JP2009129580A - 燃料電池スタック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リブ等の延設補強部の利用効率を高くでき、エンドプレートの反り変形の防止に有利な燃料電池スタック装置を提供する。
【解決手段】スタック装置は、第1エンドプレート3と、第2エンドプレート4と、スタック2と、スタック2の積層方向に沿って延設され且つ第1エンドプレート3と第2エンドプレート4とに接続された第1テンション部材6Aと、第1テンション部材に対向する位置においてスタックの積層方向(矢印X方向)に沿って延設され且つ第1エンドプレート3と第2エンドプレート4とに接続された第2テンション部材6Bとをもつ。第1エンドプレート3および第2エンドプレート4のうちの少なくとも一方は、第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋(矢印Y方向)ぐ方向に沿って延設され、且つ、複数本互いに沿うように並設された延設補強部8をもつ。
【選択図】図7
【解決手段】スタック装置は、第1エンドプレート3と、第2エンドプレート4と、スタック2と、スタック2の積層方向に沿って延設され且つ第1エンドプレート3と第2エンドプレート4とに接続された第1テンション部材6Aと、第1テンション部材に対向する位置においてスタックの積層方向(矢印X方向)に沿って延設され且つ第1エンドプレート3と第2エンドプレート4とに接続された第2テンション部材6Bとをもつ。第1エンドプレート3および第2エンドプレート4のうちの少なくとも一方は、第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋(矢印Y方向)ぐ方向に沿って延設され、且つ、複数本互いに沿うように並設された延設補強部8をもつ。
【選択図】図7
Description
本発明はスタックの積層方向の両端側にそれぞれ第1エンドプレートおよび第2エンドプレートを有する燃料電池スタック装置に関する。
燃料電池スタック装置は、燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、スタックの積層方向の一端部側に配置された第1エンドプレートと、スタックの積層方向の他端部側に配置された第2エンドプレートと、スタックの各セル同士を互いに密接させる方向に付勢する付勢部材と、スタックの積層方向に沿ったスタック側面を覆うテンション部材とを備えている(特許文献1,2)。テンション部材は、第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間に配置されており、付勢部材の付勢力を張力として受けつつ、第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間の間隔を規定する。
さらに、エンドプレート(ダイカスト成形品と考えられる)の中央部から放射方向に延設されたスポーク状のリブがエンドプレートに形成された燃料電池スタック装置が開示されている(特許文献3,4)。
特開2006−331805号公報
特開2001−135344号公報
特開2007−35558号公報
特開2007−26695号公報
上記した特許文献1,2に係る燃料電池スタック装置によれば、スタックが発電運転するとき、スタックのセル等の構成要素の膨張などに起因して、エンドプレートが反り変形することがある。殊に、第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間に、セル同士の密接力が増加するようにセルを付勢させる付勢部材が設けられている場合には、付勢部材の付勢力等の影響も加わり、エンドプレートにおいて反り変形が発生するおそれがある。
上記したようにエンドプレートにおいて反り変形が発生すると、スタックのセル同士の密着性が良好でなくなり、スタックのセルにおける面圧の安定性に欠け、スタックの発電効率を低下させるおそれがある。このためエンドプレートの反り変形を抑制するためには、エンドプレートの肉厚を必要以上に厚肉化させる必要があり、重量化、コストアップ等が誘発される。
特許文献3,4に係る燃料電池スタック装置によれば、リブがエンドプレートの中央部から放射方向に延設されているため、エンドプレートの反り変形防止の面から必ずしも充分でないことがある。例えば、エンドプレートにこれの左右両側から引張力が作用するときには、上下方向に沿って延設されているリブは曲げ変形防止にあまり機能していない。このため多数のリブが設けられている割には、リブの利用効率が低く、エンドプレートの反り変形防止には有利ではない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、リブ等の延設補強部の利用効率を高くでき、エンドプレートの反り変形の防止に有利な燃料電池スタック装置を提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池スタック装置は、(i)第1エンドプレートと、(ii)第1エンドプレートと対向する位置に設けられた第2エンドプレートと、
第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間に設けられ燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、(iii)スタックの積層方向に沿って延設され且つ第1エンドプレートと第2エンドプレートとに接続された第1テンション部材と、(iv)第1テンション部材に対向する位置においてスタックの積層方向に沿って延設され且つ第1エンドプレートと第2エンドプレートとに接続された第2テンション部材とを具備しており、(v)第1エンドプレートおよび第2エンドプレートのうちの少なくとも一方は、第1テンション部材と第2テンション部材とを繋ぐ方向に沿って延設され、且つ、複数本互いに並走するように並設された延設補強部を備えていることを特徴とする。
第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間に設けられ燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、(iii)スタックの積層方向に沿って延設され且つ第1エンドプレートと第2エンドプレートとに接続された第1テンション部材と、(iv)第1テンション部材に対向する位置においてスタックの積層方向に沿って延設され且つ第1エンドプレートと第2エンドプレートとに接続された第2テンション部材とを具備しており、(v)第1エンドプレートおよび第2エンドプレートのうちの少なくとも一方は、第1テンション部材と第2テンション部材とを繋ぐ方向に沿って延設され、且つ、複数本互いに並走するように並設された延設補強部を備えていることを特徴とする。
燃料電池スタック装置において、第1テンション部材および第2テンション部材にエンドプレートは接続されて拘束されている。ここで、スタックの発電運転に伴い、スタックが積層方向に膨張する。このため、第1テンション部材および第2テンション部材に拘束されているエンドプレートにおいて、反り変形が発生するおそれがある。この点について本発明によれば、第1テンション部材と第2テンション部材とを繋ぐ方向に沿って延設補強部がエンドプレートにおいて延設されている。且つ、この延設補強部は、複数本互いに並走するようにエンドプレートにおいて並設されている。このため、リブの利用効率を高くでき、エンドプレートの反り変形の防止に有利となる。
仮に、第1テンション部材と第2テンション部材とを繋ぐ方向と直交する方向に沿って延設補強部が延設されている場合には、延設補強部を設けているにもかかわらず、延設補強部の利用効率は充分ではなく、エンドプレートの反り変形の抑制には延設補強部はあまり機能しない。
本発明によれば、第1エンドプレート及び第2エンドプレートの材質としては、金属、硬質樹脂、硬質ゴム等の高分子材料、セラミックス等が例示される。テンション部材の材質としては、金属、硬質樹脂、セラミックス等が挙げられる。金属としては、炭素鋼系、合金鋼(高張力鋼を含む)、アルミニウム合金、チタン合金等が例示される。
第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間には、セル同士の密接力が増加するようにセルを付勢させる付勢部材が設けられていることが好ましい(請求項2)。このようにセル同士の密接性が一層増加し、発電効率が向上する。
延設補強部は、第1テンション部材と第2テンション部材とを繋ぐ方向と直交する方向には延設されていない形態が例示される(請求項3)。第1テンション部材と第2テンション部材とを繋ぐ方向と直交する方向に延設補強部が延設されていても、延設補強部が複数本設けられている割には、延設補強部の利用効率が充分ではない。
延設補強部は、エンドプレートの厚み方向において互いに背向する凹状面および凸状面を備えていることが好ましい(請求項4)。これによりエンドプレートの肉厚の過剰化を抑制しつつ、エンドプレートの曲げ剛性を高くできる。
また、延設補強部は凸状面を備えており、凸状面はスタックと反対側、または、スタックに対向する側に設けられている形態が例示される(請求項5)。凸状面はスタックと反対側に設けられている場合には、エンドプレートのうち凹状面以外の面積が大きい平坦面部分がスタック側に対向するので、スタックに対する面圧の均一化に有利となる。凸状面がスタックに対向する側に設けられている場合には、エンドプレートのうち凸状面がスタック側(エンドプレートの曲げ内周側)に配置されており、エンドプレートの反り変形防止には効果的である。この場合、エンドプレートとスタックとの間には中間部材が介在していることが好ましい。中間部材により面圧のバラツキが低減され易くなるためである。中間部材としては、電気絶縁性をもつ部材、厚み方向に圧縮変形可能な部材が例示される。
第1エンドプレートおよび第2エンドプレートのうちの延設補強部を有するエンドプレートは、金属を基材とする板状材をプレス成形して形成されたプレス成形品である形態が例示される(請求項5)。プレス成形品は、ダイカスト等の鋳造品に比較して量産に適する。プレス成形が冷間加工である場合には、延設補強部の加工硬化を期待でき、補強効果を更に高め得る。温間加工、熱間加工である場合には、延設補強部の塑性変形性を増加させ得る。故に、延設補強部の突出量を増加させることにより、延設補強部による補強性の更なる向上を期待できる。
スタックは、イオン伝導膜(例えば高分子系、無機系)をこれの厚み方向にアノード電極およびカソード電極で挟んだ膜電極接合体(以下、MEAともいう)を備えており、第1エンドプレートおよび第2エンドプレートのうちの少なくとも一方が面直角方向に沿って投影されるとき、延設補強部は、MEAのアノード電極および/またはカソード電極の位置に重なる位置に設定されていることが好ましい(請求項6)。この場合、エンドプレートのうち延設補強部が形成されている部分については、延設補強部の補強効果により曲げ変形が抑制されている。故に、MEAを構成するアノード電極および/またはカソード電極における面圧が良好に維持され、MEAの密着性が良好に確保され、発電効率を高くすることができる。
さらに、第1エンドプレートは、左右両側または上下両側において互いに対向する複数の第1係合部を備えており、第2エンドプレートは、左右両側または上下両側において互いに対向する複数の第2係合部を備えており、第1エンドプレートの第1係合部は第1プレッシャ部材および第2プレッシャ部材のうちの一端側に機械的に係合すると共に、第2エンドプレートの第2係合部は第1プレッシャ部材および第2プレッシャ部材のうちの他端側に機械的に係合する形態が例示される(請求項8)。この場合、第1エンドプレートおよび第2エンドプレートと、第1プレッシャ部材および第2プレッシャ部材とは、組み付けられる。
第1エンドプレートにおいては、延設補強部は、左右両側または上下両側において互いに対向する複数の第1係合部同士を繋ぐ仮想線に沿って、および/または、複数の第2係合部同士を繋ぐ仮想線に沿って、延設されていることが好ましい(請求項9)。この場合、第1エンドプレートの第1係合部が第1テンション部材および第2テンション部材により拘束されている関係上、第1エンドプレートにおいては第1係合部付近に応力が集中し易いため、第1係合部付近を延設補強部により強化することができる。また、第2エンドプレートにおいては、延設補強部は、複数の第2係合部同士を繋ぐ仮想線に沿って延設されていることが好ましい。この場合、第2エンドプレートの第2係合部が第1テンション部材および第2テンション部材により拘束されている関係上、第2エンドプレートにおいては第2係合部付近に応力が集中し易いため、第2係合部付近を延設補強部により強化することができる。
なお、場合によっては、延設補強部は、複数の係合部同士を繋ぐ仮想線に重ならないように延設されている形態も例示される。
延設補強部が凹状面を有する場合には、凹状面で区画される凹部には、凹部の空間を埋める装填物が装填する形態が例示される。スタックのセルのうちの凹部に対面する部分では、面圧が作用しにくいためである。
延設補強部の延設方向における中央部の曲げ弾性率をαcとし、延設補強部の延設方向における端部の曲げ弾性率をαeとすると、αc>αeに設定する形態が例示される(請求項10)。この場合、延設補強部の曲げ剛性が向上し、エンドプレートが曲げ変形しにくくなる。曲げ弾性率とは、延設補強部を反るように曲げる方向に力を延設補強部に作用させるときにおける弾性率を意味する。ここで、延設補強部をエンドプレートから突出させる場合には、延設補強部の延設方向における中央部の突出量をβcとし、延設補強部の延設方向における端部の突出量をβeとすると、βc>βeに設定する形態が例示される。延設補強部の突出量が大きいほど、延設補強部の曲げ弾性率(曲げ剛性)が高くなるため、αc>αeの関係が実現される。βc/βe=1.1以上、1.2以上、3.0以下が例示される。
また、延設補強部は少なくとも3本並設されており、並設方向における端側に位置する延設補強部の曲げ弾性率は、並設方向における中間側に位置する延設補強部の曲げ弾性率よりも高く設定されている形態が例示される(請求項11)。並設方向における端側に位置する延設補強部については、荷重負荷が相対的に大きいと考えられるためである。この場合、並設方向における端側に位置する延設補強部の突出量は、並設方向における中間側に位置する延設補強部の突出量よりも高く設定される形態が例示される。
本発明によれば、リブ等の延設補強部がエンドプレートにおいて第1テンション部材と第2テンション部材とを繋ぐ方向に沿って延設されている。且つ、延設補強部は、複数本互いに並走するように並設されている。このため、リブ等の延設補強部の利用効率を高くでき、エンドプレートの反り変形の防止に有利となる。従ってスタックの発電運転において、スタックを構成するセル(MEAを含む)における面圧の変動を抑制でき、発電効率のバラツキを低減させるのに貢献できる。
本発明を具体化した各実施形態について説明する。
(実施形態1)
図1〜図6は実施形態1を示す。燃料電池スタック装置1は定置用でも車両用でも良い。図1は燃料電池スタック装置1の平面視を示す。図1に示すように、燃料電池スタック装置1は、燃料電池のスタック2と、第1エンドプレート3と、第2エンドプレート4と、第1テンション部材6Aと、第2テンション部材6Bとを備えている。
図1〜図6は実施形態1を示す。燃料電池スタック装置1は定置用でも車両用でも良い。図1は燃料電池スタック装置1の平面視を示す。図1に示すように、燃料電池スタック装置1は、燃料電池のスタック2と、第1エンドプレート3と、第2エンドプレート4と、第1テンション部材6Aと、第2テンション部材6Bとを備えている。
スタック2は、燃料電池のプレート状のセル20を積層方向(矢印X方向)に積層して形成されている。セル20は、MEA200を厚み方向に挟む配流板で形成されている。MEA200は、固体高分子系(例えばパーフルオロスルホン酸系)または無機系のイオン伝導膜204と、イオン伝導膜204を厚み方向に挟むアノード電極205およびカソード電極206とを有する。
図1に示すように、スタック2の積層方向(矢印X方向)において、スタック2の外側には、電気エネルギ取り出し用の端子部材21が配置されている。スタック2の積層方向(矢印X方向)において、スタック2の外側には、電気絶縁性をもつ第1絶縁部材22および第2絶縁部材23が配置されている。第1絶縁部材22の外側に位置するように、プレッシャプレート24が第1絶縁部材22と第1エンドプレート3との間に配置されている。
図1に示すように、第1エンドプレート3はスタック2の積層方向(横方向,矢印X方向)の一端部側に配置されており、スタック2のセル20の表面方向に沿っている第1プレート部30と、第1プレート部30の左右両側において第2エンドプレート4に向けて断面L形状に曲成された互いに対向する鍔状をなす2個の第1フランジ部31とを備えている。
図1に示すように、第2エンドプレート4はスタック2の積層方向(矢印X方向)の他端部側に配置されており、スタック2のセル20の表面方向に沿っている第2プレート部40と、第2プレート部40の左右両側において断面L形状に曲成され互いに対向する鍔状をなす2個の第2フランジ部41とを備えている。
図2および図4は第1エンドプレート3を示す。図2および図4に示すように、第1エンドプレート3は、第1凹部35をもつように第1フランジ部31に形成された複数の第1係合部34と、第1プレート部30の上部に対して曲成され外方に向かう反り防止兼用の吊り下げおよびリブ兼用の第1上フランジ部38と、第1プレート部30の下部に対して曲成され外方に向かう設置およびリブ兼用の第1下フランジ部39とを備えている。図2に示すように、第1エンドプレート3の第1フランジ部31には第1係合部34が高さ方向(矢印H方向,鉛直方向)に沿って複数個(合計4個)形成されている。各第1係合部34の高さ位置は、テンション部材6Aの第1被係合部61の高さ位置に対応するように設定されている。第1エンドプレート3の各第1係合部34は、第1被係合突起602が嵌まる第1凹部35を形成する第1包囲壁36を備えている。第1包囲壁36は、端面36pをもつ袋壁状(フック壁状)とされている。なお、第1包囲壁36のうち端面36pの反対側は、閉鎖されて閉鎖壁36mとされている。閉鎖壁36mは第1包囲壁36の強化に貢献できる。なお閉鎖壁36がなく、開放していても良い(図11参照)。
図3および図5は第2エンドプレート4を示す。図3および図5に示すように、第2エンドプレート4は、第2プレート部40の上部に対して曲成され外方に向かう持ち上げ機能およびリブ機能をもつ第2上フランジ部48と、第2プレート部40の下部に対して曲成され外方に向かう設置機能およびリブ機能をもつ第2下フランジ部49とを備えている。図3に示すように、第2エンドプレート4の第2フランジ部41には第2係合部44が高さ方向(矢印H方向,鉛直方向)に沿って複数個(合計4個)形成されている。各第2係合部44の高さ位置は、テンション部材6の第2被係合部62の高さ位置に対応するように設定されている。図3に示すように、第2エンドプレート4の第2係合部44は、第2被係合突起622が嵌まる第2凹部45を形成する第2包囲壁46を備えている。第2包囲壁46は、端面46pをもつ袋壁状(フック壁状)とされている。第2包囲壁46のうち端面46pの反対側は、閉鎖壁46mとされている。なお閉鎖壁46mが無く、開放されていても良い(図16参照)。
図1に示すように、第1エンドプレート3と第2エンドプレート4との間には、複数または単数の付勢部材5が配置されている。具体的には、付勢部材5は、第1エンドプレート3とプレッシャプレート24との間に配置されている。付勢部材5は、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4を矢印X方向において互いに離間する方向に付勢させる。これにより付勢部材5の付勢力は、スタック2の各セル20同士を互いに密接させる方向に作用する。付勢部材5の合計付勢力としては0.3〜3MPa、殊に0.5〜2.0MPaが例示される。なお、付勢部材5はコイルバネとされているが、これに限定されるものではなく、板バネ、皿バネなどの公知のバネとしても良い。なお、付勢部材5とプレッシャプレート24との間には、バネの位置決め等の他の部材が存在する場合でも良い。付勢部材5の数も複数でも良いし、単数でも良い。
図1および図2に示すように、第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bは、スタック2の積層方向(矢印X方向)に沿ったスタック側面23sを覆うように、第1エンドプレート3と第2エンドプレート4との間に配置されている。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bは、スタック2の積層方向と交差する方向(矢印Y方向)において、互いに対向するように配置されている。テンション部材6の材質は、高い強度をもつ材料(例えば炭素鋼系、合金鋼系、アルミニウム合金系)が好ましい。殊に、高い耐引張性をもつ高張力鋼(非焼入鋼、焼入鋼でも良い)が例示される。高張力鋼の場合、降伏点を上昇させ、繰り返し荷重に対して高い強度を有する。
テンション部材6A,6Bにおいて、セル積層方向(矢印X方向)の一端側(第1エンドプレート3側)には第1被係合部61が形成されており、他端側(第2エンドプレート4側)には第2被係合部62が形成されている。第1被係合部61は、第1エンドプレート3の第1係合部34と係脱可能に係合する。第2被係合部62は、第2エンドプレート4の第2係合部44と係脱可能に係合する。これにより燃料電池スタック装置1は組み付けられる。
上記したように燃料電池スタック装置1が組み付けられる状態において、発電運転に伴い、セル20のMEA200が膨潤する等の関係で、スタック2が積層方向(矢印X方向)において膨張するおそれがある。ここで、エンドプレート3,4は、テンション部材6A,6Bで接続されて拘束されているため、反り変形を発生させるおそれがある。例えば、図1に示すように、エンドプレート3,4のプレート部30,40の中央部30c,40cが矢印X方向において外方(矢印X6方向,矢印X7方向)に膨出するようにエンドプレート3,4が反り変形するおそれがある。
更に、付勢部材5の付勢力は、スタック2の各セル20同士を互いに密接させる方向に作用するため、エンドプレート3,4を矢印X方向において互いに離間させる方向に変位させようとする。ここで、前述のように第1エンドプレート3および第2エンドプレート4は、テンション部材6A,6Bに係合して接続されて拘束されているため、エンドプレート3,4は積層方向(矢印X方向)において互いに離間することができない。この場合、前述した方向にエンドプレート3,4は反り変形を発生させるおそれが付勢部材5により増加する。
この点本実施形態によれば、図2および図4に示すように、第1エンドプレート3には、延設補強部として機能するリブ8が複数本形成されている。図3および図5に示すように、第2エンドプレート4には、リブ8が複数本形成されている。各リブ8は、エンドプレート3,4を拘束する第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って連続的に延設されている。8eはリブ8の延設方向の端部を示す。8cはリブ8の延設方向の中央部を示す。
ここで、リブ8は、複数本互いに並走するように、並設方向(矢印H方向,高さ方向)において並設されている。つまり、複数のリブ8は互いに平行または疑似平行となるように並設されている。疑似平行とは、隣設するリブ8の延長線同士が20°以内、好ましく15°以内、好ましくは10°以内で交差することをいう。なお複数のリブ8は放射状には延設されていない。
断面を示す図6(A)に示すように、リブ8は、第2エンドプレート4の厚み方向において、互いに背向する凹状面80および凸状面82を備えている。これにより第2エンドプレート4の肉厚の過剰化を抑制しつつ、第2エンドプレート4の曲げ剛性を高くできる。これにより第2エンドプレート4の肉厚の過剰化を抑制しつつ、第2エンドプレート4の曲げ剛性を高くできる。第2エンドプレート4のプレート部40の平坦面40sと凹状面80との交差部800(図6(A)参照)は、円弧面とされており、スタック2側の第2絶縁部材23との引っかかりが抑止される。
更に図6(A)に示すように、リブ8の凸状面82の先端の突出量(第2エンドプレート4のうちスタック2と反対側に位置する外面4ppに対する突出量)は、K1として示される。第2エンドプレート4に形成されているリブ8の凹状面80は、スタック2側の第2絶縁部材23(材料:電気絶縁性をもつ樹脂、ゴム等)に対向しており、断面で円弧凹面を有しており、第2エンドプレート4のうち内面4ii(反り変形時においてエンドプレート4の曲げ外周側に相当する。スタック2に対向する側の面)に形成されている。これに対して、リブ8の凸状面82は、第2エンドプレート4の外面4pp(反り変形時においてエンドプレート4の曲げ外周側に相当する。スタック2に背向する側の面)において、矢印X方向においてスタック2の反対側に向けて突出しており、応力集中を回避し易いように断面で円弧凸面を有する。
第1エンドプレート3についても、内面3ii(スタック2に対向する面)ではなく、外面3pp(スタック2に背向する面)において外方に突出するようにリブ8が形成されている。即ち、第1エンドプレート3に形成されているリブ8の凹状面80は矢印X方向においてスタック2側に対向しており、応力集中を回避し易いように断面で円弧面を有する。
本実施形態によれば、図6(A)に示すように、リブ8の凹状面80は凹部81を形成する。凹部81は、第2絶縁部材23を介してスタック2側に対向しているものの、エンドプレート3,4のうち凹状面80以外の面積が大きい平坦面40sは、スタック2側に対向する。このため、スタック2のセル20(MEA200を含む)に対する面圧の均一化に有利となる。殊に、平坦面40sが第2絶縁部材23を介してスタック2側に対向するため、面圧の均一化に更に有利となる。
ここで、図4および図5から理解できるように、第2エンドプレート4がこれの面直角方向から投影されるとき、凹部81の合計投影面積よりも、平坦面40s,30sの合計投影面積が遙かに大きい。このため、スタック2のセル20全体において面圧の均一化に有利である。第1エンドプレート3に形成されているリブ8についても同様である。
また、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4は、鋼等の金属を基材とする板状材をプレス成形したプレス成形品で形成されている。リブ8は、プレス成形によりエンドプレート3,4と一体的に膨出成形されている。ここで、プレス成形が冷間加工であれば、リブ8の加工硬化を期待でき、リブ8による補強効果を更に高め得る。あるいは、リブ8が温間加工または熱間加工で形成される場合には、塑性変形性が良好であるため、成形加工量を増加させ得、リブ8の突出量を増加させることができ、リブ8による補強性の向上を期待できる。
ここで、図5から理解できるように、第4エンドプレート4がこれの面直角方向に沿って投影されるとき、リブ8は、MEA200のアノード電極205およびカソード電極206の位置に重なる位置に設定されている。同様に、図4から理解できるように、第1エンドプレート3が面直角方向に沿って投影されるとき、リブ8は、MEA200のアノード電極205およびカソード電極206の位置に重なる位置に設定されている。図4および図5に示すように、アノード電極205およびカソード電極206は、輪郭205f,206fをもつ。リブ8はアノード電極205およびカソード電極206を覆うと共に、その端部8eは、中央側から輪郭205f,206fを越える位置に延設されている(図4および図5参照)。上記したように第1エンドプレート3および第2エンドプレート4のうちリブ8が形成されている部分については、リブ8の補強効果により曲げ弾性率(曲げ剛性)が高くなり、エンドプレート3,4の反り変形が抑制されている。従って、MEA200のアノード電極205およびカソード電極206における面圧が安定化し、発電効率が確保される。
本実施形態によれば、図4に示すように、第3エンドプレート3の左右両側の第1フランジ部31には、前述したように、互いに対向する複数の第1係合部34が形成されている。第1エンドプレート3において、リブ8は、第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って延設されている。図5に示すように、第4エンドプレート4の左右両側の第2フランジ部41には、前述したように、互いに対向する複数の第2係合部44が形成されている。第2エンドプレート4において、リブ8は、第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って延設されている。
ところで、第2エンドプレート4における反り変形を引き起こす力は、第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bを介して第2エンドプレート4に伝達される。殊に、第2係合部44と第2被係合部62との係合を介して第2エンドプレート4に伝達される。同様に、第1エンドプレート3における反り変形を引き起こす力は、第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bを介して第1エンドプレート3に伝達される。殊に、第1係合部34と第1被係合部61との係合を介して第1エンドプレート3に伝達される。このような場合、反り変形を引き起こす力が大きく、エンドプレート3,4の厚みが過剰でないときには、エンドプレート3,4が反り変形するおそれがある。
ここで、第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向を矢印Y方向とし、非積層方向であり且つ矢印Y方向に直交する方向を矢印H方向とするとき、仮に、第1エンドプレート3においてリブが矢印H方向に沿って形成されていると共に、第2エンドプレート4において矢印H方向に沿って形成されている場合には、リブは、テンション部材6A,6Bから伝達される反り発生力に抵抗する抵抗性が低減される。場合によっては、矢印H方向(第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向と直交する方向)に延びるリブは、エンドプレート3,4の反り変形を促進させることにもなりかねない。
この点について本実施形態によれば、延設補強部としてのリブ8は、前述したように、エンドプレート3,4を拘束している第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って延設されており、矢印H方向(テンション部材6A,6Bを繋ぐ方向に対して直交する方向)に沿って延びていない。このため全部のリブ8はエンドプレート3,4の曲げ弾性率(曲げ剛性)を効果的に高めることができる。故に、テンション部材3,4の反り変形を効果的に抑制することができ、スタック2のセル20の面圧を安定化させ得る。
ここで、エンドプレート3,4のうち係合部34,44付近に引張力が相対的に大きくなることがある。この場合、第1エンドプレート3においてはリブ8は複数の第1係合部34同士を繋ぐ仮想線WA1(図4参照)に沿って延設されているため、第1テンション部材3の反り変形の抑制に有利である。同様に、第2テンション部材4のうち第2係合部44付近に引張力が相対的に大きくなることがある。この場合、リブ8は、複数の第2係合部44同士を繋ぐ仮想線WA2(図5参照)に沿って延設されているため、第2エンドプレート4の反り変形の抑制に有利である。
仮に、第1エンドプレート3においてリブ8が仮想線WA1に直交する仮想線WB1(図4参照)に沿って形成されていると共に、第2エンドプレート4において仮想線WA2に直交する仮想線WB2(図5参照)に沿って形成されていると、リブ8は、テンション部材6A,6Bから係合部34,44を介して伝達される引張力に抵抗する抵抗力が低減され、場合によっては、エンドプレート3,4の反り変形を促進させることになりかねない。
ところで本実施形態によれば、リブ8に形成されている凹部81は空間であるため(図6(A)参照)、スタック2のセル20のうちの凹部81に対面する部分では、セル20に対して面圧を作用させにくいおそれがある。しかしながら図6(A)に示すように、第2エンドプレート4とスタック2との間には、中間部材として第2絶縁部材23が介在している。このためリブ8のうち、スタック2に面圧を作用させにくい凹部81がスタック2に対向しているという影響が緩和される。故にスタック2のセル20における面圧の均一化に貢献できる。
但し場合によっては、図6(B)に示すように、リブ8の凹状面80で区画される凹部81に、凹部81の空間を埋める装填物90(例えば硬質樹脂または金属)を必要に応じて装填することもできる。凹部81の空間を埋める装填物90を装填しても良い。スタック2のセル20のうち凹部81に対面する部分に対しても。セル20に面圧を作用させ易い。
また、図6(C)に示すように、第2絶縁部材23の材質が厚み方向に圧縮変形可能である場合には、第2エンドプレート4とスタック2との間に配置されている第2絶縁部材23が厚み方向に圧縮される。このため、リブ8の凹状面80が内面4iiに形成されているといえども、第2絶縁部材23の材料が凹部81に部分的に装填されることができる。この場合、セル20における面圧のバラツキ低減に貢献できる。
さて本実施形態によれば、各リブ8の延設方向(矢印Y方向)における中央部8cの曲げ弾性率をαcとし、リブ8の延設方向における端部8eの曲げ弾性率をαeとするとき、αc=αe、αc≒αeに設定することができる。この場合、リブ8の形成が容易である。αc/αe=0.8〜1.2の範囲、0.9〜1.1の範囲が例示される。ここで、リブ8の延設方向における中央部8cの突出量をβcとし、リブ8の延設方向における端部8eの突出量をβeとすると、βc=βe,βc≒βeに設定することができる。βc/βe=0.8〜1.2の範囲、0.9〜1.1の範囲が例示される。
但し本実施形態によれば、場合によっては、αc>αeに設定することができる。この場合、リブ8の延設方向(矢印Y方向)における中央部8cの曲げ弾性率が高くなるため、リブ8の曲げ剛性が高くなり、リブ8による補強性が向上し、エンドプレート3,4が曲げ変形しにくくなる。ここで、βc>βeに設定することができる。一般的には、リブ8の突出量が大きいほど、リブ8の曲げ弾性率(曲げ剛性)が高くなり、エンドプレート3,4が曲げ変形しにくくなる。リブ8をプレス成形で形成する場合には、リブ8を成形するプレス型の型部分の突出量を変化させれば良い。
なお、図5に示すように、第2エンドプレート4の第2プレート部40は、酸化剤導入孔71、冷却水導入孔73、燃料導入孔75を備えていると共に、酸化剤導出孔72、スタック2を冷却する冷却水導出孔74、燃料導出孔76を備えている。酸化剤導入孔71はスタック2の酸化剤極の入口に繋がる。冷却水導入孔73はスタック2の内部の冷媒が流れる冷却通路の入口に繋がる。燃料導入孔75はスタック2の燃料極の入口に繋がる。酸化剤導出孔72はスタック2の酸化剤極の出口に繋がる。冷却水導出孔74はスタック2の内部の冷却通路の出口に繋がる。燃料導出孔76はスタック2の燃料極の出口に繋がる。上記した孔71〜76は、第2エンドプレート4において、MEA200に対向する部分の外側に形成されている。なお、各導入孔および各導出孔の位置はこれに限定されるものではなく、燃料、酸化剤および冷却水の流れ方向に応じて適宜変更できる。
上記したように酸化剤導入孔71、冷却水導入孔73等が上部および下部に形成されている第2エンドプレート4では、それだけ強度が低下し、反り変形が誘発されるおそれがある。このような第2エンドプレート4に補強用のリブ8を並走させることは極めて有効である。
(実施形態2)
図7〜図16は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。図7は、加湿器700を図略の取付具により第2エンドプレート4側に連結している燃料電池スタック装置1の斜視図を示す。図8は燃料電池スタック装置1の側面図を示す。図9はテンション部材6Aの側面視を示す。第1テンション部材6A,第2テンション部材6Bは同一構造であるため、第1テンション部材6Aについて説明する。
図7〜図16は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。図7は、加湿器700を図略の取付具により第2エンドプレート4側に連結している燃料電池スタック装置1の斜視図を示す。図8は燃料電池スタック装置1の側面図を示す。図9はテンション部材6Aの側面視を示す。第1テンション部材6A,第2テンション部材6Bは同一構造であるため、第1テンション部材6Aについて説明する。
図9に示すように、テンション部材6Aは平板形状をなしており、上辺6u、下辺6d、2つの側辺6sを備えている。テンション部材6Aは、矢印H方向(高さ方向)に間隔を隔てて並設された複数の第1被係合部61と、矢印H方向に間隔を隔てて並設された複数の第2被係合部62とを備えている。テンション部材6Aの第1被係合部61は、第1エンドプレート3の第1係合部34に係合可能であるため、第1係合部34に対面可能な位置に形成されている。テンション部材6Aの第2被係合部62は、第2エンドプレート4の第2係合部44に係合可能であるため、第2係合部44に対面可能な位置に形成されている。
図9に示すように、テンション部材6Aにおいて、第1被係合部61は、テンション部材6Aを厚み方向に貫通する第1被係合開口601と、第1被係合開口601の縁に凸をなす爪状に形成された第1被係合突起602とを備えている。第1被係合突起602は先端602eをもつ。第1被係合開口601は丸みをもつほぼ四角形状をなしており、スタック2の積層方向(矢印X方向)において互いに対向する直状をなす辺601a,辺601bと、スタック2の高さ方向(矢印H方向)において互いに対向する辺601c,辺601dとをもつ。第1被係合突起602は、辺601a,辺601bのうちスタック2の積層方向(矢印X方向)において外側の辺601aに一体に形成されており、第2エンドプレート4に向かう方向(矢印X2方向)に指向している。
図9に示すように、第1被係合開口601を構成する辺601c,辺601dは、凹丸み状をもつ円弧軌跡で規定されている。この場合、第1被係合開口601における応力集中を緩和でき、第1被係合開口601の耐久性の向上に有利である。更に、図10に示すように、辺601aの端領域601x、辺601bの端領域601wは、それぞれ丸みをもつ。この場合、応力集中の緩和に一層有利であり、第1被係合開口601の耐久性の向上に一層有利である。
更に、図9に示すように、テンション部材6において、第2被係合部62は、テンション部材6Aを厚み方向に貫通する第2被係合開口621と、第2被係合開口621の縁部に形成された第2被係合突起622とを備えている。第2被係合開口621は、スタック2の積層方向(矢印X方向)において互いに対向するほぼ直状をなす辺621a,辺621bと、スタック2の高さ方向(矢印H方向)において互いに対向すると共に丸みをもつ辺621c,辺621dとをもつ。第2被係合突起622は、辺621a,辺621bのうちスタック2の積層方向(矢印X方向)において外側の辺621aに形成されており、第1エンドプレート3に向かう方向(矢印X2方向)に指向している。
本実施形態によれば、図8に示すように、第1エンドプレート3の第1係合部34を構成する上側の第1辺壁34u、下側の第1辺壁34dは、所定の曲率で曲成された円弧凸状に形成されており、第1係合部34の第1包囲壁36の三次元膨出化が進行している。この場合、第1係合部34における応力集中を緩和でき、第1係合部34の耐久性を向上させるのに有利である。同様に、第2エンドプレート4の第2係合部44を構成する上側の第2辺壁44u、下側の第2辺壁44dは、所定の曲率で曲成された円弧凸状に形成されており、第2係合部44の第2包囲壁46の三次元膨出化が進行している。この場合、第2係合部44における応力集中を緩和でき、第2係合部44の耐久性を向上させるのに有利である。なお、図8において、スタック2はスタック下面2dとスタック上面2uとを備えている。
次に、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4にテンション部材6A,6Bを組み付ける手順について説明を加える。図11〜図14は、第1エンドプレート3の第1係合部34とテンション部材6Aの第1被係合部61とを係脱可能に係合させる過程を示す。第2エンドプレート4の第2係合部44とテンション部材6Aの第2被係合部62とを係合させる過程も同様である。便宜上、図11〜図14に従って、第1エンドプレート3の第1係合部34とテンション部材6Aの第1被係合部61とを係合させる過程を説明する。
図11において、矢印Y方向は、リブ8の延設方向に相当しており、且つ、スタック2の積層方向(矢印X方向)と直交(交差)する方向を示す。矢印Y方向において、テンション部材6Aの第1被係合部61の第1被係合開口601を、第1エンドプレート3の第1フランジ部31の第1係合部34に接近させた状態で対向させる。次に、テンション部材6Aを第1エンドプレート3に対して矢印Y1方向(図11参照)に沿って相対移動させて更に接近させる。これにより図11に示すように、第1エンドプレート3のフック壁状をなす第1係合部34の第1包囲壁36と、テンション部材6Aの第1被係合部61の第1被係合開口601とを嵌め込む(図12参照)。この場合、図示はしないものの、同様に、第2エンドプレート4の第2係合部44はテンション部材6Aの第2被係合部62の第2被係合開口621に嵌め込まれる。
この状態において、付勢部材5の付勢力が作用すると、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4は、スタック2の積層方向(矢印X方向)において互いに離間させる方向に付勢されて相対移動する。即ち、第1係合部34がテンション部材6Aの第1被係合部61の第1被係合開口601に嵌め込まれた状態において、第1エンドプレート3が矢印X1方向(付勢力の付勢方向)に付勢されて変位する(図12,図13参照)。この結果、第1エンドプレート3の第1係合部34の第1凹部35は、テンション部材6Aの第1被係合部61の第1被係合突起602に嵌まり、両者の係合度が進行する(図13,図14参照)。
図14は、第1テンション部材6Aの組み付けが終了した状態における第1係合部34付近の斜視図を示す。図15は同断面図を示す。組み付けが完了した状態では、図14に示すように、第1係合部34の第1包囲壁36の端面36pが、第1被係合突起602をもつ辺601aに前記付勢力により強く押圧される。なお、辺601a付近(殊に、辺601a付近において第1被係合突起602付近)に応力が集中し易い領域が存在する(図10および図14において×印として示す)。
また図15に示すように、第1エンドプレート3の第1被係合突起602は第1凹部35内に進入し、第1包囲壁36により覆われて第1包囲壁36に係合している。このため、図15に示す第1被係合突起602は、矢印Y2方向(スタック2の積層方向と交差する方向の外方)に容易には離脱することができない。即ち、エンドプレート3は矢印Y2方向(スタック2の積層方向と交差する方向の外方)に容易には離脱することができない。
図16は、組み付けが終了した状態における第2エンドプレート4の第2係合部44付近の斜視図を示す。図16に示すように、第2エンドプレート4の第2被係合部62側については、第2被係合突起622をもつ辺621aは、第2係合部44の第2包囲壁46の端面46pに前記付勢力により押圧される。なお、辺621a付近(殊に、辺621a付近において第2被係合突起622付近)に応力が集中し易い領域が存在する(図16において×印として示す)。また図16に示すように、第2エンドプレート4の第2被係合突起622は第2凹部45内に進入し、第2包囲壁46により覆われて第2包囲壁46に係合している。このため、第2被係合突起622は、矢印Y2方向(スタック2の積層方向と交差する方向の外方)に容易には離脱することができない。第2テンション部材6Bについても同様に取り付けることができる。
なお、テンション部材6Aを第1エンドプレート3および第2エンドプレート4から取り外す場合について説明する。この場合、図14に示す状態において、付勢部材5の付勢力に抗しつつ、作業者またはロボットなどが第1エンドプレート3と第2エンドプレート4との間隔を狭める。すると、第1係合部34の係合状態は、図14に示す状態→図13に示す状態→図12に示す状態に順に移行する。そして、図12に示す状態において、テンション部材6Aを矢印Y2方向(スタック2のセル20の積層方向と交差する方向の外側)に相対的に移動させれば、テンション部材6Aを第1エンドプレート3および第2エンドプレート4から取り外すことができる。第2係合部44についても同様である。
以上説明したように本実施形態によれば、第1エンドプレート3とテンション部材6Aとの組み付け、更には、第2エンドプレート4とテンション部材6Aとの組み付けにあたり、付勢部材5の付勢力を利用することにより、締結ボルトをほとんどあるいは全く用いることなく、第1エンドプレート3の第1係合部34とテンション部材6Aの第1被係合部61とを係合できる。同様に、第2エンドプレート4の第2係合部44とテンション部材6Aの第2被係合部62とを係合できる。この場合に置いても、付勢部材5の付勢力を利用することにより、締結ボルトをほとんどあるいは全く用いることなく組み付け得る。従って、締結ボルトを廃止することができる。
なお、必要に応じて、補助的に締結ボルトを用いても良い。この場合においても、使用される締結ボルトの数は従来よりも少なく、締結ボルトも従来よりも小型である。更に、組み付けにあたり、締結ボルトが廃止されているため、高い熟練度を廃止するのに有利である。
また、高い引張強度を有する高張力鋼でテンション部材6A,6Bを形成すれば、テンション部材6Aの強度を確保しつつこれの厚みを更に薄くでき、テンション部材6Aの軽量化を図り得る。また高張力鋼等の鋼板の厚みであっても、プレス成形によって係合部を作製することができる。
図8はテンション部材6Aと共にエンドプレート3,4の側面視を示す。図8に示すように、第1係合部34の第1包囲壁36を構成する上側の辺壁34uおよび下側の辺壁34dは、側面視において、円弧凸形状をなす。この場合、第1係合部34の第1包囲壁36における応力集中の緩和に有利である。同様に、図8に示すように、第2係合部44の上側の辺壁44uおよび下側の辺壁44dは、側面視において、円弧凸形状をなす。この場合、第2係合部44の第2包囲壁46における応力集中の緩和に有利である。従って第1係合部34および第2係合部44の耐久性の向上に貢献できる。
図11は、第1エンドプレート3の第1フランジ部31の第1係合部34の第1包囲壁36付近を示す。第1包囲壁36は、第1包囲壁36に隣接する小開口37を第1エンドプレート3に形成した後に、金属製の第1エンドプレート3の第1フランジ部31の壁部をプレス成形で部分的に矢印Y3方向に膨出成形させることにより、端面36pを形成しつつ、ほぼ膨出壁状に形成されている。この場合、プレス成形が冷間加工であれば、第1係合部34の第1包囲壁36を加工硬化により強化させて耐久性を更に向上させることができる。第2係合部44の第2包囲壁46についても同様である。なお、プレス成形は冷間加工に限らず、温間加工、熱間加工にしても良い。
更に、図11に示すように、第1係合部34の第1凹部35の入口35i側には、小開口37が第1フランジ部31を厚み方向に貫通するように形成されている。この場合、小開口37が第1係合部34の第1包囲壁36に隣設して形成されているため、プレス成形の際に、第1包囲壁36の膨出成形が容易となる。ここで図11に示すように、小開口37の長さL1とし、第1係合部34の第1包囲壁36の高さ方向のサイズをL2とすると、L1はL2よりも大きく設定されている(L1>L2)。この結果、図11に示すように、小開口37は、第1凹部35の入口35iよりも外側(上側)に位置する開口部37aと、第1凹部35の入口35iよりも外側(下側)に位置する開口部37cとをもつ構造を備えている。かかる構造によれば、組み付け時、プレス成形時等における第1包囲壁36および小開口37付近の応力集中を抑えるのに有利となる。更に図7に示すように、開口部37aの縁37eと、開口部37cの縁37fとは、円弧凹状(ほぼ半円形状)とされており、前述したように端面36pが押圧されるときであっても、第1包囲壁36付近における応力集中の緩和に一層有利である。従って、第1包囲壁36の耐久性の向上を一層図り得る。
ところで、テンション部材6A,6Bは、厚みが厚いため軽量化が要請されている。ここで、図9に示すように、第1被係合突起602および第2被係合突起622は、スタック2の積層方向(矢印X方向)に沿って突設されている。テンション部材6Aは、これの厚み方向に貫通する軽量化用の開口窓65(図9参照)を複数備えている。これによりテンション部材6Aが軽量化されている。開口窓65は、矢印X方向に沿って長く延設されており、長手方向の端65a,65cは半円形状をなす。テンション部材6Aにおいて、隣設する開口窓65間には壁部分6mが矢印X方向に沿って延設されている。
換言すると、図9に示すように、開口窓65は、第1被係合開口601と第2被係合開口621との間に形成されている。ここで、図9に示す仮想線Paは、テンション部材6Aにおいて、矢印X方向において互いに隣設する第1被係合部61および第2被係合部62について、第1被係合部61を構成する第1被係合突起602の高さ方向(矢印H方向)の中心と、第2被係合部62を構成する第2被係合突起622の高さ方向(矢印H方向)の中心とを繋ぐ仮想線である。図9に示す仮想線Pc,Peは、高さ方向(矢印H方向,第1係合部34の並設方向,第2係合部44の並設方向)において互いに隣設する仮想線Pa間に位置する。図9に示すように、仮想線Paに沿って、軽量化用の開口窓65がテンション部材6Aにおいて延設されている。
ここで、エンドプレート3,4とテンション部材6Aとが組み付けられている状態のときには、図9において、第1被係合開口601のうち第1被係合突起602を有する辺601aに引張力F1(図9参照,発電運転時におけるスタック2の積層方向における膨張、付勢部材5の付勢力に基づく)が作用する。実際的には、引張力F1は、辺601aのうち第1被係合突起602の両脇付近に作用するが、便宜上、辺601aに作用すると取り扱うことができる。力F1,F2は仮想線Paに沿って作用すると考えられる。同様に、第2被係合開口621のうち第2被係合突起622を有する辺621aに力F2(力F1と反対方向,図9参照,発電運転時におけるスタック2の積層方向における膨張、付勢部材5の付勢力に基づく)が作用する。
ここで、開口窓65は、仮想線Pc,Peの位置に形成するのではなく、仮想線Paの位置において、第1被係合開口601と第2被係合開口621との間に形成されている。開口窓65が仮想線Paの位置に形成されているため、仮想線Paに沿った伸び変位が期待され、前記した応力集中が軽減される。上記した仮想線Pc,Peの位置には壁部分6mが形成されている。なお、テンション部材6Aは高い強度をもつ材料(例えば高張力鋼)で形成されているため、開口窓65を形成しても支障がない。
本実施形態によれば、エンドプレート3,4のうち係合部34,44付近における引張力が相対的に大きくなる。この場合、第1エンドプレート3においてはリブ8は複数の第1係合部34同士を繋ぐ仮想線WA1に沿って延設されているため、第1テンション部材3の反り変形抑制に有利である。同様に第2テンション部材4のうち第2係合部44付近における引張力が相対的に大きくなる。この場合、リブ8は、複数の第2係合部44同士を繋ぐ仮想線WA2に沿って延設されているため、第2エンドプレート4の反り変形抑制に有利である。
本実施形態によれば、図7に示すように、リブ8(8f,8s,8t,8r)は互いに平行または疑似平行で並走するように、並設方向(矢印H方向)において複数本(合計4本)並設されている。なお、リブ8(8f,8s,8t,8r)の曲げ弾性率(曲げ剛性)を、同一またはほぼ同一とすることができる。従ってリブ8(8f,8s,8t,8r)の突出量を同一またはほぼ同一とすることができる。
(実施形態3)
図17は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1包囲壁36は第1凹部35をもつ。第1凹部35において、軽量化等のため、入口35iと反対側にも開口35kが形成されている。前述したように、テンション部材6Aと第1エンドプレート3とを組み付けるときには、テンション部材6Aの第1被係合突起602をもつ辺601aは、第1係合部34の第1包囲壁36の端面36pに押圧されて係合する。かかる係合構造であるため、第1包囲壁36の開口35kを形成しても、係合力の維持には支障がないためである。更にプレス工程において型抜き性が容易である。本実施形態においても、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4とテこのようにンション部材6Aとは、締結ボルトを用いることなく、組み付けられる。
図17は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1包囲壁36は第1凹部35をもつ。第1凹部35において、軽量化等のため、入口35iと反対側にも開口35kが形成されている。前述したように、テンション部材6Aと第1エンドプレート3とを組み付けるときには、テンション部材6Aの第1被係合突起602をもつ辺601aは、第1係合部34の第1包囲壁36の端面36pに押圧されて係合する。かかる係合構造であるため、第1包囲壁36の開口35kを形成しても、係合力の維持には支障がないためである。更にプレス工程において型抜き性が容易である。本実施形態においても、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4とテこのようにンション部材6Aとは、締結ボルトを用いることなく、組み付けられる。
(実施形態4)
図18は実施形態4に係る第2エンドプレート4を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図18に示すように、第2エンドプレート4において、リブ8は、第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って延設されている。即ち、リブ8は、左右両側の第2フランジ部41に形成されている複数の第2係合部44同士を繋ぐ仮想線WA2に重ならないように延設されている。換言すると、リブ8は、隣設する仮想線WA2間に複数本互いに疑似平行または平行となるように配置されている。第1エンドプレート3についても同様であり、複数の第1係合部34同士を繋ぐ仮想線WA1に重ならないように延設されている。
図18は実施形態4に係る第2エンドプレート4を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図18に示すように、第2エンドプレート4において、リブ8は、第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って延設されている。即ち、リブ8は、左右両側の第2フランジ部41に形成されている複数の第2係合部44同士を繋ぐ仮想線WA2に重ならないように延設されている。換言すると、リブ8は、隣設する仮想線WA2間に複数本互いに疑似平行または平行となるように配置されている。第1エンドプレート3についても同様であり、複数の第1係合部34同士を繋ぐ仮想線WA1に重ならないように延設されている。
(実施形態5)
図19は実施形態5に係る第2エンドプレート4を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図19に示すように、リブ8(8f,8s,8t,8r)は並設方向(矢印H方向)において複数本(合計4本)並設されている。ここで、リブ8f,8rは、リブ8の並設方向(矢印H方向)における端側に位置するため、荷重負荷が大きいと推察される。殊に、第2エンドプレート4においては強度低下の要因となる孔71〜76が形成されているため、孔71〜76に近いリブ8f,8rは、荷重負荷が大きいと推察される。
図19は実施形態5に係る第2エンドプレート4を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図19に示すように、リブ8(8f,8s,8t,8r)は並設方向(矢印H方向)において複数本(合計4本)並設されている。ここで、リブ8f,8rは、リブ8の並設方向(矢印H方向)における端側に位置するため、荷重負荷が大きいと推察される。殊に、第2エンドプレート4においては強度低下の要因となる孔71〜76が形成されているため、孔71〜76に近いリブ8f,8rは、荷重負荷が大きいと推察される。
そこで、リブ8の並設方向(矢印H方向)における端側に位置するリブ8fおよび/またはリブ8rの曲げ弾性率(曲げ剛性)は、並設方向(矢印H方向)における中間側に位置するリブ8s,8tの曲げ弾性率(曲げ剛性)よりも高く設定されている。リブ8f,8rの曲げ弾性率(曲げ剛性)を高くするためには、リブ8f,8rの突出量を、中間位置のリブ8s,8tの突出量よりも大きく設定することができる。
(実施形態6)
図20は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図20に示すように、第2エンドプレート4に形成されている線状の延設補強部8nは、レーザビームや電子ビーム等の高エネルギ密度ビームの照射により硬化(例えば焼き入れ等)されて形成されている。高エネルギ密度ビームの幅は小さいため、延設補強部8nの幅を小さくできる。更にエンドプレート3,4の歪みを抑制させ易いため、延設補強部8nの面高さは第1エンドプレート4の第2プレート部40の面高さに対して、ほぼ面一状態とされている。延設補強部8nは第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って延設されている。これによりテンション部材6A,6Bを介して第2エンドプレート4の反り変形を促進させる引張力が作用したとしても、反り変形は抑制される。同様に第1エンドプレート3も同様の構造とされており、第1エンドプレート3の反り変形が抑制される。
図20は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図20に示すように、第2エンドプレート4に形成されている線状の延設補強部8nは、レーザビームや電子ビーム等の高エネルギ密度ビームの照射により硬化(例えば焼き入れ等)されて形成されている。高エネルギ密度ビームの幅は小さいため、延設補強部8nの幅を小さくできる。更にエンドプレート3,4の歪みを抑制させ易いため、延設補強部8nの面高さは第1エンドプレート4の第2プレート部40の面高さに対して、ほぼ面一状態とされている。延設補強部8nは第1テンション部材6Aと第2テンション部材6Bとを繋ぐ方向(矢印Y方向)に沿って延設されている。これによりテンション部材6A,6Bを介して第2エンドプレート4の反り変形を促進させる引張力が作用したとしても、反り変形は抑制される。同様に第1エンドプレート3も同様の構造とされており、第1エンドプレート3の反り変形が抑制される。
(実施形態7)
図21は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図21(A)に示すように、リブ8は、第2エンドプレート4の厚み方向において互いに背向する凹状面80および凸状面82を備えている。これにより第2エンドプレート4の肉厚の過剰化を抑制しつつ、第2エンドプレート4の曲げ剛性を高くできる。ここで図21(A)に示すように、セル積層方向(矢印X方向)において、凸状面82はスタック2側に対向するように、エンドプレート4の内面4iiに突出しており、凹状面80はスタック2と反対側の外面4ppに設けられている。この場合、第2エンドプレート4が反り変形されるとき、第2エンドプレート4の曲げ外周側である外面4ppではなく、曲げ内周側である内面4iiにリブ8の凸状面82が形成されている。このため第2エンドプレート4の反り抑制に有利である。第1エンドプレート3についても、同様な構造でリブ8が形成されている。
図21は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図21(A)に示すように、リブ8は、第2エンドプレート4の厚み方向において互いに背向する凹状面80および凸状面82を備えている。これにより第2エンドプレート4の肉厚の過剰化を抑制しつつ、第2エンドプレート4の曲げ剛性を高くできる。ここで図21(A)に示すように、セル積層方向(矢印X方向)において、凸状面82はスタック2側に対向するように、エンドプレート4の内面4iiに突出しており、凹状面80はスタック2と反対側の外面4ppに設けられている。この場合、第2エンドプレート4が反り変形されるとき、第2エンドプレート4の曲げ外周側である外面4ppではなく、曲げ内周側である内面4iiにリブ8の凸状面82が形成されている。このため第2エンドプレート4の反り抑制に有利である。第1エンドプレート3についても、同様な構造でリブ8が形成されている。
第2エンドプレート4とスタック2との間には第2絶縁部材23が介在している。図21(A)に示すように、第2絶縁部材23は、電気絶縁性をもつ絶縁層23sと、絶縁層23sよりも軟質の軟質層23rとを備えている。軟質層23rはリブ8の凸状面82の突出量を吸収し易い。このためスタック2に与える面圧の均一化に有利である。また図21(B)に示すように、第2絶縁部材23の材料自体が凸状面82の突出量を吸収できる程度の性質を有すれば、軟質層を廃止することもできる。この場合においても、第2エンドプレート4の曲げ内周側にリブ8の凸状面82が形成されているため、第2エンドプレート4の反り抑制に有利である。
加えて、図21(A)(B)に示すように、リブ8の凹状面80は第2エンドプレート4のうちスタック2と反対側の外面4ppに設けられているため、第2エンドプレート4の反り変形を抑えつつ、加湿器700の端面701を第2エンドプレート4に接触またはできるだけ接近させることができる。この場合、スタック2が発電運転しているとき、スタック2の熱を加湿器700に伝達させるのに有利となり、加湿器700におけるカソードガスの加湿効率を高めるのに有利となる。環境温度が低いときであっても、加湿器700からスタック2に供給されるカソードガスの温度を高温側に維持できるため、カソードガスに保持できる水分量を増加させ得るためである。なお加湿器700はアノードガスを加湿させることにしても良い。
(実施形態8)
図22は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bのうちセル積層方向(矢印X方向)の一端部は、取付具310(例えばボルト)により第1エンドプレート3に連結されている。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bのうちセル積層方向の他端部は、取付具410(例えばボルト)により第2エンドプレート4に連結されている。この場合にも付勢部材5は、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4を矢印X方向において互いに離間する方向に付勢させる。これにより付勢部材5の付勢力は、スタック2の各セル20同士を互いに密接させる方向に作用する。このため第1エンドプレート3および第2エンドプレート4には反り変形が発生するおそれがある。しかしリブ8が第1エンドプレート3および第2エンドプレート4に形成されているため、反り変形は抑制される。
図22は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bのうちセル積層方向(矢印X方向)の一端部は、取付具310(例えばボルト)により第1エンドプレート3に連結されている。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bのうちセル積層方向の他端部は、取付具410(例えばボルト)により第2エンドプレート4に連結されている。この場合にも付勢部材5は、第1エンドプレート3および第2エンドプレート4を矢印X方向において互いに離間する方向に付勢させる。これにより付勢部材5の付勢力は、スタック2の各セル20同士を互いに密接させる方向に作用する。このため第1エンドプレート3および第2エンドプレート4には反り変形が発生するおそれがある。しかしリブ8が第1エンドプレート3および第2エンドプレート4に形成されているため、反り変形は抑制される。
(実施形態9)
図23は実施形態9を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1テンション部材6Aは第1被係合部61Cおよび第2被係合部62Cをもつ。第2テンション部材6Bは第1被係合部61Cおよび第2被係合部62Cをもつ。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bの第1被係合部61Cは、第1エンドプレート3の第1係合部34Cに機械的に着脱可能に係合する。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bの第2被係合部62Cは、第2エンドプレート4の第2係合部44Cに機械的に着脱可能に係合する。
図23は実施形態9を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1テンション部材6Aは第1被係合部61Cおよび第2被係合部62Cをもつ。第2テンション部材6Bは第1被係合部61Cおよび第2被係合部62Cをもつ。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bの第1被係合部61Cは、第1エンドプレート3の第1係合部34Cに機械的に着脱可能に係合する。第1テンション部材6Aおよび第2テンション部材6Bの第2被係合部62Cは、第2エンドプレート4の第2係合部44Cに機械的に着脱可能に係合する。
(実施形態10)
図24は実施形10を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1テンション部材6Aは第1被係合部61Dおよび第2被係合部62Dをもつ。第2テンション部材6Bは第1被係合部61Dおよび第2被係合部62Dをもつ。テンション部材6A,6Bの第1被係合部61Dは、第1エンドプレート3の第1係合部34Dに着脱可能に係合する。テンション部材6A,6Bの第2被係合部62Dは、第2エンドプレート4の第2係合部44Dに着脱可能に係合する。
図24は実施形10を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。第1テンション部材6Aは第1被係合部61Dおよび第2被係合部62Dをもつ。第2テンション部材6Bは第1被係合部61Dおよび第2被係合部62Dをもつ。テンション部材6A,6Bの第1被係合部61Dは、第1エンドプレート3の第1係合部34Dに着脱可能に係合する。テンション部材6A,6Bの第2被係合部62Dは、第2エンドプレート4の第2係合部44Dに着脱可能に係合する。
(実施形態11)
図25は実施形態11を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。リブ8Eを有する第2エンドプレート4Eは、アルミニウム合金、鉄合金、銅合金等の金属のダイカスト品(鋳造品)で形成されており、高剛性化されている。リブ8Eは、テンション部材6A,6Bを繋ぐ方向に沿って延設されている。第1エンドプレートも同様の構造とされている。
図25は実施形態11を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。リブ8Eを有する第2エンドプレート4Eは、アルミニウム合金、鉄合金、銅合金等の金属のダイカスト品(鋳造品)で形成されており、高剛性化されている。リブ8Eは、テンション部材6A,6Bを繋ぐ方向に沿って延設されている。第1エンドプレートも同様の構造とされている。
(実施形態12)
図26は実施形態12を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。リブ8Fを有する第2エンドプレート4Fは、硬質樹脂の成形品(例えば射出成形品)で形成されている。硬質樹脂としてはポリアミド,ポリアセタール,PC,PPS,PPE,PBT,ABS,PES等のエンジニアリングプラスチックが例示される。第1エンドプレートも同様の構造とされている。
図26は実施形態12を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。リブ8Fを有する第2エンドプレート4Fは、硬質樹脂の成形品(例えば射出成形品)で形成されている。硬質樹脂としてはポリアミド,ポリアセタール,PC,PPS,PPE,PBT,ABS,PES等のエンジニアリングプラスチックが例示される。第1エンドプレートも同様の構造とされている。
(その他)
上記した実施形態1によれば、酸化剤導入孔71、冷却水導入孔73、燃料導入孔75、酸化剤導出孔72、冷却水導出孔74、燃料導出孔76が第2エンドプレート4の第2プレート部40に形成されているが、これに限らず、第1エンドプレート3の第1プレート部30に形成されていても良い。図4に示すように、第1エンドプレート3には酸化剤導入孔71、冷却水導入孔73等が形成されていない。このため場合によっては、第1エンドプレート3の強度が確保される限り、第1エンドプレート3にはリブを形成せずとも良い。
上記した実施形態1によれば、酸化剤導入孔71、冷却水導入孔73、燃料導入孔75、酸化剤導出孔72、冷却水導出孔74、燃料導出孔76が第2エンドプレート4の第2プレート部40に形成されているが、これに限らず、第1エンドプレート3の第1プレート部30に形成されていても良い。図4に示すように、第1エンドプレート3には酸化剤導入孔71、冷却水導入孔73等が形成されていない。このため場合によっては、第1エンドプレート3の強度が確保される限り、第1エンドプレート3にはリブを形成せずとも良い。
スタック2は、鉛直方向に沿った複数のセル20を水平方向に沿って積層させる構造であるが、これに限らず、水平方向に沿ったセルを鉛直方向に沿って積層させる構造としても良い。この場合には、テンション部材はセルの上面および下面に配置されるため、リブは上下方向に沿って延設させることになる。第1係合部34の数は複数個であれば良い。第2係合部44の数は複数個であれば良く、第1係合部34と同数個でも良いし、異なっていても良い。
更に、第1エンドプレート3の第1上フランジ部38、第1下フランジ部39を廃止しても良い。第2エンドプレート4の第2上フランジ部48、第2下フランジ部49を廃止しても良い。スタック2の各セル20同士を互いに密接させる方向に作用する付勢部材5が設けられているが、セル20同士の密接性が確保されるときには、付勢部材5を廃止しても良い。
リブ8の本数は3本、4本に限定されず、それ以上でも良い。エンドプレート3,4はダイカスト品等の鋳造品、鍛造品で形成しても良い。リブはプレス成形に限定されず、エンドプレートが鋳造品であるときには、鋳造で形成しても良い。エンドプレートが鍛造品であるときには、鍛造で形成しても良い。テンション部材6A,6Bはプレート状とされているが、これに限らず、腕アーム状、箱形状、バー形状でも良く、要するに、第1エンドプレートと第2エンドプレートとが積層方向において離間しないように拘束できるものであれば良い。
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)第1エンドプレートと、前記第1エンドプレートと対向する位置に設けられた第2エンドプレートと、前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとの間に設けられ燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、前記スタックの積層方向に沿って延設され且つ前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとに接続されたテンション部材とを具備していることを特徴とする燃料電池スタック装置。
(付記項2)第1エンドプレートと、前記第1エンドプレートと対向する位置に設けられた第2エンドプレートと、前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとの間に設けられ燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、前記スタックの積層方向に沿って延設され且つ前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとに接続されたテンション部材とを具備しており、前記第1エンドプレートおよび前記第2エンドプレートのうちの少なくとも一方は、延設補強部を備えていることを特徴とする燃料電池スタック装置。エンドプレートが強化され、セルの面圧が安定する。
(付記項1)第1エンドプレートと、前記第1エンドプレートと対向する位置に設けられた第2エンドプレートと、前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとの間に設けられ燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、前記スタックの積層方向に沿って延設され且つ前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとに接続されたテンション部材とを具備していることを特徴とする燃料電池スタック装置。
(付記項2)第1エンドプレートと、前記第1エンドプレートと対向する位置に設けられた第2エンドプレートと、前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとの間に設けられ燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、前記スタックの積層方向に沿って延設され且つ前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとに接続されたテンション部材とを具備しており、前記第1エンドプレートおよび前記第2エンドプレートのうちの少なくとも一方は、延設補強部を備えていることを特徴とする燃料電池スタック装置。エンドプレートが強化され、セルの面圧が安定する。
本発明は例えば定置用、車両用、電気機器用、電子機器用、ポータブル用等の燃料電池スタック装置に利用することができる。
1は燃料電池スタック装置、2はスタック、20はセル、23は絶縁部材、24はテンション部材、3は第1エンドプレート、31は第1フランジ部、34は第1係合部、35は第1凹部、4は第2エンドプレート、41は第2フランジ部、44は第2係合部、45は第2凹部81、5は付勢部材、6Aは第1テンション部材、6Bは第2テンション部材、61は第1被係合部、601は第1被係合開口、602は第1被係合突起、62は第2被係合部、621は第2被係合開口、622は第2被係合突起、Xはスタック積層方向、8はリブ(延設補強部)、80は凹状面、81は凹部、82は凸状面を示す。
Claims (11)
- 第1エンドプレートと、
前記第1エンドプレートと対向する位置に設けられた第2エンドプレートと、
前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとの間に設けられ燃料電池のセルを積層方向に積層して形成されたスタックと、
前記スタックの積層方向に沿って延設され且つ前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとに接続された第1テンション部材と、
前記第1テンション部材に対向する位置において前記スタックの前記積層方向に沿って延設され且つ前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとに接続された第2テンション部材とを具備しており、
前記第1エンドプレートおよび前記第2エンドプレートのうちの少なくとも一方は、
前記第1テンション部材と前記第2テンション部材とを繋ぐ方向において延設され、且つ、複数本互いに並走するように並設された延設補強部を備えていることを特徴とする燃料電池スタック装置。 - 請求項1において、前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとの間には、前記セル同士の密接力が増加するように前記セルを付勢させる付勢部材が設けられていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
- 請求項1または2において、前記延設補強部は、前記第1テンション部材と前記第2テンション部材とを繋ぐ方向と直交する方向には延設されていないことを特徴とする燃料電池スタック装置。
- 請求項1〜3のうちの一項において、前記延設補強部は、前記エンドプレートの厚み方向において互いに背向する凹状面および凸状面を備えていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
- 請求項1〜3のうちの一項において、前記延設補強部は凸状面を備えており、前記凸状面は前記スタックと反対側に、または、前記スタックに対向する側に設けられていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
- 請求項1〜5のうちの一項において、前記第1エンドプレートおよび前記第2エンドプレートのうちの前記延設補強部を有するエンドプレートは、金属を基材とする板状材をプレス成形して形成されたプレス成形品であることを特徴とする燃料電池スタック装置。
- 請求項1〜6のうちの一項において、前記スタックは、イオン伝導膜をこれの厚み方向にアノード電極およびカソード電極で挟んだ膜電極接合体を備えており、
前記第1エンドプレートおよび前記第2エンドプレートのうちの少なくとも一方がこれの面直角方向に沿って投影されるとき、前記延設補強部は、前記膜電極接合体の前記アノード電極および/または前記カソード電極の位置に重なる位置に設定されていることを特徴とする燃料電池スタック装置。 - 請求項1〜7のうちの一項において、前記第1エンドプレートは、左右両側または上下両側において互いに対向する複数の第1係合部を備えており、前記第2エンドプレートは、左右両側または上下両側において互いに対向する複数の第2係合部を備えており、
前記第1エンドプレートの前記第1係合部は前記第1プレッシャ部材および前記第2プレッシャ部材のうちの一端側に機械的に係合すると共に、前記第2エンドプレートの前記第2係合部は前記第1プレッシャ部材および前記第2プレッシャ部材のうちの他端側に機械的に係合することを特徴とする燃料電池スタック装置。 - 請求項8において、前記延設補強部は、左右両側または上下両側において複数の前記第1係合部同士を繋ぐ仮想線に沿って、および/または、複数の前記第2係合部同士を繋ぐ仮想線に沿って、延設されていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
- 請求項1〜請求項9のうちの一項において、互いに並走するように並設された複数本の延設補強部のうち、少なくとも一本の前記延設補強部において、前記延設補強部の延設方向における中央部の曲げ弾性率をαcとし、前記延設補強部の延設方向における端部の曲げ弾性率をαeとすると、αc>αeに設定されていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
- 請求項1〜請求項10のうちの一項において、前記延設補強部は少なくとも3本並設されており、前記並設方向における端側に位置する前記延設補強部の曲げ弾性率は、前記並設方向における中間側に位置する前記延設補強部の曲げ弾性率よりも高く設定されていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
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