JP2009126952A - (メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 (メタ)アクリル系共重合体を製造する工程において、重合終盤で攪拌不足や反応の失速が生じやすく、リビング性を保った設定分子量どおりの重合体を得ることが難しいとの課題が存在するため、本発明はこの課題を解決することを目的とする。。
【解決手段】 有機溶剤中で遷移金属触媒を用いた制御ラジカル重合法により(メタ)アクリル系ブロック共重合体溶液を製造する工程において、メタアクリル酸重合体ブロック重合時のポリマー固形分濃度が52〜58%とすることで上記課題が改善できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法に関する。
アクリル系重合体ブロックおよびメタアクリル系重合体ブロックを含有する(メタ)アクリル系ブロック共重合体を製造する方法としては、一般的にリビング重合を用いる方法が知られている。
リビング重合とは、狭義には、末端が常に活性を持ち続ける重合のことであるが、一般的には、末端が不活性化されたものと活性化されたものとが平衡状態にある擬リビング重合も含まれる。リビング重合としては、リビングアニオン重合やリビングラジカル重合が挙げられる。これらのうち、重合可能な単量体の多さ、穏和な反応条件などの点から、リビングラジカル重合が好ましい。
リビングラジカル重合は、重合末端の活性が失われることなく維持されるラジカル重合であり、近年、様々なグループで積極的に研究が行われている。
その例としては、ポリスルフィドなどの連鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィリン錯体やニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの(非特許文献1,2)、有機ハロゲン化物などを開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)などをあげることができる。これらのうち、制御の容易さの点などから原子移動ラジカル重合が工業化に適した重合法として注目されている(特許文献1)。
これらの方法は一般的に非常に重合速度が速く、ラジカル同士のカップリングなどの停止反応が起こりやすいラジカル重合でありながら、重合がリビング的に進行し、分子量分布の狭いMw/Mn=1.1〜1.5程度の重合体が得られる。分子量はモノマーと開始剤の仕込み比によって自由にコントロールすることができる。また、リビングラジカル重合では、重合末端の活性が失われることなく維持されるため、最初に加えた単量体の重合が終了した時点もしくは重合途中に異なる単量体を追加することで、容易にブロック共重合体を製造することができる。
「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)」、1994年、第116巻、7943頁 「マクロモレキュールズ(Macromolecules)」、1994年、第27巻、7228頁 特表平10−509475号公報
リビングラジカル重合を用いてガラス転移温度が室温より高い重合体を製造する場合、系の粘度を下げて撹拌効率を上げるため、適当な有機溶媒を添加する必要がある。その際、添加する有機溶媒の量が少ないと、重合が進行するにつれ溶液粘度が著しく増加し、攪拌不良が生じ高転化率を実現することができない。そのため有機溶媒の量は、多すぎて反応速度が著しく低下することがない程度に加える必要がある。
しかしながら、反応速度が問題ない場合でも重合終盤で反応が失速する傾向が見られることがある。これは、重合終盤では反応するモノマーの割合が減ることで反応熱が下がり
、内温が低下することに加え、溶液の高粘度化によりモノマー等が反応溶液中を拡散する速度が低下することが原因として挙げられる。このため、単に触媒を追加しても失速抑制の効果は薄く、またコスト的にも不利となる。反応の失速は、重合終盤でジャケット温度を上げることで改善可能と考えられるが、しかし温度を上げると重合体同士のカップリング、不均化の頻度が上昇し、分子量が所定範囲を逸脱したポリマーが多数生じてしまう恐れがある。
上記課題を解決するため、本発明者は鋭意検討した結果、メタアクリル酸エステルを主成分とするメタアクリル系重合体ブロック(A)とアクリル酸エステルを主成分とするアクリル系重合体ブロック(B)からなる(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の製造において、メタアクリル系重合体ブロック(A)重合時の濃度を特定の範囲とすることにより、重合終盤で攪拌不良が生じず、また反応の失速が生じないことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、遷移金属錯体触媒を用いたリビングラジカル重合法によりメタアクリル酸エステルを主成分とするメタアクリル系重合体ブロック(A)とアクリル酸エステルを主成分とするアクリル系重合体ブロック(B)からなる(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の製造において、メタアクリル系重合体ブロック(A)重合時のポリマー固形分濃度が52〜58%である(メタ)アクリル系ブロック重合体の製造方法に関する。
本発明において好ましく適応されうる遷移金属錯体触媒は銅金属錯体触媒であり、また、好ましい銅金属錯体触媒は、ハロゲン化銅と、窒素を含有する配位子との反応により生成したものである。
本発明では、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として重合することが好ましい。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体の好ましい数平均分子量は、10,000〜500,000であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は1.0〜1.8である。
本発明の(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法を用いることにより、メタアクリル系重合体ブロック(A)重合終盤の攪拌不良、反応の失速を抑制することができる。その結果、リビング性を保った設定分子量どおりの重合体を得ることが可能となる。
以下、本発明に関わる(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法について詳細に説明する。
<(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の製法>
本発明に係る方法で製造されるメタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)からなるブロック共重合体(a)は、メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)の少なくとも一方にカルボキシル基を有していても良い。
ブロック共重合体(a)の構造は、線状ブロック共重合体であっても、分岐状(星状)ブロック共重合体であっても、これらの混合物であってもよい。ブロック共重合体(a)
の構造は、必要とされる物性に応じて適宜選択すればよいが、コスト面や重合容易性の点から、線状ブロック共重合体であることが好ましい。
線状ブロック共重合体は、いずれの構造のものであってもよいが、線状ブロック共重合体そのものの物性およびその組成物の物性、また加工時の取り扱い容易性の点から、メタアクリル系重合体ブロック(A)をA、アクリル系重合体ブロック(B)をBとしたとき、A−B型のジブロック共重合体、A−B−A型のトリブロック共重合体、またはこれらの混合物が好ましい。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量で10,000〜500,000が好ましく、更に好ましくは45,000〜200,000である。数平均分子量が10,000より小さいと機械強度が低下する傾向がある。数平均分子量が500,000より大きいと加工性が低下する傾向がある。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は特に限定されないが、1.8以下であることが好ましい。Mw/Mnが1.8をこえると(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の均一性が低下して物性にバラつきが生じる可能性がある。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)を構成するメタアクリル系重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロック(B)の組成比は、(A)が5〜90重量%、(B)が95〜10重量%が望ましい。(A)の割合が5重量%より小さいと成形時に形状が保持されにくい傾向があり、(B)の割合が10重量%よりも小さいと弾性および成形時の溶融性が低下する傾向がある。硬度の観点からは、(A)の割合が大きいと硬度が高くなり、また、(B)の割合が大きいと硬度が低くなる傾向がある。これらは、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)に求められる特性に応じて設定することができる。
<メタアクリル系重合体ブロック(A)>
メタアクリル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エステル50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%から構成される。メタアクリル酸エステルの割合が50重量%よりも少ないと、メタアクリル酸エステルの特徴である、耐候性、高いガラス転移温度、樹脂との相溶性などの特性が損なわれる傾向が生ずる。
メタアクリル酸エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸t−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸n−ペンチル、メタアクリル酸n−ヘキシル、メタアクリル酸n−ヘプチル、メタアクリル酸n−オクチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸ステアリルなどのメタアクリル酸脂肪族炭化水素(たとえば炭素数1〜18のアルキル)エステル;メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸イソボルニルなどのメタアクリル酸脂環式炭化水素エステル;メタアクリル酸ベンジルなどのメタアクリル酸アラルキルエステル;メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸トルイルなどのメタアクリル酸芳香族炭化水素エステル;メタアクリル酸2−メトキシエチル、メタアクリル酸3−メトキシブチルなどのメタアクリル酸とエーテル性酸素を有する官能基含有アルコールとのエステルなどをあげることができる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、
加工性、コストおよび入手しやすさの点で、メタアクリル酸メチルが好ましい。更には、カルボン酸もしくはその酸無水物を導入して、耐熱性を向上させることができる。耐熱性を上げる為にカルボン酸もしくはその酸無水物を導入する際の前駆体としては、メタアクリル酸−t−ブチルが好ましい。
メタアクリル系重合体ブロック(A)を構成するメタアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド系化合物などをあげることができる。
アクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸n−ヘプチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリルなどのアクリル酸脂肪族炭化水素(たとえば炭素数1〜18のアルキル)エステル;アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニルなどのアクリル酸脂環式炭化水素エステル;アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸アラルキルエステル;アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイルなどのアクリル酸芳香族炭化水素エステル;アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチルなどのアクリル酸とエーテル性酸素を有する官能基含有アルコールとのエステルなどをあげることができる。
芳香族アルケニル化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。シアン化ビニル化合物としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげることができる。共役ジエン系化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。ハロゲン含有不飽和化合物としては、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどをあげることができる。ケイ素含有不飽和化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどをあげることができる。不飽和ジカルボン酸化合物としては、たとえば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステルなどをあげることができる。ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることができる。マレイミド系化合物としては、たとえば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのビニル系単量体は、メタアクリル系重合体ブロック(A)に要求されるガラス転移温度の調整、アクリル系重合体ブロック(B)との相溶性などの観点から好ましいものを選択することができる。
メタアクリル系重合体ブロック(A)のガラス転移温度は、エラストマー組成物の熱変形の観点から、好ましくは25℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50℃以上である。(A)のガラス転移温度がエラストマー組成物の使用される環境の温度より低いと、凝集力の低下により、熱変形しやすくなる場合がある。
<アクリル系重合体ブロック(B)>
アクリル系重合体ブロック(B)は、アクリル酸エステル50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%から構成される。アクリル酸エステルの割合が50重量%未満であると、アクリル酸エステルを用いる場合の特徴であるその組成物の物性、とくに柔軟性、耐油性が損なわれる場合がある。
アクリル酸エステルとしては、上記メタアクリル系重合体ブロック(A)に用いられるアクリル酸エステルと同様のものを用いることができる。
これらは単独でまたはこれらの2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ゴム弾性、低温特性およびコストのバランスの点では、アクリル酸−n−ブチルが好ましい。更には、カルボン酸もしくはその酸無水物を導入して、耐熱性を向上させることができる。耐熱性を上げる為にカルボン酸もしくはその酸無水物を導入する際の前駆体としては、アクリル酸−t−ブチルが好ましい。
アクリル系重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、メタアクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド系化合物などをあげることができる。これらは、上記メタアクリル系重合体ブロック(A)に用いられるものと同様のものを用いることができる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのビニル系単量体は、アクリル系重合体ブロック(B)に要求されるガラス転移温度および耐油性、メタアクリル系重合体ブロック(A)との相溶性などのバランスの観点から、適宜好ましいものを選択することができる。
アクリル系重合体ブロック(B)は、エラストマー組成物のゴム弾性の観点から、そのガラス転移温度が25℃以下であるものが好ましく、より好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−20℃以下である。アクリル系重合体ブロック(B)のガラス転移温度を、エラストマー組成物の使用される環境の温度より低くすることにより、ゴム弾性が発現されやすくなる。
<制御ラジカル重合法>
上記のようなブロック共重合体は、背景技術に記載の一般的なリビングラジカル重合を用いて製造することができる。このうち、重合反応の制御の容易さの点などから、原始移動ラジカル重合を用いるのが望ましい。
原子移動ラジカル重合法は、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、周期律表第7族、8族、9族、10族または11族元素を中心金属とする金属錯体を触媒とする重合法である(たとえば、マティジャスツェウスキー(Matyjaszewski)ら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)、1995年、第117巻、5614頁、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1995年、第28巻、7901頁、サイエンス(Science)、1996年、第272巻、866頁、または、澤本(Sawamoto)ら、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1995年、第28巻、1721頁参照)。
原子移動ラジカル重合法において、開始剤として用いられる有機ハロゲン化物またはハ
ロゲン化スルホニル化合物としては、1官能性、2官能性、または、多官能性の化合物が使用できる。これらは目的に応じて適宜選択すればよく、ジブロック共重合体を製造する場合は、開始剤の入手のしやすさの点から1官能性化合物が好ましく、A−B−A型のトリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共重合体を製造する場合は、反応工程数、時間の短縮の点から、2官能性化合物を使用するのが好ましい。また、分岐状ブロック共重合体を製造する場合は、反応工程数、時間の短縮の点から、多官能性化合物を使用するのが好ましい。
開始剤としては、高分子開始剤を用いることも可能である。高分子開始剤とは、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物のうち、分子鎖末端にハロゲン原子の結合した重合体からなる化合物である。このような高分子開始剤は、リビングラジカル重合法以外のリビング重合法でも製造することが可能であるため、異なる重合法で得られる重合体を結合したブロック共重合体が得られるという特徴がある。
1官能性化合物としては、たとえば、
−CHX、
−C(H)(X)−CH
−C(X)(CH
−C(H)(X)−COOR
−C(CH)(X)−COOR
−C(H)(X)−CO−R
−C(CH)(X)−CO−R
−C−SO
で示される化合物などがあげられる。
式中、Cはフェニル基、Cはフェニレン基(オルト置換、メタ置換、パラ置換のいずれでもよい)を表わす。Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または、炭素数7〜20のアラルキル基を表わす。Xは、塩素、臭素またはヨウ素を表わす。Rは炭素数1〜20の一価の有機基を表わす。
として、炭素数1〜20のアルキル基(脂環式炭化水素基を含む)の具体例としては、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イソボルニル基などがあげられる。炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、たとえば、フェニル基、トリイル基、ナフチル基などがあげられる。炭素数7〜20のアラルキル基の具体例としては、たとえば、ベンジル基、フェネチル基などがあげられる。
である炭素数1〜20の1価の有機基の具体例としては、たとえばRと同様の基などがあげられる。
1官能性化合物の具体例としては、たとえば、臭化トシル、2−臭化プロピオン酸メチル、2−臭化プロピオン酸エチル、2−臭化プロピオン酸ブチル、2−臭化イソ酪酸メチル、2−臭化イソ酪酸エチル、2−臭化イソ酪酸ブチルなどがあげられる。これらのうちでは、2−臭化プロピオン酸エチル、2−臭化プロピオン酸ブチルが、アクリル酸エステル単量体の構造と類似しているために重合を制御しやすい点から好ましい。
2官能性化合物としては、たとえば、
X−CH−C−CH−X、
X−CH(CH)−C−CH(CH)−X、
X−C(CH−C−C(CH−X、
X−CH(COOR)−(CH−CH(COOR)−X、
X−C(CH)(COOR)−(CH−C(CH)(COOR)−X
X−CH(COR)−(CH−CH(COR)−X、
X−C(CH)(COR)−(CH−C(CH)(COR)−X、
X−CH−CO−CH−X、
X−CH(CH)−CO−CH(CH)−X、
X−C(CH−CO−C(CH−X、
X−CH(C)−CO−CH(C)−X、
X−CH−COO−(CH)n−OCO−CH−X、
X−CH(CH)−COO−(CH−OCO−CH(CH)−X、
X−C(CH−COO−(CH−OCO−C(CH−X、
X−CH−CO−CO−CH−X、
X−CH(CH)−CO−CO−CH(CH)−X、
X−C(CH−CO−CO−C(CH−X、
X−CH−COO−C−OCO−CH−X、
X−CH(CH)−COO−C−OCO−CH(CH)−X、
X−C(CH−COO−C−OCO−C(CH−X、
X−SO−C−SO−X
で示される化合物などがあげられる。
式中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または、炭素数7〜20のアラルキル基を表わす。nは0〜20の整数を表わす。C、C、Xは、前記と同様である。
の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基の具体例は、Rの炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基の具体例と同じである。
2官能性化合物の具体例としては、たとえば、ビス(ブロモメチル)ベンゼン、ビス(1−ブロモエチル)ベンゼン、ビス(1−ブロモイソプロピル)ベンゼン、2,3−ジブロモコハク酸ジメチル、2,3−ジブロモコハク酸ジエチル、2,3−ジブロモコハク酸ジブチル、2,4−ジブロモグルタル酸ジメチル、2,4−ジブロモグルタル酸ジエチル、2,4−ジブロモグルタル酸ジブチル、2,5−ジブロモアジピン酸ジメチル、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル、2,5−ジブロモアジピン酸ジブチル、2,6−ジブロモピメリン酸ジメチル、2,6−ジブロモピメリン酸ジエチル、2,6−ジブロモピメリン酸ジブチル、2,7−ジブロモスベリン酸ジメチル、2,7−ジブロモスベリン酸ジエチル、2,7−ジブロモスベリン酸ジブチルなどがあげられる。これらのうちでは、ビス(ブロモメチル)ベンゼン、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル、2,6−ジブロモピメリン酸ジエチルが、原料の入手性の点から好ましい。
多官能性化合物としては、たとえば、
−(CH−X)
−(CH(CH)−X)
−(C(CH−X)
−(OCO−CH−X)
−(OCO−CH(CH)−X)
−(OCO−C(CH−X)
−(SO−X)
で示される化合物などがあげられる。
式中、Cは三価のフェニル基(3つの結合手の位置は1位〜6位のいずれであってもよく、その組み合わせは適宜選択可能である)、Xは前記と同じである。
多官能性化合物の具体例としては、たとえば、トリス(ブロモメチル)ベンゼン、トリス(1−ブロモエチル)ベンゼン、トリス(1−ブロモイソプロピル)ベンゼンなどがあげられる。これらのうちでは、トリス(ブロモメチル)ベンゼンが、原料の入手性の点から好ましい。
開始剤として用いることができる有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物は、ハロゲン基(ハロゲン原子)が結合している炭素がカルボニル基またはフェニル基などと結合しており、炭素−ハロゲン結合が活性化されて重合が開始する。使用する開始剤の量は、必要とする(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の分子量に合わせて、単量体とのモル比から決定すればよい。すなわち、開始剤1分子あたり、何分子の単量体を使用するかによって、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の分子量を制御することができる。
原子移動ラジカル重合法の触媒として用いられる遷移金属錯体としては、とくに限定はないが、好ましいものとして、1価および0価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄、ならびに、2価のニッケルの錯体をあげることができる。
これらの中でも、コストや反応制御の点から銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物としては、たとえば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅などがあげられる。その中でも塩化第一銅、臭化第一銅が、重合の制御の観点から好ましい。1価の銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために、2,2’−ビピリジル、その誘導体(たとえば4,4’−ジノリル−2,2’−ビピリジル、4,4’−ジ(5−ノリル)−2,2’−ビピリジルなど)などの2,2’−ビピリジル系化合物;1,10−フェナントロリン、その誘導体(たとえば4,7−ジノリル−1,10−フェナントロリン、5,6−ジノリル−1,10−フェナントロリンなど)などの1,10−フェナントロリン系化合物;テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンなどのポリアミンなどを配位子として添加してもよい。
また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl(PPh)も触媒として好ましい。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類を添加してもよい。さらに、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl(PPh)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl(PPh)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr(PBu)も、触媒として好ましい。
遷移金属錯体と配位子は、反応開始前にあらかじめ混合しておいてもよく、反応途中に適宜加えてもよい。
使用する触媒、配位子の量は、使用する開始剤、単量体および溶媒の量と必要とする反応速度の関係から決定すればよい。
前記原子移動ラジカル重合は、無溶媒中で(塊状重合)、または各種の溶媒中で行なうことができる。
前記溶媒としては、たとえば、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素
系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒などを用いることができる。
炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどをあげることができる。エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどをあげることができる。ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルムなどをあげることができる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどをあげることができる。アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノールなどをあげることができる。ニトリル系溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどをあげることができる。エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどをあげることができる。カーボネート系溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどをあげることができる。これらは、それぞれ単独で、又は二以上組み合わせて用いることができる。このうち、アセトニトリル、トルエンが好ましく用いられる。
<(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)の製造工程>
一般に、リビングラジカル重合法により(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)を製造する重合方法としては、単量体を逐次添加する方法、あらかじめ合成した重合体を高分子開始剤として次の重合体ブロックを重合する方法、別々に重合した重合体ブロックを反応により結合する方法などが挙げられるが、本発明では、製造工程の簡便性の点から、単量体の逐次添加による方法を用いることが好ましい。
単量体の逐次添加により(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)を製造する方法においては、メタアクリル系重合体ブロック(A)を構成するメタアクリル系単量体と、アクリル系重合体ブロック(B)を構成するアクリル系単量体の添加順序について、先にメタアクリル系単量体を重合した後にアクリル系単量体を追加する方法と、先にアクリル系単量体を重合した後にメタアクリル系単量体を追加する方法が挙げられるが、本発明では通常後者を用いることが好ましい。その理由としては、後に述べるように、アクリル系重合体ブロック(B)の重合末端からメタアクリル系重合体ブロック(A)を重合させることが、重合制御の点から好ましいからである。
アクリル系単量体は、上記に挙げた種々の単量体を用いることができ、必要とする物性や反応性に応じて選択することができる。
アクリル系重合体ブロック(B)の重合方法は、特に限定されないが、開始剤、遷移金属錯体(必要に応じて配位子)、重合溶媒、アクリル系単量体を全て混合した後で昇温することにより開始させてもよく、いずれか一種の原料以外を混合して昇温させた後、残る原料を添加することで開始させてもよい。なお、反応温度は、20〜200℃とするのが好ましく、50〜150℃とするのがより好ましい。
重合反応が進行し、アクリル系単量体の転化率が80〜99.5%の時点で、メタアクリル系単量体を追加することで、さらにメタアクリル系重合体ブロック(A)を重合させる。
メタアクリル系単量体は、上記に挙げた種々の単量体を用いることができ、必要とする物性、反応性に応じて選択することができる。
このとき、さらに遷移金属錯体を追加することができる。追加する遷移金属錯体としては、アクリル系単量体の重合時に用いた遷移金属錯体と同じであっても異なっていてもよいが、アクリル系単量体の重合に臭化第一銅を用いた場合には、塩化第一銅を追加するこ
とが好ましい。これは、反応制御の観点から、アクリル系単量体の重合においては、生長末端が炭素−臭素結合を有することが好ましいが、メタアクリル系単量体の重合においては、炭素−塩素結合を有することが好ましいため、最初に重合したアクリル系重合体の末端の炭素−臭素結合を炭素−塩素結合に変換することができるからである。ここで、炭素−塩素結合は炭素−臭素結合より安定であるため、上記の変換は効率的に進行するが、その逆の変換は困難である。従って、先に述べたように、最初にメタアクリル系単量体を重合した後、アクリル系単量体を追加するという順序では、アクリル系ブロック共重合体を制御よく製造することは困難である。
また、必要に応じて、メタアクリル系単量体を追加する際、または重合途中に、反応速度を高めるために配位子を追加することができる。用いられる配位子としては、アクリル系単量体の重合時に用いたものと同じであっても異なっていてもよい。
<(メタ)アクリル系重合体の製造工程(I)>
<アクリル系重合体ブロック(B)の重合工程>
アクリル系重合体ブロック(B)の重合方法の具体例を以下に示す。本発明におけるアクリル系重合体ブロック(B)の重合方法としては、例えば、反応器に撹拌型耐圧反応器を用いて、反応器内を十分に窒素置換し、酸素を取り除いた状態にして、アクリル系単量体、重合触媒である遷移金属触媒、重合溶媒および重合開始剤をそれぞれ所定量順次仕込み、前記の温度範囲(好ましくは20℃〜200℃)で、触媒である遷移金属に対して0.1〜4倍モルの触媒配位子を添加してラジカル重合を開始する方法(前記制御重合)にてアクリル系重合体ブロックが製造される。
アクリル系重合体ブロック(B)の重合における反応器の種類は、特に限定されないが、低粘性から高粘性に至る条件における重合体溶液の十分な混合と重合体溶液の迅速な昇温および冷却と重合反応中の重合体溶液からの発熱の除去が必要となることから、撹拌型反応器を使用することが製法上有利である。
アクリル系重合体ブロック(B)の重合における原料の仕込み順序は、溶液中に遷移金属触媒を十分に分散させることが重合反応の安定性に著しく寄与することから、触媒を最も良く分散できる順序で仕込むことが肝要である。この場合、触媒は最初に添加するよりも溶液が反応器に仕込まれた状態で添加することが好ましく、より好ましくは溶液を撹拌している状態に添加することが好ましい。また重合溶媒として触媒を凝集させる性質を持つ溶液を使用する場合には、触媒を添加後に触媒を凝集させる溶液を添加することが好ましい。
触媒配位子を添加してラジカル重合法を開始する際の溶液温度は、重合活性を十分に発現し得る温度となる60℃以上で、かつラジカル重合特有の強い初期発熱を抑えるためには85℃以下とすることが製造上有利となる。従って、本発明においては重合開始時の溶液温度は60℃〜85℃であることが好ましく、重合反応の安定化には70℃〜80℃がより好ましい。
アクリル系重合体ブロック(B)の重合を行う工程においては、アクリル系単量体の転化率が99.5%よりも高い場合は、生長末端のラジカル同士が反応しやすくなるために、不均化やカップリング、連鎖移動などの望ましくない副反応が起こりやすくなってリビング重合法の制御が低下する(分子量分布が広くなる)、もしくは反応速度が低下するなどの傾向があり、それによって物性が低下するという問題がある。また、重合が長時間化して生産上好ましくないなどの問題がある。一方、アクリル系単量体の転化率が80%以下で終了すると、未反応アクリル系単量体が次の重合工程へのコンタミとなって製品物性を低下させたり、未反応アクリル系単体量の回収を煩雑化させたりする場合がある。80
%より低い場合は、未反応のアクリル系単量体が20%よりも多くなり、続いて重合するメタアクリル系重合体ブロック(A)におけるアクリル酸エステルユニットが多くなるため、ハードセグメントの凝集力が低下しゴム弾性が低下するため望ましくない。従って、アクリル系単量体の転化率は80%〜99.5%とすることが好ましく、コンタミ低減や、副反応の低減のためには95〜99.5%とすることがより好ましい。
アクリル系重合体ブロックの重合反応時間は、アクリル系単量体の重合転化率の追跡上および目標の転化率(80〜99.5%)で終了させるために1時間以上とし、また生産性から8時間以下とすることが好ましく、重合コントロールのし易さから2〜6時間とすることがより好ましい。また、重合中の重合体溶液温度は、重合反応速度を安定させることを目的に、目標温度から±10℃以内に制御することが好ましく、精度向上のためには±5℃以内とすることがより好ましい。重合終了後は、アクリル系重合体ブロックの重合進行を抑制するために、可能な限り迅速にメタアクリル系重合体の製造工程に移る必要がある。
<メタアクリル系重合体ブロック(A)の重合工程>
メタアクリル系重合体ブロック(A)の重合方法の具体例を以下に示す。前記アクリル系重合体ブロック(B)の重合工程と同様、重合溶媒、重合触媒である遷移金属触媒、およびメタアクリル系単量体をそれぞれ所定量順次反応容器に導入し、好ましくは室温〜200℃の温度範囲で、触媒である遷移金属に対して0.1〜4倍モルの触媒配位子を添加する。これにより、ラジカル重合が開始される。この場合、アクリル系重合体ブロックのカップリング、不均化などの副反応を抑制するために、重合溶媒添加による溶液の希釈を速やかに行うことが好ましい。
メタアクリル系重合体ブロック(A)の重合における原料の添加順序は、特に限定されないが、遷移金属触媒を添加するにあたり、重合体溶液中に触媒を十分に分散させることが反応の安定化に必要であることから、前記のように重合溶媒を添加して重合体溶液を低粘性とした後に遷移金属触媒を添加することが好ましい。また遷移金属触媒を添加後は、アクリル系重合体ブロックのカップリング反応等の副反応を低減するために、速やかに(例えば15分以内)メタアクリル系単量体を添加することが好ましい。
メタアクリル系重合体ブロック(A)重合時のポリマー固形分濃度は、52〜58%であることが好ましい。濃度が58%を超えると重合終盤で重合体溶液の粘性が上がりすぎて攪拌不良が生じ、また濃度が52%より低いと重合の失速が起こる可能性がある。ポリマー固形分濃度は、重合が完了した時点の重合転化率から求めることができる。
メタアクリル系重合体ブロック(A)の重合反応時間は、アクリル系重合体ブロック(B)の重合工程と同様に、メタアクリル系単量体の重合転化率の追跡を可能にし、目標の転化率で終了させるために1時間以上とし、また生産性から8時間以下とすることが好ましく、重合コントロールのし易さから3〜6時間とすることがより好ましい。また、重合中の重合体溶液温度も、アクリル系重合体ブロック重合工程と同様に重合反応速度を安定させることを目的に、目標温度から±10℃以内に制御することが好ましく、精度向上のためには±5℃以内とすることがより好ましい。
メタアクリル系重合体ブロック(A)の重合工程において、未反応メタアクリル系単量体が多量に残った状態で重合を終了すると、溶媒回収工程の煩雑化や溶媒回収時におけるメタアクリル系単量体の劣化によってリサイクル使用が困難となる場合がある。このため、90%を超える高転化率とすることが望ましい。一方、転化率が99%を超えると、ラジカル同士のカップリング、不均化などの副反応により反応のリビング性が損なわれ、設計通りの重合体が得られない場合があるため、実用的にはメタアクリル系単量体の転化率
は90〜99%であることが好ましく、副反応の抑制のためには94〜99%がより好ましい。
重合開始剤に対する遷移金属触媒の添加量は、可能な限り削減することが原料費のコストダウンから重要である。しかし、開始剤のハロゲン基に対して遷移金属添加量が0.1倍モル未満では、反応活性が低いばかりでなく発現しない場合がある。一方、20倍モルを超える触媒添加は、反応活性向上に寄与しないばかりでなく、重合反応終了後の触媒除去工程を煩雑化させる場合がある。従って、遷移金属触媒の添加量は、重合開始剤に対して0.1〜20倍モルにすることが好ましく、十分な反応性と制御性を確保するためには0.5〜10倍モルがより好ましい。
触媒活性は、ポリアミン化合物の添加量によっても制御可能である。錯体形成における必要量以上のポリアミン化合物の添加は、分子量分布を増大させるだけでなく、触媒除去工程にも悪影響となるため可能な限り削減することが望ましい。遷移金属錯体として銅化合物を使用する場合には、通常の原子移動ラジカル重合法の条件では、遷移金属の配位座の数と、配位子の配位する基の数から決定され、ほぼ等しくなるように設定される。たとえば、通常、2,2’−ビピリジルおよびその誘導体を銅化合物に対して加える量がモル比で2倍であり、ペンタメチルジエチレントリアミンの場合はモル比で1倍であり、金属原子が配位子に対して過剰になる方が好ましい。本発明の場合は、ポリアミン化合物量が原子移動ラジカル重合反応時に加える重合開始剤に対して、0.1倍モル未満では充分な重合活性が得られず、重合開始剤に対して4倍モルを超えると重合反応が速すぎて制御できない場合がある。
また、遷移金属触媒錯体へのポリアミン化合物の過剰な配位により、反応が進行しなくなるなどの問題が生じる場合がある。以上のことから、好ましいポリアミン化合物の添加量は重合開始剤に対して0.1〜4倍モルが好ましく、十分な反応性と制御性を確保するためには0.2〜3倍モルがより好ましい。
本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例におけるBA、TBA、MMAはそれぞれ、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタアクリル酸メチルを表わす。また、実施例のMMAの目標転化率は90%である。実施例中に記載した分子量や重合反応の転化率測定は、以下の方法に従って行った。
<分子量測定法>
本実施例に示す分子量は以下に示すGPC分析装置で測定し、クロロホルムを移動相として、ポリスチレン換算の分子量を求めた。システムとして、ウオーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、カラムに、昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)を用いた。
<重合反応の転化率測定法>
本実施例に示す重合反応の転化率は以下に示す分析装置、条件で測定した。
使用機器:島津製作所(株)製ガスクロマトグラフィーGC−14B
分離カラム:J&W SCIENTIFIC INC製キャピラリーカラムDB−17、0.32mmφ×30m
分離条件:初期温度50℃、3分間保持
昇温速度40℃/min
最終温度140℃、1.5分間保持
インジェクション温度250℃
ディテクター温度250℃
試料調整:サンプルを酢酸エチルにより約10倍に希釈し、アセトニトリルを内部標準物質とした。
(実施例1)
(MMA)−b−(BA)−b−(MMA)(BA/MMA=7/3重量%)型(メタ)アクリル系ブロック共重合体の合成
窒素置換した後真空脱揮した500L反応機に、反応機内を減圧にした状態でBA83.0kgを仕込んだ。次に臭化第一銅580.5gを仕込み、30℃で15分間攪拌した。その後、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル582.8gをアセトニトリル7279.7gに溶解させた溶液を仕込み、75℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを加えて、第一ブロックとなるBAの重合を開始した。15分後に更にペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを追加し、その後BA転化率が97.2%に到達したところで、トルエン82.5kg、塩化第一銅400.6g、MMA35.6kgを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを加えて、第二ブロックとなるMMAの重合を開始した(ポリマー固形分濃度55%)。45分ごとにペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを加えていき、MMA転化率が90.6%に到達したところで、トルエンを投入し濃度を25%に希釈すると共に反応機を冷却し、6%酸素混合ガスを1時間反応機に導入して重合を停止させた。重合後の分子量は108700、Mw/Mnは1.31であった。
(実施例2)
(MMA)−b−(BA/TBA)−b−(MMA)(BA/MMA=7/3重量%)型(メタ)アクリル系ブロック共重合体の合成
窒素置換した後真空脱揮した500L反応機に、反応機内を減圧にした状態でBA80.9kgを仕込んだ。次に臭化第一銅580.4gを仕込み、30℃で15分間攪拌した。その後、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル582.7gをアセトニトリル7123.6gに溶解させた溶液を仕込み、75℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを加えて、第一ブロックとなるBAの重合を開始した。15分後に更にペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを追加し、その後BA転化率が96.9%に到達したところで、トルエン82.5kg、塩化第一銅400.7g、MMA35.7kgを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを加えて、第二ブロックとなるMMAの重合を開始した(ポリマー固形分濃度55%)。45分ごとにペンタメチルジエチレントリアミン70.1gを加えていき、MMA転化率が90.8%に到達したところで、トルエンを投入し濃度を25%に希釈すると共に反応機を冷却し、6%酸素混合ガスを1時間反応機に導入して重合を停止させた。重合後の分子量は99400、Mw/Mnは1.38であった。
(比較例1)
(MMA)−b−(BA)−b−(MMA)(BA/MMA=7/3重量%)型(メタ)アクリル系ブロック共重合体の合成
窒素置換した後真空脱揮した5Lオートクレーブに、反応機内を減圧にした状態でBA536.5gを仕込んだ。次に臭化第一銅3.7590gを仕込み、30℃で15分間攪拌した。その後、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル3.7679gをアセトニトリル47.1gに溶解させた溶液を仕込み、75℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン0.45gを加えて、第一ブロックとなるBAの重合を開始した。15分後に更にペンタメチルジエチレントリアミン0.45gを追加し、その後BA転化率が95.3%に到達したところで、トルエン1066.2g、塩化第一銅2.5915g、MMA230.5gを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン0.45gを加えて、第二ブロックとなるMMAの重合を開始した(ポリマー固形分濃度3
9%)。45分ごとにペンタメチルジエチレントリアミン0.45gを加えていき、重合挙動を観察したところ、反応は序盤から徐々に失速していった。MMA重合開始から4時間40分後の時点でMMA転化率は76.7%までしか進行しなかった。重合後の分子量は101700、Mw/Mnは1.30であった。GPCチャートでカップリング由来の分子量ジャンプが見られた。
(比較例2)
(MMA)−b−(BA)−b−(MMA)(BA/MMA=7/3重量%)型(メタ)アクリル系ブロック共重合体の合成
窒素置換した後真空脱揮した500mlセパラブルフラスコに、反応機内を減圧にした状態でBA447.1gを仕込んだ。次に臭化第一銅3.13gを仕込み、30℃で15分間攪拌した。その後、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル3.1396gをアセトニトリル39.2gに溶解させた溶液を仕込み、75℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン0.38gを加えて、第一ブロックとなるBAの重合を開始した。15分後に更にペンタメチルジエチレントリアミン0.38gを追加し、その後BA転化率が94.6%に到達したところで、トルエン266.5g、塩化第一銅2.1g、MMA192.1gを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン0.38gを加えて、第二ブロックとなるMMAの重合を開始した(ポリマー固形分濃度65%)。45分ごとにペンタメチルジエチレントリアミン0.38gを加えていき、重合挙動を観察したところ、反応序盤から高粘度化により攪拌が困難となっていき、MMA転化率が87.9%に到達したところで、高粘度化により攪拌が停止したため、トルエンを投入し濃度を25%に希釈すると共に反応機を冷却し、重合を停止させた。重合後の分子量は89200、Mw/Mnは1.30であった。
(比較例3)
(MMA)−b−(BA/TBA)−b−(MMA)(BA/TBA=39.0/1mol%、(BA+TBA)/MMA=7/3重量%)型(メタ)アクリル系ブロック共重合体の合成
窒素置換した後真空脱揮した500L反応機に、反応機内を減圧にした状態でBA87.1kg、TBA2.2kgを仕込んだ。次に臭化第一銅625.1gを仕込み、30℃で15分間攪拌した。その後、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル627.5gをアセトニトリル7843.0gに溶解させた溶液を仕込み、75℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを加えて、第一ブロックとなるBA+TBAの重合を開始した。15分後に更にペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを追加し、その後BA転化率が96.8%に到達したところで、トルエン75.5kg、塩化第一銅431.4g、MMA38.4kgを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを加えて、第二ブロックとなるMMAの重合を開始した(ポリマー固形分濃度60%)。45分ごとにペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを加えていき、重合挙動を観察したところ、重合終盤において反応溶液の粘度が高粘度となり、攪拌不足の状態となった。MMA転化率が91.4%に到達したところで、トルエンを投入し濃度を25%に希釈すると共に反応機を冷却し、6%酸素混合ガスを1時間反応機に導入して重合を停止させた。重合後の分子量は102300、Mw/Mnは1.36であった。
(比較例4)
(MMA)−b−(BA/TBA)−b−(MMA)(BA/TBA=39.0/1mol%、(BA+TBA)/MMA=7/3重量%)型(メタ)アクリル系ブロック共重合体の合成
窒素置換した後真空脱揮した500L反応機に、反応機内を減圧にした状態でBA87.1kg、TBA2.2kgを仕込んだ。次に臭化第一銅625.1gを仕込み、30℃
で15分間攪拌した。その後、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル627.5gをアセトニトリル7843.0gに溶解させた溶液を仕込み、75℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを加えて、第一ブロックとなるBA+TBAの重合を開始した。15分後に更にペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを追加し、その後BA転化率が97.3%に到達したところで、トルエン106.6kg、塩化第一銅431.4g、MMA38.4kgを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを加えて、第二ブロックとなるMMAの重合を開始した(ポリマー固形分濃度51%)。45分ごとにペンタメチルジエチレントリアミン75.5gを加えていき、重合挙動を観察したところ、重合終盤に重合の失速傾向がわずかに見られた。MMA転化率が89.1%に到達したところで、トルエンを投入し濃度を25%に希釈すると共に反応機を冷却し、6%酸素混合ガスを1時間反応機に導入して重合を停止させた。重合後の分子量は108400、Mw/Mnは1.36であった。
実施例1、実施例2と比較例1〜4の対比より、メタクリル系重合体ブロック重合時のポリマー固形分濃度が58%を超えると重合終盤で重合体溶液の粘性が上がりすぎて攪拌不良が生じ、またメタクリル系重合体ブロック重合時のポリマー固形分濃度が52%より低いと重合の失速が起こることがわかる。メタクリル系重合体ブロック重合時のポリマー固形分濃度を52〜58%にすることにより重合時の攪拌不良、重合の失速を起こさずに(メタ)アクリル系ブロック共重合体を製造することができる。

Claims (7)

  1. メタアクリル酸エステルを主成分とするメタアクリル系重合体ブロック(A)とアクリル酸エステルを主成分とするアクリル系重合体ブロック(B)からなる(メタ)アクリル系ブロック共重合体(a)を、遷移金属錯体触媒を用いたリビングラジカル重合により製造する工程において、メタアクリル系重合体ブロック重合時のポリマー固形分濃度を52〜58%にすることを特徴とする(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法。
  2. 前記リビングラジカル重合が、原子移動ラジカル重合である事を特徴とする請求項1に記載の(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法。
  3. 前記遷移金属錯体触媒が銅金属錯体触媒である、請求項1または2に記載の(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法。
  4. 前記銅金属錯体触媒が、ハロゲン化銅と、窒素を含有する配位子との反応により生成したものである、請求項3に記載の(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法。
  5. 前記(メタ)アクリル系ブロック重合体が、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として製造された重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法。
  6. 前記(メタ)アクリル系ブロック共重合体の数平均分子量が10,000〜500,000である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系ブロック共重合体の製造方法。
  7. ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した前記(メタ)アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0〜1.8である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系ブロック重合体の製造方法。
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