JP2009121743A - 空気熱交換ユニット - Google Patents

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Koichi Yasuo
晃一 安尾
Yutaka Shibata
豊 柴田
Mitsuharu Numata
光春 沼田
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Abstract

【課題】送風ファンから送られる空気噴流に対応する熱交換器の構成。
【解決手段】熱交換器(30)と、熱交換器(30)の空気上流側に設置される送風ファン(10)とを備え、送風ファン(10)は、前面部(12)に膜状振動体(20)を有する中空板状のファン本体(11)を備え、膜状振動体(20)の振動によって吸気孔(16)からファン本体(11)内の空気室(17)内に空気を取り込み、排気孔(18)から熱交換器(30)に向かって空気を排出させるよう構成され、送風ファン(10)から排出された空気が、熱交換器(30)を通過する際に冷媒と熱交換する空気熱交換ユニットを対象としている。熱交換器(30)には、並列に配置された多数の伝熱管(32)と、伝熱管(32)の周囲に設けられ、複数の孔が形成された発泡金属(33)とを備え、発泡金属(33)が迂曲する多数の空気流路を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気熱交換ユニットに関し、特に、送風ファンから送られる空気流に対応する熱交換器の構成に係るものである。
従来、圧電素子を利用してダイヤフラムを駆動させる小型の圧電ダイヤフラムポンプが知られている。この種の圧電ダイヤフラムポンプは、圧電素子を備える2枚のダイヤフラムがベースに取り付けられている。上記ダイヤフラムは、ベースを上下に貫通する孔の両面開口に配置され、この2枚のダイヤフラムの間の空間をポンプ室としている。圧電素子に電圧を印加すると、2枚のダイヤフラムが相互に逆方向に作動する。上記ベースの側面には、吸気口及び吸気弁と、排気口及び排気弁とが形成されているため、2枚のダイヤフラムを協調動作させることで、ポンプ室内の液体を排気口を通じて外部に吐出させている。
特開平11−311184号公報
このような従来の圧電ダイヤフラムポンプは、例えば、空気を送風する送風ファンに対しても適用されて圧電ダイヤフラムファンを構成することが考えられる。ところが、この圧電ダイヤフラムファンは、その排気口が、相対的に細く形成されるため、該排気口から排気される空気の流出速度が高くなるため、空気噴流を形成してしまうことが考えられる。このような空気噴流は、例えば圧電ダイヤフラムファンの排気方向にクロス・フィン型の熱交換器を配置した場合、クロス・フィンの間を空気噴流が、熱交換できないまま通り抜けてしまうため、熱交換器の熱伝達率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧電ダイヤフラムファンと、該圧電ダイヤフラムファンから送られる空気噴流に対して、十分に熱交換を行うことができる熱交換器とを備えた空気熱交換ユニットを提供することにある。
第1の発明は、熱交換器(30,40,50)と、該熱交換器(30,40,50)の空気上流側に設置される送風ファン(10)とを備え、上記送風ファン(10)は、片面に膜状振動体(20)を有する中空板状のファン本体(11)を備え、上記膜状振動体(20)の振動によって吸気通路(16)からファン本体(11)内の空気室(17)内に空気を取り込み、該排気通路(18)から上記熱交換器(30,40,50)に向かって空気を排出させるよう構成され、上記送風ファン(10)から排出された空気が、上記熱交換器(30,40,50)を通過する際に冷媒と熱交換する熱交換ユニットであって、上記熱交換器(30,40,50)には、該熱交換器(30,40,50)を通過する空気の流れを乱すための迂曲する多数の空気流路が形成されている。
上記第1の発明では、膜状振動体(20)が空気室(17)内を振動すると、吸気通路(16)から空気室(17)の外部の空気を空気室(17)内に取り込む。その一方で、排気通路(18)から空気室(17)内の空気を、熱交換器(30,40,50)に向かって排気する。上記排気した空気は、空気噴流を形成している。ここで、熱交換器(30,40,50)は、該熱交換器(30,40,50)を通過する空気の流れを乱すための迂曲する多数の空気流路を形成している。上記空気噴流は、迂曲する空気流路を通過しながら冷媒と熱交換を行う。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記熱交換器(30)は、並列に配置された多数の伝熱管(32)と、該伝熱管(32)の周囲に設けられ、複数の孔が形成された発泡金属(33)とを備え、上記発泡金属(33)は、上記迂曲する多数の空気流路を形成している。
上記第2の発明では、送風ファン(10)から排気した空気噴流は、伝熱管(32)の周囲に設けた発泡金属(33)に形成される複数の孔内を通過しながら冷媒と熱交換を行う。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記熱交換器(40)は、並列に配置された多数の伝熱管(41)と、該伝熱管(41)の周囲に設けられ、積層された複数のメッシュフィン(42)とを備え、上記複数のメッシュフィン(42)は、上記迂曲する多数の空気流路を形成している。
上記第3の発明では、送風ファン(10)から排気した空気噴流は、伝熱管(41)の周囲に設けた積層された複数のメッシュフィン(42)を通過しながら冷媒と熱交換を行う。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記熱交換器(50)は、送風ファン(10)からの空気の流れと直交する方向に平行に複数の伝熱管(50a,50b)が配列されてなる伝熱管列が、上記空気の流れ方向に複数平行に設けられ、1の伝熱管列の伝熱管(50b)は、該1の伝熱管列と相隣る伝熱管列の伝熱管(50a)の間に位置している。
上記第4の発明では、送風ファン(10)から排気した空気噴流は、先ず伝熱管(50a)が配列された伝熱管列に衝突し、該伝熱管(50a)を通過した空気噴流は、該伝熱管(50a)の隣りの伝熱管(50b)が配列された伝熱管列に衝突する。空気噴流は、伝熱管(50a,50b)に衝突しながら冷媒と熱交換を行う。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記各伝熱管(51a,51b,52a,52b)の上流面には、上記送風ファン(10)の空気流と垂直になる平面部に形成されている。
上記第5の発明では、送風ファン(10)から排気した空気噴流は、伝熱管(51a,52a)の上流面に形成した平面部に衝突する。また、上記伝熱管(51a,52a)を通過した空気噴流は、該伝熱管(51a,52a)の隣りの伝熱管(51b,52b)の上流面に形成した平面部に衝突する。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記各伝熱管(51a,51b,52a,52b)の断面形状は、三角形状または四角形状に形成されている。
上記第6の発明では、送風ファン(10)から排気した空気噴流は、三角形の断面形状に形成した伝熱管(51a)の上流面に形成した平面部に衝突する。次に、上記伝熱管(51a)を通過した空気噴流は、伝熱管(51a)の隣りの三角形の断面形状に形成した伝熱管(51b)の上流面に形成した平面部に衝突する。また、送風ファン(10)から排気した空気噴流は、四角形の断面形状に形成した伝熱管(52a)の上流面に形成した平面部に衝突する。次に、上記伝熱管(52a)を通過した空気噴流は、該伝熱管(52a)の隣りの四角形の断面形状に形成した伝熱管(52b)の上流面に形成した平面部に衝突する。
上記本発明によれば、熱交換器(30,40,50)には、送風ファン(10)から排気された空気が通過する多数の空気流路が迂曲して形成されているため、上記熱交換器(30,40,50)を通過する空気の流れを乱すことができる。これにより、熱交換器(30,40,50)を通過する際に伝熱面積が大きくなるため、空気流と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。
上記第2の発明によれば、発泡金属(33)に形成された複数の孔は、複雑な空気流路を形成しているので、送風ファン(10)から排気された空気の流れを乱すことができる一方、伝熱面積を大きくすることができる。これにより、熱交換器(30)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。
上記第3の発明によれば、積層された複数のメッシュフィン(42)は、細かい網目状に形成されているので、送風ファン(10)から排気された空気の流れを乱すことができる一方、伝熱面積を大きくすることができる。これにより、熱交換器(40)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。
上記第4の発明によれば、送風ファン(10)から排気された空気流と衝突する伝熱管(50a)が配列される伝熱管列と、該伝熱管(50a)を通過した空気流が衝突する伝熱管(50b)が配列される伝熱管列とを設けたため、該空気流を、伝熱管(50a)及び該伝熱管(50a)の隣りに配列される伝熱管(50b)のどちらかに衝突させることができる。これにより、伝熱面積を大きくさせることができる。この結果、熱交換器(50)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。
上記第5の発明によれば、各伝熱管(51a,51b,52a,52b)の上流面を、送風ファン(10)から排気された空気流に垂直な平面部に形成しているので、空気流を伝熱管(51a,51b,52a,52b)の上流面に衝突させることで伝熱面積を大きくすることができる。これにより、熱交換器(51,52)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。
上記第6の発明によれば、各伝熱管(51a,51b,52a,52b)の断面積を三角形状または四角形状に形成したため、送風ファン(10)から排気された空気流を、伝熱管(51a,51b,52a,52b)に衝突させることで伝熱面積を大きくすることができる。これにより、熱交換器(51,52)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
本実施形態1は、図1に示すように、空気調和装置等に用いられる空気熱交換ユニット(1)に本発明を適用したものである。
本発明に係る空気熱交換ユニット(1)は、流体である冷媒を流通させる熱交換器(30)と、該熱交換器(30)に空気を送る送風ファンユニット(10a)とを備えている。尚、図2に示すように、上記送風ファンユニット(10a)は、図3に示す送風ファン(10)を、枠体(10b)に複数取り付けて1つの送風ファンユニット(10a)を構成している。上記空気熱交換ユニット(1)は、上記送風ファンユニット(10a)の排気側に熱交換器(30)が取り付けられたものであり、送風ファンユニット(10a)から排気された空気が熱交換器(30)において冷媒と熱交換されるように構成されている。
上記送風ファン(10)は、図3及び図4に示すように、内部に空気室(17)が設けられた中空板状のファン本体(11)を備えている。上記ファン本体(11)は、平面視で略矩形状(例えば一辺が3cmの正方形)に形成されている。
上記ファン本体(11)は、前面を構成する前面部(12)と、背面を構成する背面部(13)と、側面を構成する側面部(14)とを備えている。前面部(12)と背面部(13)とは、共に厚みが薄い略矩形状の部材である。側面部(14)は、略矩形状の枠状の部材である。前面部(12)と背面部(13)とは、所定の間隔を存して側面部(14)に連結されている。前面部(12)は、その外周の全周囲に亘って側面部(14)の一端側の内周に連結されている。背面部(13)は、その外周の全周囲に亘って側面部(14)の他端側の内周に連結されている。尚、ファン本体(11)は、例えば1〜5mm程度の厚さに形成されている。
上記前面部(12)は、膜状振動体(20)と、該膜状振動体(20)を支持する支持部材(15)とを備えている。上記膜状振動体(20)は、円盤状に形成されて膜体(21)(膜状部)と駆動体(22)とを備えている。
上記駆動体(22)は、基板(23)と圧電素子(24)(圧電素子部)とを備えている。基板(23)と圧電素子(24)には同程度の剛性の部材が用いられている。基板(23)は、ドーナツ盤状に形成され、例えばステンレス鋼板により構成されている。圧電素子(24)は、基板(23)よりも小径のドーナツ盤状に形成されている。圧電素子(24)は、例えば2枚の圧電材料の部材を積層することによって構成されている。圧電材料の部材には、例えば圧電セラミックスが用いられている。圧電材料の部材は、電気エネルギーと機械エネルギーとを変換する働きをもった部材である。尚、圧電素子(24)の構成は、この構成に限定されるものではない。
上記駆動体(22)では、圧電素子(24)が、基板(23)の上面の幅方向の真ん中に取り付けられている。また、基板(23)の下面には、膜体(21)が、基板(23)の中央部の開口を閉鎖するように取り付けられている。つまり、膜体(21)は、中央部が下方へ窪んだ凹状に形成されている。上記膜体(21)は、例えばステンレス鋼製の膜体(21)により構成されている。
上記支持部材(15)は、ファン本体(11)の前面外周部を構成しており、前面部(12)において、膜状振動体(20)の外周側に形成されている支持部材(15)には、圧電素子(24)及び基板(23)に比べて剛性の大きい部材が用いられている。支持部材(15)は、外周形状が矩形状に形成され、内周形状が円形に形成されている。支持部材(15)の内周には、膜状振動体(20)の基板(23)の外周部が連結され、該支持部材(15)の外周は側面部(14)に連結されている。上記支持部材(15)は、膜状振動体(20)を支持して、固定部材を構成している。上記支持部材(15)には、ファン本体(11)の外部から空気室(17)へ空気を取り込むための吸気孔(16)が複数形成されている。上記各吸気孔(16)は、吸気通路(16)を構成している。上記吸気孔(16)は、ファン本体(11)の外部から空気室(17)に向かって細くなるテーパ状に形成されている。尚、吸気孔(16)は、側面部(14)に形成してもよいし、基板(23)に形成してもよい。
上記前面部(12)では、圧電素子(24)の上面が縮んで下面が伸びるように圧電素子(24)に電圧を印加すると、圧電素子(24)と共に、基板(23)が前面側に屈曲する。また、圧電素子(24)の上面が伸びて下面が縮むように電圧を印加すると、圧電素子(24)と共に基板(23)が背面側に屈曲する。上記前面部(12)では、図5及び図6に示すように、駆動体(22)の屈曲に伴って膜体(21)がファン本体(11)の厚さ方向に振動する。
上記背面部(13)の中央部には、空気室(17)の空気をファン本体(11)の外部へ排出するための排気孔(18)が複数形成されている。上記各排気孔(18)は排気通路を構成している。この排気孔(18)は、背面部(13)のうち膜状振動体(20)に対面する部分にのみ形成され、空気室(17)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成されている。また、背面部(13)は、膜体(21)と同様に、例えばステンレス鋼製の膜体(21)により構成されている。
ここで、本発明の特徴である熱交換器(30)の構成について説明する。
図1に示すように、上記熱交換器(30)は、発泡金属型の熱交換器(30)を形成している。上記熱交換器(30)は、一組のヘッダ(31a,32b)と、複数の伝熱管(32)と、伝熱フィンを形成する発泡金属(33)とを備えている。
上記一組のヘッダ(31a,32b)は、円筒状に形成された上部ヘッダ(31a)と下部ヘッダ(31b)とで形成され、上記熱交換器(30)の上下両端部に取り付けられる。上記両ヘッダ(31a,32b)には、それぞれに冷媒配管(34)が接続され、熱交換器に冷媒が導入または導出されるように構成されている。上記伝熱管(32)は、扁平な中空板状に形成され、上記上部ヘッダ(31a)及び下部ヘッダ(31b)の長手方向に所定の間隔(ピッチ)を持って複数個並設され、上記上部ヘッダ(31a)と下部ヘッダ(31b)との間に亘って取り付けられている。上記伝熱管(32)の内部は、上記上部ヘッダ(31a)及び下部ヘッダ(31b)の内部に連通し、冷媒が両ヘッダ(31a,31b)の間を、上記伝熱管(32)を通じて流通するよう構成されている。
上記発泡金属(33)は、空気がその内部を流動できるようなポーラス(多孔質孔)構造に構成されて熱交換器(30)を通過する空気の流れを乱すための迂曲する多数の空気流路を形成している。そして、上記発泡金属(33)は、上記複数の伝熱管(32)の長手方向に亘って、且つ隣り合う伝熱管(32)に連続して配設され、該複数の伝熱管(32)の左右両側面をロウ付け(または熱溶着)して固定される。
−運転動作−
次に、本実施形態1に係る空気熱交換ユニット(1)の運転動作について説明する。
まず、送風ファン(10)の送風動作について説明する。上記送風ファン(10)の送風動作では、図5に示す駆動体(22)を前面側(外側)が反るように屈曲させることによって膜体(21)を空気室(17)の外方に振れさせる第1動作と、図6に示す駆動体(22)を背面側(内側)が反るように屈曲させることによって膜体(21)を空気室(17)の内方に振れさせる第2動作とが交互に行われる。第1動作は、圧電素子(24)の上面が縮んで下面が伸びるように圧電素子(24)に所定の電圧を印加することによって行われる。第2動作は、圧電素子(24)の上面が伸びて下面が縮むように圧電素子(24)に所定の電圧を印加することによって行われる。
この送風ファン(10)では、第1動作と第2動作との繰り返しによって、吸気孔(16)を通じて取り込まれた空気が、排気孔(18)を通じてファン本体(11)の外部の熱交換器(30)へ吹き出される。吸気孔(16)からは、膜状振動体(20)の変形によって空気室(17)の容積が拡大する際に、ファン本体(11)の外部の空気が取り込まれる。排気孔(18)からは、主に、膜体(21)が内方に振れる過程で、空気室(17)の中央部の空気が膜体(21)によってファン本体(11)の外部へ押し出される。
次に、空気熱交換ユニット(1)の熱交換動作について説明する。上記送風ファン(10)から排気された空気は、空気噴流を形成して熱交換器(30)に吹き出され、発泡金属(33)に形成された複数の孔部内に流入する。上記発泡金属(33)は、ポーラス(多孔質)構造であり、複雑な空気流路を形成する一方、伝熱管(32)から冷媒熱が伝導しているので、上記空気噴流は、空気流路を通過しながら冷媒との間で熱交換を行う。その後、空気噴流は、発泡金属(33)に形成された孔部を通過して熱交換器(30)の外部に排気される。
−実施形態1の効果−
上記本実施形態によれば、伝熱フィンを形成する発泡金属(33)には、複雑な空気流路を有する孔部が形成されているので、送風ファン(10)から排気された空気噴流を乱す一方、伝熱面積を大きくすることができる。これにより、熱交換器(30)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。
〈発明の実施形態2〉
次に、本発明の実施形態2について説明する。
本実施形態2は、本実施形態1に係る空気熱交換ユニット(1)が、発泡金属型の熱交換器(30)を設けたのに代えて、図7に示すように、空気熱交換ユニット(2)が、メッシュフィン型の熱交換器(40)を設けたものである。
具体的に、上記メッシュフィン型の熱交換器(40)は、冷媒配管に接続される伝熱管(41)と、複数枚のメッシュフィン(42)を重ねて構成した積層されたメッシュフィン(42)とを備えている。上記伝熱管(41)は、円筒状に形成され、上記積層されたメッシュフィン(42)を側面から貫通している。
上記送風ファン(10)から排気された空気は、空気噴流を形成して熱交換器(40)に吹き出され、積層されたメッシュフィン(42)に流入する。上記メッシュフィン(42)は、細かい網目状に形成されているため、上記積層されたメッシュフィン(42)は、熱交換器(40)を通過する空気の流れを乱すための迂曲する多数の空気流路を形成している。このため、積層されたメッシュフィン(42)は、複雑な空気流路を形成する一方、伝熱管(41)から冷媒熱が伝導しているので、上記空気噴流は、上記空気流路を通過しながら冷媒との間で熱交換を行う。その後、空気噴流は、積層されたメッシュフィン(42)を通過して熱交換器(40)の外部に排気される。
上記実施形態2によれば、上記メッシュフィン(42)は、細かい網目状に形成されているので、送風ファン(10)から送られた空気の流れを乱すことができる一方、伝熱面積を大きくすることができる。これにより、熱交換器(40)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。その他の構成及び効果は、実施形態1と同様である。
〈発明の実施形態3〉
次に、本発明の実施形態3について説明する。
本実施形態3は、本実施形態1に係る空気熱交換ユニット(1)が、発泡金属(33)型の熱交換器(30)を設けたのに代えて、図8に示すように、空気熱交換ユニット(3)が、伝熱管(50a,50b)を並べたフィンレス型の熱交換器(50)を設けたものである。
具体的に、上記フィンレス型の熱交換器(50)は、冷媒配管に接続される複数の伝熱管(50a,50b)を備えている。上記伝熱管(50a,50b)は、円筒状に形成され、上記送風ファン(10)の送風方向と直交する方向に平行に並べられた複数の伝熱管(50a,50b)で構成される伝熱管列が、送風ファン(10)の送風方向に2列に並べられている。上記送風方向の下流側の伝熱管列を構成する伝熱管(50b)は、上流側に並べられた伝熱管列を構成する伝熱管(50a)の間に並べられている。尚、各伝熱管(50a,50b)は、図示はしないが、冷媒配管と接続されている。
上記送風ファン(10)から排気された空気は、空気噴流を形成して、先ず送風方向の上流側に並べられた伝熱管(50a)の伝熱管列に衝突する。上記伝熱管(50a)の間を通過した空気噴流は、下流側に並べられた伝熱管(50b)の伝熱管列に衝突する。上記空気噴流は、伝熱管(50a,50b)に衝突しながら冷媒との間で熱交換を行う。上記2列の伝熱管列を通過した空気は、熱交換器(50)の外部に排気される。
上記実施形態3によれば、送風ファン(10)から排気された空気噴流と衝突する伝熱管(50a)が配列される伝熱管列と、該伝熱管(50a)を通過した空気噴流が衝突する伝熱管(50b)が配列される伝熱管列とを設けたため、該空気噴流を、伝熱管(50a)及び該伝熱管(50a)の隣りに配列される伝熱管(50b)のどちらかに衝突させることができる。これにより、伝熱面積を大きくさせることができる。この結果、熱交換器(50)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。その他の構成及び効果は、実施形態1と同様である。
〈実施形態3の変形例1〉
次に、実施形態3についての変形例1について説明する。
本変形例1は、実施形態3に係る空気熱交換ユニット(3)が、円筒形状の伝熱管(50a,50b)を並べたフィンレス型の熱交換器(50)を備えているのに代えて、図9に示すように、空気熱交換ユニット(3)が、三角形状の断面に形成された伝熱管(51a,51b)を並べたフィンレス型の熱交換器(51)を備えているものである。
具体的に、上記フィンレス型の熱交換器(51)は、冷媒配管に接続される複数の伝熱管(51a,51b)を備えている。上記伝熱管(51a,51b)は、断面が三角形状に形成され、上記送風ファン(10)の送風方向と直交する方向に平行に並べられた複数の伝熱管(51a,51b)で構成される伝熱管列が、送風ファン(10)の送風方向に2列に並べられている。上記送風方向の下流側の伝熱管列を構成する伝熱管(51b)は、上流側に並べられた伝熱管列を構成する伝熱管(51a)の間に並べられている。そして、各伝熱管(51a,51b)は、その上流面が、送風ファン(10)の送風方向に垂直となるよう平面部に形成されて並べられている。
上記送風ファン(10)から排気された空気は、空気噴流を形成して、先ず送風方向の上流側に並べられた伝熱管(51a)の伝熱管列に衝突する。上記伝熱管(51a)の間を通過した空気噴流は、下流側に並べられた伝熱管(50b)の伝熱管列に衝突する。このとき、空気噴流は、各伝熱管(51a,51b)の上流面に形成した平面部に衝突して冷媒との間で熱交換を行う。
上記変形例1によれば、各伝熱管(51a,51b)の上流面を、送風ファン(10)から送られる空気噴流に垂直な平面部に形成しているので、該空気噴流を伝熱管(51a,51b)の上流面に衝突させることで伝熱面積を大きくすることができる。これにより、熱交換器(51)を通過する空気と冷媒との間での熱伝達率を向上させることができる。その他の構成及び効果は、実施形態3と同様である。
〈実施形態3の変形例2〉
次に、実施形態3についての変形例2について説明する。
本変形例2は、上記実施形態3の変形例1に係る空気熱交換ユニット(3)が、三角形の断面に形成された伝熱管(51a,51b)を並べた熱交換器(51)を備えているのに代えて、図10に示すように、空気熱交換ユニット(3)が、四角形の断面に形成された伝熱管(52a,52b)を並べたフィンレス型の熱交換器(52)を備えているものである。
具体的に、上記フィンレス型の熱交換器(51)は、冷媒配管に接続される複数の伝熱管(52a,52b)を備えている。上記伝熱管(52a,52b)は、断面が四角形状に形成され、上記送風ファン(10)の送風方向と直交する方向に平行に並べられた複数の伝熱管(52a,52b)で構成される伝熱管列が、送風ファン(10)の送風方向に2列に並べられている。上記送風方向の下流側の伝熱管列を構成する伝熱管(52b)は、上流側に並べられた伝熱管列を構成する伝熱管(52a)の間に並べられている。そして、各伝熱管(52a,52b)は、その上流面が送風ファン(10)の送風方向に垂直となるよう平面部に形成されて並べられている。その他の構成及び効果は、実施形態3の変形例1と同様である。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態3の変形例1及び2について伝熱管の断面形状は、少なくとも1つの平面部を有する多角形状であればよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、送風ファンから送られる空気流に対応する熱交換器の構成について有用である。
本実施形態1に係る空気熱交換ユニットを示す概略斜視図である。 本実施形態に係る送風ファンユニットを示す概略斜視図である。 (A)は、送風ファンの背面側を示す平面図であり、(B)は、送風ファンの前面側を示す平面図である。 図3に係るIV−IV線断面図である。 図4における送風ファンの吸気動作を示す側面断面図である。 図4における送風ファンの排気動作を示す側面断面図である。 本実施形態2に係る空気熱交換ユニットを示す概略斜視図である。 本実施形態3に係る空気熱交換ユニットを示す模式図である。 本実施形態3の変形例1に係る空気熱交換ユニットを示す模式図である。 本実施形態3の変形例2に係る空気熱交換ユニットを示す模式図である。
符号の説明
10 送風ファン
11 ファン本体
16 吸気孔
17 空気室
18 排気孔
20 膜状振動体
30 発泡金属型の熱交換器
32 伝熱管(発泡金属型の熱交換器)
33 発泡金属
40 メッシュフィン型の熱交換器
41 伝熱管(メッシュフィン型の熱交換器)
42 積層メッシュフィン
50 (円筒形状伝熱管)熱交換器
50a (円筒形状)伝熱管
50b (円筒形状)伝熱管
51 (三角形状伝熱管)熱交換器
51a (三角形状)伝熱管
51b (三角形状)伝熱管
52 (四角形状伝熱管)熱交換器
52a (四角形状)伝熱管
52b (四角形状)伝熱管

Claims (6)

  1. 熱交換器(30,40,50)と、該熱交換器(30,40,50)の空気上流側に設置される送風ファン(10)とを備え、
    上記送風ファン(10)は、片面に膜状振動体(20)を有する中空板状のファン本体(11)を備え、上記膜状振動体(20)の振動によって吸気通路(16)からファン本体(11)内の空気室(17)内に空気を取り込み、該排気通路(18)から上記熱交換器(30,40,50)に向かって空気を排出させるよう構成され、
    上記送風ファン(10)から排出された空気が、上記熱交換器(30,40,50)を通過する際に冷媒と熱交換する熱交換ユニットであって、
    上記熱交換器(30,40,50)には、該熱交換器(30,40,50)を通過する空気の流れを乱すための迂曲する多数の空気流路が形成されている
    ことを特徴とする空気熱交換ユニット。
  2. 請求項1において、
    上記熱交換器(30)は、並列に配置された多数の伝熱管(32)と、該伝熱管(32)の周囲に設けられ、複数の孔が形成された発泡金属(33)とを備え、
    上記発泡金属(33)は、上記迂曲する多数の空気流路を形成している
    ことを特徴とする空気熱交換ユニット。
  3. 請求項1において、
    上記熱交換器(40)は、並列に配置された多数の伝熱管(41)と、該伝熱管(41)の周囲に設けられ、積層された複数のメッシュフィン(42)とを備え、
    上記複数のメッシュフィン(42)は、上記迂曲する多数の空気流路を形成している
    ことを特徴とする空気熱交換ユニット。
  4. 請求項1において、
    上記熱交換器(50)は、送風ファン(10)からの空気の流れと直交する方向に平行に複数の伝熱管(50a,50b)が配列されてなる伝熱管列が、上記空気の流れ方向に複数平行に設けられ、
    1の伝熱管列の伝熱管(50b)は、該1の伝熱管列と相隣る伝熱管列の伝熱管(50a)の間に位置している
    ことを特徴とする空気熱交換ユニット。
  5. 請求項4において、
    上記各伝熱管(51a,51b,52a,52b)の上流面は、上記送風ファン(10)の空気流と垂直になる平面部に形成されている
    ことを特徴とする空気熱交換ユニット。
  6. 請求項5において、
    上記各伝熱管(51a,51b,52a,52b)の断面形状は、三角形状または四角形状に形成されている
    ことを特徴とする空気熱交換ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013504029A (ja) * 2009-09-02 2013-02-04 インヴェンサー ゲーエムベーハー 収着機内の熱交換器のための冷媒の表面供給及び分配
WO2015084108A1 (en) * 2013-12-05 2015-06-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Air conditioner
JP2019065844A (ja) * 2017-09-30 2019-04-25 研能科技股▲ふん▼有限公司 流体装置の制御方法

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