JP2009122703A - 位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】露光光に対して透明かつ表面の反りが0.5μm以下の基板上に下地層及び表面層からなり、金属シリサイド酸化物、金属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化窒化物からなる位相シフト膜を、金属シリサイドターゲットを用いたスパッタリングにより、表面層形成時のスパッタリング圧力を0.1〜0.5Pa、下地層形成時のスパッタリング圧力を0.5Pa以上、かつ表面層形成時のスパッタリング圧力の1.2倍以上として成膜することにより、位相シフト膜を成膜した後の反りが1.0μm以下である位相シフトマスクブランクを製造する。
【効果】本発明によれば、成膜前後での反りの変化が小さく、かつ表面の反りの小さい位相シフトマスクブランクが得られ、この位相シフトマスクブランクにパターンを形成することにより反りの変化によるパターン寸法の変動を少なく抑えることができ、高精度な位相シフトマスクを得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路等の製造などに用いられる位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクの製造方法に関し、特に、位相シフト膜によって露光波長の光を減衰させるハーフトーン型の位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクの製造方法に関する。
IC、LSI、及びVLSI等の半導体集積回路の製造をはじめとして、広範囲な用途に用いられているフォトマスクは、基本的には透光性基板上にクロムを主成分とした遮光膜を有するフォトマスクブランクの該遮光膜に、フォトリソグラフィー法を応用して紫外線や電子線等を使用することにより、所定のパターンを形成したものである。近年では半導体集積回路の高集積化等の市場要求に伴ってパターンの微細化が急速に進み、これに対して露光波長の短波長化を図ることにより対応してきた。
しかしながら、露光波長の短波長化は解像度を改善する反面、焦点深度の減少を招き、プロセスの安定性が低下し、製品の歩留まりに悪影響を及ぼすという問題があった。
このような問題に対して有効なパターン転写法の一つとして位相シフト法があり、微細パターンを転写するためのマスクとして位相シフトマスクが使用されている。
この位相シフトマスク(ハーフトーン型位相シフトマスク)は、例えば、図6(A)、(B)に示したように、基板上にパターンを形成している位相シフター部(第2の光透過部)2aと位相シフト膜の存在しない基板露出部(第1の光透過部)1aとを有し、両者を透過してくる光の位相差を図6(B)に示したように180°とすることで、パターン境界部分の光の干渉により、干渉した部分で光強度はゼロとなり、転写像のコントラストを向上させることができるものである。また、位相シフト法を用いることにより、必要な解像度を得るための焦点深度を増大させることが可能となり、クロム膜等からなる一般的な遮光パターンをもつ通常のマスクを用いた場合に比べて、解像度の改善と露光プロセスのマージンを向上させることが可能なものである。
上記位相シフトマスクは、位相シフター部の光透過特性によって、完全透過型位相シフトマスクとハーフトーン型位相シフトマスクとに実用的には大別することができる。完全透過型位相シフトマスクは、位相シフター部の光透過率が基板露出部と同等であり、露光波長に対して透明なマスクである。ハーフトーン型位相シフトマスクは、位相シフター部の光透過率が基板露出部の数%〜数十%程度のものである。
図4にハーフトーン型位相シフトマスクブランク、図5にハーフトーン型位相シフトマスクの基本的な構造をそれぞれ示す。図4のハーフトーン型位相シフトマスクブランクは透明基板1のほぼ全面にハーフトーン位相シフト膜2を形成したものである。また、図5のハーフトーン型位相シフトマスクは、上記位相シフト膜2をパターン化したもので、基板1上のパターン部分を形成する位相シフター部2aを透過した光は基板露出部1aを通過した光に対し、位相シフトされ、位相シフター部2aの透過率は被転写基板上のレジストに対しては感光しない光強度に設定される。従って、露光光を実質的に遮断する遮光機能を有する。
上記ハーフトーン型位相シフトマスクとしては、構造が簡単で製造が容易な単層型のハーフトーン型位相シフトマスクがある。この単層型のハーフトーン型位相シフトマスクとしては、特開平7−140635号公報記載のMoSiO、MoSiON等のMoSi系の材料からなる位相シフターを有するものなどが提案されている。
位相シフト膜は、通常スパッタリングによって成膜されるが、位相シフト膜には成膜時、膜の成長に従って応力が発生し、これにより透明基板が歪み、得られる位相シフトマスクブランクには反りが発生する。この位相シフトマスクブランクをパターニングして位相シフトマスクを製造すると、位相シフト膜にパターニングした後に応力が開放されるため、基板の反りが成膜前の状態にある程度戻り、基板の平坦度が変化する(図2参照)。この変化により、パターン露光時の設計と実際に出来上がったマスクとの間でパターンの寸法が変化してしまう。この寸法変化は、マスクパターンが微細なほど影響が大きくなるため、膜応力の小さい位相シフト膜を成膜した位相シフトマスクブランク、即ち成膜前後の反りの変化が小さく、かつ表面の反りが小さい位相シフトマスクが望まれていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、パターン精度が高いフォトマスクを与える位相シフトマスクブランク、即ち成膜前後の反りの変化が小さく、かつ表面の反りが小さい位相シフトマスクブランク及びこの位相シフトマスクブランクにパターンを形成してなる位相シフトマスクの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、基板上にスパッタリングにより位相シフト膜を成膜する際、スパッタリング圧力を高くして形成したところ、応力が緩和され、反りを低減できること、即ち反りの小さい基板上に上記膜応力の小さい位相シフト膜を成膜することにより、基板の反りの大きさを変えることなく反りの小さい位相シフトマスクブランクが得られることを知見した。
しかしながら、上記の位相シフト膜は、スパッタリング圧力を低くして成膜したものに比べ、耐薬品性(耐酸性)が低下するため、更に検討を重ねた結果、特に、位相シフト膜を、下地層をスパッタリングにより形成する工程と、表面層をスパッタリングにより形成する工程に分け、かつ下地層形成時のスパッタリング圧力を表面層形成時のスパッタリング圧力より高くして形成することにより、位相シフト膜の耐薬品性(耐酸性)を維持しつつ、反りの変化が小さく、かつ表面の反りが小さい位相シフトマスクブランクを得ることが可能であることを知見し、上記位相シフトマスクブランクにパターンを形成することによりパターン寸法の変化の少ない高精度な位相シフトマスクが得られること見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記の位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクの製造方法を提供する。
請求項1:
露光光に対して透明かつ表面の反りが0.5μm以下の基板上に、金属シリサイドターゲットを用い、スパッタガスとして不活性ガスと、窒素ガス、酸素ガス及び酸化窒素ガスから選ばれるガスとを用いたスパッタリングにより、金属シリサイド酸化物、金属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化窒化物からなる位相シフト膜を成膜する位相シフトマスクブランクの製造方法であって、
位相シフト膜を下地層及び表面層で構成し、下地層の厚さを位相シフト膜の厚さの5〜70%とし、下地層形成時のスパッタリング圧力を0.5Pa以上、表面層形成時のスパッタリング圧力を0.1〜0.5Paとし、かつ下地層形成時のスパッタリング圧力を、酸素源又は窒素源となるガスの量は減少させ、不活性ガスの量は増加させて、表面層形成時のスパッタリング圧力の1.2倍以上として成膜することにより、位相シフト膜を成膜した後の反りが1.0μm以下である位相シフトマスクブランクを製造することを特徴とする位相シフトマスクブランクの製造方法。
請求項2:
下地層形成時のスパッタリング圧力を、表面層形成時のスパッタリング圧力の2倍以上として成膜することを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
請求項3:
位相シフト膜が、モリブデンシリサイド酸化物、モリブデンシリサイド窒化物又はモリブデンシリサイド酸化窒化物からなることを特徴とする請求項1又は2記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
請求項4:
下地層の厚さが、位相シフト膜の厚さの5〜(300/14)%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
請求項5:
位相シフト膜の厚さが50〜170nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
請求項6:
請求項1乃至5のいずれか1項記載の方法により得られた位相シフトマスクブランクの位相シフト膜上にフォトリソグラフィー法にてレジストパターンを形成した後、エッチング法にて位相シフト膜のレジスト膜非被覆部分を除去し、次いでレジスト膜を除去することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
本発明によれば、成膜前後での反りの変化が小さく、かつ表面の反りの小さい位相シフトマスクブランクが得られ、この位相シフトマスクブランクにパターンを形成することにより反りの変化によるパターン寸法の変動を少なく抑えることができ、高精度な位相シフトマスクを得ることができる。
本発明の一実施例に係る位相シフトマスクブランクの断面図である。 位相シフトマスクブランクの反りの説明図であり、(A)は位相シフト膜成膜前の基板、(B)は位相シフト膜を成膜した位相シフトマスクブランク、(C)はパターン形成後の位相シフトマスクを表す。 本発明の一実施例に係る位相シフトマスクの断面図である。 従来の位相シフトマスクブランクの断面図である。 従来の位相シフトマスクの断面図である。 (A),(B)はハーフトーン型位相シフトマスクの原理を説明する図であり、(B)は(A)のX部の部分拡大図である。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の位相シフトマスクブランクは、図1に示したように、石英、CaF2等の露光光が透過する反りが0.5μm以下の基板1上に、スパッタリング装置を用いて位相シフト膜2を成膜したものであり、成膜後の反りが1.0μm以下、好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.3μm以下のものである。上記位相シフト膜としては、特に、図1に示したように、下地層2’と表面層2’’からなるものが好適である。
ここで反りとは、非吸着での表面高さの全測定点データから算出される最小二乗平面を基準面とした表面高さの最大値と最小値との差(P−V値と称する。なお、位相シフトマスクブランクの場合を図2(B)に示す)を意味する。なお、図2中、1は基板、2は位相シフト膜を示す。
位相シフト膜に関しては、金属シリサイド酸化物、金属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化窒化物、特に、モリブデンシリサイド酸化物(MoSiO)、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)又はモリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)からなることが好ましい。
また、本発明の位相シフトマスクは、上記位相シフトマスクブランクの位相シフト膜をパターン形成してなるものであり、図3に示したように、パターン化された位相シフター部間が第1光透過部1a(基板露出部)、パターン化された位相シフター部2が第2光透過部2aとなるものである。
位相シフト膜は、図1に示すように、例えばスパッタリングにより、まず反りが0.5μm以下の透明基板1上にスパッタリングにより下地層2’を形成し、更にその上にスパッタリングにより表面層2’’を形成することにより成膜することができる。この場合、下地層形成時のスパッタリング圧力を表面層形成時のスパッタリング圧力より高くする。スパッタリング圧力を高くすることにより得られる下地層2’は、膜の成長により発生する応力が小さく、この下地層2’の上にスパッタリング圧力を低くして耐薬品性(耐酸性)の高い表面層を形成しても、応力はほとんど増大しないため、耐薬品性が高く、反りの変化が小さく、かつ表面の反りが小さい位相シフトマスクブランクを得ることができる。
表面層形成時のスパッタリング圧力は、要求される表面の耐薬品性等の位相シフト膜特性によっても異なるが、0.1〜0.5Paとすることが好ましい。0.1Paより低圧ではスパッタリング時に放電しない恐れがあり、0.5Paより高圧では耐薬品性が低下する恐れがある。
また、下地層形成時のスパッタリング圧力は、所望とする位相シフト膜の特性や要求される反りの変化量等によっても異なるが、表面層形成時のスパッタリング圧力の1.2倍以上、特に2倍以上とすることが好ましい。1.2倍未満では、膜応力の緩和が不十分となり、得られた位相シフトマスクブランクの反りを低減できない場合がある。
更に、上記下地層は2層以上とすることも可能である。この場合、下層の下地層形成時のスパッタリング圧力を上層より高くすると、より膜応力の緩和に効果的であり、より反りの変化量が小さい位相シフトマスクブランクを得ることができる。
また、スパッタリング時に下地層から表面層にかけて連続的に成膜条件を変化させて同様の効果を得るようにしても構わない。
なお、上記では位相シフト膜が下地層と表面層の2層からなる位相シフトマスクブランクを示したが、本発明はこれに限定されず、1層の位相シフト膜からなるものであってもよい。この場合、位相シフト膜成膜時のスパッタリング圧力は0.5Pa以上、特に0.8Pa以上とすることが好ましい。
なお、位相シフト膜の厚さは、位相シフトマスク使用時の露光波長や位相シフト層の透過率や位相シフト量等によっても異なるが、通常50〜170nm、特に70〜120nm、であることが好ましく、また、位相シフト膜を下地層と表面層に分けて形成する場合、下地層の厚さは、位相シフト膜の厚さの5〜90%、特に10〜80%、とりわけ20〜70%であることが好ましい。5%未満では、膜応力の緩和が不十分となり、得られた位相シフトマスクブランクの反りを低減できない場合があり、90%を超えると表面層が薄く、十分な耐薬品性(耐酸性)が得られない恐れがある。
本発明の位相シフト膜の成膜方法(即ち、下地層及び表面層の形成方法)としては、反応性スパッタリング法が好ましく、この際のスパッタリングターゲットには、金属シリサイド酸化物、金属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化窒化物を成膜する場合はその金属が含まれる金属シリサイドターゲットを用いる。特に、モリブデンシリサイド酸化物、モリブデンシリサイド窒化物又はモリブデンシリサイド酸化窒化物を成膜する場合にはモリブデンシリサイドターゲットを用いる。更に、膜の組成を一定に保つために酸素、窒素のいずれか、又はこれらを組み合わせて添加した金属シリサイドを用いてもよい。
本発明において、スパッタリング方式は、直流電源を用いたものでも高周波電源を用いたものでもよく、また、マグネトロンスパッタリング方式であっても、コンベンショナル方式であってもよい。なお、成膜装置は通過型でも枚葉型でも構わない。
スパッタリングガスの組成は、アルゴン、キセノン等の不活性ガスと窒素ガスや酸素ガス、各種酸化窒素ガス等を、成膜される位相シフト膜が所望の組成をもつように、適宜に添加することで成膜される。
本発明においては、不活性ガスの添加量を増加することにより、前述のスパッタリング圧力を増減させることが可能であるが、必要に応じて膜を構成する酸素源又は窒素源となる酸素や窒素を含むガスの量を増減することは差し支えない。
また、成膜される位相シフト膜の透過率を上げたい時には、膜中に酸素又は窒素が多く取込まれるようにスパッタリングガスに添加する酸素や窒素を含むガスの量を増やす方法、スパッタリングターゲットに予め酸素や窒素を多く添加した金属シリサイドを用いる方法などにより調整することができる。
また、位相シフト膜上に、Cr系遮光膜を設けるか、又はCr系遮光膜からの反射を低減させるCr系反射防止膜をCr系遮光膜上に形成することもできる。
この場合、Cr系遮光膜又はCr系反射防止膜としてはクロム酸化炭化物(CrOC)、クロム酸化窒化炭化物(CrONC)から形成される膜又はこれらを積層したものを用いることが好ましい。
このようなCr系遮光膜又はCr系反射防止膜は、例えば、クロム単体又はクロムに酸素、窒素、炭素のいずれか又はこれらを組み合わせて添加したクロム化合物をターゲットとして用い、アルゴン、クリプトン等の不活性ガスに炭素源として二酸化炭素ガスを添加したスパッタリングガスを用いた反応性スパッタリングにより成膜することができる。
本発明の位相シフトマスクは、上記のようにして得られる位相シフトマスクブランクの位相シフト膜をパターン形成することにより得ることができる。
具体的には、位相シフトマスクを製造する場合は、上記のようにして基板上に位相シフト膜を形成し、更にレジスト膜を形成し、レジスト膜をリソグラフィー法によりパターンニングし、更に、位相シフト膜をエッチングした後、レジスト膜を剥離する方法が採用し得る。この場合、レジスト膜の塗布、パターンニング(露光、現像)、エッチング、レジスト膜の除去は、公知の方法によって行うことができる。
なお、位相シフト膜上にCr系遮光膜及び/又はCr系反射防止膜(以下、Cr系膜と総称する)を形成した場合には、露光に必要な領域の遮光膜及び/又は反射防止膜をエッチングにより除去し、位相シフト膜を表面に露出させた後、上記と同様に位相シフト膜をパターンニングすることにより、基板外周部にCr系膜が残った位相シフトマスクを得ることができる。また、Cr系膜の上にレジストを塗布し、パターンニングを行い、Cr系膜と位相シフト膜をエッチングでパターンニングし、更に露光に必要な領域のCr系膜のみを選択エッチングにより除去し、位相シフトパターンを表面に露出させて、位相シフトマスクを得ることもできる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜4、比較例1]
ターゲットとしてモリブデンシリサイドを用い、6025合成石英基板(6×6×0.25インチ)上に表1に示す条件でマグネトロン法によりスパッタリングすることにより、下地層を形成し、続いて条件を表1に示す通りに変えて表面層を形成することにより、MoSiONからなる位相シフト膜を有する位相シフトマスクブランクを得た。各々の下地層及び表面層の層厚さを表1に示す。
得られた位相シフトマスクブランクの位相シフト膜成膜前後の反りの変化量と位相シフト膜の耐酸性を下記の方法にて評価した。結果を表1に併記する。
評価方法
反り変化量:位相シフト膜を成膜する前後の反りを反り測定装置(ニデック社製 FT−900)にて142mm×142mmの範囲で測定し、成膜前後の反りの変化量を算出した。
耐酸性:位相シフト膜を成膜した位相シフトマスクブランクの位相差を測定した後、100℃に加熱した濃硫酸に2時間浸漬した後に再び位相差を測定し、浸漬前後での位相差変化量を算出した。
Figure 2009122703
上記表中、反り変化量とは、基準面である最小二乗平面からの各測定点における成膜前後の高さの変化量の最大値であり、基板の反りと位相シフトマスクブランクの反りとの単純差とは異なるものである。
表1から明らかなように、本発明の位相シフトマスクブランクは反りが小さく、成膜前後の反りの変化量が小さいものであることがわかる。
1 基板
1a 基板露出部
2 位相シフト膜
2’ 下地層
2’’ 表面層
2a 位相シフター部

Claims (6)

  1. 露光光に対して透明かつ表面の反りが0.5μm以下の基板上に、金属シリサイドターゲットを用い、スパッタガスとして不活性ガスと、窒素ガス、酸素ガス及び酸化窒素ガスから選ばれるガスとを用いたスパッタリングにより、金属シリサイド酸化物、金属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化窒化物からなる位相シフト膜を成膜する位相シフトマスクブランクの製造方法であって、
    位相シフト膜を下地層及び表面層で構成し、下地層の厚さを位相シフト膜の厚さの5〜70%とし、下地層形成時のスパッタリング圧力を0.5Pa以上、表面層形成時のスパッタリング圧力を0.1〜0.5Paとし、かつ下地層形成時のスパッタリング圧力を、酸素源又は窒素源となるガスの量は減少させ、不活性ガスの量は増加させて、表面層形成時のスパッタリング圧力の1.2倍以上として成膜することにより、位相シフト膜を成膜した後の反りが1.0μm以下である位相シフトマスクブランクを製造することを特徴とする位相シフトマスクブランクの製造方法。
  2. 下地層形成時のスパッタリング圧力を、表面層形成時のスパッタリング圧力の2倍以上として成膜することを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
  3. 位相シフト膜が、モリブデンシリサイド酸化物、モリブデンシリサイド窒化物又はモリブデンシリサイド酸化窒化物からなることを特徴とする請求項1又は2記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
  4. 下地層の厚さが、位相シフト膜の厚さの5〜(300/14)%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
  5. 位相シフト膜の厚さが50〜170nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の位相シフトマスクブランクの製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の方法により得られた位相シフトマスクブランクの位相シフト膜上にフォトリソグラフィー法にてレジストパターンを形成した後、エッチング法にて位相シフト膜のレジスト膜非被覆部分を除去し、次いでレジスト膜を除去することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
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