JP2009117913A - フィルタ回路及びこれを用いたテレビチューナ回路 - Google Patents

フィルタ回路及びこれを用いたテレビチューナ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】広い周波数レンジでフィルタのQ値を所望の値に設定する。
【解決手段】フィルタ回路1は、入力電圧信号を電流信号に変換する可変トランスコンダクタンスgm1と、可変トランスコンダクタンスgm1の後段に結合されたRLCタンクと3aを備え、RLCタンク3aは、互いに並列に結合された可変キャパシタC1と可変抵抗R1とインダクタL1とを有し、可変キャパシタC1のキャパシタンス値を、フィルタ回路1の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路7と、可変抵抗R1の抵抗値を、可変トランスコンダクタンスgm1のトランスコンダクタンス値に反比例して設定するゲインチューニング回路8とをさらに備え、可変トランスコンダクタンスgm1のトランスコンダクタンス値は、中心周波数またはカットオフ周波数に依存した値に設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力信号をフィルタリングするフィルタ回路及びこれを用いたテレビチューナ回路に関し、特に、インダクタとキャパシタとトランジスタとを備えたフィルタ回路及びこれを用いたテレビチューナ回路に関する。
インダクタとキャパシタとトランジスタとから構成されるフィルタ回路は、インダクタを用いないアクティブフィルタ(gm−CフィルタやRC−OPAMPフィルタ)に比べて高性能化(低歪化、低ノイズ化)しやすい。例えば、特許文献1(”Frequency Discrete LC Filter Bank”, United States Patent 7,102,465, Sept. 5, 2006)、及び非特許文献1にフィルタ回路の一例が紹介されている。
図12に特許文献1の構成の一例を示す。図12のフィルタ回路91は、RF入力信号が入力される端子に接続されるトランスフォーマTRANSと、プログラマブルなインダクタL1とキャパシタC1とから構成されるLCタンクと、固定のインダクタLとプログラマブルなインダクタL2とプログラマブルなキャパシタC2とから構成されるLCタンクと、両LCタンクを接続する可変ゲイン増幅回路AGCと、後段のLCタンクに接続されるハイインピーダンスなバッファ回路BUFFERとを備えている。このLCフィルタはバンドパスフィルタであり、L1、C1、L2、及びC2を所望の値に設定することによって、バンドパスフィルタの中心周波数を変更可能としている。
図13に特許文献2に示されるフィルタ回路の一例を示す。図13に示すフィルタ回路91aは、入力電圧信号を電流信号に変換するための2つのトランスコンダクタンスGM1・GM2と、インダクタL1とキャパシタC1と抵抗Rsとをそれぞれ有するRLCタンク84a・84bが直列に接続された構成とを備えている。各RLCタンクの構成要素の一方の端子(扱う信号周波数領域において低インピーダンスとなる端子)はACグランドに接続され、もう一方の端子は電圧出力端子に接続される。
このフィルタ回路91aの理想的な周波数特性の一例を図14(a)に示す。この周波数特性の中心周波数付近を拡大した図を図14(b)に示す。この周波数特性は以下の式1〜式4で表される。
Figure 2009117913
ここで、各RLCタンク84a・84bの抵抗Rs、インダクタL1、及びキャパシタC1はそれぞれ等しく、R、L、Cで与えられるとする。また、
ωc=2・π・130MHz
とした。また、QはRLCフィルタ1段のQuality Factor(Q)である。バンドパスフィルタの中心周波数を所望の値に設定するため(ここでは130MHz)、RLCタンクのインダクタとキャパシタの値を決める。その決まったインダクタとキャパシタの値に対して、(式4)より、バンドパスフィルタのQ値を所望の値に設定するために抵抗の値を決める。ここで、各RLCタンク84a・84bを構成するインダクタL1、キャパシタC1には寄生の抵抗成分があり、またトランスコンダクタンスGM1・GM2の出力端子とACグランドとの間にも寄生の抵抗が存在する。その寄生抵抗の効果を補正するため、RLCタンクの抵抗は負性抵抗素子により構成してもよい。
米国特許第7,102,465号明細書 Xin He, et al., "A 2.5−GHz Low−Power, High Dynamic Range, Self−Tuned Q−Enhanced LC Filter in SOI", IEEE Journal of Solid−State Circuits, vol. 40, No. 8, Aug. 2005.
図12のフィルタ回路91は、TV(テレビ)チューナ等の広範囲のチューニングレンジが必要な無線受信機のトラッキングフィルタとして用いられる。しかしながら、図12のフィルタ回路91では、抵抗を用いず、インダクタLとキャパシタCの値の組み合わせのみにより、バンドパスフィルタを実現している。このため、LCタンクの抵抗成分は寄生抵抗成分により実現されることになり、バンドパスフィルタのゲインとQ値とが大きくばらつく。また、Q値が大きくなりすぎると、帯域内のゲイン変動が大きくなり、信号の品質を劣化させてしまう可能性がある。また、このとき、バンドパスフィルタの中心周波数に対して高いチューニング精度が要求される。このような広帯域なバンドを受信する無線受信機では、3倍高調波ミキシングが大きな課題の1つとなる。
この3倍高調波ミキシングを回避するために、図12や図13に示すフィルタがよく用いられる。図14(a)(b)には、図13に示すフィルタ回路91aのQ値が2.7の場合(曲線C91)と5.0の場合(曲線C92)の周波数選択特性をそれぞれ実線と破線で示している。さらに、3倍高調波ミキシングを40dB改善させる場合のフィルタ仕様を図14(a)に点線(曲線C93)で示す。この仕様を満たすためには、Q値を5程度にする必要があるが、Q値を増やすと図14(b)に示すように、希望帯域内での周波数選択性が1dB以上変動するという課題が生じる。また、フィルタのQ値が高いと、フィルタを構成する各素子であるキャパシタ、インダクタに要求されるQ値も増大し、性能劣化・コスト増大を招く。
本発明の目的は、広い周波数レンジにわたってフィルタのQ値を所望の値に設定することができ、所望帯域内のゲインを安定に保つことができるフィルタ回路及びこれを用いたテレビチューナ回路を提供することにある。
本発明に係るフィルタ回路は、入力電圧信号を電流信号に変換する可変トランスコンダクタンスと、前記可変トランスコンダクタンスの後段に結合されたRLCタンクとを備え、前記RLCタンクは、可変キャパシタと可変抵抗とインダクタとを有するフィルタ回路であって、前記可変キャパシタのキャパシタンス値を、前記フィルタ回路の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路と、前記可変抵抗の抵抗値を、前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値に反比例して設定するゲインチューニング回路とをさらに備え、前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値は、前記中心周波数またはカットオフ周波数に依存した値に設定されることを特徴とする。
この特徴によれば、RLCタンクのキャパシタンス値および抵抗値を周波数チューニング回路とゲインチューニング回路とによりそれぞれ制御し、トランスコンダクタンス値を外部より設定することができる構成であることから、インダクタを可変にすることなく、広い周波数チューニングレンジを有するフィルタ回路を実現することができる。さらに、広い周波数レンジにわたってフィルタのQ値を所望の値に設定することができる。また、広い周波数レンジにわたって所望帯域内のゲインを安定に保つことができる。
本発明に係るフィルタ回路では、前記ゲインチューニング回路は、前記RLCタンクに生じる寄生抵抗によるQ値劣化を補償する抵抗値を前記可変抵抗に設定することが好ましい。
上記構成によれば、所望の値よりも小さく可変抵抗が設定されて、RLCタンクの寄生抵抗によるロスが補償されるため、RLCタンクに寄生抵抗を有する場合でも所望のQ値を有するフィルタを実現することができる。
本発明に係るフィルタ回路では、前記可変抵抗は、負性抵抗素子によって構成されていることが好ましい。
上記構成によれば、RLCタンクのロスが大きすぎて、正の値を有する可変抵抗によってはロスを補償できない場合に、負性抵抗素子を負の抵抗値に設定することで所望のQ値を有するフィルタを実現することができる。
本発明に係るフィルタ回路では、前記フィルタ回路のフィルタ特性がバンドパス型またはローパス型であることが好ましい。
上記構成によれば、バンドパス型およびローパス型の周波数特性を得ることができる。
本発明に係るフィルタ回路では、前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値と前記可変キャパシタのキャパシタンス値と前記可変抵抗の抵抗値とのうちの少なくとも1つは、デジタル信号によりプログラマブル化されていることが好ましい。
上記構成によれば、各可変素子をデジタル信号により設定することができ、ロバストでかつ簡単なフィルタ回路を実現できる。
本発明に係るフィルタ回路では、周波数チューニング回路およびゲインチューニング回路の設定動作中に、前記フィルタ回路全体またはその一部の回路が発振器として構成されることが好ましい。
上記構成によれば、フィルタの素子の一部を用いた発振器をチューニングするため、精度のよいチューニングを行うことができる。また、チューニング回路も簡単になる。
本発明に係るフィルタ回路では、前記インダクタは、インダクタンス値が可変である可変インダクタであり、複数のインダクタ素子と複数のスイッチとを有し、前記スイッチはトランジスタまたはダイオードであることが好ましい。
上記構成によれば、インダクタンス値を変更可能であるため、より広い周波数チューニングレンジを有するフィルタ回路を実現できる。
本発明に係るフィルタ回路では、前記可変トランスコンダクタンスと、前記可変キャパシタと、前記可変抵抗とが集積回路として実現され、前記インダクタがオフチップ部品により構成されることが好ましい。
上記構成によれば、フィルタ回路を構成する複雑な素子を集積化できるため、低コスト・コンパクトなフィルタ回路を実現できる。また、ロス、寄生容量の小さいインダクタを用いることができるため、高いQおよび広い周波数チューニングレンジを有するフィルタ回路を実現できる。
本発明に係るフィルタ回路では、前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値は、前記中心周波数またはカットオフ周波数の増加に伴って単調に減少するように設定されることが好ましい。
上記構成によれば、トランスコンダクタンス値をfcに反比例して設定する必要がないため、トランスコンダクタンス値の設定が容易になる。
本発明に係る他のフィルタ回路は、入力電圧信号を電流信号に変換するトランスコンダクタンスと、前記トランスコンダクタンスの後段に結合されたRLCタンクとを備え、前記RLCタンクは、第1キャパシタとインダクタとを有するフィルタ回路であって、前記トランスコンダクタンスは、カスコードトランジスタと、前記カスコードトランジスタのソースとグランドとの間に配置された第2キャパシタとを有することを特徴とする。
この特徴により、本発明のフィルタ回路では、フィルタのQ値を大きくすることなく、高周波での周波数選択特性を改善することができる。
本発明に係るさらに他のフィルタ回路は、差動入力電圧信号を差動電流信号に変換する差動トランスコンダクタンスと、前記差動トランスコンダクタンスの後段に結合された差動RLCタンクとを備え、前記差動RLCタンクは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対の第1キャパシタと1対のインダクタとを有する差動型フィルタ回路であって、前記差動トランスコンダクタンスは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対のカスコードトランジスタと、各カスコードトランジスタのソースとグランドとの間にそれぞれ配置された第2キャパシタとを有することを特徴とする。
この特徴により、本発明のフィルタ回路では、差動入出力信号を扱うことができ、外乱ノイズに強いフィルタ回路を実現できる。
本発明に係るさらに他のフィルタ回路は、差動入力電圧信号を差動電流信号に変換する差動トランスコンダクタンスと、前記差動トランスコンダクタンスの後段に結合された差動RLCタンクとを備え、前記差動RLCタンクは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対の第1キャパシタと1対のインダクタとを有する差動型フィルタ回路であって、前記差動トランスコンダクタンスは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対のカスコードトランジスタと、前記1対のカスコードトランジスタのソースの間に配置された第2キャパシタとを有することを特徴とする。
この特徴により、本発明のフィルタ回路では、差動入出力信号を扱うことができ、外乱ノイズに強いフィルタ回路を実現できる。さらに、第2キャパシタが1つでよいため、回路面積を削減可能である。
本発明に係る他のまたはさらに他のフィルタ回路では、前記第1キャパシタのキャパシタンス値を、前記フィルタ回路の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路を備え、前記トランスコンダクタンスは、前記第2キャパシタと前記グランドとの間に設けられたスイッチをさらに有し、前記周波数チューニング回路がチューニング動作を実行中には、前記スイッチが遮断されることが好ましい。
上記構成によれば、フィルタチューニング動作実行中に、第2キャパシタとカスコードトランジスタとによるローパスフィルタリングの効果をオフ状態にすることができ、より正確な周波数・ゲインチューニングが可能となる。
本発明に係る他のまたはさらに他のフィルタ回路では、前記第1キャパシタのキャパシタンス値を、前記フィルタ回路の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路を備え、前記第2キャパシタのキャパシタンス値が、前記第1キャパシタのキャパシタンス値を設定する前記周波数チューニング回路からの信号に応じて制御されることが好ましい。
上記構成によれば、フィルタ回路の中心周波数またはカットオフ周波数に応じて、第2キャパシタとカスコードトランジスタによるローパスフィルタのカットオフ周波数も制御されるため、周波数チューニングレンジにおいて、安定な周波数選択特性を得ることができる。
本発明に係るテレビチューナ回路は、高周波増幅回路と高周波ミキサとを備えたテレビチューナ回路であって、前記高周波ミキサよりも前段に配置された本発明に係るフィルタ回路をさらに備えることを特徴とする。
この特徴によれば、本発明に係るフィルタ回路を利用することで、ミキサのローカル信号の高調波と帯域外信号とのミキシングによる所望帯域への帯域外信号の混入(LO高調波ミキシング妨害)を低減できるため、TVチューナの前段に配置されるパッシブフィルタを簡単化できる。または、LO高調波ミキシング妨害を低減できるため、ローカル信号の高調波の周波数付近により強い妨害波が存在しても、所望信号を劣化させることなくテレビ信号の受信が可能となる。また、帯域外の他チャネルの信号を減衰することができるため、フィルタ回路以降の回路の線形性と周波数選択性を緩和できる。
本発明に係るフィルタ回路は、以上のように、前記可変キャパシタのキャパシタンス値を、前記フィルタ回路の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路と、前記可変抵抗の抵抗値を、前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値に反比例して設定するゲインチューニング回路とをさらに備え、前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値は、前記中心周波数またはカットオフ周波数に依存した値に設定されるので、広い周波数レンジにわたってフィルタのQ値を所望の値に設定し、所望帯域内のゲインを安定に保つことができるという効果を奏する。
本発明に係る他のフィルタ回路は、前記トランスコンダクタンスは、カスコードトランジスタと、前記カスコードトランジスタのソースとグランドとの間に配置された第2キャパシタとを有するので、フィルタのQ値を大きくすることなく、高周波での周波数選択特性を改善することができる。
本発明に係るさらに他のフィルタ回路は、前記差動トランスコンダクタンスは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対のカスコードトランジスタと、各カスコードトランジスタのソースとグランドとの間にそれぞれ配置された第2キャパシタとを有するので、差動入出力信号を扱うことができ、外乱ノイズに強いフィルタ回路を実現できる。
本発明に係るさらに他のフィルタ回路は、前記差動トランスコンダクタンスは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対のカスコードトランジスタと、前記1対のカスコードトランジスタのソースの間に配置された第2キャパシタとを有するので、差動入出力信号を扱うことができ、外乱ノイズに強いフィルタ回路を実現できる。さらに、第2キャパシタが1つでよいため、回路面積を削減可能である。
本発明に係るテレビチューナ回路は、前記高周波ミキサよりも前段に配置された本発明に係るフィルタ回路をさらに備えるので、テレビチューナの前段に配置されるパッシブフィルタを簡単化できる。
本発明の一実施形態について図1ないし図10に基づいて説明すると以下の通りである。
(実施の形態1) bandpass型
図1に実施の形態1に係るフィルタ回路1の構成を示す。フィルタ回路1は、直列に接続されたRLCフィルタ14aとRLCフィルタ14bとを備えている。RLCフィルタ14aは、入力電圧信号を電流信号に変換する可変トランスコンダクタンスgm1と、可変トランスコンダクタンスgm1の後段に結合されたRLCタンク3aとを有している。RLCタンク3aは、互いに並列に結合された可変キャパシタC1と可変抵抗R1とインダクタL1とを有している。RLCフィルタ14bは、入力電圧信号を電流信号に変換する可変トランスコンダクタンスgm2と、可変トランスコンダクタンスgm2の後段に結合されたRLCタンク3bとを有している。RLCタンク3bは、互いに並列に結合された可変キャパシタC2と可変抵抗R2とインダクタL2とを有している。
フィルタ回路1には、上記RLCタンク3a及び3bを構成するプログラマブル抵抗(可変抵抗R1及びR2)をチューニングするためのゲインチューニング回路8と、プログラマブルキャパシタ(可変キャパシタC1及びC2)をチューニングするための周波数チューニング回路7とが設けられている。
また、フィルタ回路1は、フィルタ回路1をチューニングするときに、RLCフィルタ14bの入力端子をRLCフィルタ14bの出力端子へ反転ゲイン段16aを通して接続し、RLCフィルタ14bをDCO(Digitally Controled Oscillator)として構成するためのトグルスイッチ15aを有している。
周波数チューニング回路7は、DCOとして動作するRLCフィルタ14bの出力を分周するための分周器17と、分周された信号の立ち上がりエッジをある決まった時間カウントするためのカウンタ18と、カウンタ値とフィルタの周波数を設定するための外部デジタル信号との差を計算し、量子化するコンパレータ19と、コンパレータ19の出力値によって制御されるアップダウンカウンタ20とを有している。
一方、ゲインチューニング回路8は、DCOとして動作するRLCフィルタ14bの発振振幅を一定に保つためのピークディテクタ21と、その出力をある定められた2つの電圧と比較するための2つのコンパレータ22a・22bと、コンパレータ22a・22bの出力値によって制御されるアップダウンカウンタ23とを有している。
周波数チューニング回路7及びゲインチューニング回路8は、(文献1) H. Huang, “Design of Low−Voltage CMOS Continuous−Time Filter with On−Chip Automatic Tuning”, IEEE Journal of Solid−State Circuits, vol.36, No. 8, pp.1168−1177, Aug. 2001.、および(文献2) F Behbahani, “A Broad−Band Tunable CMOS Channel−Select Filter for a Low−IF Wireless Receiver”, IEEE Journal of Solid−State Circuits, vol.35, No. 4, pp.476−489, April. 2000.に記載の技術を用いて容易に構成可能であるため、詳細説明を省略する。
各RLCフィルタ14a・14bは、それぞれインダクタンス値が固定のインダクタL1・L2と、デジタル信号によりプログラマブルに値を変更可能な可変抵抗R1・R2と、可変キャパシタC1・C2と、可変トランスコンダクタンスgm1・gm2とから構成され、これらの素子の値はRLCフィルタ14aとRLCフィルタ14bとで同じ値をとるものとする(説明を簡単にするため)。
フィルタ回路1のチューニングは、RLCフィルタ14bと各チューニング回路7・8により実行されるが、チューニング回路7・8の出力は、RLCフィルタ14b(可変抵抗R2、可変キャパシタC2)だけではなく、RLCフィルタ14a(可変抵抗R1、可変キャパシタC1)も制御する。フィルタ回路1において、RLCフィルタ14a・14bを構成するインダクタL1・L2は、高いQ値が要求される場合が多いため、集積化せず、オフチップインダクタを用いて実現することが好ましい。一方、可変抵抗R1・R2、可変キャパシタC1・C2、可変トランスコンダクタgm1・gm2は、細かく可変可能とするため集積化されることが好ましい。また、周波数チューニング回路7およびゲインチューニング回路8は、複雑なデジタル回路を用いて構成されるため、集積化されることが好ましい。
以下に、RLCフィルタ14a・14bを構成する可変抵抗R1・R2、可変キャパシタC1・C2のチューニング方法および可変トランスコンダクタgm1・gm2の設定方法について詳細に説明する。
背景技術で前述した式(2)より、可変キャパシタC2の値は、フィルタ回路1の所望中心周波数ωc=2・π・fcに対して、次の(式5)に示すように制御する。
Figure 2009117913
つまり、可変キャパシタの値C1とC2とは、バンドパスフィルタの中心周波数ωcの2乗に反比例して周波数チューニング回路7により制御される。具体的には、周波数チューニング回路7が、RLCフィルタ14bにおいて構成されたDCOの発振周波数が所望の値になるように可変キャパシタC2の値を、フィードバックループを通して制御することにより、式(5)の関係を自動的に求めることができる。
可変抵抗R2は、フィルタ回路1のゲインが0dBとなるように制御する。具体的には、可変トランスコンダクタンスgm2が飽和せず、かつ、安定してDCOが発振する振幅値になるようにゲインチューニング回路8が、RLCフィルタ14bにより構成されるDCOの振幅を制御する。このとき、RLCフィルタ14bの可変抵抗R2の値は次の(式6)で示される値に収束する(但し、可変インダクタL2、可変キャパシタC2、及び可変トランスコンダクタンスgm2が理想特性を有するとする場合である)。
Figure 2009117913
一方、可変トランスコンダクタンスgm2のトランスコンダクタンス値は、(式4)および(式6)より、
Figure 2009117913
つまり、可変トランスコンダクタンスgm2は、可変キャパシタC2、可変抵抗R2と異なり、チューニング回路7・8からではなく、受信チャネルの周波数(fc)に反比例して、外部より設定される(即ち、可変トランスコンダクタンスgm2はチューニング回路7・8から制御されない)。(式7)から分かるように、可変トランスコンダクタンスgm2はフィルタのQ値によって決まるため、RLCフィルタ14a・14bの各Q値は、可変トランスコンダクタンスgm2の値によって設定することができる。また、例えば、メタルの配線抵抗や可変キャパシタC2の切り替えスイッチのオン抵抗、可変トランスコンダクタンスgm2の出力インピーダンス等によるロスを有する場合でも、上述のように可変トランスコンダクタンスgm2の値は外部から設定され、一方、ゲインチューニング回路8により、可変抵抗R2の値が設定されるため、ゲインチューニングにより、RLCタンク3bのfcにおけるインピーダンスは1/gm2に収束する。
つまり、実施の形態1のように、可変トランスコンダクタンスgm2を外部より設定し、可変抵抗R2をゲインチューニング回路8により設定することで、上述の寄生抵抗によるフィルタQ値の劣化を補償することが可能である。逆に、可変抵抗R2の値を外部信号より設定し、可変トランスコンダクタンスgm2の値をゲインチューニング回路8により設定する場合、上述の寄生抵抗によるQ値の劣化を補償することはできない(ゲインは0dBとなるようにチューニングされるが、Q値は寄生抵抗によるロスの影響を受けて劣化してしまうからである)。また、ここでは、可変抵抗R2の値は正の値であるとしたが、文献2に示すようにアクティブ回路を用いた負性抵抗素子によって可変抵抗R2を構成してもよいし、通常の可変抵抗と負性抵抗素子を組み合わせた構成でもよい。
可変トランスコンダクタンスgm1・gm2を、fcに反比例して設定すると設定値の計算が複雑になるため、周波数可変レンジが大きくない場合には、fcの増加に対して単調に可変トランスコンダクタンスgm1が減少するように設定してもよい(gm1=−a・fc+b、aとbは適当な定数)。また、fcに応じて、Q値を変化させたい場合にはfcに反比例していなくてもよい。
ここでは、バンドパスフィルタの信号帯域内(fc付近の周波数帯域)でのゲインを0dBとしたが、0dB以外のゲインに設定したい場合には、DCOのフィードバックループ内に別途、−αdBのゲインを有する増幅回路を配置すればよい。ここで、αdBはRLCフィルタ14bの信号帯域内での所望ゲインとする。または、ゲインチューニング回路8が動作している間、可変トランスコンダクタンスgm2の値を、フィルタ通常動作時(RLCフィルタ14bがフィルタとして使われているとき)の設定値に比べて−αdB小さく設定してもよい。または、可変トランスコンダクタンスgm2にαdBの減衰器を追加してもよい。
上述のように、RLCフィルタ14bの可変抵抗R2、可変キャパシタC2を、チューニング回路7・8を用いて制御し、RLCフィルタ14bの可変トランスコンダクタンスgm2を外部デジタル信号により設定することで、広い周波数チューニングレンジを有するフィルタを得ることができる。
図2に、2つの異なるfc=380MHz、1.06GHzに対するフィルタ回路1の周波数選択特性(実測値)を示す。曲線C1はfc=380MHzに対応し、曲線C2はfc=1.06GHzに対応する。図2に示すように、Q値がほぼ一定で、ゲインがほぼ一定のフィルタ特性が得られる。なお、fc=125MHzに対応する曲線C3の周波数選択特性は後述する図6の可変インダクタを用いてL1、L2の値を切り換えた場合の周波数選択特性である。
本実施の形態のフィルタ回路を採用することにより、固定インダクタを使用できるので、複数のインダクタ素子とスイッチとから構成される可変インダクタが不要となる。固定インダクタとしてオフチップインダクタを用いる場合にはPCB基板を小面積化でき、コスト低減ができる。また、固定インダクタを集積化する場合には、インダクタの数が少なくてすむため、チップ面積を小さくでき、コスト低減ができる。
本実施の形態では、RLCフィルタ14bをDCOとして構成し、ゲイン(Q値)と周波数とのチューニングを行うものとしたが、本発明はこれに限定されない。他のよく知られたチューニング方法を用いてもよい。本発明の本質は、周波数やゲイン(Q値)のチューニング回路7・8自体にあるのではない。固定のインダクタを用いるフィルタ回路において、プログラマブル素子である可変抵抗、可変キャパシタおよび可変トランスコンダクタの値とバンドパスフィルタのfcとの依存関係をどのように設定するかという点に本質がある。
図1のフィルタ回路1は、1入力(input端子)、1出力(output端子)のシングルエンド構成を示しているが、本発明はこれに限定されない。入力信号、出力信号がそれぞれ正相と逆相の2つの信号で表されるフル差動回路によってフィルタ回路1を構成してもよい。以下に、RLCフィルタ14a・14bを構成する各素子の詳細を説明するが、以下では、フィルタ回路1はフル差動回路であると仮定する。
RLCフィルタ14a・14bで用いられる可変トランスコンダクタンスgm1・gm2の構成例を図3に示す。図3に示す可変トランスコンダクタンスgm1・gm2は、2のi乗で重み付けされた複数のトランスコンダクタンス段gm[i]が並列に接続された構成を有する(iは正の整数)。また、可変トランスコンダクタンスgm1・gm2は、差動入力VINP・VINM、差動出力vp・vnを有する。並列接続された各トランスコンダクタンス段gm[i]は、差動入力信号を差動電流出力に変換するための2つのトランジスタM1と、該差動出力電流を入力とし、差動出力電流を出力する2つのカスコードトランジスタM2から構成される。並列接続された各トランスコンダクタンス段gm[i]は、カスコードトランジスタM2のゲート電圧を2値のデジタル信号により制御することにより、オン−オフ制御することができる。以上のように、デジタル信号により制御されるトランスコンダクタンス段を簡単に構成することが可能である。デジタル制御信号dgmのビット数を6ビットとし、dgm[i]が制御するトランスコンダクタンス(トランジスタM1のトランスコンダクタンス)を、
・gm・dgm[i]
とすると、図3の入力端子VINP(VINM)から、RLCタンク3a・3bが接続される差動出力端子の一方vn(vp)へのトランスコンダクタンスは次の(式8)となる。
Figure 2009117913
ここで、dgm[i]は0または1の値をとるものとする。
次に、可変キャパシタC1・C2の構成方法を図4に示す。可変キャパシタC1と可変キャパシタC2とは、同一の構成を有している。図4に示す可変キャパシタは、RLCタンクの差動端子vpと差動端子vnとを有し、2のi乗で重み付けされた複数のスイッチトキャパシタcap[i]が並列に接続された構成を有する(iは正の整数)。各スイッチトキャパシタcap[i]は、該差動端子vpとvnにそれぞれ一方の端子が接続された2つのキャパシタC11・C12と、該2つのキャパシタC11・C12の他方の端子間に接続されたトランジスタスイッチM1dmと、該2つのキャパシタC11・C12の他方の端子とGND間にそれぞれ接続された2つのトランジスタスイッチM1cmと、該2つのキャパシタの他方の端子とVDD間にそれぞれ接続された2つのトランジスタスイッチM2とから構成される。ここで、信号dcap[i]は、トランジスタスイッチM1dm、トランジスタスイッチM1cmのゲート端子に供給され、信号dcap[i]を反転した信号がトランジスタスイッチM2に供給される。信号dcap[i]が1(VDDと等しい電圧)となるとき、該2つのキャパシタC11・C12の他方の端子が互いに短絡されるとともに、GNDに接続されるため、差動端子vp(vn)とGND間にキャパシタンス2i+1・Cuが発生する。例えば、信号dcapを10ビット信号とする場合、図4のキャパシタの差動端子vp(vn)とGND間のキャパシタンス値は次の(式9)であらわされる。
Figure 2009117913
ここで、信号dcap[i]は0または1の値をとるものとする。トランジスタスイッチM2は、信号dcap[i]がGNDとなるとき該2つのキャパシタC11・C12の他方の端子をある電圧値(VDD−Vth)へプルアップし、トランジスタスイッチM1dm、トランジスタスイッチM1cmのジャンクションの寄生容量を小さくするためのものであり、該寄生容量の低減によりキャパシタの可変レンジを大きくするために配置されている。ここで、VthはトランジスタスイッチM2の閾値電圧である。図4のキャパシタの構成に関しては(文献5)W.B.Kuhn, et al., “Q−enhanced LC bandpass filters for integrated wireless applications” IEEE Trans. Microwave Theory Tech., vol. 46, no. 12, pp.2577−2586, Dec. 1998.に詳細に記載されているので、詳細の説明を省略する。
次に可変抵抗R1・R2の構成を図5に示す。図5に示す抵抗R1・R2は、2のi乗で重み付けされた複数のスイッチ抵抗から構成される。各スイッチト抵抗はRLCタンクの差動端子vp・vnにそれぞれ一方の端子が接続された抵抗と、該抵抗の他方の端子とVDD間に接続されたPチャネル型トランジスタスイッチとから構成される。この構成により、vp(vn)と電源VDD(ACグランド)間に8ビットで制御可能な可変抵抗を実現することができる。
上述の例では、構成を簡単化するため、可変トランスコンダクタンスgm1・gm2、可変キャパシタC1・C2、可変抵抗R1・R2をすべてデジタル信号により制御する構成としたが、本発明はこれに限定されない。アナログ信号により制御する構成にしてもよい。このようなアナログ信号により制御される可変トランスコンダクタンスgm1・gm2、可変キャパシタC1・C2、可変抵抗R1・R2は、当該技術者は容易に実現できると考える。また、アナログ信号により制御するため、周波数チューニング回路7、ゲインチューニング回路8とフィルタとの間にDA変換器を配置するか、各チューニング回路7・8を、アナログ回路を用いて実現する必要があるが、このような構成のチューニング回路に関しても複数の従来技術に基づいて当該技術者は容易に実現できる。
上述の構成では、フィルタ特性としてバンドパス型を想定した例を示したが、本発明はこれに限定されない。ローパス型、ハイパス型等の他のフィルタ特性に対しても同様に本発明を適用可能である。
また、上述のRLCフィルタ14a・14bでは、固定値のインダクタンスを有するインダクタL1・L2を仮定したが、本発明はこれに限定されない。インダクタL1・L2を、図6に示すように、複数のインダクタ素子とダイオードとを用いて可変に構成してもよい。
この構成を採用することにより、インダクタンス値を可変にすることができ、より広範囲で周波数チューニングが可能なフィルタを実現することができる。端子band select signalをlow(0)に設定すると、2つのダイオードD1・D2は逆バイアスが印加されることになり、ダイオードD1・D2はAC(交流)的に遮断される。このとき、端子vpと端子vnとの間のインダクタンスは、2×(LL1+LL2)となる。一方、端子band select signalをhigh(1)に設定すると、2つのダイオードD1・D2は順方向にバイアスされるため、ダイオードD1・D2はAC的に導通する。したがって、端子vpと端子vnとの間のインダクタンスは、2×(LL1)となる。上述のようにしてインダクタンス可変のインダクタを実現できる。ここでは、各構成素子として、オフチップのインダクタLL1・LL2とダイオードD1・D2とを仮定したが、本発明はこれに限定されない。ダイオードD1・D2の代わりにトランジスタスイッチを用いてもよい。端子band select signalをlow(0)に設定する場合をBAND1とし、high(1)に設定する場合をBAND2とすると、インダクタを切り替えることにより、図2に示す、BAND2(曲線C1及び曲線C2)の周波数選択特性fc=380MHz、1.06Ghzに加えて、BAND1(曲線C3)の周波数選択特性fc=125MHzを得ることができる。BAND1の周波数選択特性fc=125MHzは、実測値である。
(実施の形態2) bandpass型(バンドパス型) gmLPF
本発明の実施の形態2について図7〜図9を用いて説明すれば以下の通りである。図7に実施の形態2に係るフィルタ回路1aの構成を示す。フィルタ回路1aは、直列に接続されたRLCフィルタ14cとRLCフィルタ14dとから構成される。RLCフィルタ14c・14dは、それぞれ、インダクタL1・L2と、可変抵抗R1・R2と、可変キャパシタC1・C2と、ローパス機能が搭載された可変トランスコンダクタンスgmLPF1・gmLPF2とから構成される。可変抵抗R1・R2、可変キャパシタC1・C2、及び可変トランスコンダクタンスgmLPF1・gmLPF2のチューニング方法、制御方法は、前述した実施の形態1と同様であるため、詳細の説明を省略する。
図7のフィルタ回路1aは、1入力(input端子)、1出力(output端子)のシングルエンド構成の例を示したが、本発明はこれに限定されない。入力信号、出力信号がそれぞれ正相と逆相の2つの信号で表されるフル差動回路によってフィルタ回路1aを構成してもよい。
本発明の本質は、フィルタのQ値を高く設定することなく、急峻な周波数選択特性を得るために配置された可変トランスコンダクタンスgmLPF1・gmLPF2にある。可変抵抗R1・R2、可変キャパシタC1・C2、及び可変トランスコンダクタンスgmLPF1・gmLPF2は可変である例を示したが、本発明はこれに限定されない。可変にできない固定の構成でもよい。
図8(a)に可変トランスコンダクタンスgmLPF1・gmLPF2の構成例を示す(フル差動回路の構成を仮定する)。可変トランスコンダクタンスgmLPF1・gmLPF2は、同一の構成を有する。図8(a)に示す可変トランスコンダクタンスは、2のi乗に重み付けされた複数のトランスコンダクタンス段gm[i]が並列に接続された構成を有する(iは正の整数)。また、可変トランスコンダクタンスは、差動入力VINP・VINM、差動出力vp・vnを有する。並列接続された各トランスコンダクタンス段gm[i]は、差動入力信号を差動電流出力に変換するための2つのトランジスタM1と、該差動出力電流を入力とし、差動出力電流を出力する2つのカスコードトランジスタM2と、トランジスタM1のソース端子とGNDとを遮断・導通するための2つのトランジスタスイッチM3とを有する。dgm[i]=0のとき、カスコードトランジスタM2、トランジスタM1ともに電流が流れない。一方、dgm[i]=1のとき、カスコードトランジスタM2とトランジスタM1とに所望の電流が流れ、トランジスタM1とカスコードトランジスタM2のトランスコンダクタンスはそれぞれ、
・gmIN・dgm[i]、
・gmCAS・dgm[i]、
となる。
デジタル制御信号dgmのビット数を6ビットとすると、並列に接続された複数のトランスコンダクタンス段gm[i]を合計したトランジスタM1のトランスコンダクタンスgmINと、カスコードトランジスタM2のトランスコンダクタンスgmCASとは、それぞれ次の(式10)及び(式11)で与えられる。
Figure 2009117913
また、図8(a)の可変トランスコンダクタンスgmLPF1・gmLPF2は、さらに2つの可変キャパシタCLPFと、該可変キャパシタCLPFと直列に接続された2つのトランジスタスイッチM4を有し、該可変キャパシタCLPFは、カスコードトランジスタM2のソース端子とGNDとの間に配置されている。この構成を用いることにより、入力端子VINP(VINM)から出力端子vn(vp)へのトランスコンダクタンスは次の(式12)で表わされる(トランジスタスイッチM4は導通しているとする)。
Figure 2009117913
また、図8(a)のトランスコンダクタンス段gm[i]にて実現できるローパスフィルタの3dBカットオフ周波数は次の(式13)で表わされる。
Figure 2009117913
ここで、可変キャパシタCLPFは、図4に示すような可変キャパシタC1またはC2を用いて容易に実現可能である。図9に、可変キャパシタCLPFを設けた場合(dolpf=high)とCLFPがない場合(dolpf=low)のトランスコンダクタンス段(図8)を用いて図7に示すフィルタ回路1aを構成した場合の周波数選択特性を示す(理想特性)。曲線C4は可変キャパシタCLPFを設けたフィルタ回路の周波数選択特性であり、曲線C5は可変キャパシタCLPFを設けないフィルタ回路の周波数選択特性である。ここでは、中心周波数fc=130MHzとした。図9から分かるように、図8(a)に示す可変キャパシタCLPFを設けたローパス機能付きトランスコンダクタンス段gm[i]を用いることで、高周波で減衰を大きくすることができ、Q値を大きくすることなく急峻なフィルタ特性を得ることができる。また、このときの図7に示す各RLCフィルタ14c・14dの周波数特性は次の(式14)〜(式17)で表される。
Figure 2009117913
ここで、RLCフィルタ14cとRLCフィルタ14dとを構成する素子の値はそれぞれ同じであると仮定した。ここでは、トランジスタとしてMOSFETを例に回路構成を示したが、本発明はこれに限定されない。バイポーラ型等の他のトランジスタを用いてもよい。
広い中心周波数fcに渡って、図9の曲線C4のような高周波で大きい減衰特性を得るためには(式13)に示すローパスフィルタの3dBカットオフ周波数をフィルタの中心周波数fcに比例して変化させる必要がある。gmCASはgmINSUMと同様、fcに反比例して変化させる場合には、CLPFのキャパシタンス値は、C1およびC2のキャパシタンス値と同様にfcの2乗に反比例して変化させる必要がある。従って、C1およびC2のキャパシタンス値を制御する信号を使って、CLPFのキャパシタンス値も制御することができ、制御信号配線等を簡単化することができる。但し、CLPFのキャパシタンス値とC1およびC2のキャパシタンス値は全く同一ではなく、単に比例関係にあるだけであることから、CLPFを構成するユニットキャパシタのサイズはC1およびC1を構成するユニットキャパシタと異なる値に設定する必要がある。
図8(a)では、2個の可変キャパシタCLPFがそれぞれカスコードトランジスタM2のソース端子とGND端子との間に接続された構成を例として示したが、本発明はこれに限定されない。図8(b)に示すように、2つのカスコードトランジスタM2のソース端子間に1個の可変キャパシタCLPFを接続する構成にしてもよい。
通常のフィルタとしてフィルタ回路1aを動作させる場合に、図8(a)に示すトランジスタスイッチM4を導通させることにより、(式12)に示すように可変トランスコンダクタンスgmLPF1、gmLPF2においてローパスフィルタの機能を実現できるが、前述した実施の形態1に示すようにフィルタをチューニングする場合、(式12)から分かるように、可変トランスコンダクタンスgmLPF1、gmLPF2の入力端子と出力端子との間で位相が変化してしまう。この位相変化により、RLCフィルタ14dをDCOとして構成したときの発振周波数と、RLCフィルタ14dのバンドパスフィルタの中心周波数とがずれてしまう。この影響を排除するため、フィルタ回路1aのチューニング動作時にはトランジスタスイッチM4を遮断することが好ましい。このようにトランジスタスイッチM4を制御することよって、より精度が高い周波数チューニングを実現することができる。
(実施の形態3) lowpass型(ローパス型)
本発明の実施の形態3について図10を用いて説明すれば以下の通りである。図10に実施の形態3に係るフィルタ回路1cの構成を示す。フィルタ回路1cは、RLCフィルタ14eと、RLCフィルタ14eに設けられたプログラマブル(可変)抵抗R1・R2をチューニングするためのゲインチューニング回路8と、RLCフィルタ14eに設けられたプログラマブル(可変)キャパシタC1・C2をチューニングするための周波数チューニング回路7とを備える。
RLCフィルタ14eは、入力電圧信号を電流信号に変換するための可変トランスコンダクタンスGm1と、フィルタ回路1cへの入力信号inputまたはゲイン段16cからの出力信号のどちらか一方を選択して可変トランスコンダクタンスGm1へ供給するトグルスイッチ15cと、2つの可変抵抗R1・R2と、2つの可変キャパシタC1・C2と、インダクタL1とから構成される。
入力信号をフィルタリングして出力する場合には、トグルスイッチ15cはフィルタ回路1cの入力端子inputを選択し、フィルタ回路1cのチューニング動作時には、出力信号output側(ゲイン段16cからの出力信号)を選択する。RLCフィルタ14eの構成を用いることで、実施の形態1で示したバンドパス型以外の特性、ここではローパス型の特性を得ることができる。
本発明の本質は、各プログラマブル素子である可変抵抗R1・R2、可変キャパシタC1・C2、および、可変トランスコンダクタンスGm1のトランスコンダクタの値とローパスフィルタのカットオフ周波数fcとの間の依存関係をどのように設定するかという点にある。この依存関係は、実施の形態1で示した依存関係と同様である。つまり、可変キャパシタの値C1とC2とは、ローパスフィルタのカットオフ周波数の2乗に反比例して周波数チューニング回路7により設定される。可変抵抗の値R1とR2とは、フィルタ回路のゲインが0dBとなるように設定する。一方、可変トランスコンダクタンスGm1のトランスコンダクタの値は、チューニング回路7・8からではなく、カットオフ周波数(fc)に反比例して、フィルタ回路1cの外部から設定される(Gm1はチューニング回路7・8から設定されない)。但し、Gm1をfcに反比例して設定すると、設定値の計算が複雑になるため、周波数可変レンジが大きくない場合には、カットオフ周波数fcの増加に対してGm1が単調に減少するように設定してもよい(Gm1=−a・fc+b、aとbは適当な定数)。以上の制御方法により、安定なQ値、ゲインを有する周波数選択特性を得ることができると同時に、広い周波数チューニングレンジを有するフィルタ回路を実現できる。
以上のように実施の形態1〜3によれば、広い周波数チューニングレンジを有し、かつ、Q値とゲインが安定した周波数選択特性を有するフィルタ回路を実現することができる。さらに、実施の形態1〜3によれば、Q値を増大させることなく、高い周波数において、より急峻な周波数選択特性を有するフィルタ回路を実現することができる。
図11は、実施の形態1〜3のいずれかに係るフィルタ回路1を備えたテレビチューナ回路31の構成を示す回路図である。テレビチューナ回路31は、高周波増幅回路(RF−VGA)32と、RLCタンクを有するフィルタ回路1と、周波数変換を行うミキサ回路(mixer)34と、ミキサ回路34へのローカル信号を生成するPLL回路33と、ミキサ回路34からの出力信号から希望帯域以外の信号を減衰させるIFフィルタ35と、IFフィルタ35からの出力を増幅してテレビ復調回路37に出力するIF増幅回路36とを備えている。
この構成において、ミキサ回路34には、通常、ギルバードミキサが用いられるが、このようなミキサでは、ローカル奇数高調波ミキシングが生じるため、ミキサ入力信号における希望信号帯域外の信号が希望信号帯域に混入してしまうおそれがある。これを回避するために、ミキサ回路34の前段に、希望信号帯域外の信号を減衰するためのフィルタ回路1が必要となる。また、テレビチューナの帯域は、約45MHz〜900MHzと広いため、実施の形態1〜3のいずれかに係るフィルタ回路1、1a、または1cが、上記RLCタンクを有するフィルタ回路に好適である。実施の形態1〜3に係るフィルタ回路をテレビチューナ回路に用いることにより、テレビの全帯域に渡って、ローカル奇数高調波ミキシングの影響を低減したテレビチューナを実現することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、入力信号をフィルタリングするフィルタ回路に適用することができ、特に、インダクタとキャパシタとトランジスタとを備えたフィルタ回路及びこれを用いたテレビチューナ回路に適用することができる。
実施の形態1に係るフィルタ回路の構成を示す回路図である。 上記フィルタ回路の周波数特性を示すグラフである。 上記フィルタ回路に設けられた可変トランスコンダクタンスの構成を示す回路図である。 上記フィルタ回路に設けられた可変キャパシタの構成を示す回路図である。 上記フィルタ回路に設けられた可変抵抗の構成を示す回路図である。 上記フィルタ回路に設けられたインダクタの構成を示す回路図である。 実施の形態2に係るフィルタ回路の構成を示す回路図である。 (a)(b)は、上記フィルタ回路に設けられた差動トランスコンダクタンスの構成を示す回路図である。 上記フィルタ回路の周波数特性を示すグラフである。 実施の形態3に係るフィルタ回路の構成を示す回路図である。 実施の形態1〜3に係るフィルタ回路を備えたテレビチューナ回路の構成を示す回路図である。 従来のフィルタ回路の構成を示す回路図である。 従来の他のフィルタ回路の構成を示す回路図である。 (a)(b)は、上記フィルタ回路の周波数特性を示すグラフである。
符号の説明
1、1a、1c フィルタ回路
3a、3b RLCタンク
7 周波数チューニング回路
8 ゲインチューニング回路
15a、15c トグルスイッチ
16a 反転ゲイン段
16c ゲイン段
gm1、gm2 可変トランスコンダクタンス
gmLPF1、gmLPF2 可変トランスコンダクタンス(差動トランスコンダクタンス)
Gm1 可変トランスコンダクタンス
3a〜3e RLCタンク
L1、L2 インダクタ
C1、C2 可変キャパシタ
R1、R2 可変抵抗
M1、M3 トランジスタ
M2 カスコードトランジスタ
M4 トランジスタスイッチ
LPF 可変キャパシタ(第2キャパシタ)

Claims (15)

  1. 入力電圧信号を電流信号に変換する可変トランスコンダクタンスと、
    前記可変トランスコンダクタンスの後段に結合されたRLCタンクとを備え、
    前記RLCタンクは、可変キャパシタと可変抵抗とインダクタとを有するフィルタ回路であって、
    前記可変キャパシタのキャパシタンス値を、前記フィルタ回路の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路と、
    前記可変抵抗の抵抗値を、前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値に反比例して設定するゲインチューニング回路とをさらに備え、
    前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値は、前記中心周波数またはカットオフ周波数に依存した値に設定されることを特徴とするフィルタ回路。
  2. 前記ゲインチューニング回路は、前記RLCタンクに生じる寄生抵抗によるQ値劣化を補償する抵抗値を前記可変抵抗に設定する請求項1記載のフィルタ回路。
  3. 前記可変抵抗は、負性抵抗素子によって構成されている請求項1記載のフィルタ回路。
  4. 前記フィルタ回路のフィルタ特性がバンドパス型またはローパス型である請求項1記載のフィルタ回路。
  5. 前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値と前記可変キャパシタのキャパシタンス値と前記可変抵抗の抵抗値とのうちの少なくとも1つは、デジタル信号によりプログラマブル化されている請求項1記載のフィルタ回路。
  6. 周波数チューニング回路およびゲインチューニング回路の設定動作中に、前記フィルタ回路全体またはその一部の回路が発振器として構成される請求項1記載のフィルタ回路。
  7. 前記インダクタは、インダクタンス値が可変である可変インダクタであり、複数のインダクタ素子と複数のスイッチとを有し、前記スイッチはトランジスタまたはダイオードである請求項1記載のフィルタ回路。
  8. 前記可変トランスコンダクタンスと、前記可変キャパシタと、前記可変抵抗とが集積回路として実現され、前記インダクタがオフチップ部品により構成される請求項1記載のフィルタ回路。
  9. 前記可変トランスコンダクタンスのトランスコンダクタンス値は、前記中心周波数またはカットオフ周波数の増加に伴って単調に減少するように設定される請求項1記載のフィルタ回路。
  10. 入力電圧信号を電流信号に変換するトランスコンダクタンスと、
    前記トランスコンダクタンスの後段に結合されたRLCタンクとを備え、
    前記RLCタンクは、第1キャパシタとインダクタとを有するフィルタ回路であって、
    前記トランスコンダクタンスは、カスコードトランジスタと、前記カスコードトランジスタのソースとグランドとの間に配置された第2キャパシタとを有することを特徴とするフィルタ回路。
  11. 差動入力電圧信号を差動電流信号に変換する差動トランスコンダクタンスと、
    前記差動トランスコンダクタンスの後段に結合された差動RLCタンクとを備え、
    前記差動RLCタンクは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対の第1キャパシタと1対のインダクタとを有する差動型フィルタ回路であって、
    前記差動トランスコンダクタンスは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対のカスコードトランジスタと、各カスコードトランジスタのソースとグランドとの間にそれぞれ配置された第2キャパシタとを有することを特徴とするフィルタ回路。
  12. 差動入力電圧信号を差動電流信号に変換する差動トランスコンダクタンスと、
    前記差動トランスコンダクタンスの後段に結合された差動RLCタンクとを備え、
    前記差動RLCタンクは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対の第1キャパシタと1対のインダクタとを有する差動型フィルタ回路であって、
    前記差動トランスコンダクタンスは、前記差動入力電圧信号の正相信号と逆相信号とに対応する1対のカスコードトランジスタと、前記1対のカスコードトランジスタのソースの間に配置された第2キャパシタとを有することを特徴とするフィルタ回路。
  13. 前記第1キャパシタのキャパシタンス値を、前記フィルタ回路の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路を備え、
    前記トランスコンダクタンスは、前記第2キャパシタと前記グランドとの間に設けられたスイッチをさらに有し、
    前記周波数チューニング回路がチューニング動作を実行中には、前記スイッチが遮断される請求項10または11記載のフィルタ回路。
  14. 前記第1キャパシタのキャパシタンス値を、前記フィルタ回路の周波数特性を示す中心周波数またはカットオフ周波数の2乗に反比例して設定する周波数チューニング回路を備え、
    前記第2キャパシタのキャパシタンス値が、前記第1キャパシタのキャパシタンス値を設定する前記周波数チューニング回路からの信号に応じて制御される請求項10、11または12記載のフィルタ回路。
  15. 高周波増幅回路と高周波ミキサとを備えたテレビチューナ回路であって、
    前記高周波ミキサよりも前段に配置された請求項1〜14のいずれかに記載のフィルタ回路をさらに備えることを特徴とするテレビチューナ回路。
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