JP2009122413A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】不要光により効率よく発電が可能なプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタ1は、各液晶パネル71R,71G,71Bと射出側偏光板74R,74G,74Bとの間に設けられるとともに、各液晶パネル71R,71G,71Bから入射する光束をS偏光光束とP偏光光束とに分離し、P偏光光束をクロスダイクロイックプリズム72側に射出し、S偏光光束をP偏光光束と異なる方向に射出するPBS76R,76G,76Bと、PBS76R,76G,76Bにより分離されたS偏光光束の光路上に設けられるとともに、S偏光光束を受光して電気エネルギに変換する太陽電池9と、を具備した。
【選択図】図1
【解決手段】プロジェクタ1は、各液晶パネル71R,71G,71Bと射出側偏光板74R,74G,74Bとの間に設けられるとともに、各液晶パネル71R,71G,71Bから入射する光束をS偏光光束とP偏光光束とに分離し、P偏光光束をクロスダイクロイックプリズム72側に射出し、S偏光光束をP偏光光束と異なる方向に射出するPBS76R,76G,76Bと、PBS76R,76G,76Bにより分離されたS偏光光束の光路上に設けられるとともに、S偏光光束を受光して電気エネルギに変換する太陽電池9と、を具備した。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像情報に応じた画像光を投射するプロジェクタに関する。
従来、画像光をスクリーンなどの表示面に投射して画像を表示させるプロジェクタが知られている。このようなプロジェクタでは、内部に光源が設けられるが、光源から放出される光のうち、画像の投影に寄与される光は一部であり、多くはプロジェクタ内に設けられる光学素子により吸収されてしまう。これに対して、不要光を太陽電池で受光し、電気エネルギに変換することで、電力効率を向上させる構成が考え出されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
この特許文献1に記載のものは、バルブライトから映像表示デバイスを経てスクリーンに到達するまでの光束の導光路の周囲に、光電変換素子を設けたプロジェクタである。このプロジェクタは、導光路からの漏れ光を光電変換素子で受光し、電気エネルギに変換する構成が採られている。
また、特許文献2に記載のものは、光源から射出される光束を偏光ビームスプリッタに入射させ、反射光(S偏光光束)をダイクロイックミラーによりRGBの3色に分離してライトバルブに入射させる。一方、偏光ビームスプリッタを透過した光(P偏光光束)を光電力変換素子に入射させ、電気エネルギに変換する構成が採られている。
さらに、特許文献3に記載のものは、RGBの各色液晶パネルを透過した各色光のうち、緑色光に対してP偏光光束とS偏光光束とに分離する偏光分離を実施し、S偏光を太陽電池で受光して発電させる構成が採られている。
ところで、上記特許文献1のようなプロジェクタは、光路から漏れた漏れ光のみしか発電に利用することができず、十分な発電効率が得られず、省電力化への効果も薄いという問題がある。
また、特許文献2では、各ライトバルブに入射する前の光を偏光分離し、分離された一方の光を発電に利用しているので、ライトバルブに入射する光量が減少し、光を有効に利用することができない。また、近年のプロジェクタでは、光源からの光を有効に利用するために、偏光変換素子によって偏光方向を揃えた光をライトバルブに入射させているので、上記特許文献2のような構成を導入することは困難であり、構成が複雑になるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載のプロジェクタでは、緑色光に対してS偏光光束を分離し、太陽電池でこのS偏光光束を受光して発電しているが、赤色光および青色光の不要光に対して発電に利用することができないため、発電効率が小さく、省電力化の効率も小さいという問題がある。
また、特許文献2では、各ライトバルブに入射する前の光を偏光分離し、分離された一方の光を発電に利用しているので、ライトバルブに入射する光量が減少し、光を有効に利用することができない。また、近年のプロジェクタでは、光源からの光を有効に利用するために、偏光変換素子によって偏光方向を揃えた光をライトバルブに入射させているので、上記特許文献2のような構成を導入することは困難であり、構成が複雑になるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載のプロジェクタでは、緑色光に対してS偏光光束を分離し、太陽電池でこのS偏光光束を受光して発電しているが、赤色光および青色光の不要光に対して発電に利用することができないため、発電効率が小さく、省電力化の効率も小さいという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、不要光により効率よく発電が可能なプロジェクタを提供することを目的とする。
本発明のプロジェクタは、それぞれ異なる色光が入射し、入射した色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置の後段に配置され、変調された色光の偏光方向を、所定の直線偏光に揃えて射出する複数の偏光素子と、各偏光素子で揃えられた各色光を合成して光学像を形成する色合成光学装置と、色合成光学装置で形成された光学像を投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、各光変調装置および各偏光素子の間に設けられ、各光変調装置から射出された色光を偏光方向の異なる2種類の直線偏光光束に分離し、2種類の直線偏光光束のうちいずれか一方の直線偏光光束を、前記色合成光学装置に射出し、いずれか他方の直線偏光光束を他の方向に射出する複数の偏光分離素子と、各偏光分離素子で分離されたいずれか他方の直線偏光光束を受光し、電気エネルギに変換する太陽電池と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、各光変調装置から射出されて色合成光学装置に入射する前の各色光を偏光分離素子により、2種類の異なる偏光方向の偏光光束に分離される。そして、このうちいずれか一方の偏光光束が偏光素子を介して色合成光学装置に入射し、他の光変調装置から入射する一方の偏光光束と合成されて画像光が形成される。一方、各偏光分離素子により分離された他方の偏光光束は、太陽電池に入射し、この太陽電池にて電気エネルギに変換される。
これにより、各光変調装置から射出される光束のうち、不要光を電気エネルギに変換することができ、例えば、従来のような漏れ光のみから電力を得る構成や、緑色光のみから電力を得る構成に比べて、発電効率を向上させることができる。また、上記のような構成で得られた電力を、例えばプロジェクタ内部の冷却ファンなどの駆動電力に使用するなど、プロジェクタの駆動電力の一部として使用することで、プロジェクタの省電力化に貢献することができる。
これにより、各光変調装置から射出される光束のうち、不要光を電気エネルギに変換することができ、例えば、従来のような漏れ光のみから電力を得る構成や、緑色光のみから電力を得る構成に比べて、発電効率を向上させることができる。また、上記のような構成で得られた電力を、例えばプロジェクタ内部の冷却ファンなどの駆動電力に使用するなど、プロジェクタの駆動電力の一部として使用することで、プロジェクタの省電力化に貢献することができる。
また、偏光分離素子は、色合成光学装置に入射する光束を所定の偏光方向に揃える偏光素子と、光変調装置との間に設けられているので、例えば、偏光分離素子から色合成光学装置に向かって、一方の偏光方向の偏光光束だけでなく他方の偏光方向の偏光光束も透過した場合でも、この偏光素子により他方の偏光方向の偏光光束がカットされる。したがって、色合成光学装置には、所定の偏光方向の偏光光束のみが透過される。よって、色合成光学装置により合成される各色光の直線偏光方向となるように設定することで、迷光レベルを低減した良好な画像光を投射光学装置から投射させることができる。
また、前述のように、偏光分離素子により他方の偏光方向の偏光光束は分離されているため、偏光素子に入射する光は、色合成光学装置で色合成される一方の偏光光束が大部分を占める。よって、偏光素子にて吸収される他方の偏光方向の偏光光束は僅かであり、偏光素子の温度上昇を防止することができる。これにより、偏光素子を冷却するための冷却機構の構成を簡単にすることができ、省電力化により貢献することができる。
また、前述のように、偏光分離素子により他方の偏光方向の偏光光束は分離されているため、偏光素子に入射する光は、色合成光学装置で色合成される一方の偏光光束が大部分を占める。よって、偏光素子にて吸収される他方の偏光方向の偏光光束は僅かであり、偏光素子の温度上昇を防止することができる。これにより、偏光素子を冷却するための冷却機構の構成を簡単にすることができ、省電力化により貢献することができる。
そして、本発明のプロジェクタでは、前記偏光分離素子は、一方の偏光光束を透過させるとともに、他方の偏光光束を反射させる偏光分離面を備え、前記太陽電池は、前記偏光分離面により反射された前記他方の偏光光束を受光して電気エネルギに変換することが好ましい。
この発明によれば、偏光分離素子は、偏光分離面における法線方向と光束の進行方向とにより形成される光路平面に対して直交する直線偏光方向を有する、いわゆるS偏光光束を反射させ、前記光路面に対して平行する直線偏光方向を有する、いわゆるP偏光光束を透過させる。そして、太陽電池は、偏光分離面により反射されたS偏光光束を補足し、S偏光光束の光エネルギを電気エネルギに変換する。
一般に、光を透過させる場合に比べて、光を反射する際の光ネルギー損失が大きくなる。したがって、上記のように、偏光分離素子により反射されるS偏光光束を太陽電池で補足させ、偏光分離素子を透過するP偏光光束を画像光の形成に利用することで、良好な画像光を形成することができる。
この発明によれば、偏光分離素子は、偏光分離面における法線方向と光束の進行方向とにより形成される光路平面に対して直交する直線偏光方向を有する、いわゆるS偏光光束を反射させ、前記光路面に対して平行する直線偏光方向を有する、いわゆるP偏光光束を透過させる。そして、太陽電池は、偏光分離面により反射されたS偏光光束を補足し、S偏光光束の光エネルギを電気エネルギに変換する。
一般に、光を透過させる場合に比べて、光を反射する際の光ネルギー損失が大きくなる。したがって、上記のように、偏光分離素子により反射されるS偏光光束を太陽電池で補足させ、偏光分離素子を透過するP偏光光束を画像光の形成に利用することで、良好な画像光を形成することができる。
そして、本発明のプロジェクタでは、前記複数の光変調装置は、画像情報に応じて前記光束を緑色の光束に変調する緑色用光変調装置、前記光束を赤色の光束に変調する赤色用光変調装置、前記光束を青色の光束に変調する青色用光変調装置であり、これらの前記緑色用光変調装置、前記赤色用光変調装置、および前記青色用光変調装置は、各光変調装置から射出され、前記色合成光学装置に入射する各色光の中心軸が、同一の光路平面となるように配置され、前記複数の偏光素子は、前記赤色用光変調装置に対向する赤色用偏光素子、前記緑色用光変調装置に対向する緑色用偏光素子、および前記青色用光変調装置に対向する青色用偏光素子であり、前記緑色用光変調装置には、前記光路平面に対して垂直な直線偏光方向を有するS偏光光束が入射し、前記赤色用光変調装置および前記青色用光変調装置には、前記光路平面に対して平行な直線偏光方向を有するP偏光光束が入射し、前記緑色用偏光素子は、前記緑色用光変調装置により光変調された緑色光のうち前記P偏光光束のみを透過し、前記赤色用偏光素子および前記青色用偏光素子は、それぞれ前記赤色用光変調装置により光変調された赤色光および前記青色用光変調装置により光変調された青色光から、前記S偏光光束のみを透過し、前記色合成光学装置は、前記緑色用偏光素子から入射された前記P偏光光束の緑色光をそのまま透過させ、前記赤色用偏光素子および前記青色用偏光素子から入射された前記S偏光光束の赤色光および青色光を前記緑色光の透過方向に反射させて、これらの色光を合成することが好ましい。
この発明では、緑色用光変調装置には、S偏光光束が入射し、この緑色用光変調装置により光変調された光束のうち、P偏光光束が緑色用偏光素子を透過して色合成光学装置に入射される。一方、赤色用光変調装置および青色用光変調装置には、P偏光光束が入射し、この赤色用光変調装置および青色用光変調装置により光変調された光束のうち、S偏光光束が赤色用偏光素子および青色用偏光素子を透過し、色合成光学装置に入射される。そして、色合成光学装置では、P偏光光束である緑色光を透過させ、S偏光光束である赤色光および青色光を緑色光の透過方向に反射させることで、色合成し、画像光を射出する。すなわち、色合成光学装置では、透過率が高いP偏光光束である緑色光を透過させ、反射率が高いS偏光光束である赤色光および青色光を反射させているので、光エネルギの損失を低減させることができ、光利用効率を大きくすることができる。したがって、画像情報に応じた明るさを忠実に再現した画像光を色合成光学装置から射出させることができ、高画質の画像を表示させることができる。
また、本発明のプロジェクタでは、前記複数の光変調装置は、画像情報に応じて前記光束を緑色の光束に変調する緑色用光変調装置、前記光束を赤色の光束に変調する赤色用光変調装置、前記光束を青色の光束に変調する青色用光変調装置であり、これらの前記緑色用光変調装置、前記赤色用光変調装置、および前記青色用光変調装置は、各光変調装置から射出され、前記色合成光学装置に入射する各色光の中心軸が、同一の光路平面となるように配置され、前記複数の偏光素子は、前記赤色用光変調装置に対向する赤色用偏光素子、前記緑色用光変調装置に対向する緑色用偏光素子、および前記青色用光変調装置に対向する青色用偏光素子であり、前記緑色用光変調装置、前記赤色用光変調装置および前記青色用光変調装置には、前記光路平面に対して垂直な直線偏光方向を有するS偏光光束が入射し、赤色光用の前記偏光分離素子および前記色合成光学装置の間と、青色用の前記偏光分離素子および前記色合成光学装置の間とに、前記赤色用光変調装置および前記青色用光変調装置から射出される光束の直線偏光方向を変換する位相差板が設けられた構成としてもよい。
このような構成でも、上記発明と同様に、色合成光学装置において、透過率が高いP偏光光束である緑色光を透過させ、反射率が高いS偏光光束である赤色光および青色光を反射させることができ、光エネルギの損失を低減させることができ、光利用効率を大きくすることができる。また、各光変調装置にS偏光方向の偏光光束を入射させて光変調させることで、コントラストを高めることができる。
このような構成でも、上記発明と同様に、色合成光学装置において、透過率が高いP偏光光束である緑色光を透過させ、反射率が高いS偏光光束である赤色光および青色光を反射させることができ、光エネルギの損失を低減させることができ、光利用効率を大きくすることができる。また、各光変調装置にS偏光方向の偏光光束を入射させて光変調させることで、コントラストを高めることができる。
[第一の実施の形態]
以下、本発明の第一の実施の形態に係るプロジェクタについて、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態に係るプロジェクタの光学ユニットの概略を示す図である。
図2は、図1において、I−I線を断面した際の光学ユニットの概略を示す図である。
以下、本発明の第一の実施の形態に係るプロジェクタについて、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態に係るプロジェクタの光学ユニットの概略を示す図である。
図2は、図1において、I−I線を断面した際の光学ユニットの概略を示す図である。
図1において、1は、プロジェクタであり、このプロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、この画像光をスクリーンなどの投射面状に拡大投射させる装置である。このプロジェクタ1は、図示しない外装筐体を備え、この外装筐体内部に光学ユニット2、プロジェクタ1を構成する各ユニットに電力を供給する電源ユニット、およびプロジェクタ1の内部を冷却する冷却ユニットなどが収納されて構成されている。また、光学ユニット2は、図1に示すように、光源装置3と、均一照明光学系4と、色分離光学系5と、リレー光学系6と、光学装置7と、投射光学装置としての投射光学系8と、を備えて構成されている。また、これらの光学系3〜8を構成する各光学素子および光学装置7は、所定の照明光軸Aが設定された光学部品用筐体内に位置決め調整されて収納されている。
光源装置3は、図示しない光源ランプから放射された光束を一定方向に揃えて射出し、光学装置7を照明する。具体的には、光源装置3は、光源ランプから放射された光束を図示しない反射鏡などで反射させて、光源ランプの前方側に集束光として射出させ、図示しない平行化レンズによって平行化し、照明光軸Aに沿って均一照明光学系4に射出する。
均一照明光学系4は、光源装置3から射出された光束を複数の部分光束に分割し、照明領域の画面照度を均一化する光学系である。この均一照明光学系4は、第1レンズアレイ41、第2レンズアレイ42、偏光変換素子43、および重畳レンズ44を備えている。
第1レンズアレイ41は、光源装置3から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸Aと直交する面内にマトリクス状に配列された複数の小レンズを備えて構成される。
第2レンズアレイ42は、上記第1レンズアレイ41により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ41と同様に照明光軸Aに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有している。
第1レンズアレイ41は、光源装置3から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸Aと直交する面内にマトリクス状に配列された複数の小レンズを備えて構成される。
第2レンズアレイ42は、上記第1レンズアレイ41により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ41と同様に照明光軸Aに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有している。
偏光変換素子43は、第1レンズアレイ41により分割された各部分光束の偏光方向を略一方向の直線偏光方向に揃える。この偏光変換素子43は、照明光軸Aに対して傾斜配置される図示しない偏光分離膜および図示しない反射膜を交互に配列した構成を有する。偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束(図1において、光路平面Bに平行する偏光方向の光束)およびS偏光光束(図1において、光路平面Bに直交する偏光方向の光束)のうち、一方の偏光光束(本実施の形態では、S偏光光束とする)を透過し、他方の偏光光束(P偏光光束)を反射する。反射されたP偏光光束は、反射膜により曲折され、S偏光光束の射出方向、すなわち照明光軸Aに沿った方向に射出される。射出されたP偏光光束は、偏光変換素子43の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、略全ての光束がS偏光に揃えられる。このような偏光変換素子43を用いることにより、光源装置3から射出される光束を、S偏光方向に揃えることができるため、光学装置7で利用する光源光の利用率を向上させることが可能となる。
重畳レンズ44は、第1レンズアレイ41、第2レンズアレイ42、および偏光変換素子43を経た複数の部分光束を集光して、光学装置7の後述する3つの液晶パネルの画像形成領域上で重畳させる。
色分離光学系5は、2枚のダイクロイックミラー51,52と、反射ミラー53とを備えている。ダイクロイックミラー51,52は、所定の波長領域の光束を反射し、他の波長領域の光束を透過する波長選択膜が基板上に形成される光学素子である。このダイクロイックミラー51,52は、均一照明光学系4から射出された光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する。
具体的には、光路前段に配設されるダイクロイックミラー51は、赤色光を反射し、その他の色光を透過する。そして、このダイクロイックミラー51により分離された赤色光は、反射ミラー53により曲折された後、図示しないフィールドレンズを介して光学装置7に供給される。
また、光路後段に配設されるダイクロイックミラー52は、緑色光を反射し、青色光を透過させる。そして、ダイクロイックミラー52により分離された緑色光は、そのまま図示しないフィールドレンズを介して光学装置7に供給される。
具体的には、光路前段に配設されるダイクロイックミラー51は、赤色光を反射し、その他の色光を透過する。そして、このダイクロイックミラー51により分離された赤色光は、反射ミラー53により曲折された後、図示しないフィールドレンズを介して光学装置7に供給される。
また、光路後段に配設されるダイクロイックミラー52は、緑色光を反射し、青色光を透過させる。そして、ダイクロイックミラー52により分離された緑色光は、そのまま図示しないフィールドレンズを介して光学装置7に供給される。
リレー光学系6は、入射側レンズ61と、リレーレンズ62と、反射ミラー63,64とを備えている。このリレー光学系6では、色分離光学系5を透過した青色光を光学装置7まで導く機能を有している。そして、このリレー光学系6により導かれた青色光は、図示しないフィールドレンズを介して光学装置7に供給される。
なお、光学装置7の各色光の光路前段に設けられるフィールドレンズは、第2レンズアレイ42から射出された各部分光束を、各部分光束の主光線に対して平行な光束に変換するために設けられている。
なお、光学装置7の各色光の光路前段に設けられるフィールドレンズは、第2レンズアレイ42から射出された各部分光束を、各部分光束の主光線に対して平行な光束に変換するために設けられている。
光学装置7は、光変調装置としての3つの液晶パネル(赤色用液晶パネル71R,緑色用液晶パネル71G,青色用液晶パネル71B)と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム72と、を備えている。また、各液晶パネル71R,71G,71Bの前段には、フィールドレンズとの間に、入射側偏光板73R,73G,73Bが設けられ、各液晶パネル71R,71G,71Bの後段には、クロスダイクロイックプリズム72との間に偏光素子としての射出側偏光板74R,74G,74Bが設けられている。さらに、入射側偏光板73Rとフィールドレンズとの間、入射側偏光板73Bとフィールドレンズとの間には、それぞれ位相差板75が設けられている。そして、各液晶パネル71R,71G,71Bと射出側偏光板74R,74G,74Bとの間には、それぞれPBS(Polarization Beam Splitter:偏光ビームスプリッタ)76R,76G,76Bが設けられている。
位相差板75は、入射した赤、青色の偏光方向を90度回転させる。これにより、各入射側偏光板73R,73G,73Bに入射するR,G,Bの各色光(偏光変換素子43で偏光方向がS偏光に揃えられた各色光)のうち、赤、青色光がこの位相差板75を通過することにより、P偏光光束となり、緑色光の偏光方向と、赤、青色光の各偏光方向とが略直交する。
入射側偏光板73R,73G,73Bは、入射された光束のうち、所定の偏光方向のみ透過させ、その他の偏光方向の光束を吸収する。この入射側偏光板73R,73G,73Bは、例えば、サファイアガラスまた水晶などの透光性基板上に偏光膜を貼付された構成を有している。
ここで、緑色光側の入射側偏光板73Gは、偏光変換素子43により揃えられたS偏光方向(図1において、光束の中心軸の光路により形成される光路平面Bに対して直交する方向、つまり紙面に対して直交する方向)の偏光光束のみを透過させる。一方、赤色光側および青色光側の入射側偏光板73R,73Bは、位相差板75により偏光方向が変換された偏光光束、すなわちP偏光方向(図1において光路平面Bに対して平行する方向)の偏光光束のみを透過させる。
ここで、緑色光側の入射側偏光板73Gは、偏光変換素子43により揃えられたS偏光方向(図1において、光束の中心軸の光路により形成される光路平面Bに対して直交する方向、つまり紙面に対して直交する方向)の偏光光束のみを透過させる。一方、赤色光側および青色光側の入射側偏光板73R,73Bは、位相差板75により偏光方向が変換された偏光光束、すなわちP偏光方向(図1において光路平面Bに対して平行する方向)の偏光光束のみを透過させる。
液晶パネル71R,71G,71Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えばポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、入射側偏光板73R,73G,73Bからの射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
PBS76R,76G,76Bは、所定の偏光方向の偏光光束を透過させ、他の偏光方向の偏光光束を反射させる偏光分離膜761を有している。
ここで、PBS76Gは、図1に示すように、偏光分離膜761が、図1における光路平面Bに直交する面方向に形成され、S偏光方向のS偏光光束を反射させ、P偏光方向のP偏光光束を射出側偏光板74G側に透過させる。そして、このPBS76Gにより反射されるS偏光光束の光路上には、太陽電池9の受光板91Gが設けられており、S偏光光束を受光して光エネルギを電気エネルギに変換する。
ここで、PBS76Gは、図1に示すように、偏光分離膜761が、図1における光路平面Bに直交する面方向に形成され、S偏光方向のS偏光光束を反射させ、P偏光方向のP偏光光束を射出側偏光板74G側に透過させる。そして、このPBS76Gにより反射されるS偏光光束の光路上には、太陽電池9の受光板91Gが設けられており、S偏光光束を受光して光エネルギを電気エネルギに変換する。
一方、PBS76R,76Bは、図2に示すように、偏光分離膜761が、図2における紙面に直交する面方向(図1において、照明光軸Aにより形成される光路平面Bに対して傾斜する面方向)に形成されている。これらのPBS76R,76Bは、図2において紙面に対して直交する偏光方向の偏光光束(図1におけるP偏光光束)を、光路平面Bに対して直交する方向に反射させ、図2において紙面に対して平行となる偏光方向の偏光光束(図1におけるS偏光光束)を、それぞれ射出側偏光板74R,74B側に透過させる。そして、このPBS76R,76Bにより反射される偏光光束の光路上には、太陽電池9の受光板91R,91Bが設けられており、この偏光光束を受光して光エネルギを電気エネルギに変換する。
太陽電池9は、それぞれ、受光板91R,91G,91B(受光板91R,91Bは図2参照)を備え、これらの受光板91R,91G,91Bにより、PBS76R,76G,76Bで反射された光束を受光する。これらの受光板91R,91G,91Bには、それぞれ光エネルギを電気エネルギに変換する光源変換素子が複数配設されており、受光した光束の光量に応じて電力を発生させる。また、太陽電池9は、蓄電部92を備え、受光板91R,91G,91Bで変換された電気エネルギをこの蓄電部92に蓄電する。蓄電部92に蓄えられた電気エネルギは、例えばプロジェクタ1の図示しない冷却機構の冷却ファンの回転駆動電力や、その他の各機構の駆動電力や補助電力として利用される。
射出側偏光板74R,74G,74Bは、PBS76R,76G,76Bから入射した光束のうち、入射側偏光板73R,73G,73Bにおける光束の透過軸と直交する偏光方向を有する光束のみを透過させ、その他の光束を吸収する。この射出側偏光板74R,74G,74Bは、入射側偏光板73R,73G,73Bと同様に、例えばサファイアガラスや水晶などの透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
具体的には、緑色用偏光素子としての緑色用の射出側偏光板74Gは、入射側偏光板73Gにおける光束の透過軸と直交するP偏光方向(図1における光路平面Bに平行な方向)を有する光束のみ透過させる。
一方、赤色用偏光素子および青色用偏光素子としての赤色用および青色用の射出側偏光板74R,74Bは、入射側偏光板73R,73Bにおける光束の透過軸と直交するS偏光方向(図1における光路平面Bに直交する方向)を有する光束のみ透過させる。
具体的には、緑色用偏光素子としての緑色用の射出側偏光板74Gは、入射側偏光板73Gにおける光束の透過軸と直交するP偏光方向(図1における光路平面Bに平行な方向)を有する光束のみ透過させる。
一方、赤色用偏光素子および青色用偏光素子としての赤色用および青色用の射出側偏光板74R,74Bは、入射側偏光板73R,73Bにおける光束の透過軸と直交するS偏光方向(図1における光路平面Bに直交する方向)を有する光束のみ透過させる。
クロスダイクロイックプリズム72は、射出側偏光板74R,74G,74Bから射出された各色光の変調された光学像を合成して、カラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム72は、4つの直角プリズムを張り合わせた平面視略正方形状に形成され、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。そして、略X字状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射し、他方の誘電体多層膜は青色光を反射する。これらの誘電体多層膜により曲折された赤色光および青色光は、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。ここで、射出側偏光板74R,74Bから射出される赤色光、および青色光は、誘電体多層膜に対して、反射率が高いS偏光光束として入射する。したがって、赤色光および青色光は、この誘電体多層膜により効果的に反射され、光の利用効率が向上する。一方、射出側偏光板74Gから射出される緑色光は、誘電体多層膜に対して、透過率が高いP偏光光束として入射する。したがって、緑色光は、誘電体多層膜を効果的に透過し、光の利用効率が向上する。
そして、クロスダイクロイックプリズム72から射出されたカラー画像の画像光は、投射光学系8により拡大投射され、図示しないスクリーン上で画像を形成する。
そして、クロスダイクロイックプリズム72から射出されたカラー画像の画像光は、投射光学系8により拡大投射され、図示しないスクリーン上で画像を形成する。
[第一の実施の形態のプロジェクタの作用効果]
上述したように、上記実施の形態のプロジェクタ1では、各液晶パネル71(71R,71G,71B)と、射出側偏向板74(74R,74G,74B)との間に、それぞれPBS76R,76G,76Bが設けられている。これらのPBS76R,76G,76Bは、各液晶パネル71R,71G,71Bから射出された光束を、クロスダイクロイックプリズム72に向かう所定偏向方向の偏向光束と、この偏向光束と偏向方向が直交し、前記クロスダイクロイックプリズム72に向かう偏向光束と直交する方向に反射する偏向光束とに分離する。そして、PBS76R,76G,76Bの偏向分離膜により反射されるクロスダイクロイックプリズム72側の偏向光束と直交する方向に射出される偏向光束の光路上には太陽電池9の受光板91R,91G,91Bが配置され、これらの偏向光束を受光して、光エネルギを電気エネルギに変換する。
このため、各液晶パネル71R,71G,71Bから射出されるR,G,Bの各色光を太陽電池9により充電に利用することができ、例えば従来のような緑色光のみを充電に利用する構成や、漏れ光のみを充電に利用する構成に比べて、太陽電池9における発電効率が向上し、より多くの電力を得ることができる。そして、この電力を例えば冷却機構の駆動電力に利用するなどすることで、省電力化を実現できるとともに、良好にプロジェクタ1を冷却することができる。また、PBS76R,76G,76Bにより、射出側偏光板74R,74G,74Bにて吸収される偏向方向の偏向光束を反射させるため、射出側偏光板74R,74G,74Bにおける光吸収量が減少し、射出側偏光板74R,74G,74Bの温度上昇を抑えることができ、射出側偏光板74R,74G,74Bの冷却に要する駆動電力も低減させることができる。
上述したように、上記実施の形態のプロジェクタ1では、各液晶パネル71(71R,71G,71B)と、射出側偏向板74(74R,74G,74B)との間に、それぞれPBS76R,76G,76Bが設けられている。これらのPBS76R,76G,76Bは、各液晶パネル71R,71G,71Bから射出された光束を、クロスダイクロイックプリズム72に向かう所定偏向方向の偏向光束と、この偏向光束と偏向方向が直交し、前記クロスダイクロイックプリズム72に向かう偏向光束と直交する方向に反射する偏向光束とに分離する。そして、PBS76R,76G,76Bの偏向分離膜により反射されるクロスダイクロイックプリズム72側の偏向光束と直交する方向に射出される偏向光束の光路上には太陽電池9の受光板91R,91G,91Bが配置され、これらの偏向光束を受光して、光エネルギを電気エネルギに変換する。
このため、各液晶パネル71R,71G,71Bから射出されるR,G,Bの各色光を太陽電池9により充電に利用することができ、例えば従来のような緑色光のみを充電に利用する構成や、漏れ光のみを充電に利用する構成に比べて、太陽電池9における発電効率が向上し、より多くの電力を得ることができる。そして、この電力を例えば冷却機構の駆動電力に利用するなどすることで、省電力化を実現できるとともに、良好にプロジェクタ1を冷却することができる。また、PBS76R,76G,76Bにより、射出側偏光板74R,74G,74Bにて吸収される偏向方向の偏向光束を反射させるため、射出側偏光板74R,74G,74Bにおける光吸収量が減少し、射出側偏光板74R,74G,74Bの温度上昇を抑えることができ、射出側偏光板74R,74G,74Bの冷却に要する駆動電力も低減させることができる。
また、太陽電池9は、PBS76R,76G,76Bにより反射された各偏光光束を補足して電気エネルギに変換する。PBS76R,76G,76Bの偏光分離膜761により光束が反射される場合、光束が透過する場合に比べて光エネルギ損失が大きくなる。したがって、偏光分離膜761により反射された偏光光束をクロスダイクロイックプリズム72に射出すると、光エネルギ損失が大きくなり、画質も低下してしまう。これに対して、本実施の形態では、上記のように、PBS76R,76G,76Bの偏光分離膜761により反射された偏光光束を太陽電池9における充電に用い、PBS76R,76G,76Bを透過する偏光光束をクロスダイクロイックプリズム72に射出するので、画像光として合成する偏光光束の光エネルギ損失を抑えることができて良好な画質の画像光を射出させることができる。
さらに、液晶パネル71Gには、S偏光光束の緑色光が入射され、液晶パネル71Gにて光変調された色光のうち、クロスダイクロイックプリズム72の誘電体多層膜において透過性が良好なP偏光光束がPBS76G、射出側偏光板74Gを透過してクロスダイクロイックプリズム72に入射される。一方、液晶パネル71R,71Bには、P偏光光束の赤、青色光が入射され、液晶パネル71R,71Bにて光変調された色光のうち、クロスダイクロイックプリズム72の誘電体多層膜にて反射性が良好なS偏光光束がPBS76R,76Bおよび射出側偏光板74R,74Bを透過し、クロスダイクロイックプリズム72に入射される。
このため、クロスダイクロイックプリズム72において、効率よく各色光を投射光学系8に向かって射出させることができ、光利用効率を向上させることができる。したがって、光源の駆動電力を大きくすることなく、十分な光量の画像光を拡大投射させることができ、より一層省電力化を促進させることができる。
このため、クロスダイクロイックプリズム72において、効率よく各色光を投射光学系8に向かって射出させることができ、光利用効率を向上させることができる。したがって、光源の駆動電力を大きくすることなく、十分な光量の画像光を拡大投射させることができ、より一層省電力化を促進させることができる。
[第二の実施の形態]
次に本発明の第二の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図3は、本発明の第二の実施の形態に係るプロジェクタの光学ユニットの概略構成を示す図である。なお、図3において、第一の実施の形態と同様の構成については、同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
次に本発明の第二の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図3は、本発明の第二の実施の形態に係るプロジェクタの光学ユニットの概略構成を示す図である。なお、図3において、第一の実施の形態と同様の構成については、同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
第二の実施の形態のプロジェクタ1Aは、前記第一の実施の形態における光学装置7を変形したものである。すなわち、第二の実施の形態のプロジェクタ1Aの光学装置7では、図3に示すように、3つの液晶パネル(赤色用液晶パネル71R,緑色用液晶パネル71G,青色用液晶パネル71B)のうち、赤色用液晶パネル71Rおよび青色用液晶パネル71Bの前段に、S偏光方向(図3において、光路平面Bに対して直交する方向)のS偏光光束を透過し、P偏光光束を吸収する入射側偏光板173R,173Bが設けられている。また、これらの入射側偏光板173R,173Bの前段には、第一の実施の形態のような位相差板75が設けられず、色分離光学系5により導かれた赤色光はフィールドレンズを介して直接入射側偏光板173Rに入射され、リレー光学系6により導かれた青色光はフィールドレンズを介して直接入射側偏光板173Bに入射する。
また、液晶パネル71R,71Bにて光変調された各色光は、PBS176R,176Bに入射する。このPBS176R,176Bは、図3に示すように、偏光分離膜761が、光路平面Bに直交し、かつ液晶パネル71R,71Bからクロスダイクロイックプリズム72に向かう主光軸に対して傾斜する面方向に設けられ、光路平面Bに対して直交する偏光方向のS偏光光束を反射させ、光路平面Bに対し平行な偏光方向のP偏光光束を透過させる。
そして、これらのPBS176R,176Bにより反射されたS偏光光束の光路上には、太陽電池9の受光板191R,191Bが設けられ、これらの受光板191R,191BによりS偏光光束を補足して光エネルギを電気エネルギに変換する。このような構成では、受光板191R,91G、191Bが光路平面B上に配置することができ、プロジェクタ1Aの光学ユニット2の大型化を防止することが可能となる。
そして、これらのPBS176R,176Bにより反射されたS偏光光束の光路上には、太陽電池9の受光板191R,191Bが設けられ、これらの受光板191R,191BによりS偏光光束を補足して光エネルギを電気エネルギに変換する。このような構成では、受光板191R,91G、191Bが光路平面B上に配置することができ、プロジェクタ1Aの光学ユニット2の大型化を防止することが可能となる。
そして、PBS176R,176BのP偏光光束の射出面に対向して、射出側偏光板174R,174Bが設けられている。これらの射出側偏光板174R,174Bは、P偏光方向のP偏光光束のみを透過させ、その他の偏光方向の光束を吸収する。
さらに、これらの射出側偏光板174R,174Bとクロスダイクロイックプリズム72との間には、位相差板175が設けられている。これらの位相差板175は、射出側偏光板174R,174Bを透過したP偏光光束の偏光方向を90度回転させ、S偏光光束としてクロスダイクロイックプリズム72側に射出する。これにより、クロスダイクロイックプリズム72に、S偏光光束の赤色光および青色光を射出することが可能となる。
さらに、これらの射出側偏光板174R,174Bとクロスダイクロイックプリズム72との間には、位相差板175が設けられている。これらの位相差板175は、射出側偏光板174R,174Bを透過したP偏光光束の偏光方向を90度回転させ、S偏光光束としてクロスダイクロイックプリズム72側に射出する。これにより、クロスダイクロイックプリズム72に、S偏光光束の赤色光および青色光を射出することが可能となる。
[第二の実施の形態のプロジェクタの作用効果]
上記第二の実施の形態のプロジェクタ1Aは、各液晶パネル(71R,71G,71B)と、射出側偏光板174R,74G,174Bとの間に、それぞれPBS176R,76G,176Bが設けられている。そして、PBS176R,76G,176Bの偏向分離膜761により反射されるS偏光光束の光路上に、太陽電池9の受光板191R,91G,191Bが配置され、これらのS偏向光束を受光して、光エネルギを電気エネルギに変換する。
このため、第二の実施の形態のプロジェクタ1Aにおいても、第一の実施の形態と同様に、各液晶パネル71R,71G,71Bから射出されるR,G,Bの各色光のうち、不要光を太陽電池9の受光板191R,91G、191Bにより受光して、充電に利用することができる。したがって、太陽電池9における発電効率が向上し、より多くの電力を得ることができ、プロジェクタ1Aにおける省電力化を図ることができる。
上記第二の実施の形態のプロジェクタ1Aは、各液晶パネル(71R,71G,71B)と、射出側偏光板174R,74G,174Bとの間に、それぞれPBS176R,76G,176Bが設けられている。そして、PBS176R,76G,176Bの偏向分離膜761により反射されるS偏光光束の光路上に、太陽電池9の受光板191R,91G,191Bが配置され、これらのS偏向光束を受光して、光エネルギを電気エネルギに変換する。
このため、第二の実施の形態のプロジェクタ1Aにおいても、第一の実施の形態と同様に、各液晶パネル71R,71G,71Bから射出されるR,G,Bの各色光のうち、不要光を太陽電池9の受光板191R,91G、191Bにより受光して、充電に利用することができる。したがって、太陽電池9における発電効率が向上し、より多くの電力を得ることができ、プロジェクタ1Aにおける省電力化を図ることができる。
また、PBS176R,76G、176Bは、S偏光光束を光路平面Bと平行な方向に反射させることができるため、受光板191R,91G,191Bを光路平面B上に配置することができる。したがって、プロジェクタ1Aの光学ユニット2の厚み寸法(光路平面Bに直交する方向の寸法)が大きくならず、小型化にも十分対応することできる。
さらに、各液晶パネル71R,71G,71Bには、それぞれS偏光光束が入射され、これらのS偏光光束を画像情報に応じて光変調する。このような構成では、投射光学系8から投射される画像光のコントラストを向上させることができ、良質な画像を表示させることができる。
さらに、各液晶パネル71R,71G,71Bには、それぞれS偏光光束が入射され、これらのS偏光光束を画像情報に応じて光変調する。このような構成では、投射光学系8から投射される画像光のコントラストを向上させることができ、良質な画像を表示させることができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記第一および第二の実施の形態では、PBS76R,76G,76B,176R,176Bの偏光分離膜761により反射された偏光光束を太陽電池9の受光板91R,91G,91B,191R,191Bで補足し、電気エネルギに変換するとしたが、これに限らない。例えば、PBS76R,76G,76Bを透過した光束を太陽電池9の受光板91R,91G,91Bで受光して電気エネルギに変換し、PBS76R,76G,76Bの偏光分離膜761により反射された光束をクロスダイクロイックプリズム72側に射出させて画像光を形成させる構成としてもよい。
また、各色光に対応してPBS76R,76G,76Bを設け、これらのPBS76R,76G,76Bにより反射される偏光光束を受光する受光板91R,91G,91Bを設ける構成を示したが、これに限らない。例えば、PBS76R,76G,76Bにより反射された光を例えばミラーなどにより1つの受光板に導いて光エネルギを電気エネルギに変換する構成などとしてもよい。このような構成では、受光板の数を低減でき、構成を簡単にすることができる。
さらに、第二の実施の形態において、PBS176R,176Bから射出されたP偏光光束が射出側偏光板174R,174Bに入射し、この後、位相差板175により位相変換されるとしたが、これに限らない。例えば、PBS176R,176Bから射出されたP偏光光束を位相差板175により位相変換してS偏光光束とし、この後、このS偏光光束を、S偏光光束のみ透過可能な射出側偏光板174R,174Bに透過させる構成などとしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、太陽電池9の蓄電部92に蓄電された電気エネルギを冷却機構の冷却ファンの駆動電力として用いる例を示したが、例えば光源装置3の駆動電力の補助として用いるなど、他の各構成の駆動電力として用いてもよい。
そして、上記実施の形態では、3つの液晶パネルから射出される各色光を色合成する3板式のプロジェクタ1の例を示したが、これに限定されず、例えば、DMD(Digital Micro mirror Device)、反射型液晶パネル(LCOS:Liquid Crystal on Silicon)を用いたプロジェクタにも適用可能である。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
1…プロジェクタ、8…投射光学装置としての投射光学系、9…太陽電池、71…光変調装置としての液晶パネル、71R…赤色用液晶パネル、71B…青色用液晶パネル、71G…緑色用液晶パネル、72…色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム、74…偏光素子としての射出側偏光板、74R,174R…赤色用偏光素子としての赤色用の射出側偏光板、74G…緑色用偏光素子としての緑色用の射出側偏光板、74B,174B…青色用偏光素子としての青色用の射出側偏光板、75,175 …位相差板、76、76R,76G,76B,176R,176B…偏光分離素子としてのPBS(Polarization Beam Splitter:偏光ビームスプリッタ)、761…偏光分離面としての偏光分離膜。
Claims (4)
- それぞれ異なる色光が入射し、入射した色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置の後段に配置され、変調された色光の偏光方向を、所定の直線偏光に揃えて射出する複数の偏光素子と、各偏光素子で揃えられた各色光を合成して光学像を形成する色合成光学装置と、色合成光学装置で形成された光学像を投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
各光変調装置および各偏光素子の間に設けられ、各光変調装置から射出された色光を偏光方向の異なる2種類の直線偏光光束に分離し、2種類の直線偏光光束のうちいずれか一方の直線偏光光束を、前記色合成光学装置に射出し、いずれか他方の直線偏光光束を他の方向に射出する複数の偏光分離素子と、
各偏光分離素子で分離されたいずれか他方の直線偏光光束を受光し、電気エネルギに変換する太陽電池と、
を具備したことを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記偏光分離素子は、一方の直線偏光光束を透過させるとともに、他方の直線偏光光束を反射させる偏光分離面を備え、
前記太陽電池は、前記偏光分離面により反射された前記他方の直線偏光光束を受光して電気エネルギに変換する
ことを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタであって、
前記複数の光変調装置は、画像情報に応じて前記光束を緑色の光束に変調する緑色用光変調装置、前記光束を赤色の光束に変調する赤色用光変調装置、前記光束を青色の光束に変調する青色用光変調装置であり、
これらの前記緑色用光変調装置、前記赤色用光変調装置、および前記青色用光変調装置は、各光変調装置から射出され、前記色合成光学装置に入射する各色光の中心軸が、同一の光路平面となるように配置され、
前記複数の偏光素子は、前記赤色用光変調装置に対向する赤色用偏光素子、前記緑色用光変調装置に対向する緑色用偏光素子、および前記青色用光変調装置に対向する青色用偏光素子であり、
前記緑色用光変調装置には、前記光路平面に対して垂直な直線偏光方向を有するS偏光光束が入射し、
前記赤色用光変調装置および前記青色用光変調装置には、前記光路平面に対して平行な直線偏光方向を有するP偏光光束が入射し、
前記緑色用偏光素子は、前記緑色用光変調装置により光変調された緑色光のうち前記P偏光光束のみを透過し、
前記赤色用偏光素子および前記青色用偏光素子は、それぞれ前記赤色用光変調装置により光変調された赤色光および前記青色用光変調装置により光変調された青色光から、前記S偏光光束のみを透過し、
前記色合成光学装置は、前記緑色用偏光素子から入射された前記P偏光光束の緑色光をそのまま透過させ、前記赤色用偏光素子および前記青色用偏光素子から入射された前記S偏光光束の赤色光および青色光を前記緑色光の透過方向に反射させて、これらの色光を合成する
ことを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタであって、
前記複数の光変調装置は、画像情報に応じて前記光束を緑色の光束に変調する緑色用光変調装置、前記光束を赤色の光束に変調する赤色用光変調装置、前記光束を青色の光束に変調する青色用光変調装置であり、
これらの前記緑色用光変調装置、前記赤色用光変調装置、および前記青色用光変調装置は、各光変調装置から射出され、前記色合成光学装置に入射する各色光の中心軸が、同一の光路平面となるように配置され、
前記複数の偏光素子は、前記赤色用光変調装置に対向する赤色用偏光素子、前記緑色用光変調装置に対向する緑色用偏光素子、および前記青色用光変調装置に対向する青色用偏光素子であり、
前記緑色用光変調装置、前記赤色用光変調装置および前記青色用光変調装置には、前記光路平面に対して垂直な直線偏光方向を有するS偏光光束が入射し、
赤色光用の前記偏光分離素子および前記色合成光学装置の間と、青色用の前記偏光分離素子および前記色合成光学装置の間とに、前記赤色用光変調装置および前記青色用光変調装置から射出される光束の直線偏光方向を変換する位相差板が設けられた
ことを特徴とするプロジェクタ。
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2007
- 2007-11-15 JP JP2007296365A patent/JP2009122413A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210113989A (ko) | 2019-01-17 | 2021-09-17 | 소니그룹주식회사 | 공간 광변조 모듈, 공간 광변조 소자, 차광판, 및 투사형 표시 장치 |
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