JP2009119708A - 記録装置 - Google Patents

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亮彦 松原
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Abstract

【課題】 記録媒体幅より小さい幅の縁なし記録を行う場合でもキャリッジを予備吐出受けまで移動させる必要があり、その動作分の時間が増加してしまう。
また、従来の手法では予備吐出を行う場所が限定される為、任意の幅での縁なし記録が行えなかった。
【解決手段】
記録に寄与しない予備吐出を行うインクジェット記録装置において、記録媒体幅と画像データを解析し、復方向印字の際の予備吐出データを付加した吐出用データの生成手段を備える。
縁なし記録動作の際は必ず画像幅で吐出動作を行うことになる為、印字媒体の端まで移動しての予備吐出動作は不要となり、スループットを向上することができる。
また、予備吐出データでユーザがカットする為の位置を記録する為、無駄に消費していたインクを活用することになる。
これにより、ユーザにより印字後にカットする処理は必要になるが、印字媒体幅に制約されることなく縁なし記録が可能となる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関するものであり、特に記録ヘッドの回復手段である予備吐出制御方法に関するものである。
インクジェットプリンタでは、近年、銀塩写真なみの高画質記録が可能になり、これに伴い銀塩写真と同じく、光沢を有した記録媒体に縁なしで記録(以下、「縁なし記録」ともいう)を行うこと、つまり被記録材の端部に余白部が生じないように記録を行うことの需要が高まりつつあり、このような機能をもつインクジェットプリンタが提供されてきている。
端部の余白無し記録(縁なし記録)を行う場合には、記録されるメディアより大きな面積の範囲に対して記録を行う記録データを用い、記録媒体からはみ出すような範囲にインクの吐出動作を行う。従って、吐出されたインクのうち一部のインクは記録媒体上に着弾せず、記録媒体の外側に位置するプラテンに着弾することになる。このため、はみ出しインクが着弾する可能性のあるプラテンの所定範囲に、上記はみ出しインクを回収するためのインク機構を設け、これにより、はみ出しインクによるプラテン汚染を防止する構造を採用している場合が多い。
インクジェットプリンタなどのインクジェット方式を用いた記録装置では、記録ヘッドで吐出をしない状態がある一定時間以上続くと、インク吐出口内のインクが増粘して吐出不良を生じることがある。特に、最近は吐出するインク滴の微小化に伴い、インク吐出に及ぼす増粘の影響が相対的に大きくなるとともに、吐出エネルギー自体も小さくなるため、上述のインク増粘による吐出不良の問題はより重大となる傾向にある。
この現象を回避するために記録動作実行時に所定時間間隔、あるいはインク吐出口の使用率などを計算して、記録ヘッドの走査領域外に設けられたインク受容部(以下、予備吐出受けという)に対し、所定のドット数分のインク滴を吐出させることにより、吐出口付近の状態を一定状態に保持している。この動作を予備吐出動作という。
しかしながらこの手法では、一旦記録媒体からキャリッジを予備吐出受けまで移動させる必要がある為、記録時間を増加させることになり、スループットが低下するという欠点があった。
これらを軽減するためにプラテン上に複数の予備吐出受けを設けて、予備吐出動作を行う手法もある(特許文献1参照)。
また、上記の手法のように予備吐出受けを増やすのではなく、印字媒体の非印字領域に予備吐出を行う手法もある(特許文献2参照)。
特開2002−29039号公報「インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法」 特開平07−314708号公報「インクジェット記録装置および同記録装置を備えた電子機器」
しかしながら上述の手法では、記録媒体幅より小さい幅の縁なし記録を行う場合でもキャリッジを予備吐出受けまで移動させる必要があり、その動作分の時間が増加してしまう。
また、従来の手法では予備吐出を行う場所が限定される為、任意の幅での縁なし記録が行えなかった。
本発明は、上記の課題に鑑み為されたもので、下記のような手段を実施した。即ち、本発明では、
記録する画像の記録幅が記録媒体記録媒体の幅より小さい場合に、記録ヘッドの予備的な吐出をするため作成する予備吐出データとして可視画像を記録媒体に上書きするようにし、任意の画像記録幅に備えることができる。
可視画像は縁なし記録の際、記録媒体の切断位置を示すことになる。
本発明によれば、セットされている記録媒体より幅の小さい縁なし記録を行う場合、印字データにユーザが印字後にカットする為のラインの印字データに付加し、そのカットラインを印字することにより予備吐出を行うことで、記録動作中に記録媒体の端部まで予備吐出を行う必要がなくなる。
例えばキャリッジによるスキャンタイプの記録装置の場合、記録動作中は画像領域のみをスキャンすることになり、キャリッジ移動範囲はよりコンパクトになって、スループットは向上する。
さらに予備吐出として用いるインクでカットラインを作成することになり、インクの無駄を減らす効果もある。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づき説明する。
本発明の実施例について図面を用いて以下に説明する。
図1は本発明の実施形態であるインクジェット記憶装置の斜視図である。
このプロッタは、矢印A方向に搬送される記録媒体8が載置されるプラテン1を備えている。このプラテン1の上方には、プラテン1に対して平行に2本の走査レール(図示せず)が掛け渡されている。この捜査レールにはモータ3とベルト4によって矢印B、C方向(矢印A方向に直交する方向)に往復運動するキャリッジ5がスライド軸受け(図示せず)を介して取り付けられている。
また、キャリッジ5の移動経路に沿って、リニアスケール6が配置されている。リニアスケール6には、キャリッジ5の位置検出およびインク吐出タイミングを定めるための規則的なスリットが設けられている。さらに、このリニアスケール6のスリットを読み取るために、キャリッジ5に光学式リニアスケールセンサ(図示せず)が搭載されている。この光学式リニアスケールセンサから出力されるパルスをカウントすることにより、矢印B、C方向におけるキャリッジ5の位置が決定される。パルスカウントの初期化は、電源オン時に捜査レールの端部にあるホームポジション(HP)センサ(図示せず)の位置へキャリッジ5を移動させることにより行われる。
さらに、キャリッジ5には反射型光学センサ9が搭載されており、これにより記録媒体の端部の検出を行う。
図2は、本発明の一実施形態に係わるインクジェット記録装置の概略を示すブロック図である。このインクジェット記録装置は図示されていないホストコンピュータより印字ジョブデータを受信し、記録可能なラスタデータを生成する記録データ生成部10と、生成されたラスタデータを記録媒体上に記録する記録制御部20からなる。
記録データ生成部は図示されていないホストコンピュータより受信した印字ジョブデータを格納する受信バッファ11と、受信したデータを解析するデータ解析部12と、受信したデータから記録制御部20で記録可能なラスタデータを生成するラスタデータ生成部13と、生成されたラスタデータに予備吐出ドットを付加する予備吐出ドット生成部14と、生成したラスタデータを格納する送信バッファ15からなる。
図3は縁なし記録の実施図である。プラテン1の上に記録媒体2があり、記録媒体2より大きめの印字画像3を印字することにより縁なし記録を実現する。その際に用紙よりはみ出して吐出されるインクはインク受け4で回収する。
また、縁なし記録の際は印字開始前の予備吐出はこのインク受け4で行っている。そして、このインク受け4は縁なし記録を行う印字媒体の幅に合わせて複数箇所に設けてある。
次に図4を用いて記録データ生成部10の処理の流れを説明する。
まずホストコンピュータより縁なし印字ジョブデータを受信し、受信バッファ11へ格納(S21)する。データ解析部12で受信/格納したデータを解析し(S22)、セットしてある記録媒体幅と比較する(S23)。セットされている記録媒体の幅より画像領域が小さければ、予備吐出ドット生成部14でユーザが印字終了後にカットする為の目安となるカットラインを予備吐出用ドットで作成し付加する(S24)し、ラスタデータ生成部13でラスタデータを生成する(S25)。上記により生成されたラスタデータを送信バッファ15に格納し(S26)、記録制御部20へ送信する(S27)。
次に、本発明に関連する記録媒体送り方向(A)のカットラインについて図5を用いて説明する。本発明は双方向記録を前提としている。まず、往方向(B)印字では記録媒体は基準値にセットしてあるので、印字前に予備吐受け53で予備吐出を行ってから印字を行う。反対に復方向(C)印字の場合、従来の場合は予備吐受け54で予備吐を行う為にキャリッジを用紙端まで移動させる必要があった。しかし、本発明ではカットライン57を作成しながら予備吐出を行う。
次に、本発明に関連する予備吐出用データ上書き処理(S24)の詳細について図6と図7を用いて説明する。例として、ヘッドのノズル数を「7」とすると、ラスタデータ生成部13で生成された段階(S23)の1スキャン分の復方向の縁なし印字データは図5のようになる。
予備吐出ドット生成部14では実印字開始前に予備吐出に必要な吐出数までのドットに着目し、もし吐出しないドットがあれば必ず吐出するようにラスタデータを変更する。
図7は図6のラスタデータを予備吐出回数「3」として、予備吐出用データを上書きしたラスタデータである。
本発明はインクジェット方式の記録装置、とりわけ大判で高画質の記録装置に利用可能である。
本発明の一例としたインクジェット記録装置の斜視図である。 本発明の一例としたインクジェット記憶装置の概略ブロック図である。 本発明の一例としたインクジェット記憶装置の縁なし記録の例を示した概略図である。 本実施形態に関するインクジェット記憶装置の縁なし記録データ生成処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施したインクジェット記憶装置で縁なし記録を示した概略図である。 本発明の一例としたインクジェット記憶装置でヘッドのノズル数を「7」とした場合の復方向1スキャン分の縁なし印字データを示したものである。 図6で示したデータに対して本発明を予備吐出に必要なドットを「5」ドットとして予備吐出ドット付加処理を実施した場合の1スキャン分のデータを示したものである。
符号の説明
1 プラテン
5 キャリッジ
6 リニアスケール
9 反射型光学センサ

Claims (5)

  1. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    インクを吐出するノズル列を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドにより、前記記録媒体に画像を記録するための画像データを生成する画像データ生成手段と、
    画像とは無関係に予備的な吐出データを前記画像データに上書きする予備吐出データ上書き手段と、
    を有する記録装置において、
    前記予備吐出データ上書き手段で生成する予備的な吐出データは前記記録ヘッドの前記ノズル列方向に直線状に形成され、且つ前記ノズル列方向に直交する方向に少なく共複数ドット分形成される可視画像であることを特徴とする記録装置。
  2. 前記画像データの幅が前記記録媒体の幅より小さい場合に、前記予備的な吐出データによる可視画像を前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記可視画像は前記記録媒体の切断位置を示すことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記画像データの幅が前記記録媒体の幅以上の場合に、前記予備的な吐出データによる可視画像は前記記録媒体に記録しないことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    インクを吐出するノズル列を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドにより、前記記録媒体に縁なし画像を記録するための縁なし画像データ生成手段と、
    前記縁なし画像とは無関係に予備的な吐出データを前記縁なし画像データに上書きする予備吐出データ上書き手段と、
    を有する記録装置において、
    前記予備吐出データ上書き手段で生成する予備的な吐出データは前記記録ヘッドの前記ノズル列方向に直線状に形成され、且つ前記ノズル列方向に直交する方向に少なく共複数ドット分形成される可視画像であることを特徴とする記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020163691A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 キヤノン株式会社 記録装置、記録方法、およびプログラム

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