JP2009127873A - 復水器真空ポンプユニット及び復水器真空ポンプユニットの凍結防止方法 - Google Patents

復水器真空ポンプユニット及び復水器真空ポンプユニットの凍結防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エゼクタ内の凍結発生を効率的に防止し、或いは凍結箇所を効率的に解凍することが可能な復水器真空ポンプユニット及びその方法を提供する。
【解決手段】復水器真空ポンプユニット10は、大気を導入する大気導入管56と、封水タンク40内の空気を導入するタンク内空気導入管57と、エゼクタ20に駆動空気を導入する駆動空気導入管55を、大気導入管56、又は封水タンク内空気導入管57と連通するように切り替え可能な切替バルブ60と、ディフューザ26を通過した空気の温度を計測する温度計測装置70と、制御装置80とを備え、制御装置80は、温度計測装置70によって計測された空気の温度が0℃以下になった場合に、駆動空気導入管55と封水タンク内空気導入管57とが連通するように切替バルブ60を切り替える。
【選択図】図3

Description

本発明は、蒸気タービン復水器内の空気を、エゼクタを介して真空ポンプで吸引し、封水タンクを通じて大気へ排出する復水器真空ポンプユニットに係り、特に凍結防止機能を備えるもの及びその凍結防止方法に関する。
蒸気タービン設備を備える発電所では、復水器の内部を真空状態にするために、復水器内の空気を、エゼクタを介して真空ポンプで吸引している。これは、復水器内の空気とともに大気をエゼクタ内に導入し、空気の流速を上昇させることにより負圧を発生させ、この負圧を復水器内の空気吸引に利用するものである。
ここで、エゼクタ内に吸引された復水器内の空気は、大気と混合された後、エゼクタ内のディフューザを通過して真空ポンプへと送られる。このときディフューザを通過した混合空気が断熱膨張し温度が低下する。
エゼクタ内ではこのような現象が生じることにより、例えば、冬季などに冷たい大気がエゼクタ内に導入されると、この冷たい大気と、復水器から吸引される多量の蒸気を含む空気とが混合し、ディフューザ通過後にその温度が氷点下となることがある。この場合、ディフューザ通過後の混合空気中の水分が凍結してエゼクタ内の空気の流通路を閉塞してしまい、復水器内の真空引きが適正に行えなくなることがある。
これに対処すべく、従来よりエゼクタ内を通過する空気中の水分が凍結することを防止する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、真空ポンプの後段に接続される封水タンクの内部に溜まる封水をエゼクタのジャケットまで供給する封水供給配管と、ジャケットに供給された封水を封水タンクまで戻す封水戻り配管と、これら配管内を流通する封水を循環させるための循環ポンプ等とを備える復水器真空ポンプユニットが開示されている。これは、エゼクタのジャケットに暖かい封水を循環させて、その熱をエゼクタのディフューザに伝導させることによりエゼクタ内の温度を上昇させ、エゼクタ内の凍結発生を防止し、またエゼクタ内の凍結箇所を解凍するものである。
特開2002―71279号公報
しかしながら、特許文献1に開示される復水器真空ポンプユニットでは、熱がエゼクタのジャケットからディフューザまで伝導するまでに、ジャケットの表面から放熱されたり、ディフューザ以外の部位に伝導したりすることから、エゼクタ内を通過する空気中の水分の凍結を防止するためには、大量の封水を循環させてジャケットに充分な熱量を供給する必要があり効率的でない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、エゼクタ内の凍結発生を効率的に防止し、或いは凍結箇所を効率的に解凍することが可能な復水器真空ポンプユニット及びその方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、復水器内の空気をエゼクタを介して真空ポンプで吸引し、封水タンクを通して大気へ放出する復水器用真空ポンプユニットであって、
前記エゼクタへ復水器内の空気を吸引するための駆動空気を導入する駆動空気導入流路と、
大気を導入するための大気導入流路と、
前記封水タンク内の空気を導入するための封水タンク内空気導入流路と、
前記駆動空気導入流路を、前記大気導入流路又は前記封水タンク内空気導入流路の何れか一方に連通させる切替手段と、
前記エゼクタ内又は前記エゼクタを通過した後の空気の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段により検出された温度に基づいて前記切替手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする(第1の発明)。
本発明による復水器真空ポンプユニットによれば、温度検出手段により検出された温度に基づいて、駆動空気導入流路を封水タンク内空気導入流路に連通させることができる。この状態では、真空ポンプから吐出されて封水タンクへ導入された空気が、封水タンク内空気導入流路、駆動空気導入流路、及びエゼクタを経て真空ポンプへ戻ることになる。すなわち、封水タンク内の空気は真空ポンプとの間を循環することになり、真空ポンプを通る過程で温度が上昇する。
また、封水タンクに貯留される封水は、例えば、真空ポンプの軸受等の高熱部位との間で循環して温度が上昇し、このことによっても、封水タンク内の空気の温度は上昇する。したがって、エゼクタには駆動空気として、大気よりも高温の空気が導入されることになることから、ディフューザを通過する際に断熱膨張しても、温度が氷点下に低下するのを回避でき、これにより、復水器からの空気に含まれる水分がエゼクタを通過時に凍結するのを防止し、或いはエゼクタ内の凍結箇所を解凍することができる。
なお、駆動空気とは、吸引の対象となる空気ではなく、吸引の対象となる空気(本発明では、復水器の空気)を吸引するための必要な負圧を発生させるために、エゼクタ内に導入される空気である。
さらに、本発明による復水器真空ポンプユニットによれば、温度検出手段により検出したエゼクタ内又は前記エゼクタを通過した後の空気の温度に基づいて、制御手段が、自動的に切替手段を制御するので、切替手段の切替の手間がかからない。
第2の発明は、第1の発明において、前記制御手段は、前記温度検出手段により検出した温度が、前記温度が所定温度より高い場合に、前記駆動空気導入流路が前記大気導入流路に連通し、所定温度以下の場合に、前記駆動空気導入流路が前記封水タンク内空気導入流路に連通するよう、前記切替手段を制御することを特徴とする。
前記復水器内の空気圧力を計測する復水器内空気圧力計を備え、
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記制御手段は、前記駆動空気導入流路が前記封水タンク内空気導入流路に連通するよう前記切替手段を制御した後、前記復水器内空気圧力計により計測された復水器内の空気圧力が所定圧以下になった場合に、前記駆動空気導入流路が前記大気導入流路に連通するよう、前記切替手段を制御することを特徴とする。
第4の発明は、第2又は3の発明において、前記所定温度は、0℃であることを特徴とする。
第5の発明は、復水器内の空気をエゼクタを介して真空ポンプで吸引し、封水タンクを通して大気へ放出する復水器用真空ポンプユニットの凍結防止方法であって、前記エゼクタへ復水器内の空気を吸引するための前記エゼクタ内に導入する駆動空気として、前記封水タンク内の空気を用いることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、前記封水タンク内の空気の前記エゼクタ内への導入は、前記エゼクタ内又は前記エゼクタを通過した後の空気の温度が所定温度以下になった場合になされることを特徴とする。
本発明によれば、エゼクタ内の凍結発生を効率的に防止し、或いは凍結箇所を効率的に解凍することが可能な復水器真空ポンプユニット及びその方法を提供できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る復水器真空ポンプユニット10の系統図である。
図1に示すように、復水器真空ポンプユニット10は、エゼクタ20と、真空ポンプ30と、封水タンク40とを備え、これら各装置間には、蒸気タービン復水器100内の空気を、エゼクタ20を介して真空ポンプ30で吸引し、封水タンク40を通じて大気へ排出するように、各空気排出管51〜54が設けられている。
また、エゼクタ20に接続する駆動空気導入管55には、大気を導入する大気導入管56と、封水タンク40内の空気を導入する封水タンク内空気導入管57とが切替バルブ60を介して接続されている。
図2は、図1に示すエゼクタ20の模式断面図である。
図2に示すように、エゼクタ20は、復水器100の空気を吸引する吸引力を得るために、外部から導入される駆動空気を高速に吐出し、その吐出流の周囲に負圧を発生させるノズル22と、復水器100から吸引された空気が取り入れられ、駆動空気と混合させる吸入室24と、吸入室24にて混合された空気を減圧し、空気排出管52を通じて真空ポンプ30へ排出するディフューザ26とから構成される。なお、駆動空気とは、吸引の対象となる空気ではなく、吸引の対象となる空気(本実施形態では、復水器100の空気)を吸引するための必要な負圧を発生させるために、駆動空気導入管55を通じてエゼクタ20内に導入される空気である。エゼクタ20を用いる理由は、エゼクタ20を介さずに真空ポンプ30を復水器100に直接接続して空気を吸引するよりも、エゼクタ20を介した方が復水器100内の真空度を高めることができるからである。
このようなエゼクタ20のディフューザ26のフィーダ28(出口部)には、ディフューザ26を通過した混合空気の温度を計測可能な温度計測装置70が設けられている。温度計測装置70には、例えば熱電対を用いることができる。この温度計測装置70は後述する制御装置80に接続されている。
真空ポンプ30(図1参照)は、エゼクタ20を介して復水器100から空気を吸引するとともに、エゼクタ20から排出された混合空気を、空気排出管53を通じて封水タンク40に送給する。
封水タンク40は、真空ポンプ30から送給された空気中の水分を分離し、封水として貯留するとともに、水分を分離した空気を、空気排出管54を通じて大気に放出する。この封水は、真空ポンプ30の軸受等の潤滑や密閉性維持に用いられ、真空ポンプ30と封水タンク40との間を循環している。
大気導入管56は、その一端が大気と通じ、他端が切替バルブ60を介して駆動空気導入管55に接続されている。
一方、封水タンク内空気導入管57は、その一端が、例えば、封水タンク40上部のタンク内の空気層に位置する箇所に接続され、切替バルブ60を介して駆動空気導入管55に接続されている。
切替バルブ60は、駆動空気導入管55に連通する配管を、大気導入管56又は封水タンク内空気導入管57に切り替えることにより、エゼクタ20に導入する駆動空気を、大気又は封水タンク40内の空気に変更するためのものである。
後述するように、通常運転時には、切替バルブ60により大気導入管56が駆動空気導入管55に連通され、エゼクタ20に大気が導入される。一方、エゼクタ20内を通過する空気中の水分が凍結するおそれがある場合には、切替バルブ60により封水タンク内空気導入管57が駆動空気導入管55に連通され、封水タンク40内の空気がエゼクタ20に供給される。
切替バルブ60には、例えば、外部からの電気信号によりその切り替えが制御可能な電動三方弁を用いることができる。電動三方弁は、後述する制御装置80によって駆動空気の切り替えが制御される。
また、封水タンク40に接続される空気排出管54にも電動逆止弁62が設けられており、制御装置80によって空気の排出の許可又は禁止が制御される。
図3は、制御装置80の制御系統を示す図である。
図3に示すように、制御装置80には、例えば、復水器100内の真空度を計測する復水タンク内圧力計82と、グランド蒸気圧力を計測するグランド蒸気圧力計84と、復水器100内の蒸気を冷却するための海水を供給する循環ポンプ86の消費電流を計測する循環ポンプ電流計85と、循環ポンプ86の海水の供給圧力を計測する循環ポンプ圧力計87と、真空ポンプ30の消費電流を計測する真空ポンプ電流計32と、エゼクタ20内の温度を計測する温度計測装置70とが、無線又は有線の電気通信手段を介して接続されており、制御装置80は、これら接続機器からの情報に基づいて復水器100内の真空度低下の原因を特定する諸々の判定を行う。
また、制御装置80には、切替バルブ60及び電動逆止弁62が、無線又は有線の電気通信手段を介して接続されており、真空度低下の原因がエゼクタ20内を通過する空気中の水分の凍結によるものである場合に、これらバルブを制御して凍結を防止又は解凍する処置を行う。
この制御装置80は、例えば、メモリとCPUとを備えるコンピュータにより構成され、メモリ内には制御プログラムが記憶され、CPUがそのプログラムを実行することで切替バルブ60及び電動逆止弁62の動作を制御する。
図4は、制御装置80が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、ステップS1では、先ず、復水器100内の真空度が低下傾向にあるか否かの判定をする。例えば、復水器100内に設置される復水タンク内圧力計82(図3参照)により計測された圧力が所定圧よりも高い場合、復水器100内の真空度が低下したとしてYESと判定し、ステップS2に移行する。一方、復水タンク内圧力計82により計測された圧力が所定圧以下である場合には、NOと判定し、再びステップS1を繰り返す。
次に、ステップS2〜S5においては、復水器100内に生じた真空度低下の原因を特定するための処理を行う。
先ず、ステップS2では、グランド蒸気圧力計84の出力に基づいてグランド蒸気圧力が正常であるか否かを判定する。グランド蒸気とはタービンの軸封部をシールするための蒸気である。グランド蒸気圧力の低下は、タービンの軸封部における密封が適正になされていないことを示し、この場合、空気が軸封部から復水器100内に漏洩することにより復水器100内の真空度が低下する。この現象に基づき、グランド蒸気圧力計84(図3参照)により計測されたグランド蒸気圧力が所定圧(例えば、25Kpa)未満であれば、グランド蒸気圧力が異常であるとしてNOと判定し、グランド蒸気圧力が異常である旨を、制御装置80のCRT上等に警告表示する。この場合、作業員等によってグランド蒸気圧力異常に対する所定の処置要領に従った対応がなされることになる。一方、グランド蒸気圧力が所定圧(例えば、25Kpa)以上であれば、グランド蒸気圧力には異常がないとしてYESと判定し、ステップS3に移行する。
ステップS3では、復水器100内の蒸気を冷却するための海水を供給する循環ポンプ86(図3参照)が正常に動作しているか否かを判定する。復水器100への海水の供給に不良が生じると、復水器100内の蒸気を冷却できないため真空度が適正に維持できないからである。具体的には、循環ポンプ電流計85の電流及び循環ポンプ圧力計87の圧力が所定値(例えば、電流200A、圧力0.1Mpa)より高い場合には、循環ポンプ86が異常であるとしてNOと判定し、循環ポンプ86に異常が生じた旨をCRT上等警告表示する。この場合、作業員等によって循環ポンプ異常に対する所定の処置要領に従った対応がなされることになる。一方、循環ポンプ電流計85の電流及び循環ポンプ圧力計87の圧力が前記所定値以下であれば、制御装置80は、循環ポンプ86は異常でないとしてYESと判定し、ステップS4に移行する。
ステップS4では、真空ポンプ30(図3参照)が正常に動作しているか否かを判定する。真空ポンプ30に異常が生じた場合には、復水器100の真空引きが適正に行えず、復水器100の真空度が低下するからである。具体的には、真空ポンプ電流計32の電流が所定値(例えば、130A)より高い場合は、真空ポンプ30に異常があるとしてNOと判定し、真空ポンプ30の異常に生じた旨をCRT上等警告表示する。この場合、作業員等によって真空ポンプ30異常に対する所定の処置要領に従った対応がなされることになる。一方、真空ポンプ電流計32の電流が所定値以下であれば、制御装置80は真空ポンプ30には異常がないとしてYESと判定し、ステップS5に移行する。
ステップS5では、温度計測装置70の出力に基づきエゼクタ20内の温度が正常であるか否かを判定する。エゼクタ20のディフューザ26(図2参照)通過後の空気は、断熱膨張により温度が低下するので、冬季などに冷たい大気がエゼクタ20内に導入される場合、この冷たい大気が、復水器100から吸引される多量に蒸気を含む空気に混合されることで、ディフューザ26通過後にその温度が氷点下となることがあり、これによりディフューザ26通過後の混合空気中の水分が凍結してエゼクタ20内の空気の流通路を閉塞してしまい、復水器100内の真空引きが適正に行えなくなることがあるからである。
具体的には、ディフューザフィーダ28(図2参照)に設置された温度計測装置70(図2及び図3参照)によって計測された温度が0℃より高い場合は、制御装置80は復水器100内の真空度の低下の原因が凍結によるものでないとしてNOと判定し、エゼクタ20内に凍結が生じていないことを表示する。
一方、その温度が0℃以下である場合は、制御装置80は復水器100内の真空度の低下の原因が凍結によるものとしてYESと判定し、ステップS6の凍結解除処置に移行する。
ステップS6では、ディフューザフィーダ28内の凍結を防止又は解凍する処置を行う。具体的には、制御装置80により、駆動空気導入管55と封水タンク内空気導入管57とが連通するように切替バルブ60が切り替えられるとともに、電動逆止弁62が閉状態になるように切り替えられる(図3参照)。この状態では、真空ポンプ30から吐出されて封水タンク40へ導入された空気が、封水タンク内空気導入管57、駆動空気導入管55、及びエゼクタ20を経て真空ポンプ30へ戻ることになる。すなわち、封水タンク40内の空気は真空ポンプ30との間を循環することになり、真空ポンプ30を通る過程で温度が上昇する。また、封水タンク40に貯留される封水は、例えば、真空ポンプ30の軸受等の高熱部位との間で循環して温度が上昇し、このことによっても、封水タンク40内の空気の温度は上昇する。
したがって、エゼクタ20には駆動空気として、大気よりも高温の空気が導入されることになることから、ディフューザ26を通過する際に断熱膨張しても、温度が氷点下に低下するのを回避できる。これにより、ディフューザ26を通過する空気中の水分が凍結するのを防止することができ、万一、エゼクタ20内で凍結が生じても、その凍結箇所を解凍することができる。そして、ステップS6の凍結解除処置が所定時間行われた後、ステップS7に移行する。
ステップS7では、復水器100の真空度が回復したか否かの判定をする。具体的には、復水器100内に設置される復水タンク内圧力計82によって計測された復水器100内の圧力が、所定圧まで低下したか否かを判定し、回復した場合にはYESと判定して、ステップS8に移行する。
ステップS8では、復水器真空ポンプユニット10を凍結解除運転から通常運転に変更する。具体的には、制御装置80により、駆動空気導入管55と大気導入管56とが連通するように切替バルブ60が切り替えられ、電動逆止弁62が開状態になるように切り替えられる。これにより、大気が駆動空気としてエゼクタ20に導入され、通常運転に戻る。
一方、ステップS7で、復水器100内の圧力が所定の真空度の範囲内に回復しない場合にはNOと判定する。これは、ステップS6の処置を実施しても、エゼクタ20内の凍結を防止又は解凍できなかった場合である。この場合には、先ず、ステップS8と同様の処置を実施して通常運転に変更すると同時に、例えば、大気導入管56の大気側の吸い込み口から、ドライヤ等の温風を導入させ、エゼクタ20の駆動空気として導入することにより、エゼクタ20内の凍結を強制的に解凍する等の対処を行う。
以上説明した本実施形態に係る復水器真空ポンプユニット10によれば、制御装置80が、温度計測装置70によって計測された空気の温度が0℃以下になった場合に、駆動空気導入管55と封水タンク内空気導入管57とが連通するように切替バルブ60を切り替えることにより、大気よりも高温の封水タンク40内の空気が駆動空気としてエゼクタ20に導入されることになるので、その駆動空気が復水器100から吸引される空気と混合し、ディフューザ26を通過の際に断熱膨張して温度が低下しても、温度が氷点下に低下するのを回避でき、これにより、復水器100からの空気に含まれる水分がディフューザ26を通過時に凍結するのを防止し、万一、凍結した場合でも凍結箇所を解凍することができる。
また、設備的な面においても、大気導入管56、封水タンク内空気導入管57、及び切替バルブ60は、従来の復水器真空ポンプユニット10には通常設置されているものであり、これらに温度計測装置70及び制御装置80を設けた簡易な構成であることにより、特許文献1に記載される復水器真空ポンプユニット10のような封水タンク40からエゼクタ20まで封水を循環させるような大掛かりな構成と比べて、設備コストを軽減できる。
また、本実施形態に係る復水器真空ポンプユニット10によれば、温度計測装置70により検出したエゼクタ20内又はエゼクタ20を通過した後の空気の温度に基づいて、制御装置80が、自動的に切替バルブ60を制御するので、切替バルブ60の切替の手間がかからない。
なお、本実施形態に係る復水器真空ポンプユニット10では、温度計測装置70をディフューザフィーダ28に設けるとしたが、これに限らず、例えば、ディフューザ26の流路や吸入室24等のディフューザフィーダ28以外のエゼクタ20内の部位に設けてもよく、また、エゼクタ20の後段の空気排出管52内に設けて、エゼクタ20を通過した後の空気の温度を検出するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る復水器真空ポンプユニット10では、制御装置80によりエゼクタ20内の凍結防止処置がなされるための判定基準を、温度計測装置70によって計測される温度が0℃以下になることとしたが、これに限らず、この温度を0℃から多少高めの、例えば1〜2℃等に設定してもよい。これにより、より確実にエゼクタ20内の凍結発生を防止することができる。
本実施形態に係る復水器真空ポンプユニット10の系統図である。 図1に示すエゼクタ20の模式断面図である。 制御装置80の制御系統を示す図である。 制御装置80が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10 復水器真空ポンプユニット
20 エゼクタ
22 ノズル
24 吸入室
26 ディフューザ
28 ディフューザフィーダ
30 真空ポンプ
32 真空ポンプ電流計
40 封水タンク
51、52、53、54 空気排出管
55 駆動空気導入管
56 大気導入管
57 封水タンク内空気導入管
60 切替バルブ
62 電動逆止弁
70 温度計測装置
80 制御装置
82 復水タンク内圧力計
84 グランド蒸気圧力計
85 循環ポンプ電流計
86 循環ポンプ
87 循環ポンプ圧力計
100 復水器
S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S8 ステップ

Claims (6)

  1. 復水器内の空気をエゼクタを介して真空ポンプで吸引し、封水タンクを通して大気へ放出する復水器用真空ポンプユニットであって、
    前記エゼクタへ復水器内の空気を吸引するための駆動空気を導入する駆動空気導入流路と、
    大気を導入するための大気導入流路と、
    前記封水タンク内の空気を導入するための封水タンク内空気導入流路と、
    前記駆動空気導入流路を、前記大気導入流路又は前記封水タンク内空気導入流路の何れか一方に連通させる切替手段と、
    前記エゼクタ内又は前記エゼクタを通過した後の空気の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度に基づいて前記切替手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする復水器用真空ポンプユニット。
  2. 前記制御手段は、前記温度検出手段により検出した温度が、前記温度が所定温度より高い場合に、前記駆動空気導入流路が前記大気導入流路に連通し、所定温度以下の場合に、前記駆動空気導入流路が前記封水タンク内空気導入流路に連通するよう、前記切替手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の復水器真空ポンプユニット。
  3. 前記復水器内の空気圧力を計測する復水器内空気圧力計を備え、
    前記制御手段は、前記駆動空気導入流路が前記封水タンク内空気導入流路に連通するよう前記切替手段を制御した後、前記復水器内空気圧力計により計測された復水器内の空気圧力が所定圧以下になった場合に、前記駆動空気導入流路が前記大気導入流路に連通するよう、前記切替手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の復水器真空ポンプユニット。
  4. 前記所定温度は、0℃であることを特徴とする請求項2又は3に記載の復水器真空ポンプユニット。
  5. 復水器内の空気をエゼクタを介して真空ポンプで吸引し、封水タンクを通して大気へ放出する復水器用真空ポンプユニットの凍結防止方法であって、
    前記エゼクタへ復水器内の空気を吸引するための前記エゼクタ内に導入する駆動空気として、前記封水タンク内の空気を用いることを特徴とする復水器真空ポンプユニットの凍結防止方法。
  6. 前記封水タンク内の空気の前記エゼクタ内への導入は、前記エゼクタ内又は前記エゼクタを通過した後の空気の温度が所定温度以下になった場合になされることを特徴とする請求項5に記載の復水器真空ポンプユニットの凍結防止方法。
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