JP2009122601A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好なマルチギャップ構造の液晶装置を製造する。
【解決手段】本発明の液晶装置の製造方法は、反射表示領域と透過表示領域とを有する液晶装置の製造方法である。第1基板10を構成する基板上にスイッチング素子を形成する工程と、スイッチング素子を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜の上面に露出し、かつスイッチング素子の電極と導通するソース電極15を形成する工程と、層間絶縁膜及びソース電極15を覆って保護膜16を形成する工程と、保護膜16を覆ってポジ型の感光性樹脂からなる樹脂膜17aを形成する工程と、ソース電極15上の樹脂膜17aを除去して保護膜16を露出させる工程と、透過表示領域Tにおける樹脂膜17aとソース電極15上の保護膜16とを一括してドライエッチングし、凹凸形成層17を形成するとともに、ソース電極15を露出させるエッチング工程と、を有する。
【選択図】図5
【解決手段】本発明の液晶装置の製造方法は、反射表示領域と透過表示領域とを有する液晶装置の製造方法である。第1基板10を構成する基板上にスイッチング素子を形成する工程と、スイッチング素子を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜の上面に露出し、かつスイッチング素子の電極と導通するソース電極15を形成する工程と、層間絶縁膜及びソース電極15を覆って保護膜16を形成する工程と、保護膜16を覆ってポジ型の感光性樹脂からなる樹脂膜17aを形成する工程と、ソース電極15上の樹脂膜17aを除去して保護膜16を露出させる工程と、透過表示領域Tにおける樹脂膜17aとソース電極15上の保護膜16とを一括してドライエッチングし、凹凸形成層17を形成するとともに、ソース電極15を露出させるエッチング工程と、を有する。
【選択図】図5
Description
本発明は、液晶装置の製造方法に関する。
液晶装置は、パーソナルコンピュータや携帯電話等の表示部として幅広く用いられており、自発光型の有機EL装置等と異なり表示用の光を必要とすることが知られている。表示用の光としては、液晶装置外部の照明光や自然光、液晶装置内部の光源光等がある。外部光を用いる液晶装置は反射型と呼ばれており、内部光を用いるものは透過型と呼ばれている。反射型は、低消費電力である点で有利であり、透過型は、暗所でも表示可能である点で有利である。近年、反射型と透過型とを併用した反射半透過型が考えられており、双方の利点を兼ね備えた液晶装置として注目されている。
反射半透過型の液晶装置は、表示側から入射した外部光を液晶層で変調するとともに表示側に反射する反射表示領域と、液晶等の表示側の反対側に設けられたバックライト等からの内部光を液晶層で変調するとともに液晶層を透過させて表示側に射出する透過表示領域とを有している。反射表示領域では、光が反射前と反射後の2回変調されるのに対し、透過表示領域では、光が透過時に1回だけ変調される。そこで、液晶層の厚さを反射表示領域と透過表示領域とで異ならせて、リタデーションを反射表示領域と透過表示領域とで同じにするマルチギャップ構造が考えられている(例えば特許文献1)。
マルチギャップ構造は、液晶層を挟持する一対の基板、例えばTFT基板とカラーフィルタ基板のうち片方に、反射表示領域で液晶層側に凸となる凸部を形成することで実現されている。すなわち、反射表示領域の液晶層は、透過表示領域の液晶層よりも凸部の分だけ薄くなっており、ここを2回通る光と透過表示領域側を1回通る光とで光路差が無くなるようになっている。
ところで、カラーフィルタ基板側に凸部を設けた場合には、TFT基板とカラーフィルタ基板とを貼合せた際の位置ずれにより表示品質が低下するおそれがある。例えば、TFT基板に設けられた反射膜と、カラーフィルタ基板に設けられた凸部とに位置ずれを生じると、凸部の非形成領域(厚い液晶層)を通った光が反射されて光路が2倍になってしまう不具合や、反射膜の非形成領域を通った光が凸部の形成領域(薄い液晶層)を通り光路が半分になってしまう不具合がある。これら不具合は、射出光に位相差のばらつきを生じさせるため、コントラスト低下等の原因となってしまう。また、位置ずれを考慮して遮光膜を設けると、遮光膜が大きくなってしまい開口率が低下してしまう。このような理由により、TFT基板に反射膜及び凸部を設ければ、貼合わせ時の位置ずれによる表示品質の低下を防止することができると考えられる。
TFT基板に反射膜及び凸部を設ける場合に、反射膜と凸部とは必然的に互いに重なり合うように配置される。また、反射膜の上面を滑らかな波面状とすれば、反射表示領域の表示ムラが低減されることが知られている。これらの事情から、TFT基板上の反射表示領域に、上面が波面状の凸部を形成しこの上に反射膜を形成して、反射膜の上面を波面状にしている。凸部は、滑らかな形状に加工しやすいポジ型の感光性樹脂で形成されている。具体的には、TFT基板上の全面にポジ型の感光性樹脂を成膜した後、例えばこの膜の反射表示領域側をハーフ露光するとともに、透過表示領域側を露光する。この膜を現像(ウエットエッチング)すると、透過表示領域側が薄厚化されて反射表示側が凸部となるとともに、凸部の表層が部分的に除去されて滑らかな波面状となる。
特開2005−241972号公報
しかしながら、前記のような良好な反射膜を形成しようとすれば、凸部が良好な形状とならずに、表示品質を向上させる妨げとなる場合がある。すなわち、凸部の周縁部においてその上面は、反射表示領域から透過表示領域側に連続した斜面となっている。斜面上では、液晶分子の方位角を良好に制御することができないため、この部分を表示に寄与させることができない。ところが、滑らかな形状(波面状)に加工しやすい材料で凸部を形成すると、凸部の周縁部も滑らかな形状となってしまい、ここが緩やかな斜面となってしまう。斜面が緩やかになると、表示に寄与しない部分の面積が大きくなり、表示品質が低下してしまう。また、遮光膜により表示に寄与しない部分を隠す場合には、遮光膜の面積が大きくなり、開口面積が小さくなることや、明色(端的には白)を表示しようとしても遮光膜によりコントラストが低下してしまうこと等の不都合を生じてしまう。
本発明は、前記事情に鑑み成されたものであって、表示品質が高く良好な液晶装置を、効率よく製造することができる方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の液晶装置の製造方法は、反射表示領域と透過表示領域とからなる表示領域を有し、スイッチング素子に接続された画素電極を有する第1基板と、該第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に挟持された液晶層とを備えた液晶装置の製造方法であって、前記第1基板を構成する基板上にスイッチング素子を形成する工程と、前記スイッチング素子を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜の上面に露出し、かつ前記スイッチング素子の電極と導通するソース電極を形成する工程と、前記層間絶縁膜及びソース電極を覆って保護膜を形成する工程と、前記保護膜を覆ってポジ型の感光性樹脂からなる樹脂膜を形成する工程と、前記ソース電極上の樹脂膜を除去して、該ソース電極上の保護膜を露出させる工程と、前記透過表示領域における前記樹脂膜と前記ソース電極上の保護膜とを一括してドライエッチングし、前記透過表示領域の樹脂膜を薄くしてマルチギャップ構造を構成する凹凸形成層を形成するとともに、前記ソース電極を露出させるエッチング工程と、前記反射表示領域の樹脂膜と及び前記透過表示領域の樹脂膜と露出した前記ソース電極とを覆って画素電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
ソース電極上の保護膜をドライエッチングする処理は通常行われる処理であり、前記エッチング工程では、透過表示領域における樹脂膜とソース電極上の保護膜とを一括してドライエッチングするので、工程数を増やすことなく樹脂膜をドライエッチングすることができる。ドライエッチングによれば、ウエットエッチングよりも高度な異方性でエッチングすることができる。したがって、露光及び現像(ウエットエッチング)で形成する場合よりも、前記凹凸形成層の上面において反射表示領域から透過表示領域に連なる斜面が、第1基板の基板面に対して高角度をなすようにエッチングすることができる。これにより、前記斜面の第1基板への投影面積が小さくなるので、表示に寄与しない部分の面積が小さくなり、液晶装置の表示品質を向上させることができる。以上のように、本発明によれば、工程数を増やすことなく、表示品質が高い良好な液晶装置を製造することができる。
また、前記保護膜を露出させる工程では、ウエットエッチングにより前記ソース電極上の樹脂膜を除去するとともに、反射表示領域の樹脂膜の表層を部分的に除去して、反射表示領域の樹脂膜の上面を波面状とすることが好ましい。
このようにすれば、工程数を増やすことなく反射表示領域の樹脂膜の表面を凹凸形状とすることができる。また、ウエットエッチング(現像)により樹脂膜の表層を部分的に除去すれば、前記凹凸形状を滑らかな波面状とすることもできる。表面を波面状とした樹脂膜上、あるいはこれを加工したエッチング工程後の凹凸形成層上に、アルミニウムや銀等の反射膜材料を成膜すれば、上面が波面状の反射膜を形成することができる。このような反射膜は、入射光を反射するとともに散乱するので、反射光の強度が均一となり表示ムラを減らすことができる。
このようにすれば、工程数を増やすことなく反射表示領域の樹脂膜の表面を凹凸形状とすることができる。また、ウエットエッチング(現像)により樹脂膜の表層を部分的に除去すれば、前記凹凸形状を滑らかな波面状とすることもできる。表面を波面状とした樹脂膜上、あるいはこれを加工したエッチング工程後の凹凸形成層上に、アルミニウムや銀等の反射膜材料を成膜すれば、上面が波面状の反射膜を形成することができる。このような反射膜は、入射光を反射するとともに散乱するので、反射光の強度が均一となり表示ムラを減らすことができる。
また、前記第2基板を構成する基板における前記反射表示領域と透過表示領域との境界部分を覆って、遮光部を形成することが好ましい。
前記のように凹凸形成層は反射表示領域から透過表示領域に連なる部分の上面が斜面になっており、この部分上では液晶分子の配向の乱れを生じるが、遮光部を形成することにより配向の乱れを隠すことができる。本発明によれば、前記斜面の第1基板への投影面積を小さくすることができるので、前記斜面を隠す遮光部の面積も小さくすることができる。これにより、遮光部自体によるコントラスト低下の程度や、開口率低下の程度を小さくすることができ、表示品質を向上させることができる。
前記のように凹凸形成層は反射表示領域から透過表示領域に連なる部分の上面が斜面になっており、この部分上では液晶分子の配向の乱れを生じるが、遮光部を形成することにより配向の乱れを隠すことができる。本発明によれば、前記斜面の第1基板への投影面積を小さくすることができるので、前記斜面を隠す遮光部の面積も小さくすることができる。これにより、遮光部自体によるコントラスト低下の程度や、開口率低下の程度を小さくすることができ、表示品質を向上させることができる。
また、前記エッチング工程では、エッチングガスとして第1ガスと、該第1ガスよりも前記ソース電極に対する前記樹脂膜の選択比が高い前記第2ガスと、を含有する混合ガスを用いるとともに、該混合ガスにおける前記第1ガスと前記第2ガスとの混合比を時間変化させながらドライエッチングすることもできる。
このようにすれば、例えばソース電極が露出した後に第2ガスの混合比を高くすることにより、第1ガスのみを用いる場合よりもソース電極のオーバーエッチ量を減らすことができ、良好なソース電極とすることができる。また、第1ガスの種類に関らずソース電極のオーバーエッチ量を減らすことができるので、第1ガスの選択自由度が高くなる。これにより、効率よくドライエッチングを行うことが可能となる。
このようにすれば、例えばソース電極が露出した後に第2ガスの混合比を高くすることにより、第1ガスのみを用いる場合よりもソース電極のオーバーエッチ量を減らすことができ、良好なソース電極とすることができる。また、第1ガスの種類に関らずソース電極のオーバーエッチ量を減らすことができるので、第1ガスの選択自由度が高くなる。これにより、効率よくドライエッチングを行うことが可能となる。
前記ソース電極を形成する工程では、上面側がチタン又は窒化チタンからなるソース電極を形成し、かつ前記保護膜を形成する工程では、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる保護膜を形成し、かつ前記樹脂膜を形成する工程では、アクリル系樹脂からなる樹脂膜を形成し、かつ前記エッチング工程では、六フッ化硫黄及び酸素含有の混合ガスをエッチングガスとしドライエッチングしてもよい。
このようにすれば、前記エッチングガスは、前記樹脂膜に対するエッチングレートと前記保護膜に対するエッチングレートとがともに高いので、これらを効率よくエッチングすることができる。また、前記エッチングガスは、前記ソース電極に対する前記樹脂膜の選択比が極めて高いので、前記ソース電極をストッパーとして機能させてドライエッチングを行うことができる。また、前記エッチングガスは、六フッ化硫黄(第1ガス)と酸素(第2ガス)との混合比を変化させることにより、前記ソース電極に対する前記樹脂膜の選択比を変化させることができる。これにより、良好にドライエッチングすることができるとともに、良好なソース電極とすることができる。
このようにすれば、前記エッチングガスは、前記樹脂膜に対するエッチングレートと前記保護膜に対するエッチングレートとがともに高いので、これらを効率よくエッチングすることができる。また、前記エッチングガスは、前記ソース電極に対する前記樹脂膜の選択比が極めて高いので、前記ソース電極をストッパーとして機能させてドライエッチングを行うことができる。また、前記エッチングガスは、六フッ化硫黄(第1ガス)と酸素(第2ガス)との混合比を変化させることにより、前記ソース電極に対する前記樹脂膜の選択比を変化させることができる。これにより、良好にドライエッチングすることができるとともに、良好なソース電極とすることができる。
以下、本発明の一実施形態を説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、構造の特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造はその寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせて示す場合がある。なお、本発明に係る液晶装置の製造方法の説明に先立ち、これにより得られる液晶装置の一例を説明する。
図1は、本例の液晶装置100を構成する画素200の回路構成図である。画素200はマトリックス状に多数配置されており、図1に示すように、それぞれの画素200には、画素電極9とTFT30とが形成されている。TFT30は、画素200のスイッチング制御を行うスイッチング素子である。TFT30のソースには、データ線駆動回路(図示略)から延びるデータ線6aが電気的に接続されており、TFT30のドレインには画素電極9が電気的に接続されている。データ線駆動回路は、データ線6aを介して画像信号S1、S2、…、Snを各画素200に供給する。
なお、フルカラー表示の電気光学装置にあっては、フルカラー表示の最小単位が複数の単色表示単位、例えば赤、青、緑からなっている場合がある。この場合に単色表示単位と対応する画素がサブ画素と称される場合もある。すなわち、フルカラー表示の液晶装置である場合に、画素200はサブ画素と称される場合もある。
なお、フルカラー表示の電気光学装置にあっては、フルカラー表示の最小単位が複数の単色表示単位、例えば赤、青、緑からなっている場合がある。この場合に単色表示単位と対応する画素がサブ画素と称される場合もある。すなわち、フルカラー表示の液晶装置である場合に、画素200はサブ画素と称される場合もある。
TFT30のゲートには、走査線駆動回路(図示略)から延びる走査線3aが電気的に接続されている。走査線駆動回路から所定のタイミングで走査線3aにパルス的に供給される走査信号G1、G2、…、Gmは、この順に線順次でTFT30のゲートに印加されるようになっている。TFT30のゲートに走査信号G1〜Gmが印加されると、TFT30のゲートとソースの間が一定期間オンとなり、データ線6aから供給される画像信号S1〜Snが、所定のタイミングで画素電極9に書き込まれるようになっている。
画素電極9は、後述する共通電極と対向しており、画素電極9と共通電極との間には液晶容量が形成される。また、画素200には、走査線3aに平行して設けられた容量線3bに接続されるとともに、TFT30のドレインと画素電極9との間に接続された蓄積容量70設けられている。前記液晶容量と蓄積容量70は並列接続となっており、画素電極9に書き込まれた所定レベルの画像信号S1〜Snは、液晶容量と蓄積容量70とに一定期間保持される。蓄積容量70が併設されていることにより、液晶容量に保持された画像信号がリークしないようになっている。
図2は、画素200の一つを拡大して示す平面構成図である。本例の画素200は、走査線3a及びデータ線6aに囲まれる略長方形形状の部分であり、ここではその短辺に平行な方向をX方向とし、その長辺に平行な方向をY方向とする。画素200は、Y方向に順に並んだ反射表示領域R及び透過表示領域Tを有しており、本例では後述する第2基板に設けられた遮光部により、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの間が非表示領域Bとなっている。ここでは、いずれの領域も略長方形状となっており、Y方向のうち反射表示領域Rが位置する側をY負方向、透過表示領域Tが位置する側をY正方向とする。
画素200は、反射表示領域R、非表示領域B、及び透過表示領域Tにわたって設けられた画素電極9と、反射表示領域Rに設けられた反射層29と、を備えている。また、画素200の間隙には、後述する第1基板と第2基板とを所定間隔で離間した状態に保持するための柱状スペーサ40が立設されている。
画素200は、反射表示領域R、非表示領域B、及び透過表示領域Tにわたって設けられた画素電極9と、反射表示領域Rに設けられた反射層29と、を備えている。また、画素200の間隙には、後述する第1基板と第2基板とを所定間隔で離間した状態に保持するための柱状スペーサ40が立設されている。
画素電極9は、ITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電材料からなるものであり、反射層29は、アルミニウムや銀等の光反射性の金属膜や、屈折率の異なる誘電体膜(SiO2とTiO2等)を積層した誘電体積層膜(誘電体ミラー)からなるものである。ここでは、反射層29は、X方向に並ぶ複数の画素200にわたって設けられている。なお、画素電極9と反射層29とを併設する構成の他、透明導電材料からなる透明電極と、光反射性の金属材料からなる反射電極とが平面的に区画されている構成、即ち、透過表示領域Tに対応して配置された透明電極と、反射表示領域Rに対応して配置された反射電極とを備え、両電極が互いに導通している構成も採用することができる。この場合、透明電極と反射電極とが共通電極との間に電界を生じさせる画素電極を構成する一方、反射電極は反射表示領域Rの反射層としても機能する。
また、画素200に近接して、Y方向に延びるデータ線6aと、X方向に延びる走査線3aと、走査線3aに隣接して走査線3aと平行に延びる容量線3bとが形成されている。データ線6aと走査線3aとの交差部の近傍にTFT30が設けられている。TFT30は、走査線3aの平面領域内に部分的に形成された島状のアモルファスシリコン膜からなる半導体層35と、半導体層35と一部平面的に重なって形成されたソース6bと、ドレイン32と、を備えている。走査線3aは半導体層35と平面的に重なる位置でTFT30のゲートとして機能する。
TFT30のソース6bは、データ線6aから分岐されて半導体層35に延びる平面視略L形状となっており、ドレイン32は、半導体層35上から画素電極9側に延びて矩形状の容量電極31と電気的に接続されている。容量電極31上は、画素電極9のコンタクト部が配置されており、双方が平面的に重なる位置に設けられた画素コンタクトホール45を介して容量電極31と画素電極9とが電気的に接続されている。また容量電極31は、容量線3bの平面領域内に配置されており、この位置で厚さ方向に対向する容量電極31と容量線3bとを電極とする蓄積容量が形成されている。
図3は、図2のA−A’線に沿う部分断面構成図である。液晶装置100は、互いに対向して配置された第1基板10及び第2基板20と、これらの基板間に挟持された液晶層50と、を備えて構成されている。第1基板10の端部と第2基板20の端部とは、シール材(図示略)によって貼り合わせられており、液晶層50は、これらの基板間に封止されている。第1基板10の外面側(液晶層50と反対側)には、位相差板71、及び偏光板14が設けられており、第2基板20の外面側には位相差板72、及び偏光板24が設けられている。偏光板14の外面側には、光源、導光板、及び反射板等からなるバックライト(照明装置)61が設けられている。
第1基板10は、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明基板11を基体としてなり、透明基板11の内面側には、走査線3a及び容量線3bが形成されており、走査線3a及び容量線3bを覆ってゲート絶縁膜12が形成されている。また、ゲート絶縁膜12上には、選択的に半導体層35が形成されており、半導体層35に一部乗り上げるようにしてソース6b及びドレイン32が形成されている。また、ドレイン32におけるソース6bの反対側には、ドレイン32と一体に容量電極31が形成されている。半導体層35は、ゲート絶縁膜12を介して走査線3aと対向配置されており、該対向領域で走査線3aがTFT30のゲートとして機能するようになっている。容量電極31は、ゲート絶縁膜12を介して容量線3bと対向配置されており、容量電極31と容量線3bとが対向する領域に、ゲート絶縁膜12を誘電体膜とする蓄積容量が構成されている。
また、TFT30を覆って、層間絶縁膜13が設けられており、容量電極31上の層間絶縁膜13を貫通して画素コンタクトホール45が設けられている。画素コンタクトホール45の内側、及び画素コンタクトホール45周辺における層間絶縁膜13上にソース電極15が設けられている。ソース電極15は、容量電極31と直接接触してこれと導通するようになっている。また、本例のソース電極15は、上面側から順にTi層、Al層、Ti層の3層構造となっている。なお、ソース電極の材料としては、TiN(チタンナイトライド)、Ta(タンタル)、TaN(タンタルナイトライド)、W(タングステン)、Cr(クロム)等を用いることもでき、単層構造や2層構造、4層以上の多層構造としてもよい。
また、層間絶縁膜13及びソース電極15を覆って、保護膜16が設けられている。保護膜の材料としては、SiN(シリコン窒化物)やSiO2(シリコン酸化物)等を用いることができ、ここではSiNからなり厚さが100nm程度の保護膜16を採用している。また、保護膜16を覆って、凹凸形成層17が設けられている。凹凸形成層の材料としては、ポジ型の感光性樹脂を用いることができ、具体的には、アクリル系樹脂やポリイミド系樹脂等が挙げられる。凹凸形成層17は、反射表示領域Rにおいて透過表示領域Tよりも厚くなっており、反射表示領域Rと透過表示領域Tとで液晶層50の厚さが異なるマルチギャップ構造を構成している。本例では、反射表示領域Rにおける液晶層50の厚さ(例えば1.5μm)が、透過表示領域Tにおける液晶層50の厚さ(例えば3.0μm)の半分となるようにしている。反射表示領域Rと透過表示領域Tとで、凹凸形成層17の厚さが異なることにより、これら領域間で凹凸形成層17の上面は、斜面となっている。また、反射表示領域Rにおいて凹凸形成層17の上面側は、滑らかな波面状となっており、この部分を覆って反射層29が設けられている。反射層29の上面側も波面状となっており、反射層29は、第2基板20側から入射した光を反射するとともに散乱するようになっている。これにより、反射光の強度が均一化され、表示ムラを減らすことができる。
また、ソース電極15上の凹凸形成層17を貫通して開口部18が設けられており、開口部18の内壁、開口部18内側のソース電極15、及び凹凸形成層17を覆って、画素電極9が設けられている。画素電極9は、ソース電極15と接触してこれと導通するようになっている。すなわち、画素電極9は、TFT30のドレイン32と導通するようになっている。また、画素電極9を覆って、例えばポリイミド等からなる配向膜19が設けられている。
対向基板20は、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明基板21を基体としてなり、透明基板21の内面側(液晶層50側)には、カラーフィルタ22と、共通電極23と、配向膜25とが積層形成されている。共通電極23は、ITO等の透明導電材料からなり、複数の画素200を覆って平面ベタ状に形成されたものである。配向膜25は、例えばポリイミドからなるものであり、共通電極23を覆って形成されている。
本例のカラーフィルタ22は、遮光部221、224、色材部222、及び平坦化膜223を備えて構成されている。遮光部221は、遮光性を有する材料からなるものであり、具体的にはCrやCu等の無機材料や、黒色に着色されたアクリル系樹脂等の有機材料等からなるものである。遮光部221は、凹凸形成層17の上面が斜面となっている領域に対応させて設けられており、これによりこの領域が非表示領域Bとなっている。遮光部224は、TFT30や、走査線3a、データ線6a等が配置されている領域にも設けられており、この領域も非表示領域Bとなっている。色材部222は、ここを通る光を所望の色光として射出するためのものであり、フルカラー表示の液晶装置にあっては画素(サブ画素)ごとに、例えば赤、緑、青と対応するものが周期的に配置されている。平坦化層223は、色材部222と遮光部224との段差等を埋めて、カラーフィルタ22の液晶層50側を平坦化するものである。
なお、色材部は、その厚さを反射表示領域Rと透過表示領域Tとで変化させてもよく、これにより反射表示領域Rと透過表示領域Tとで色味を均一にすることができる。
なお、色材部は、その厚さを反射表示領域Rと透過表示領域Tとで変化させてもよく、これにより反射表示領域Rと透過表示領域Tとで色味を均一にすることができる。
以上のような構成の液晶装置100は、データ線6aからの画像信号をTFT30でスイッチング制御することにより、複数の画素200の画素電極9に個別に画像信号を伝達できるようになっている。画素電極9に画像信号が伝達されると、画素電極9と共通電極23との間に所定の電界が印加されて、これら電極間の液晶分子は、電界に応じた方向を向くようになる。透過表示領域Tでは照明装置61からの光が、第1基板10側から第2基板20側に向かう間に、液晶層50により画像信号に応じて変調される。また、反射表示領域Rでは第2基板20側からの光が、反射層29に向かう間、及びこれに反射されて第1基板10側に向かう間に、液晶層50により画像信号に応じて変調される。
このように、反射表示領域Rを通る光は、反射前後で液晶層50を2回透過するが、透過表示領域Tを通る光は液晶層50を1回しか透過しない。本例の液晶装置100は、凹凸形成層17によりマルチギャップ構造となっており、反射表示領域Rと透過表示領域Tとで液晶層50の実質的な厚さ、すなわちリタデーションが同じになるようにしている。これにより、反射表示領域Rと透過表示領域Tとで光透過率を均一にすることができる。変調された光が、偏光板24等でフィルタリングされることにより、諧調表示が可能となっており、反射表示領域Rと透過表示領域Tとで光透過率が均一になっているので、表示ムラのない良好な表示が可能となっている。
次に、前記液晶装置100の製造方法に基づいて、本発明に係る液晶装置の製造方法の一実施形態を説明する。以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)は、本実施形態の液晶装置の製造方法を概略して示す断面工程図である。なお、図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)には、後に反射表示領域R、透過表示領域T、及び非表示領域Bとなる領域も図示している。以降、完成品の反射表示領域Rとなる領域を、製造過程においても単に反射表示領域Rと称する場合がある。また、透過表示領域T及び非表示領域Bについても同様である。
まず、図4(a)に示すように、例えば透明基板11上に走査線3a及び容量線3bを形成し、走査線3a及び容量線3bを覆ってゲート絶縁膜12を形成する。次いで、ゲート絶縁膜12上に、選択的にTFT30を形成し、TFT30を覆って層間絶縁膜13を形成する。次いで、層間絶縁膜13を貫通して画素コンタクトホール45を形成する。次いで、画素コンタクトホール45の内側を含んで層間絶縁膜13上の全面に、Ti、Al、Tiを順次成膜し、この多層膜をパターニングして画素コンタクトホール45の内側、及び画素コンタクトホール45周辺部における層間絶縁膜13上にソース電極15を形成する。これらは、公知の技術を用いて形成することができる。
次に、図4(b)に示すように、ソース電極15が形成された層間絶縁膜13上に、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いてSiNを成膜して、ソース電極15を覆う保護膜16を形成する。そして、保護膜16上に、スピンコート法等の塗布法を用いてポジ型の感光性樹脂を成膜し、樹脂膜17aを形成する。樹脂膜17aは、後に凹凸形成層17(図3参照)となる材料膜である。なお、ネガ型の感光性樹脂を用いた場合には、これを滑らかな形状に加工することが困難であることが知られており、反射表示領域における凹凸形成層の表層を滑らかな波面状とすることが困難である。
次に、図4(c)に示すように、樹脂膜17aの所定位置を露光する。本実施形態では、ソース電極15上の樹脂膜17aを露光してほぼ完全に可溶化するとともに、反射表示領域Rの樹脂膜17aの表層を部分的に露光する。具体的には、樹脂膜17a上にフォトマスクM1を所定位置に位置決めし、これをセットする。フォトマスクM1は、例えばCr等の遮光膜を形成したガラス板からなるもので、ソース電極15と対応する部分が開口されているとともに、反射表示領域Rと対応する部分が半透過型のハーフマスクとなっているものである。ハーフマスクは部分的に光の透過率が変化するものであり、ここでは反射表示領域Rにおける凹凸形成層17の上面を波面状とするために、波面状の凹となる部分と対応させて透過率を高くし、凸となる部分と対応させて透過率を低くする。
この他にも、ソース電極15上の樹脂膜17aを通常同様に露光するとともに、反射表示領域Rの樹脂膜17aをオフセット露光するようにしてもよい。オフセット露光とは、対象物から離してフォトマスクを配置して行う露光であり、フォトマスクの開口で回折した光により、樹脂膜17aにおいて前記開口と対応する部分の周辺も露光される。このような光は、フォトマスクの開口より遠ざかるほど強度が低下するため、樹脂膜17aの表層は、フォトマスクの開口に近いほど厚く可溶化され、開口から遠ざかるにつれて薄く可溶化される。
前記の露光方法によれば、ソース電極15上と反射表示領域Rとを一括して露光するので、効率よく露光できるとともに、開口部18と反射表示領域Rと対応する部分の位置ずれを防止することもできる。なお、前記の露光方法の他に、開口部18に対応した部分の露光と、反射表示領域Rに対応した部分の露光と、独立させて行ってもよい。この場合には、反射表示領域Rに対応した部分の露光として、ハーフマスクを用いた露光、オフコンタクト露光のいずれを用いてもよい。
次に、露光された樹脂膜17aを現像(ウエットエッチング)して、樹脂膜17aにおいて可溶化された部分を除去する。ソース電極15上の樹脂膜17aは、ほぼ完全に可溶化されているので、この部分が完全に除去される。これにより、図5(a)に示すように、ソース電極15上の保護膜16を露出させる開口部18を形成することができる。また、前記のように反射表示領域Rの樹脂膜17aは、その表層が部分的に可溶化されており、部分的に除去される。これにより、反射表示領域Rにおける樹脂膜17aの上面を滑らかな波面状とすることができる。
次に、図5(b)に示すように、反射表示領域Rの樹脂膜17aを覆って、例えばレジストパターンを形成した後、透過表示領域Tの樹脂膜17a、及び開口部18内に露出した保護膜16を一括してドライエッチングする。ドライエッチングのエッチングガスとしては、SF6、CF4、CH2F2、C2F8、C5F8等のうち1種又は2種以上からなる混合ガス、又はこれに酸素を加えたもの、さらにHe等の不活性ガスを加えたもの等が挙げられる。
本実施形態では、SF6(第1ガス)、O2(第2ガス)、He(不活性ガス)からなる混合ガスをエッチングガスとして用いる。このようなエッチングガスを用いると、アクリル系樹脂からなる樹脂膜17aのエッチングレートは500〜1500nm/min程度、SiNからなる保護膜16のエッチングレートは100〜500nm/min程度、上面側がTiからなるソース電極15のエッチングレートは10nm/min以下となる。これらエッチングレートは、前記混合ガスの混合比を変化させることで制御可能であり、例えばO2の比率を高くすることにより ソース電極15に対する樹脂膜17aの選択比を高くすることができる。
以上のようなエッチングガスを用いて、例えば厚さが100nm程度の保護膜16を貫通させるとともに、樹脂膜17aの厚さを1.5μm程度薄くするようにドライエッチングする。ここでは、保護膜16が貫通するまでは混合ガスにおけるSF6の比率を高くして、保護膜16に対する樹脂膜17aの選択比を低くしておき、保護膜16aが貫通した後は混合ガスにおけるO2の比率を高くしてソース電極15に対する樹脂膜17aの選択比を高くする。このようにすれば、ソース電極15のオーバーエッチ量を減らすことができ、表面荒れが少ない良好なソース電極15とすることができるとともに、樹脂膜17aのエッチングレートを高くすることができ効率よくドライエッチングすることができる。
このようにして透過表示領域Tの樹脂膜17aを薄くすることができ、凹凸形成層17を形成することができる。
このようにして透過表示領域Tの樹脂膜17aを薄くすることができ、凹凸形成層17を形成することができる。
通常は、凹凸形成層は、ポジ型の感光性樹脂からなる材料膜の反射表示領域に対応する部分と透過表示領域に対応する部分とを、一括して露光及び現像して形成されている。ポジ型の感光性樹脂を用いると、前記表層を滑らかな波面状に加工することができるが、この特徴により、反射表示領域と透過表示領域との間における凹凸形成層の上面が緩やかな斜面となってしまう。
ところが、本発明の方法では、透過表示領域Tの樹脂膜17aをドライエッチングにより薄くするので、凹凸形成層17の反射表示領域と透過表示領域との間の斜面が、第1基板10の基板面に対して高角度をなすように凹凸形成層17を形成することができる。
ところが、本発明の方法では、透過表示領域Tの樹脂膜17aをドライエッチングにより薄くするので、凹凸形成層17の反射表示領域と透過表示領域との間の斜面が、第1基板10の基板面に対して高角度をなすように凹凸形成層17を形成することができる。
次に、図5(c)に示すように、反射表示領域Rの凹凸形成層17上に反射層29を形成するとともに、反射表示領域Rの凹凸形成層17上、透過表示領域Tの凹凸形成層17、及び露出したソース電極15上に画素電極9を形成する。反射層や画素電極の形成方法としては、反射表示領域Rの凹凸形成層17上に導電性の反射層を形成した後、この反射層を覆うとともに透過表示領域Tの凹凸形成層17及びソース電極15上を覆う画素電極を形成する方法や、反射表示領域Rの凹凸形成層17上に絶縁性の反射層を形成した後、この反射層を覆うとともに透過表示領域Tの凹凸形成層17及びソース電極15上を覆う画素電極を形成する方法、反射表示領域Rの凹凸形成層17上に導電性の反射層を形成してこれを反射表示領域Rにおける画素電極とし、次いで例えばこの反射層と導通するとともに透過表示領域Tの凹凸形成層17及びソース電極15上を覆う画素電極を形成する方法等が挙げられる。
前記導電性の反射層は、アルミニウムや銀等の光反射性の金属をスパッタリング法や蒸着法等で成膜した後、この膜をパターニングすること等で形成することができる。また、前記絶縁性の反射膜は、屈折率の異なる誘電体膜(SiO2とTiO2等)を順次形成した後、この積層膜をパターニングすることで形成することができる。また、導電性の反射層を反射表示領域Rにおける画素電極とする場合には、この反射層と、透過表示領域Tの凹凸形成層17上及びソース電極15上の画素電極と、が非表示領域Bにて重なり合うようにすれば、これらを導通させることができる。
本実施形態では、反射表示領域Rの凹凸形成層17上にアルミニウムを蒸着法で成膜して反射膜29を形成し、次いで反射層29上、透過表示領域Tの凹凸形成層17上、及びソース電極15上に連続させて、ITOをスパッタリング法で成膜して画素電極9を形成する。反射層29は、その下地部分の凹凸形成層17の上面が滑らかな波面状となっているので、波板状に形成されてその上面側が滑らかな波面状となる。また、前記した形成方法によっても同様に、反射層の上面側を波面状とすることができる。
また、画素電極9を形成した後、この上に配向膜19等を形成するとともに、透明基板11の底面側に、位相差板71や偏光板14等を貼設すること等により第1基板10を形成することができる。
また、画素電極9を形成した後、この上に配向膜19等を形成するとともに、透明基板11の底面側に、位相差板71や偏光板14等を貼設すること等により第1基板10を形成することができる。
また、図示しないが、第1基板10と独立して第2基板20を形成する。第2基板20は、透明基板21上にカラーフィルタ22、共通電極23、配向膜25等を形成するとともに、透明基板21の底面側に位相差板72や偏光板24等を貼設することにより得られる。これらは、公知の技術を用いて形成することができる。なお、カラーフィルタ22の遮光部221は、凹凸形成層17において上面が傾斜した部分と対応させて、すなわちこの部分が完成時に遮光部221と重なり合うように、形成する。遮光部221が形成されたことにより、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの間が非表示領域Bとなる。
そして、第1基板10と第2基板20とを、それぞれの配向膜19、25が内側となるように貼合わせ、これら基板間に液晶層50を封止する。また、第1基板10の外側に照明装置61を設けること等により、図3に示した液晶装置100が得られる。
そして、第1基板10と第2基板20とを、それぞれの配向膜19、25が内側となるように貼合わせ、これら基板間に液晶層50を封止する。また、第1基板10の外側に照明装置61を設けること等により、図3に示した液晶装置100が得られる。
以上のような本発明の液晶装置の製造方法によれば、ソース電極15上の保護膜16と透過表示領域Tの樹脂膜17aとを一括してドライエッチングしているので、工程数を増やすことなく樹脂膜17aをドライエッチングすることができる。ドライエッチングによれば、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの間における凹凸形成層17の上面が、露光及び現像によるものよりも、第1基板10の基板面に対して高角度をなす斜面となるように、凹凸形成層17を形成することができる。したがって、この斜面と対応する遮光部221の面積が小さくなり、非表示領域Bが狭くなる。このようにして良好な表示品質の液晶装置100を形成することができる。また、ポジ型の感光性樹脂で凹凸形成層17を形成しているので、反射表示領域Rにおける凹凸形成層17の上面を滑らかな波面状とすることができ、上面が波面状の反射層29を形成することができる。波面状の反射層29は、光を反射するとともに散乱するので、反射光の強度が均一になり、表示ムラを低減することができる。このように、高い表示品質の液晶装置100を形成することができる。
10・・・第1基板、11、21・・・透明基板(基板)、12・・・ゲート絶縁膜、13・・・層間絶縁膜、15・・・ソース電極、16・・・保護膜、17・・・凹凸形成層、17a・・・樹脂膜、18・・・開口部、20・・・第2基板、22・・・カラーフィルタ、221、224・・・遮光部、23・・・共通電極、50・・・液晶層、100・・・液晶装置、200・・・画素、R・・・反射表示領域、T・・・透過表示領域。
Claims (5)
- 反射表示領域と透過表示領域とからなる表示領域を有し、スイッチング素子に接続された画素電極を有する第1基板と、該第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に挟持された液晶層とを備えた液晶装置の製造方法であって、
前記第1基板を構成する基板上にスイッチング素子を形成する工程と、
前記スイッチング素子を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜の表面に露出し、かつ前記スイッチング素子の電極と導通するソース電極を形成する工程と、
前記層間絶縁膜及びソース電極を覆って保護膜を形成する工程と、
前記保護膜を覆ってポジ型の感光性樹脂からなる樹脂膜を形成する工程と、
前記ソース電極上の樹脂膜を除去して、該ソース電極上の保護膜を露出させる工程と、
前記透過表示領域における前記樹脂膜と前記ソース電極上の保護膜とを一括してドライエッチングし、前記透過表示領域の樹脂膜を薄くしてマルチギャップ構造を構成する凹凸形成層を形成するとともに、前記ソース電極を露出させるエッチング工程と、
前記反射表示領域の樹脂膜と及び前記透過表示領域の樹脂膜と露出した前記ソース電極とを覆って画素電極を形成する工程と、を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 前記保護膜を露出させる工程では、ウエットエッチングにより前記ソース電極上の樹脂膜を除去するとともに、反射表示領域の樹脂膜の表層を部分的に除去して、反射表示領域の樹脂膜の上面を波面状とすることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
- 前記第2基板を構成する基板における前記反射表示領域と透過表示領域との境界部分を覆って、遮光部を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置の製造方法。
- 前記エッチング工程では、エッチングガスとして第1ガスと、該第1ガスよりも前記ソース電極に対する前記樹脂膜の選択比が高い前記第2ガスと、を含有する混合ガスを用いるとともに、該混合ガスにおける前記第1ガスと前記第2ガスとの混合比を時間変化させながらドライエッチングすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
- 前記ソース電極を形成する工程では、上面側がチタン又は窒化チタンからなるソース電極を形成し、かつ前記保護膜を形成する工程では、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる保護膜を形成し、かつ前記樹脂膜を形成する工程では、アクリル系樹脂からなる樹脂膜を形成し、かつ前記エッチング工程では、六フッ化硫黄及び酸素含有の混合ガスをエッチングガスとしドライエッチングすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
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JP2016066101A (ja) * | 2009-10-09 | 2016-04-28 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 液晶表示装置 |
US9354477B2 (en) | 2013-11-19 | 2016-05-31 | Samsung Display Co., Ltd. | Liquid crystal display and method of manufacturing the same |
-
2007
- 2007-11-19 JP JP2007299361A patent/JP2009122601A/ja active Pending
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