、図3は、センサユニットの背面図、図4は、センサユニットの側面図、図5は、センサユニットの平面図、図6は、発振コイルの構成要素である渦巻状の平面コイル体の正面図、図7は、発振コイルの構成図、図8は、センサユニットの第1の使用態様図、図9は、センサユニットの第2の使用態様図、図10は、比較例である焼入れ処理前の金属製品(円筒ワーク)の外周面の定点測定結果、及び、第1実施例、第2実施例である焼入れ処理後の焼入れ良品である金属製品(円筒ワーク)の外周面の定点測定結果を示すグラフ、図11は、金属製品(円筒ワーク)の定点測定方法の説明図、図12は、使用雰囲気温度の変化に対する感度特性を示すグラフ、図13は、焼入れ処理後の焼入れ良品である金属製品(円筒ワーク)の外周測定結果を示すグラフをそれぞれ示す。
図1において、金属製品の内部検査装置はCPUボード1を備える。CPUボード1は、各種演算処理を実行するマイクロコンピュータを備える。CPUボード1は、商用電源に接続される電源回路2から安定化された直流電力の供給を受ける。
CPUボード1の直流12V出力端子及びアース端子に、それぞれセンサユニット3の入力端子及びアース端子が接続され、また、CPUボード1のA/D入力端子にセンサユニット3の出力端子が接続される。
センサユニット3は、検査時に検査対象とされる金属製品(ワーク)100(図8、9、11)に接触して配置される。センサユニット3は発振回路4と整流回路5を備える。
発振回路4は、励磁コイルと検出コイルとを兼用する発振コイル6と、発振コイル6のインダクタンスと共にその容量によって発振周波数をほぼ決定するコンデンサ7と、電流増幅用のトランジスタ8と、発振電圧のゲインを制限するための電流制限用の抵抗9などを図1図示のように接続して構成される。
発振回路4は、12Vの電源が供給されると、その衝撃で発振コイル6とコンデンサ7の共振周波数で発振を開始する。この発振動作は、外部からのエネルギーの供給を受けないと回路のロスにより減衰して消滅するが、トランジスタ8のエミッタに流れる電流を発振コイル6を介して正帰還させ、換言すると、発振コイル6の電圧をコンデンサ10経由でトランジスタ8のベースに供給し、トランジスタ8で増幅することにより、発振動作は継続する。
発振回路4の発振動作により、発振コイル6に交流電流が流れ、発振コイル6に交番磁場が発生する。発振コイル6の近傍に金属製品(ワーク)100が存在すると、この交番磁場によりワーク100の表面内部に渦電流が発生する。この渦電流により、発振回路4の発振電圧は減衰する。この減衰の程度は、渦電流の量に比例する。渦電流の発生量は金属製品100の導電率もしくは透磁率に応じて変化するため、発振電圧の大きさを検出することで、金属製品100の内部の状態を評価することが可能になる。発振回路4の発振電圧は、整流回路5で整流され、CPUボード1に入力される。
発振コイル6は、図6に示すように、渦巻状の平面コイル体により構成される。この平面コイル体6の内径は例えば0.6mm、外径は例えば2.5mm、厚さは例えば0.3mmである。
発振コイル6は、図7に示すように構成してもよい。図7に示す発振コイル6は、図6図示の渦巻状の平面コイル体を2つ用い、2つの渦巻状の平面コイル体6A、6Bを直列接続かつ積層して構成される。なお、図7では、2つの渦巻状の平面コイル体6A、6Bの間に大きな隙間があるように図示しているが、この隙間は小さければ小さいほど、軸線方向の寸法の短縮化にとって好ましい。
整流回路5は、ダイオード11、12及びコンデンサ13、14を有し、発振回路4の出力端の交流電圧を直流電圧に変換するよう構成される。
センサユニット3は、図2〜図5に示すように、箱型の本体部15と本体部15の正面から部分的に突出した突出部16とを有する。
本体部15は、回路基板17が固定して収容される凹部18を有し、凹部18は、樹脂モールドされ、断面コ字状の電磁シールド板19で覆われる。回路基板17は、発振回路4の発振コイル6以外の回路構成部品、すなわち、トランジスタ8、抵抗9、コンデンサ7、10など、及び、整流回路5の回路構成部品、すなわち、ダイオード11、12、コンデンサ13、14が実装されている。本体部15の縦及び横の寸法は、例えば52mm及び15mmであり、厚さ寸法は例えば10mmである。
突出部16は、図2に示すような二段円柱状の外観形状をしており、発振コイル6をインサート体として貼付もしくはインモールドして一体化されている。突出部16は、非磁性体からなる合成樹脂材料であって、検査時、ワーク100の表面に対して滑動自在な材料で形成される。突出部16は、さらに、機械的強度、耐摩耗性、耐油性、加工性に優れた材料が好ましい。突出部16の先端面は、凸球面で構成される。発振コイル6は、図4及び図5に示すように、突出部16の先端部近く、例えば先端から0.2mmの位置に埋設されており、検査時、発振コイル(平面コイル体)6は、ワーク100の表面に対して平行な状態にする。発振コイル6の入力端子、アース端子及び出力端子は、本体部15の貫通孔20を通って回路基板17に接続される。突出部16の外径寸法は例えば8mmであり、突出寸法は例えば5mmである。
CPUボード1のA/Dチャネル端子に、温度/電圧変換器21の出力端子が接続される。温度/電圧変換器21は、センサユニット3の使用雰囲気温度を検出する温度センサ22からの温度信号を入力し、検出温度をDC0V〜10Vの電圧信号に変換してCPUボード1に入力する。
CPUボード1のRS-232C端子に、操作パネル23が接続される。操作パネル23は、規格の設定、測定データの表示、判定結果の表示などを行う。
また、CPUボード1には、必要に応じて外部PC(パソコン)24とLAN接続される。外部PC24には、CPUボード1から生産カウントデータ、測定データが送信される。
本発明の、金属製品の内部検査装置を用いて例えば円筒状の金属製品(円筒ワーク)100の外周面の全域の内部を検査する場合、センサユニット3は、図8に示すように、円筒ワーク100の外周面に突出部16の先端を接触させ、円筒ワーク100を1回転させるようにする。次に、円筒ワーク100の軸方向にセンサユニット3を僅かな所定距離だけ移動させ、円筒ワーク100を1回転させる。円筒ワーク100の軸方向の全長にわたり、センサユニット3を円筒ワーク100の軸方向に所定距離ずつ移動させて上記の作業を繰り返すことにより、円筒ワーク100の外周面の全域の内部を検査することができる。
また、円筒ワーク100の外周面の全域を検査する他の方法として、突出部16の先端を円筒ワーク100の外周面に接触させた状態で、円筒ワーク100を軸方向へ僅かに移動しつつ円筒ワーク100を連続して一方向へ回転させ、円筒ワーク100の外周面に対して突出部16を螺旋状に移動させる方法がある。この方法の場合、上述した方法よりも作業時間の短縮を図ることが可能である。
また、円筒ワーク100の内周面の全域の内部を検査する場合、図9に示すように、センサユニット3を円筒ワーク100の内側に挿通し、突出部16の先端を円筒ワーク100の内周面に接触させた状態で円筒ワーク100を1回転させる。次に、円筒ワーク100を軸方向へ僅かな所定距離だけ移動させ、円筒ワーク100を1回転させる。円筒ワーク100の軸方向の全長にわたり、センサユニット3を円筒ワーク100の軸方向に所定距離ずつ移動させて上記の作業を繰り返すことにより、円筒ワーク100の内周面の全域の内部を検査することができる。
また、円筒ワーク100の内周面の全域を検査する他の方法として、突出部16の先端を円筒ワーク100の内周面に接触させた状態で、円筒ワーク100を軸方向へ僅かに移動しつつ円筒ワーク100を連続して一方向へ回転させ、円筒ワーク100の内周面に対して突出部6を螺旋状に移動させる方法がある。この方法の場合、上述した円筒ワーク100を1回転ずつ断続的に回転させる方法よりも作業時間の短縮を図ることが可能である。
次に、図10〜図13に基づき、本実施形態に係る金属製品の内部検査装置による実験結果を説明する。
まず、図11(A)、(B)に示す形状寸法の円筒ワーク100であって、焼入れ処理後の円筒ワーク(実施例1の円筒ワーク)100と焼入れ処理後の他の円筒ワーク(実施例2の円筒ワーク)100と焼入れ処理前の円筒ワーク(比較例の円筒ワーク)100のそれぞれに対し、図11に示す測定点にセンサユニット3の突出部16を接触させ、5回測定した結果、下記表1に示す発振電圧の数値(V)が得られ、図10に示すようなグラフを得ることができた。
Figure 2009133686
上記表1に示すように、発振電圧の平均値は、比較例では9.83V、実施例1では9.30V、実施例2では9.33Vであり、比較例と実施例1、2とでは、発振電圧に0.54V〜0.51Vの有意差が認められ、焼入れ処理の有無を明確に峻別することができることが判明した。
また、使用雰囲気温度の変化に対する感性特性を調べるために、センサユニット3の突出部16を被測定物のワークに接触させず、使用雰囲気温度を15℃から35℃まで上昇させたときの1℃ごとの発振電圧を測定し、次に、使用雰囲気温度を35℃から15℃まで下降させたときの34℃、33℃、32℃、31℃、30℃、25℃、20℃、15℃のときの発振電圧を測定し、次に、使用雰囲気温度を15℃から35℃まで上昇させたときの25℃、35℃のときの発振電圧を測定したところ、測定結果として下記表2に示す発振電圧の数値(V)が得られ、図12に示すようなグラフを得ることができた。
Figure 2009133686
上記表2から、使用雰囲気温度が15℃〜35℃に変化しても、測定値(発振電圧)の回帰直線式のR2は0.9以上であり、安定した測定ができることが判明した。また、測定する発振電圧の再現性については、周囲温度15℃、25℃、35℃の各々のバラツキ(=標準偏差×3/平均値)が0.5%以内であることから、使用雰囲気温度が変化しても再現性に優れることが判明した。
さらに、上記実施例1の円筒ワーク100の外周を測定したところ、測定結果として下記表3に示す発振電圧の数値(V)が得られ、図13に示すようなグラフを得ることができた。
Figure 2009133686
そして、上記表3から、下記表4を得ることができた。
Figure 2009133686
上記表4から、焼入れ良品の判定基準である「全周ピンポイント測定による発振電圧のバラツキ(=標準偏差×3/平均値)が2%以内であること」をクリアしているため、実施例1の円筒ワーク100は焼入れ良品であることが判定できた。
以上説明したように、本実施形態の、渦電流による金属製品の内部検査装置は、直流定電圧が印加される、発振コイル6を有する発振回路4と、発振コイル6の発振電圧を整流して出力する整流回路5とを有するセンサユニット3を備え、整流回路5の出力電圧に基づいて金属製品100の内部を検査する。
検査時、発振コイル6は、自己発振する励磁コイルとして作用し、磁場を発生する。検査対象である金属製品100はこの磁場に置かれており、磁場の磁束変化によって金属製品100の内部に渦電流が発生する。発振コイル6の自己発振によるパワーの小さな発振電圧は、金属製品100内部に発生した渦電流によりエネルギーを消費し、発振電圧は減衰する。この発振電圧の減衰量は渦電流の発生量に比例し、渦電流の発生量は金属製品100の導電率もしくは透磁率に応じて変化するため、発振電圧の大きさを検出することで、金属製品100の内部の状態を評価することが可能になる。
さらに、センサユニット3の突出部16を被測定物(ワーク)に接触させないときの発振電圧つまり基準値となる発振電圧を、(a)上記表2及び図12に示すように前もって測定する、または、(b)検査時にその都度測定する、のどちらかにより測定した後、上記センサユニット3の突出部16を被測定物(ワーク)に接触させて発振電圧つまり測定値となる発振電圧を測定し、上記基準値となる発振電圧と上記測定値となる発振電圧の差を知ることにより、使用雰囲気温度が変化しても正しい測定評価を得ることができる。
本実施形態によると、発振コイル6を励磁コイルと検出コイルの両方の機能を発揮する兼用コイルとして使用したため、励磁コイルと検出コイルを各々別個に設ける場合と比べ、コイルの軸線方向の寸法を短縮させることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
また、発振コイル6を渦巻状の平面コイル体により構成したため、軸線方向の寸法の大幅な短縮化を図ることができる。
また、発振コイル6を、複数の渦巻状の平面コイル体6A、6Bを直列接続かつ積層して構成すると、発振コイル6を1つの渦巻状の平面コイルで構成した場合と比べ、径方向寸法の大幅な短縮化を図ることができる。
また、センサユニット3は、本体部15と、本体部15から部分的に突出し、金属製品100の表面に接触して配置される突出部16とを有し、発振コイル6は突出部16に内蔵されている。検査時、金属製品100の表面から発振コイル6までの距離は、金属製品100の表面の検査部位がいずれの位置であっても、突出部16を金属製品100の表面に接触させることによって一定の距離に保たれる。このため、金属製品100の表面の検査範囲の全域において、ムラの無い均一な精度で検査を行うことができる。
また、発振回路4の発振コイル6以外の回路構成部品、及び、整流回路5の回路構成部品は、回路基板17に実装されており、回路基板17は、センサユニット3の本体部15に電磁シールドされて内蔵されている。回路基板17を電磁シールドして本体部15に内蔵することにより、回路基板17に実装された回路構成部品の外乱による誤動作を防止することができる。
また、センサユニット3の突出部16は、金属製品100の表面に対し滑動自在な材料により形成されている。センサユニット3の突出部16が金属製品100の表面に対して滑動自在であるため、金属製品100の表面上にセンサユニット3を接触させた状態でいずれか一方を円滑に移動させることが可能になり、検査作業を容易に行うことが可能になる。
また、本実施形態に係る金属製品の内部検査方法によると、センサユニット3の突出部16は、金属製品100の表面に接触させ、この接触部位の内部状態をピンポイントで検査することができるため、金属製品100の表面に接触させているセンサユニット3の突出部16を移動させれば、金属製品100全体の内部の焼入れ状態や傷、穴(巣)の有無などを検査結果として得ることができる。
本発明の一実施形態に係る渦電流による金属製品の内部検査装置の構成図である。 センサユニットの斜視図である。 センサユニットの背面図である。 センサユニットの側面図である。 センサユニットの平面図である。 発振コイルの構成要素である渦巻状の平面コイル体の正面図である。 発振コイルの構成図である。 センサユニットの第1の使用態様図である。 センサユニットの第2の使用態様図である。 比較例である焼入れ処理前の金属製品(円筒ワーク)の外周面の定点測定結果、及び、第1実施例、第2実施例である焼入れ処理後の焼入れ良品である金属製品(円筒ワーク)の外周面の定点測定結果を示すグラフである。 定点測定方法の説明図であり、(A)は円筒ワークの正面図、(B)は円筒ワークの側面図である。 使用雰囲気温度の変化に対する感度特性を示すグラフである。 焼入れ処理後の焼入れ良品である金属製品(円筒ワーク)の外周測定結果を示すグラフである。
符号の説明
3 センサユニット
4 発振回路
5 整流回路
6 発振コイル(平面コイル体)
6A、6B 平面コイル体
15 本体部
16 突出部
17 回路基板
19 電磁シールド板

Claims (7)

  1. 直流定電圧が印加される、発振コイルを有する発振回路と、前記発振コイルの発振電圧を整流して出力する整流回路とを有するセンサユニットを備え、
    前記整流回路の出力電圧に基づいて金属製品の内部を検査することを特徴とする渦電流による金属製品の内部検査装置。
  2. 前記発振コイルは渦巻状の平面コイル体により構成されることを特徴とする請求項1に記載の渦電流による金属製品の内部検査装置。
  3. 前記発振コイルは、複数の渦巻状の平面コイル体を直列接続かつ積層して構成されることを特徴とする請求項1に記載の渦電流による金属製品の内部検査装置。
  4. 前記センサユニットは、本体部と、該本体部から部分的に突出し、前記金属製品の表面に接触して配置される突出部とを有し、前記発振コイルは前記突出部に内蔵されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の渦電流による金属製品の内部検査装置。
  5. 前記発振回路の前記発振コイル以外の回路構成部品、及び、前記整流回路の回路構成部品は、回路基板に実装されており、該回路基板は、前記センサユニットの前記本体部に電磁シールドされて内蔵されていることを特徴とする請求項4に記載の渦電流による金属製品の内部検査装置。
  6. 前記センサユニットの前記突出部は、前記金属製品の表面に対し滑動自在な材料により形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の渦電流による金属製品の内部検査装置。
  7. 金属製品の表面上の点、線又は面に対応する部位の内部を検査することを特徴とする渦電流による金属製品の内部検査方法。
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