JP2009118825A - 薬液散布システムおよび薬液散布方法 - Google Patents

薬液散布システムおよび薬液散布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで、かつ簡易に散水用の管内に薬液が残留するのを防止すること。
【解決手段】樹木14に薬液を散布する薬液散布システム10であって、薬液タンク50と、灌水タンク58と、薬液を散布するために配設される地上噴管26と、薬液を散布するために配設される頭上噴管28と、薬液タンク50と地上噴管26および頭上噴管28とを連結する薬液供給路と、薬液供給路の開閉を行うための電磁弁34,46と、薬液の分岐先を選別する三方弁64と、薬液を樹木14に供給すると共に、薬液タンク50もしくは灌水タンク58に薬液を戻す加圧ポンプ52と、電磁弁34,46および三方弁64の開閉の切り替えを薬液の供給および薬液の戻しに対応するように交互に行い、それら交互の切り替えにおける最後の切り替えを、地上噴管26および頭上噴管28に残留した薬液が灌水タンク58に到達可能となるように行う制御装置54とを有するものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹木に薬液を散布する薬液散布システムおよび薬液散布方法に関する。
従来から、複数のノズルを有する散水管に薬液を供給し、当該ノズルから薬液を作物等に散布させる方法が知られている。特許文献1には、複数のノズルを長手方向に有する散水管に薬液を供給しながら、該散水管を周方向へ回転させると共に、上下動させることにより作物に薬液を散布させる薬液の散布方法が開示されている。
特開平5−64534号公報(要約書)
しかしながら、特許文献1に開示されている薬液の散布方法では、薬液を散布した後、数日間にわたって散水管を放置すると、散水管やノズルの内部に残留した薬液が固化し、再度、薬液を散布する際、薬液の散布をスムーズに行うことができない。また、管内やノズル内部に残留する薬液を除去するために、水やエアーを管内やノズル内部に供給する配管およびポンプを別個に設けることもできるがコストが高くなる。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低コストで、かつ簡易に散水用の管内に薬液が残留するのを防止し、常に一定量の薬液を散布できると共に、複数種の薬液を順次使用する場合、前に使用した薬液が混入するのを防止できる薬液散布システムおよび薬液散布方法を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明の薬液散布システムは、樹木に薬液を散布する薬液散布システムであって、薬液が投入される薬液タンクと、水が投入される灌水タンクと、薬液タンクから圧送される薬液を樹木の内側から散布するために配設される第1噴管と、薬液タンクから圧送される薬液を樹木の外側から散布するために配設される第2噴管と、薬液タンクと第1噴管および第2噴管とを連結し、薬液タンクと第1噴管および第2噴管との間における薬液の往復を可能とする薬液供給路と、薬液供給路上に複数設けられ、薬液供給路の開閉を行うための弁と、薬液供給路上に複数設けられ、その開閉により薬液供給路における薬液の分岐先を選別する三方弁と、薬液タンクから薬液を吸引し、当該薬液を薬液供給路に圧送して薬液を樹木に供給すると共に、薬液を樹木に供給した後、薬液供給路を介して薬液を吸引し、薬液タンクもしくは灌水タンクに戻す加圧ポンプと、薬液を樹木に供給した後、薬液を薬液タンクに戻す動作を繰り返し行うように加圧ポンプを駆動させ、加圧ポンプの動作に伴って、薬液タンクの薬液が第1噴管および第2噴管に到達可能となるような弁および三方弁の開閉の切り替え、並びに、第1噴管および第2噴管に残留した薬液が薬液タンクに到達可能となるような弁および三方弁の開閉の切り替えを、薬液の供給および薬液の戻しに対応するように交互に行い、それら交互の切り替えにおける最後の切り替えを、第1噴管および第2噴管に残留した薬液が灌水タンクに到達可能となるように行う制御装置とを有するものである。
このように構成した場合には、薬液を散布した後、第1噴管および第2噴管に残留した薬液が薬液タンクに戻されるため、第1噴管および第2噴管に薬液が残留するのを防止できる。したがって、第1噴管および第2噴管に残留した薬液が固化し、再度、薬液を散布する際に、当該固化した薬液が薬液散布の障害となることを防止できる。したがって、均一の量の薬液を全体に渡って散布させることが可能となる。また、同一の薬液供給路内において弁および三方弁を切り替えて、薬液の供給および薬液の戻しの双方を行っているため、簡易な構成で、かつコストの低減を図ることが可能となる。また、薬液を薬液タンクに戻し、当該戻した薬液を再度散布しているため、薬液の消費を節約することができる。さらに、最後に薬液を灌水タンクに戻すため、薬液を散布した後の薬液タンクを空の状態にできる。そのため、異なる種類の薬液を使用する場合、薬液タンク内において複数種の薬液が混ざるのを防止できる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、第2噴管は、複数列に並べて配設されており、1列もしくは複数列の所定の第2噴管に所定時間だけ薬液を散布した後、一定時間のインターバルを経て1列もしくは複数列ずらした第2噴管に所定時間だけ薬液を散布するものである。
このように構成した場合には、所定の第2噴管毎に薬液が散布されるため、第2噴管等に残留した薬液をスムーズ、かつ確実に薬液タンクに戻すことが可能となる。また、インターバルを設けて薬液を散布しているため、インターバルの間に薬液を薬液タンクに戻すことができる。そのため、散布される薬液と戻される薬液とが薬液供給路内で干渉することがなくなり、薬液を確実に回収しつつ全ての第2噴管から同量の薬液を散布させることができる。
また、本発明は、薬液タンクに投入された薬液を薬液供給路を介して樹木に散布する薬液散布方法において、加圧ポンプによって薬液タンクの薬液を薬液供給路に圧送し、当該薬液を薬液供給路を介して配設される第1噴管および第2噴管から樹木に散布した後、薬液供給路、第1噴管および第2噴管に残留した薬液を加圧ポンプの吸引によって薬液タンクに戻す動作を複数回繰り返して行い、最後の繰り返し動作は、第1噴管および第2噴管から薬液を樹木に散布した後、薬液供給路、第1噴管および第2噴管に残留した薬液を加圧ポンプの吸引によって、水が入っている灌水タンクに戻すものである。
このような方法を採用することにより、薬液供給路、第1噴管および第2噴管に薬液が残留するのを防止できる。したがって、薬液供給路、第1噴管および第2噴管に残留した薬液が固化し、再度、薬液を散布する際に、当該固化した薬液が薬液散布の障害となり、薬液散布がスムーズに行われなくなるのを防止できる。したがって、均一の量の薬液を全体に渡って噴霧させることが可能となる。また、薬液を薬液タンクに戻し、当該戻した薬液を再度散布しているため、薬液の消費を節約することができる。また、最後に薬液を灌水タンクに戻すため、薬液を噴霧した後の薬液タンクを空の状態にできる。そのため、異なる種類の薬液を使用する場合、薬液タンクにおいて別種の薬液が混ざるのを防止できる。したがって、異なる種類の薬液が混ざったものが噴霧されるのを防止できる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、薬液供給路は開閉可能な複数の弁を備えると共に、複数の流路に分岐しており、その分岐点の一部には薬液の流れる方向の切り替えを可能とする三方弁が備えられ、さらに、薬液を散布する場合、薬液の到達先が第1噴管および第2噴管となり、薬液を戻す場合、薬液の到達先が薬液タンクまたは灌水タンクとなるように弁および三方弁の開閉を切り替えるものである。このため、複雑な薬液供給路を必要とすることなく、薬液の散布、薬液の薬液タンクへの戻しおよび薬液の灌水タンクへの戻しの切り替えを実現できる。したがって、全体の構成を簡易にすることができると共に、コストの低減を図ることが可能となる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、第2噴管は、複数列に並べて配設されており、1列もしくは複数列の所定の第2噴管に所定時間だけ薬液を散布した後、一定時間のインターバルを経て1列もしくは複数列ずらした第2噴管に所定時間だけ薬液を散布するものである。
このような方法により、所定の第2噴管毎に薬液が散布されるため、第2噴管等に残留した薬液をスムーズ、かつ確実に薬液タンクに戻すことが可能となる。また、インターバルを設けて薬液を散布しているため、インターバルの間に薬液を薬液タンクに戻すことができる。そのため、散布される薬液と戻される薬液とが薬液供給路内で干渉することがなくなり、薬液を確実に回収しつつ全ての第2噴管から同量の薬液を散布させることができる。
本発明によると、低コストで、かつ簡易に散水用の管内に薬液が残留するのを防止し、常に一定量の薬液を散布できると共に、複数種の薬液を順次使用する場合、前に使用した薬液が混入するのを防止できる。
以下、本発明の一実施の形態に係る薬液散布システムおよび薬液散布方法について、図面を参照しながら説明する。なお、薬液散布方法は、薬液散布システム10の動作として説明する。また、以下の説明において、図1および図3における左方を「一端」、右方を「他端」、上方を「上」、下方を「下」とそれぞれ規定する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る薬液散布システム10の概略図である。図2は、マンゴの木14に対する頭上噴管28および地上噴管26の配置を説明するための図である。
本発明の一実施の形態に係る薬液散布システム10は、例えば、温室12内に並べて配置されるマンゴの木14に薬液を散布するシステムである。図1および図2に示すように、マンゴの木14は鉢16に植えられて、温室12内に複数列に並べて配置されている。温室12は、例えば、3つの三角屋根を有するビニールハウスである。ただし、鉢16に植えられる樹木は、マンゴの木14に限定されるものではなく、例えば、桃や梨等の他の樹木としても良いし、トマト等の苗木としても良い。また、マンゴの木14を鉢16に植えることなく、直接土壌に植えるようにしても良い。
薬液散布システム10は、温室12内に敷設され、薬液をマンゴの木14まで供給する薬液供給部18と、薬液供給部18に薬液を送出すると共に、薬液供給部18から薬液を回収する薬液送収部20とから主に構成されている。
図1に示すように、薬液供給部18は、薬液送収部20に接続される送液本管22と、送液本管22から分岐するブロック枝管24と、ブロック枝管24から分岐する第2噴管である頭上噴管28と、同じく、ブロック枝管24から分岐する第1噴管である地上噴管26と、頭上噴管28および地上噴管26の下方において各頭上噴管28および各地上噴管26が接続されるハイロンチューブ30と、ハイロンチューブ30および薬液送収部20に接続され、下方に流れた水を薬液送収部20に戻す洗浄水回収管32とを有する。これら送液本管22、ブロック枝管24、ハイロンチューブ30および洗浄水回収管32は薬液供給路の一部を構成する。
送液本管22は、図1における温室12の上端部近傍において左右に向かうように配置されている。送液本管22の一端は薬液送収部20に接続され、他端は開口せずに閉塞している。このため、薬液送収部20から送出された薬液は、送液本管22内を一端側から他端側に向かって流れる。本実施の形態では、温室12は左右の2つのブロックに区分されている。以下の説明において、左側のブロックを一端側のブロック、右側のブロックを他端側のブロックとそれぞれ称呼する。そして、区分けされた各ブロックに対応するようにブロック枝管24が配置されている。そのため、各ブロックに対応するように合計2つのブロック枝管24が送液本管22から分岐している。一方のブロック枝管24は、送液本管22から分岐した後、温室12の上端部近傍において、一端側に向かって伸びている。また、他方のブロック枝管24は、送液本管22から分岐した後、温室12の上端部近傍において、他端側に向かって伸びている。各ブロック枝管24には、ブロック電磁弁34が設けられている。ブロック電磁弁34は、各ブロック枝管24において、送液本管22から分岐した直後の部分に設けられている。このブロック電磁弁34の開閉を切り替えることにより、各ブロックへ薬液が供給されるか否かが決められる。ブロック電磁弁34の開閉の切り替えは後述する制御装置54の指令に基づいて行われる。
各ブロック枝管24からは下方に向かって、頭上噴管28および地上噴管26が分岐している。この頭上噴管28および地上噴管26は、ブロック枝管24から一端側から他端側に向かって交互に分岐している。本実施の形態では、一端側のブロック枝管24からは、それぞれ3本ずつの頭上噴管28および地上噴管26が分岐している。なお、一端側に向かうブロック枝管24の先端24aは頭上噴管28に接続されている。一方、他端側に向かうブロック枝管24からは、それぞれ4本ずつの頭上噴管28および地上噴管26が分岐している。なお、他端側のブロック枝管24の先端24bは地上噴管26に接続されている。地上噴管26は、例えば、断面円形状の可撓性を有するチューブである。頭上噴管28は、例えば、断面円形状の樹脂製の筒状部材である。また、各頭上噴管28において、ブロック枝管24から分岐した直後の部分には、頭上手動コック36が設けられている。この頭上手動コック36は、手動により開閉を切り替えることができる。この頭上手動コック36の開閉を切り替えることにより、各頭上噴管28へ薬液が供給されるか否かが決められる。すなわち、頭上手動コック36が開状態の場合、薬液は頭上噴管28内を上方から下方に向かって流れ、閉状態の場合、薬液は頭上噴管28内を流れない。
図1に示すように、鉢16に植えられたマンゴの木14は、それぞれの地上噴管26と頭上噴管28の間に、上下方向に並べて配置されている。本実施の形態では、マンゴの木14は、温室12内において、一端側から他端側に向かって、7列に並べて配置されている。また、各地上噴管26からは複数のフレキシブルチューブ38がマンゴの木14毎に分岐している。フレキシブルチューブ38は、例えば、断面円形状の可撓性を有するチューブである。フレキシブルチューブ38の先端は、開口せずに閉塞している。図2に示すように、フレキシブルチューブ38は、マンゴの木14の幹14aから各枝14bの先端に至るように巻かれている。フレキシブルチューブ38の側面には、その長さ方向に複数の地上用噴霧ノズル40が備えられている。地上用噴霧ノズル40は、フレキシブルチューブ38に対して、その地上用噴霧ノズル40の方向を調節することが可能となっている。また、各頭上噴管28の側面には、その長さ方向(図2における、紙面表裏方向)に複数の頭上用噴霧ノズル42が備えられている。頭上用噴霧ノズル42は、頭上噴管28に対して、その頭上用噴霧ノズル42の方向を調節することが可能となっている。
図1に示すように、ハイロンチューブ30は、上方ハイロンチューブ30aと、下方ハイロンチューブ30bと、接続ハイロンチューブ30cとを有している。上方ハイロンチューブ30aは、下方ハイロンチューブ30bに対して上方に配置されている。上方ハイロンチューブ30aおよび下方ハイロンチューブ30bは、一端側のブロックおよび他端側のブロックにおいて、共に左右方向に沿うように配置されている。上方ハイロンチューブ30aには、各頭上噴管28の下端が接続されており、下方ハイロンチューブ30bには、各地上噴管26の下端が接続されている。一端側のブロックに配置されている上方ハイロンチューブ30aの一端部近傍および他端側のブロックに配置されている上方ハイロンチューブ30aの他端部近傍には、手動によって開閉の切り替えを行う頭上手動コック36が設けられている。この頭上手動コック36の開閉を切り替えることにより、各頭上噴管28を通過した薬液が接続ハイロンチューブ30cに到達するか否かが決められる。一端側のブロックに配置されている下方ハイロンチューブ30bの一端部近傍および他端側のブロックに配置されている下方ハイロンチューブ30bの他端部近傍には、手動によって開閉の切り替えを行う地上噴霧コック44が設けられている。この地上噴霧コック44の開閉を切り替えることにより、各地上噴管26を通過した薬液が接続ハイロンチューブ30cに到達するか否かが決められる。接続ハイロンチューブ30cは、上方ハイロンチューブ30aと下方ハイロンチューブ30bとが合わさった部分から分岐している。この接続ハイロンチューブ30cは、洗浄水回収管32と、上方ハイロンチューブ30aと下方ハイロンチューブ30bとが合わさった部分との間を接続している。接続ハイロンチューブ30cには、端末電磁弁46が設けられている。この端末電磁弁46の開閉を切り替えることにより、各頭上噴管28および上方ハイロンチューブ30aを通過した薬液、並びに、各地上噴管26および下方ハイロンチューブ30bを通過した薬液が、洗浄水回収管32を通過して薬液送収部20に戻される否かが決められる。端末電磁弁46の開閉の切り替えは後述する制御装置54の指令に基づいて行われる。
洗浄水回収管32は、温室12内の下端部近傍、一端部近傍および上端部近傍において温室12の外側の三辺に沿うように配置されている。洗浄水回収管32の内、下方において左右に沿って設けられる部分には、接続ハイロンチューブ30cの一端が接続されている。また、洗浄水回収管32の内、上方において左右に沿って設けられる部分は、送液本管22とブロック枝管24との間に配置されている。洗浄水回収管32の内、上方において左右に沿って設けられる部分の一端は、薬液送収部20に接続されている。また、洗浄水回収管32の内、上方において左右に沿って設けられる部分の他端からは、他端側に向かって、洗浄水回収管32が分岐している。当該他端側に向かう洗浄水回収管32には、地上噴霧コック44が設けられている。この地上噴霧コック44の開閉を切り替えることにより、温室12の他端側から戻される洗浄水が薬液送収部20に戻されるか否かが決められる。
図3は、図1中の薬液送収部20の詳細な構成を示す図である。
図1および図3に示すように、薬液送収部20は、薬液が入れられる薬液タンク50と、薬液を吸引し、かつ圧送する加圧ポンプ52と、薬液散布システム10全体の制御を司る制御装置54と、圧縮した空気を圧送するコンプレッサ56と、灌水用の水が入れられる灌水タンク58と、灌水タンク58内の水を圧送する灌水ポンプ60と、当該薬液送収部20内において、薬液タンク50、加圧ポンプ52、制御装置54、コンプレッサ56、灌水タンク58、灌水ポンプ60間を結ぶ接続路62と、当該接続路62の分岐点に配置される三方弁64とを有している。具体的には、制御装置54は、加圧ポンプ52、コンプレッサ56および灌水ポンプ60の動作の制御を司ると共に、三方弁64、ブロック電磁弁34、端末電磁弁46のそれぞれの弁の開閉の制御を司る。三方弁64は、3方向に分岐する3つの接続弁から構成されている。三方弁64は、後述する三方弁64a,64b,64c,64d,64eを総称するものとする。また、接続路62は薬液供給路の一部を構成している。
接続路62は、後述する、薬液入口接続管66と、薬液出口接続管68と、ポンプ入口接続管70と、ポンプ出口接続管72と、接続管76と、中間管77と、直状管78と、中間管80と、分岐管82と、管84と、L字管86を有している(図3を参照)。
薬液タンク50には、薬液が接続路62を介して薬液タンク50に入るためのタンク入口孔50aおよび薬液が薬液タンク50から接続路62側に出るためのタンク出口孔50bが形成されている。タンク入口孔50aには薬液入口接続管66の他端が接続されている。該薬液入口接続管66の一端は三方弁64aの接続弁の1つに接続されている。タンク出口孔50bには薬液出口接続管68の他端が接続されている。該薬液出口接続管68の一端は三方弁64bの接続弁の1つに接続されている。
加圧ポンプ52には、薬液が吸引されるポンプ入口孔52aおよび薬液が圧送されるポンプ出口孔52bが設けられている。ポンプ入口孔52aにはポンプ入口接続管70の他端が接続されている。該ポンプ入口接続管70の一端は三方弁64bの接続弁の1つに接続されている。ポンプ出口孔52bにはポンプ出口接続管72の他端が接続されている。該ポンプ出口接続管72の一端は三方弁64aの接続弁の1つに接続されている。また、制御装置54と加圧ポンプ52との間は接続線74によって接続されている。また、制御装置54とコンプレッサ56との間は接続線75によって接続されている。そのため、制御装置54の指令が接続線74,75を介して加圧ポンプ52およびコンプレッサ56のそれぞれに伝達され、該加圧ポンプ52およびコンプレッサ56は制御装置54の指令に基づいて駆動可能となっている。コンプレッサ56には接続管76の一端が接続されている。接続管76の他端は三方弁64cの接続弁の1つに接続されている。三方弁64bと三方弁64cとの間は、中間管77によって接続されている。灌水タンク58には、直状管78の一端が接続されており、その他端は三方弁64dの接続弁の1つに接続されている。三方弁64aと三方弁64dとの間は中間管80によって接続されている。また、三方弁64cの残りの1つの接続弁には分岐管82が接続されている。分岐管82は長手方向に伸びる長手部82aと、長手部82aから分岐する分岐部82bを有する。長手部82aの一端は三方弁64cの残りの1つの接続弁に接続されており、その他端は三方弁64eの接続弁に接続されている。分岐部82bの先端は三方弁64dの残りの1つの接続弁に接続されている。灌水タンク58と灌水ポンプ60との間は管84によって接続されている。また、灌水タンク58には、洗浄水回収管32の一端が接続されている。灌水ポンプ60と三方弁64eとの間は、L字状のL字管86によって接続されている。また、三方弁64eの残りの1つの接続弁には送液本管22の一端が接続されている。
次に、薬液散布システム10の動作について説明する。
まず、制御装置54を操作して、薬液の散布時間、薬液散布のインターバルの時間等の初期条件を入力する。そして、制御装置54を作動させる。すると、加圧ポンプ52が駆動する。また、制御装置54の制御により、初期状態として、三方弁64bの左方および上方の接続弁が開口すると共に、右方の接続弁は閉塞する。また、三方弁64aの左方および上方の接続弁は開口すると共に、右方の接続弁は閉塞する。また、三方弁64dの上方および下方の接続弁は開口すると共に、右方の接続弁は閉塞する。また、三方弁64cの右方の接続弁は閉塞する。また、三方弁64eの左方および下方の接続弁は開口すると共に、上方の接続弁は閉塞する。
すると、薬液タンク50内の薬液が加圧ポンプ52の圧力によって、タンク出口孔50bから薬液出口接続管68に圧入する。薬液出口接続管68を通過した薬液は、三方弁64bによりポンプ入口接続管70に導かれ、ポンプ入口孔52aから加圧ポンプ52内に吸引される。加圧ポンプ52内に吸引された薬液は、該加圧ポンプ52の圧力によって、ポンプ出口孔52bからポンプ出口接続管72に圧送される。ポンプ出口接続管72に圧送された薬液は、三方弁64aによって、中間管80に導かれ、さらに、三方弁64dによって、分岐管82の分岐部82bに導かれる。三方弁64の右方の接続弁は閉塞されると共に、三方弁64eの左方および下方の接続弁は開口されている。このため、分岐部82bに導かれた薬液は、長手部82aを一端側に向かって流れ、三方弁64eを介して送液本管22に圧送される。
送液本管22の他端は閉塞しているため、送液本管22に圧送された薬液はブロック枝管24に送り込まれる。本実施の形態では、初期状態として、一端側および他端側のブロックの設けられたブロック電磁弁34は開口した状態となっている。さらに、一端側のブロックの頭上噴管28における左側の2つの頭上手動コック36は、手動により開口した状態となっている。他の頭上手動コック36は閉塞している。また、一端側および他端側のブロックに配置されるハイロンチューブ30に設けられる頭上手動コック36および地上噴霧コック44は閉塞している。また、一端側および他端側のブロックの接続ハイロンチューブ30cに設けられる端末電磁弁46も閉塞している。そのため、ブロック枝管24に送り込まれた薬液は一端側のブロックにおける左側の2つの頭上噴管28および全ての地上噴管26に送り込まれる。頭上噴管28に送り込まれた薬液は、該頭上噴管28に複数設けられる頭上用噴霧ノズル42から噴霧する(図2を参照)。地上噴管26に送り込まれた薬液は、地上噴管26から分岐するフレキシブルチューブ38に送り込まれ、このフレキシブルチューブ38に複数設けられる地上用噴霧ノズル40から噴霧する(図2を参照)。このため、マンゴの木14には、左側の2つの頭上噴管28から分岐するフレキシブルチューブ38に設けられる頭上用噴霧ノズル42および全ての地上噴管26に設けられる地上用噴霧ノズル40の双方から薬液が供給される(以下の説明において、適宜、「1回目の散布」という。)。マンゴの木14への薬液の供給は、制御装置54が加圧ポンプ52の動作時間を制御することにより所定時間行われる。本実施の形態では、薬液が頭上用噴霧ノズル42および地上用噴霧ノズル40から約30秒間噴霧するように加圧ポンプ52の動作を制御するのが好ましい。
マンゴの木14に所定時間、薬液を供給した後、三方弁64の開閉が切り替わり、頭上噴管28、地上噴管26およびフレキシブルチューブ38に残留した薬液が薬液タンク50に戻される(以下の説明において、適宜、「薬液回収動作」という。)。三方弁64の開閉の切り替えは制御装置54の指令に基づいて行われる。具体的には、三方弁64bの右方および上方の接続弁を開口させると共に、左方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64aの右方および上方の接続弁を開口させると共に、左方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64cの右方および上方の接続弁を開口させると共に、左方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64dの下方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64eの左方および下方の接続弁を開口させると共に、上方の接続弁を閉塞させる。
このため、加圧ポンプ52が駆動すると、加圧ポンプ52の圧力により、頭上噴管28、地上噴管26、フレキシブルチューブ38、地上用噴霧ノズル40および頭上用噴霧ノズル42等に残留した薬液がブロック枝管24および送液本管22を介して薬液送収部20側に戻される。送液本管22を通って薬液送収部20側に戻された薬液は、三方弁64eによって、分岐管82に導かれる。分岐管82に導かれた薬液は、三方弁64cによって中間管77に導かれ、さらに、三方弁64bによってポンプ入口接続管70に導かれる。なお、三方弁64dにおける下方の接続弁は閉塞しているため、分岐管82の長手部82aを流れる薬液は、分岐部82bの方へは向かわない。ポンプ入口接続管70に導かれた薬液は、ポンプ入口孔52aから加圧ポンプ52内に吸引される。加圧ポンプ52内に吸引された薬液は、ポンプ出口孔52bからポンプ出口接続管72に圧送される。ポンプ出口接続管72に圧送された薬液は、三方弁64aによって、薬液入口接続管66に導かれ、タンク入口孔50aから薬液タンク50内に入る。
薬液タンク50に薬液が回収されると、加圧ポンプ52の駆動が停止する。そして、所定時間のインターバルを経た後、加圧ポンプ52が駆動を再開し、薬液タンク50のタンク出口孔50bから薬液が圧送され、再度、薬液の散布が行われる(以下の説明において、適宜、「2回目の散布」という。)。1回目の散布と2回目の散布との間のインターバルの時間は約10秒とするのが好ましい。なお、インターバルを設けないようにしても良い。この際、各三方弁64a,64b,64c,64d,64eの接続弁の開閉状態は初期状態となっている。したがって、タンク出口孔50bから圧送された薬液は、接続路62を通過して送液本管22に送られる。
送液本管22に圧送された薬液はブロック枝管24に送り込まれる。2回目の散布では、一端側のブロックの最も右側の頭上噴管28および他端側のブロックにおける最も左側の頭上噴管28に設けられる2つの頭上手動コック36のみを手動により開口した状態とする。ブロック電磁弁34、ハイロンチューブ30に設けられる頭上手動コック36および地上噴霧コック44、並びに、端末電磁弁46の開閉状態は1回目の散布の場合と同様である。そのため、2回目の散布では、一端側のブロックにおける最も右側の頭上噴管28および他端側のブロックにおける最も左側の頭上噴管28に設けられる頭上用噴霧ノズル42から薬液が噴霧する。また、全ての地上噴管26から分岐するフレキシブルチューブ38に設けられる地上用噴霧ノズル40からも薬液が噴霧する。2回目の散布が終了した後、上述した薬液回収動作の場合と同様に、頭上噴管28、地上噴管26およびフレキシブルチューブ38等に残留した薬液が薬液タンク50に戻される。
薬液回収動作が終了した後、1回目および2回目の散布の場合と同様に、所定のインターバルを経た後、再度、薬液が散布される(以下の説明において、適宜、「3回目の散布」という。)。3回目の散布では、他端側のブロックにおける左側から2番目および3番目の頭上噴管28に設けられる頭上用噴霧ノズル42および全ての地上噴管26から分岐するフレキシブルチューブ38に設けられる地上用噴霧ノズル40から薬液が噴霧する。なお、3回目の散布では、他端側のブロックにおける左側から2番目および3番目の頭上噴管28に設けられる2つの頭上手動コック36のみを手動により開口した状態とする。3回目の散布が終了した後、薬液回収動作により薬液が薬液タンク50に回収され、所定時間のインターバルを経た後、再度、薬液が散布される(以下の説明において、適宜、「4回目の散布」という。)。4回目の散布では、他端側のブロックにおける最も右側の頭上噴管28に設けられる頭上用噴霧ノズル42および全ての地上噴管26から分岐するフレキシブルチューブ38に設けられる地上用噴霧ノズル40から薬液が噴霧する。なお、4回目の散布では、他端側のブロックにおける最も右側の頭上噴管28に設けられる頭上手動コック36のみを手動により開口させる。また、2回目の散布と3回目の散布および3回目の散布と4回目の散布との間のインターバルの時間も共に約10秒とするのが好ましい。
4回目の散布が終了した後、頭上噴管28、地上噴管26およびフレキシブルチューブ38等に残留した薬液が灌水タンク58に戻される(以下の説明において、適宜、「灌水タンク回収動作」という。)。灌水タンク回収動作における三方弁64の開閉も制御装置54の指令に基づいて行われる。この場合、三方弁64bの右方および上方の接続弁を開口させると共に、左方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64aの左方および上方の接続弁を開口させると共に、右方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64cの右方および上方の接続弁を開口させると共に、左方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64dの右方および上方の接続弁を開口させると共に、下方の接続弁を閉塞させる。また、三方弁64eの左方および下方の接続弁を開口させると共に、上方の接続弁を閉塞させる。
このため、加圧ポンプ52が駆動すると、加圧ポンプ52の圧力により、頭上噴管28、地上噴管26およびフレキシブルチューブ38等に残留した薬液がブロック枝管24および送液本管22を介して薬液送収部20側に戻される。送液本管22を通って薬液送収部20側に戻された薬液は、三方弁64eによって、分岐管82に導かれる。分岐管82に導かれた薬液は、三方弁64cによって中間管77に導かれ、さらに、三方弁64bによってポンプ入口接続管70に導かれる。なお、三方弁64dにおける下方の接続弁は閉塞しているため、分岐管82の長手部82aを流れる薬液は、分岐部82bの方へは向かわない。ポンプ入口接続管70に導かれた薬液は、ポンプ入口孔52aから加圧ポンプ52内に吸引される。加圧ポンプ52内に吸引された薬液は、ポンプ出口孔52bからポンプ出口接続管72に圧送される。ポンプ出口接続管72に圧送された薬液は、三方弁64aによって、中間管80に導かれる。中間管80に導かれた薬液は、三方弁64dによって、直状管78に導かれ、灌水タンク入口孔58aから灌水タンク58内に入る。このように、4回目の散布が終了した後、すなわち、温室12内に配置される全てのマンゴの木14に頭上用噴霧ノズル42から薬液が供給された後、頭上噴管28、地上噴管26およびフレキシブルチューブ38等に残留した薬液が灌水タンク58に戻される。このため、温室12内のマンゴの木14に散布される薬液を薬液タンク50に投入していた場合、薬液タンク50内は空の状態となる。したがって、再度、温室12内のマンゴの木14に前回とは異なる種類の薬液を散布させたい場合、新たな薬液が前の薬液と混ざることがなくなる。このため、薬液タンク50内に異なる種類の薬液を順次投入することが可能となる。薬液を灌水タンク58内に戻すと、薬液と灌水タンク58内の水とが混ざることになるが、灌水用の水に対する薬液の濃度は極めて小さいため、当該水をマンゴの木14に散布しても悪影響を及ぼすことはない。
次に、コンプレッサ56により全ての頭上噴管28および地上噴管26に空気が圧送される。この場合、制御装置54の指令により、三方弁64cの左右の接続弁が開口すると共に、上方の接続弁が閉塞する。また、三方弁64eの左方および下方の接続弁が開口すると共に、上方の接続弁が閉塞する。また、頭上噴管28に設けられた全ての頭上手動コック36を手動により開口させる。一端側および他端側のブロックの設けられたブロック電磁弁34、一端側および他端側のブロックに配置されるハイロンチューブ30に設けられる頭上手動コック36および地上噴霧コック44、並びに、端末電磁弁46の開閉は初期状態と同様である。したがって、コンプレッサ56によって、圧送された空気は、分岐管82、送液本管22、ブロック枝管24を通って、各頭上噴管28および地上噴管26に送られる。各頭上噴管28および地上噴管26に送られた空気は、それぞれの地上用噴霧ノズル40および頭上用噴霧ノズル42から外側に吐出する。このため、薬液回収動作および灌水タンク回収動作を行った後においても、頭上噴管28、地上噴管26およびフレキシブルチューブ38等に残留した薬液を地上用噴霧ノズル40および頭上用噴霧ノズル42から外側に吐出させることができる。
以上のように構成された薬液散布システム10では、地上用噴霧ノズル40および頭上用噴霧ノズル42から薬液を噴霧した後、頭上噴管28、地上噴管26、フレキシブルチューブ38、地上用噴霧ノズル40および頭上用噴霧ノズル42等(以下、単に「薬液供給路等」という。)に残留した薬液を薬液タンク50に戻しているため、薬液供給路等の内部に薬液が残留するのを防止できる。したがって、薬液供給路等に残留した薬液が固化し、再度、薬液を散布する際に、当該固化した薬液が、その薬液散布の障害となるのを防止できる。したがって、配列されたマンゴの木14の全体に均一の量の薬液を供給することが可能となる。また、同一の薬液供給路内において電磁弁34,36および三方弁64を切り替えて、薬液の供給および薬液の戻しの双方を行っているため、薬液散布システム10の構成が簡易となり、かつコストの低減を図ることが可能となる。また、薬液を薬液タンク50に戻し、当該戻した薬液を再度噴霧させているため、薬液の消費を節約することができる。また、全てのマンゴの木14に薬液を供給した後、薬液を最後に灌水タンク58に戻すため、薬液を散布した後の薬液タンク50を空の状態にできる。そのため、異なる種類の薬液を使用する場合、薬液タンク50内で複数種の薬液が混ざるのを防止できる。
また、薬液散布システム10では、2列の頭上噴管28毎に時間をずらして薬液を噴霧し、かつ回収しているため、頭上噴管28および頭上用噴霧ノズル42等に残留した薬液をスムーズ、かつ確実に薬液タンク50に戻すことが可能となる。また、インターバルを設けて薬液を噴霧しているため、インターバルの間に薬液を薬液タンク50に戻すことができる。そのため、散布される薬液と戻される薬液とが薬液供給路内で干渉することがなくなり、薬液を確実に回収しつつ頭上噴管28および頭上用噴霧ノズル42から同量の薬液を噴霧させることができる。
また、三方弁64における接続弁の開閉を切り替えて、薬液の供給と回収の双方を行っているため、一部の接続管が往路および復路として併用されている。このため、往路および復路に対応した接続路62をそれぞれ設ける必要がなくなる。したがって、薬液送収部20の内部構成が複雑化するのを防止できる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態に限定されることなく、種々変形した形態にて実施可能である。
上述の実施の形態では、温室12内において一端側のブロックと他端側のブロックの2つのブロックに区分されているが、ブロックの数は2つに限定されるものではなく、1つとしても良いし、3つ以上としても良い。ブロックの数に伴いブロック枝管24およびハイロンチューブ30の数を適宜変更することが可能である。
また、上述の実施の形態では、マンゴの木14は温室12内に合計7列に並列されているが、マンゴの木14を並べる際の列数は、7列に限定することなく、適宜変更しても良い。マンゴの木14の列数の変更に伴い、地上噴管26および頭上噴管28の数を適宜変更することが可能である。
また、上述の実施の形態では、各列のマンゴの木14に対して、地上噴管26および頭上噴管28は、それぞれ1対1対応で設けられているが、1対1対応に限定されるものではなく、例えば、各列のマンゴの木14に対して地上噴管26および頭上噴管28をそれぞれ2本ずつ設ける等、各列のマンゴの木14に対して複数の数の地上噴管26および頭上噴管28を設けるようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、5つの三方弁64を配置させて、薬液送収部20内の接続路62を構成しているが、三方弁64の数は5つに限定されるものではなく、4以下または6つ以上の三方弁64を配置させて、接続路を構成するようにしても良い。また、三方弁64を5つ配置する場合でも、接続路62の構成を本実施の形態とは異なるような構成としても良い。
また、上述の実施の形態では、薬液供給路等に空気を送り込むことにより、該薬液供給路等の洗浄を行っているが、薬液供給路等に水を流して該薬液供給路等の洗浄を行うようにしても良い。この場合、予め三方弁64eの上方および下方の接続弁を開口させると共に、左方の接続弁を閉塞させる。また、各ブロック電磁弁34、各頭上手動コック36、各地上噴霧コック44および端末電磁弁46を開口させる。そして、制御装置54を操作して、灌水ポンプ60を駆動させる。すると、灌水タンク58内の水がL字管86を介して、送液本管22に圧送される。送液本管22に圧送された水は各ブロック枝管24を通過し、各地上噴管26および各頭上噴管28内を流れる。各地上噴管26および各頭上噴管28内を流れる水の一部は、地上用噴霧ノズル40および頭上用噴霧ノズル42から外側に吐出する。地上用噴霧ノズル40および頭上用噴霧ノズル42から外側に吐出しない残りの水は、ハイロンチューブ30に到達し、ハイロンチューブ30から洗浄水回収管32に導かれ、洗浄水回収管32を通過して灌水タンク58に戻る。なお、各ブロック電磁弁34、各頭上手動コック36、地上噴霧コック44および端末電磁弁46を開閉は適宜調節することが可能である。また、当該水による洗浄をコンプレッサ56による空気による洗浄の代わりに行うようにしても良いし、空気による洗浄と併用しても良い。
また、上述の実施の形態では、頭上噴管28は、マンゴの木14の上方に配置されているが、頭上噴管28の配置位置は、マンゴの木14の外側であればマンゴの木14の上方に限定されるものではなく、例えば、マンゴの木14の側方に頭上噴管28を配置するようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、マンゴの木14とフレキシブルチューブ38は1対1対応で設けられているが、1対1対応に限定されるものではなく、例えば、マンゴの木14に対して2つ以上のフレキシブルチューブ38を設けるようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、頭上噴管28による薬液の散布は、インターバルを挟んで2列ずつ他端側にずらしながら行っているが、このような散布方法に限定されるものではなく、例えば、1列ずつ一端側にずらしながら行ってもよいし、インターバルを設けることなく、1度に全部の頭上噴管28を用いて薬液を散布するようにしても良い。
本発明の薬液散布システムおよび薬液散布方法は、マンゴ等の果実の成る樹木もしくはトマト等の苗木の栽培において利用することができる。
本発明の一実施の形態に係る薬液散布システムの概略図である。 図1中のマンゴの木に対する頭上噴管および地上噴管の配置を説明するための図である。 図1中の薬液送収部の詳細な構成を示す図である。
符号の説明
10…薬液散布システム
12…温室
14…マンゴの木(樹木)
26…地上噴管(第1噴管)
28…頭上噴管(第2噴管)
34…ブロック電磁弁(弁の一部)
46…端末電磁弁(弁の一部)
50…薬液タンク
52…加圧ポンプ
54…制御装置
58…灌水タンク
64…三方弁

Claims (5)

  1. 樹木に薬液を散布する薬液散布システムであって、
    薬液が投入される薬液タンクと、
    水が投入される灌水タンクと、
    上記薬液タンクから圧送される薬液を上記樹木の内側から散布するために配設される第1噴管と、
    上記薬液タンクから圧送される薬液を上記樹木の外側から散布するために配設される第2噴管と、
    上記薬液タンクと上記第1噴管および上記第2噴管とを連結し、上記薬液タンクと上記第1噴管および上記第2噴管との間における薬液の往復を可能とする薬液供給路と、
    上記薬液供給路上に複数設けられ、上記薬液供給路の開閉を行うための弁と、
    上記薬液供給路上に複数設けられ、その開閉により上記薬液供給路における薬液の分岐先を選別する三方弁と、
    上記薬液タンクから薬液を吸引し、当該薬液を上記薬液供給路に圧送して薬液を上記樹木に供給すると共に、薬液を上記樹木に供給した後、上記薬液供給路を介して薬液を吸引し、上記薬液タンクもしくは上記灌水タンクに戻す加圧ポンプと、
    薬液を上記樹木に供給した後、薬液を上記薬液タンクに戻す動作を繰り返し行うように上記加圧ポンプを駆動させ、上記加圧ポンプの動作に伴って、上記薬液タンクの薬液が上記第1噴管および上記第2噴管に到達可能となるような上記弁および上記三方弁の開閉の切り替え、並びに、上記第1噴管および上記第2噴管に残留した薬液が上記薬液タンクに到達可能となるような上記弁および上記三方弁の開閉の切り替えを、上記薬液の供給および上記薬液の戻しに対応するように交互に行い、それら交互の切り替えにおける最後の切り替えを、上記第1噴管および上記第2噴管に残留した薬液が上記灌水タンクに到達可能となるように行う制御装置と、
    を有することを特徴とする薬液散布システム。
  2. 前記第2噴管は、複数列に並べて配設されており、1列もしくは複数列の所定の前記第2噴管に所定時間だけ薬液を散布した後、一定時間のインターバルを経て1列もしくは複数列ずらした前記第2噴管に所定時間だけ薬液を散布することを特徴とする請求項1記載の薬液散布システム。
  3. 薬液タンクに投入された薬液を薬液供給路を介して樹木に散布する薬液散布方法において、
    加圧ポンプによって上記薬液タンクの薬液を上記薬液供給路に圧送し、当該薬液を上記薬液供給路を介して配設される第1噴管および第2噴管から上記樹木に散布した後、上記薬液供給路、上記第1噴管および上記第2噴管に残留した薬液を上記加圧ポンプの吸引によって上記薬液タンクに戻す動作を複数回繰り返して行い、最後の上記繰り返し動作は、上記第1噴管および上記第2噴管から薬液を上記樹木に散布した後、上記薬液供給路、上記第1噴管および上記第2噴管に残留した薬液を上記加圧ポンプの吸引によって、水が入っている灌水タンクに戻すことを特徴とする薬液散布方法。
  4. 前記薬液供給路は開閉可能な複数の弁を備えると共に、複数の流路に分岐しており、その分岐点の一部には薬液の流れる方向の切り替えを可能とする三方弁が備えられ、さらに、薬液を散布する場合、薬液の到達先が前記第1噴管および前記第2噴管となり、薬液を戻す場合、薬液の到達先が前記薬液タンクまたは前記灌水タンクとなるように上記弁および上記三方弁の開閉を切り替えることを特徴とする請求項3記載の薬液散布方法。
  5. 前記第2噴管は、複数列に並べて配設されており、1列もしくは複数列の所定の前記第2噴管に所定時間だけ薬液を散布した後、一定時間のインターバルを経て1列もしくは複数列ずらした前記第2噴管に所定時間だけ薬液を散布することを特徴とする請求項3または4記載の薬液散布方法。
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