JP2009130215A - マイクロレンズ形成用マスク、及び、これにより形成される固体撮像素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体撮像素子上におけるマイクロレンズアレイの融着発生を防止する。
【解決手段】固体撮像素子1は、光電変換部を有する画素が二次元状に配置された有効画素領域2と、有効画素領域2の周囲に光電変換部を有する画素が配置されていないダミー領域6とを有し、固体撮像素子1形成時のフォトリソグラフィ工程で使用されるマイクロレンズ形成用マスク20は、有効画素領域2に複数のマイクロレンズ11を形成する第一のマイクロレンズパターン領域2aと、ダミー領域6に複数のマイクロレンズ12,13を形成する第二のマイクロレンズパターン領域6aとを有する。第二のマイクロレンズパターン領域6aのギャップL22は、第一のマイクロレンズパターン領域2aのギャップL21よりも広くする。
【選択図】図3
【解決手段】固体撮像素子1は、光電変換部を有する画素が二次元状に配置された有効画素領域2と、有効画素領域2の周囲に光電変換部を有する画素が配置されていないダミー領域6とを有し、固体撮像素子1形成時のフォトリソグラフィ工程で使用されるマイクロレンズ形成用マスク20は、有効画素領域2に複数のマイクロレンズ11を形成する第一のマイクロレンズパターン領域2aと、ダミー領域6に複数のマイクロレンズ12,13を形成する第二のマイクロレンズパターン領域6aとを有する。第二のマイクロレンズパターン領域6aのギャップL22は、第一のマイクロレンズパターン領域2aのギャップL21よりも広くする。
【選択図】図3
Description
本発明は、マイクロレンズを形成するための露光工程用のマスクと、これにより形成される固体撮像素子に関するものである。
近年、スチルカメラやデジタルカメラ等の電子カメラが広く一般に普及している。これらのカメラには、固体撮像素子が使用されている。固体撮像素子は、入射光量に応じた電荷を生成し蓄積する光電変換部を有する画素が二次元状に配置される有効画素領域を有している。有効画素領域に配置される各画素は、前記電荷、又は、前記電荷に対応する電気信号を信号読み出し部に出力する。読み出された電気信号は、所定の信号処理がなされて固体撮像素子外に出力される。
ところで、固体撮像素子は、高画素化に伴い光電変換部の受光面積が小さくなることにより、光電変換部に効率的に光を入射させることが必要となる。そこで、光電変換部の光入射側にマイクロレンズを二次元的に配列したマイクロレンズアレイを配置することが一般的となっている。
このマイクロレンズアレイの形成方法は、エッチバック法とリフロー法が提案されている。前者は、二次元に単位画素が形成された基板上にマイクロレンズアレイが転写される透明のマイクロレンズ材(樹脂部材)を塗布・固化した後、フォトリソグラフィ工程にてパターンの転写を行う。即ち、フォトレジストを塗布後、マイクロレンズ形成用マスクを用いてマスクのパターンをフォトレジストにパターニングする。その後、リフロー処理(熱処理)を行うことによって矩形状のフォトレジストパターンを凸レンズ状に変形させる。このあと、公知のエッチング処理により、凸レンズ状の形状を透明の樹脂部材に転写することで、マイクロレンズアレイを固体撮像素子上に形成している(例えば、特許文献1参照)。
リフロー法は、レジスト材をマイクロレンズ材としてマイクロレンズを形成する方法であり、マイクロレンズとなるレジストを塗布後フォトリソグラフィ工程にてマイクロレンズ用マスクのパターンをレジストにパターニングし、これを熱処理してリフローさせる方法である。
特開昭60−53073号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す方法によってマイクロレンズを形成すると、フォトリソグラフィ工程において、露光装置の歪曲収差(ディストーション)により、露光エリアの周辺(つまりマイクロレンズ材の周辺部分)のパターンは、本来のマスクパターンからずれた形状となってしまう。そして、本来のマスクパターンからずれた結果、隣り合うパターン同士の間隙が狭くなった状態でリフロー処理が行われると、複数の凸レンズ状の形状が形成される過程で隣り合うマイクロレンズ材同士が溶けて合わさり形状が著しく変形する、融着という現象が生ずる場合がある。特に、大型の固体撮像素子を製造する場合は歪曲収差の影響が大きくなり、融着も発生し易くなる。
一方、有効画素領域の周辺部よりも外側には、オプチカルブラック画素等の配置されるいわゆる無効画素領域や、周辺回路の配置される領域等が形成されている。そして、これらの領域上にもマイクロレンズ材を塗布して有効画素領域と同様のパターニングを行ってマイクロレンズを形成する方法も考えられる。この方法によれば、フォトリソグラフィ工程で大きな歪曲収差が発生しマイクロレンズ材の融着が発生する部分を、有効画素領域より外側の領域のみに留められるようにも思われる。
しかし、たとえ有効画素領域の周辺部のみで融着が生じても、マイクロレンズ材の表面張力の関係で流れるように周辺部から中央部へと融着が次々に進み、その結果、有効画素領域まで融着が生じてしまうおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、固体撮像素子上におけるマイクロレンズアレイの融着の発生を防止できるマイクロレンズ形成用マスク、及び、これにより形成される固体撮像素子を提供する。
かかる課題を達成するために、本発明は、入射光量に応じた電荷を生成し蓄積する光電変換部(7)を有する画素が二次元状に配置された有効画素領域(2)と、該有効画素領域(2)に隣接して設けられた、前記光電変換部(7)を有する画素が配置されていない略板状のダミー領域(6)とを有する固体撮像素子(1,35,41)にマイクロレンズ(11,12,13)を形成する、フォトリソグラフィ工程にて使用されるマイクロレンズ形成用マスク(20,30,50)であって、前記有効画素領域(2)に複数のマイクロレンズ(11)を形成する、隣り合うマイクロレンズパターン同士が略等間隔に配設された第一のマイクロレンズパターン領域(2a)と、前記ダミー領域(6)に複数のマイクロレンズ(12,13)を形成するマイクロレンズパターンのうち少なくとも一部の隣り合う前記マイクロレンズパターン同士の間隙(L22,L32,L42,L43,L44)が、前記第一のマイクロレンズパターン領域における前記マイクロレンズパターン同士の間隙(L21,L31,L41)よりも広くなるように配設された第二のマイクロレンズパターン領域(6a)とを有することを特徴とする
また、本発明は、前記マイクロレンズ形成用マスク(20,30,50)を用いて形成された固体撮像素子(1,35,41)であることを特徴とする。
なお、本発明を判りやすく説明するために一実施の形態を示す符号に対応付けて説明したが、本発明が実施の形態に限定されるものではないことはいうまでもない。
本発明によれば、固体撮像素子上におけるマイクロレンズアレイの融着の発生を防止できるマイクロレンズ形成用マスク、及び、これにより形成される固体撮像素子を提供することができる。
以下、本発明によるマイクロレンズ形成用マスク及びこれにより形成される固体撮像素子に関して、図面を参照して説明する。
〔発明の実施の形態1〕
図1乃至図3は、本発明の実施の形態1を示す図である。
図1乃至図3は、本発明の実施の形態1を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像素子の平面概略図である。この固体撮像素子1は、平面視矩形の有効画素領域2と、有効画素領域2に隣接して、この有効画素領域2の周囲に設けられた無効画素領域3と、無効画素領域3の周囲に設けられた周辺回路領域4とを有している。
有効画素領域2は、入射光量に応じた電荷を生成し蓄積する、フォトダイオード等の光電変換部(図1に図示せず)を有する画素が二次元状に配置されている。無効画素領域3は、遮光された光電変換部(図1に図示せず)を有し、いわゆる黒レベルの信号(基準信号)を生成し出力するオプチカルブラック画素を有する。なお、有効画素領域2の画素から出力された電気信号は、黒レベルの信号から差し引かれて画像信号が生成される。黒レベルが差し引かれることにより、温度変化等による信号の変動成分を抑えることが可能となる。周辺回路領域4は、各画素から信号を出力させる。
有効画素領域2と無効画素領域3とには、複数の画素が略マトリクス状に配置される。無効画素領域3には、有効画素領域2の周囲に、それぞれ図1のW1,W2に示す幅方向に複数例えば10画素ずつ配置されている。無効画素領域3に配置されるオプチカルブラック画素は、遮光膜で光電変換部が覆われている。この実施の形態では、無効画素領域3にはオプチカルブラック画素のみが配置されているが、これに限られるものではなく、黒レベルの以外の目的で配置される画素を有していても良い。また、この実施の形態では有効画素領域2の全周に渡って無効画素領域3が配置されているが、これに限られるものではなく、例えば左右両側のみに配置されてもよい。
周辺回路領域4は、無効画素領域3の周囲の一部に配置される。周辺回路領域4には、各画素から電気信号を出力するための駆動回路(垂直走査回路、水平走査回路)、信号読み出し部(垂直信号線、水平信号線、CCDなら垂直CCV、水平CCD)等(いずれも図示せず)が設けられている。
有効画素領域2の上面全域、無効画素領域3の上面全域、及び、周辺回路領域4の一部には、略マトリクス状に配置された複数のマイクロレンズからなるマイクロレンズアレイ5が配置されている。マイクロレンズアレイ5のうち、有効画素領域2以外の領域上に配置される部分である無効画素領域3、及び、周辺回路領域4の一部の領域は、ダミー領域6を形成する。このダミー領域6上に配置されるマイクロレンズは、光学的には不要であるが、有効画素領域2のマイクロレンズに融着の影響が発生しないように配置させるためのものである(詳しくは後述する)。
図2は、図1のA−A線における断面図である。同図に示す通り、有効画素領域2の上面に渡り複数のマイクロレンズ11が、無効画素領域3の上面に渡りマイクロレンズ12が、それぞれ各画素の複数の光電変換部7に対応して配置されている。有効画素領域2、無効画素領域3に配置される画素はそれぞれ同一のピッチである。従って、マイクロレンズ11,12もそれぞれ同一のピッチで配置される。即ち、隣り合うマイクロレンズ11同士、及び隣り合うマイクロレンズ12同士がそれぞれ等間隔に配置される。また、周辺回路領域4の一部に配置された複数のマイクロレンズ13も、無効画素領域3に配置された複数のマイクロレンズ12と同一のピッチで、即ち、隣り合うマイクロレンズ13同士がそれぞれ等間隔に配置される。
符号8はシリコン基板であり、符号9はシリコン酸化膜であり、符号10はマイクロレンズ材である。この実施の形態においてマイクロレンズ材10は透明の樹脂部材等によって形成される。後述するが、マイクロレンズ11,12,13は、マイクロレンズ材10の一部が加工されることにより形成される。
ここで、隣り合うマイクロレンズ11,12,13同士の「間隙」としてのギャップ(以下単に「ギャップ」と称する。)においては、ダミー領域6に配置される、隣り合うマイクロレンズ12同士、及びマイクロレンズ13同士のギャップL2は、有効画素領域2に配置される、隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップL1に比べて広い。
そして、ギャップL1,L2はいずれもマイクロレンズ11,12,13の形成時に融着が発生しないような広さに形成されている。マイクロレンズ11,12,13の形成時に、隣り合うマイクロレンズ11,12,13同士に融着が発生することを確実に防止し、かつ、完成した有効画素領域2のマイクロレンズ11の歪曲収差を発生させないためには、隣り合うマイクロレンズ12同士、及び隣り合うマイクロレンズ13同士のギャップL2が、隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップL1の1.5倍以上2.0倍以下となることが好ましい。
図3は、この実施の形態の固体撮像素子1のエッチバック法による製造方法を説明する工程断面図である。
同図の(a)に示す通り、先ず、シリコン基板8に周知のプロセス(不純物拡散工程、酸化膜形成工程、電極形成工程等)を施すことにより、固体撮像素子1に必要な様々な回路、素子が形成される。このとき、各画素にはフォトダイオード等からなる光電変換部7が設けられる。そして、マイクロレンズ材10が塗布された後、その上面にレジスト材23が塗布される。
レジスト材23は、リフロー性フォトリソグラフィ工程においてマイクロレンズ形成用マスク20のパターンが転写される。マイクロレンズ形成用マスク20は、ダミー領域6にマイクロレンズ12,13を形成するための第二のマイクロレンズパターン領域6aと、有効画素領域2にマイクロレンズ11を形成するための第一のマイクロレンズパターン領域2aとを有する。第二のマイクロレンズパターン領域6aにおける、隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップL22は、第一のマイクロレンズパターン領域2aにおける、隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップL21よりも広くなるように配設されている。従って、そのパターンが転写されたレジスト材23のパターンも、ダミー領域6のパターン間のギャップl22の方が有効画素領域2のパターン間のギャップl21よりも広く形成される。この状態を示したのが図3(a)である。なお、ギャップL22の大きさは、ギャップL21の大きさの1.5倍以上2.0倍以下となることが好ましい。
なお、第一のマイクロレンズパターン領域2a、及び第二のマイクロレンズパターン領域6aにおいて、隣り合うマイクロレンズパターンは全て略等間隔に配設されており、従って第一のマイクロレンズパターン領域2aにおける全てのギャップL21同士、及び、第二のマイクロレンズパターン領域6aにおける全てのギャップL22同士は、全て同じ広さになるように配設されている。フォトリソグラフィ工程は繊細であり、マイクロレンズ形成用マスク20における白黒比率の急峻な変化は、予期せぬパターンずれの原因となる。よって、この実施の形態のマイクロレンズ形成用マスク20により固体撮像素子1を形成することで、製造される固体撮像素子1に予期せぬパターンずれが生ずる可能性も低減される。
次に、リフロー処理が行われる。リフロー処理の条件は、周知のとおり、160℃から180℃のホットプレート上に2分程度の条件で行われる。図3の(b)は、リフロー処理の状態を示した図である。これにより、同図に示す通り、略円筒形のレジスト材23は、マイクロレンズと同様の凸レンズ状を呈する、リフロー処理後レジスト材24に加工される。
次いで、ドライエッチングが行われる。これにより、リフロー処理後レジスト材24の形状がマイクロレンズ材10に転写され、図3の(c)に示す通り、マイクロレンズ材10の上面に凸レンズ状のマイクロレンズ11,12,(13)が複数形成され、固体撮像素子1が完成する。
このように、マイクロレンズ形成用マスク20において、第二のマイクロレンズパターン領域6aにおけるマイクロレンズパターン同士のギャップL22が第一のマイクロレンズパターン領域2aにおけるマイクロレンズパターン同士のギャップL21よりも広くなるように配設されたことにより、固体撮像素子1のフォトリソグラフィ工程において大きな歪曲収差が生ずる可能性が高い箇所をダミー領域6として第二のマイクロレンズパターン領域6aによって露光する。ゆえに、固体撮像素子1のダミー領域6の隣り合うマスクパターン同士のギャップl22は、有効画素領域2のマスクパターン同士のギャップl21よりも広くなる。このため、歪曲収差を有する露光装置をフォトリソグラフィ工程にて用い、ダミー領域6において歪曲収差の影響で本来のマスクパターンからのずれが生じて隣り合うパターン同士の間隙が狭くなったとしても、リフロー処理時にマイクロレンズ材10の隣り合うマイクロレンズ形状同士が融着を起こすには至らない。
また、第二のマイクロレンズパターン領域6aは、第一のマイクロレンズパターン領域2aの周囲に設けられたことにより、固体撮像素子1においてダミー領域6を有効画素領域2の周囲にわたって設けることができる。これにより、フォトリソグラフィ工程において歪曲収差の起こりやすい露光エリアの周辺領域全域にわたってダミー領域6を形成することができて、リフロー処理時にマイクロレンズ材10の隣り合うマイクロレンズ形状同士が融着を起こすような事態を確実に防止できる。
〔実施例〕
上記実施の形態に基づき、以下のような固体撮像素子1を製造した。
・固体撮像素子1のチップサイズ:40mm(H)×25mm(V)
・有効画素領域2、無効画素領域3に設けられる画素サイズ:10μm
・有効画素領域2に配置されるマイクロレンズ11のサイズ:9.7μm
・ダミー領域6に配置されるマイクロレンズ12,13のサイズ:9.5μm
・ 有効画素領域2における隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップL1:0.3μm
・ダミー領域6における隣り合うマイクロレンズ12,13同士のギャップL2:0.5μm
・マイクロレンズ11,12,13の高さ:2.0μm
マイクロレンズ形成用マスク20は、第一のマイクロレンズパターン領域2a、第二のマイクロレンズパターン領域6aに、それぞれ上記の固体撮像素子1の製造に適したマイクロレンズパターン及びギャップL21,L22が設けられたものを用いて製造した。その結果、マイクロレンズ11,12,13の形成時に、隣り合うマイクロレンズ11,12,13同士に融着は発生せず、高品質の固体撮像素子1を製造できることが確認された。
上記実施の形態に基づき、以下のような固体撮像素子1を製造した。
・固体撮像素子1のチップサイズ:40mm(H)×25mm(V)
・有効画素領域2、無効画素領域3に設けられる画素サイズ:10μm
・有効画素領域2に配置されるマイクロレンズ11のサイズ:9.7μm
・ダミー領域6に配置されるマイクロレンズ12,13のサイズ:9.5μm
・ 有効画素領域2における隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップL1:0.3μm
・ダミー領域6における隣り合うマイクロレンズ12,13同士のギャップL2:0.5μm
・マイクロレンズ11,12,13の高さ:2.0μm
マイクロレンズ形成用マスク20は、第一のマイクロレンズパターン領域2a、第二のマイクロレンズパターン領域6aに、それぞれ上記の固体撮像素子1の製造に適したマイクロレンズパターン及びギャップL21,L22が設けられたものを用いて製造した。その結果、マイクロレンズ11,12,13の形成時に、隣り合うマイクロレンズ11,12,13同士に融着は発生せず、高品質の固体撮像素子1を製造できることが確認された。
〔発明の実施の形態2〕
図4は、この実施の形態2に係る固体撮像素子35の製造方法を説明する工程断面図である。この実施の形態では、エッチバック法に代えて、リフロー法によって固体撮像素子にマイクロレンズ11,12,13を形成する点が実施の形態1と異なる。
図4は、この実施の形態2に係る固体撮像素子35の製造方法を説明する工程断面図である。この実施の形態では、エッチバック法に代えて、リフロー法によって固体撮像素子にマイクロレンズ11,12,13を形成する点が実施の形態1と異なる。
図4の(a)に示す通り、先ず、シリコン基板8に周知のプロセスを施すことにより、固体撮像素子35に必要な様々な回路、素子が形成される。このとき、各画素にはフォトダイオード等からなる光電変換部7が設けられる。そして、熱硬化性樹脂からなる平坦化層31が形成された後、その上面にマイクロレンズ材としてのレジスト材33が塗布される。レジスト材33は、リフロー性を有する樹脂部材によって形成される。
レジスト材33には、フォトリソグラフィ工程においてマイクロレンズ形成用マスク30のパターンが転写される。マイクロレンズ形成用マスク30は、ダミー領域6にマイクロレンズ12,13を形成するための第二のマイクロレンズパターン領域6aと、有効画素領域2にマイクロレンズ11を形成するための第一のマイクロレンズパターン領域2aとを有する。第二のマイクロレンズパターン領域6aにおける、隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップL32は、第一のマイクロレンズパターン領域2aにおける、隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップL31よりも広くなるように配設されている。従って、図4の(a)に示す通り、そのパターンが転写されたレジスト材33のパターンも、ダミー領域6における隣り合うパターン同士のギャップl32の方が、有効画素領域2における隣り合うパターン同士のギャップl31よりも広く形成される。なお、ギャップL32の大きさはギャップL31の大きさの1.5倍以上2.0倍以下が好ましい。
次に、リフロー処理が行われる。リフロー処理の条件は、周知のとおり、160℃から180℃のホットプレート上に2分程度の条件で行われる。図4の(b)は、リフロー処理の状態を示した図である。これにより、同図に示す通り、レジスト材33の上面は凸レンズ状のマイクロレンズ11,12,13に加工され、固体撮像素子35が形成される。この固体撮像素子35の平面視状態は図1に示す固体撮像素子1の平面視状態と同様となっており、図4の(b)に示す通り、ダミー領域6に配置される、隣り合うマイクロレンズ12同士(及びマイクロレンズ13同士)のギャップL2は、有効画素領域2に配置される、隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップL1に比べて広い。
以上示した通り、リフロー法を用いて固体撮像素子35を形成することにより、実施の形態1に記載の効果に加え、隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップL1が狭く配置されたマイクロレンズアレイが設けられた固体撮像素子35であっても簡易に精度良く製造することができる。
〔発明の実施の形態3〕
図5は、この実施の形態に係るマイクロレンズ形成用マスク50の部分断面図、及び、このマイクロレンズ形成用マスク50を用いて製造された固体撮像素子41の部分断面図である。この実施の形態では、実施の形態2と同様に、リフロー法によって固体撮像素子にマイクロレンズ11,12,13を形成する。
図5は、この実施の形態に係るマイクロレンズ形成用マスク50の部分断面図、及び、このマイクロレンズ形成用マスク50を用いて製造された固体撮像素子41の部分断面図である。この実施の形態では、実施の形態2と同様に、リフロー法によって固体撮像素子にマイクロレンズ11,12,13を形成する。
図5に示す通り、この実施の形態のマイクロレンズ形成用マスク50は、第二のマイクロレンズパターン領域6aにおける隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップが、第一のマイクロレンズパターン領域2aにおける隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップよりも広く、かつ、内側から外側にかけて順次広くなるように配設されている。
即ち、マイクロレンズ形成用マスク50は、図5に示すように、ダミー領域6における隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップL42,L43,L44がいずれも有効画素領域2における隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップL41よりも広いだけでなく、ダミー領域6における隣り合うマイクロレンズパターン同士のギャップがL42<L43<L44・・・と内側から外側にかけて順次広くなっている。
また、このマイクロレンズ形成用マスク50によって形成される固体撮像素子41は、実施の形態1及び2と同様に、有効画素領域2とダミー領域6とにマイクロレンズアレイが配置されるが、ダミー領域6における隣り合うマイクロレンズ12(及びマイクロレンズ13)同士のギャップが、有効画素領域2における隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップよりも広く、かつ、内側から外側にかけて順次広くなるように配置されている。
即ち、図5に示すように、固体撮像素子41のダミー領域6における隣り合うマイクロレンズ12a,12b,12c,12dのギャップL52,L53,L54・・・は、いずれも有効画素領域2における隣り合うマイクロレンズ11同士のギャップL51より広いだけでなく、L52<L53<L54・・・と、内側から外側にかけて順次広くなっている。それ以外の構成は発明の実施の形態2と同じである。
このようなマイクロレンズ形成用マスク50を用いて製造される固体撮像素子41は、ダミー領域6と有効画素領域2との境界からダミー領域6の周辺に向かって徐々に隣り合うマイクロレンズ12同士(及びマイクロレンズ13同士)のギャップが広くなる。つまり、マイクロレンズ形成用マスク50の第二のマイクロレンズパターン領域6aにおける白黒の比率(露光用の紫外線が通過する部分と紫外線が遮断される部分の比率)は、内側から外側にかけて少しずつ変化する。フォトリソグラフィ工程は繊細であり、マイクロレンズ形成用マスク50における白黒比率の急峻な変化は、予期せぬパターンずれの原因となる。よって、この実施の形態のマイクロレンズ形成用マスク50により固体撮像素子41を形成することで、製造される固体撮像素子41にこのような予期せぬパターンずれが生ずる可能性も低減される。
なお、この実施の形態において固体撮像素子41はリフロー法によって形成するものとしたが、実施の形態1と同様にエッチバック法によって形成することもできる。
以上説明してきた通り、上記の各実施の形態においては、マイクロレンズ11,12,13の融着を防止できるマイクロレンズ形成用マスク20,30,50と、これを用いて製造される固体撮像素子1,35,41を提供することができる。
なお、上記各実施の形態においては、マイクロレンズ形成用マスク20,30,50の第一のマイクロレンズパターン領域2aにおいて、固体撮像素子1,35,41の有効画素領域2において隣り合うマイクロレンズ11同士の間にギャップL1,L31,L51が形成されるようにマイクロレンズパターンを設けたが、これに代えて、隣り合うマイクロレンズ11同士が接触し、ギャップL1,L51,L41が形成されなくなるようにマイクロレンズパターンが形成されていてもよい。このようにすることで、固体撮像素子1,35,41の有効画素領域2において、隣り合うマイクロレンズ11同士が接触する状態に配設されたギャップレスレンズを、融着を発生することなく形成できる。
また、上記各実施の形態においては、ダミー領域6に配置されたマイクロレンズ12,13のギャップL2,L52,L53,L54・・・を全て有効画素領域2におけるギャップL1,L51よりも広く形成したが、これに限られるものではなく、フォトリソグラフィ工程において歪曲収差の起こりやすい少なくとも一部の位置に配置されたマイクロレンズ12,13のギャップのみをマイクロレンズ11のギャップよりも広く形成するだけでもよい。即ち、マイクロレンズ形成用マスク20の第二のマイクロレンズパターン領域6aのうち、フォトリソグラフィ工程において歪曲収差の起こりやすい少なくとも一部の位置のギャップが、第一のマイクロレンズパターン領域2aにおけるギャップよりも広くなるように配設されているだけでもよい。
例えば、固体撮像素子のダミー領域の最外周位置、即ち、ダミー領域の最外周に配置されたマイクロレンズ(例えば、図1に示すダミー領域境界線Bに最も近い位置に配置されたマイクロレンズ13)と最外周の一つ内側に配置されたマイクロレンズとの間に形成されるギャップが、有効画素領域のギャップよりも広く形成されているだけでもよい。
この場合、マイクロレンズ形成用マスクの最外周位置、即ち第二のマイクロレンズパターン領域の最外周のマイクロレンズパターンとその一つ内側に配置されるマイクロレンズパターンとの間に形成されたギャップ(図3に図示せず)が、第一のマイクロレンズパターン領域のギャップよりも広く形成されることになる。このようにすることで、フォトリソグラフィ工程において露光装置の歪曲収差による影響を最も受けやすい露光エリアの周辺位置における融着の発生を確実に防止できる。
1,35,41・・・固体撮像素子
2・・・有効画素領域
6・・・ダミー領域
7・・・光電変換部
11,12,13・・・マイクロレンズ
20,30,50・・・マイクロレンズ形成用マスク
L11,L12,L21,L22,L31,L32,L41,L42・・・ギャップ(間隙)
2・・・有効画素領域
6・・・ダミー領域
7・・・光電変換部
11,12,13・・・マイクロレンズ
20,30,50・・・マイクロレンズ形成用マスク
L11,L12,L21,L22,L31,L32,L41,L42・・・ギャップ(間隙)
Claims (9)
- 入射光量に応じた電荷を生成し蓄積する光電変換部を有する画素が二次元状に配置された有効画素領域と、該有効画素領域に隣接して設けられた、前記光電変換部を有する画素が配置されていない略板状のダミー領域とを有する固体撮像素子にマイクロレンズを形成する、フォトリソグラフィ工程にて使用されるマイクロレンズ形成用マスクであって、
前記有効画素領域に複数のマイクロレンズを形成する、隣り合うマイクロレンズパターン同士が略等間隔に配設された第一のマイクロレンズパターン領域と、
前記ダミー領域に複数のマイクロレンズを形成するマイクロレンズパターンのうち少なくとも一部の隣り合う前記マイクロレンズパターン同士の間隙が、前記第一のマイクロレンズパターン領域における前記マイクロレンズパターン同士の間隙よりも広くなるように配設された第二のマイクロレンズパターン領域とを有することを特徴とするマイクロレンズ形成用マスク。 - 前記第二のマイクロレンズパターン領域は、前記第一のマイクロレンズパターン領域の周囲に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズ形成用マスク。
- 前記第二のマイクロレンズパターン領域の少なくとも最外周位置において、隣り合う前記マイクロレンズパターン同士の間隙が前記第一のマイクロレンズパターン領域の隣り合う前記マイクロレンズパターン同士の間隙よりも広くなるように配設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロレンズ形成用マスク。
- 前記第二のマイクロレンズパターン領域において、隣り合うマイクロレンズパターン同士が略等間隔に配設されて、隣り合う前記マイクロレンズパターン同士の間隙は全て等しくなるように配設されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載のマイクロレンズ形成用マスク。
- 前記第二のマイクロレンズパターン領域において、隣り合う前記マイクロレンズパターン同士の間隙は内側から外側にかけて順次広くなるように配設されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載のマイクロレンズ形成用マスク。
- 前記第二のマイクロレンズパターン領域において、前記マイクロレンズパターン同士が最も離間した位置における隣り合う前記マイクロレンズパターン同士の間隙は、前記第一のマイクロレンズパターン領域に配設された前記マイクロレンズパターン同士の間隙の1.5倍以上2.0倍以下であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載のマイクロレンズ形成用マスク。
- 前記第一のマイクロレンズパターン領域には、隣り合う前記マイクロレンズ同士が接触する状態に配設されたギャップレスレンズを前記固体撮像素子に形成するように、前記マイクロレンズパターンが設けられたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載のマイクロレンズ形成用マスク。
- 前記第一のマイクロレンズパターン領域は、個々の前記画素が10μm以上の大きさに形成されたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載のマイクロレンズ形成用マスク。
- 請求項1乃至請求項8の何れか一つに記載のマイクロレンズ形成用マスクを用いて形成された固体撮像素子。
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