JP2009120019A - 車載電力供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車輌のバッテリ上がりが発生することを防止でき、また、車輌に搭載された車載機器へ電力を供給するための電力ケーブルの配設スペース不足などの問題を解決することができる車載電力供給システムを提供する。
【解決手段】車輌1のエンジン2の動力を基にオルタネータ3が発電する電力及びこれをバッテリ4に蓄積した電力を、始動装置41及び遠隔施錠解錠装置42等へ電力ケーブルなどを介して供給する。また、オルタネータ3が発電した電力を、電力送信部10及び電力受信部20により、ルームランプ51及びマップランプ52等の車載機器へ無線給電する。電力送信部10及び電力受信部20による無線給電は、磁気結合共鳴又は電磁誘導等の技術を用いて実現することができる。
【選択図】図1
【解決手段】車輌1のエンジン2の動力を基にオルタネータ3が発電する電力及びこれをバッテリ4に蓄積した電力を、始動装置41及び遠隔施錠解錠装置42等へ電力ケーブルなどを介して供給する。また、オルタネータ3が発電した電力を、電力送信部10及び電力受信部20により、ルームランプ51及びマップランプ52等の車載機器へ無線給電する。電力送信部10及び電力受信部20による無線給電は、磁気結合共鳴又は電磁誘導等の技術を用いて実現することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車輌に搭載された発電機及びバッテリの電力を車載機器へ供給すると共に、バッテリに蓄積した電力の極端な低下を防止することができる車載電力供給システムに関する。
近年、車輌の安全性、利便性、快適性及び商品力等の観点から、車輌に搭載される車載機器の数は増加の一途をたどっている。例えば、車輌の走行中に動作する電動ブレーキ及び電動パワーステアリング等の車載機器の他に、停車中にも動作するカーナビゲーション装置、遠隔施錠解錠システム及びランプ等の車載機器が車輌に搭載されている。
これらの車載機器が動作するための電力は、車輌の原動機の動力を基に電気を発生する発電機から供給される。また、車輌の停車中、即ち原動機が停止した状態では、車輌に搭載されたバッテリから車載機器へ電力が供給される。しかし、バッテリに蓄えることができる電力は有限であり、停車中に車載機器を長期に亘って使用することにより、所謂バッテリ上がりを招来する虞がある。更には、車輌に搭載される車載機器の数の増加に伴って、バッテリ上がりが発生する可能性が増大するという問題がある。
特許文献1においては、バッテリ上がりを未然に防ぐことを目的としたバッテリ上がり防止装置が提案されている。このバッテリ上がり防止装置は、イグニッションスイッチがオフされた後に動作中の負荷の種類、暗電流値、バッテリの残量及び外気温等のパラメータを考慮して、負荷への電力を遮断する基準時間を設定する。次いでバッテリ上がり防止装置は、イグニッションスイッチがオフされた後に車輌の全座席に乗員がいない状態での経過時間が基準時間を超えたときに、負荷への電力を遮断する。
また、車輌の発電機及びバッテリと各車載機器とは電力ケーブルなどにより接続され、この電力ケーブルを介して電力の供給が行われる。発電機及びバッテリは車輌前部などの一箇所に配設されるが、各車載機器は車輌全体に亘って適所に配設されるため、電力ケーブルは発電機及びバッテリから各車載機器まで車輌の隅々に亘って配設する必要がある。しかし、車輌中における電力ケーブルの配設スペースには限りがあるため、車載機器の数が増加することによって電力ケーブルの配設が困難になるという問題がある。また、近年の車載機器は高度化され、複数の車載機器の間で情報の授受を行う場合があり、各車載機器は情報伝達用の通信ケーブルなどで接続される。このため、通信ケーブルの数が増加することによって、電力ケーブルの配設がより困難になる。また、電力ケーブルの数が増大することによって、車輌の重量が増大するという問題もある。
特許文献2においては、ダッシュパネルを境にエンジンルーム側に配されたワイヤーハーネスと車室側に配されたワイヤーハーネスとを電気的に接続するための電気接続構造が提案されている。この電気接続構造では、各ワイヤーハーネスにそれぞれ接続可能な第1コネクタおよび第2コネクタを有する電気接続箱を備え、第1コネクタが貫通可能な貫通穴をダッシュパネルに形成し、貫通穴に第1コネクタを貫通させた状態で電気接続箱をダッシュパネルに固定する。この構造により、ダッシュパネルを通じてのエンジンルーム側回路と車室側回路との電気的接続を、簡素な構造で、効率よく、容易に行うことができる。
特開2005−354827号公報
特開2002−2414号公報
特許文献1に記載のバッテリ上がり防止装置は、イグニッションスイッチがオフされたときに基準電圧を設定し、車輌の全座席に乗員がいない状態での経過時間が基準時間を超えた場合に電力を遮断する構成であるため、車載機器の使用状況などによっては基準時間が適切でない場合もあり、必ずしもバッテリ上がりを防止することができるわけではなく、基準時間に達する前にバッテリ上がりが発生する虞がある。
特許文献2に記載の電気接続構造は、ダッシュパネルを境としたワイヤーハーネスの配設については効果があるが、車輌のそれ以外の部分については効果がない。よって、車輌中にケーブル又はワイヤーハーネス等を配設するためのスペースが不足するという問題を根本的に解決することはできない。
また、車輌のドアにはランプ、窓ガラスを開閉するための装置、ロック機構及びドアミラーを調整するための装置等の種々の車載機器が配設されている。車輌のドアは開閉されるため、発電機又はバッテリからドア内の車載機器まで電力を供給する電力ケーブルは、ドアのヒンジ部分などの内部を通して配設される。ヒンジ部分などの内部のスペースは非常に限られており、このスペースを通すことができるケーブルの数には更に厳しい制約がある。また、ドアの開閉が行われる都度、ケーブルに対する折り曲げ又はねじり等が生じるため、これらによる繰り返し応力に対応してケーブルの耐久性を高める必要がある。しかしながら、ケーブルの配設スペースの制限により、ケーブルの太さを増加させて耐久性を高めることは容易にはできないという問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、発電機及びバッテリから第1の車載機器へ電力を供給すると共に、発電機が発電した電力を無線にて第2の車載機器へ供給する構成とすることにより、第2の車載機器によってバッテリに蓄積された電力が消費されることがなく、バッテリ上がりを防止することができ、また、第2の車載機器へ電力を供給するための電力ケーブルを必要としない車載電力供給システムを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、無線にて受信した電力を蓄積する蓄積手段を備えて、第2の車載機器へ蓄電手段から電力を供給する構成とすることにより、車輌が停車した場合、即ち原動機が停止して発電機による発電を行うことができない場合においても第2の車載機器を動作させることができる車載電力供給システムを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、第1の車載機器には、車輌の原動機を始動するための始動装置を含む構成とすることにより、バッテリ上がりを防止して確実に原動機を始動することができる車載電力供給システムを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、第2の車載機器には、車輌のドアに搭載された機器を含む構成とすることにより、電力ケーブルの配設が困難なドアの車載機器について、電力ケーブルによる発電機との接続を行う必要がなく、電力ケーブルの配設スペース及び耐久性等の問題を解決することができる車載電力供給システムを提供することにある。
第1発明に係る車載電力供給システムは、車輌に搭載され、該車輌の原動機の動力を基に電力を発生する発電機と、該発電機が発電した電力を蓄積するバッテリとを備え、前記発電機又は前記バッテリからの電力を複数の車載機器へ供給する車載電力供給システムにおいて、前記発電機及び前記バッテリからの電力が供給される第1の車載機器と、前記発電機が発電した電力を無線給電する給電手段と、該給電手段により無線給電された電力が供給される第2の車載機器とを備えることを特徴とする。
本発明においては、車輌の原動機の動力を基に発電機が発電する電力、又はこれをバッテリに蓄積した電力を第1の車載機器へ供給する。第1の車載機器は、例えば原動機を始動するための始動装置、及び遠隔でドアの施錠/解錠を行うためのシステム等のように車輌を走行させるために不可欠な装置とすればよい。また、発電機が発生した電力を第2の車載機器へ無線給電する。バッテリに蓄積された電力は無線送信されず、第2の車載機器によりバッテリの電力が消費されることはない。発電機と第2の車載機器とを電力ケーブルなどで直接的に接続する必要もない。第2の車載機器は、例えばルームランプ、マップランプ、カーナビゲーション装置及びオーディオ装置等のように車輌の走行に必ずしも必要ではない装置とすればよい。電力の無線給電は、磁気結合共鳴(Coupled Magnetic Resonances)又は電磁誘導等の技術を用いて実現することができる。
また、第2発明に係る車載電力供給システムは、前記給電手段により無線給電された電力を蓄積し、前記第2の車載機器へ電力を供給する蓄電手段を更に備えることを特徴とする。
本発明においては、無線給電された電力を蓄積する蓄積手段を搭載し、発電機による発電が停止された場合には蓄積手段から第2の車載機器へ電力を供給する。電力の蓄積には、ニッケル水素電池若しくはリチウムイオン電池等の二次電池、又はコンデンサ等を用いることができる。これにより、車輌が停車して原動機が停止され、発電機による発電を行うことができない場合であっても、第2の車載機器へ電力を供給することができる。
また、第3発明に係る車載電力供給システムは、前記第1の車載機器には、前記原動機を始動する始動装置を含むことを特徴とする。
本発明においては、上述の第1の車載機器には、車輌の原動機を始動するための始動装置を含むものとし、始動装置には発電機及びバッテリからの電力を供給する。これにより、車輌の停車時に始動装置へバッテリから電力が供給されるため、原動機を始動して車輌の走行を開始することができる。
また、第4発明に係る車載電力供給システムは、前記第2の車載機器には、前記車輌のドアに搭載された機器を含むことを特徴とする。
本発明においては、上述の第2の車載機器には、車輌のドアに搭載された機器を含むものとし、これらの機器には無線給電を行う。これらの機器には、例えばドアのランプ、窓ガラスを開閉するための装置、ロック機構及びドアミラーを調整するための装置等がある。発電機からドアのヒンジ部分などを通して第2の車載機器まで電力ケーブルを配設する必要がないため、電力ケーブルを用いて発電機及び第2の車載機器を接続する場合に生じる配設スペース不足及び電力ケーブルの耐久性等に係る問題が発生しない。
本発明による場合は、発電機及びバッテリから第1の車載機器へ電力を供給すると共に、発電機が発電した電力を第2の車載機器へ無線給電する構成とすることにより、第2の車載機器によりバッテリの電力が消費されることがないため、バッテリ上がりが発生する虞を低減でき、車輌の原動機の始動に係る信頼性を高めることができる。また、発電機と第2の車載機器とを電力ケーブルなどで直接的に接続する必要がないため、電力ケーブルの配設スペース不足を解消することができると共に、電力ケーブルの搭載数削減によるコストの低減及び第2の車載機器の配設位置に係る自由度の向上等の効果をも有する。
また、本発明による場合は、無線給電された電力を蓄積する蓄積手段を備えて、第2の車載機器へ蓄電手段から電力を供給する構成とすることにより、車輌が停車して原動機が停止され、発電機による発電を行うことができない場合であっても、第2の車載機器へ電力を供給することができ、第2の車載機器を使用することができるため、第2の車載機器の利便性を向上することができる。
また、本発明による場合は、第1の車載機器には、車輌の原動機を始動する始動装置を含む構成とすることにより、上述のようにバッテリ上がりの虞が低減されているため、原動機の始動をより確実に行うことができ、車輌の走行を開始することができる。よって、車輌の走行に係る信頼性を向上することができる。
また、本発明による場合は、第2の車載機器には、車輌のドアに搭載された機器を含む構成とすることにより、ドアのヒンジ部分などを通して電力ケーブルを配設する必要がないため、電力ケーブルの配設スペース及び耐久性等の問題を解決することができる。これにより、車輌のコストを低減することができ、車輌のドアに係る設計の自由度を向上することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に係る車載電力供給システムの構成を示すブロック図である。なお、図1においては、各ブロック間の電力の供給経路を実線で図示してある。図において破線で示した1は車輌であり、車輌1には走行のための動力源をなすエンジン2が搭載してある。エンジン2は、燃料の燃焼により生じるエネルギーを回転軸の回転力に変換する機構である。
また、車輌1にはエンジン2による回転力を電力に変換するオルタネータ3が搭載してある。オルタネータ3は、エンジン2に連結された界磁の回転子及び電気子の固定子により、回転力を交流の電力に変換すると共に、ダイオードなどで構成された整流回路により交流の電力を直流の電力に変換して出力するようにしてある。オルタネータ3は、バッテリ4、始動装置41及び遠隔施錠解錠装置42等が接続された電力ケーブルなどによる電力供給経路と、電力送信部10が接続された電力供給経路とに、変換した直流の電力をそれぞれ出力するようにしてある。なお、この2つの電力供給経路は、直接的に接続されていない。
バッテリ4は、例えば鉛蓄電池であり、電極及び電解液の化学反応により充放電を行うようにしてある。バッテリ4は、オルタネータ3から電力が供給されている場合にはこの電力を蓄積し、オルタネータ3から電力が供給されていない場合には蓄積した電力を始動装置41及び遠隔施錠解錠装置42等へ供給するようにしてある。なお、バッテリ4に蓄積された電力が電力送信部10へ供給されることがないようにオルタネータ3の内部回路は構成してある。
始動装置41は、図示しないイグニッションスイッチに対するユーザの操作に応じて、停止状態のエンジン2を回転させることにより、エンジン2の始動を行う装置、所謂セルモータである。始動装置41は、バッテリ4から供給される電力により動作する。
遠隔施錠解錠装置42は、ユーザが所持するキーホルダ型などの通信機から車輌1へ送信された無線信号に応じて、車輌1のドアの施錠/解錠を行う、又はカード型の通信機を所持するユーザが車輌1から所定範囲内に近付いた場合若しくは車輌1の特定個所にユーザが触れた場合等にドアの施錠/解錠を行う装置である。遠隔施錠解錠装置42は、ユーザが所持する通信機からの無線信号を受信する受信回路、ドアの鍵を動作させて施錠/解錠を行うためのアクチュエータ、及びこれらを制御する制御回路等を有している。遠隔施錠解錠装置42は、オルタネータ3又はバッテリ4から供給される電力により動作する。
電力送信部10は、オルタネータ3から供給された電力を、磁気結合共鳴の技術を用いて電力受信部20へ無線にて送信するようにしてある。即ち、電力送信部10及び電力受信部20は無線給電を行うようにしてある。図2は、電力送信部10及び電力受信部20の構成を示すブロック図である。電力送信部10は変換部11及び送信コイル12を有しており、電力受信部20は受信コイル21及び変換部22を有している。電力送信部10の変換部11は、オルタネータ3から与えられる直流の電力を周波数が数MHz程度の交流の電力に変換して送信コイル12へ与えるようにしてある。
電力送信部10の送信コイル12と、電力受信部20の受信コイル21とは、自己共振の周波数がそれぞれ略等しいコイルである。各コイルの自己共振の周波数は、コイルのインダクタンスL及びコイルが潜在的に有する自己容量Cにて決定され、コイルを構成する金属線の材質、全長、太さ、巻き数及び線間の距離等による。また、送信コイル12及び受信コイル21の間の距離は、1〜2m以内であることが望ましい。
変換部11にて変換された交流の電力が送信コイル12に与えられた場合、送信コイル12の周囲に磁場が形成され、等しい自己共振周波数を有する受信コイル21がこの磁場に共振(共鳴)して振動し、受信コイル21に起電力が生じる。これにより、送信コイル12から受信コイル21への電力の無線送信を効率的に行うことができ、受信コイル21は受信した電力を変換部22へ与える。変換部22は、受信コイル21にて受信した交流の電力を直流に変換して出力するようにしてある。
自己共振周波数が等しい送信コイル12及び受信コイル21の間では、共鳴により強力な磁場の結合が生じる。この状態においては高効率で無線による電力の送受信を行うことができ、また、送信コイル12及び受信コイル21の間に金属又は人間等の障害物が存在している場合であっても電力の送受信の効率はほとんど低減されない。
よって、車輌1内において送信コイル12及び受信コイル21の配設位置の自由度は高く、車輌1内の限られたスペースを有効に活用して車載機器を配設することができる。また、可搬型のPC(パーソナルコンピュータ)などに受信コイル21を搭載することによって、車輌1内でユーザがPCをシガーソケットなどに接続することなく利用することも可能となる。
電力受信部20は、二次電池8、ルームランプ51、マップランプ52、ミラー調整装置53、オーディオ装置54及び窓開閉装置55等に電力ケーブルなどの電力供給経路を介して接続してあり、受信した電力をこれらの車載機器に供給するようにしてある。
二次電池8は、ニッケル水素電池又はリチウムイオン電池等の化学電池で構成されている。二次電池8は、電力受信部20から電力が供給されている場合にはこの電力を蓄積し、電力受信部20から電力が供給されていない場合には蓄積した電力をルームランプ51、マップランプ52、ミラー調整装置53、オーディオ装置54及び窓開閉装置55等へ供給するようにしてある。
ルームランプ51及びマップランプ52は、車輌1の車室内の例えば天井などに配設され、ユーザによるスイッチ操作又はドアの開閉等に応じて点灯/消灯を行うようにしてある。ミラー調整装置53は、図示しないサイドミラーの角度を調整するための装置であり、ユーザによるスイッチ操作に応じてモータ又はアクチュエータ等を作動させ、サイドミラーの角度を変更するようにしてある。オーディオ装置54は、CDプレーヤ、MDプレーヤ又はラジオ等の装置である。窓開閉装置55は、ユーザのスイッチ操作に応じて車輌1の窓の開閉を行うものであり、所謂パワーウインドウ装置である。
車輌1が停車してエンジン2が停止した場合、オルタネータ3は発電を行うことができないため、電力送信部10は電力を送信することがでず、電力受信部20は電力を受信して各車載機器へ供給することができない。この場合、ルームランプ51、マップランプ52、ミラー調整装置53、オーディオ装置54及び窓開閉装置55等の車載機器は、二次電池8から供給される電力により動作する。二次電池8に蓄積された電力は、始動装置41及び遠隔施錠解錠装置42のように車輌1が走行を開始するのに必要な車載機器には供給されていないため、車輌1の停車後に全てが消費されても問題ない。即ち、電力受信部20及び二次電池8から電力が供給される車載機器は、車輌1の走行を開始するためには直接的に必要とされない機器であることが望ましく、図示の車載機器の他に例えばカーナビゲーション装置、テレビジョン装置、後方視認用カメラ、側方視認用カメラ、ヘッドライト、バックライト及びフォグランプ等の車載機器を含む構成であってもよい。
これに対して、バッテリ4に蓄積された電力は、始動装置41がエンジン2を始動する際に必要である。よって、オルタネータ3及びバッテリ4から電力が供給される車載機器は、始動装置41及び遠隔施錠解錠装置42等のように車輌1の始動に必要な機器、又は、車輌1が停車した後に動作しない機器若しくは停車後に動作しても消費電力が小さい機器であることが望ましい。車輌1が停車した後に動作しない車載機器として、例えば電動パワーステアリング装置及び自動変速機の制御装置等を含む構成であってもよい。また、停車後に動作しても消費電力が小さい車載機器として、時計及びデータを記憶する揮発性メモリ等を含む構成であってもよい。
このように、各車載機器の使用目的、使用時期及び消費電力等を考慮して、オルタネータ3及びバッテリ4から電力を供給する車載機器と、電力受信部20及び二次電池8から電力を供給する車載機器とに適切に分類することによって、バッテリ4に蓄積された電力が過度に消費されてバッテリ上がりが発生することを防止できる。
また、本実施の形態に係る車載電力供給システムは、オルタネータ3に接続された電力送信部10から電力を無線にて電力受信部20へ送信する構成であるため、バッテリ4に蓄積された電力がルームランプ51、マップランプ52、ミラー調整装置53、オーディオ装置54及び窓開閉装置55等の車載機器によって消費されることを確実に防止できる。また、電力送信部10及び電力受信部20が無線での電力供給を行うことによって、電力送信部10及び電力受信部20を電力ケーブルで接続する必要がないため、電力ケーブルの削減を実現することができ、電力ケーブルの配設スペース不足の問題を解決することができる。
なお、本実施の形態においては、電力送信部10及び電力受信部20が磁気結合共鳴による電力の送受信を行う構成としたが、これに限るものではなく、電磁誘導による電力の送受信を行う構成であってもよい。また、車載電力供給システムがニッケル水素電池又はリチウムイオン電池等の二次電池8を搭載する構成としたが、これに限るものではなく、コンデンサなどを搭載して電力を蓄積する構成としてもよい。また、車載電力供給システムが二次電池8又はコンデンサ等を搭載せず、電力受信部20が受信した電力の蓄積を行わない構成であってもよい。また、車載電力供給システムは電力受信部20を1つ備える構成としたが、これに限るものではなく、複数の電力受信部20を備える構成であってもよい。同様に、電力送信部10を複数備える構成であってもよい。また、電力受信部20を車輌1の車載機器にそれぞれ搭載する構成としてもよい。
(変形例)
図3は、変形例に係る車載電力供給システムの構成を示すブロック図である。変形例に係る車載電力供給システムは、電力受信部20を複数備える構成である。一の電力受信部20は、二次電池8、ルームランプ51、マップランプ52、ミラー調整装置53及びオーディオ装置54等に受信した電力を供給するようにしてあり、車輌1の適所に配設される。他の電力受信部20は、窓開閉装置55と共に車輌1のドア1aに配設され、電力送信部10から送信された電力を窓開閉装置55へ供給するようにしてある。
図3は、変形例に係る車載電力供給システムの構成を示すブロック図である。変形例に係る車載電力供給システムは、電力受信部20を複数備える構成である。一の電力受信部20は、二次電池8、ルームランプ51、マップランプ52、ミラー調整装置53及びオーディオ装置54等に受信した電力を供給するようにしてあり、車輌1の適所に配設される。他の電力受信部20は、窓開閉装置55と共に車輌1のドア1aに配設され、電力送信部10から送信された電力を窓開閉装置55へ供給するようにしてある。
このように、ドア1aに配設される窓開閉装置55などの車載機器に電力を供給する電力受信部20をドア1aに配設することにより、車輌1の本体部分からドア1aへ電力ケーブルなどを配設する必要がない。よって、従来の車輌においてドアのヒンジ部分などを通して電力ケーブルを配設する場合に生じる配設スペースの不足及び電力ケーブルの耐久性等に係る問題を解消することができる。なお図3においては、車輌1のドア1aに搭載した電力受信部20が電力を供給する車載機器を窓開閉装置55としたが、これに限るものではなく、その他のドア1aに配設された車載機器へ電力受信部20が電力を供給する構成としてもよい。また、ドア1aに配設された電力受信部20が受信した電力を蓄積する二次電池8などの蓄積手段を、ドア1aに更に配設する構成としてもよい。
1 車輌
1a ドア
2 エンジン(原動機)
3 オルタネータ(発電機)
4 バッテリ
8 二次電池(蓄積手段)
10 電力送信部(給電手段)
20 電力受信部(給電手段)
41 始動装置(第1の車載機器)
42 遠隔施錠解錠装置(第1の車載機器)
51 ルームランプ(第2の車載機器)
52 マップランプ(第2の車載機器)
53 ミラー調整装置(第2の車載機器)
54 オーディオ装置(第2の車載機器)
55 窓開閉装置(第2の車載機器)
1a ドア
2 エンジン(原動機)
3 オルタネータ(発電機)
4 バッテリ
8 二次電池(蓄積手段)
10 電力送信部(給電手段)
20 電力受信部(給電手段)
41 始動装置(第1の車載機器)
42 遠隔施錠解錠装置(第1の車載機器)
51 ルームランプ(第2の車載機器)
52 マップランプ(第2の車載機器)
53 ミラー調整装置(第2の車載機器)
54 オーディオ装置(第2の車載機器)
55 窓開閉装置(第2の車載機器)
Claims (4)
- 車輌に搭載され、該車輌の原動機の動力を基に電力を発生する発電機と、該発電機が発電した電力を蓄積するバッテリとを備え、前記発電機又は前記バッテリからの電力を複数の車載機器へ供給する車載電力供給システムにおいて、
前記発電機及び前記バッテリからの電力が供給される第1の車載機器と、
前記発電機が発電した電力を無線給電する給電手段と、
該給電手段により無線給電された電力が供給される第2の車載機器と
を備えることを特徴とする車載電力供給システム。 - 前記給電手段により無線給電された電力を蓄積し、前記第2の車載機器へ電力を供給する蓄電手段を更に備えること
を特徴とする請求項1に記載の車載電力供給システム。 - 前記第1の車載機器には、前記原動機を始動する始動装置を含むこと
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電力供給システム。 - 前記第2の車載機器には、前記車輌のドアに搭載された機器を含むこと
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の車載電力供給システム。
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