JP2009131038A - 電機子 - Google Patents

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Abstract

【課題】相互に並列接続される巻線が一つのティースに巻回される電機子において、巻線の相互間の電位差を低減できる電機子を提供する。
【解決手段】巻線2は所定の軸Pの周囲でティース1に巻回されている。巻線3は所定の軸Pの周囲でティース1とは反対側から巻線2に巻回されている。隣り合う巻線2の終点22と、巻線3の始点31とは相互に接続されている。巻線2,3は相互に並列接続されている。よって、隣り合う巻線2,3の電位差を低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電機子に関し、特に、相互に並列接続された複数の巻線を一つのティースに巻回された電機子に関する。
一般的に、電機子は、環状に配置された複数のティースと、ティースに巻回される巻線とを備える。巻線は、その線径が電機子の仕様に応じて適切に設計される。例えば、大きな動作電流が流れる場合などは線径が大きい値に設計される。しかしながら、線径が大きいと、ティースに巻線を巻回することが困難であり、占積率の低下を招く。
このような問題を解決する方法として巻線を並列接続して、巻線の線径を低減する方法がある。例えば、三相電機子において9個のティースが設けられている場合に各相において2つの巻線を並列に接続させたい要求がある。このような要求を満たすべく、一つのティースに2つの巻線が巻回され、これらが相互に並列接続される。
特許文献1には、一つのティースに例えば相互に並列接続された2つの巻線が巻回された電機子が記載されている。より具体的には、巻線の始点同士を結線し、巻線の終点同士を結線している。そして、巻線間には絶縁手段たるインシュレータが設けられている。
なお、本発明に関連する技術として、特許文献2,3が開示されている。
特開平11−27886号公報 特開2004−20846号公報 特開2006−254524号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、2つの巻線の相互間で接する導線において、電位差が大きいため、当該2つの巻線の相互間で絶縁手段を設ける必要があった。
そこで、本発明は、巻線の相互間の絶縁手段を省略、若しくは簡略できる電機子を提供することを目的とする。
本発明に係る電機子の第1の態様は、所定の軸(P)に沿って延在する磁性体(1)と、それぞれ両端を有し、前記軸の周りで前記磁性体に巻回され、相互に並列接続された第1乃至第Nの巻線(2,3)とを備え、前記第k+1(kは1乃至N−1)の巻線は前記磁性体に対して反対側から前記第kの巻線に巻回されており、前記第k+1の巻線(3)の両端のうち、前記磁性体側に位置する一端である始点(31)は、前記第kの巻線(2)の両端のうち、前記磁性体側とは反対に位置する一端である終点(21)と接続されている。
本発明に係る電機子の第2の態様は、第1の態様に係る電機子であって、前記第k+1の巻線(3)の前記始点(31)を基点として、前記軸に沿った第1の方向から見た前記第k+1の巻線の巻回方向は、前記第kの巻線(2)の始点(21)を基点として、前記第1の方向から見た前記第kの巻線の巻回方向とは反対である。
本発明に係る電機子の第3の態様は、第2の態様に係る電機子であって、前記第1乃至前記第N−1の巻線の各々は、少なくとも2層以上前記磁性体に巻回されており、前記第k+1の巻線(3)の前記始点(31)と、前記第kの巻線(2)の前記終点(22)とは、前記軸(P)に沿った方向において前記磁性体(1)に対して同じ側に位置する。
本発明に係る電機子の第4の態様は、第1乃至第3のいずれか一つの態様に係る電機子であって、前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で環状に配置されており、前記複数の一組のうち、少なくとも隣接する何れか2つの組において、前記第Nの巻線(3)の終点(32)同士は中性点(N)に接続される。
本発明に係る電機子の第5の態様は、第1乃至第3のいずれか一つの態様に係る電機子であって、前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で相互に環状に配置されており、前記複数の一組のうち、少なくとも隣接する何れか2つの組において、前記第1の巻線(2)の始点(21)は、中性点(N)に接続されている。
本発明に係る電機子の第6の態様は、第1乃至第5のいずれか一つの態様に係る電機子であって、少なくとも前記第1乃至前記第N−1の巻線(2,3)は、前記軸(P)に沿った方向における前記磁性体(1)の全長に渡って整列巻されている。
本発明に係る電機子の第7の態様は、第1乃至第6のいずれか一つの態様に係る電機子であって、前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の始点(21,31)の全て及び前記第1乃至前記第Nの巻線の終点(22,32)の全ては、前記軸(P)に沿った方向について、前記磁性体(1)に対して同じ側に位置している。
本発明に係る電機子の第8の態様は、第1乃至第7のいずれか一つの態様に係る電機子であって、前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の始点(21,31)に繋がる各々の引き出し線、及び前記第1乃至前記第Nの終点(22,32)に繋がる各々の引き出し線は、前記第1乃至前記第Nの巻線を前記軸(P)沿った方向に投影した領域において、相互に交差されていない。
本発明に係る電機子の第9の態様は、第1乃至第8のいずれか一つの態様に係る電機子であって、前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で環状に配置されており、前記磁性体(1)は、前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)が巻回される本体(11)と、前記軸(P)に沿った方向における前記本体の一端において前記第1乃至前記第Nの巻線を前記軸(P)沿った方向に投影した領域を避けて設けられ、前記回転軸を中心とする周方向において前記本体より幅広の鍔部(12)とを有する。
本発明に係る電機子の第10の態様は、第1乃至第9のいずれか一つの態様に係る電機子はアキシャルギャップ型である。
本発明に係る電機子の第11の態様は、第10の態様に係る電機子であって、前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で環状に配置されており、前記第1乃至第Nの巻線(2,3)の始点(21,31)は、前記磁性体に対して前記回転軸とは反対側に位置している。
本発明に係る電機子の第1の態様によれば、一つの磁性体に複数の巻線を相互に並列接続させた際に、隣り合う第1乃至第Nの巻線の相互間で隣接する導線の各々の間の電位差を小さくでき、以ってこれらの相互間に設けられる絶縁手段を省略、若しくは簡略化できる。
本発明に係る電機子の第2の態様によれば、第1の方向から見て、第1乃至第Nの巻線を流れる電流の向きを相互に同じ方向とすることができる。
本発明に係る電機子の第3の態様によれば、第1乃至第Nの巻線はそれぞれ2層以上巻回されているので、その各々において隣接する層の巻線同士は相互に交差して巻回される箇所が存在し、いわゆるクロスポイントが生じている。第k+1の巻線の終点と、第kの巻線の始点とが軸に沿った方向について同じ側に位置し、かつ第k+1の巻線の巻回方向と第kの巻線の巻回方向が相互に反対であるので、第kの巻線のうちで最も磁性体から離れた層の配線と交差することなく、これと接して第k+1の巻線を巻回することができる。従って、第kの巻線の第k+1の巻線側の層と、第k+1の巻線の第kの巻線側の層とは、軸の周りの全周でいわゆる俵積を実現でき、以って占積率を向上することができる。
本発明に係る電機子の第4の態様によれば、当該2つの組の相互間において電位差を低減でき、以って当該相互間に設けられる絶縁手段を省略、若しくは簡易化できる。
本発明に係る電機子の第5の態様によれば、磁性体を通じて隣接する第1の巻線同士の間の電位差を低減できるので、磁性体同士を磁気的に連結するヨークを採用しても、磁性体を介しての他の巻線への漏電が生じにくい。
本発明に係る電機子の第6の態様によれば、占積率を向上することができる。
本発明に係る電機子の第7の態様によれば、始点及び終点が同じ側にあるので、これらの接続を容易に行うことができる。
本発明に係る電機子の第8の態様によれば、引き出し線が交互に交差していないので、軸に沿った方向において、第1乃至第Nの巻線が占める長さを低減することができ、引き出し線による占積率低下を防止できる。
本発明に係る電機子の第9の態様によれば、鍔部によって巻線崩れを防止できる。また、第1乃至第Nの巻線の始点及び終点を、回転軸を中心とする径方向と交差する磁性体の面から引き出すことで、容易に引き出し線を引き出すことができる。
本発明に係る電機子の第10の態様によれば、整列巻が容易であるので、第1乃至第9の何れか一つの態様に係る電機子をアキシャルギャップ型の電機子に容易に適用できる。
本発明に係る電機子の第11の態様によれば、通常、始点の位置にクロスポイントが形成されるので、回転軸から見て磁性体の外周側にクロスポイントを形成することができる。外周側において周方向における磁性体の長さは、内周側に比べて長いので、容易にクロスポイントを形成できる。
実施の形態.
図1は、一例として、実施の形態に係る電機子の一部を示す概念的な分解斜視図である。本電機子は、ティース1と、巻線2,3とを備えている。なお、ティース1と巻線2,3とを所定の軸Pについて分離して示しているが、実際は後述するように、巻線2,3がティース1に巻回されている。また、本電機子をアキシャルギャップ型の電機子として説明するがこれに限らず、ラジアルギャップ型の電機子であってもよい。
ティース1は例えば透磁率の高い磁性体(例えば鉄)により構成されており、本体部11と、鍔部12とを備えている。鍔部12は、所定の軸Pに沿った方向Dにおいて本体部11の一端に設けられている。鍔部12は、所定の軸Pに垂直な一方向において本体部11よりも広い幅を有している。
巻線2は両端を有し、所定の導線が所定の軸Pの周囲でティース1(より具体的には本体部11)に巻回されて構成されている。より具体的には、巻線2は、始点側引き出し線21(以下、始点21とも呼ぶ)からティース1に整列巻で巻回され、終点側引き出し線22(以下、終点22とも呼ぶ)へと引き出されている。
巻線3は両端を有し、所定の導線が軸Pの周囲でティース1とは反対側から巻線2に巻回されて構成されている。より具体的には、巻線3は、始点側引き出し線31(以下、始点31とも呼ぶ)から巻線2に整列巻で巻回され、終点側引き出し線32(以下、終点32とも呼ぶ)へと引き出されている。また図1では、巻回された部分の電機子巻線は図面において纏めて描画している。但し、引き出し線は別途に示した。
なお、図1においては、ティース1、巻線2,3の組の一つが例示されているが、実際にはこれらの組が所定の回転軸の周囲で環状に配置されている。また、ティース1、巻線2,3の一組が、後に参照する図面で示すように、例えばバックヨークに固定される。なお、巻回される巻線の数は2つに限らず、2つ以上あってもよい。ここでは主として、一つのティース1に巻線2,3が巻回される態様について説明する。
巻線2,3は相互に並列に接続されており、巻線2の終点22と巻線3の始点31が電気的に接続されている。図2は、巻線2,3の相互間の接続関係を示している。巻線2の終点22と巻線3の始点31とが例えば電源端子Vに接続されている。巻線2の始点21と巻線3の終点32とが例えば中性点端子Nに接続されている。このように、巻線2,3は相互に並列に接続されている。
終点22と始点31とが接続されているので、巻線2,3の相互間で隣接する導線において電位差を小さくでき、以って巻線2,3の相互間に設けられる絶縁手段を省略、若しくは簡略化できる。理解を深めるために、ティース1にN個の巻線が巻回されている場合についても説明する。例えばティース1に第1の巻線が巻回され、第2乃至第Nの巻線がティース1とは反対側からそれぞれ第1乃至第N−1の巻線に巻回されている場合、隣り合う第k+1(kは1乃至N−1)の巻線の始点と第kの巻線の終点が接続される。これにより、第1乃至第Nの巻線の相互間に設けられる絶縁手段を省略、若しくは簡略化できる。
また、図1を再び参照して、巻線2,3を流れる電流の向きに鑑みると、方向Dから見て巻線2の始点21を基点とした巻線2の巻回方向は、当該方向Dから見て巻線3の始点31を基点とした巻線3の巻回方向と相互に反対方向であることが望ましい。例えば図1においては、巻線2は方向Dから見て始点21を基点として、時計回りの方向に巻回されている。巻線3は方向Dから見て始点31を基点として、反時計方向に巻回されている。
電流は電源端子Vから中性点端子Nへと流れるので、巻線2については終点22から始点21へと電流が流れる。他方、巻線3については始点31から終点32へと電流が流れる。よって、方向Dから見た巻線2を流れる電流の向きは反時計回りであり、同じく方向Dから見た巻線3を流れる電流の向きも反時計回りである。従って、巻線2,3によって生じる磁束の向きを相互に同一方向とすることができる。
なお、図1においては、巻線2の始点21、終点22及び巻線3の始点31、終点32は、方向Dについてティース1に対して同じ側(より具体的には鍔部12側)に位置しているが、必ずしもこれに限らない。巻線2,3の始点及び終点がいずれの側にあってもよく、終点22と始点31とを接続しつつ巻線2,3を並列接続させ、方向Dから見た巻線2,3の巻回方向を相互に反対としていればよい。
但し、始点21,31及び終点22,32は方向Dについてティース1に対して同じ側に位置することが望ましい。始点及び終点の相互接続を容易にすることができるからである。
図3は、図1において矢印Aから見た側面を概念的に示している。図4は、巻線が俵積みされた断面を模式的に示している。なお、図3においてはティース1が配置されるバックヨーク4も示し、巻線3のうちティース1から見て最も外側の層(以下、最上層と呼ぶ)の巻線3aと、最上層の巻線3aよりも1層分ティース1に近い層の巻線3bも示している。
巻線2,3はそれぞれ方向Dにおける本体部11の全長にわたって整列巻により2層以上巻回されている。そして、後述するクロスポイントが形成される面(図1において矢印Cから見た面)を除く面については、軸Pに直交する方向に巻線2,3が巻回されている(例えば図3における矢印Eをご参照)。また、異なる層同士の巻線(例えば巻線3a,3b)においては、一方の巻線(例えば巻線3b)間に形成される窪みに他方の巻線(例えば巻線3a)がはまり込んでいる。これにより、図4に示すような俵積みによって巻線2,3を巻回でき、占積率を向上できる。なお、図4においては、方向Dに沿って導線の中心を結んだ線同士の間を、この面における層間のピッチp1として示している。また、導線の線径をdとして、隣接する3つの導線の中心を実線で結んで示している。
図5は、図1において矢印Cから見た側面を概念的に示している。この面には始点21,31へと繋がる引き出し線があるために、この面における巻線2,3の両端の位置(図5中の斜線で示す部分を参照)が、軸Pに垂直な方向を基準として自身の線径dの分だけ方向Dにずれる。つまり巻線2,3は方向Dに対して傾斜している。そして、一般的には、この面における本体部11の端部において導線を軸Pに沿って折り返し、繰り返し本体部11に巻回することで複数の層の巻線(例えば巻線3a,3b)が形成される。つまり矢印Cから見たティース1の面には、異なる層同士の巻線が相互に交差するクロスポイントが形成されている。
図6は、クロスポイントが形成される断面を模式的に示している。なお、図6においては、方向Dに沿って導線の中心を結んだ線同士の間を、この面における層間のピッチp2として示している。
クロスポイントが形成される面において、ピッチp2は、クロスポイントが形成されない面におけるピッチp1に比べて大きい。より具体的には、ピッチp2は線径dとほぼ同等である(図6参照)。他方、ピッチp1は√3/2・dである(図4参照)。よって、クロスポイントが形成される面の占積率は、クロスポイントが形成されない面(巻線が俵積みされる面)に比べて低い。よってクロスポイントが形成される面においても、占積率を向上させることが望まれる。
そこで、方向Dから見た巻線2,3の巻回方向を相互に反対方向としつつ、巻線2の終点22と巻線3の始点31を、方向Dにおいてティース1に対して同じ側に位置させる。なお、図1においては、終点22と始点31とがティース1に対して鍔部12側に位置している態様が例示されている。
これにより、巻線2の最上層が軸Pに沿って巻回されてきた方向及び軸Pの回りで巻回されてきた方向と、それぞれ反対の方向について巻線3の最下層(巻線3のうちティース1から見て最も内側の層)を巻回でき、巻線2の最上層と巻線3の最下層との間ではクロスポイントが発生しない。しかも巻線2が軸P回りで巻回される方向と、巻線3が軸P回りで巻回される方向とが相違することにより、上述したように、磁束の発生方向を揃えることができる。
より具体的な一例として、図7は図1において矢印Cから見た巻線2の最上層の側面図を概念的に示している。なお、巻線2の最上層より一層分ティース1に近い層を破線で示している。図8は、図1において矢印Cから見た巻線3の最下層の巻き始めの様子を示している。巻線3は方向Dから見て始点31を基点として巻線2とは反対方向に巻回される。従って、図8に示すように、巻線2の最上層の巻線2aの相互間の窪みに巻線3の最下層の巻線3cをはめ込むことができる。よって、巻線2の最上層よりもティース1側でクロスポイントが形成される面においても巻線2の最上層の巻線2aと巻線3の最下層の巻線3aを俵積みすることができる。
図9は、図1におけるB−B断面を概念的に示している。図9においては、巻線2,3を区別するために巻線3を太線で示し、また巻線2,3の接続関係を破線で示している。クロスポイントが設けられる面以外の他の面においては図9に示すように、巻線2a,3cを含めて巻線2,3を俵積みで巻回できる(破線の太線で示す部分を参照)ので、巻線2の最上層の巻線2aと巻線3の最下層の巻線3cとを全周にわたって俵積みすることができ、以って占積率を向上することができる。
図10は、方向Dから見た電機子の一部を概念的に示している。但し、鍔部12については図示を省略している。図10には、ティース1、巻線2,3の組の3つが示されているが、実際にはこれらの組の複数が回転軸Qを中心として周方向に配されている。そして、本電機子が例えば三相回転機に適用される場合、これらの複数の組がそれぞれU相、V相、W相の巻線を表す。また、上述した電源端子Vは、3つのU相電源端子VU、V相電源端子VV、W相電源端子VWを含み、それぞれがU相、V相、W相を表す巻線へと接続される。
このような構成の電機子において、ティース1から見て最も外側に位置する巻線3の終点32が中性点端子Nに接続されていることが望ましい。これにより、回転軸Qを中心とした周方向において隣接する巻線3同士の間の電位差を低減できる。よって、これらの相互間に設けられる絶縁手段を省略若しくは簡略化することができる。
また、ティース1から見て最も内側に位置する巻線2の始点21も中性点端子Nに接続されていることが望ましい。ティース1から見て最も内側に位置する巻線2の始点を中性点端子Nに接続することで、回転軸Qを中心とした周方向において、ティース1を通じて隣接する巻線2同士の間の電位差を低減できる。よって、ティース1と巻線2の間に設けられる絶縁手段を省略若しくは簡略化しても、ティース1、バックヨーク4を介して隣接する巻線2同士の間で漏電が生じにくい。
なお、図10に示す態様であれば、一つのティース1に巻回される巻線の数が2つであるので、巻線2の始点21と巻線3の終点32が相互に接続される。よって、巻線3の終点32を中性点端子Nに接続することで、必然的に巻線2の始点21も中性点端子Nに接続される。しかしながら、例えばティース1に巻回される巻線の数が奇数である場合は、ティース1側を中心に見て最も外側に位置する巻線の終点と、ティース1に最も近い巻線の始点とは接続されない。
より具体的な一例として、図11は、ティース1に3つの巻線2,3,5が巻回されている電機子の一部を方向Dから見た模式的な構成を示している。図11においては、鍔部12は図示を省略している。図12は、巻線2,3,5の接続関係を電気回路として模式的に示している。この場合、一つのティース1において隣接する巻線2の終点22と巻線3の始点31とが接続され、同じく隣接する巻線3の終点32と巻線5の始点51とが接続される。これにより、巻線2,3,5の相互間に設けられる絶縁手段を省略、若しくは簡略化できる。
そして、巻線2,3,5を相互に並列に接続すべく、巻線2の始点21が巻線3の終点32及び巻線5の始点51と接続され、巻線5の終点52が巻線2の終点22及び巻線3の始点31に接続される。
以上のように、ティース1に巻回される巻線の数が奇数である場合には、ティース1側に最も近い巻線の始点(例えば巻線2の始点21)と、ティース1側から最も遠い巻線の終点(例えば巻線5の終点52)とは、相互に接続されない。他方、ティース1に巻回される巻線数が偶数である場合には、これらを中性点端子Nに接続できるので、回転軸Qを中心として周方向において隣り合うティース1同士の間の絶縁手段、及び一つのティース1において隣接する巻線の相互間の絶縁手段の両方を省略、若しくは簡略化できる。
なお、本実施の形態においては、ティース1は鍔部12を備えているとして説明しているが、必ずしもこれに限らない。鍔部12は巻線2,3(5)の巻線崩れを防止する機能を果たすが、例えばインシュレータ等の絶縁手段によってこれを実現してもよい。但し、鍔部12を磁性体で構成すると、軸Pと平行な方向について、鍔部12側で、本電機子と所定のエアギャップを介して対面する界磁子を設けて、回転機を構成する場合に、当該界磁子が有する永久磁石のパーミアンス係数を向上することができる。
また、鍔部12(若しくはインシュレータ)は例えば巻線2,3を軸Pに沿った方向に投影した領域を避けて設けられることが望ましい。これにより、巻線2、3の始点21,31及び終点22,32を鍔部12に阻害されずに当該領域から容易に引き出すことができる。
また、始点21,31はティース1に対して回転軸Qとは反対側に位置していることが望ましい。通常、始点の位置にクロスポイントが形成されるので、回転軸Qから見てティース1の外周側にクロスポイントを形成することができる。外周側において周方向におけるティース1の長さは、内周側に比べて長いので、容易にクロスポイントを形成できる。
また、始点21,31及び終点22,32へと繋がるそれぞれの引き出し線は、巻線2,3を軸Pに沿った方向に投影した領域において、相互に交差していないことが望ましい。これにより、軸Pに沿った方向において巻線2,3が占める長さを低減でき、引き出し線による占積率の低下を防止できる。
なお、本実施の形態においてはアキシャルギャップ型の電機子として説明しているが、ラジアルギャップ型の電機子にも適用できる。但し、アキシャルギャップ型の電機子であれば、整列巻を容易に実現できるので、アキシャルギャップ型の電機子に適用しやすい。なお、巻線の形態は、空芯コイル(巻芯に巻回したあと、巻芯を抜いて磁性体にはめ込む)、ボビンに巻回、または、絶縁処理を施した磁性体に直接巻回のいずれであってもよく、巻回方法も、ワークを回転させて巻くスピンドル巻、ノズルを旋回させて固定したワークに巻回するノズル巻等、任意である。さらに、巻回しながら、または、巻回後に加熱して線同士を固着させる自己融着線を用いると好適である。また、巻回後に樹脂でモールドしても良い。
実施の形態に係る電機子のうち、ティースの一つ分を示す概念的な分解斜視図である。 巻線の接続関係を示す図である。 図1に示す電機子のうち、ティース1つ分の概念的な側面図である。 俵積みで巻回した巻線の断面を示す模式図である。 図1に示す電機子のティース1つ分の概念的な側面図である。 クロスポイントが形成される巻線の断面を示す概念的な模式図である。 巻線2の最上層を示す側面図である。 巻線3を巻線2に巻回する様子を示す図である。 図1に示す電機子のB−B断面を示す概念的な断面図である。 電機子のティースの2つ分を示す概念的な平面図である。 電機子のうち、ティース1つ分を示す概念的な平面図である。 図11に示す巻線の接続関係を示す図である。
符号の説明
1 ティース
2,3,5 巻線
11 本体部
12 鍔部
21,31,51 始点
22,32,52 終点
N 中性点端子

Claims (11)

  1. 所定の軸(P)に沿って延在する磁性体(1)と、
    それぞれ両端を有し、前記軸の周りで前記磁性体に巻回され、相互に並列接続された第1乃至第Nの巻線(2,3)と
    を備え、
    前記第k+1(kは1乃至N−1)の巻線は前記磁性体に対して反対側から前記第kの巻線に巻回されており、
    前記第k+1の巻線(3)の両端のうち、前記磁性体側に位置する一端である始点(31)は、前記第kの巻線(2)の両端のうち、前記磁性体側とは反対に位置する一端である終点(21)と接続されている、電機子。
  2. 前記第k+1の巻線(3)の前記始点(31)を基点として、前記軸に沿った第1の方向から見た前記第k+1の巻線の巻回方向は、前記第kの巻線(2)の始点(21)を基点として、前記第1の方向から見た前記第kの巻線の巻回方向とは反対である、請求項1に記載の電機子。
  3. 前記第1乃至前記第N−1の巻線の各々は、少なくとも2層以上前記磁性体に巻回されており、
    前記第k+1の巻線(3)の前記始点(31)と、前記第kの巻線(2)の前記終点(22)とは、前記軸(P)に沿った方向において前記磁性体(1)に対して同じ側に位置する、請求項2に記載の電機子。
  4. 前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で環状に配置されており、
    前記複数の一組のうち、少なくとも隣接する何れか2つの組において、前記第Nの巻線(3)の終点(32)同士は中性点(N)に接続される、請求項1乃至3の何れか一つに記載の電機子。
  5. 前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で相互に環状に配置されており、
    前記複数の一組のうち、少なくとも隣接する何れか2つの組において、前記第1の巻線(2)の始点(21)は、中性点(N)に接続されている、請求項1乃至3の何れか一つに記載の電機子。
  6. 少なくとも前記第1乃至前記第N−1の巻線(2,3)は、前記軸(P)に沿った方向における前記磁性体(1)の全長に渡って整列巻されている、請求項1乃至5の何れか一つに記載の電機子。
  7. 前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の始点(21,31)の全て及び前記第1乃至前記第Nの巻線の終点(22,32)の全ては、前記軸(P)に沿った方向について、前記磁性体(1)に対して同じ側に位置している、請求項1乃至6の何れか一つに記載の電機子。
  8. 前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の始点(21,31)に繋がる各々の引き出し線、及び前記第1乃至前記第Nの終点(22,32)に繋がる各々の引き出し線は、前記第1乃至前記第Nの巻線を前記軸(P)沿った方向に投影した領域において、相互に交差されていない、請求項1乃至7の何れか一つに記載の電機子。
  9. 前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で環状に配置されており、
    前記磁性体(1)は、
    前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)が巻回される本体(11)と、
    前記軸(P)に沿った方向における前記本体の一端において前記第1乃至前記第Nの巻線を前記軸(P)沿った方向に投影した領域を避けて設けられ、前記回転軸を中心とする周方向において前記本体より幅広の鍔部(12)と
    を有する、請求項1乃至8の何れか一つに記載の電機子。
  10. 請求項1乃至9の何れか一つに記載の電機子はアキシャルギャップ型である、電機子。
  11. 前記磁性体(1)及び前記第1乃至前記第Nの巻線(2,3)の一組(10)は複数あって、所定の回転軸の周囲で環状に配置されており、
    前記第1乃至第Nの巻線(2,3)の始点(21,31)は、前記磁性体に対して前記回転軸とは反対側に位置している、請求項10に記載の電機子。
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