JP2009119642A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体の浮き上がりを抑制して円滑に搬送しつつ、高画質な印刷を行うことが可能な印刷装置を提供する。
【解決手段】シート状の用紙Pをプラテン61上で搬送しながら用紙Pにキャリッジの印刷ヘッドで印刷を行うものであり、プラテン61には用紙Pの搬送方向に沿って延在する複数の凹部64が並設され、印刷ヘッドよりも用紙搬送方向の上流側に用紙Pの一部を凹部64内に落とし込む案内部67bが設けられ、用紙搬送方向に沿って延在する可動リブ92を凹部64に対し進退可能な可動リブ突出機構が設けられている。
【選択図】図6
【解決手段】シート状の用紙Pをプラテン61上で搬送しながら用紙Pにキャリッジの印刷ヘッドで印刷を行うものであり、プラテン61には用紙Pの搬送方向に沿って延在する複数の凹部64が並設され、印刷ヘッドよりも用紙搬送方向の上流側に用紙Pの一部を凹部64内に落とし込む案内部67bが設けられ、用紙搬送方向に沿って延在する可動リブ92を凹部64に対し進退可能な可動リブ突出機構が設けられている。
【選択図】図6
Description
本発明は、シート状の媒体を搬送し印刷を行う印刷装置に関するものである。
印刷装置の一例として、パソコン等に接続されるプリンタ(印刷装置)が挙げられる。このようなプリンタには、用紙を印刷部に向け搬送する際にその浮き上がりを押さえて印刷部への擦れやジャム等を低減するコックリング付与機構を備えたものがある。つまり、用紙を案内するプラテンに用紙の搬送方向に沿って延在する凹部を複数並設し、印刷部よりも搬送方向上流側の案内部で、用紙の一部をプラテンの凹部内に落とし込む。これにより、用紙にも搬送方向に沿って延在する緩やかな凹部が並設されることになり、コシが弱い用紙であっても形状が安定しプラテンからの浮き上がりが抑制される(例えば、特許文献1参照)。
特許第3507485号公報
ところで、上記のコックリング付与機構が設けられていると、コックリングが弊害となり、微少ながら用紙が波打つ状態となって、主走査方向の縦ムラが発生してしまう。普通紙を用いての印刷の場合は、この縦ムラが目立たず問題ないが、特に記録画像の画質が求められる厚い専用紙を用いた印刷の場合には、満足する画質が得られない可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、媒体の浮き上がりを抑制して円滑に搬送しつつ、高画質な印刷を行うことが可能な印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の印刷装置は、シート状の媒体をプラテン上で搬送しながら前記媒体に印刷部で印刷を行う印刷装置であって、前記プラテンには前記媒体の搬送方向に沿って延在する複数の凹部が並設され、前記印刷部よりも前記搬送方向の上流側に前記媒体の一部を前記凹部内に落とし込む案内部が設けられた印刷装置であって、前記搬送方向に沿って延在する可動リブを前記凹部に対し進退可能な可動リブ突出機構が設けられていることを特徴とする。
この構成の印刷装置によれば、円滑な搬送のためにコックリングされて媒体が波打つ状態とされても、媒体搬送方向に沿って延在するプラテンの複数の並設された凹部内に、可動リブ突出機構によって媒体搬送方向に沿って延在する可動リブが突出されると、凹部への媒体の入り込み量が小さくまたは無くされ、媒体の波打ちを抑えることができる。よって、コックリングが付与される場合であっても、高画質にて媒体に印刷処理を施すことができる。
また、前記可動リブ突出機構は、前記可動リブの突出量を調整可能であることが好ましい。
この構成の印刷装置によれば、可動リブ突出機構が可動リブの突出量を調整可能であるため、例えば、媒体の厚さ等に応じて可動リブの突出量を調整し凹部内への媒体の入り込み量を最適化することができる。よって、媒体への印刷画像の画質が求められる場合に、印刷部による媒体への印刷画像の画質をさらに向上することができる。
また、前記可動リブ突出機構は、前記媒体の厚さ情報に基づいて前記可動リブの突出量を調整することが好ましい。
この構成の印刷装置によれば、媒体の厚さの情報を受け付けると、可動リブ突出機構が、この受け付けた厚さの情報に基づいて可動リブの突出量を調整するため、凹部内への媒体の入り込み量を自動的に最適化することができる。
以下、本発明に係る一実施形態の印刷装置を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1〜図7は本発明に係る一実施形態の印刷装置を示すものであり、図1は印刷装置の斜視図、図2は図1に示す印刷装置の構造を概略的に示す側断面図、図3は図1に示す印刷装置の印刷処理部周辺の構成を示す部分側断面図、図4は図1に示す印刷装置の印刷処理部よりも上流側の構成を示す平面図、図5は図1に示す印刷装置の印刷処理部よりも下流側の構成を示す平面図、図6は図1に示す印刷装置の要部を示す断面図、図7は図1に示す印刷装置の制御フローチャートである。
図1〜図7は本発明に係る一実施形態の印刷装置を示すものであり、図1は印刷装置の斜視図、図2は図1に示す印刷装置の構造を概略的に示す側断面図、図3は図1に示す印刷装置の印刷処理部周辺の構成を示す部分側断面図、図4は図1に示す印刷装置の印刷処理部よりも上流側の構成を示す平面図、図5は図1に示す印刷装置の印刷処理部よりも下流側の構成を示す平面図、図6は図1に示す印刷装置の要部を示す断面図、図7は図1に示す印刷装置の制御フローチャートである。
本実施形態の印刷装置1は、フロント給・排紙タイプの業務用のインクジェット式プリンタであり、図1に示すように、下部ケース2と上部ケース3とから構成される装置ケース4の前面中央に、シート状の記録媒体である用紙を装填した略箱形の用紙カセット5が着脱自在に挿着されている。
また、用紙カセット5の上面開放部を覆うように、印刷が終了した用紙を受ける排紙トレイ6が設けられている。また、装置ケース4の前面の両側には、動作状態を表示する表示部7や操作部8が設けられている。
また、用紙カセット5の上面開放部を覆うように、印刷が終了した用紙を受ける排紙トレイ6が設けられている。また、装置ケース4の前面の両側には、動作状態を表示する表示部7や操作部8が設けられている。
装置ケース4内には、図2に示すように、円弧状搬送経路A及びこの円弧状搬送経路Aから排紙トレイ6へ繋がる直線状搬送経路Bを形成する紙搬送機構11を備えており、用紙カセット5と円弧状搬送経路Aと直線状搬送経路Bと排紙トレイ6とによって、用紙カセット5から繰り出された用紙Pを処理した後に前面の排紙トレイ6に戻すU字状搬送経路が形成されている。
紙搬送機構11は、ASF(オートシートフィーダ)部とPF(ペーパフィーダ)部とを有している。
ASF部は、用紙カセット5に収容されている用紙Pを一枚ずつ装置後方に繰り出す用紙繰り出し機構22と、この用紙繰り出し機構22が繰り出した用紙Pを円弧状搬送経路Aに沿って搬送する円弧状搬送部を形成する中間ローラ31及びガイド部34等から構成されている。
ASF部は、用紙カセット5に収容されている用紙Pを一枚ずつ装置後方に繰り出す用紙繰り出し機構22と、この用紙繰り出し機構22が繰り出した用紙Pを円弧状搬送経路Aに沿って搬送する円弧状搬送部を形成する中間ローラ31及びガイド部34等から構成されている。
PF部は、図3に示すように、円弧状搬送経路Aから搬送されてきた用紙Pを挟持して印刷処理部43のプラテン面51上に送る第1搬送手段40と、この第1搬送手段40によりプラテン面51上に送られる用紙Pに波打ち形状のくせ付けを施すコックリング付与機構53と、印刷処理部43を通過した用紙Pをその下流の排紙トレイ6に挟持して搬送する第2搬送手段55と、第2搬送手段55の上流側端に連続的に形成された誘い込み部材57とから構成されている。
ASF部の用紙繰り出し機構22は、図2に示すように、先端に繰り出し用のピックアップローラ21を備えたフレーム25が支持ピン24によって図中上下方向に回動可能に構成されている。この用紙繰り出し機構22は、フレーム25の上下方向の揺動により、用紙カセット5内の最上部の用紙Pに対してピックアップローラ21を接触させることが可能である。用紙繰り出し機構22は、印刷装置1の休止時にはフレーム25が水平に維持されて、ピックアップローラ21が用紙カセット5上の用紙Pから離れた状態に保たれる。
そして、給紙時には、支持ピン24を中心とするフレーム25の下方への回動によって、図2に示すようにピックアップローラ21が用紙カセット5上の用紙Pに押し付けられ、ピックアップローラ21の回転によって用紙カセット5上の用紙Pが傾斜した摩擦パッド23に当接して、その摩擦力と用紙Pのこしの強さによって分離されながら、一枚ずつ中間ローラ31とガイド部34の間に繰り出される。給紙が済んで、印刷処理部43によって印刷が開始される時には、フレーム25は元の水平状態に戻される。
円弧状搬送経路Aは、図2に示すように、その外側(印刷装置1の背面側)に設けられ略円弧状に湾曲したガイド面を有するガイド部34と、内側(印刷装置1の前面側)に設けられガイド部34の下方から上方に向かって用紙Pを送る中間ローラ31とを備えた構成である。また、ガイド部34は、下方側に設けられたリタードローラ32と、上方側に配置されたアシストローラ33とを有している。
そして、ピックアップローラ21によって送り出された用紙Pは、中間ローラ31とリタードローラ32とによって挟持されて搬送され、さらに中間ローラ31とアシストローラ33とによって挟持されて搬送される。これにより、用紙Pは、中間ローラ31とガイド部34との間隙として形成された円弧状搬送経路Aに沿って搬送され、その先端部がプリンタ前面側に向けられてU字状搬送経路を構成する直線状搬送経路Bに送り出される。
PF部の第1搬送手段40は、紙送りローラ対41,42により構成されている。紙送りローラ対41,42は、円弧状搬送経路Aの出口端から装置前面側に所定距離離れた位置に設けられており、円弧状搬送経路Aから直線状搬送経路Bに送り出されてきた用紙Pを挟持して印刷位置である印刷処理部43に搬送する。そして、回転駆動量を制御することにより、用紙Pを印刷処理部43に対して位置決めすることが可能である。
印刷処理部43は、印刷ヘッド44(印刷部)を有するキャリッジ45を備えており、このキャリッジ45は、送り込まれた用紙Pに対してその幅方向へ移動可能に支持されている。
この印刷ヘッド44は、用紙Pに向かってインク滴を吐出させる図示略の吐出ノズルを有しており、この吐出ノズルに対して、印刷装置1の前方側には、用紙Pを検出するとともに、その幅を検出する図示略のPWセンサが設けられている。このPWセンサは、用紙Pに向かって照射した光の反射光を検出することにより、用紙Pの有無を検出し、キャリッジ45の移動により用紙Pの幅を検出する。
コックリング付与機構53は、図4に示すように、用紙Pの搬送方向に沿って延在するプラテンとしての基板61に隆起形成されてその上面が同一高さのプラテン面51を構成する複数本(図示では8本)のリブ63と、基板61の隣り合うリブ63により形成される、プラテン面51よりも下方に凹む同一深さの複数の凹部64とを有している。
また、コックリング付与機構53は、キャリッジ45よりも用紙Pの搬送方向上流側に設けられ、基板61上で搬送される用紙Pを押え部67aでプラテン面51に押し付けるとともに突起状の案内部67bで用紙Pの一部を凹部64内に落とし込む紙案内補助67を有している。
ここで、基板61に形成されたリブ63及び凹部64は、用紙Pの搬送方向に延在しており、凹部64は、複数のものが用紙Pの幅方向に並設されている。これら凹部64に合わせて、用紙Pの一部を凹部64内に落とし込む紙案内補助67の案内部67bも、複数のものが用紙Pの幅方向に並設されている。リブ63相互の間隔Lは、処理する用紙Pのサイズが変わっても、用紙Pを安定に支持できるプラテン面51が確保可能な程度に設定される。
紙案内補助67は、図3に示すように、第1搬送手段40による搬送経路の上方に配置されたホルダ71の先端に取り付けられている。
この紙案内補助67は、用紙サイズ(用紙幅)に応じて押さえ幅を変更する必要があるため、本実施形態では図4に示すように、用紙の幅方向に4つに分割されており、それぞれが独立して動くように構成されている。
この紙案内補助67は、用紙サイズ(用紙幅)に応じて押さえ幅を変更する必要があるため、本実施形態では図4に示すように、用紙の幅方向に4つに分割されており、それぞれが独立して動くように構成されている。
それぞれの紙案内補助67は、用紙Pを各プラテン面51に押さえ付けるための前述の押え部67aと、隣接するリブ63間に突出する案内部67bとが、用紙幅方向に交互に並ぶ構成となっている。
案内部67bは、リブ63,63間に落とし込むように用紙Pを撓ませて、用紙Pに波打ち形状のくせ付けをする。
案内部67bは、リブ63,63間に落とし込むように用紙Pを撓ませて、用紙Pに波打ち形状のくせ付けをする。
複数のリブ63が形成されたプラテンとしての基板61と、押え部67a及び案内部67bが形成された紙案内補助67との間を用紙Pが通過することで、プラテン面51上に搬送される用紙Pには、搬送方向に直交する用紙幅方向の波打ち形状が搬送方向に沿って連続するように、山部と谷部のくせ付けが施される。この波打ち形状のくせ付けは、用紙Pの搬送方向における見かけ上の剛性を強化して搬送方向の直線性を増し、用紙Pのプラテン面51からの浮き上がりを抑止する。
第2搬送手段55は、図2及び図3に示すように、印刷処理部43を通過した用紙Pの上面を所定の高さの搬送基準位置73に押さえる3列のガイドローラ75,76,77と、ガイドローラ76,77との協働で用紙Pを挟持して搬送する2列のピンチローラ78,79と、各ガイドローラ75,76,77を所定の位置関係に支持する第1ローラフレーム81と、2列のピンチローラ78,79を支持する第2ローラフレーム(図示省略)とから構成されている。
3列のガイドローラ75,76,77は、図5に示すように、用紙搬送方向Xに沿ってそれぞれ所定の間隔を開けて間欠的に配列されている。これらのガイドローラ75,76,77は、その周方向に一定間隔で突起を備えた所謂ギザローラで、第1ローラフレーム81に回転自在に支持されている。また、ガイドローラ75,76,77はコイルばね状の軸によって支持されており、用紙Pの押圧時に回転軸と直交する方向に適宜弾性変位して、用紙に対する位置及び接触圧が適切に調節されるようになっている。また、最上流側に位置したガイドローラ75は、用紙幅方向に沿って紙案内補助67の案内部67bと同じ間隔で配置されることで、コックリング付与機構53が用紙Pに形成した波打ち形状の谷部Yをその上面から押さえて、波打ち形状の維持を図る。
2列のピンチローラ78,79は、図3に示すように、最上流側のガイドローラ75を除いた、下流側2列のガイドローラ76,77に対応して配置されていて、これらのガイドローラ76,77との協働で、用紙Pを挟持して搬送する。
このように、最上流側のガイドローラ75は、用紙Pを挟持して搬送するために備えたピンチローラ78,79よりも上流側に設けられていて、2列のピンチローラ78,79と2列のガイドローラ76,77との間に用紙Pが挟持される前に、コックリング付与機構53が付けた用紙Pの谷部Yを維持するように、用紙Pの上面を押さえ込む。したがって、第2搬送手段55では、最上流側のガイドローラ75により用紙Pのコックリングが維持された状態で、用紙Pを挟持しつつ下流側へ搬送することができる。
このように、最上流側のガイドローラ75は、用紙Pを挟持して搬送するために備えたピンチローラ78,79よりも上流側に設けられていて、2列のピンチローラ78,79と2列のガイドローラ76,77との間に用紙Pが挟持される前に、コックリング付与機構53が付けた用紙Pの谷部Yを維持するように、用紙Pの上面を押さえ込む。したがって、第2搬送手段55では、最上流側のガイドローラ75により用紙Pのコックリングが維持された状態で、用紙Pを挟持しつつ下流側へ搬送することができる。
また、図3に示すように、2列のピンチローラ78,79の内、上流側のピンチローラ78は、プラテン面51を提供する基板61に連続的に設けられた支持フレーム83に支持されている。この支持フレーム83の上面は、プラテン面51と同一平面となるように設定され、また、プラテンとしての基板61の場合と同様に、用紙Pを波打ち形状にくせ付けするためのリブ63が隆起形成されている。
誘い込み部材57は、図3に示すように、印刷処理部43を通過して印刷処理部43から第2搬送手段55への搬送基準位置73から浮き上がった用紙Pの先端を、案内面87によって搬送基準位置73に誘導する。
案内面87は、搬送基準位置73から所定距離だけ離れた位置に設定された始端87aから第2搬送手段55の最上流側のローラであるガイドローラ75の外周に近接する終端87bまで滑らかに連続し、かつ、終端87b付近は近接するガイドローラ75の外周に滑らかに連続する、凸状の湾曲面に形成されている。なお、案内面87は湾曲面に限らず平面状の傾斜面としてもよい。
案内面87は、搬送基準位置73から所定距離だけ離れた位置に設定された始端87aから第2搬送手段55の最上流側のローラであるガイドローラ75の外周に近接する終端87bまで滑らかに連続し、かつ、終端87b付近は近接するガイドローラ75の外周に滑らかに連続する、凸状の湾曲面に形成されている。なお、案内面87は湾曲面に限らず平面状の傾斜面としてもよい。
本実施形態の印刷装置1は、図6に示すように、プラテンとしての基板61における複数の凹部64のそれぞれの用紙幅方向の中央部に、用紙搬送方向に沿って延在する開口部91が形成されている。そして、基板61の下側には、各開口部91から凹部64に対し進退可能な可動リブ92が形成された作動板93と、この作動板93を昇降させる図2に示すモータ94及びカム95とを備えた可動リブ突出機構96が設けられている。作動板93の可動リブ92は、用紙Pの搬送方向に沿って延在しており、図6に示すようにその上端部に水平に延在する平面部92aが形成されている。作動板93には、このような複数の可動リブ92が用紙Pの幅方向に一定の間隔で並設されている。
カム95が最も作動板93を下降させた状態においては、作動板93のすべての可動リブ92が、上端の平面部92aを凹部64の底面と面一として凹部64内から退避する状態となり、最も作動板93を上昇させた状態においては、作動板93のすべての可動リブ92が、基板61のリブ63と同じ高さになる。そして、モータ95がカム95を適宜の角度で止めることにより、作動板93の高さ位置、つまり、可動リブ92の突出状態での突出量を調整可能となっている。
つまり、第1搬送手段40によりプラテン面51上に搬送される用紙Pは、コックリング付与機構53によってくせ付けされた波形により、用紙Pの見かけ上の剛性が強化され、用紙Pのプラテン面51からの浮き上がりが抑止される。そして、可動リブ突出機構96が、例えば、凹部64に対して可動リブ92を最も引き込み側に退避させた状態とすれば、用紙Pはこの浮き上がりが抑止された状態が維持されたまま印刷処理部43に搬送され、印刷が行われる。このため、例えば、印刷処理部43において印刷ヘッド44と用紙Pとの擦れによる印刷不良や紙ジャムの発生を防止することができる。すなわち、用紙Pが印刷処理部43を通過する時、及び印刷処理部43を通過して第2搬送手段55に挟持して搬送される時の何れにおいても、確実に紙ジャムの発生を防止することができる。
また、第2搬送手段55に受け渡される用紙Pの先端には、最初にガイドローラ75による押圧が加わり、その上流のコックリング付与機構53が付与した波打ち形状のくせ付けが再び繰り返される状態で、用紙Pの搬送が継続される。そのため、第2搬送手段55においても、用紙Pにコックリングが付与された状態で安定した搬送が実現でき、排紙側への安定した搬送を実現することができる。
また、コックリング付与機構53によってくせ付けされた波形により、用紙Pのプラテン面51からの浮き上がりが抑止された用紙Pは、可動リブ突出機構96が、例えば、凹部64に対して可動リブ92を最も突出させた状態とすれば、コックリング付与機構53によって谷部Yとされた部分が可動リブ92によって押し上げられて用紙Pの印刷部分が平坦な状態となって印刷処理部43に搬送され、この平坦な印刷部分にキャリッジ45の印刷ヘッド44で印刷が行われる。
そして、本実施形態の印刷装置1は、印刷処理を行う用紙Pの種類に応じてモータ94によるカム95の回転角度、つまり可動リブ92の突出量を変更するようになっている。そのため、印刷装置1には、用紙Pの種類毎の厚さが予めデータテーブルに記憶されており、用紙Pの種類に応じて厚さをデータテーブルから読み出して厚さに応じた突出量に可動リブ92を調整する。
以上の本実施形態の印刷装置1では、図7に示すように、印刷装置1に接続されたパーソナルコンピュータのドライバ上で設定された用紙Pの種類(厚さの情報)を含む印刷データを受け付けると(ステップS1)、受け付けた印刷データから用紙Pの種類を判定する(ステップS2)。そして、用紙Pを、コックリング付与機構53によってくせ付けされ且つ印刷処理部43の手前に位置する頭出し位置まで給紙する給紙動作を行う(ステップS3)。印刷データに含まれる用紙Pの種類から用紙Pが専用紙であるか否かを判断し(ステップS4)、用紙Pが専用紙の場合、厚さが普通紙に比べて厚いため、可動リブ突出機構96がモータ95によるカム95の回転角度を制御して可動リブ92の突出量を調整する(ステップS5)。
例えば、可動リブ92を退避させた状態にある凹部64の深さが2mmであって、凹部64の底面からの可動リブ92の突出量が0〜2mmであるとき、用紙Pの種類が専用紙のうちスーパーファイン紙である場合、データテーブルからスーパーファイン紙の厚さ0.12mmに対応した可動リブ92の突出量の0.5mmを読み出し、この突出量となるようにカム95を回転させる。また、用紙Pの種類が専用紙のうちマット紙である場合、データテーブルからマット紙の厚さ1.5mmに対応した可動リブ92の突出量の1.5mmを読み出し、この突出量となるようにカム95を回転させる。また、用紙Pの種類が専用紙のうち厚紙系用紙である場合、データテーブルから厚紙系用紙の厚さ0.2〜0.3mmに対応した可動リブ92の突出量の2mmを読み出し、この突出量となるようにカム95を回転させる。他方、用紙Pが普通紙の場合、可動リブ92を退避させた待機状態のままとする。
そして、ステップS4で専用紙でなかった場合つまり普通紙であった場合には、可動リブ92を待機状態としたまま印刷を開始する(ステップS6)。勿論、ステップS5での可動リブ92の突出量を調整した後も、印刷を開始する(ステップS6)。そして、印刷が終了し(ステップS7)、排紙動作が終了すると(ステップS8)、可動リブ92を凹部64内から退避する待機位置に戻すリセットを行う(ステップS9)。
以上説明した本実施形態の印刷装置1によれば、円滑な搬送のためにコックリング付与寄稿53で用紙Pが波打つ状態とされても、用紙搬送方向に沿って延在するプラテンとしての基板61の複数の並設された凹部64内に、可動リブ突出機構96が、用紙搬送方向に沿って延在する可動リブ92を突出させると、凹部64への用紙Pの入り込み量を小さくまたは無くすことができ、用紙Pの波打ちを抑えることができる。よって、コックリングが付与される場合であっても、高画質にて用紙Pに印刷処理を施すことができる。
加えて、インクが付着することによる用紙Pの凹部64への落ち込みの変化を低減でき、この点からもキャリッジ45による用紙Pへの印刷画像の画質を向上することができる。
加えて、インクが付着することによる用紙Pの凹部64への落ち込みの変化を低減でき、この点からもキャリッジ45による用紙Pへの印刷画像の画質を向上することができる。
また、可動リブ突出機構96が可動リブ92の突出量を調整可能であるため、用紙Pの厚さに応じて可動リブ92の突出量を調整し凹部64内への用紙の入り込み量を最適化することができる。よって、キャリッジ45による用紙Pへの印刷画像の画質をさらに向上することができる。
また、用紙Pの厚さを割り出し可能な情報である紙種を受け付けると、可動リブ突出機構96が、この受け付けた紙種に基づいて可動リブ92の突出量を調整するため、凹部64内への用紙Pの入り込み量を自動的に最適化することができる。
なお、以上においては、印刷装置1に接続されたパーソナルコンピュータのドライバ上で設定された用紙の種類(厚さ関連情報)を含む印刷データを受け付けると、印刷装置1が受け付けた印刷データから用紙Pの種類を判定するようにしたが、印刷装置1に用紙Pの種類を入力するボタンを設けてボタン操作により入力された種類から判定したり、用紙Pの厚さを検出するセンサを設けてセンサの検出データに基づいて種類を判定したりすることができる。
また、可動リブ突出機構96が専用のモータ94を有する場合を例にとり説明したが、他のモータ(例えば、プラテンギャップを自動的に調整するAPG機構用のモータ)の駆動を利用してカム95を回転させるようにしても良い。この場合、駆動力の伝達に歯車の輪列等を用いることができる。
1…印刷装置、44…印刷ヘッド(印刷部)、61…基板(プラテン)、64…凹部、67b…案内部、92…可動リブ、96…可動リブ突出機構、P…用紙(媒体)。
Claims (3)
- シート状の媒体をプラテン上で搬送しながら前記媒体に印刷部で印刷を行う印刷装置であって、
前記プラテンには前記媒体の搬送方向に沿って延在する凹部が複数並設され、前記印刷部よりも前記搬送方向の上流側に前記媒体の一部を前記凹部内に落とし込む案内部が設けられ、
前記搬送方向に沿って延在する可動リブを前記凹部に対し進退可能な可動リブ突出機構が設けられていることを特徴とする印刷装置。 - 前記可動リブ突出機構は、前記可動リブの突出量を調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記可動リブ突出機構は、前記媒体の厚さの情報に基づいて前記可動リブの突出量を調整することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
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---|---|---|---|
JP2007294001A Pending JP2009119642A (ja) | 2007-11-13 | 2007-11-13 | 印刷装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009119642A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114347659A (zh) * | 2022-01-07 | 2022-04-15 | 福建实达电脑设备有限公司 | 一种具有自动进纸功能的针式打印机及其工作方法 |
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2007
- 2007-11-13 JP JP2007294001A patent/JP2009119642A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114347659A (zh) * | 2022-01-07 | 2022-04-15 | 福建实达电脑设备有限公司 | 一种具有自动进纸功能的针式打印机及其工作方法 |
CN114347659B (zh) * | 2022-01-07 | 2023-08-25 | 福建实达电脑设备有限公司 | 一种具有自动进纸功能的针式打印机及其工作方法 |
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