JP2009131858A - 回転ホイール式連続押出装置、フローガイド及び金属押出材の製造方法 - Google Patents

回転ホイール式連続押出装置、フローガイド及び金属押出材の製造方法 Download PDF

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伸寛 北原
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Abstract

【課題】回転ホイール式連続押出装置において押出成形される金属押出材の品質向上を図る。
【解決手段】回転ホイール10の外周面に形成された溝11の一部をシュー14及びフィードプレート15の内周面で覆って形成した素材案内通路16と、この下流端を塞ぐように溝11内に突設されたアバットメント17と、フィードプレート15に形成されて素材案内通路16の下流端に開口する素材案内孔19と、フィードプレート15の内周面と反対側の外面側に配置されて素材案内孔19に連通される成形孔25を形成したダイス22とを備える回転ホイール式連続押出装置において、フィードプレート15とダイス22との間に設けられる素材案内孔19と成形孔25とを連通する孔部26を形成したフローガイド21が設けられ、孔部26の内面を、素材案内孔19と成形孔25とを滑らかに接続するテーパ面28とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、所望の断面形状の金属押出材を押出加工により成形する回転ホイール式連続押出装置、これに備えるフローガイド、及び、回転ホイール式連続押出装置を用いた金属押出材の製造方法に関する。
回転ホイール式連続押出装置は、押出加工により銅や銅合金などの金属材料からなる金属押出材を連続的に製造する装置である。従来の回転ホイール式連続押出装置としては、例えば非特許文献1に記載されたものが知られている。
一般的に回転ホイール式連続押出装置は、回転ホイールの外周面に形成された溝の一部をシュー及びフィードプレートの各内周面で覆って形成した素材案内通路と、この素材案内通路の下流端を塞ぐように溝内に突設されたアバットメントと、フィードプレートに形成されて素材案内通路の下流端に開口する素材案内孔と、回転ホイールとの間にフィードプレートを挟むように配置されたダイスに形成されて素材案内孔に連通する成形孔とを備えている。
この回転ホイール式連続押出装置を用いて金属押出材を押出加工する場合には、回転ホイールを素材案内通路の上流側から下流側に向かう方向に回転させた状態で、素材案内通路の上流側においてワイヤー状の押出用素材を回転ホイールの溝内に挿入すればよい。これにより、押出用素材は回転ホイールとの摩擦力によって素材案内通路に引き込まれ、その下流端においてアバットメントによって堰き止められる。このとき、押出用素材は押出圧力を得るため、摩擦・変形加熱されて可塑状となりダイスの成形孔から押し出され、所望の断面形状を有する金属押出材に成形され送り出される。
ところで、この種の回転ホイール式連続押出装置では、断面円形状の押出用素材から断面扁平矩形状の金属押出材を製造することがある。この場合には、素材案内孔と成形孔とでその断面形状や寸法が大きく異なるため、フィードプレートとダイスとの間に、素材案内孔と成形孔とを連通する孔部を有するフローガイドを設けて、成形孔から押し出される金属押出材の流速分布の均一化を図っている。なお、孔部の断面形状としては、例えば非特許文献2のように、バチ型形状に形成されたものがある。
外木達也、外2名、「回転式連続押出法による銅異形材加工技術」、銅と銅合金、日本伸銅協会、2005年8月、第44巻、第1号、p.128−131 今村吉延、外5名、「拡大押出しのフローガイドによるメタルフロー制御 ―拡大押出しに関する研究III―」、塑性と加工、日本塑性加工学会、1999年10月、第40巻、第465号、p.64−68
しかしながら、従来のフローガイドにおいては、その孔部の断面積がダイスの成形孔よりも大きいため、孔部の一部がダイスの端面によって閉塞される。このため、押出用素材がフローガイドの孔部を通る際に、フローガイドとダイスとの段差部分で堰き止められた部分がデッドメタルとして滞留する。
そして、このデッドメタルの一部が金属押出材となる押出用素材と共に成形孔から流出すると、それが金属押出材に巻き込まれて金属押出材の品質が低下する、という問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、流速分布の均一化を図りながらも金属押出材の品質を向上できる回転ホイール式連続押出装置、これに備えるフローガイド、及び、回転ホイール式連続押出装置を用いた金属押出材の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決してこのような目的を達成するために、本発明に係る回転ホイール式連続押出装置は、回転ホイールの外周面に形成された溝の一部をシュー及びフィードプレートの各内周面で覆って形成した素材案内通路と、前記素材案内通路の下流端を塞ぐように前記溝内に突設されたアバットメントと、前記フィードプレートに形成されて前記素材案内通路の下流端に開口する素材案内孔と、前記フィードプレートの内周面と反対側の外面側に配置されて前記素材案内孔に連通される成形孔を形成したダイスとを備え、前記フィードプレートと前記ダイスとの間には、前記素材案内孔と前記成形孔とを連通する孔部を形成したフローガイドが設けられ、前記素材案内孔に対向する前記孔部の上流側開口部の断面形状は、少なくとも前記素材案内孔以上の大きさに形成され、前記成形孔に対向する前記孔部の下流側開口部の断面形状は、前記成形孔と略一致するように形成され、前記孔部の内面は、前記上流側開口部と前記下流側開口部とを滑らかに接続するテーパ面を有することを特徴とする。
また、本発明に係るフローガイドは、回転ホイールの外周面に形成された溝の一部をシュー及びフィードプレートの各内周面で覆って形成した素材案内通路と、前記素材案内通路の下流端を塞ぐように前記溝内に突設されたアバットメントと、前記フィードプレートに形成されて前記素材案内通路の下流端に開口する素材案内孔と、前記フィードプレートの内周面と反対側の外面側に配置されて前記素材案内孔に連通される成形孔を形成したダイスとを備えた回転ホイール式連続押出装置において、前記フィードプレートと前記ダイスとの間に設けられ、前記素材案内孔と前記成形孔とを連通する孔部を有し、前記素材案内孔に対向する前記孔部の上流側開口部の断面形状は、少なくとも前記素材案内孔以上の大きさに形成され、前記成形孔に対向する前記孔部の下流側開口部の断面形状は、前記成形孔と略一致するように形成され、前記孔部の内面は、前記上流側開口部と前記下流側開口部とを滑らかに接続するテーパ面を有することを特徴とする。
そして、本発明に係る金属押出材の製造方法は、前記回転ホイール式連続押出装置を用いたものであって、金属材料からなる押出用素材を前記素材案内通路の下流端側から前記フィードプレートの素材案内孔に圧入し、前記フローガイドの孔部を通過させて前記ダイスの成形孔から押し出すことで、前記成形孔に対応する断面形状に成形することを特徴とする。
上述した回転ホイール式連続押出装置、フローガイド、及び、金属押出材の製造方法によれば、孔部の上流側開口部の断面形状は、素材案内孔以上の大きさに形成されているため、押出用素材は、フィードプレートの素材案内孔からフローガイドの孔部に押し出される際にフローガイドによって堰き止められることがない。そして、孔部の内面にテーパ面を形成することで、押出用素材が、孔部の上流側開口部から下流側開口部に到達するまでの間に堰き止められることを防止できる。
さらに、下流側開口部の断面形状が成形孔の形状に略一致していることから、押出用素材が素材用案内孔から成形孔に到達するまでの間にデッドメタルが発生することを抑制できるため、デッドメタルの押出用素材への流出を防止でき、金属押出材の品質向上を図ることができる。
また、孔部の断面形状は、テーパ面によって上流側開口部から下流側開口部に向けて漸次変化するため、下流側開口部の断面において孔部から成形孔に向かう押出用素材の流速分布にばらつきが生じること抑制できる。
また、前記回転ホイール式連続押出装置においては、前記テーパ面が、前記上流側開口部から前記下流側開口部に向かうにしたがい、前記回転ホイールの外周面の横幅方向に漸次広がる拡幅テーパ面と、前記横幅方向に直交する縦幅方向に漸次狭まる先細テーパ面とから構成されていてもよい。
このように孔部のテーパ面を設定することで、金属押出材の品質を確保しながらも、縦幅と横幅との差が小さい断面形状の押出用素材から、この押出用素材よりも縦幅方向に短く、且つ、横幅方向に長い扁平な矩形形状に形成された断面の金属押出材を容易に成形することができる。すなわち、平板形状の金属押出部材を容易に形成できる。
さらに、前記回転ホイール式連続押出装置においては、前記拡幅テーパ面と前記先細テーパ面との角部が、滑らかな円弧面に形成されていてもよい。
このように構成した場合には、フローガイドの角部における応力集中を低減させ、フローガイドの強度向上を図ることができる。
本発明によれば、フローガイドの孔部にテーパ面を形成することで、成形孔から押し出される金属押出材の流速分布の均一化を図りながら、金属押出材の品質向上を図ることができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置1には、回転軸線Cを中心とし矢印A方向に回転駆動可能な回転ホイール10が設けられている。回転ホイール10の外周面には、その周方向にわたって、押出加工されるワイヤー状の押出用素材Wを案内するための溝11が設けられている。押出用素材Wは、この溝11内に配置され、該回転ホイール10の回転駆動と、該溝11と押出用素材Wとの摩擦力とによってこの回転ホイール10に牽引されてA方向に送られていくように構成されている。
具体的には、後述するシュー14よりも回転ホイール10の回転方向上流側に配置されたコイニングロール12によって、押出用素材Wが強制的に溝11内に押し込まれる。このコイニングロール12は、溝11を覆うように回転ホイール10の外周面に押し付けられており、回転ホイール10と協働して矢印B方向に回転するように構成されている。
略矩形板状に形成されたシュー14は、回転ホイール10の周方向の所定の長さ範囲にわたってハウジング13にて位置決め状態に保持されている。このシュー14は、回転ホイール10の外周面に摺接して、この外周面に対する溝11の開口を塞ぐように配置されている。回転ホイール10に摺接するシュー14の内周面14aは、回転ホイール10の外周面に対してその周方向に沿って所定長さだけ摺接するように曲面状に形成されている。
シュー14よりも回転ホイール10の回転方向下流側には、フィードプレート15が隣接して配置されている。このフィードプレート15は、シュー14と同様に、ハウジング13にて位置決め状態に保持され、回転ホイール10の外周面に摺接して当該外周面に対する溝11の開口を塞いでいる。すなわち、回転ホイール10に摺接するフィードプレート15の内周面15aは、回転ホイール10の外周面に対してその周方向に沿って所定長さだけ摺接するように曲面状に形成されている。
したがって、これら溝11、シュー14の内周面14a及びフィードプレート15の内周面15aによって、押出用素材Wを回転ホイール10の溝11内に配した状態でA方向に案内する素材案内通路16が形成されている。
フィードプレート15の内周面15aのうち回転ホイール10の回転方向下流部分(図1,2における内周面15aの下側部分)には、アバットメント17が配設されている。このアバットメント17は、図2,3に示すように、素材案内通路16の下流端を塞ぐように溝11内に突出して該溝11の内面と若干の間隙を空けて配置され、素材案内通路16の下流端において溝11の内面付近を除く中央部分で押出用素材Wを堰き止めるよう構成されている。
ここで、上述したように、溝11とアバットメント17との間には若干の間隙が存在するが、シュー14及びフィードプレート15と回転ホイール10の外周面との間にもわずかに間隙が設けられている。そして、これらの間隙から可塑状となった押出用素材Wがバリ状に押し出され、これらのバリが溝11の内面及び回転ホイール10の外周面に付着する。
そこで、これらのバリを除去するためアバットメント17のさらに回転方向下流側には、図1に示すようにスクレーパー18が設けられている。このスクレーパー18は、その鋭利な先端部分を溝11の内面及び前記回転ホイール10の外周面に摺接可能に形状を成形されており、付着したバリを削り取るよう構成されている。
そして、前述したフィードプレート15には、図1〜3に示すように、その内周面15aの略中央部に回転ホイール10の溝11に対応した位置から金属押出材Sが成形される矢印E方向へ向かって貫通する素材案内孔19が形成されている。この素材案内孔19は、素材案内通路16の下流端側に開口している。そして、E方向に直交する素材案内孔19の断面は、略矩形状に形成されている。
ただし、素材案内孔19の内面は、フィードプレート15の内周面15a側からその反対側の面15b(以下「外面15b」と呼ぶ)側に向かうにしたがい、内周面15aの横幅方向(G方向)に漸次広がるテーパ面を有している。このため、素材案内孔19の断面は、フィードプレート15の内周面15aに対する開口部分において縦長に形成され、フィードプレート15の外面15bに対する開口部分において横長に形成されている。
フィードプレート15の外面15bには、フローガイド21、ダイス22、及び、複数のバックアップリング23がE方向に順次連ねて配されている。これらフローガイド21、ダイス22、及び、複数のバックアップリング23は、それぞれ円盤状に形成されており、フィードプレート15と同様に、ハウジング13に位置決め状態で保持されている。
ダイス22は、回転ホイール10との間にフィードプレート15及びフローガイド21を挟むように配置されている。ダイス22には、素材案内孔19に対応する位置からE方向に貫通する成形孔25が形成されており、押出用素材Wがこの成形孔25を通ることにより所望の断面形状を有する金属押出材Sへと成形され、E方向へ送出されるよう構成されている。そして、E方向に直交する成形孔25の断面は、フィードプレート15の素材案内孔19の断面形状と比較してG方向に長く、さらに、G方向に直交する縦幅方向(F方向)に短い扁平な矩形形状に形成されており、これにより、成形孔25を通過して成形される金属押出材Sは平板形状を呈することになる。
複数のバックアップリング23は、ダイス22に作用する押出力をハウジング13に伝達させ支持させるように、金属押出材Sの押し出されるE方向に重ねられ配置されている。また、複数のバックアップリング23は、成形孔25からE方向へと送出される金属押出材Sを案内する通路の各リング孔23aを夫々成形孔25に対応する位置に備えている。
フローガイド21は、前述のようにフィードプレート15とダイス22との間に設けられており、フィードプレート15との間、及び、ダイス22との間に隙間が生じないように押し付け状態で固定されている。このフローガイド21には、E方向に貫通して素材案内孔19と成形孔25とを連通する孔部26が形成されている。
ここで、図2〜4に示すように、素材案内孔19に対向する孔部26の上流側開口部26aの断面形状は、素材案内孔19の断面形状に一致するように形成されている。また、成形孔25に対向する孔部26の下流側開口部26bの断面形状は、成形孔25の断面形状に一致するように形成されている。
そして、孔部26の内面は、上流側開口部26aから下流側開口部26bに向かうにしたがい、G方向に漸次広がる一対の拡幅テーパ面27と、F方向に漸次狭まる一対の先細テーパ面28とから構成されている。これら拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28によって、断面形状が相互に異なる上流側開口部26aと下流側開口部26bとが滑らかに接続される。
なお、相互に隣接する拡幅テーパ面27と先細テーパ面28との角部29は、滑らかな円弧面に形成されている。
次に、以上のように構成された回転ホイール式連続押出装置1を用いた金属押出材Sの製造方法について説明する。
図1において、ワイヤー状の押出用素材Wは、A方向に回転駆動される回転ホイール10の溝11にコイニングロール12によって押し付けられる。この押出用素材Wは、回転ホイール10の回転駆動に伴う押出用素材Wと溝11との間の摩擦力により牽引されて、素材案内通路16に送り込まれる。この素材案内通路16の回転方向下流端はアバットメント17により堰き止められており、送り込まれる押出用素材Wによりその通路内が高圧化されている。そして、押出用素材Wは摩擦・変形加熱による塑性変形を受けながらフィードプレート15の素材案内孔19へと圧入されていき、フローガイド21の孔部26を通過してダイス22の成形孔25からE方向へと押し出されることで、成形孔25の形状に対応する平板状の金属押出材Sへと成形される。
ここで、フローガイド21の孔部26のうち上流側開口部26aの断面形状は、フィードプレート15の素材案内孔19の断面形状に一致しているため、押出用素材Wは、素材案内孔19から孔部26に押し出される際にフローガイド21によって堰き止められてしまうことがない。
また、孔部26の内面を拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28により構成することで、孔部26の上流側開口部26aから下流側開口部26bに到達するまでの間に段差部分がなくなるため、押出用素材Wが上流側開口部26aから下流側開口部26bに到達するまでの間に堰き止められることを防止できる。そして、拡幅テーパ面27と先細テーパ面28との角部29は滑らかな円弧面に形成されているため、この角部29における応力集中を低減させ、フローガイド21が損壊することを防止できる。
さらに、孔部26の下流側開口部26bの断面形状も、ダイス22の成形孔25の断面形状に一致しているため、押出用素材Wは、孔部26から成形孔25に押し出される際にダイス22によって堰き止められることがない。
そして、押出用素材Wは、拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28を有する孔部26において、素材案内孔19から成形孔25に向かうにしたがい、G方向に漸次広げられると同時にF方向に漸次狭められるように変形する。すなわち、押出用素材Wは、孔部26を通過する際に、素材案内孔19における断面形状から成形孔25における断面形状まで連続的に変形することになる。
なお、前述した素材案内通路16においては、溝11とアバットメント17との間、及び、シュー14及びフィードプレート15と回転ホイール10の外周面との間に、それぞれ若干の間隙が存在しているため、その間隙から可塑状となった押出用素材Wがバリ状に押し出され、これらのバリが溝11の内面及び前記回転ホイール10の外周面に付着する。これらのバリは、アバットメント17の下流側に設けられたスクレーパー18によって削り落とされるため、バリの除去作業に作業者の手間を要することなく、長期に亘り安定して金属押出材Sを製造することができる。
以上説明したように、本実施形態における回転ホイール式連続押出装置1によれば、押出用素材Wは素材案内孔19に圧入された後から成形孔25から押し出されるまでの間に堰き止められないため、デッドメタルの発生を防止でき、金属押出材Sの品質向上を図ることができる。
さらに、押出用素材Wを素材案内孔19に圧入した後から成形孔25から押し出すまでの間に堰き止められることを抑制しているため、押出用素材Wを金属押出材Sに成形して押し出す力を小さくすることができる。すなわち、溝11内において押出用素材Wの牽引に要する回転ホイール10の回転駆動力を小さくして効率よく金属押出材Sを製造することができる。
また、孔部26の断面形状は、拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28によって上流側開口部26aから下流側開口部26bに向けて漸次変化するため、下流側開口部26bの断面において孔部26から成形孔25に向かう押出用素材Wの流速分布にばらつきが生じること抑制して、当該流速分布の均一化を図ることができる。したがって、縦幅と横幅との差が小さい断面形状の押出用素材Wから、この押出用素材Wよりも縦幅方向に短く、且つ、横幅方向に長い扁平な矩形形状の断面を有する平板状の金属押出材Sを容易に製造することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、素材案内孔19に対向する孔部26の上流側開口部26aの断面形状は、素材案内孔19の断面形状と一致していなくてもよく、少なくとも素材案内孔19以上の大きさに形成されていればよい。
また、デッドメタルの発生量が金属押出材Sの品質を保証できる程度に抑えられていれば、下流側開口部26bの縦幅寸法が成形孔25の縦幅寸法よりも大きく形成されていてもよい。すなわち、孔部26の下流側開口部26bと成形孔25との間にはF方向に多少の段差(例えば5mm以下)があっても構わない。この場合、E方向に対する先細テーパ面28の傾斜角度を小さくして、フローガイド21の強度向上を図ることができる。
また、回転ホイール式連続押出装置1が所望の寸法よりも大きくならない範囲内であれば、E方向に沿うフローガイド21の長さ寸法は、より長くすることが好ましい。すなわち、フローガイド21の長さ寸法を大きくするほど、E方向に対する拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28の角度が小さくなるため、孔部26の下流側開口部26bにおける押出用素材Wの流速分布の均一化を特に図ることができる。
さらに、孔部26の拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28は、一対形成されるとしたが、例えば1つずつのみ形成し、拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28にそれぞれ対向する内面はE方向と平行に形成されてもよい。ただし、拡幅テーパ面27及び先細テーパ面28をそれぞれ一対形成する方が、E方向に対する個々の拡幅テーパ面27や先細テーパ面28の傾斜角度を小さく設定することができるため、孔部26から成形孔25に向かう押出用素材Wの流速分布の均一化をより図ることができる。
また、素材案内孔19及び成形孔25の断面形状は、上記実施形態のものに限ることは無く、少なくとも相互に異なっていればよい。したがって、フィードプレート15の孔部26の内面も、拡幅テーパ面27や先細テーパ面28によって構成されることに限らず、少なくとも素材案内孔19に対応する断面形状の上流側開口部26aと、成形孔25に対応する断面形状の下流側開口部26bとを滑らかに接続するテーパ面を有していればよい。この場合でも、孔部26の断面形状は、テーパ面によって上流側開口部26aから下流側開口部26bに向けて漸次変化するため、上述した実施形態と同様に、下流側開口部26bの断面において孔部26から成形孔25に向かう押出用素材Wの流速分布にばらつきが生じること抑制できる。
本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置の構成を示す概略側面図である。 図1の回転ホイール式連続押出装置において、フィードプレート、フローガイド及びダイスを示す拡大側断面図である。 図2のX−X矢視断面図である。 図2,3において、フィードプレートとダイスとの間に配置されるフローガイドを示しており、(a)はフィードプレート側から見た正面図であり、(b)はダイス側から見た背面図である。
符号の説明
1 回転ホイール式連続押出装置
10 回転ホイール
11 溝
14 シュー
14a 内周面
15 フィードプレート
15a 内周面
16 素材案内通路
17 アバットメント
19 素材案内孔
21 フローガイド
22 ダイス
25 成形孔
26 孔部
26a 上流側開口部
26b 下流側開口部
27 拡幅テーパ面
28 先細テーパ面
29 角部

Claims (5)

  1. 回転ホイールの外周面に形成された溝の一部をシュー及びフィードプレートの各内周面で覆って形成した素材案内通路と、前記素材案内通路の下流端を塞ぐように前記溝内に突設されたアバットメントと、前記フィードプレートに形成されて前記素材案内通路の下流端に開口する素材案内孔と、前記フィードプレートの内周面と反対側の外面側に配置されて前記素材案内孔に連通される成形孔を形成したダイスとを備えた回転ホイール式連続押出装置において、
    前記フィードプレートと前記ダイスとの間には、前記素材案内孔と前記成形孔とを連通する孔部を形成したフローガイドが設けられ、
    前記素材案内孔に対向する前記孔部の上流側開口部の断面形状は、少なくとも前記素材案内孔以上の大きさに形成され、
    前記成形孔に対向する前記孔部の下流側開口部の断面形状は、前記成形孔と略一致するように形成され、
    前記孔部の内面は、前記上流側開口部と前記下流側開口部とを滑らかに接続するテーパ面を有することを特徴とする回転ホイール式連続押出装置。
  2. 前記テーパ面は、前記上流側開口部から前記下流側開口部に向かうにしたがい、前記回転ホイールの外周面の横幅方向に漸次広がる拡幅テーパ面と、前記横幅方向に直交する縦幅方向に漸次狭まる先細テーパ面とからなることを特徴とする請求項1に記載の回転ホイール式連続押出装置。
  3. 前記拡幅テーパ面と前記先細テーパ面との角部が、滑らかな円弧面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の回転ホイール式連続押出装置。
  4. 回転ホイールの外周面に形成された溝の一部をシュー及びフィードプレートの各内周面で覆って形成した素材案内通路と、前記素材案内通路の下流端を塞ぐように前記溝内に突設されたアバットメントと、前記フィードプレートに形成されて前記素材案内通路の下流端に開口する素材案内孔と、前記フィードプレートの内周面と反対側の外面側に配置されて前記素材案内孔に連通される成形孔を形成したダイスとを備えた回転ホイール式連続押出装置において、前記フィードプレートと前記ダイスとの間に設けられるフローガイドであって、
    前記素材案内孔と前記成形孔とを連通する孔部を有し、
    前記素材案内孔に対向する前記孔部の上流側開口部の断面形状は、少なくとも前記素材案内孔以上の大きさに形成され、
    前記成形孔に対向する前記孔部の下流側開口部の断面形状は、前記成形孔と略一致するように形成され、
    前記孔部の内面は、前記上流側開口部と前記下流側開口部とを滑らかに接続するテーパ面を有することを特徴とするフローガイド。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転ホイール式連続押出装置を用いた金属押出材の製造方法であって、
    金属材料からなる押出用素材を前記素材案内通路の下流端側から前記フィードプレートの素材案内孔に圧入し、前記フローガイドの孔部を通過させて前記ダイスの成形孔から押し出すことで、前記成形孔に対応する断面形状に成形することを特徴とする金属押出材の製造方法。
JP2007307738A 2007-11-28 2007-11-28 回転ホイール式連続押出装置、フローガイド及び金属押出材の製造方法 Withdrawn JP2009131858A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110216164A (zh) * 2019-07-11 2019-09-10 大连康丰科技有限公司 一种连续挤压装置
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KR102587150B1 (ko) * 2023-05-22 2023-10-11 주식회사 비츠로셀 금속 잉곳의 흐름성 제어가 가능한 광폭형 금속 압출기
KR102589131B1 (ko) * 2023-05-22 2023-10-13 주식회사 비츠로셀 볼록형 단차 구조를 갖는 플로우 가이드를 구비하는 광폭형 박막 금속 압출기

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