JP2009128391A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多孔性組織の回転面を有する転写部材を用いた転写部を通過する剛性の低い記録材を、裏汚れを目立たせることなく像担持体から分離し易くする。
【解決手段】坪量で52g/m以下の記録材Pが指定されると、記録材Pへ画像のトナー像を二次転写する前に、負極性に帯電したクリアートナーを二次転写ローラ14の円筒面に厚く担持させて、表面の無数の空隙を覆い隠してしまう。クリアートナー像Tcを二次転写ローラ14に転写した後、中間転写ベルト7に担持された各色画像のトナー像Tgは、記録材Pと二次転写ローラ14との間にクリアートナーが挟まれた状態で、二次転写部T2にて中間転写ベルト7から記録材Pへ一括二次転写される。
【選択図】図6

Description

本発明は、多孔性組織の回転面を有する転写部材を用いて、像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する画像形成装置、詳しくは剛性の低い記録材の像担持体からの分離性を高める技術に関する。
多孔性組織の弾性層を設けた転写ローラを用いて像担持体(感光体、中間転写体等)に担持されたトナー像を記録材に転写する画像形成装置が実用化されている。
近年、画像形成装置の用途拡大に伴って、薄い紙等、剛性の低い記録材への対応が求められている。
これらの記録材は、従来の普通紙、厚紙等に比較して、トナー像の転写後、像担持体に静電気的に付着して連れ送りされ易くなるので、像担持体からの分離性を高めるための種々の対策が提案されている。
特許文献1には、感光ドラムと転写帯電器との間隔に記録材を通過させて感光ドラムから記録材へトナー像を転写する画像形成装置が示される。ここでは、転写部の下流側に分離爪を配置して先端を記録材と感光ドラムとの間に挿入しており、感光ドラムに連れ送りされそうになった記録材を感光ドラムから確実に分離させている。
特許文献2には、現像色をそれぞれ異ならせた複数の感光ドラムが中間転写ベルトに沿って配置されたタンデム型中間転写方式の画像形成装置が示される。ここでは、多孔性組織の弾性層を形成した転写ローラを中間転写ベルトに圧接して記録材に対する転写部を形成しており、多孔性組織の弾性層の表面を平滑な表面層で被覆して、回転面の多孔性を解消している。
特許文献3には、多孔性組織の弾性層を設けた転写ローラを用いて、中間転写ベルトに担持されたトナー像を記録材に転写する画像形成装置が示される。ここでは、トナー像の転写ムラを解消するために、転写ローラの多孔性組織の回転面にブラックトナーを複数回転に渡って厚く一様に転写して積み重ねている。
特開2006−58656号公報 特開2006−330702号公報 特開2006−98777号公報
多孔性組織の弾性層の表面を平滑な表面層で被覆した転写ローラを用いると、被覆しない転写ローラを用いた場合よりも、剛性の低い記録材が像担持体から分離し易くなることが判明した。
後述するように、多孔性組織の表面を有する転写ローラでは、平滑組織の表面を有する転写ローラよりも、トナー像と逆極性の余剰な電荷を記録材に多く残した状態で、記録材が転写部を通過する。このため、記録材がいわゆる除電不足の状態になって、転写部の下流側の記録材と像担持体との間に静電的な引力が発生して、像担持体から記録材を正常に分離することが難しくなる。
しかし、特許文献2に示される平滑な表面層で被覆した転写ローラは、表面にトナーが逃げる隙間が無いため、付着したトナーが記録材に押し付けられて裏移りし易く、記録材の裏汚れを発生し易い。このため、転写ローラに専用のクリーニング装置を設置する必要がある。
また、表面が平滑な転写ローラは、記録材のニップ力が多孔性組織の表面を有する転写ローラよりも弱いため、搬送方向の画像が伸縮したり、滑りに伴う画像不良が発生したりし易くなる。多孔性組織の弾性層の表面を平滑な表面層で被覆した転写ローラは、被覆しない転写ローラに比較して製造コストが高くなるという問題もある。
また、特許文献3に示されるトナーをコーティングした転写ローラは、画像形成に先立ってトナーをクリーニングしないと、記録材の裏汚れが発生する。長期放置して電荷を喪失したトナーは、もはや転写ローラに対して静電的に引き付けられないので、その多くが最初に接触した記録材へ移動してしまうからである。
本発明は、多孔性組織の回転面を有する転写部材を用いた転写部を通過する剛性の低い記録材を、裏汚れを目立たせることなく像担持体から分離し易くする画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する像担持体と、多孔性組織の回転面を有して、前記回転面と前記像担持体との間で記録材を挟持搬送してトナー像の転写部を形成する転写部材と、前記転写部に電圧を印加して、前記トナー像を記録材に転写する電源手段とを備えたものである。そして、透明トナーまたは白色トナーを前記トナー像と同極性の帯電状態で前記回転面に付着させる粉体付着手段と、前記粉体付着手段を制御して前記回転面に前記透明トナーまたは前記白色トナーを付着させた後に、記録材を前記転写部に給送して前記像担持体のトナー像を転写させる制御手段とを備える。
本発明の画像形成装置では、トナー像と同極性に帯電した透明トナーまたは白色トナーで転写部材の多孔性の回転面を覆うので、転写部を通過する記録材へ付加される余剰電荷が減って、転写部を通過した記録材と像担持体との静電的な引力が減少する。
また、トナーと同極性に帯電した透明トナーまたは白色トナーは、静電的に転写部材に吸着されているので、接触した記録材へ移動して裏汚れを発生しにくい。記録材へ移動しても、記録材に対するコントラスト(明度差、色相差等)が小さい粉体粒子なので、裏汚れが目立ちにくい。
従って、多孔性組織の回転面を有する転写部材に搬送されて転写部を通過する剛性の低い記録材を、目立つ裏汚れを発生することなく像担持体から容易に分離できる。分離爪や転写ローラのコート層を設けることなく、剛性の低い記録材を像担持体から容易に分離できる。
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、透明トナーまたは白色トナーを転写部材の表面に静電的に担持させた状態で、剛性が低い記録材へトナー像を転写させる限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写体を用いる画像形成装置に限らず、感光体に形成したトナー像を直接記録材へ転写する画像形成装置でも実施できる。また、中間転写体に沿って1個の感光ドラムを配置した1ドラム型の画像形成装置に限らず、中間転写体に沿って複数の感光ドラムを配置したタンデム型の画像形成装置でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜3に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成名に括弧を付して示した参照記号は、発明の理解を助けるための例示であって、実施形態中の該当する部材等に構成を限定する趣旨のものではない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、ロータリ現像装置4を備えた1ドラム型中間転写方式の画像形成装置である。
画像形成装置100は、ベルトクリーニング装置21及び二次転写ローラ14を離間させた状態で、感光ドラム1に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、透明の各色トナー像を順番に形成する。感光ドラム1に担持されたトナー像は、形成された順番に、一次転写部T1にて、中間転写ベルト7に一次転写して重ね合わせられる。
その後、二次転写ローラ14を中間転写ベルト7に当接させて二次転写部T2が形成され、5色のトナー像は、中間転写ベルト7に重ね合わせて二次転写部T2を挟持搬送される記録材Pへ一括二次転写される。
5色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置23へ搬送されて加熱・加圧を受けて、表面にフルカラー画像を定着される。
記録材収納カセット10からピックアップローラ11によって引き出された記録材Pは、分離ローラ12によって1枚ずつに分離されてレジストローラ13へ受け渡される。レジストローラ13は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト7のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部T2へ記録材Pを送り込む。
感光ドラム1の周囲には、トナー像形成手段の一例である帯電装置2、露光装置3、ロータリ現像装置4、一次転写ローラ5、及びクリーニング装置6が配置される。
感光ドラム1は、外径30mmのアルミニウム製シリンダの外周面に、帯電特性が負極性の有機光導電体(OPC)を塗布して構成され、中心支軸を中心に130mm/secのプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電装置2は、コロナ放電器を用いて感光ドラム1の表面を帯電させる。帯電装置2は、回転する感光ドラム1の表面にコロナ放電イオンを照射して、感光ドラム1の表面を一様な負極性の電位に帯電させる。
露光装置3は、各色の分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1の表面に画像の静電像を書き込む。露光された部分では、感光ドラム1の負極性の帯電電位が放電されて表面電位が接地電位に近付く。
ロータリ現像装置4は、回転してイエロー現像器4Y、マゼンタ現像器4M、シアン現像器4C、ブラック現像器4K、及びクリアー(透明)現像器4Eを感光ドラム1の現像位置に位置決める。
各色の現像器4Y、4M、4C、4K、4Eは、それぞれ磁性キャリアと各色の非磁性トナーとを所定の割合で混合した二成分現像剤を使用する。各色の非磁性トナーは、各色の現像器4Y、4M、4C、4K、4Eの中で二成分現像剤が攪拌される過程で、磁性キャリアと摩擦して、摩擦帯電によって負極性に帯電する。
現像器4Y、4M、4C、4K、4Eは、固定のマグネット4jの周囲で回転する現像スリーブ4sの回転面に現像剤を穂立ち状態で担持させて、感光ドラム1の表面に摺擦させる。
電源D4は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を現像スリーブ4sに印加して、露光されて現像スリーブ4sよりも相対的に正極性となった感光ドラム1の部分にトナーを付着させて、静電像を反転現像する。
イエロー現像器4Yは、感光ドラム1の現像位置に移動すると、負極性に帯電したイエロートナーを感光ドラム1の静電像に付着させて、静電像をイエロートナー像に反転現像する。
マゼンタ現像器4Mは、感光ドラム1の現像位置に移動すると、負極性に帯電したマゼンタトナーを感光ドラム1の静電像に付着させて、静電像をマゼンタトナー像に反転現像する。
シアン現像器4Cは、感光ドラム1の現像位置に移動すると、負極性に帯電したシアントナーを感光ドラム1の静電像に付着させて、静電像をシアントナー像に反転現像する。
ブラック現像器4Kは、感光ドラム1の現像位置に移動すると、負極性に帯電したブラックトナーを感光ドラム1の静電像に付着させて、静電像をブラックトナー像に反転現像する。
クリアー現像器4Eは、感光ドラム1の現像位置に移動すると、負極性に帯電したクリアートナーを感光ドラム1の静電像に付着させて、静電像をクリアートナー像に反転現像する。
クリアー現像器4Eは、画像の白色部分にクリアートナー像を形成して、他色のトナー像部分との光沢差を減少させる。第1実施形態では、後述するように、クリアー現像器4Eを二次転写ローラ14へコーティングするためのクリアートナー像も形成する。
クリーニング装置7は、一次転写部T1を通過して感光ドラム1の表面に残留した転写残トナーを除去する。
中間転写ベルト7は、駆動ローラ16、対向ローラ15、テンションローラ20、一次転写ローラ5、及び張架ローラ17、18、19に支持されて矢印R2方向に回転する。
中間転写ベルト7は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させている。中間転写ベルト7の体積抵抗率は、1×10〜1×1013[Ω・cm]、厚みは、0.07〜0.1mmに調整してある。
駆動ローラ16は、感光ドラム1を共通に回転駆動する本体駆動機構に接続されて中間転写ベルト7を駆動して回転させる。テンションローラ20は、外側へ向かってばね付勢されて中間転写ベルト7の張力を一定に制御する。
一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に圧接して、感光ドラム1と中間転写ベルト7との間に一次転写部T1を形成する。
電源D1は、感光ドラム1に形成されたトナー像の帯電極性とは逆極性である正極性の直流電圧を一次転写ローラ5に印加する。これにより、感光ドラム1に担持された各色のトナー像が中間転写ベルト7へ一次転写される。
二次転写ローラ14は、中間転写ベルト7を介して対向ローラ15に圧接して、中間転写ベルト7と二次転写ローラ14との間に二次転写部T2を形成する。
二次転写ローラ14は、直径12mmのステンレス製の心金14aの周囲に厚さ6mmの弾性層14bを形成してある。
弾性層14bは、イオン導電系のゴム(NBRゴム)を発泡処理したものを表面研磨加工して形成され、イオン性導電物質を所定割合混入して、抵抗値を1×10〜1×10Ωに調整してある。抵抗値は、23度C、50%RH環境にて2kVを印加して測定した。
電源D2は、中間転写ベルト7に担持されたトナー像の帯電極性とは逆極性である正極性の直流電圧を二次転写ローラ14に印加して、中間転写ベルト7に担持されたトナー像を記録材Pへ二次転写させる。二次転写ローラ14には、電源D2から所定に制御された定電圧+20〜+6000Vが印加されて、二次転写電流が+10〜+50μA流れる。
ベルトクリーニング装置21は、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト7に残留した転写残トナーを除去する。
二次転写ローラ14は、モータM2を作動させることによって、中間転写ベルト7に対して接離可能である。ベルトクリーニング装置21は、モータM3を作動させることによって、中間転写ベルト7に対して接離可能である。
二次転写ローラ14及びベルトクリーニング装置21は、カラー画像の形成時、最終色の1つ前のトナー像が中間転写ベルト7に一次転写し終わるまで、中間転写ベルト7から離間して、中間転写ベルト7に担持されたトナー像への接触を回避している。
<剛性の低い記録材の分離性>
図2は多孔性の弾性層を有する二次転写ローラを用いた二次転写の説明図、図3は二次転写ローラの回転面の空隙の拡大図、図4は多孔性の円筒面における放電の説明図である。図2中、(a)は二次転写部、(b)は二次転写部を通過する記録材の拡大図である。図4中、(a)は放電の説明図、(b)は放電後の記録材の帯電状態の説明図である。
近年、チラシや旅行のパンフレットに代表される薄い紙に画像を形成するニーズが高まってきている。薄い紙は、像担持体から紙上にトナー像を転写する二次転写部での記録材の分離性が普通紙よりも劣っている。
図2の(a)に示すように、負極性に帯電したトナー像Tが中間転写ベルト7に担持されて二次転写部T2へ送り込まれ、記録材Pに重ね合わせて、二次転写部T2を挟持搬送される。二次転写部T2は、二次転写ローラ14の弾性層14bを中間転写ベルト7に圧接して構成され、弾性層14bから記録材Pに供給されるプラス電荷Qが、マイナス電荷をもつトナー像Tを記録材Pに二次転写する。
電源D2は、二次転写ローラ14に正極性の定電圧を出力して、負極性に帯電して中間転写ベルト7に担持されたトナー像を記録材Pへ引き付ける。これにより、記録材は、トナー像Tを介して静電気的に中間転写ベルト7に貼り付く。
しかし、二次転写部T2の下流側では、対向ローラ15に倣って中間転写ベルト7が曲面を形成して上方へ退去している。このため、中間転写ベルト7の曲面に貼り付いて反らされた記録材Pの弾性力がトナー像Tと中間転写ベルト7との静電気力に打ち勝って、中間転写ベルト7の曲面から曲率分離して記録材Pを直進方向へ引き剥がす。このようにして、中間転写ベルト7に担持されたトナー像は、記録材Pへ乗せ換えられる。
従って、中間転写ベルト7に貼り付いた記録材Pの弾性力がトナー像Tと中間転写ベルト7との静電気力に負けていると、中間転写ベルト7の曲面から記録材Pを引き剥がせない。記録材Pの弾性力は、厚さの3乗に比例するため、記録材Pの厚さが薄くなるほど弾性力が不足して、二次転写部T2での分離性が悪化する。
また、弾性層14bに導電性のゴムを発泡処理させた材料を採用している理由は、プラス電荷Qを供給できる十分な搬送方向長さのニップを二次転写部T2に形成できる柔らかさが弾性層14bに要求されるためである。
図2の(b)に示すように、二次転写ローラ14から記録材Pに供給されて残るべき理想的なプラス電荷Qは、トナー像Tの持つマイナス電荷と同じ量のプラス電荷である。このとき、記録材Pは、トナー像のマイナス電荷と記録材Pに残ったプラス電荷Qとが打ち消しあっている。
図2の(a)に示すように、しかし、実際には、表面が多孔性の弾性層14bを用いた二次転写部T2を通過する過程で、記録材Pには、余剰なプラス電荷Qが付与されてしまう。
図3に示すように、顕微鏡で拡大観察すると、二次転写ローラ14の円筒面は、発泡組織の空隙が多数存在して多孔性であって、発泡組織の空隙の径得lは、100〜200μm程度の大きさである。二次転写ローラ14の回転面には、導電性のゴムが発泡処理された際に生じた微小な無数の空隙があり、この微小な無数の空隙で起こる無数の放電現象のため、過剰なプラス電荷が記録材Pに供給されてしまう。
図4の(a)に示すように、二次転写ローラ14の回転面に空隙が存在すると、空隙内で放電が発生して過剰なプラス電荷が記録材Pに埋め込まれる。放電によって供給された過剰なプラス電荷は、記録材Pと二次転写ローラ14との空隙を満たす空気によって、二次転写ローラ14側に戻ることが阻まれてしまう。
図4の(b)に示すように、このため、放電によって供給されたプラス電荷Qは、トナー像Tを記録材Pに引き付けるために必要な量を越えた過剰な水準で、記録材Pに残ってしまう。この結果、チラシに代表される薄い紙では、二次転写部T2での分離性が悪化する。
図2の(a)に示すように、チラシに代表される薄い紙は、中間転写ベルト7に貼り付こうとする静電気力に逆らって分離しようとするモーメントが弱いため、二次転写部T2の下流で中間転写ベルト7に貼り付いて正常に排紙されない。
薄い紙は、二次転写部T2下流の分離ポイントからしばらくは紙の弾性力によるモーメントによって分離する。しかし、紙が二次転写部T2から突き出す長さが長くなるに連れて、紙の弾性力によるモーメントは変化しない一方で、紙に残った過剰な静電気が中間転写ベルト7と引き合うモーメントが次第に大きくなってくる。このため、剛性が低くて軽い紙は、再び中間転写ベルト7に吸い寄せられて貼り付き、連れ送りされてしまう。
このような二次転写ローラ14の表面の空隙層で発生する放電現象は、発泡スポンジ層の表面に平滑な被覆層を設けることで抑えることができる。これによって、過剰なプラス電荷が記録材Pへ供給されるのを抑えて、薄い紙が中間転写ベルト7へ貼り付いてしまうことを防ぐことができる。
そこで、第1実施形態では、予め定めた種類の薄い紙の場合には、二次転写ローラ14にクリアートナーを転写して、二次転写ローラ14の円筒面の空隙をクリアートナーで覆った状態で画像のトナー像の二次転写を行わせる。
制御部110は、二次転写ローラ14の多孔性の円筒面を、帯電したクリアートナーで覆って、空隙を介した二次転写ローラ14と記録材との間の放電を抑制する。制御部110は、放電に伴って記録材に余剰に注入されて転写部材に除電されることなく転写部を通過する電荷を減らして、転写部を通過した記録材Pに過剰なプラス電荷が残らないようにする。
<制御手段>
図5は画像形成の制御のフローチャート、図6は薄い紙モードの説明図、図7は通常の薄い紙モードのタイムチャートである。図6中、(a)は二次転写ローラに対するクリアートナーの転写工程、(b)は記録材に対する画像のトナー像の転写工程である。
図1に示すように、画像形成装置100では、操作パネル108を操作して、ユーザーが使用する記録材Pの種類を選ぶことが出来る。
また、制御部110に画像形成ジョブを送信するコンピュータの画面上でも、ユーザーが使用する記録材Pの種類を選ぶことが出来る。
制御部110は、ユーザーが選んだ記録材Pの種類に応じて記録材Pの厚さを判別し、薄い紙の場合には、二次転写ローラ14にクリアートナー像を転写した後に画像形成を開始する薄い紙モードの制御を実行する。
トナー像形成手段(1)は、複数色のトナー像を形成して像担持体(7)に担持させる。検知手段(22)は、像担持体(7)に担持された制御用トナー像を検知する。粉体付着手段(4E)は、記録材に対するコントラストが低い粉体粒子を、画像のトナー像と同極性の帯電状態で転写部材(16)の多孔性組織の回転面に付着させる。
制御手段(110)は、粉体付着手段(4E)を制御して転写部材(16)の回転面に粉体粒子を付着させた後に、剛性の低い記録材を転写部(T2)に給送して像担持体(7)のトナー像を転写させる。
制御手段(110)は、剛性の低い記録材に転写するトナー像の形成に先立たせて、像担持体(7)に、1色のトナー像を、トナー像形成手段(3)を制御して剛性の低い記録材の搬送方向に直角な幅方向の長さよりも長く、かつ搬送方向に転写部材(16)の回転面の周長よりも長く形成させる。
制御手段(110)は、電源手段(D2)を制御して、1色のトナー像を、転写部材(16)の回転面に転写させる。制御手段(110)は、剛性の低い規定の記録材を判別して転写部材(16)の回転面に帯電したトナーを付着させる。
図1を参照して図5に示すように、制御部110は、画像形成ジョブを受信すると、起動して前回転を行い、各種画像形成条件を調整する(S11)。
制御部110は、指定された記録材Pの種類を読み取って(S12)、記録材Pが規定の薄い紙に相当するか否かを判断する(S13)。制御部110は、規定の薄い紙に該当しない場合(S13のNO)、通常の画像形成モード(S16、S17)を、残りジョブが無くなるまで(S21のNO)繰り返す。
制御部110は、坪量が52g/m以下の薄い紙の場合(S13のYES)、感光ドラム1にクリアートナー像を形成して、中間転写ベルト7に一次転写する(S14)。
クリアートナー像は、感光ドラム1の軸方向の長さWが、記録材Pの幅よりも大きく、感光ドラム1の回転方向の長さLが、二次転写ローラ14の回転面の周長よりも大きい。長さLは、二次転写ローラ14の回転面の周長の3倍の長さを持たせており、二次転写ローラ14の3回転に渡って転写して積層させることにより、二次転写ローラ14の表面の空隙を埋める効果を高めている。
制御部110は、二次転写ローラ14を中間転写ベルト7に当接させて二次転写部T2を形成する。図6の(a)を参照して示すように、負極性に帯電して中間転写ベルト7に担持されたクリアートナー像Tcは、電源D2から二次転写ローラ14に正極性の転写電圧を印加することにより、二次転写ローラ14に転写される(S15)。クリアートナー像Tcの転写後、図7に示すように、二次転写ローラ14は、中間転写ベルト7から離間して、薄い紙の記録材Pに対する画像のトナー像の二次転写を待機する。
制御部110は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像のトナー像を感光ドラム1に形成して、形成した順番に中間転写ベルト7へ一次転写して重ね合わせる(S16)。
制御部110は、その後、二次転写ローラ14を中間転写ベルト7に当接させて二次転写部T2を形成する。図6の(b)を参照して示すように、中間転写ベルト7に担持された各色画像のトナー像Tgは、電源D2から二次転写ローラ14に正極性の転写電圧が印加されることにより、二次転写部T2を通過する記録材Pへ二次転写される(S17)。
制御部110は、坪量で52g/m2以下の記録材Pが指定されると、記録材Pへ画像のトナー像を二次転写する前に、負極性に帯電したクリアートナーを二次転写ローラ14の円筒面に厚く担持させて、表面の無数の空隙を覆い隠してしまう。
図6の(b)に示すように、記録材Pと二次転写ローラ14との間にクリアートナーが挟まれた状態で、二次転写部T2にて中間転写ベルト7から記録材Pへ4色の画像のトナー像が一括二次転写される。
記録材Pが二次転写部T2を通過するとき、二次転写ローラ14の円筒面の無数の空隙は、クリアートナーで覆われているので、空隙内の空間で放電が発生しにくくなっている。これにより、二次転写部T2を通過する記録材P上に未定着の多色トナー像が形成される過程で、負極性に帯電したトナー像Tを記録材Pへ移動させるために必要なプラス電荷Q以上の余剰なプラス電荷を減らす。
また、負極性に帯電したクリアートナーは、正極性の電圧を印加された二次転写ローラ14に静電気的に担持されているので、記録材Pに接触しても記録材Pへ移動しにくくなっている。
接触した記録材Pに機械的に拘束される等して、一部のクリアートナーは、二次転写ローラ14から記録材Pへ持ち去られるが、無色透明なので裏汚れが目立たない。
制御部110は、画像のトナー像Tgの転写後、図7に示すように、中間転写ベルト7から二次転写ローラ14を離間して、次の画像のトナー像の二次転写を待機する。
図1を参照して図5に示すように、制御部110は、薄い紙(S18)を規定枚数(100枚)二次転写すると(S19のYES)、感光ドラム1にクリアートナー像を形成して(S14)、二次転写ローラ14にクリアートナー像を転写し直す(S15)。
制御部110は、画像濃度調整のために制御用トナー像が形成されると(S20のYES)、感光ドラム1にクリアートナー像を形成して(S14)、二次転写ローラ14にクリアートナー像を転写し直す(S15)。
画像形成の残りジョブが無くなるまで(S21のNO)、同様な制御が継続され(S14〜S20)、残りジョブが無くなると(S21のYES)、制御部110は、画像形成装置100を所定の手順で停止させる。
図1を参照して図7に示すように、制御部110は、露光装置3を制御してクリアートナー像を形成し、電源D1を制御してクリアートナー像を中間転写ベルト7に一次転写させる。その後、中間転写ベルト7に当接した二次転写ローラ14へ正極性の二次転写電圧を印加して、負極性に帯電したクリアートナー像を、中間転写ベルト7から二次転写ローラ14へ転写する。
クリアートナー像を形成した後、制御部110は、露光装置3を制御してイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色画像のトナー像を形成して中間転写ベルト7に一次転写させる。その後、中間転写ベルト7に当接した二次転写ローラ14へ正極性の二次転写電圧を印加して、4色の画像のトナー像を記録材Pへ一括二次転写させる。
このように、クリアートナー像を、二次転写ローラ14の表面に転写させておくことで、二次転写ローラ14の表面の空隙を埋めることができる。このため、薄い紙を二次転写部T2に挟んで、多色トナー像を中間転写ベルト7から二次転写させる際に、二次転写部T2のニップ中での薄い紙と二次転写ローラ14の表面との間で生じる放電を抑制できる。これによって、薄い紙に過剰な電荷が供給されるのを防いで、二次転写部T2を通過した後の薄い紙の分離を容易にする。一方で、二次転写工程において、薄い紙の裏面に、トナーが付着することがあるけれども、付着するトナーは透明なトナーであるため、印刷成果物の品位を落としてしまうことがない。
<画像濃度調整>
図8は濃度調整のタイムチャートである。
図1に示すように、光学センサ22は、張架ローラ19で支持された中間転写ベルト7上の制御用トナー像(カラーパッチ)に赤外光を照射して反射光量を検知する。中間転写ベルト7の幅方向に位置をずらせて形成される制御用トナー像に合わせて、光学センサ22は、中間転写ベルト7の幅方向に3個が配置されている。
制御部110は、所定枚数(500枚)の画像形成ごとに、露光装置3を制御して、所定の濃度階調を持たせた各色の制御用トナー像の静電像を、図8に示すように、感光ドラム1の各色の画像のトナー像の下流側に書き込む。
制御用トナー像は、イエロー、マゼンタ、シアンのトナーで現像されて、各色の制御用トナー像となり、中間転写ベルト7上に幅方向に位置をずらせて一次転写される。中間転写ベルト7には、4色の画像のトナー像を重ねたフルカラートナー像の下流側に3色個別の制御用トナー像が担持される。
制御部110は、3色の制御用トナー像が光学センサ22を通過するタイミングで光学センサ22の出力を取り込み、それぞれの制御用トナー像の濃度を測定する。そして、測定結果に基づいて現像器4Y、4M、4Cの現像スリーブ4sに印加される直流電圧を調整する。これにより、フルカラー画像における各色の濃度階調と定着画像の視感濃度との関係を一律に調整してフルカラー画像の色味を安定させている。
光学センサ22を通過した制御用トナー像は、画像のトナー像に続いて二次転写部T2へ搬送される。
制御手段(110)は、制御用トナー像が転写部(T2)を通過する際には、画像のトナー像と同極性の電圧を転写部材(16)に印加させ、制御用トナー像の下流側に1色のトナー像を担持させる。
図1を参照して図8に示すように、制御部110は、制御用トナー像が二次転写部T2を通過し始めると、電源D2を制御して、二次転写ローラ14へ印加する定電圧を反転させる。
電源D2は、所定に制御された定電圧−10〜−1000Vを二次転写ローラ14に印加して、記録材Pには、0〜−10μAの転写電流が流れる。これにより、制御用トナー像は、二次転写ローラ14に転写されることなく二次転写部T2を通過して、ベルトクリーニング装置21によって除去される。有彩色の制御用トナー像が二次転写ローラ14に転写されると、二次転写部T2を通過する記録材Pの裏面に付着して目立つ裏汚れを形成する可能性があるからである。
制御部110は、各色トナー像の濃度調整時期であれば、画像のトナー像と各色の制御用トナー像とを感光ドラム1に形成する。濃度調整の時期は、ジョブ開始時及び500枚の画像形成ごとである。
制御部110は、その後、二次転写ローラ14を中間転写ベルト7に当接させて二次転写部T2を形成する。負極性に帯電して中間転写ベルト7に担持された各色の制御用トナー像は、光学センサ22で濃度を検知された後に、二次転写部T2へ搬送される。
制御部110は、電源D2から二次転写ローラ14へ正極性の転写電圧を印加させて、二次転写部T2へ送り込まれた記録材Pへ画像のトナー像を二次転写する。
制御部110は、画像のトナー像が転写された記録材Pが通過した後に二次転写部T2へ進入する各色の制御用トナー像に対しては、二次転写ローラ14に負極性の転写電圧を出力して、二次転写ローラ14への転写を回避する。
このとき、二次転写ローラ14に印加された負極性の電圧によって、二次転写ローラ14の円筒面に担持させていたクリアートナーまでが、中間転写ベルト7へ戻されてしまう。クリアートナーを失った二次転写ローラ14の円筒面は、薄い紙に過剰なプラス電荷を付与して、薄い紙に対する中間転写ベルト7からの分離性を低下させる。
図5に示すように、このため、制御用トナー像が形成される場合(S20)は、失われたクリアートナーを補充すべく、再びクリアートナー像を形成して(S14)、二次転写ローラ14に転写する(S15)。
図8に示すように、二次転写ローラ14に負極性の転写電圧を出力して円筒面に担持させていたクリアートナーをクリーニングした後に、クリアートナー像を二次転写ローラ14に転写する。
クリアートナー像の転写後、制御部110は、中間転写ベルト7から二次転写ローラ14を離間させて、次の画像のトナー像の二次転写を待機する。
<第2実施形態>
図9は第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。第2実施形態の画像形成装置200は、二次転写ローラ14に直接クリアートナー像を形成する構成以外は、第1実施形態と同様に構成される。従って、図9中、図1と共通する構成には第1実施形態と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図9に示すように、粉体付着手段(4E)は、転写部材(14)に配置されて、電源手段(D2)が電圧を印加した転写部材(14)に対して、トナー像と同極性に帯電させたトナーを付着させる。制御手段(110)は、剛性の低い記録材の先頭よりも先に、帯電させたトナーが転写部(T2)へ達するように、粉体付着手段(4E)を制御する。
画像形成装置200は、ベルトクリーニング装置21及び二次転写ローラ14を離間させた状態で、感光ドラム1に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー像を順番に形成する。感光ドラム1に担持された各色画像のトナー像は、形成された順番に、一次転写部T1にて、中間転写ベルト7に一次転写して重ね合わせられる。
その後、二次転写ローラ14を中間転写ベルト7に当接させて二次転写部T2が形成され、4色の画像のトナー像は、中間転写ベルト7に重ね合わせて二次転写部T2を挟持搬送される記録材Pへ一括二次転写される。
4色の画像のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置23へ搬送されて加熱・加圧を受けて、表面にフルカラー画像を定着される。
二次転写ローラ14に隣接させてクリアー現像器4Eが配置される。クリアー現像器4Eは、磁性キャリアと非磁性のクリアートナーとを所定の割合で混合した二成分現像剤を攪拌して帯電させる。クリアートナーは、二成分現像剤が攪拌される過程で、磁性キャリアと摩擦して、摩擦帯電によって負極性に帯電する。クリアー現像器4Eは、固定のマグネット4jの周囲で回転する現像スリーブ4sの回転面に現像剤を穂立ち状態で担持させて、二次転写ローラ14の表面に摺擦させる。
制御部110は、電源D2を制御して正極性の直流電圧を二次転写ローラ14に印加することにより、負極性に帯電して現像スリーブ4sに担持されたクリアートナーを二次転写ローラ14の円筒面に転写させる。
制御部110は、現像スリーブ4sの回転を停止させることにより、正極性の直流電圧を二次転写ローラ14に印加した状態でも、クリアートナーの二次転写ローラ14への転写を阻止できる。
制御部110は、坪量で52g/m以下の記録材Pが指定されると、記録材Pへ画像のトナー像を二次転写する前に、負極性に帯電したクリアートナーを二次転写ローラ14の円筒面に厚く担持させる。これにより、図6の(b)に示すように、記録材Pと二次転写ローラ14との間にクリアートナーが挟まれた状態で、二次転写部T2にて中間転写ベルト7から記録材Pへ4色の画像のトナー像が一括二次転写される。
<第3実施形態>
図10は第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図11は転写電圧の制御のタイムチャート、図12は中間転写ベルト上のクリアートナー像の説明図である。
第3実施形態は、中間転写ベルトに沿って現像色の異なる複数の感光ドラムを配置したタンデム型画像形成装置であるが、第1実施形態と機能上共通する構成には、第1実施形態と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図10に示すように、第3実施形態の画像形成装置300は、中間転写ベルト7に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、クリアーの画像形成部PY、PM、PC、PK、PEを配置したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト7に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて、イエロートナー像に重ね合わせて中間転写ベルト7に一次転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、イエロー、マゼンタトナー像に重ね合わせて中間転写ベルト7に一次転写される。
中間転写ベルト7に担持された4色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。4色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置23へ受け渡されて加熱加圧を受けることにより、表面にフルカラー画像を定着される。
トナー像形成手段(1)は、像担持体(7)に、転写部材(16)の回転面の周長よりも短い担持間隔で画像のトナー像を担持させる。制御手段(110)は、剛性の低い記録材へ画像形成を行う際には、担持間隔を拡大して、拡大した担持間隔に1色のトナー像を担持させる。
制御部110は、坪量で52g/m以下の記録材Pが指定されると、記録材Pへ画像のトナー像を二次転写する前に、感光ドラム1Eにクリアートナーを形成して中間転写ベルト7に一次転写させる。制御部110は、中間転写ベルト7に担持されたクリアートナー像が二次転写部T2を通過する間、電源D2から正極性の電圧を印加させて、二次転写ローラ14にクリアートナー像を転写する。これにより、図6の(b)に示すように、記録材Pと二次転写ローラ14との間にクリアートナーが挟まれた状態で、二次転写部T2にて中間転写ベルト7から記録材Pへ4色の画像のトナー像が一括二次転写される。
図11の(a)に示すように、一次転写電圧、二次転写電圧を制御して何枚か通常の画像形成を行っていた場合、図12の(a)に示すように、4色を重ねたトナー像が所定の担持間隔で中間転写ベルト7に担持されている。
薄い紙の画像形成が開始されると、図11の(a)に示すように、一次転写(E)を行った後に、薄い紙に転写する画像のトナー像が形成される。これにより、図12の(a)に示すように、中間転写ベルト4には、通常の担持間隔よりも拡大した画像のトナー像の担持間隔が形成され、拡大された担持間隔にクリアートナー像が担持される。
すなわち、長さが二次転写ローラ14一周分の周長Lr以上の長さLで、幅が二次転写させる薄い紙の幅Wp以上の幅Wとなるクリアートナー像を現像器4Eにて、感光ドラム1上に形成する。
そして、このクリアートナー像を、中間転写ベルト7に一次転写して二次転写部T2へ搬送して、二次転写ローラ14に転写する。
クリアートナー像は、二次転写ローラ14の表面の空隙を埋めることが目的のため、通常の画像形成に用いる単色最大濃度トナー像の3〜4層以上の高さに相当するクリアートナー像を転写させる。
このため、二次転写ローラ14の周長の数倍の長さLのクリアートナー像を中間転写ベルト7上に一次転写しておき、二次転写部T2では、この長さLを転写できるような転写電圧を印加している。これにより、仮に使用するトナー量が通常の画像形成時と同じであっても、クリアートナー像が二次転写ローラ14に何回も塗り重ねられて、二次転写ローラ14に転写されるクリアートナーの層は、厚くすることができる。
加えて、第3実施形態では、通常の画像形成時におけるトナー載り量0.5mg/cm〜0.6mg/cmよりも多い0.7mg/cm〜0.9mg/cmのクリアートナー像を感光ドラム1Eに形成している。また、クリアートナー像の長さLも、二次転写ローラ14の周長75mmの倍の長さ150mmを形成している。
これにより、通常の画像形成に比べて単位面積あたりトナー量が、約3倍程度多い量が、二次転写ローラ14の表面に転写される。
前述のように、フルカラートナー像の濃度安定のため、規定の印刷枚数ごとに、有彩色の制御用トナー像(カラーパッチ)を中間転写ベルト7に担持させる。このとき、有彩色の制御用トナー像が二次転写ローラ14に付着しないように、二次転写ローラ14に通常の二次転写時とは逆極性の電圧を印加している。
図11の(b)に示すように、制御用トナー像が形成される場合は、制御用トナー像が二次転写部T2を通過する間、二次転写ローラ14に通常の二次転写とは逆極性の電圧を印加して、制御用トナー像が二次転写ローラ14に転写されることを阻止する。
しかし、二次転写ローラ14に逆極性の電圧を印加すると、二次転写ローラ14に担持させておいたクリアートナーが中間転写ベルト7に再転写されて失われてしまう。
このため、制御用トナー像の通過後に、クリアートナー像が二次転写ローラ14に十分に転写されるように、中間転写ベルト7にクリアートナー像を準備して、二次転写ローラ14に通常の二次転写と同極性の電圧を印加している。
これにより、図12に示すように、中間転写ベルト7上には、制御用トナー像に続いて、クリアートナー像が担持され、クリアートナー像に続いてフルカラー画像のトナー像が担持される。
<第4実施形態>
第1実施形態〜第3実施形態では、いずれも二次転写ローラ14の表面の空隙を埋めるために、クリアートナーを使用した。クリアートナーは、記録材Pの地色が何色であっても視感上のコントラストが小さくて裏汚れが目立たないからである。
しかし、空隙を埋めるために使用するトナーは、薄い紙の裏面に付着したときに、印刷成果物の品位を落とさないトナーであればよい。従って、薄い紙の地色が白色である場合は、空隙を埋めるためのトナーとして白色のトナーを使用する。
第4実施形態では、二次転写ローラ14の表面に塗布する透明トナーのトナー量は、1.4mg/cm〜1.8mg/cm程度となっている。
<第5実施形態>
第1実施形態〜第3実施形態では、いずれも二次転写ローラ14の表面の空隙を埋めるために、クリアートナーを使用した。
第5実施形態では、記録材の種類を判別して記録材の裏面の地色に近いトナーを自動的に選択して、二次転写ローラ14に転写する。
制御手段(110)は、記録材を判別して、トナー像形成手段(1)で用いる複数色のトナーのうちで最も記録材に対するコントラストが低いトナーを選択する。
例えば、裏面が黒い記録材の場合、ブラックトナーを用いて二次転写ローラに転写するトナー像を形成する。また、裏面が黄色い記録材の場合、イエロートナーを用いて二次転写ローラに転写するトナー像を形成する。さらに、裏面が青い記録材の場合、マゼンタトナー像とシアントナー像とを重ねて二次転写ローラに転写するトナー像を形成する。
第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 多孔性の弾性層を有する二次転写ローラを用いた二次転写の説明図である。 二次転写ローラの回転面の空隙の拡大図である。 多孔性の円筒面における放電の説明図である。 画像形成の制御のフローチャートである。 薄い紙モードの説明図である。 通常の薄い紙モードのタイムチャートである。 濃度調整のタイムチャートである。 第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 転写電圧の制御のタイムチャートである。 中間転写ベルト上のクリアートナー像の説明図である。
符号の説明
1 粉体付着手段(感光ドラム)
2 粉体付着手段(帯電装置)
3 粉体付着手段(露光装置)
4 ロータリ現像装置
4Y イエロー現像器
4M マゼンタ現像器
4C シアン現像器
4K ブラック現像器
4E 粉体付着手段(クリアー現像器)
5 粉体付着手段(一次転写ローラ)
7 像担持体(中間転写ベルト)
14 転写部材(二次転写ローラ)
15 対向ローラ
108 操作パネル
100 画像形成装置
110 制御手段(制御部)
D2 電源手段(電源)
P 記録材
T2 転写部(二次転写部)

Claims (7)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    多孔性組織の回転面を有して、前記回転面と前記像担持体との間で記録材を挟持搬送してトナー像の転写部を形成する転写部材と、
    前記転写部に電圧を印加して、前記トナー像を記録材に転写する電源手段と、を備えた画像形成装置において、
    透明トナーまたは白色トナーを前記トナー像と同極性の帯電状態で前記回転面に付着させる粉体付着手段と、
    前記粉体付着手段を制御して前記回転面に前記透明トナーまたは前記白色トナーを付着させた後に、記録材を前記転写部に給送して前記像担持体のトナー像を転写させる制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記透明トナーまたは前記白色トナーのトナー像を形成して前記像担持体に担持させるトナー像形成手段を備え、
    前記制御手段は、記録材に転写するトナー像の形成に先立たせて、トナー像形成手段を制御して前記像担持体に前記透明トナーまたは前記白色トナーのトナー像を担持させて、前記電源手段を制御して前記回転面に転写させ、
    前記像担持体に担持される前記透明トナーまたは前記白色トナーのトナー像は、記録材の搬送方向に直角な幅方向の長さよりも長く、かつ前記搬送方向に前記回転面の周長よりも長く形成されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記像担持体に担持された制御用トナー像を検知する検知手段を備え、
    前記制御用トナー像が前記転写部を通過する際には、前記トナー像と同極性の電圧が前記転写部材に印加され、
    前記制御手段は、前記像担持体に前記制御用トナー像が担持される際には、前記制御用トナー像の下流側に前記透明トナーまたは前記白色トナーのトナー像を担持させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー像形成手段は、前記像担持体に、前記回転面の周長よりも短い担持間隔で画像のトナー像を担持させ、
    前記制御手段は、剛性の低い記録材へ画像形成を行う際には、前記担持間隔を拡大して、拡大した前記担持間隔に前記透明トナーまたは前記白色トナーのトナー像を担持させることを特徴とする請求項2又は3記載の画像形成装置。
  5. 前記粉体付着手段は、前記転写部材に配置されて、前記電源手段が前記電圧を印加した前記転写部材に対して、前記トナー像と同極性に帯電させた前記透明トナーまたは前記白色トナーを付着させ、
    前記制御手段は、剛性の低い記録材の先頭よりも先に、前記帯電させたトナーが前記転写部へ達するように、前記粉体付着手段を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、剛性の低い規定の記録材を判別して前記回転面に前記透明トナーまたは前記白色トナーを付着させることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の画像形成装置。
  7. トナー像を担持する像担持体と、
    多孔性組織の回転面を有して、前記回転面と前記像担持体との間で記録材を挟持搬送してトナー像の転写部を形成する転写部材と、
    前記転写部に電圧を印加して、前記トナー像を記録材に転写する電源手段と、を備えた画像形成装置において、
    複数色のトナー像を形成して前記像担持体に担持させるトナー像形成手段と、
    記録材に転写するトナー像の形成に先立たせて、記録材を判別して前記トナー像形成手段を制御して、前記複数色のうちで最も記録材に対するコントラストが低いトナーのトナー像を前記像担持体に担持させ、前記電源手段を制御して前記回転面に転写させた後に、記録材を前記転写部に給送して前記像担持体のトナー像を転写させる制御手段と、を備え、
    前記像担持体に担持される前記最も記録材に対するコントラストが低いトナーのトナー像は、記録材の搬送方向に直角な幅方向の長さよりも長く、かつ前記搬送方向に前記回転面の周長よりも長く形成されることを特徴とする画像形成装置。
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