JP2004022692A - 油中溶存ガス抽出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油入電気機器の絶縁油中の溶存ガスを抽出時に、絶縁油の循環が適正に行われ、溶存ガスが効率よく抽出できる油中溶存ガス抽出装置を提供する。
【解決手段】抽出容器内に油入電気機器容器内部の絶縁油を注入し、絶縁油を循環路に循環させながら抽出容器内に減圧空間を形成して絶縁油中の溶存ガスを抽出する油中溶存ガス抽出装置の循環路に油流計を配置し、油流が検出される状態に抽出容器内に形成する減圧空間の大きさを制御して溶存ガスを抽出する構成とした。このように構成すると、溶存ガスの抽出が容易となり、抽出作業のバラツキが少なくなり、溶存ガスが安定して抽出できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、油入変圧器、油入リアクトルなどの油入電気機器に充填されている絶縁油中の溶存ガスを抽出してガス成分を分析する油中ガス分析装置に装備される油中溶存ガス抽出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油入電気機器の保守管理には、内部に使用されている絶縁材料および絶縁油は、使用中の温度による経年的熱劣化、内部の局部加熱による熱分解、あるいは局部的な電界集中による分解などによって、充填されている絶縁油中には種々の分解成分が溶存しており、絶縁油を定期的に採取し、溶存する分解成分を分析し、分解成分の種類とその量から、油入電気機器の異常を診断する方法が古くから採られている。
【0003】
絶縁油中の溶存ガスは、油入電気機器から採取した絶縁油を減圧状態にして抽出する方法が一般的であり、その方法は、相応の時間と、適正に抽出するためには熟練を必要とするものであり、油入電気機器の油中ガス分析装置の油中溶存ガス抽出装置は、油中溶存ガスを効率よく、適正に抽出するために自動的に抽出する装置が実用されている。自動化された従来の油中溶存ガス抽出装置としては図5に示すものがある。
【0004】
図5の油中溶存ガス抽出装置は、その溶存ガス抽出部分を抽出容器2の内径部に減圧空間2Aを形成する減圧空間形成部材としてベローズ3を装備し、ベローズ3を伸縮できるように配置して周囲を密封し、ベローズ3の天井部を下降させることにより減圧空間2Aが形成されるように構成し、抽出容器2の上部に絶縁油を噴出させるノズル7を取り付けた構成とし、ベローズ3の天井部は駆動軸4aにより駆動モータ4と連結し、駆動モータ4によりベローズ3の天井部を下降することにより減圧空間2Aが形成される。油入電気機器1の容器下方および上方の採油口1a、1bのそれぞれの端部に3方に連通する切換弁6a、6bを取り付け、切換弁6aと抽出容器2の下方の間の途中には循環ポンプ8を配置した配管5aにより連結し、切換弁6bと抽出タンク2の上方の間を配管5bで連結し、この配管5bの抽出容器2への入口部分に絶縁油を噴出するノズル7を設け、切換弁6aと6bの相互間は配管5cで接続し、切換弁6a、6bを切り換えると抽出容器2、配管5a、5b、5cのルートで循環路5が形成される。抽出容器2の上部に抽出バルブ9を取り付けた構成である。
【0005】
このように構成された油中溶存ガス抽出装置による油中溶存ガスの抽出は、まず、抽出バルブ9から抽出容器2および配管5a、5b、5cの内部に絶縁油を充満させて空気等の不純なガスを排出し、切換弁6a、6bを油入電気機器1と抽出容器2の間を連通させて一定時間循環させて絶縁油を注入し、続いて切換弁6a、6bの油入電気機器1との間を閉止し、抽出容器2、配管5cの方向に連通するように切換弁6a、6bを操作し、抽出容器2の下部から配管5a、5c、5bを経由して抽出容器2の上部に至る循環路5を形成し、循環ポンプ8を運転して絶縁油を循環させ、駆動モータ4により駆動軸4aを介してベローズ3の天井部を下降させて抽出容器2の内部に減圧空間2Aを形成する。この状態において、絶縁油が循環して抽出容器2の上部のノズル7から減圧空間2内に噴出して減圧空間2A内に溶存ガスが抽出される。抽出された油中溶存ガスは、抽出弁9からガス分析装置に送気されて、分解成分の分析に供される。
【0006】
溶存ガスの抽出中は、減圧空間2Aを一気に大きくすると、減圧空間2Aの内圧が急激に低下するので、循環路5を形成する配管5a、5b、5c内にバブルが発生し、絶縁油の循環ができなくなることがあるので、減圧空間2Aは絶縁油を循環させながら徐々に大きくすることが必要である。
【0007】
図5のように構成した油中溶存ガス抽出装置は、油入電気機器1から絶縁油を採取する機能と、減圧空間2Aに絶縁油を循環させる機能を有し、溶存ガスが短時間で安定して抽出できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般に油入電気機器に充填された絶縁油とガス空間を触れさせないエアーシールセル方式の油入電気機器では、正常時の油中溶存ガス量は少ないので、減圧空間を形成して溶存ガスを抽出する場合は問題なく抽出できるが、窒素封入式油入電気機器の場合、あるいはエアーシールセル方式の場合であっても、内部に異常が存在する場合は溶存ガス量が多い場合がある。このような溶存ガス量が多い場合は、従来の図5の構成では、油流を検出する検出手段がないので、溶存ガス抽出中にバブルが発生して油流が途絶えることがあり、これに気づかずに抽出動作を続行すると、溶存ガスの抽出が不充分となる問題点があった。
【0009】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、油入電気機器の絶縁油に多量の溶存ガスが含まれる場合であっても、溶存ガスが効率よく正確に抽出できる油中溶存ガス抽出装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る油中溶存ガス抽出装置は、容器内に内容積を拡大する減圧空間形成部材を装備した抽出容器と、抽出容器の上部と下部の間を容器外部の経路で連通し、その経路に循環ポンプを配置し、抽出容器入口部分に絶縁油を噴出するノズルを備えた循環路と、減圧空間形成部材の高さを調整し減圧空間の容積を調整する駆動モータと、駆動モータを制御する制御装置とを備え、抽出容器内に油入電気機器内部の絶縁油を注入し、循環路に絶縁油を循環させながら上記駆動モータにより上記抽出容器内の減圧空間形成部材により所定の容積の減圧空間を形成して絶縁油中の溶存ガスを抽出する構成とし、その循環路に油流計を配置し、絶縁油を循環させながら、減圧空間を油流が検出されなくなる状態まで拡大した後、油流が検出される状態まで縮小して所定の時間保持する動作を最終段階の減圧空間容積になるまで繰り返して油中溶存ガスを抽出する構成としたものである。
【0011】
この発明の請求項2に係る油中溶存ガス抽出装置は、容器内に内容積を拡大する減圧空間形成部材を装備した抽出容器と、抽出容器の上部と下部の間を容器外部の経路で連通し、その経路に循環ポンプを配置し、抽出容器入口部分に絶縁油を噴出するノズルを備えた循環路と、減圧空間形成部材の高さを調整し減圧空間の容積を調整する駆動モータと、駆動モータを制御する制御装置とを備え、抽出容器内に油入電気機器内部の絶縁油を注入し、上記循環路に絶縁油を循環させながら駆動モータにより上記抽出容器内の減圧空間形成部材により所定の容積の減圧空間を形成して上記絶縁油中の溶存ガスを抽出する構成の抽出容器内の絶縁油を加熱するヒータと、抽出容器に容器内油温を検出する温度計と、循環路に循環路油温を検出する温度計を配置し、絶縁油を循環させながら、減圧空間を抽出容器内油温と上記循環路油温の温度差が所定の範囲を越える状態まで拡大した後、抽出容器内油温と循環路油温の温度差が所定の範囲になるまで縮小して所定の時間保持する動作を最終段階の減圧空間容積になるまで繰り返して油中溶存ガスを抽出する構成としたものである。
【0012】
この発明の請求項3に係る油中溶存ガス抽出装置は、容器内に内容積を拡大する減圧空間形成部材を装備した抽出容器と、抽出容器の上部と下部の間を容器外部の経路で連通し、その経路に循環ポンプを配置し、上記抽出容器入口部分に絶縁油を噴出するノズルを備えた循環路と、上記減圧空間形成部材の高さを調整し減圧空間の容積を調整する駆動モータと、該駆動モータを制御する制御装置とを備え、抽出容器内に油入電気機器内部の絶縁油を注入し、循環路に絶縁油を循環させながら駆動モータにより抽出容器内の減圧空間形成部材により所定の容積の減圧空間を形成して絶縁油中の溶存ガスを抽出する構成とし、抽出容器内に油入電気機器容器内部の絶縁油を注入し、絶縁油を循環路に循環させながら抽出容器内に減圧空間を形成して絶縁油中の溶存ガスを抽出するときの最終段階の減圧空間容積に対して、減圧空間容積を複数の段階を経て増加させ、段階ごとに減圧空間の容積と上記循環ポンプ動作時間の動作パターンを設定し、この設定した動作パターンにより溶存ガスを抽出する構成としたものである。
【0013】
この発明の請求項4に係る油中溶存ガス抽出装置は、請求項3の構成の制御装置には、減圧空間設定の動作パターンを保存するメモリ部を備え、最終段階の減圧空間容積に対して、減圧空間容積を複数の段階を経て増加させ、段階ごとに減圧空間の容積とその容積での保持時間の動作パターンを設定して上記メモリ部に保存しておき、この保存した動作パターンにより油中溶存ガスを抽出する構成としたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1の油中溶存ガス抽出装置の構成を図1に示す。実施の形態1は、絶縁油を注入後の油中溶存ガスの抽出を、循環路の油流を油流計により検出しながら減圧空間2Aを順次に大きくし、最終的には所定の容積にまで大きくして抽出する構成したものである。図1において、油入電気機器1、抽出容器2、ベローズ3、駆動モータ4、駆動軸4a、配管5a、5b、5c、抽出容器2、配管5a、5b、5cで形成される循環路5、切換弁6a、6b、ノズル7、循環ポンプ8、抽出バルブ9は、従来の構成を示す図5と同一である。12はポンプ8の出口側に配置した油流計、13は油流計12の信号である油流の有無を検出する検出回路、14は油流の有無の油流計12の動作信号によりベローズ3の高さを調整する駆動モータ4の動作条件を演算する演算処理部、15は演算処理部14の信号に基づいて駆動モータ4を制御する制御回路である。駆動モータ4の制御装置は検出回路13と演算処理部14と制御回路15とで構成されている。
【0015】
このように構成された油中溶存ガス抽出装置による油中溶存ガスの抽出は、絶縁油の注入および循環路の形成は、従来の構成の図5の場合と同様に行う。すなわち、抽出バルブ9から抽出容器2および配管5a、5b、5cの内部を真空引きして空気等の不純なガスを排出し、切換弁6a、6bを開き、油入電気機器1と抽出容器2の間を連通して一定時間循環させて絶縁油を注入し、続いて切換弁6a、6bを抽出容器2と配管5cの方向に連通するように操作し、抽出容器2の下部、配管5a、5c、5b、抽出容器2の上部に至る循環路5を形成する。
【0016】
次に、循環ポンプ8を運転し、油流計12の動作信号を検出回路13で受信し、演算処理部14で処理し、減圧空間2Aが拡大する方向に駆動モータ4を動作させ、油流計12の動作が停止する位置まで拡大する。次いで、駆動モータ4を反対方向に動作させて、油流計12の油流が検出される位置まで減圧空間2Aを縮小し、油流が発生した状態で駆動モータ4を停止し、その状態で一定時間保持して絶縁油を循環する。一定時間経過後、減圧空間2Aを拡大する方向に駆動モータ4を駆動して、減圧空間2Aを油流計12の油流信号が検出されなくなるまで拡大する。次に油流信号が検出されるまで駆動モータ4を減圧空間2Aが縮小する方向に動作させ、油流信号が検出された時点で、一定時間保持する。この動作を減圧空間2Aの容積が所定の容積になるまで繰り返す。減圧空間2Aに抽出された油中溶存ガスは抽出バルブ9から油中ガス分析装置に送気してガス成分の分析が行われ、そのデータにより油入電気機器の異常状態の診断が行われる。
【0017】
このように油中溶存ガス抽出装置を構成すると、溶存ガスの抽出が容易となり、抽出作業のバラツキが少なくなり、溶存ガスが短時間で安定して抽出できる。
【0018】
実施の形態2.
実施の形態2の油中溶存ガス抽出装置の構成を図2に示す。実施の形態2は、抽出容器に注入した絶縁油を加熱し、抽出容器内の絶縁油の温度と循環路に循環する絶縁油の温度との温度差により油流の有無を検出して減圧空間の制御を行うものである。図2において、1〜9は従来の構成を示す図5と同一である。制御回路15は実施の形態1の図1と同一である。20は抽出容器2内部の絶縁油を所定の温度に加熱するヒータ、21は抽出容器2内の絶縁油の温度を検出する温度計、22は循環路5の絶縁油の温度を検出する温度計である。23は温度計21および温度計22の検出温度が入力される検出回路、24は絶縁油の温度差に基づいて駆動モータ4の動作信号を生成して出力する演算処理部である。駆動モータ4の制御装置は検出回路23と演算処理部24と制御回路15とで構成されている。
【0019】
このように構成された油中溶存ガス抽出装置による油中溶存ガスの抽出は、絶縁油の注入および循環路の形成は、従来の構成の図5の場合と同様に行う。油入電気機器1内に絶縁油を注入して実施形態1と同様に、抽出容器2の下部から配管5a、5c、5b、抽出容器2の上部に至る循環路5を形成する。
【0020】
油流あり、油流なしの判定は、循環ポンプ8の運転状態において、油流が流れている場合には、温度計21と温度計22の温度差は小さく、油流がない場合は温度差が大きくなることにより油流の有無が検出できるものであり、温度計21および温度計22の温度を検出回路23で検出し、演算処理部24において、温度計21と温度計22が検出したそれぞれの温度の温度差を演算し、設定された温度差の範囲であれば油流ありと判定し、設定された温度差を越えている場合は油流なしと判定する。
【0021】
油中溶存ガスの抽出は、まず、循環ポンプ8を運転し、抽出容器2の減圧空間2Aが大きくなる方向に駆動モータ4を動作させ、温度計21と温度計22の温度差により、油流なしが検出されるまで減圧空間2Aを拡大する。ついで、駆動モータ4を減圧空間2Aが小さくなる方向に運転して、油流が検出されるまで減圧空間2Aを縮小し、油流ありと検出された位置で駆動モータ4を停止して一定時間保持することにより、溶存ガスが抽出される。続いて減圧空間2Aが大きくなる方向に駆動モータ4を油流なしが検出されるまで動作させ、次に減圧空間2Aが縮小する方向に油流ありと検出されるまで駆動モータ4を動作させて停止して一定時間保持する。この動作を減圧空間2Aの容積が設定した値となるまで繰り返して油中溶存ガスを抽出する。減圧空間2Aに抽出された油中溶存ガスは、実施の形態1と同様に、抽出バルブ9から油中ガス分析装置に送気してガス成分の分析し、そのデータにより油入電気機器の異常状態の診断が行われる。
【0022】
このように構成すると、実施の形態1と同様に、溶存ガスの抽出が容易となり、抽出作業のバラツキが少なくなり、溶存ガスが短時間で安定して抽出できる。
【0023】
実施の形態3.
油入電気機器に充填された絶縁油は、その構造により油中溶存ガス量には差がある。例えば、温度変化に対する圧力変化を抑制するコンサベータの構成が、絶縁油と圧力抑制のためのガス室部分が直接接しないようにしたエアーシールセル方式の場合は、溶存ガスの量は少なく、絶縁油と封入ガスが直接接する窒素封入式の場合は、封入ガスが絶縁油中に溶解しているので溶存ガスの量は多くなっている。しかし、実際に使用されている油入電気機器の構成はその大半がエアーシールセル方式であり、封入ガスの絶縁油中への溶解量は少ないのが一般的である。したがって、いずれの方式であっても溶存ガスが抽出できるようにするには、減圧空間容積とその保持時間を設定した動作パターンは窒素封入方式を対象に設定しておくと大部分の油入電気機器の絶縁油中の溶存ガスの抽出に適用できる。
【0024】
実施の形態3は、実際の油入電気機器の構造を踏まえて自動化できる構成としたものであり、絶縁油を注入後の油中溶存ガスの抽出は、減圧空間の最終段階の容積に対してその容積を複数の段階を経て増加させ、最終段階で所定の容積にして油中溶存ガスを抽出する動作パターンを予め設定し、この動作パターンにより抽出するものである。実施の形態3の油中溶存ガス抽出装置の構成を図3に示す。図4は減圧空間の容積を段階的に大きくする状況と溶存ガス抽出量の関係を示す曲線である。図3において、油入電気機器1、抽出容器2、減圧空間2A、ベローズ3、駆動モータ4、駆動軸4a、配管5a、5b、5c、循環路5、切換弁6a、6b、ノズル7、循環ポンプ8、抽出バルブ9は、従来の構成を示す図5と同一である。制御装置15は実施の形態1の図1と同一である。33は溶存ガスを抽出する場合の、段階的に設定する減圧空間2Aの容積とその保持時間を設定した動作パターンを保存するメモリ部、34はメモリ部33に保存された動作パターンに基づいて駆動モータ4が動作する制御信号を生成する演算処理部である。駆動モータ4の制御装置はメモリ部33と演算処理部34と制御回路15とで構成されている。
【0025】
この構成では、段階的に設定した減圧空間2Aの容積と循環ポンプ8の動作時間の動作パターンをメモリ部33に保存し、油入電気機器1から絶縁油を注入して、減圧空間2Aの容積を保存された動作パターンにより設定して一定時間保持する間に絶縁油を循環して油中溶存ガスを抽出する。
【0026】
このように油中溶存ガスを動作パターンで抽出するようにすると、全自動で溶存ガスを抽出できる装置となり、実施の形態1または実施の形態2のように細かな操作を要しないで安定的に効率よく油中溶存ガスの抽出ができる。
【0027】
【発明の効果】
この発明の請求項1に係る油中溶存ガス抽出装置は、抽出容器内に油入電気機器容器内部の絶縁油を注入し、絶縁油を循環路に循環させながら抽出容器内に減圧空間を形成して絶縁油中の溶存ガスを抽出する油中溶存ガス抽出装置の循環路に油流計を配置し、絶縁油を循環させながら、減圧空間を油流が検出されなくなる状態まで拡大した後、油流が検出される状態まで縮小して所定の時間保持する動作を最終段階の減圧空間容積になるまで繰り返して油中溶存ガスを抽出する構成としたので、溶存ガスの抽出が容易となり、抽出作業のバラツキが少なく、溶存ガスが短時間で安定して抽出できる。
【0028】
この発明の請求項2に係る油中溶存ガス抽出装置は、抽出容器内に油入電気機器容器内部の絶縁油を注入し、絶縁油を循環路に循環させながら抽出容器内に減圧空間を形成して絶縁油中の溶存ガスを抽出する構成に抽出容器内の絶縁油を加熱するヒータと、抽出容器に容器内油温度を検出する温度計と、循環路に循環路油温を検出する温度計を配置し、絶縁油を循環させながら、減圧空間を抽出容器内油温と循環路油温の温度差が所定の範囲を越える状態まで拡大した後、温度差が所定の範囲になるまで縮小して所定の時間保持する動作を最終段階の減圧空間容積になるまで繰り返して油中溶存ガスを抽出する構成としたので、溶存ガスの抽出が容易となり、抽出作業のバラツキが少なく、溶存ガスが短時間で安定して抽出できる。
【0029】
この発明の請求項3に係る油中溶存ガス抽出装置は、抽出容器内に油入電気機器容器内部の絶縁油を注入し、絶縁油を循環路に循環させながら抽出容器内に減圧空間を形成して絶縁油中の溶存ガスを抽出する油中溶存ガス抽出装置の最終段階の減圧空間容積に対して、減圧空間容積を複数の段階を経て増加させ、段階ごとに減圧空間の容積と循環ポンプ動作時間の動作パターンを予め設定し、この設定した動作パターンにより溶存ガスを抽出する構成としたので、細かな操作を要しないで安定的に効率よく油中溶存ガスの抽出ができる。
【0030】
この発明の請求項4に係る油中溶存ガス抽出装置は、請求項3の構成に動作パターンを保存するメモリ部を加えた構成とし、最終段階の減圧空間容積に対して、減圧空間容積を複数の段階を経て増加させ、段階ごとに減圧空間の容積と上記循環ポンプ動作時間の動作パターンを上記メモリ部に保存し、保存した動作パターンにより油中溶存ガスを抽出する構成としたので、全自動で抽出され、細かな操作を要しないで安定的に効率よく油中溶存ガスの抽出ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の油中溶存ガス抽出装置の構成図である。
【図2】実施の形態2の油中溶存ガス抽出装置の構成図である。
【図3】実施の形態3の油中溶存ガス抽出装置の構成図である。
【図4】減圧空間を段階的に大きくして油中溶存ガスを抽出する場合のポンプ動作時間と溶存ガスの抽出量の関係を示す図である。
【図5】従来の油中溶存ガスの抽出装置の構成図である。
【符号の説明】
1 油入電気機器、2 抽出容器、2A 減圧空間、3 ベローズ、
4 駆動モータ、5a,5b,5c 配管、5 循環路、6a,6b 切替弁、
7 ノズル、8 循環ポンプ、9 抽出バルブ、12 油流計、
13 検出回路、14 演算処理部、15 制御回路、20 ヒータ、
21,22 温度計、23 検出回路、24 演算処理部、33 メモリ部、
34 演算処理部。

Claims (4)

  1. 容器内に内容積を拡大する減圧空間形成部材を装備した抽出容器と、該抽出容器の上部と下部の間を容器外部の経路で連通し、その経路に循環ポンプを配置し、上記抽出容器入口部分に絶縁油を噴出するノズルを備えた循環路と、上記減圧空間形成部材の高さを変化させて減圧空間の容積を調整する駆動モータと、該駆動モータを制御する制御装置とを備え、上記抽出容器内に油入電気機器内部の絶縁油を注入し、上記循環路に絶縁油を循環させながら上記駆動モータにより上記減圧空間形成部材により所定の容積の減圧空間を形成し、上記絶縁油中の溶存ガスを抽出する油中溶存ガス抽出装置において、上記循環路に油流計を配置し、絶縁油を循環させながら、上記減圧空間を油流が検出されなくなる状態まで拡大した後、油流が検出される状態まで縮小して所定の時間保持する動作を最終段階の減圧空間容積になるまで繰り返して油中溶存ガスを抽出することを特徴とする油中溶存ガス抽出装置。
  2. 容器内に内容積を拡大する減圧空間形成部材を装備した抽出容器と、該抽出容器の上部と下部の間を容器外部の経路で連通し、その経路に循環ポンプを配置し、上記抽出容器入口部分に絶縁油を噴出するノズルを備えた循環路と、上記減圧空間形成部材の高さを変化させて減圧空間の容積を調整する駆動モータと、該駆動モータを制御する制御装置とを備え、上記抽出容器内に油入電気機器内部の絶縁油を注入し、上記循環路に絶縁油を循環させながら上記駆動モータにより上記減圧空間形成部材により所定の容積の減圧空間を形成し、上記絶縁油中の溶存ガスを抽出する油中溶存ガス抽出装置において、上記抽出容器内の絶縁油を加熱するヒータと、上記抽出容器に容器内油温を検出する温度計と、上記循環路に循環路油温を検出する温度計を配置し、絶縁油を循環させながら、上記減圧空間を上記抽出容器内油温と上記循環路油温の温度差が所定の範囲を越える状態まで拡大した後、温度差が所定の範囲になるまで縮小して所定の時間保持する動作を最終段階の減圧空間容積になるまで繰り返して油中溶存ガスを抽出することを特徴とする油中溶存ガス抽出装置。
  3. 容器内に内容積を拡大する減圧空間形成部材を装備した抽出容器と、該抽出容器の上部と下部の間を容器外部の経路で連通し、その経路に循環ポンプを配置し、上記抽出容器入口部分に絶縁油を噴出するノズルを備えた循環路と、上記減圧空間形成部材の高さを変化させて減圧空間の容積を調整する駆動モータと、該駆動モータを制御する制御装置とを備え、上記抽出容器内に油入電気機器内部の絶縁油を注入し、上記循環路に絶縁油を循環させながら上記駆動モータにより上記減圧空間形成部材により所定の容積の減圧空間を形成し、上記絶縁油中の溶存ガスを抽出する油中溶存ガス抽出装置において、最終段階の減圧空間容積に対して、減圧空間容積を複数の段階を経て増加させ、段階ごとに減圧空間の容積と上記循環ポンプ動作時間の動作パターンを設定し、この設定した動作パターンにより油中溶存ガスを抽出することを特徴とする油中溶存ガス抽出装置。
  4. 上記駆動モータの制御装置には、減圧空間設定の動作パターンを保存するメモリ部を備え、最終段階の減圧空間容積に対して、減圧空間容積を複数の段階を経て増加させ、段階ごとに減圧空間の容積とその容積での保持時間の動作パターンを設定して上記メモリ部に保存しておき、この保存した動作パターンにより油中溶存ガスを抽出することを特徴とする請求項3記載の油中溶存ガス抽出装置。
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