JP2009128662A - 光学プリズム、プロジェクタ及び光学プリズムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】投写画像のコントラストを従来よりも高くすることが可能な光学プリズムを提供する。
【解決手段】赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を合成するための六面体からなる光学プリズム1であって、所定の形状からなる複数のプリズム体12,14,22,24と、所定の貼り合わせ面に形成され、青色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する偏光分離層40と、偏光分離層40が形成される貼り合わせ面とは異なる他の貼り合わせ面に配置され、可視域の光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射するワイヤグリッド型の偏光分離素子30,32とを備える。偏光分離素子30,32は、偏光分離層40に対して直交せずに交差する向きとなるように、かつ、偏光分離素子30,32の光入射面の法線が光学プリズム1に入射する緑色光の光軸に対して45度傾くように配置されている。
【選択図】図7
【解決手段】赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を合成するための六面体からなる光学プリズム1であって、所定の形状からなる複数のプリズム体12,14,22,24と、所定の貼り合わせ面に形成され、青色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する偏光分離層40と、偏光分離層40が形成される貼り合わせ面とは異なる他の貼り合わせ面に配置され、可視域の光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射するワイヤグリッド型の偏光分離素子30,32とを備える。偏光分離素子30,32は、偏光分離層40に対して直交せずに交差する向きとなるように、かつ、偏光分離素子30,32の光入射面の法線が光学プリズム1に入射する緑色光の光軸に対して45度傾くように配置されている。
【選択図】図7
Description
本発明は、光学プリズム、プロジェクタ及び光学プリズムの製造方法に関する。
従来、赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を分離又は合成するための六面体からなる光学プリズムと、光学プリズムの所定の面に配置された各色光用の反射型液晶パネルとを備えるプロジェクタが知られている(例えば、特許文献1参照。)。従来のプロジェクタが備える光学プリズム(以下、従来の光学プリズムということもある。)は、複数のプリズム体が貼り合わされた構造からなり、所定の貼り合わせ面に、3つの色光のうち青色光を偏光分離する第1の偏光分離層と、可視域の光を偏光分離する第2の偏光分離層とを備える。第1の偏光分離層と第2の偏光分離層とは、互いに直交せずに交差する向きとなるように配置されている。また、第1の偏光分離層及び第2の偏光分離層はともに、誘電体多層膜からなる偏光分離層である。
従来のプロジェクタによれば、上記の構成からなる光学プリズムを備えているため、各反射型液晶パネルで光変調された3つの色光を合成して射出することが可能となる。
ところで、近年、プロジェクタから投写される画像のコントラストを高くしたいという要望がある。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、投写画像のコントラストを従来よりも高くすることが可能な光学プリズム及びプロジェクタを提供することを目的とする。また、そのような優れた光学プリズムを比較的容易に製造することが可能な光学プリズムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光学プリズムは、赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を分離又は合成するための六面体からなる光学プリズムであって、所定の形状からなる複数のプリズム体と、前記複数のプリズム体を貼り合わせることによって形成される複数の貼り合わせ面のうち所定の貼り合わせ面に形成され、赤色光及び青色光のうち一方の色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する偏光分離層と、前記複数の貼り合わせ面のうち前記偏光分離層が形成される貼り合わせ面とは異なる他の貼り合わせ面に配置され、可視域の光について前記第1の偏光成分を透過し前記第2の偏光成分を反射するワイヤグリッド型の偏光分離素子とを備え、前記偏光分離素子は、前記偏光分離層に対して直交せずに交差する向きとなるように、かつ、前記偏光分離素子の光入射面の法線が前記光学プリズムに入射する緑色光の光軸に対して45度傾くように配置されていることを特徴とする。
ところで、従来の光学プリズムにおいては、第2の偏光分離層に対して比較的角度の大きな光が入射する場合があるが、誘電体多層膜からなる第2の偏光分離層は、入射する光の角度による特性変化が大きいことから、黒画面時において、投写光学系への光漏れを生じてしまい、結果として、投写画像のコントラストを高くすることができない。
これに対し、本発明の光学プリズムによれば、従来の光学プリズムにおける第2の偏光分離層(誘電体多層膜からなる偏光分離層)に代えて、ワイヤグリッド型の偏光分離素子を備えている。ワイヤグリッド型の偏光分離素子は、誘電体多層膜からなる偏光分離層に比べて偏光分離特性の入射角度依存性が小さいため、黒画面時における投写光学系への光漏れを抑制することができ、結果として、投写画像のコントラストを従来よりも高くすることが可能となる。
これに対し、本発明の光学プリズムによれば、従来の光学プリズムにおける第2の偏光分離層(誘電体多層膜からなる偏光分離層)に代えて、ワイヤグリッド型の偏光分離素子を備えている。ワイヤグリッド型の偏光分離素子は、誘電体多層膜からなる偏光分離層に比べて偏光分離特性の入射角度依存性が小さいため、黒画面時における投写光学系への光漏れを抑制することができ、結果として、投写画像のコントラストを従来よりも高くすることが可能となる。
ところで、従来のプロジェクタにおいては、投写画像をより明るく見せるために、発光管から放射される光のうち緑色光の光量を他の色光に比べて大きくする場合がある。従来の光学プリズムは、このように比較的光量の大きな緑色光を誘電体多層膜からなる第2の偏光分離層でもって偏光分離しているが、誘電体多層膜からなる第2の偏光分離層は、熱によって黄変してしまう場合があり、第2の偏光分離層が黄変した場合には、第2の偏光分離層の部分で光量ロスを生じてしまい、投写画像の明るさが低下する。また、第2の偏光分離層が黄変することによって、上述した入射角度依存性の問題と同様に、黒画面時において、投写光学系への光漏れを生じる結果、投写画像のコントラストを高くすることができない。
これに対し、本発明の光学プリズムによれば、発光管から放射される光のうち比較的光量の大きい緑色光をワイヤグリッド型の偏光分離素子でもって偏光分離することとしているため、誘電体多層膜からなる偏光分離素子の場合のように熱によって黄変して光量ロスしてしまうのを抑制することができ、投写画像の明るさの低下を抑制することが可能となる。また、誘電体多層膜からなる偏光分離素子の場合のような熱による黄変の発生を抑制することができるため、黒画面時における投写光学系への光漏れを抑制することができ、結果として、投写画像のコントラストをさらに高くすることが可能となる。
これに対し、本発明の光学プリズムによれば、発光管から放射される光のうち比較的光量の大きい緑色光をワイヤグリッド型の偏光分離素子でもって偏光分離することとしているため、誘電体多層膜からなる偏光分離素子の場合のように熱によって黄変して光量ロスしてしまうのを抑制することができ、投写画像の明るさの低下を抑制することが可能となる。また、誘電体多層膜からなる偏光分離素子の場合のような熱による黄変の発生を抑制することができるため、黒画面時における投写光学系への光漏れを抑制することができ、結果として、投写画像のコントラストをさらに高くすることが可能となる。
本発明の光学プリズムにおいては、前記偏光分離素子は、透光性基板と、前記透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有し、前記光学プリズムを前記偏光分離素子が配置される面で切断したときの2つの三角柱形状のプリズム構造体のうち、前記透光性基板側のプリズム構造体は、前記金属格子層側のプリズム構造体に比べて、前記偏光分離素子が配置される分のサイズが小さくなるように構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、透光性基板側のプリズム構造体に偏光分離素子を加えた構造体と、金属格子層側のプリズム構造体とを同一形状とすることが可能となるとともに、金属格子層を光学プリズムの対角線上に近い位置に配置することができ、光学プリズムの形状を正六面体に近づけることが可能となる。その結果、プロジェクタなどの光学系に光学プリズムを組み込む際の位置決めが比較的容易となる。
本発明の光学プリズムにおいては、前記偏光分離素子は、前記プリズム体に対して、前記偏光分離素子における有効入射領域を除く部分で接着されていることが好ましい。
このように構成することにより、接着剤によって偏光分離素子の特性(偏光分離特性)が低下するのを防止することが可能となる。
本発明のプロジェクタは、赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を含む照明光束を生成する色光生成手段と、前記3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調する3つの反射型液晶パネルと、前記色光生成手段からの照明光束を赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離して前記3つの反射型液晶パネルに射出するとともに、前記3つの反射型液晶パネルで変調された光を合成する光学プリズムと、前記光学プリズムで合成された光を投写する投写光学系とを備え、前記光学プリズムは、本発明の光学プリズムであることを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクタによれば、上述の優れた光学プリズムを備えているため、投写画像のコントラストが従来よりも高く、かつ、投写画像が従来よりも明るいプロジェクタとなる。
本発明の光学プリズムの製造方法は、本発明の光学プリズムを製造するための方法であって、上面及び底面が直角二等辺三角形からなり、ともに同一形状の第1の三角柱プリズム及び第2の三角柱プリズムを準備するプリズム準備工程と、前記第1の三角柱プリズムを前記偏光分離層が形成されることとなる面で切断することにより、三角錐形状の第1のプリズム体と四角錐形状の第2のプリズム体とを作成するとともに、前記第2の三角柱プリズムを前記偏光分離層が形成されることとなる面で切断することにより、四角錐形状の第3のプリズム体と三角錐形状の第4のプリズム体とを作成するプリズム体作成工程と、前記第1のプリズム体の表面のうち前記第3のプリズム体と貼り合わされることとなる面及び前記第2のプリズム体の表面のうち前記第4のプリズム体と貼り合わされることとなる面のそれぞれに前記偏光分離素子を貼付する偏光分離素子貼付工程と、前記偏光分離素子が貼付された前記第1のプリズム体と前記第3のプリズム体とを貼り合わせることにより、三角柱形状のプリズム構造体を作成するプリズム構造体作成工程と、前記プリズム構造体の所定の面に前記偏光分離層を形成する偏光分離層形成工程と、前記偏光分離層が形成された前記プリズム構造体と前記偏光分離素子が貼付された前記第2のプリズム体と前記第4のプリズム体とを貼り合わせることにより、六面体からなる前記光学プリズムを作成する光学プリズム作成工程とを含むことを特徴とする。
このため、本発明の光学プリズムの製造方法によれば、上記の各工程を順に行うことにより、投写画像のコントラストを従来よりも高くすることが可能な光学プリズムを、比較的容易に製造することが可能となる。
本発明の光学プリズムの製造方法においては、前記偏光分離素子として、透光性基板と前記透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有する偏光分離素子を用い、前記プリズム準備工程の後に、前記第1の三角柱プリズムの側面のうち前記偏光分離素子が貼付されることとなる側面を、前記偏光分離素子の厚さの分研磨する研磨工程をさらに含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、正六面体に近い形状の光学プリズムを製造することが可能となる。
本発明の光学プリズムの製造方法においては、前記偏光分離素子として、透光性基板と前記透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有する偏光分離素子を用い、前記プリズム準備工程において、前記第1の三角柱プリズムに代えて、前記第2の三角柱プリズムに比べて前記偏光分離素子が配置される分のサイズが小さい第3の三角柱プリズムを用いることが好ましい。
このような方法とすることによっても、正六面体に近い形状の光学プリズムを製造することが可能となる。
本発明の光学プリズムの製造方法において、前記偏光分離素子貼付工程においては、前記偏光分離素子を、前記第1のプリズム体及び前記第2のプリズム体のそれぞれに対して、前記偏光分離素子における有効入射領域を除く部分で接着することが好ましい。
このような方法とすることにより、接着剤によって偏光分離素子の特性(偏光分離特性)が低下するのを防止することが可能となる。
以下、本発明の光学プリズム、プロジェクタ及び光学プリズムの製造方法について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
実施形態1では、本発明の光学プリズム及びプロジェクタについて説明する。
まず、実施形態1に係るプロジェクタ1000の構成について、図1〜図5を用いて説明する。
実施形態1では、本発明の光学プリズム及びプロジェクタについて説明する。
まず、実施形態1に係るプロジェクタ1000の構成について、図1〜図5を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係るプロジェクタ1000を説明するために示す図である。図1(a)はプロジェクタ1000の光学系を示す上面図であり、図1(b)はプロジェクタ1000の光学系を示す側面図であり、図1(c)はプロジェクタ1000の要部を示す図である。
図2は、色分離偏光変換素子240を説明するために示す図である。なお、図2において、集光レンズアレイ242のレンズ形状等については模式的に図示している。
図2は、色分離偏光変換素子240を説明するために示す図である。なお、図2において、集光レンズアレイ242のレンズ形状等については模式的に図示している。
図3は、光学プリズム500を説明するために示す図である。図3(a)は光学プリズム500の斜視図であり、図3(b)は図3(a)の符号Aで示す部分を拡大して示す横断面図であり、図3(c)は光学プリズム500の上面図であり、図3(d)は光学プリズム500の右側面図であり、図3(e)は光学プリズム500の分解斜視図である。
図4は、光学プリズム500に入射する各色光の流れを説明するために示す図である。図4(a)は赤色光の流れを示す図であり、図4(b)は緑色光の流れを示す図であり、図4(c)は青色光の流れを示す図である。
図4は、光学プリズム500に入射する各色光の流れを説明するために示す図である。図4(a)は赤色光の流れを示す図であり、図4(b)は緑色光の流れを示す図であり、図4(c)は青色光の流れを示す図である。
なお、図1(c)、図3及び図4においては、光学プリズム500における偏光分離素子530の厚みを誇張して図示している。
また、図1(a)、図1(b)、図2及び図4には、光の偏光方向も併せて図示している。
また、図1(a)、図1(b)、図2及び図4には、光の偏光方向も併せて図示している。
図5は、偏光分離素子530及び偏光分離層540の分光特性を模式的に示す図である。図5(a)は偏光分離素子530の分光特性を模式的に示す図であり、図5(b)は偏光分離層540の分光特性を模式的に示す図である。
以下の説明においては、プロジェクタ1000における平面視長手方向(長辺方向)をx軸方向とし、プロジェクタ1000における平面視妻手方向(短辺方向)をy軸方向とし、プロジェクタ1000における高さ方向をz軸方向とする。言い換えると、図1(a)における紙面に対して左右方向をx軸方向とし、図1(a)における紙面に対して上下方向をy軸方向とし、図1(b)における紙面に対して上下方向(図1(a)における紙面に対して垂直方向)をz軸方向とする。実施形態1では、光学プリズム500に入射する赤色光及び緑色光の進行方向がx軸方向となり、光学プリズム500から射出される3つの色光の進行方向がy軸方向となり、光学プリズム500に入射する青色光の進行方向がz軸方向となる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000は、図1に示すように、色光生成手段としての照明装置100及び色分離導光光学系200と、3つの反射型液晶パネル400R,400G,400Bと、色分離導光光学系200で分離された色光を後段の3つの反射型液晶パネル400R,400G,400Bに導くともに各反射型液晶パネル400R,400G,400Bによって変調された色光を合成する光学プリズム500と、光学プリズム500によって合成された光をスクリーンSCR等の投写面に投写する投写光学系600とを備えたプロジェクタである。
照明装置100は、被照明領域側に照明光束を射出する光源装置110と、光源装置110から射出される照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する第1レンズアレイ120と、第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応する複数の第2小レンズ132を有する第2レンズアレイ130と、第2レンズアレイ130からの各部分光束を偏光方向の揃った略1種類の直線偏光に変換して射出する偏光変換素子140と、偏光変換素子140から射出される各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズ150とを有する。
光源装置110は、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、発光管112から被照明領域側に向けて射出される光を発光管112に向けて反射する副鏡116と、楕円面リフレクタ114からの集束光を略平行光として射出する凹レンズ118とを有する。光源装置110は、照明光軸100axを中心軸とする光束を射出する。
発光管112は、管球部と、管球部の両側に延びる一対の封止部とを有する。管球部は、球状に形成された石英ガラス製であって、この管球部内に配置された一対の電極と、管球部内に封入された水銀、希ガス及び少量のハロゲンとを有する。発光管112としては、種々の発光管を採用でき、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を採用できる。
楕円面リフレクタ114は、発光管112の一方の封止部に挿通・固着される筒状の首状部と、発光管112から放射された光を第2焦点位置に向けて反射する反射凹面とを有する。
副鏡116は、発光管112の管球部の略半分を覆い、楕円面リフレクタ114の反射凹面と対向して配置される反射手段である。副鏡116は、発光管112の他方の封止部に挿通・固着されている。副鏡116は、発光管112から放射された光のうち楕円面リフレクタ114に向かわない光を発光管112に戻し楕円面リフレクタ114に入射させる。
凹レンズ118は、楕円面リフレクタ114の被照明領域側に配置されている。そして、楕円面リフレクタ114からの光を第1レンズアレイ120に向けて射出するように構成されている。
第1レンズアレイ120は、凹レンズ118からの光を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、複数の第1小レンズ122が照明光軸100axと直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。図示による説明は省略するが、第1小レンズ122の外形形状は、反射型液晶パネル400R,400G,400Bの画像形成領域の外形形状に関して相似形である。
第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122の像を反射型液晶パネル400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に結像させる機能を有する。第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120と略同様な構成を有し、複数の第2小レンズ132が照明光軸100axに直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光として射出する偏光変換素子である。
偏光変換素子140は、図示による詳細な説明は省略するが、光源装置110からの照明光束のうち第1の偏光成分(偏光変換素子140に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、y軸方向に沿った方向である直線偏光成分)を透過し第2の偏光成分(偏光変換素子140に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された第2の偏光成分の光を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層に対応する位置に配置され、偏光分離層を透過した第1の偏光成分の光を第2の偏光成分の光に変換するλ/2板とを有する。これにより、偏光変換素子140からは、第2の偏光成分(この場合、S偏光)の白色光が射出されることとなる。
偏光変換素子140は、図示による詳細な説明は省略するが、光源装置110からの照明光束のうち第1の偏光成分(偏光変換素子140に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、y軸方向に沿った方向である直線偏光成分)を透過し第2の偏光成分(偏光変換素子140に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された第2の偏光成分の光を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層に対応する位置に配置され、偏光分離層を透過した第1の偏光成分の光を第2の偏光成分の光に変換するλ/2板とを有する。これにより、偏光変換素子140からは、第2の偏光成分(この場合、S偏光)の白色光が射出されることとなる。
なお、上記偏光分離層に代えて、第2の偏光成分を透過し第1の偏光成分を反射する他の偏光分離層を有していてもよい。この場合、λ/2板を反射層に対応する位置に配置することにより、他の偏光分離層を透過した第2の偏光成分の光は、第2の偏光成分の光のまま射出される。また、他の偏光分離層で反射された第1の偏光成分の光は、反射層で反射された後、λ/2板により第2の偏光成分の光に変換される。つまり、この場合も、偏光変換素子140からは第2の偏光成分の白色光が射出されることとなる。
重畳レンズ150は、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130及び偏光変換素子140を経た複数の部分光束を集光して反射型液晶パネル400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に重畳させるための光学素子である。重畳レンズ150は、重畳レンズ150の光軸と照明装置100の照明光軸100axとが略一致するように配置されている。なお、重畳レンズ150は、複数のレンズを組み合わせた複合レンズで構成されていてもよい。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210と、反射ミラー220,230と、色分離偏光変換素子240と、λ/2板250とを有する。色分離導光光学系200は、重畳レンズ150から射出される照明光束を、光学プリズム500に導く機能を有する。
ダイクロイックミラー210は、所定の波長領域の光束を透過し他の波長領域の光束を反射する波長選択膜が基板上に形成された光学素子である。ダイクロイックミラー210は、青色光成分を透過し、その他の色光成分(赤色光成分及び緑色光成分)を反射するミラーである。
ダイクロイックミラー210を透過した青色光成分の光(青色光を中心とする波長帯域の光)LBは、λ/2板250によって第2の偏光成分の光から第1の偏光成分(この場合、P偏光)の光に変換された後、反射ミラー220により反射され、光学プリズム500に入射する。
ダイクロイックミラー210で反射された赤色光成分の光(赤色光を中心とする波長帯域の光)LR及び緑色光成分の光(緑色光を中心とする波長帯域の光)LGは、反射ミラー230により反射され、色分離偏光変換素子240に入射する。このとき、色分離偏光変換素子240に入射する赤色光及び緑色光は、第2の偏光成分(色分離偏光変換素子240に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)の光である。
色分離偏光変換素子240は、図2に示すように、色分離偏光変換素子240に入射する光を後述する色分離層244に集光する集光レンズアレイ242と、集光レンズアレイ242からの光のうち赤色光成分の光LRを透過し緑色光成分の光LGを反射する色分離層244と、色分離層244で反射された緑色光成分の光LGを色分離層244を透過した赤色光成分の光LRと同一方向に向けて反射する反射層246と、色分離層244に対応する位置に配置され、色分離層244を透過した赤色光成分の光LRについて第2の偏光成分を第1の偏光成分に変換するλ/2板248とを有する。これにより、色分離偏光変換素子240からは、第1の偏光成分(この場合、P偏光)に揃えられた赤色光と第2の偏光成分(この場合、S偏光)に揃えられた緑色光とが射出され、これらの光が光学プリズム500に入射することとなる。色分離偏光変換素子240と光学プリズム500との間には、色分離偏光変換素子240からの光束の拡がりを抑制する機能を有する集光レンズ(図示せず。)が配置されている。
なお、上記色分離層244に代えて、緑色光成分の光LGを透過し赤色光成分の光LRを反射する他の色分離層を有していてもよい。この場合、λ/2板248を反射層246に対応する位置に配置することにより、他の色分離層で反射された赤色光成分の光LRは、第2の偏光成分から第1の偏光成分に変換される。また、他の色分離層を透過した緑色光成分の光LGは、第2の偏光成分の光として射出される。つまり、この場合も、色分離偏光変換素子240からは、第1の偏光成分に揃えられた赤色光と第2の偏光成分に揃えられた緑色光とが射出され、これらの光が光学プリズム500に入射することとなる。
光学プリズム500は、図3及び図5に示すように、ともに三角柱形状からなる2つのプリズム構造体510,520と、可視域の光について第1の偏光成分(P偏光)を透過し第2の偏光成分(S偏光)を反射するワイヤグリッド型の偏光分離素子530と、青色光について第1の偏光成分(P偏光)を透過し第2の偏光成分(S偏光)を反射する偏光分離層540とを有する。
偏光分離素子530は、図3(b)に示すように、透光性基板532と、透光性基板532の一方の面に形成された金属格子層534とを有するワイヤグリッド型の偏光分離素子である。
なお、図3(b)からわかるように、プリズム構造体510が透光性基板532側のプリズム構造体となり、プリズム構造体520が金属格子層534側のプリズム構造体となる。
透光性基板532側のプリズム構造体510は、図3(e)に示すように、三角錐形状のプリズム体512と四角錐形状のプリズム体514とを貼り合わせた構造からなり、プリズム体512とプリズム体514との貼り合わせ面に偏光分離層540が形成されている。
金属格子層534側のプリズム構造体520は、四角錐形状のプリズム体522と三角錐形状のプリズム体524とを貼り合わせた構造からなり、プリズム体522とプリズム体524との貼り合わせ面に偏光分離層540が形成されている。
金属格子層534側のプリズム構造体520は、四角錐形状のプリズム体522と三角錐形状のプリズム体524とを貼り合わせた構造からなり、プリズム体522とプリズム体524との貼り合わせ面に偏光分離層540が形成されている。
光学プリズム500は、図3(c)及び図3(d)に示す縦寸法d1と横寸法d2と高さd3とが同じ長さであることから、正六面体となる。
また、光学プリズム500は、図3(c)に示すように、光学プリズム500の対角線に沿って偏光分離素子530の端面が配置される側面における、プリズム構造体510の底面形状である三角形の高さ(偏光分離素子530との接続面の垂線に沿った頂角から斜辺に向かう長さ)をd4とし、プリズム構造体520の底面形状である三角形の高さ(偏光分離素子530との接続面の垂線に沿った頂角から斜辺に向かう長さ)をd5とし、プリズム構造体510との接続面の垂線に沿った偏光分離素子530の厚みをd6としたとき、「d4+d6=d5」の関係を満たすように構成されている。つまり、光学プリズム500の対角線に沿って偏光分離素子530の端面が配置される面で切断したときの2つのプリズム構造体510,520のうち、透光性基板532側のプリズム構造体510は、金属格子層534側のプリズム構造体520に比べて、偏光分離素子530が配置される分のサイズが小さくなるように構成されている。
偏光分離素子530は、図1(c)及び図3からわかるように、偏光分離層540に対して直交せずに交差する向きとなるように、かつ、偏光分離素子530の光入射面の法線が光学プリズム500に入射する緑色光及び赤色光の光軸に対して45度傾くように配置されている。
偏光分離素子530と2つのプリズム構造体510,520(プリズム体512,514,522,525)のそれぞれとは、偏光分離素子530における有効入射領域を除く部分(偏光分離素子530の端部から例えば1mmの部分)で接着されている(図3(b)に示す接着剤Cの位置を参照。)。
なお、偏光分離素子530と透光性基板532側のプリズム構造体510(プリズム体512,514)とについては、当該プリズム構造体510の面全体で接着されていてもよい。
なお、偏光分離素子530と透光性基板532側のプリズム構造体510(プリズム体512,514)とについては、当該プリズム構造体510の面全体で接着されていてもよい。
偏光分離層540は、誘電体多層膜からなる偏光分離層であって、図5(b)に示すように、青色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する機能を有する。なお、偏光分離層540は、青色光の波長域よりも長波長側の色光については、第1の偏光成分であっても第2の偏光成分であっても透過する。
反射型液晶パネル400R,400G,400Bは、画像情報に応じて照明光束を変調するものであり、照明装置100の照明対象となる。反射型液晶パネル400R,400G,400Bの構成は、ここでは図示による説明を省略するが、透明電極を有する透明基板と、反射層を有する駆動回路基板と、透明基板と駆動回路基板との間に密閉封入された液晶層とを有する。
光学プリズム500に入射する3つの色光のうち赤色光は、図4(a)に示すように、P偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、y軸方向に沿った方向である直線偏光成分)であることから偏光分離素子530を透過し、光学プリズム500から一旦射出されて赤色光用の反射型液晶パネル400Rに入射する。反射型液晶パネル400Rで光変調された赤色光のうちS偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)は、光学プリズム500に再入射した後、偏光分離素子530で反射され投写光学系600に向けて射出される。一方、P偏光は、光学プリズム500に再入射した後、偏光分離素子530を透過して系外に射出される。
光学プリズム500に入射する3つの色光のうち緑色光は、図4(b)に示すように、S偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)であることから偏光分離素子530で反射され、光学プリズム500から一旦射出されて緑色光用の反射型液晶パネル400Gに入射する。反射型液晶パネル400Gで光変調された緑色光のうちP偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、x軸方向に沿った方向である直線偏光成分)は、光学プリズム500に再入射した後、偏光分離素子530を透過して投写光学系600に向けて射出される。一方、S偏光は、光学プリズム500に再入射した後、偏光分離素子530で反射され系外に射出される。
光学プリズム500に入射する3つの色光のうち青色光は、図4(c)に示すように、P偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、y軸方向に沿った方向である直線偏光成分)であることから偏光分離層540を透過し、光学プリズム500から一旦射出されて青色光用の反射型液晶パネル400Bに入射する。反射型液晶パネル400Bで光変調された青色光のうちS偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、x軸方向に沿った方向である直線偏光成分)は、光学プリズム500に再入射した後、偏光分離層540で反射され投写光学系600に向けて射出される。一方、P偏光は、光学プリズム500に再入射した後、偏光分離層540を透過して系外に射出される。
光学プリズム500から投写光学系600に向けて射出される3つの色光は、光学プリズム500における同じ光射出面から射出される(図1(c)参照。)。つまり、光学プリズム500によって、各反射型液晶パネル400R,400G,400Bで光変調された3つの色光を合成して射出することが可能となる。
光学プリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で大画面画像を形成する。
以上のように構成された実施形態1に係る光学プリズム500は、ワイヤグリッド型の偏光分離素子530を備えている。ワイヤグリッド型の偏光分離素子530は、誘電体多層膜からなる偏光分離素子に比べて、偏光分離特性の入射角度依存性が小さいため、黒画面時における投写光学系600への光漏れを抑制することができ、結果として、投写画像のコントラストを従来よりも高くすることが可能となる。
また、実施形態1に係る光学プリズム500によれば、発光管112から放射される光のうち比較的光量の大きい緑色光をワイヤグリッド型の偏光分離素子530でもって偏光分離することとしているため、誘電体多層膜からなる偏光分離素子の場合のように熱によって黄変して光量ロスしてしまうのを抑制することができ、投写画像の明るさの低下を抑制することが可能となる。また、誘電体多層膜からなる偏光分離素子の場合のような熱による黄変の発生を抑制することができるため、黒画面時における投写光学系600への光漏れを抑制することができ、結果として、投写画像のコントラストをさらに高くすることが可能となる。
実施形態1に係る光学プリズム500においては、透光性基板532側のプリズム構造体510は、金属格子層534側のプリズム構造体520に比べて、偏光分離素子530が配置される分のサイズが小さくなるように構成されている。これにより、透光性基板532側のプリズム構造体510に偏光分離素子530を加えた構造体と、金属格子層534側のプリズム構造体520とを同一形状とすることが可能となるとともに、金属格子層534を光学プリズム500の対角線上に近い位置に配置することができ、光学プリズム500の形状を正六面体に近づけることが可能となる。その結果、プロジェクタ1000の光学系に光学プリズム500を組み込む際の位置決めが比較的容易となる。
実施形態1に係る光学プリズム500においては、偏光分離素子530と2つのプリズム構造体510,520のそれぞれとは、偏光分離素子530における有効入射領域を除く部分で接着されているため、接着剤によって偏光分離素子530の特性(偏光分離特性)が低下するのを防止することが可能となる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000は、上述の優れた光学プリズム500を備えているため、投写画像のコントラストが従来よりも高く、かつ、投写画像が従来よりも明るいプロジェクタとなる。
[実施形態2]
実施形態2では、本発明の光学プリズムの製造方法について説明する。
実施形態2では、本発明の光学プリズムの製造方法について説明する。
図6は、実施形態2に係る光学プリズムの製造方法を示すフローチャートである。
図7は、実施形態2に係る光学プリズムの製造方法を説明するために示す図である。図7(a)〜図7(m)は各工程を示す図である。
なお、図7においては、光学プリズム1における偏光分離素子30,32の厚みを誇張して図示している。
図7は、実施形態2に係る光学プリズムの製造方法を説明するために示す図である。図7(a)〜図7(m)は各工程を示す図である。
なお、図7においては、光学プリズム1における偏光分離素子30,32の厚みを誇張して図示している。
実施形態2に係る光学プリズムの製造方法は、実施形態1で説明した光学プリズム500と同一の構成からなる光学プリズム1を製造するための方法であって、図6に示すように、「プリズム準備工程S10」、「研磨工程S20」、「プリズム体作成工程S30」、「偏光分離素子貼付工程S40」、「プリズム構造体作成工程S50」、「偏光分離層形成工程S60」及び「光学プリズム作成工程S70」が順次実施される。以下、これら各工程を順次説明する。
1.プリズム準備工程S10
まず、図7(a)及び図7(f)に示すように、上面及び底面が直角二等辺三角形からなり、ともに同一形状の第1の三角柱プリズム10及び第2の三角柱プリズム20を準備する。なお、図示による説明は省略するが、当該直角二等辺三角形における斜辺を除く二辺のそれぞれの長さと、各三角柱プリズム10,20の高さは同一である。
まず、図7(a)及び図7(f)に示すように、上面及び底面が直角二等辺三角形からなり、ともに同一形状の第1の三角柱プリズム10及び第2の三角柱プリズム20を準備する。なお、図示による説明は省略するが、当該直角二等辺三角形における斜辺を除く二辺のそれぞれの長さと、各三角柱プリズム10,20の高さは同一である。
2.研磨工程S20
次に、図7(b)に示すように、第1の三角柱プリズム10の側面のうち偏光分離素子が貼付されることとなる側面f1を、図7(b)の二点鎖線で示す厚さの分研磨(研削も含む。)する。このとき研磨する厚さは、後述する偏光分離素子貼付工程S40において、第1の三角柱プリズム10(第1のプリズム体12及び第2のプリズム体14)に貼付される偏光分離素子30の厚さとほぼ同じ厚さである。
次に、図7(b)に示すように、第1の三角柱プリズム10の側面のうち偏光分離素子が貼付されることとなる側面f1を、図7(b)の二点鎖線で示す厚さの分研磨(研削も含む。)する。このとき研磨する厚さは、後述する偏光分離素子貼付工程S40において、第1の三角柱プリズム10(第1のプリズム体12及び第2のプリズム体14)に貼付される偏光分離素子30の厚さとほぼ同じ厚さである。
3.プリズム体作成工程S30
次に、図7(c)〜図7(e)に示すように、第1の三角柱プリズム10を後述する偏光分離層40が形成されることとなる面f2で切断して、三角錐形状の第1のプリズム体12と四角錐形状の第2のプリズム体14とを作成する。また、図7(g)〜図7(i)に示すように、第2の三角柱プリズム20を偏光分離層40が形成されることとなる面f5で切断して、四角錐形状の第3のプリズム体22と三角錐形状の第4のプリズム体24とを作成する。
次に、図7(c)〜図7(e)に示すように、第1の三角柱プリズム10を後述する偏光分離層40が形成されることとなる面f2で切断して、三角錐形状の第1のプリズム体12と四角錐形状の第2のプリズム体14とを作成する。また、図7(g)〜図7(i)に示すように、第2の三角柱プリズム20を偏光分離層40が形成されることとなる面f5で切断して、四角錐形状の第3のプリズム体22と三角錐形状の第4のプリズム体24とを作成する。
4.偏光分離素子貼付工程S40
次に、図7(d)に示すように、第1のプリズム体12の表面のうち第3のプリズム体22と貼り合わされることとなる面f3の所定位置に接着剤Cを塗布し、偏光分離素子30を貼付する。偏光分離素子30は、可視域の光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射するワイヤグリッド型の偏光分離素子であって、図示による説明は省略するが、透光性基板と透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有する。偏光分離素子30は、透光性基板側の面が第1のプリズム体12における面f3に対向するように(金属格子層側の面が第3のプリズム体22に対向するように)して第1のプリズム体12に貼付される。偏光分離素子30の平面形状は、第1のプリズム体12の面f3の平面形状と同一である。接着剤Cは、偏光分離素子30における有効入射領域を除く部分(面f3を構成する直角三角形のうち斜辺を除く2辺に沿った位置)に塗布されている。
次に、図7(d)に示すように、第1のプリズム体12の表面のうち第3のプリズム体22と貼り合わされることとなる面f3の所定位置に接着剤Cを塗布し、偏光分離素子30を貼付する。偏光分離素子30は、可視域の光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射するワイヤグリッド型の偏光分離素子であって、図示による説明は省略するが、透光性基板と透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有する。偏光分離素子30は、透光性基板側の面が第1のプリズム体12における面f3に対向するように(金属格子層側の面が第3のプリズム体22に対向するように)して第1のプリズム体12に貼付される。偏光分離素子30の平面形状は、第1のプリズム体12の面f3の平面形状と同一である。接着剤Cは、偏光分離素子30における有効入射領域を除く部分(面f3を構成する直角三角形のうち斜辺を除く2辺に沿った位置)に塗布されている。
また、第2のプリズム体14についても同様に、図7(e)に示すように、第2のプリズム体14の表面のうち第4のプリズム体24と貼り合わされることとなる面f4の所定位置に接着剤Cを塗布し、偏光分離素子32を貼付する。偏光分離素子32は、ワイヤグリッド型の偏光分離素子であって、偏光分離素子30と同様の構成を有する。偏光分離素子32は、透光性基板側の面が第2のプリズム体14における面f4に対向するように(金属格子層側の面が第4のプリズム体24に対向するように)して第2のプリズム体14に貼付される。偏光分離素子32の平面形状は、第2のプリズム体14の面f4の平面形状と同一である。接着剤Cは、偏光分離素子32における有効入射領域を除く部分(面f4を構成する直角三角形のうち斜辺を除く2辺に沿った位置)に塗布されている。
5.プリズム構造体作成工程S50
次に、図7(j)及び図7(k)に示すように、偏光分離素子30が貼付された第1のプリズム体12と第3のプリズム体22とを貼り合わせることにより、三角柱形状のプリズム構造体50を作成する。このときも、接着剤Cは、偏光分離素子30における有効入射領域を除く部分に塗布されている。
次に、図7(j)及び図7(k)に示すように、偏光分離素子30が貼付された第1のプリズム体12と第3のプリズム体22とを貼り合わせることにより、三角柱形状のプリズム構造体50を作成する。このときも、接着剤Cは、偏光分離素子30における有効入射領域を除く部分に塗布されている。
6.偏光分離層形成工程
次に、図7(k)に示すように、プリズム構造体50の所定の面f6に偏光分離層40を形成する。偏光分離層40は、例えば青色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する誘電体多層膜からなる偏光分離層である。偏光分離層40は、例えば真空蒸着によってプリズム構造体50の面f6に形成してもよいし、他の方法で形成してもよい。
次に、図7(k)に示すように、プリズム構造体50の所定の面f6に偏光分離層40を形成する。偏光分離層40は、例えば青色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する誘電体多層膜からなる偏光分離層である。偏光分離層40は、例えば真空蒸着によってプリズム構造体50の面f6に形成してもよいし、他の方法で形成してもよい。
7.光学プリズム作成工程
そして、図7(l)及び図7(m)に示すように、偏光分離層40が形成されたプリズム構造体50と偏光分離素子32が貼付された第2のプリズム体14と第4のプリズム体24とを貼り合わせる。このときも、接着剤Cは、偏光分離素子32における有効入射領域を除く部分に塗布されている。
そして、図7(l)及び図7(m)に示すように、偏光分離層40が形成されたプリズム構造体50と偏光分離素子32が貼付された第2のプリズム体14と第4のプリズム体24とを貼り合わせる。このときも、接着剤Cは、偏光分離素子32における有効入射領域を除く部分に塗布されている。
以上の工程を行うことにより、六面体からなる光学プリズム1を製造することができる。
実施形態2に係る光学プリズムの製造方法によれば、上記の各工程を順に行うことにより、投写画像のコントラストを従来よりも高くすることが可能な光学プリズム1を、比較的容易に製造することが可能となる。
実施形態2に係る光学プリズムの製造方法においては、偏光分離素子として、透光性基板と透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有する偏光分離素子30,32を用い、プリズム準備工程S10の後に、上記した研磨工程S20をさらに含んでいるため、正六面体に近い形状の光学プリズムを製造することが可能となる。
実施形態2に係る光学プリズムの製造方法において、偏光分離素子貼付工程S40においては、偏光分離素子30,32を、第1のプリズム体12及び第2のプリズム体14のそれぞれに対して、偏光分離素子30,32における有効入射領域を除く部分で接着することとしているため、接着剤Cによって偏光分離素子30,32の特性(偏光分離特性)が低下するのを防止することが可能となる。
以上、本発明の光学プリズム、プロジェクタ及び光学プリズムの製造方法を上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、第1の偏光成分をP偏光成分とし、第2の偏光成分をS偏光成分として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1の偏光成分をS偏光成分とし、第2の偏光成分をP偏光成分としてもよい。
(2)上記実施形態1においては、色分離偏光変換素子240によって光学プリズム500に入射する赤色光を第1の偏光成分(P偏光)とし緑色光を第2の偏光成分(S偏光)とする場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、色分離偏光変換素子240の構成を代えて、光学プリズム500に入射する赤色光を第2の偏光成分(S偏光)とし緑色光を第1の偏光成分(P偏光)としてもよい。
図8は、変形例における光学プリズム500に入射する各色光の流れを説明するために示す図である。図8(a)は赤色光の流れを示す図であり、図8(b)は緑色光の流れを示す図であり、図8(c)は青色光の流れを示す図である。なお、図8において、図4と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
変形例においては、図8に示すように、光学プリズム500は実施形態1で説明したものと同じであって、赤色光用の反射型液晶パネル400Rと緑色光用の反射型液晶パネル400Gとの位置を入れ替えている。
光学プリズム500に入射する赤色光がS偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)である場合、図8(a)に示すように、偏光分離素子530で反射されて赤色光用の反射型液晶パネル400Rに入射し、反射型液晶パネル400Rで光変調されることとなる。そして、光変調された赤色光のうちP偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、x軸方向に沿った方向である直線偏光成分)は、偏光分離素子530を透過して投写光学系600に向けて射出される。
光学プリズム500に入射する緑色光がP偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、y軸方向に沿った方向である直線偏光成分)である場合、図8(b)に示すように、偏光分離素子530を透過して緑色光用の反射型液晶パネル400Gに入射し、反射型液晶パネル400Gで光変調されることとなる。そして、光変調された緑色光のうちS偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)は、偏光分離素子530で反射されて投写光学系600に向けて射出される。
なお、変形例における青色光の流れ(図8(c)参照。)は、実施形態1で説明したものと同じであるため、説明は省略する。
このように、光学プリズム500に入射する赤色光が第2の偏光成分(S偏光)であり、かつ、緑色光が第1の偏光成分(P偏光)であったとしても、光学プリズム500から投写光学系600に向けて射出される3つの色光は、光学プリズム500における同じ光射出面から射出される。
図8は、変形例における光学プリズム500に入射する各色光の流れを説明するために示す図である。図8(a)は赤色光の流れを示す図であり、図8(b)は緑色光の流れを示す図であり、図8(c)は青色光の流れを示す図である。なお、図8において、図4と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
変形例においては、図8に示すように、光学プリズム500は実施形態1で説明したものと同じであって、赤色光用の反射型液晶パネル400Rと緑色光用の反射型液晶パネル400Gとの位置を入れ替えている。
光学プリズム500に入射する赤色光がS偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)である場合、図8(a)に示すように、偏光分離素子530で反射されて赤色光用の反射型液晶パネル400Rに入射し、反射型液晶パネル400Rで光変調されることとなる。そして、光変調された赤色光のうちP偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、x軸方向に沿った方向である直線偏光成分)は、偏光分離素子530を透過して投写光学系600に向けて射出される。
光学プリズム500に入射する緑色光がP偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、y軸方向に沿った方向である直線偏光成分)である場合、図8(b)に示すように、偏光分離素子530を透過して緑色光用の反射型液晶パネル400Gに入射し、反射型液晶パネル400Gで光変調されることとなる。そして、光変調された緑色光のうちS偏光(光学プリズム500に入射する光の電気ベクトルの振動方向が、z軸方向に沿った方向である直線偏光成分)は、偏光分離素子530で反射されて投写光学系600に向けて射出される。
なお、変形例における青色光の流れ(図8(c)参照。)は、実施形態1で説明したものと同じであるため、説明は省略する。
このように、光学プリズム500に入射する赤色光が第2の偏光成分(S偏光)であり、かつ、緑色光が第1の偏光成分(P偏光)であったとしても、光学プリズム500から投写光学系600に向けて射出される3つの色光は、光学プリズム500における同じ光射出面から射出される。
(3)上記実施形態1においては、光学プリズムにおける偏光分離層として、青色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する偏光分離層540を用い、当該偏光分離層540に青色光が入射し、ワイヤグリッド型の偏光分離素子530に赤色光及び緑色光が入射するように構成されている場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、偏光分離層として、赤色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する他の偏光分離層を用い、当該他の偏光分離層に赤色光が入射し、ワイヤグリッド型の偏光分離素子に緑色光及び青色光が入射するように構成されていてもよい。
(4)上記実施形態2においては、同一形状の第1の三角柱プリズム10及び第2の三角柱プリズム20を準備して、研磨工程S20において第1の三角柱プリズム10を研磨する場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プリズム準備工程S10において、第1の三角柱プリズム10に代えて、第2の三角柱プリズム20に比べて偏光分離素子30,32が配置される分のサイズが小さい第3の三角柱プリズムを準備してもよい。この場合には、上記研磨工程S20を行う必要がないため、作業の省力化を図ることが可能となる。
(5)上記実施形態2においては、研磨工程S20をプリズム体作成工程S30の前に行っていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、研磨工程S20をプリズム体作成工程S30の後に行ってもよい。
(6)上記各実施形態においては、ワイヤグリッド型の偏光分離素子として、透光性基板及び金属格子層を有するプレートタイプの偏光分離素子を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、薄いフィルムの一方の面に金属格子層が形成されたフィルムタイプの偏光分離素子を用いてもよい。
(7)上記実施形態1においては、色光生成手段として、照明装置100及び色分離導光光学系200からなる色光生成手段を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、赤色光を生成する赤色LED光源、緑色光を生成する緑色LED光源及び青色光を生成する青色LED光源を用い、これら各LED光源を光学プリズム500の所定位置に配置することとしてもよい。
(8)上記実施形態1においては、リフレクタとして、楕円面リフレクタを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、放物面リフレクタも好ましく用いることができる。
(9)上記実施形態1においては、発光管に配設される反射手段として副鏡を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、反射手段として反射膜を用いることも好ましい。また、上記実施形態1においては、発光管に反射手段としての副鏡が配設されたプロジェクタを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、副鏡が配設されていないプロジェクタに本発明を適用することも可能である。
(10)上記実施形態1においては、本発明の光学プリズムを用いて、赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を合成する場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の光学プリズムを用いて、例えば白色光を、赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離してもよい。
(11)本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクタに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクタに適用する場合にも可能である。
1,500…光学プリズム、10…第1の三角柱プリズム、12…第1のプリズム体、14…第2のプリズム体、20…第2の三角柱プリズム、22…第3のプリズム体、24…第4のプリズム体、30,32,530…(ワイヤグリッド型の)偏光分離素子、40,540…偏光分離層、50…プリズム構造体、100…照明装置、100ax…照明光軸、110…光源装置、112…発光管、114…楕円面リフレクタ、116…副鏡、118…凹レンズ、120…第1レンズアレイ、122…第1小レンズ、130…第2レンズアレイ、132…第2小レンズ、140…偏光変換素子、150…重畳レンズ、200…色分離導光光学系、210…ダイクロイックミラー、220,230…反射ミラー、240…色分離偏光変換素子、242…集光レンズアレイ、244…色分離層、246…反射層、248…λ/2板、400R,400G,400B…反射型液晶パネル、510,520…プリズム構造体、512,514,522,524…プリズム体、532…透光性基板、534…金属格子層、600…投写光学系、1000…プロジェクタ、C…接着剤、f1〜f6…(プリズム体の)面、LB…青色光成分の光、LG…緑色光成分の光、LR…赤色光成分の光、SCR…スクリーン
Claims (8)
- 赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を分離又は合成するための六面体からなる光学プリズムであって、
所定の形状からなる複数のプリズム体と、
前記複数のプリズム体を貼り合わせることによって形成される複数の貼り合わせ面のうち所定の貼り合わせ面に形成され、赤色光及び青色光のうち一方の色光について第1の偏光成分を透過し第2の偏光成分を反射する偏光分離層と、
前記複数の貼り合わせ面のうち前記偏光分離層が形成される貼り合わせ面とは異なる他の貼り合わせ面に配置され、可視域の光について前記第1の偏光成分を透過し前記第2の偏光成分を反射するワイヤグリッド型の偏光分離素子とを備え、
前記偏光分離素子は、前記偏光分離層に対して直交せずに交差する向きとなるように、かつ、前記偏光分離素子の光入射面の法線が前記光学プリズムに入射する緑色光の光軸に対して45度傾くように配置されていることを特徴とする光学プリズム。 - 請求項1に記載の光学プリズムにおいて、
前記偏光分離素子は、透光性基板と、前記透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有し、
前記光学プリズムを前記偏光分離素子が配置される面で切断したときの2つの三角柱形状のプリズム構造体のうち、前記透光性基板側のプリズム構造体は、前記金属格子層側のプリズム構造体に比べて、前記偏光分離素子が配置される分のサイズが小さくなるように構成されていることを特徴とする光学プリズム。 - 請求項1又は2に記載の光学プリズムにおいて、
前記偏光分離素子は、前記プリズム体に対して、前記偏光分離素子における有効入射領域を除く部分で接着されていることを特徴とする光学プリズム。 - 赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光を含む照明光束を生成する色光生成手段と、
前記3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調する3つの反射型液晶パネルと、
前記色光生成手段からの照明光束を赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離して前記3つの反射型液晶パネルに射出するとともに、前記3つの反射型液晶パネルで変調された光を合成する光学プリズムと、
前記光学プリズムで合成された光を投写する投写光学系とを備え、
前記光学プリズムは、請求項1〜3のいずれかに記載の光学プリズムであることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載の光学プリズムを製造するための方法であって、
上面及び底面が直角二等辺三角形からなり、ともに同一形状の第1の三角柱プリズム及び第2の三角柱プリズムを準備するプリズム準備工程と、
前記第1の三角柱プリズムを前記偏光分離層が形成されることとなる面で切断することにより、三角錐形状の第1のプリズム体と四角錐形状の第2のプリズム体とを作成するとともに、前記第2の三角柱プリズムを前記偏光分離層が形成されることとなる面で切断することにより、四角錐形状の第3のプリズム体と三角錐形状の第4のプリズム体とを作成するプリズム体作成工程と、
前記第1のプリズム体の表面のうち前記第3のプリズム体と貼り合わされることとなる面及び前記第2のプリズム体の表面のうち前記第4のプリズム体と貼り合わされることとなる面のそれぞれに前記偏光分離素子を貼付する偏光分離素子貼付工程と、
前記偏光分離素子が貼付された前記第1のプリズム体と前記第3のプリズム体とを貼り合わせることにより、三角柱形状のプリズム構造体を作成するプリズム構造体作成工程と、
前記プリズム構造体の所定の面に前記偏光分離層を形成する偏光分離層形成工程と、
前記偏光分離層が形成された前記プリズム構造体と前記偏光分離素子が貼付された前記第2のプリズム体と前記第4のプリズム体とを貼り合わせることにより、六面体からなる前記光学プリズムを作成する光学プリズム作成工程とを含むことを特徴とする光学プリズムの製造方法。 - 請求項5に記載の光学プリズムの製造方法において、
前記偏光分離素子として、透光性基板と前記透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有する偏光分離素子を用い、
前記プリズム準備工程の後に、前記第1の三角柱プリズムの側面のうち前記偏光分離素子が貼付されることとなる側面を、前記偏光分離素子の厚さの分研磨する研磨工程をさらに含むことを特徴とする光学プリズムの製造方法。 - 請求項5に記載の光学プリズムの製造方法において、
前記偏光分離素子として、透光性基板と前記透光性基板の一方の面に形成された金属格子層とを有する偏光分離素子を用い、
前記プリズム準備工程において、前記第1の三角柱プリズムに代えて、前記第2の三角柱プリズムに比べて前記偏光分離素子が配置される分のサイズが小さい第3の三角柱プリズムを用いることを特徴とする光学プリズムの製造方法。 - 請求項5〜7のいずれかに記載の光学プリズムの製造方法において、
前記偏光分離素子貼付工程においては、前記偏光分離素子を、前記第1のプリズム体及び前記第2のプリズム体のそれぞれに対して、前記偏光分離素子における有効入射領域を除く部分で接着することを特徴とする光学プリズムの製造方法。
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JP2007304046A JP2009128662A (ja) | 2007-11-26 | 2007-11-26 | 光学プリズム、プロジェクタ及び光学プリズムの製造方法 |
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JP2017517026A (ja) * | 2014-05-28 | 2017-06-22 | モックステック・インコーポレーテッド | 立方体偏光子 |
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2007
- 2007-11-26 JP JP2007304046A patent/JP2009128662A/ja not_active Withdrawn
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