JP2009124632A - 通信装置、それを用いた2次元通信システムおよび通信装置における通信方法 - Google Patents

通信装置、それを用いた2次元通信システムおよび通信装置における通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安定して信号の受信および電力の受電が可能な通信装置を提供する。
【解決手段】信号抽出装置40は、複数のコネクタ1〜nのうち、最大の受信信号強度が得られるコネクタ3を信号受信用のコネクタとして選択する。そして、信号抽出装置40は、コネクタ3が受信した伝送波を信号電力分離器50へ出力し、信号電力分離器50は、コネクタ3が受信した伝送波を信号SGと電力PWとに分離し、信号SGを信号処理器60へ出力し、電力PWを電源安定装置70へ供給する。コネクタ1,2,4〜nは、受信した伝送波を、コネクタ3によって受信された伝送波の処理に与える影響を除去して、整流回路21,22,24〜2nを介して電源安定装置70へ供給する。電源安定装置70は、信号電力分離器50から供給された電力と、コネクタ1,2,4〜nから供給された電力とを蓄積する。
【選択図】図8

Description

この発明は、2次元通信を行なう通信装置、それを用いた2次元通信システムおよび通信装置における通信方法に関するものである。
従来、シート状のシート装置を用いて通信を行なう2次元通信システムが知られている(特許文献1)。この2次元通信システムにおいては、各通信装置は、シート装置上に配置され、シート装置を介して他の通信装置と通信を行なう。
また、従来、2次元通信に用いられる通信装置は、信号を受信する信号受信回路と、電力を受電する電力受信回路とを備える(非特許文献1)。信号の送信と電力の送電側では、電力伝送装置と通信装置とは別個に動作しており、互いに連動してはいない。伝送される電力は、通信信号電力と比較して非常に大きいため、通信信号が伝送電力の干渉に埋もれないように送信用周波数と送電用周波数を十分に離して信号の送信および電力の送電を行ない、受信・受電側では、それぞれの伝送周波数に合った受信用コネクタと受電用コネクタとを通信装置に装備していた。
さらに、信号の送受信と電力の受電とを同一周波数の電波で実現し、1つの共用コネクタを用いて信号の送受信と電力の受電とを行っている。
特開2006−270165号公報 Naoshi Yamahira, Yastoshi Makino, Hiroto Itai, and Hiroyuki Shinoda, "Proximity Connection in Two-Dimensional Signal Transmission", SICE-ICASE International Joint Conference, Busan, Korea, Oct. 18-21, 2006.
しかし、受信用コネクタと受電用コネクタとを用いた場合、通信用と受電用とに2つの個別コネクタが必要であるため、デバイスのサイズが制限されると、通信用の周波数と受電用の周波数とがさらに近くなり、受電電波の影響によって通信が不安定になり、通信装置が破壊されるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、安定して信号の受信および電力の受電が可能な通信装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、安定して信号の受信および電力の受電が可能な通信装置を用いた2次元通信システムを提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、安定して信号の受信および電力の受電が可能な通信装置における通信方法を提供することである。
この発明によれば、通信装置は、2次元通信媒体を用いて通信を行なう通信装置であって、複数のアンテナと、インターフェース装置とを備える。複数のアンテナは、2次元通信媒体の伝送周波数を有する伝送波を2次元通信媒体を介して受信する。インターフェース装置は、複数のアンテナから選択された信号受信用のアンテナを用いて受信した伝送波を受け、その受けた伝送波から取り出した信号の処理と伝送波から取り出した電力の蓄積とを行い、複数のアンテナのうち、信号受信用のアンテナ以外のアンテナが受信した伝送波の電力としての蓄積を信号受信用のアンテナを用いて受信した伝送波の処理への影響を除去して行う。
好ましくは、インターフェース装置は、アンテナ選択器と、分離器と、信号処理器と、電源安定器とを含む。アンテナ選択器は、複数のアンテナから信号受信用のアンテナを選択する。分離器は、信号受信用のアンテナが受信した伝送波を受け、その受けた伝送波を信号と電力とに分離する。信号処理器は、分離器によって分離された信号を処理する。電源安定器は、分離器によって分離された電力を蓄積するとともに、複数のアンテナのうち、信号受信用のアンテナ以外のアンテナが受信した伝送波を電力として蓄積する。
好ましくは、アンテナ選択器は、伝送波を受信したときの受信信号強度が伝送波から信号を抽出可能なしきい値以上であるアンテナを信号受信用のアンテナとして選択する。
好ましくは、アンテナ選択手段は、複数のアンテナの各々について伝送波を受信したときの受信信号強度を検出し、その検出した複数の受信信号強度のうち、受信信号強度がしきい値以上であるアンテナを信号受信用のアンテナとして選択する。
好ましくは、インターフェース装置は、伝送波分配器をさらに含む。伝送波分配器は、信号受信用のアンテナが伝送波を受信したときの受信信号強度がしきい値よりも小さいとき、信号受信用のアンテナが受信した伝送波を信号処理器へのみ出力する。そして、信号処理器は、伝送波分配器から受けた伝送波を信号として処理する。
好ましくは、伝送波分配器は、信号受信用のアンテナが伝送波を受信したときの受信信号強度がしきい値以上であるとき、信号受信用のアンテナが受信した伝送波を分離器へのみ出力する。
好ましくは、信号処理器は、さらに、信号受信用のアンテナを用いて信号を送信する。
好ましくは、インターフェース装置は、切離器をさらに含む。切離器は、信号の送信に用いられるアンテナを他のアンテナから切り離す。
また、この発明によれば、2次元通信システムは、2次元通信媒体と、複数の通信装置とを備える。2次元通信媒体は、伝送波を伝送する。複数の通信装置は、2次元通信媒体上に配置される。そして、複数の通信装置の各々は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の通信装置からなる。
さらに、この発明によれば、通信方法は、2次元通信媒体を用いて通信を行なう通信装置における通信方法であって、2次元通信媒体中する伝搬する伝送波を受信するための信号受信用のアンテナを複数のアンテナから選択する第1のステップと、選択された信号受信用のアンテナを用いて、2次元通信媒体の伝送周波数を有する伝送波を受信する第2のステップと、受信された伝送波に基づいて、受信信号を取得する第3のステップと、複数のアンテナのうち、信号受信用のアンテナ以外のアンテナによって受信された伝送波を信号受信用のアンテナによる伝送波の受信への影響を除去して電力として蓄積する第4のステップとを備え。
好ましくは、伝送波から信号を抽出可能な受信信号強度をしきい値としたとき、第1のステップにおいて、複数のアンテナで受信された複数の伝送波の複数の受信信号強度のうち、受信信号強度がしきい値以上であるアンテナが信号受信用のアンテナとして選択される。
好ましくは、第2のステップは、信号受信用のアンテナで受信された伝送波の受信信号強度を検出する第1のサブステップと、検出された受信信号強度がしきい値以上であるとき、信号受信用のアンテナで受信された伝送波を信号と電力とに分離する第2のサブステップと、分離された信号を受信信号として処理する第3のサブステップと、分離された電力を蓄積する第4のサブステップとを含む。
好ましくは、第2のステップは、検出された受信信号強度がしきい値よりも小さいとき、信号受信用のアンテナで受信された伝送波を受信信号として処理する第5のサブステップをさらに含む。
好ましくは、通信方法は、信号受信用のアンテナを用いて信号を送信する第5のステップをさらに備える。
この発明においては、複数のアンテナから信号受信用のアンテナが選択され、その選択された信号受信用のアンテナを用いて受信された伝送波に基づいて受信信号が検出されるとともに、複数のアンテナのうち、信号受信用のアンテナ以外のアンテナを用いて受信された伝送波が電力として蓄積される。そして、信号受信用のアンテナ以外のアンテナを用いて受信された伝送波の電力としての蓄積は、信号受信用のアンテナを用いて受信された伝送波の受信信号としての処理への影響を除去して行なわれる。
したがって、この発明によれば、信号の受信および電力の受電を安定して行うことができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による通信装置の構成を示す概略ブロック図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による通信装置100は、コネクタ1〜n(nは、2以上の整数)と、インターフェース装置10とを備える。
インターフェース装置10は、デュアルスイッチ11〜1n+1と、整流回路21〜2nと、バイパス経路31〜3nと、メインスイッチ30と、スイッチ41〜4nと、信号抽出装置40と、信号電力分離器50と、信号処理器60と、電源安定装置70とを含む。
コネクタ1〜nの各々は、6cmΦの直径を有する円形形状からなり、後述する2次元通信シートに接して配置される。そして、コネクタ1〜nは、2次元通信シートから各種の伝送波を受信し、その受信した各種の伝送波をインターフェース装置10の整流回路21〜2nおよびスイッチ41〜4nへそれぞれ出力するとともに、インターフェース装置10のスイッチ41〜4nからそれぞれ受けた信号を伝送波として2次元通信シートへ送信する。
デュアルスイッチ11は、接地電位GNDとコネクタ1、整流回路21、バイパス経路31およびスイッチ41との間に配置される。デュアルスイッチ12は、整流回路21およびバイパス経路31とコネクタ2、整流回路22、バイパス経路32およびスイッチ42との間に配置される。デュアルスイッチ13は、電流回路22およびバイパス経路32とコネクタ3、整流回路23、バイパス経路33およびスイッチ43との間に配置される。以下、同様にして、デュアルスイッチ1nは、整流回路2n−1およびバイパス経路3n−1とコネクタn、整流回路2n、バイパス経路3nおよびスイッチ4nとの間に配置される。デュアルスイッチ1n+1は、整流回路2nおよびバイパス経路3nとメインスイッチ30との間に配置される。
そして、デュアルスイッチ11は、信号抽出装置40からの信号SWD1によって整流回路21またはバイパス経路31に接続される。デュアルスイッチ12は、信号抽出装置40からの信号SWD2によって整流回路21,22またはバイパス経路31,32に接続される。デュアルスイッチ13は、信号抽出装置40からの信号SWD3によって整流回路22,23またはバイパス経路32,33に接続される。以下、同様にして、デュアルスイッチ1nは、信号抽出装置40からの信号SWDnによって整流回路2n−1,2nまたはバイパス経路3n−1,3nに接続される。デュアルスイッチ1n+1は、信号抽出回路40からの信号SWDn+1によって整流回路2nまたはバイパス経路3nに接続される。
より具体的には、デュアルスイッチ11は、信号抽出装置40からのH(論理ハイ)レベルの信号SWD1によって整流回路21に接続され、信号抽出装置40からのL(論理ロー)レベルの信号SWD1によってバイパス経路31に接続される。
デュアルスイッチ12は、信号抽出装置40からの[H,H]からなる信号SWD2によって両側のスイッチがそれぞれ整流回路21,22に接続され、信号抽出装置40からの[H,L]からなる信号SWD2によって左側のスイッチが整流回路21に接続され、かつ、右側のスイッチがバイパス経路32に接続され、信号抽出装置40からの[L,H]からなる信号SWD2によって左側のスイッチがバイパス経路31に接続され、かつ、右側のスイッチが整流回路22に接続され、信号抽出装置40からの[L,L]からなる信号SWD2によって両側のスイッチがそれぞれバイパス経路31,32に接続される。
デュアルスイッチ13は、信号抽出装置40からの[H,H]からなる信号SWD3によって両側のスイッチがそれぞれ整流回路22,23に接続され、信号抽出装置40からの[H,L]からなる信号SWD3によって左側のスイッチが整流回路22に接続され、かつ、右側のスイッチがバイパス経路33に接続され、信号抽出装置40からの[L,H]からなる信号SWD3によって左側のスイッチがバイパス経路32に接続され、かつ、右側のスイッチが整流回路23に接続され、信号抽出装置40からの[L,L]からなる信号SWD3によって両側のスイッチがそれぞれバイパス経路32,33に接続される。
以下、同様にして、デュアルスイッチ1nは、信号抽出装置40からの[H,H]からなる信号SWDnによって両側のスイッチがそれぞれ整流回路2n−1,2nに接続され、信号抽出装置40からの[H,L]からなる信号SWDnによって左側のスイッチが整流回路2n−1に接続され、かつ、右側のスイッチがバイパス経路3nに接続され、信号抽出装置40からの[L,H]からなる信号SWDnによって左側のスイッチがバイパス経路3n−1に接続され、かつ、右側のスイッチが整流回路2nに接続され、信号抽出装置40からの[L,L]からなる信号SWDnによって両側のスイッチがそれぞれバイパス経路3n−1,3nに接続される。
デュアルスイッチ1n+1は、信号抽出装置40からのHレベルの信号SDWn+1によって整流回路2nに接続され、信号抽出装置40からのLレベルの信号SDWn+1によってバイパス経路3nに接続される。
整流回路21〜2nは、それぞれ、コネクタ1〜nに対応して設けられる。そして、整流回路21〜2nは、それぞれ、コネクタ1〜nおよびスイッチ41〜4nに接続されるとともに、デュアルスイッチ11〜1n+1がHレベルの信号SWD1〜SWDn+1をそれぞれ受けると、直列に接続される。
整流回路21〜2nは、それぞれ、コネクタ1〜nから受けた伝送波を構成する電力を整流し、その整流した電力を、それぞれ、デュアルスイッチ12〜1n+1側へ供給する。
バイパス経路31〜3nは、コネクタ1〜nに対応して設けられ、デュアルスイッチ11〜1n+1がLレベルの信号SWD1〜SWDn+1をそれぞれ受けると、直列に接続される。
メインスイッチ30は、デュアルスイッチ1n+1と電源安定装置70との間に配置される。そして、メインスイッチ30は、通信装置100のユーザによってオン/オフされる。
スイッチ41〜4nは、コネクタ1〜nに対応して設けられる。そして、スイッチ41〜4nは、信号抽出装置40からの信号SW1〜SWnによってそれぞれオン/オフされる。より具体的には、スイッチ41〜4nは、信号抽出装置40からのHレベルの信号SW1〜SWnによってそれぞれオンされ、信号抽出装置40からのLレベルの信号SW1〜SWnによってそれぞれオフされる。そして、スイッチ41〜4nは、オンされると、それぞれ、コネクタ1〜nから受けた伝送波を信号抽出装置40へ出力するとともに、信号抽出装置40から受けた信号をそれぞれコネクタ1〜nへ出力する。
信号抽出装置40は、電源安定装置70から電力を受け、後述する方法によって、コネクタ1〜nのうち、受信信号強度が最大であるコネクタを信号受信用のコネクタとして選択するとともに、信号受信用のコネクタが受信した伝送波を受ける。そして、信号抽出装置40は、信号受信用のコネクタが受信した伝送波の受信信号強度が伝送波から信号を抽出可能なしきい値TH_RSSIよりも小さいとき、その伝送波を信号処理器60へ直接出力する。一方、信号抽出装置40は、信号受信用のコネクタが受信した伝送波の受信信号強度がしきい値TH_RSSI以上であるとき、その伝送波を信号電力分離器50へ出力する。
また、信号抽出装置40は、信号受信用のコネクタ以外のコネクトに対応して設けられた整流回路を直列に接続するための信号SWD1〜SWD1n+1を生成してデュアルスイッチ11〜1n+1へ出力する。
信号電力分離器50は、信号抽出装置40から伝送波を受けると、その受けた伝送波を信号および電力に分離する。そして、信号電力分離器50は、その分離した信号を信号処理器60へ出力し、その分離した電力を電源安定装置70へ供給する。
信号処理器60は、信号抽出装置40または信号電力分離器50から信号を受けると、その受けた信号の受信処理を行う。また、信号処理器60は、送信用の信号を生成し、その生成した送信用の信号をディジタル信号からアナログ信号に変換して信号抽出装置40へ出力する。
電源安定装置70は、信号電力分離器50またはメインスイッチ30から供給された電力を蓄積する。そして、電源安定装置70は、その蓄積した電力を信号電力分離器50へ供給する。
図2は、2次元通信シートの斜視図である。また、図3は、図2に示す線III−III間における2次元通信シートの断面図である。
図2および図3を参照して、2次元通信シート200は、誘電体部201と、導体部202,203とを含む。誘電体部201は、たとえば、厚みがほぼ一定であるプラスチックまたは発泡材からなり、シート状の形状を有する。導体部202は、たとえば、金属からなり、誘電体部201の一方の一主面にメッシュ状に形成される。この場合、メッシュ状の導体部202によって囲まれる開口部202Aは、正方形の形状を有し、複数の開口部202Aは、2次元通信シート200の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置されている。導体部203は、たとえば、金属からなり、誘電体部201の他方の一主面(導体部32が形成された面と反対面)の全面に形成される。
メッシュ状の導体部202は、外界とシート状の誘電体部201との相互電磁結合を弱める働きをするので、外界と誘電体部201との電磁結合が十分に弱いと仮定すると、シート状の誘電体部201の内部では、電磁波は、1/(με)1/2で伝搬する。この場合、μは、誘電体部201の透磁率であり、εは、誘電体部201の誘電率である。
開口部202Aは、2次元通信シート200の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置されているので、各開口部202Aから漏れ出すエバネッセント波も、電磁波長よりも短い空間周期で電磁波位相が変化し、遠方まで伝搬する波動とはならない。
この場合の減衰係数は、exp(−(ε/ε−1)1/2(ω/c)z)となる。ここで、εは、外界の誘電率であり、ωは、信号の角周波数であり、cは、外界における光速であり、zは、誘電体部201の導体部202が形成された面からの距離である。
したがって、εがそれほど大きくなくても、誘電体部201の薄い膜厚に対して、エバネッセント波のしみ出し領域を波長程度まで小さくすることができる。
このように、2次元通信シート200は、電磁波を1/(με)1/2で伝搬させるとともに、その一主面(導体部202が形成された面)からエバネッセント波をしみ出させる。
図4は、2次元通信の概念図である。図4を参照して、図1に示す通信装置100と同じ構成からなる2つの通信装置100A,100Bが2次元通信シート200上に配置される。この場合、通信装置100A,100Bのコネクタ1〜nが2次元通信シート200の開口部202Aに接する。通信装置100Aの信号処理器60は、送信すべき信号を生成し、その生成した信号をディジタル信号からアナログ信号に変換して信号抽出装置40へ出力する。
通信装置100Aの信号抽出装置40は、信号処理器60から受けた信号を信号受信用のコネクタへ出力する。通信装置100Aの信号受信用のコネクタは、信号抽出装置40から受けた信号 (アナログ信号)に応じて、内蔵した電極(図示せず)のスカラーポテンシャルおよび/またはベクトルポテンシャルを変化させる。ここで、スカラーポテンシャルの変化は、電位の変化に対応し、ベクトルポテンシャルの変化は、電流分布の変化、電束密度の変化および変位電流の分布の変化に対応する。
信号受信用のコネクタに内蔵された電極のスカラーポテンシャルおよび/またはベクトルポテンシャルが変化すると、2次元通信シート200の誘電体部201に電磁波が発生し、その発生した電磁波は、2次元通信シート200の表面付近のみを伝搬する(図4の矢印参照)。
そして、通信装置100Bが配置された位置まで伝搬した電磁波は、誘電体部202の開口部202Aからエバネッセント波EWVをしみ出させる。そうすると、通信装置100Bのコネクタ1〜nは、その内蔵した電極(図示せず)によってエバネッセント波EWVを検知し、通信装置100Aから送信された電気信号を受信する。
このように、2次元通信は、2次元通信シート200の表面近傍を伝送する電磁波を用いて行なわれる。なお、誘電体部201に発生する電磁波は、後述する伝送波を構成する。
図5は、RTS(Request To Send)パケットの構成図である。図5を参照して、RTSパケットは、フレーム制御部と、デュレーションと、送信先と、送信元と、FCS(Frame Check Sum)とを含む。
フレーム制御部は、2Octetsの長さを有し、RTSパケットであることを示す。デュレーションは、2Octetsの長さを有し、RTSパケットの有効期間を示す。送信先は、6Octetsの長さを有し、RTSパケットの送信先を示すアドレスからなる。送信元は、6Octetsの長さを有し、RTSパケットの送信元のアドレスからなる。FCS(Frame Check Sequence)は、4Octetsの長さを有し、誤り訂正符号からなる。
そして、フレーム制御部、デュレーション、送信先および送信元は、MAC(Media Access Control)ヘッダを構成する。
図6は、伝送波の概念図である。図6を参照して、通信装置100は、振幅Iを有する伝送波wv_Mによってデータパケット、およびRTSパケット、CTS(Clear To Send)パケットおよびACK(Acknowledge)パケット等の制御パケットを送信する。
伝送波wv_Mは、周期Tを有する。そして、伝送波wv_Mは、たとえば、10Wのエネルギーを有し、振幅I1を有する伝送波wv_SGと、振幅I2を有する伝送波wv_PWとからなる。そして、伝送波wv_SGは、データパケットおよび制御パケットからなり、伝送波wv_PWは、電力からなる。
このように、伝送波wv_Mは、データパケットまたは制御パケットからなる信号と、電力とが重畳されたものである。つまり、電力および信号は、同じ周波数fを有する伝送波によって伝送される。そして、この周波数fは、2次元通信シート200の誘電体部201を伝送し易い周波数としてチューニングされた伝送周波数からなる。
[受信用コネクタの選択]
図7は、受信用コネクタを選択する方法を説明するための図である。図7を参照して、信号抽出装置40は、受信用コネクタを選択する場合、スイッチ41のみをオンするためのHレベルの信号SW1と、Lレベルの信号SW2〜SWnとを生成し、その生成したHレベルの信号SW1をスイッチ41へ出力し、その生成したLレベルの信号SW2〜SWnをそれぞれスイッチ42〜4nへ出力する。
また、信号抽出装置40は、Lレベルの信号SWD1,SWDn+1および[L,L]からなる信号SWD2〜SWDnを生成し、その生成したLレベルの信号SWD1,SWDn+1をそれぞれデュアルスイッチ11,1n+1へ出力し、その生成したL,L]からなる信号SWD2〜SWDnをそれぞれデュアルスイッチ12〜1nへ出力する。
そうすると、スイッチ41は、Hレベルの信号SW1によってオンされ、スイッチ42〜4nは、それぞれ、Lレベルの信号SW2〜SWnによってオフされる。デュアルスイッチ11は、Lレベルの信号SWD1によってバイパス経路31に接続され、デュアルスイッチ12は、[L,L]からなる信号SWD2によってバイパス経路31,32に接続され、デュアルスイッチ13は、[L,L]からなる信号SWD3によってバイパス経路32,33に接続され、以下、同様にして、デュアルスイッチ1nは、[L,L]からなる信号SWDnによってバイパス経路3n−1,3nに接続され、デュアルスイッチ1n+1は、Lレベルの信号SWDn+1によってバイパス経路3nに接続される。
そして、コネクタ1は、2次元通信シート200から受信した伝送波wv1をスイッチ41を介して信号抽出装置40へ出力する。信号抽出装置40は、コネクタ1から伝送波wv1を受け、その受けた伝送波wv1の受信信号強度RSSI1を検出する。
信号抽出装置40は、同様にして、コネクタ2〜1nを順次選択し、コネクタ2〜1nがそれぞれ受信した伝送波wv2〜wvnを受け、その受けた伝送波wv2〜wvnの受信信号強度RSSI2〜RSSInを検出する。
なお、伝送波wv1〜wvnの各々は、上述した伝送波wv_Mからなる。
そうすると、信号抽出装置40は、検出した受信信号強度RSSI1〜RSSInのうち、最大の受信信号強度RSSImaxが得られたコネクタを信号受信用コネクタとして選択する。
たとえば、受信信号強度RSSI3が最大である場合、信号抽出装置40は、コネクタ3を信号受信用コネクタとして選択する。
[信号の受信および電力の受電]
図8は、信号の受信および電力の受電を説明するための図である。図8を参照して、信号抽出装置40は、信号受信用コネクタであるコネクタ3を用いて信号を受信する場合、Hレベルの信号SWD1を生成してデュアルスイッチ11へ出力し、[H,H]からなる信号SWD2を生成してデュアルスイッチ12へ出力し、[H,L]からなる信号SWD3を生成してデュアルスイッチ13へ出力し、[L,H]からなる信号SWD4を生成してデュアルスイッチ14へ出力し、[H,H]からなる信号SWD5〜SWDnを生成してそれぞれデュアルスイッチ15〜1nへ出力し、Hレベルの信号SWDn+1を生成してデュアルスイッチ1n+1へ出力する。また、信号抽出装置40は、Lレベルの信号SW1,SW2,SW4〜SWnを生成してそれぞれスイッチ41,42,44〜4nへ出力し、Hレベルの信号SW3を生成してスイッチSW3へ出力する。
そうすると、デュアルスイッチ11は、Hレベルの信号SWD1によって整流回路21に接続され、デュアルスイッチ12は、[H,H]からなる信号SWD2によって両側のスイッチがそれぞれ整流回路21,22に接続され、デュアルスイッチ13は、[H,L]からなる信号SWD3によって、左側のスイッチが整流回路22に接続され、右側のスイッチがバイパス経路33に接続され、デュアルスイッチ14は、[L,H]からなる信号SWD4によって、左側のスイッチがバイパス経路33に接続され、右側のスイッチが整流回路24(図示せず)に接続される。以下、同様にして、デュアルスイッチ15〜1nは、それぞれ、[H,H]からなる信号SWD5〜SWDnによって両側のスイッチが整流回路に接続される。デュアルスイッチ1n+1は、Hレベルの信号SWDn+1によって整流回路2nに接続される。
また、スイッチ41,42,44〜4nは、それぞれ、Lレベル信号SW1,SW2,SW4〜SWnによってオフされ、スイッチ43は、Hレベルの信号SW3によってオンされる。
そうすると、コネクタ3は、2次元通信シート200から受信した伝送波wv3をスイッチ43を介して信号抽出装置40へ出力する。信号抽出装置40は、コネクタ3から受けた伝送波wv3の受信信号強度RSSI3を検出し、その検出した受信信号強度RSSI3がしきい値TH_RSSIよりも小さいか否かを判定する。この場合、受信信号強度RSSI3は、しきい値TH_RSSI以上であるものとする。
信号抽出装置40は、受信信号強度RSSI3がしきい値TH_RSSI以上であると判定すると、伝送波wv3を信号電力分離器50へ出力する。
信号電力分離器50は、伝送波wv3を信号抽出装置40から受け、その受けた伝送波wv3を信号SGと電力PWとに分離し、その分離した信号SGを信号処理器60へ出力し、その分離した電力PWを電源安定装置70へ供給する。
信号処理器60は、信号電力分離器50から信号SGを受け、その受けた信号SGの受信処理を行う。
また、電源安定装置70は、信号電力分離器50から受けた電力PWを蓄積する。
一方、コネクタ1,2,4〜nは、2次元通信シート200からそれぞれ伝送波wv1,wv2,wv4〜wvnを受信し、その受信した伝送波wv1,wv2,wv4〜wvnをそれぞれ整流回路21,22,24〜2nへ供給する。
そして、整流回路21,22,24〜2nは、それぞれ、伝送波wv1,wv2,wv4〜wvnを構成する電力を整流し、その整流した電力を整流回路22,24〜2n、バイパス回路33およびメインスイッチ30からなる経路を介して電源安定装置70へ供給する。
電源安定装置70は、メインスイッチ30を介して供給された電力を蓄積する。
このように、この発明においては、通信装置100は、受信信号強度が最大であるコネクタ3を用いて受信した伝送波wv3を信号SGおよび電力PWに分離し、その分離した信号SGの受信処理を行い、その分離した電力PWと、受信用のコネクタ3以外のコネクタ1,2,4〜nで受信した伝送波wv1,wv2,wv4〜wvnを構成する電力とを電源安定装置70に蓄積する。
そして、信号受信用のコネクタ3以外のコネクタ1,2,4〜nで受信した伝送波wv1,wv2,wv4〜wvnを構成する電力PW1,PW2,PW4〜PWnは、デュアルスイッチ11−整流回路21−デュアルスイッチ12−整流回路22−デュアルスイッチ13−バイパス経路33−デュアルスイッチ14−・・・デュアルスイッチ1n−整流回路2n−デュアルスイッチ1n+1からなる経路を介して電源安定装置70へ供給されるので、電力PW1,PW2,PW4〜PWnの電源安定装置70への供給は、コネクタ3で受信した伝送波wv3の受信処理に影響しない。
したがって、この発明によれば、信号および電力を安定して受信できる。
図9は、信号の受信および電力の受電を説明するための他の図である。図9を参照して、信号抽出装置40は、図8において説明した動作と同じ動作によって、コネクタ3が2次元通信シート200から受信した伝送波wv3をスイッチ43を介してコネクタ3から受ける。
そして、信号抽出装置40は、伝送波wv3の受信信号強度RSSI3を検出し、その検出した受信信号強度RSSI3がしきい値TH_RSSIよりも小さいと判定する。
そうすると、信号抽出装置40は、伝送波wv3を信号処理器60へ直接出力する。そして、信号処理器60は、伝送波wv3を信号抽出装置40から直接受け、その受けた伝送波wv3を信号として処理する。
このように、信号受信用のコネクタ3が受信した伝送波wv3の受信信号強度RSSI3がしきい値TH_RSSIよりも小さいとき、伝送波wv3を信号と電力とに分離せず、伝送波wv3を信号として処理する。したがって、この発明によれば、信号受信用のコネクタ3が受信した伝送波wv3の強度が弱い場合でも、信号を安定して受信できる。
[信号の送信]
図10は、信号の送信を説明するための図である。図10を参照して、通信装置100は、信号を送信する場合、信号受信用のコネクタ3を用いて信号を送信する。信号抽出装置40は、信号受信用のコネクタであるコネクタ3を用いて信号を受信する場合、Lレベルの信号SWD1を生成してデュアルスイッチ11へ出力し、[L,L]からなる信号SWD2〜SWD1nを生成してそれぞれデュアルスイッチ12〜1nへ出力し、Lレベルの信号SWDn+1を生成してデュアルスイッチ1n+1へ出力する。また、信号抽出装置40は、Lレベルの信号SW1,SW2,SW4〜SWnを生成してそれぞれスイッチ41,42,44〜4nへ出力し、Hレベルの信号SW3を生成してスイッチSW3へ出力する。
そうすると、デュアルスイッチ11は、Lレベルの信号SWD1によってバイパス経路31に接続され、デュアルスイッチ12は、[L,L]からなる信号SWD2によって両側のスイッチがそれぞれバイパス経路31,32に接続され、デュアルスイッチ13は、[L,L]からなる信号SWD3によって、両側のスイッチがそれぞれバイパス経路32,33に接続され、以下、同様にして、デュアルスイッチ1nは、[L,L]からなる信号SWDnによって両側のスイッチがそれぞれバイパス経路3n−1,3nに接続される。デュアルスイッチ1n+1は、Lレベルの信号SWDn+1によってバイパス経路3nに接続される。
また、スイッチ41,42,44〜4nは、それぞれ、Lレベル信号SW1,SW2,SW4〜SWnによってオフされ、スイッチ43は、Hレベルの信号SW3によってオンされる。
そして、信号処理器60は、送信すべき信号を生成し、その生成した信号をディジタル信号からアナログ信号に変換して信号抽出装置40へ出力し、信号抽出装置40は、信号処理器60から受けた信号をスイッチ43を介してコネクタ3へ出力する。
そうすると、コネクタ3は、信号抽出装置40から受けた送信信号(アナログ信号)に応じて、内蔵した電極(図示せず)のスカラーポテンシャルおよび/またはベクトルポテンシャルを変化させ、伝送波を2次元通信シート200へ放射する。
この場合、デュアルスイッチ11〜1n+1は、バイパス経路31〜3nに接続されているので、コネクタ1,2,4〜nがコネクタ3を用いた信号の送信に影響を与えることはない。
[充電オフモード]
図11は、充電オフモードを説明するための図である。図11を参照して、充電オフモードにおいては、信号抽出装置40は、Lレベルの信号SWD1、[L,L]からなる信号SWD2〜SWDnおよびLレベルの信号SWDn+1を生成し、その生成したLレベルの信号SWD1、[L,L]からなる信号SWD2〜SWDnおよびLレベルの信号SWDn+1をそれぞれデュアルスイッチ11〜1n+1へ出力する。また、信号抽出装置40は、Lレベルの信号SW1〜SWnを生成し、その生成したLレベルの信号SW1〜SWnをそれぞれスイッチ41〜4nへ出力する。
そうすると、デュアルスイッチ11は、Lレベルの信号SWD1に応じて、バイパス経路31に接続される。また、デュアルスイッチ12は、[L,L]からなる信号SWD2に応じて、両側のスイッチがそれぞれバイパス経路31,32に接続され、デュアルスイッチ13は、[L,L]からなる信号SWD3に応じて、両側のスイッチがそれぞれバイパス経路32,33に接続され、以下、同様にして、デュアルスイッチ1nは、[L,L]からなる信号SWDnに応じて、両側のスイッチがそれぞれバイパス経路3n−1,3nに接続される。さらに、デュアルスイッチ1n+1は、Lレベルの信号SWDn+1に応じて、バイパス経路3nに接続される。
また、スイッチ41〜4nは、それぞれ、Lレベルの信号SW1〜SWnに応じてオフされる。
そうすると、整流回路21〜2nは、相互に切り離され、スイッチ41〜4nは、信号抽出装置40から切り離される。その結果、コネクタ1〜nが2次元通信シート200から受信した伝送波wv1〜wvnは、電源安定装置70へ供給されることはない。すなわち、通信装置100のモードは、充電オフモードになる。
[電源オフモード]
図12は、電源オフモードを説明するための図である。図12を参照して、デュアルスイッチ11〜1n+1が信号抽出装置40からの信号SWD1〜SWDn+1によって整流回路21〜2nに接続されていても、メインスイッチ30がオフであるとき、コネクタ1〜nが2次元通信シート200から受信した伝送波wv1〜wvnは、電源安定装置70へ供給されない。すなわち、通信装置100のモードは、電源オフモードになる。
図13は、この発明の実施の形態による通信方法を説明するためのフローチャートである。図13を参照して、一連の動作が開始されると、信号抽出装置40は、自己に接続されるコネクタを複数のコネクタ1〜nに順次切換えて伝送波を受信する(ステップS1)。
そして、信号抽出装置40は、複数のコネクタ1〜nで受信した複数の伝送波の複数の受信信号強度を検出する(ステップS2)。
その後、信号抽出装置40は、複数の受信信号強度のうち、最大の受信信号強度が得られたときのコネクタを信号受信用のコネクタとして選択する(ステップS3)。
そうすると、信号抽出装置40は、その選択した信号受信用のコネクタで伝送波を受信し(ステップS4)、その受信した伝送波の受信信号強度RSSIrを検出する(ステップS5)。
引き続いて、信号抽出装置40は、受信信号強度RSSIrがしきい値TH_RSSIよりも小さいか否かを判定する(ステップS6)。
ステップS6において、受信信号強度RSSIrがしきい値TH_RSSI以上であると判定されたとき、信号抽出装置40は、信号受信用のコネクタで受信した伝送波を信号電力分離器50へ出力し、信号電力分離器50は、信号抽出装置40から受けた伝送波を信号SGと電力PWとに分離する(ステップS7)。
そして、信号電力分離器50は、その分離した信号SGを信号処理器60へ出力し、信号処理器60は、信号SGを受信信号として処理する(ステップS8)。
また、信号電力分離器50は、その分離した電力PWを電源安定装置70に供給し、電源安定装置70は、電力PWを蓄積する(ステップS9)。
一方、ステップS6において、受信信号強度RSSIrがしきい値TH_RSSIよりも小さいと判定されたとき、信号抽出装置40は、信号受信用のコネクタで受信した伝送波を信号処理器60へ直接出力し、信号処理器60は、信号抽出装置40から受けた伝送波を受信信号として処理する(ステップS10)。
そして、ステップS9またはステップS10の後、信号受信用のコネクタ以外のコネクタで受信された伝送波は、整流回路21〜2nによって整流され、メインスイッチ30を介して電源安定装置70に供給され、電力として蓄積される(ステップS11)。
その後、信号処理器60は、送信用の信号を生成し、その生成した信号をディジタル信号からアナログ信号に変換して信号抽出装置40へ出力し、信号抽出装置40は、信号処理器60から受けた信号を信号受信用のコネクタへ供給する。そして、信号受信用のコネクタは、信号抽出装置40から受けた送信用の信号 (アナログ信号)に応じて、内蔵した電極(図示せず)のスカラーポテンシャルおよび/またはベクトルポテンシャルを変化させる。これによって、送信用の信号が信号受信用のコネクタを用いて送信される(ステップS12)。そして、一連の動作が終了する。
図14は、図1に示す通信装置100を用いた2次元通信システムの概略図である。図14を参照して、2次元通信システム1000は、複数の通信装置100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gと、2次元通信シート200とを備える。複数の通信装置100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gの各々は、図1に示す通信装置100からなり、コネクタ1〜nが2次元通信シート200に接するように2次元通信シート200の任意の場所に配置される。
複数の通信装置100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gのうちの1台の通信装置、たとえば、通信装置100Aは、シンクであり、通信装置100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、シンク以外の通信ノードである。
通信装置100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、図13に示すフローチャートに従って、伝送波wv_Mを用いてRTSパケット、CTSパケットおよびACKパケット等の制御パケットまたはデータパケットを相互に送受信する。これによって、通信装置100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G間で、信号および電力が安定して送受信される。
なお、上記においては、信号抽出装置40は、コネクタ1〜nから最大の受信信号強度が得られるコネクタを受信用のコネクタとして選択すると説明したが、この発明においては、これに限らず、信号抽出装置40は、コネクタ1〜nから受信用のコネクタとして複数のコネクタを選択してもよい。
また、上記においては、複数のコネクタ1〜nによって受信した複数の伝送波の複数の受信信号強度のうち、受信信号強度が最大であるコネクタを信号受信用のコネクタとして選択すると説明したが、この発明においては、これに限らず、複数の受信信号強度のうち、受信信号強度がしきい値TH_RSSI以上であるコネクタを信号受信用のコネクタとして選択するようにしてもよい。この場合、信号受信用のコネクタ以外のコネクタで受信した伝送波の受信信号強度が最大の受信信号強度である可能性もある。つまり、信号受信用のコネクタは、伝送波から信号を抽出可能な受信信号強度を有する伝送波を受信すればよく、最大の受信信号強度を有する伝送波を電力として蓄積することにしたものである。
また、この発明においては、コネクタ1〜nは、「複数のアンテナ」を構成し、受信用のコネクタを選択する信号抽出装置40は、「アンテナ選択器」を構成する。
さらに、2次元通信シート200は、「2次元通信媒体」を構成する。
さらに、この発明においては、伝送波を信号と電力とに分離する信号電力分離器50は、「分離器」を構成する。
さらに、この発明においては、伝送波の受信信号強度がしきい値TH_RSSIよりも小さいとき、コネクタ3が受信した伝送波を信号処理器60へ直接出力する信号抽出装置40は、「伝送波分配器」を構成する。
さらに、この発明においては、デュアルスイッチ11〜1n+1をバイパス経路31〜3nに接続する信号抽出装置40は、「切離器」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、安定して信号の受信および電力の受電が可能な通信装置に適用される。また、この発明は、安定して信号の受信および電力の受電が可能な通信装置を用いた2次元通信システムに適用される。さらに、この発明は、安定して信号の受信および電力の受電が可能な通信装置における通信方法に適用される。
この発明の実施の形態による通信装置の構成を示す概略ブロック図である。 2次元通信シートの斜視図である。 図2に示す線III−III間における2次元通信シートの断面図である。 2次元通信の概念図である。 RTS(Request To Send)パケットの構成図である。 伝送波の概念図である。 受信用コネクタを選択する方法を説明するための図である。 信号の受信および電力の受電を説明するための図である。 信号の受信および電力の受電を説明するための他の図である。 信号の送信を説明するための図である。 充電オフモードを説明するための図である。 電源オフモードを説明するための図である。 この発明の実施の形態による通信方法を説明するためのフローチャートである。 図1に示す通信装置を用いた2次元通信システムの概略図である。
符号の説明
1〜n コネクタ、10 インターフェース装置、100 通信装置、11〜1n+1 デュアルスイッチ、21〜2n 整流回路、30 メインスイッチ、31〜3n バイパス経路、40 信号抽出装置、41〜4n スイッチ、50 信号電力分離器、60 信号処理器、70 電源安定装置、200 2次元通信シート、201 誘電体部、202,203 導体部、202A 開口部、1000 2次元通信システム。

Claims (14)

  1. 2次元通信媒体を用いて通信を行なう通信装置であって、
    前記2次元通信媒体の伝送周波数を有する伝送波を前記2次元通信媒体を介して受信する複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナから選択された信号受信用のアンテナを用いて受信した伝送波を受け、その受けた伝送波から取り出した信号の処理と前記伝送波から取り出した電力の蓄積とを行い、前記複数のアンテナのうち、前記信号受信用のアンテナ以外のアンテナが受信した伝送波の電力としての蓄積を前記信号受信用のアンテナを用いて受信した伝送波の処理への影響を除去して行うインターフェース装置とを備える通信装置。
  2. 前記インターフェース装置は、
    前記複数のアンテナから前記信号受信用のアンテナを選択するアンテナ選択器と、
    前記信号受信用のアンテナが受信した伝送波を受け、その受けた伝送波を信号と電力とに分離する分離器と、
    前記分離器によって分離された信号を処理する信号処理器と、
    前記分離器によって分離された電力を蓄積するとともに、前記複数のアンテナのうち、前記信号受信用のアンテナ以外のアンテナが受信した伝送波を電力として蓄積する電源安定器とを含む、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記アンテナ選択器は、前記伝送波を受信したときの受信信号強度が前記伝送波から信号を抽出可能なしきい値以上であるアンテナを前記信号受信用のアンテナとして選択する、請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記アンテナ選択手段は、前記複数のアンテナの各々について前記伝送波を受信したときの受信信号強度を検出し、その検出した複数の受信信号強度のうち、受信信号強度が前記しきい値以上であるアンテナを前記信号受信用のアンテナとして選択する、請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記インターフェース装置は、
    前記信号受信用のアンテナが前記伝送波を受信したときの受信信号強度が前記しきい値よりも小さいとき、前記信号受信用のアンテナが受信した伝送波を前記信号処理器へのみ出力する伝送波分配器をさらに含み、
    前記信号処理器は、前記伝送波分配器から受けた伝送波を信号として処理する、請求項3または請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記伝送波分配器は、前記信号受信用のアンテナが前記伝送波を受信したときの受信信号強度が前記しきい値以上であるとき、前記信号受信用のアンテナが受信した伝送波を前記分離器へのみ出力する、請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記信号処理器は、さらに、前記信号受信用のアンテナを用いて信号を送信する、請求項2に記載の通信装置。
  8. 前記インターフェース装置は、
    前記信号の送信に用いられるアンテナを他のアンテナから切り離す切離器をさらに含む、請求項7に記載の通信装置。
  9. 伝送波を伝送する2次元通信媒体と、
    前記2次元通信媒体上に配置される複数の通信装置とを備え、
    前記複数の通信装置の各々は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の通信装置からなる、2次元通信システム。
  10. 2次元通信媒体を用いて通信を行なう通信装置における通信方法であって、
    前記2次元通信媒体中する伝搬する伝送波を受信するための信号受信用のアンテナを複数のアンテナから選択する第1のステップと、
    前記選択された信号受信用のアンテナを用いて、前記2次元通信媒体の伝送周波数を有する伝送波を受信する第2のステップと、
    前記受信された伝送波に基づいて、受信信号を取得する第3のステップと、
    前記複数のアンテナのうち、前記信号受信用のアンテナ以外のアンテナによって受信された伝送波を前記信号受信用のアンテナによる伝送波の受信への影響を除去して電力として蓄積する第4のステップとを備える通信方法。
  11. 前記伝送波から信号を抽出可能な受信信号強度をしきい値としたとき、前記第1のステップにおいて、前記複数のアンテナで受信された複数の伝送波の複数の受信信号強度のうち、受信信号強度が前記しきい値以上であるアンテナが前記信号受信用のアンテナとして選択される、請求項10に記載の通信方法。
  12. 前記第2のステップは、
    前記信号受信用のアンテナで受信された伝送波の受信信号強度を検出する第1のサブステップと、
    前記検出された受信信号強度が前記しきい値以上であるとき、前記信号受信用のアンテナで受信された伝送波を信号と電力とに分離する第2のサブステップと、
    前記分離された信号を前記受信信号として処理する第3のサブステップと、
    前記分離された電力を蓄積する第4のサブステップとを含む、請求項10または請求項11に記載の通信方法。
  13. 前記第2のステップは、
    前記検出された受信信号強度が前記しきい値よりも小さいとき、前記信号受信用のアンテナで受信された伝送波を前記受信信号として処理する第5のサブステップをさらに含む、請求項12に記載の通信方法。
  14. 前記信号受信用のアンテナを用いて信号を送信する第5のステップをさらに備える、請求項10から請求項13のいずれか1項に記載の通信方法。
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