JP2009117516A - パターン描画装置 - Google Patents

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文博 畠山
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Abstract

【課題】投影光学系に対して相対的に連続移動する基板に対してパターンを描画するパターン描画装置において、基板の移動速度を増大させて基板に対するパターンの描画速度を向上し、パターン描画装置におけるパターンの描画効率を向上する。
【解決手段】パターン描画装置1では、基板駆動機構2、第1光源51および第2光源52を同期制御することにより、両光源から等間隔にて交互に出射されるパルス光が合成され、連続移動する基板9に対して繰り返し照射されて描画パターンが描画される。これにより、1つの光源のみを有するパターン描画装置に比べて、基板9上の1つの描画パターン要素が描画される領域に照射される光の周波数を2倍とすることができ、パターンの描画時における基板9の主走査方向の移動速度を増大させて基板9に対するパターンの描画速度を向上することができる。その結果、パターン描画装置1におけるパターンの描画効率が向上される。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上の感光材料に光を照射してパターンを描画するパターン描画装置に関する。
従来より、半導体基板やプリント基板、あるいは、プラズマ表示装置や液晶表示装置用のガラス基板等(以下、「基板」という。)に形成された感光材料に光を照射することによりパターンの描画が行われており、描画効率を向上する技術が提案されている。
例えば、特許文献1の露光装置では、1台のエキシマレーザ装置、それぞれにウエハが載置される複数の露光ステージ、および、エキシマレーザ装置からの光を複数の露光ステージのうちの1つに導く複数のミラーが設けられており、一の露光ステージ上の基板の露光が行われている間に、他の露光ステージに対するウエハの搬出入や位置調整等が行われることにより、描画効率の向上が図られている。また、特許文献1では、エキシマレーザ装置からの光を分割して複数の露光ステージに同時に導くことにより、複数の基板を同時に露光する技術も開示されている。
一方、特許文献2は、マスクパターンを投影光学系を介してウエハ上に一括露光するステッパ型の露光装置に関し、露光装置では、複数のパルス光源から異なるタイミングにてパルス光が出射され、これらのパルス光が合成された合成パルス光が投影光学系を介してウエハへと導かれる。これにより、ウエハに照射される合成パルス光の周波数を、各パルス光源の最大発振周波数よりも大きくすることができるため、パルス光の1パルス当たりのエネルギー量を低減して投影光学系の経時変化(例えば、レンズの透過率の部分的な低下や屈折率の部分的な上昇)が抑制される。また、特許文献2では、複数のパルス光源からの合成パルス光をビームスプリッタにより複数に分割し、複数の露光部にそれぞれ載置された複数のウエハに対して照射する技術も開示されており、これにより、複数のウエハに対する描画が同時に行われる。
特開昭61−161719号公報 特許第3590822号公報
ところで、特許文献1および特許文献2のように、基板に描画される予定のパターンに対応するマスクパターンをマスク上に形成し、当該マスクパターンを一括露光する描画方式では、描画するパターンのピッチや幅等の変更に柔軟に対応することが困難であり、また、描画対象である基板、あるいは、基板上に設定された露光領域(すなわち、1回の露光動作により露光される領域)が大きくなると、マスクも大きくなって装置の製造コストが増大してしまう。
そこで、基板の大型化等に容易に対応可能なパターン描画装置として、投影光学系に対して相対的に連続移動する基板に対して、小型のマスクを介してパルス光を繰り返し照射することによりパターンを描画する装置が考えられるが、このような装置では、パルス光の発光タイミングと基板の移動とを同期させて制御する必要があるため、単に基板の移動速度を増大させるのみでは描画効率を向上することはできない。
一方、特許文献1および特許文献2では、静止した状態のウエハに対してパターンを描画する露光装置における描画効率の向上について説明されているものの、投影光学系に対して相対的に連続移動する基板に対して光を照射するパターン描画装置における描画効率の向上については説明されていない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、投影光学系に対して相対的に連続移動する基板に対してパターンを描画するパターン描画装置において、基板の移動速度を増大させて基板に対するパターンの描画速度を向上し、パターン描画装置におけるパターンの描画効率を向上することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板上の感光材料に光を照射してパターンを描画するパターン描画装置であって、パルス状の光を出射する第1光源と、前記第1光源からの光と周波数が等しいパルス状の光を出射する第2光源と、基板を保持する基板保持部と、前記第1光源からの光および前記第2光源からの光が入射する照明光学系と、前記照明光学系からの光が部分的に通過するマスクパターンを有するマスク部と、前記マスク部からの光を前記基板の対象面へと導く投影光学系と、前記基板を前記基板保持部と共に前記対象面に平行な所定の移動方向へと前記投影光学系に対して相対的に移動する基板移動機構と、前記第1光源、前記第2光源および前記基板移動機構を同期させつつ制御することにより、前記基板を前記投影光学系に対して相対的に連続移動する間に、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とを前記基板の前記対象面に繰り返し照射して前記基板上の感光材料に描画パターンを描画する照射制御部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパターン描画装置であって、前記描画パターンが前記移動方向に一定のピッチにて並ぶ複数の描画パターン要素であり、前記マスクパターンが、前記移動方向に対応する方向に並ぶとともにそれぞれが1つの描画パターン要素に対応する少なくとも1つのマスクパターン要素である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のパターン描画装置であって、前記ピッチの前記少なくとも1つのマスクパターン要素の数の約数倍だけ前記基板が前記投影光学系に対して移動する毎に、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とが前記基板の前記対象面に交互に照射される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のパターン描画装置であって、前記第1光源および前記第2光源の一方が光の出射を停止した場合に、前記照射制御部が、前記第1光源および前記第2光源の他方からの光の周波数を増大させ、および/または、前記基板移動機構による前記基板の移動速度を低下させて前記基板上の前記感光材料への描画を行う。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載のパターン描画装置であって、前記ピッチの前記少なくとも1つのマスクパターン要素の数の約数倍だけ前記基板が前記投影光学系に対して移動する毎に、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とが前記基板の前記対象面にほぼ同時に照射される。
請求項6に記載の発明は、請求項2ないし5のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記複数の描画パターン要素が、平面表示装置の画素パターンである。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記基板保持部、前記照明光学系、前記マスク部、前記投影光学系および前記基板移動機構を備える描画機構と同様のもう1つの描画機構と、前記第1光源および前記第2光源からの光を前記描画機構へと導く光路と前記もう1つの描画機構へと導く光路とを切り換える切換部とをさらに備え、前記描画機構および前記もう1つの描画機構の一方における基板に対するパターンの描画と並行して他方における基板の搬出入が行われる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のパターン描画装置であって、前記描画機構および前記もう1つの描画機構の前記一方におけるパターンの描画時間が、前記他方における基板の搬出入時間よりも短い。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載のパターン描画装置であって、前記描画機構および前記もう1つの描画機構の間に前記第1光源および前記第2光源が配置される。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のパターン描画装置であって、前記第1光源からの光路と前記第2光源からの光路とを重ね合わせる重ね合わせ部をさらに備え、前記切換部が、前記重ね合わせ部から前記描画機構へと至る光路に対して進退可能であって前記光路上に配置されることにより前記重ね合わせ部からの光を前記もう1つの描画機構へと導くコーナーキューブをさらに備える。
請求項11に記載の発明は、請求項7ないし10のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記描画機構および前記もう1つの描画機構の一方のみにてパターンの描画が行われる場合に、前記切換部により前記一方のみに前記第1光源および前記第2光源からの光が導かれる。
本発明では、基板の移動速度を増大させて基板に対するパターンの描画速度を向上し、パターン描画装置におけるパターンの描画効率を向上することができる。あるいは、パターン描画装置の製造コストを低減することができる。
また、請求項3の発明では、基板に照射されるパルス状の光の周波数を増大させてパターン描画装置におけるパターンの描画効率をより向上することができる。請求項4の発明では、一方の光源が停止した場合であっても描画を継続することができる。
請求項7の発明では、2つの描画機構によりパターンの描画を行うことにより、パターン描画装置におけるパターンの描画効率をさらに向上することができ、請求項9の発明では、光路を短く抑えて2つの描画機構および2つの光源を効率良く配置することができる。請求項11の発明では、一方の描画機構が停止した場合であっても描画を継続することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るパターン描画装置1の正面図である。パターン描画装置1は、ガラス基板9(以下、単に「基板9」という。)の対象面91上の感光材料に光を照射することにより、感光材料上にパターンを描画する装置である。本実施の形態では、基板9は平面表示装置の1つである液晶表示装置用のカラーフィルタ基板であり、基板9上に設けられた感光材料であるカラーレジストに描画されるパターンは、後続の別工程を経て、複数の矩形状の画素が基板9上において互いに垂直な2方向(すなわち、X方向およびY方向)にマトリクス状に配列された周期的な画素パターンとなる。
図1に示すように、パターン描画装置1は、所定の周波数のパルス状の光を出射する第1光源51、第1光源51からの光と周波数が等しいパルス状の光を出射する第2光源52、第1光源51からの光の光路と第2光源52からの光の光路を重ね合わせて(すなわち、第1光源51および第2光源52からの光を合成して)合成光を生成する重ね合わせ部53、並びに、重ね合わせ部53からの光(すなわち、第1光源51および第2光源52からの光)により基板9に対するパターンの描画が行われる描画機構10を備える。本実施の形態では、第1光源51および第2光源52として、エキシマレーザ光源が利用される。なお、図1では、図示の都合上、第1光源51および第2光源52を実際よりも小さく描いている。
重ね合わせ部53は、偏光ビームスプリッタ531、1/4波長板532(以下、単に「波長板532」という。)、ミラー533およびミラー534を備える。第1光源51からの光は、偏光ビームスプリッタ531および波長板532を透過してミラー533へと導かれ、ミラー533からの反射光は、波長板532を透過して偏光ビームスプリッタ531へと導かれる。また、第2光源52からの光は、ミラー534にて反射されて偏光ビームスプリッタ531へと導かれる。そして、第1光源51からミラー533を介して偏光ビームスプリッタ531へと導かれて偏光ビームスプリッタ531により反射された光の光路と、第2光源52からミラー534を介して偏光ビームスプリッタ531へと導かれて偏光ビームスプリッタ531を透過した光の光路とが重ね合わされ(すなわち、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが偏光ビームスプリッタ531において合成され)、描画機構10の照明光学系41へと入射する。
図2および図3はそれぞれ、描画機構10の右側面図および平面図である。図1ないし図3に示すように、描画機構10は、基台11、保持面31上に載置された基板9を保持する基板保持部であるステージ3、基台11上に設けられて基板9をステージ3と共に移動および回転する基板駆動機構2、ステージ3および基板駆動機構2を跨ぐように基台11に固定されるフレーム12、並びに、フレーム12に取り付けられて基板9の対象面91上の感光材料に光を照射する光照射部4を備える。また、図1に示すように、パターン描画装置1は、第1光源51、第2光源52および基板駆動機構2等の各構成を制御する照射制御部61を備える。なお、図3では、図示の都合上、図1および図2に示すフレーム13、光照射部4の照明光学系41およびマスク部42の図示を省略している。
図1ないし図3に示すように、基板駆動機構2は、ステージ3を回転可能に支持する支持プレート21、支持プレート21上においてステージ3の主面に垂直なステージ回転軸221を中心としてステージ3を回転するステージ回転機構22、ステージ3を支持プレート21と共にX方向(すなわち、基板9の対象面91に平行な移動方向であり、以下、「副走査方向」という。)に移動する副走査機構23、副走査機構23を介して支持プレート21を支持するベースプレート24、並びに、ステージ3を支持プレート21およびベースプレート24と共にY方向(すなわち、基板9の対象面91に平行な移動方向であり、以下、「主走査方向」という。)に移動する主走査機構25を備える。
ステージ回転機構22は、図1および図3に示すように、ステージ3の(−Y)側に設けられたリニアモータ222を備え、リニアモータ222は、ステージ3の(−Y)側の側面に固定された移動子、および、支持プレート21の上面に設けられた固定子を備える。ステージ回転機構22では、リニアモータ222の移動子が固定子の溝に沿ってX方向に移動することにより、ステージ3が、支持プレート21上に設けられたステージ回転軸221を中心として所定の角度の範囲内で回転する。
副走査機構23は、支持プレート21の下側(すなわち、(−Z)側)において、ステージ3の主面に平行、かつ、主走査方向に垂直な副走査方向に伸びるリニアモータ231、並びに、リニアモータ231の(+Y)側および(−Y)側において副走査方向に伸びる一対のガイドレール232を備える。リニアモータ231は、支持プレート21の下面に固定された移動子、および、ベースプレート24の上面に設けられた固定子を備え、当該移動子が固定子に沿って副走査方向に移動することにより、支持プレート21がステージ3と共に、リニアモータ231およびガイドレール232に沿って副走査方向に直線的に移動する。
図1ないし図3に示す主走査機構25は、ベースプレート24の下側において、ステージ3の主面に平行な主走査方向に伸びるリニアモータ251、並びに、リニアモータ251の(+X)側および(−X)側において主走査方向に伸びる一対のガイドレール252を備える。リニアモータ251は、ベースプレート24の下面に固定された移動子、および、基台11の上面に設けられた固定子を備え、当該移動子が固定子に沿って主走査方向に移動することにより、ベースプレート24が、支持プレート21およびステージ3と共に、移動軸であるリニアモータ251およびガイドレール252に沿って主走査方向に直線的に移動する。換言すれば、主走査機構25は、基板9をステージ3と共に主走査方向へと移動する基板移動機構となっている。パターン描画装置1では、基板9の主走査方向における位置を示す信号が、主走査機構25から照射制御部61へと継続的に出力される。
光照射部4は、図2に示すように、複数の照明光学系41、複数のマスク部42、および、複数の投影光学系44を備える。本実施の形態では、13組の照明光学系41、マスク部42および投影光学系44が、副走査方向に沿って等ピッチにて配列されている。パターン描画装置1では、図1に示す第1光源51および第2光源52からの光が、重ね合わせ部53において合成されて合成光とされ、合成光が図示省略のビームスプリッタ等により13に分割されて13個の照明光学系41に入射する。
各照明光学系41に入射した光は、照明光学系41の下側(すなわち、(−Z)側)に位置するマスク部42へと導かれる。マスク部42は、照明光学系41からの光が部分的に通過するマスクパターン(詳細については後述)を有し、マスクパターンを通過した光(すなわち、マスク部42からの光)は、投影光学系44により基板9の対象面91へと導かれ、対象面91上に設けられた感光材料に照射される。
図2に示すように、複数の照明光学系41はフレーム13に保持されており、フレーム13は支持部材131を介してフレーム12に固定されている。なお、図1では、図示の都合上、支持部材131の図示を省略している。複数の投影光学系44は、図1ないし図3に示すように、フレーム12に固定されている。図1および図2に示す各マスク部42は、ブロック132,133を介してフレーム13に取り付けられており、また、ブロック121を介してフレーム12に取り付けられている。
図4は、光照射部4のマスク部42近傍を拡大して示す正面図である。図4に示すように、マスク部42は、第1光源51および第2光源52(図1参照)からの光が部分的に通過する第1マスク421および第2マスク422、第1マスク421および第2マスク422を保持するとともに両マスクを移動および回転するマスク移動機構423、並びに、マスク移動機構423が取り付けられるマスク取付部424を備える。マスク取付部424には、平面視において略矩形状の開口4241が設けられており、照明光学系41からの光は、開口4241を介して第1マスク421および第2マスク422に照射される。
図5は、第1マスク421を示す平面図であり、図6は、第1マスク421に対して光学的に重ね合わされる第2マスク422を示す平面図である。図5に示すように、第1マスク421では、複数(本実施の形態では、12個)の矩形状の透光部4211が、主走査方向および副走査方向(すなわち、Y方向およびX方向)に沿ってマトリクス状に配列されている。以下の説明では、副走査方向に沿って等ピッチにて直線状に配列された6つの透光部4211の集合を、「透光部列4211a」という。2つの透光部列4211aは、主走査方向に沿って隣接して配置されている。
第1マスク421では、透光部4211とそれぞれサイズが異なる透光部4212,4213が、複数の透光部4211の(−Y)側において、透光部4211と同様にマトリクス状に配列されている。本実施の形態では、第1マスク421に形成された透光部4211,4212,4213の副走査方向におけるピッチは互いに異なる。図5では、図の理解を容易にするために、第1マスク421の透光部4211〜4213を除く領域(すなわち、遮光部)に平行斜線を付している。
図6に示すように、第2マスク422では、第1マスク421の複数の透光部4211〜4213にそれぞれ対応する、サイズが異なる3種類の透光部4221,4222,4223が、主走査方向および副走査方向に沿ってそれぞれマトリクス状に配列されている。以下の説明では、第1マスク421と同様に、副走査方向に沿って等ピッチにて直線状に配列された6つの透光部4221の集合を、「透光部列4221a」という。2つの透光部列4221aは、主走査方向に沿って隣接して配置されている。
第2マスク422に形成された透光部4221,4222,4223の副走査方向におけるピッチは、第1マスク421の透光部4211〜4213と同様に、互いに異なる。図6では、図5と同様に、透光部4221〜4223を除く領域(すなわち、遮光部)に平行斜線を付している。また、図6では、第1マスク421の透光部4211〜4213を破線にて描いている。
図5および図6に示す第1マスク421と第2マスク422とは微小な間隙を介して平行に配置されており、第1光源51および第2光源52(図1参照)からの光の照射領域451(図6中にて、二点鎖線にて示す。)に、第1マスク421の透光部4211、および、透光部4211と部分的に重なる第2マスク422の透光部4221が配置された場合、第1光源51および第2光源52からの光は、複数の透光部4211と複数の透光部4221とが重なる領域(すなわち、マトリクス状に配列された12の矩形領域)であるマスクパターンのみを透過し、投影光学系44を介して基板9(図1参照)上の複数の矩形状の照射領域に導かれる。
ここで、第1マスク421の1つの透光部列4211aと第2マスク422の1つの透光部列4221aとが重なる領域をマスクパターン要素と呼ぶと、上記マスクパターンは、2つのマスクパターン要素がマスク部42上において主走査方向(すなわち、Y方向)に並んだものとなっている。なお、複数のマスクパターン要素の配列方向は、投影光学系44を介して基板9上に投影される複数のマスクパターン要素の像が主走査方向に沿って並ぶのであれば、ミラー等が光路上に介在する場合のように、必ずしも主走査方向と物理的に一致する必要はない。換言すれば、複数のマスクパターン要素は、基板9の主走査方向に対応する方向に並んでいればよい。
また、図6に示す照射領域451に配置されて第1光源51および第2光源52からの光が部分的に通過する第1マスク421の透光部および第2マスク422の透光部をそれぞれ、第1マスクパターンおよび第2マスクパターンと呼ぶと、上記マスクパターンは、第1マスクパターンと第2マスクパターンとが光学的に重なり合って形成されるパターンとなっている。
図4に示す光照射部4では、マスク移動機構423により、第1マスク421に対する第2マスク422の主走査方向および副走査方向における相対位置が調整されることにより、マスクパターンの各透光部(すなわち、第1マスク421の透光部と第2マスク422の透光部とが重なる領域)の形状が容易に変更され、その結果、基板9上の複数の照射領域の形状が変更される。このとき、第1マスク421と第2マスク422との摩擦による発塵等を防止するために、第1マスク421と第2マスク422とが上下方向において離間される。
また、光照射部4では、マスク移動機構423により、第1マスク421および第2マスク422が主走査方向に移動され、照明光学系41からの光の照射領域451(図6参照)に透光部4212,4222、または、透光部4213,4223が配置されることにより、基板9上の複数の照射領域の大きさやピッチ等が容易に変更される。さらには、必要に応じて第1マスク421および第2マスク422がZ方向を向く軸を中心として微小角度だけ回転され、マスクパターンの配列方向、および、基板9上における照射領域の配列方向が微調整される。
パターン描画装置1では、第1マスク421および第2マスク422とは異なる透光部がそれぞれ形成された複数のマスクを保持するとともに、これらのマスクを各マスク部42の第1マスク421または第2マスク422と交換するマスクチェンジャが設けられてもよい。
図1に示すパターン描画装置1では、基板駆動機構2の主走査機構25から出力される基板9の主走査方向における位置情報に基づいて、照射制御部61が基板駆動機構2、第1光源51および第2光源52を同期させつつ制御することにより、基板9がステージ3と共に(+Y)方向に連続的に移動し、基板9が連続移動する間に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが、重ね合わせ部53、照明光学系41、マスク部42および投影光学系44を介して、後述する照射タイミングにて基板9の対象面91に繰り返し照射される。
これにより、図7に示すように、基板9の対象面91上の感光材料に、マスクパターンの1つのマスクパターン要素(すなわち、1組の透光部列4211a,4221a(図6参照)が重なって形成される副走査方向に配列された6つの矩形領域)に対応する描画パターン要素921が主走査方向に周期的に配列された描画パターン92が描画される。換言すれば、描画パターン92は、複数の描画パターン要素921が主走査方向に一定のピッチ(以下、「描画パターン要素ピッチ」という。)にて並んだものとなっている。
本実施の形態では、図1に示す第1光源51によるパルス状の光の発光タイミング(いわゆる、パルスタイミング)と第2光源52によるパルス状の光の発光タイミングとが照射制御部61により制御され、図8に示すように、第1光源51による光の出射と第2光源52による光の出射とが交互に行われる。その結果、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが、重ね合わせ部53および光照射部4を介して基板9の対象面91に交互に照射される。
また、パターン描画装置1では、第1光源51による光の出射からこれに続く第2光源52による光の出射までの時間と、第2光源52による光の出射からこれに続く第1光源51による光の出射までの時間とは等しくされる。したがって、重ね合わせ部53にて合成された第1光源51および第2光源52からの光(すなわち、合成光)は、図8に示すように、第1光源51からの光および第2光源52の光の2倍の周波数を有するパルス光となり、光照射部4を介して基板9の対象面91に対して等パルス間隔にて照射される。
図1に示すパターン描画装置1では、基板駆動機構2から出力される基板9の主走査方向における位置情報に基づいて、照射制御部61により第1光源51、第2光源52および基板駆動機構2が同期制御されることにより、合成光の基板9に対する1回の照射から次の照射までの間に、基板9が主走査方向に描画パターン要素ピッチに等しい距離だけ移動する。換言すれば、照射制御部61の制御により、基板9が描画パターン要素ピッチに等しい距離だけ主走査方向に移動する毎に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが基板9の対象面91に交互に照射される。これにより、描画パターン92の各描画パターン要素921(図7参照)が、マスク部42のマスクパターンを介しての2回の光照射(すなわち、第1光源51からの光の照射と第2光源52からの光の照射)により描画される。
なお、パターン描画装置1では、合成光の1回の照射から次の照射までの間における基板9の移動量は、必ずしも描画パターン要素ピッチに等しくされる必要はなく、マスクパターンを構成するマスクパターン要素の個数(以下、「マスクパターン要素数」という。)の約数を描画パターン要素ピッチに掛けた距離とされていればよい。すなわち、パターン描画装置1では、基板9が描画パターン要素ピッチのマスクパターン要素数の約数倍だけ主走査方向に移動する毎に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが基板9の対象面91に交互に照射される。
本実施の形態では、上述のように、マスクパターンが2つのマスクパターン要素により構成されるため、基板9が描画パターン要素ピッチの2倍だけ主走査方向に移動する毎に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが基板9の対象面91に交互に照射されてもよい。この場合、描画パターン92の各描画パターン要素921は、マスク部42のマスクパターンを介しての1回の光照射(すなわち、第1光源51および第2光源52のうち一方からの光の照射)により描画される。
パターン描画装置1では、ステージ3の主走査方向への1回の移動が終了すると、光の照射が停止された状態で、基板9がステージ3と共に副走査方向に所定の距離(本実施の形態では、50mm)だけ移動した後、1回目の主走査とは逆方向である(−Y)方向に基板9を移動しつつ基板9の対象面91上の照射領域に光が照射される。本実施の形態では、各主走査間に副走査を挟んで4回の主走査が行われることにより、基板9の感光材料上にパターンが描画され、後工程において現像処理が施されることにより、感光材料の非露光部分が基板上から除去されてカラーフィルタ基板の複数のサブ画素が形成される。
以上に説明したように、パターン描画装置1では、第1光源51からのパルス状の光、および、第2光源52からパルス状の光を合成した合成光を、連続移動する基板9に対して繰り返し照射することにより、基板9の対象面91上の感光材料に描画パターン92が描画される。これにより、基板9上の1つの描画パターン要素921が描画される領域がマスク部42のマスクパターンの下方を通過する間に当該領域に照射される光の合計光量を低下させることなく、1つの光源のみを有するパターン描画装置に比べて、基板9の主走査方向における移動速度を2倍とすることができる。このように、パターン描画装置1では、パターンの描画時における基板9の主走査方向の移動速度を増大させて基板9に対するパターンの描画速度を向上することができる。その結果、パターン描画装置1におけるパターンの描画効率が向上される。
上述のように、パターン描画装置1により基板9に描画される描画パターン92は、主走査方向に一定のピッチにて並ぶ複数の描画パターン要素921であり、マスク部42のマスクパターンは、主走査方向に対応する方向に並ぶとともにそれぞれが1つの描画パターン要素921に対応する2つのマスクパターン要素とされる。これにより、基板9が大型化した場合であっても、マスク部42を大型化することなく基板9に対するパターンの描画が可能とされる。換言すれば、マスク部42を大型化することなく基板9の大型化に容易に対応することができる。このように、基板9に対するパターンの描画速度を向上することができるとともに基板9の大型化に容易に対応可能なパターン描画装置1は、基板の大型化および描画効率の向上が共に求められている平面表示装置の画素パターンの描画に特に適している。
マスク部42では、第1マスク421の透光部と第2マスク422の透光部とを光学的に重ね合わせることによりマスクパターンが形成されるため、第1マスク421を第2マスク422に対して相対的に移動することにより、マスクパターンを容易に変更することができる。その結果、複数種類の描画パターンの描画にも容易に対応することができる。
パターン描画装置1では、基板9が描画パターン要素ピッチのマスクパターン要素数の約数倍だけ主走査方向に移動する毎に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが基板9の対象面91に交互に照射される。これにより、基板9に照射されるパルス状の光(すなわち、重ね合わせ部53により合成された合成光)の周波数を容易に増大させることができ、その結果、パターンの描画時における基板9の主走査方向への移動速度を容易に増大させることができる。特に、第1光源51および第2光源52からの光の周波数が、第1光源51および第2光源52の最大発光周波数に等しい場合、上記実施の形態に係る構造とすることにより、基板9に対して光源の最大発光周波数の2倍の周波数にて光を照射することができる。
上記実施の形態では、第1光源51による光の出射と第2光源52による光の出射とが交互に行われる場合について説明したが、図1に示すパターン描画装置1では、照射制御部61による制御により、第1光源51による光の出射と第2光源52による光の出射とがほぼ同時に行われてもよい。換言すれば、第1光源51による光の出射タイミングと第2光源52による光の出射タイミングとを一致させることにより、基板9上における第1光源51からの光の照射領域と、当該第1光源51からの光と同時に出射された第2光源52からの光の照射領域とが一致する。あるいは、第1光源51による光の出射タイミングと第2光源52による光の出射タイミングとを僅かにずらすことにより、第1光源51から出射された光の基板9上における照射領域と、当該第1光源51からの光とほぼ同時に出射された第2光源52からの光の照射領域とが、描画精度上問題とならない範囲内で僅かにずれつつ重なる。
この場合、パターン描画装置1では、描画パターン要素ピッチのマスクパターン要素数の約数倍(すなわち、描画パターン要素ピッチに等しい距離、または、描画パターン要素ピッチの2倍)だけ基板9が主走査方向に移動する毎に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが基板9の対象面91にほぼ同時に照射される。これにより、第1光源51による光の出射と第2光源52による光の出射とが交互に行われる場合に比べて、基板9に照射される合成光の1パルス当たりの光量は2倍となり、合成光の周波数は半分となる(すなわち、第1光源51から出射される光の周波数、および、第2光源52から出射される光の周波数と等しくなる。)。
例えば、基板9が描画パターン要素ピッチの2倍に等しい距離だけ移動する毎に光の照射が行われる場合には、描画パターン92の各描画パターン要素921は、マスク部42のマスクパターンを介してほぼ同時に行われる第1光源51からの1回の光の照射、および、第2光源52からの1回の光の照射により描画される。ここで、1つの光源のみを有するパターン描画装置を想定すると、このパターン描画装置(以下、「比較例のパターン描画装置」という。)に比べて、合成光の1パルス当たりの光量を2倍に増大することにより、合成光の1パルス間隔における基板9の移動距離を2倍とすることができる。その結果、上記と同様に、基板9に対するパターンの描画速度を向上してパターン描画装置1におけるパターンの描画効率を向上することができる。
逆に、基板9に対するパターンの描画速度を、比較例のパターン描画装置と同様に維持する場合には、第1光源51および第2光源52の出力を比較例のパターン描画装置の光源の半分とすることができる。この場合、パターン描画装置1では、低出力の光源を2つ利用することにより、装置の製造コストを低減することができる。
また、パターン描画装置1において、基板9が描画パターン要素ピッチに等しい距離だけ移動する毎に第1光源51および第2光源52からの光の照射がほぼ同時に行われる場合には、各描画パターン要素921は、第1光源51からの光の照射、および、第2光源52からの光の照射がそれぞれ2回繰り返されることにより描画される。上述の比較例のパターン描画装置にて各描画パターン要素921に累積光量が上記と等しくなるように光の照射を行おうとすると、副走査方向に4つのマスクパターン要素が配列されたマスクを介して光を照射する必要がある。したがって、この場合、パターン描画装置1の構造を比較例のパターン描画装置に比べて簡素化することができ、パターン描画装置1の製造コストを低減することができる。
このように、パターン描画装置1において、第1光源51による光の出射と第2光源52による光の出射とがほぼ同時に行われる場合、描画パターン要素ピッチに等しい距離だけ基板9が主走査方向に移動する毎に、第1光源51および第2光源52から光が出射されるように制御されることにより、パターン描画装置1の製造コストの低減が実現される。また、描画パターン要素ピッチのマスクパターン要素数の約数倍(ただし、1を除く。)だけ基板9が主走査方向に移動する毎に、第1光源51および第2光源52から光が出射されるように制御されることにより、基板9に対するパターンの描画速度を向上してパターン描画装置1におけるパターンの描画効率を向上することができ、あるいは、パターン描画装置1の製造コストを低減することができる。
ところで、図1に示すパターン描画装置1では、光源のメンテナンスが行われる際に、第1光源51および第2光源52のうちメンテナンス対象となる一方の光源からの光の出射のみが停止され、他方の光源からの光の出射は継続されてパターンの描画が行われる。また、第1光源51および第2光源52のうちの一方が故障した場合にも同様に、他方の光源からの光の出射が継続されてパターンの描画が行われる。
例えば、第2光源52のメンテナンスが行われる際には、第2光源52からの光の出射が停止され、第1光源51からの光のみが重ね合わせ部53および光照射部4を介して基板9の対象面91上に照射される。そして、照射制御部61により第1光源51および基板駆動機構2が制御されることにより、第1光源51からの光の周波数が通常の描画時(すなわち、第1光源51および第2光源52からの光が基板9に照射される場合)と同様に維持され、かつ、基板9の主走査方向への移動速度が通常の描画時の半分に低下された状態で、基板9の対象面91上の感光材料への描画が行われる。
また、通常の描画時における第1光源51からの光の周波数が、第1光源51の最大発光周波数の半分以下である場合には、照射制御部61の制御により、第1光源51からの光の周波数が通常の描画時の2倍に増大され、かつ、基板9の主走査方向への移動速度が通常の描画時と同様に維持された状態で、基板9の対象面91上の感光材料への描画が行われてもよい。
あるいは、第1光源51からの光の周波数が増大され、かつ、基板9の主走査方向への移動速度が低下されることにより、基板9に照射される光の周波数と基板9の主走査方向における移動速度との関係が通常の描画時と同様に維持された状態で、基板9の対象面91上の感光材料への描画が行われてもよい。いずれの場合も、パターン描画装置1では、第1光源51および第2光源52のうち一方の光源が停止した場合であっても基板9に対する描画を継続することができ、その結果、パターン描画装置1の稼働率が向上される。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るパターン描画装置について説明する。図9は、第2の実施の形態に係るパターン描画装置1aの構成を示す平面図である。図9に示すように、パターン描画装置1aは、図1ないし図3に示すパターン描画装置1と同様の構成に加え、描画機構10と同様のもう1つの描画機構10a、並びに、第1光源51および第2光源52からの光を描画機構10へと導く光路ともう1つの描画機構10aへと導く光路とを切り換える切換部54を備える。以下の説明では、描画機構10と描画機構10aとを区別するために、描画機構10および描画機構10aをそれぞれ、「第1描画機構10」および「第2描画機構10a」という。また、以下の説明において、パターン描画装置1aのその他の構成は、図1ないし図3に示すパターン描画装置1と同符号を付す。
第2描画機構10aは、第1描画機構10と同様に、基台11、フレーム12、基板駆動機構2、ステージ3および光照射部4(図1ないし図3参照)を備え、光照射部4は、照明光学系41、マスク部42および投影光学系44(図1および図2参照)を備える。図9に示すように、パターン描画装置1aでは、第1光源51、第2光源52、重ね合わせ部53および切換部54が、第1描画機構10と第2描画機構10aとの間に配置される。また、第1光源51、第2光源52、切換部54、第1描画機構10および第2描画機構10aが、照射制御部61により制御される。
切換部54は、コーナーキューブ541、および、コーナーキューブ541を水平方向に進退させる進退機構542を備える。切換部54では、進退機構542により、コーナーキューブ541が、重ね合わせ部53の偏光ビームスプリッタ531から第1描画機構10の照明光学系41(図1参照)へと至る光路に対して進退可能とされており、図9に示すように、コーナーキューブ541が当該光路上に配置されることにより、重ね合わせ部53からの光(すなわち、第1光源51からの光、および、第2光源52からの光)が第2描画機構10aへと導かれる。また、図9中に二点鎖線にて示すように、コーナーキューブ541が重ね合わせ部53から第1描画機構10へと至る光路上から退避することにより、重ね合わせ部53からの光が、破線にて示すように第1描画機構10へと導かれる。
パターン描画装置1aでは、コーナーキューブ541が重ね合わせ部53から第1描画機構10へと至る光路上に配置された状態にて(すなわち、図10に示すように、コーナーキューブ541の位置が上記光路上とされた状態にて)、照射制御部61が第1光源51、第2光源52および第2描画機構10aの基板駆動機構2(図1参照)を同期させつつ制御することにより、第2描画機構10aのステージ3(図1参照)上に保持された基板に対してパターンの描画が行われる。本実施の形態では、第1光源51からのパルス光と第2光源52からのパルス光とが、図10に示すように交互に出射され、第1の実施の形態と同様に、第1光源51からの光および第2光源52からの光の2倍の周波数を有するパルス光が基板に照射される。
一方、第1描画機構10では、図10に示すように、第2描画機構10aにおけるパターンの描画と並行して、図示省略の基板搬出入機構により、既にパターンが描画された基板がステージ3上から持ち上げられて第1描画機構10の外部へと搬出され、次にパターンが描画される予定の基板が第1描画機構10に搬入されてステージ3により保持される。そして、基板駆動機構2により基板が移動および回転されて基板の位置調整が行われる。本実施の形態では、第2描画機構10aにおけるパターンの描画時間が、第1描画機構10における基板の搬出入時間(すなわち、図10中において基板の搬出入動作がONとされている時間であり、基板の位置調整に要する時間も含む。)よりも短くなっている。
第1描画機構10における基板の搬出入が終了すると、図9に示す切換部54の進退機構542が照射制御部61により駆動され、図10に示すように、コーナーキューブ541が重ね合わせ部53から第1描画機構10へと至る光路上から退避した位置へと位置することにより、重ね合わせ部53からの光の光路が第1描画機構10へと切り換えられる。そして、照射制御部61が第1光源51、第2光源52および第1描画機構10の基板駆動機構2(図1参照)を同期させつつ制御することにより、第1描画機構10のステージ3(図1参照)上に保持された基板に対して、第1光源51からの光および第2光源52からの光の2倍の周波数を有するパルス光が照射されてパターンの描画が行われる。
また、第2描画機構10aでは、第1描画機構10におけるパターンの描画と並行して、図示省略の基板搬出入機構により、描画済みの基板の搬出、および、新しい基板の搬入が行われ、さらに、基板駆動機構2による当該新しい基板の位置調整が行われる。第1描画機構10におけるパターンの描画時間も、第2描画機構10aにおける基板の搬出入時間よりも短い。
パターン描画装置1aでは、第1の実施の形態と同様に、第1光源51からのパルス状の光、および、第2光源52からのパルス状の光を合成した合成光を、第1描画機構10において主走査方向に連続移動する基板に対して繰り返し照射することにより描画パターンが迅速に描画される。また、切換部54により、第1光源51および第2光源52からの光を第2描画機構10aへと導き、第2描画機構10aにおいて主走査方向に連続移動する基板に対して繰り返し照射することにより描画パターンが迅速に描画される。これにより、1つの光源のみを有するパターン描画装置に比べて、パターンの描画時における基板の主走査方向の移動速度を増大させて基板に対するパターンの描画速度を向上することができ、その結果、パターン描画装置1aにおけるパターンの描画効率が向上される。
第2の実施の形態に係るパターン描画装置1aでは、特に、第1描画機構10および第2描画機構10aの一方における基板に対するパターンの描画と並行して他方における基板の搬出入(および基板の位置調整)が行われる。これにより、基板の搬出入時における第1光源51および第2光源52の待機時間を短くする(あるいは、ゼロとする)ことができ、パターン描画装置1aにおけるパターンの描画効率をより向上することができる。また、第1描画機構10および第2描画機構10aの一方におけるパターンの描画時間が、他方における基板の搬出入時間(上述のように、基板の位置調整に要する時間も含む。)よりも短くされることにより、基板の搬出入および位置調整の終了と共に当該基板に対する描画を開始することができる。このため、パターン描画装置1aにおけるパターンの描画効率をさらに向上することができる。
パターン描画装置1aでは、第1光源51および第2光源52が、第1描画機構10および第2描画機構10aの間に配置されることにより、第1光源51および第2光源52から第1描画機構10および第2描画機構10aに至る光路を短く抑えて2つの描画機構および2つの光源を効率良く配置することができる。また、切換部54において、重ね合わせ部53から第1描画機構10へと至る光路に対してコーナーキューブ541を進退させることにより、重ね合わせ部53からの光を反対方向(すなわち、第1光源51および第2光源52を挟んで第1描画機構10と対向する第2描画機構10aへと向かう方向)へと容易かつ精度良く反射し、重ね合わせ部53からの光の光路が、第1描画機構10と第2描画機構10aとの間で簡素な構造にて容易に切り換えられる。なお、切換部54では、コーナーキューブ541に代えてフリップミラーやプリズム等が設けられてもよいが、高精度な角度調整をすることなく入射光を入射方向と反対方向に正確に反射するという点で、コーナーキューブ541が利用されることが好ましい。
ところで、パターン描画装置1aでは、描画機構のメンテナンスが行われる際に、第1描画機構10および第2描画機構10aのうちメンテナンス対象となる一方の描画機構における描画が停止され、他方の描画機構のみにおいてパターンの描画が行われる。また、第1描画機構10および第2描画機構10aのうちの一方が故障した場合にも同様に、他方の描画機構におけるパターンの描画が行われる。
例えば、第2描画機構10aのメンテナンスが行われる際には、切換部54においてコーナーキューブ541が、重ね合わせ部53から第1描画機構10へと至る光路上から退避した状態とされ、これにより、重ね合わせ部53からの光(すなわち、第1光源51および第2光源52からの光)が、第1描画機構10のみに導かれて第1描画機構10のみにてパターンの描画が行われる。このように、パターン描画装置1aでは、第1描画機構10および第2描画機構10aのうち一方の描画機構が停止した場合であっても基板9に対するパターンの描画を継続することができ、その結果、パターン描画装置1aの稼働率が向上される。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
上記実施の形態に係るパターン描画装置では、マスク部42におけるマスクパターンは、主走査方向に対応する方向に並んだ2つのマスクパターン要素(すなわち、第1マスク421の透光部列4211aと第2マスク422の透光部列4221aとが重なる領域)であるが、1つのマスクパターン要素、または、主走査方向に対応する方向に並んだ3つ以上のマスクパターン要素がマスクパターンとされてもよい。換言すれば、マスク部42のマスクパターンは、主走査方向に対応する方向に並ぶ少なくとも1つのマスクパターン要素とされる。
また、パターン描画装置では、上述のように、基板が描画パターン要素ピッチのマスクパターン要素数の約数倍だけ主走査方向に移動する毎に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが基板に交互に、または、ほぼ同時に照射される。したがって、マスクパターンが、例えば4つのマスクパターン要素である場合、基板が描画パターン要素ピッチに等しい距離だけ主走査方向に移動する毎に、または、基板が描画パターン要素ピッチの2倍若しくは4倍に等しい距離だけ主走査方向に移動する毎に、第1光源51からの光と第2光源52からの光とが交互に、または、ほぼ同時に基板に照射される。
マスク部42では、第1マスク421に3種類の透光部4211〜4213が形成されているが、4種類以上あるいは2種類以下の透光部が第1マスク421に形成されてもよい(第2マスク422においても同様)。また、マスク部42では、第1マスク421および第2マスク422に代えて、マスクパターンが形成された1枚のマスクのみが設けられてもよい。
光照射部4では、必ずしも13組の照明光学系41、マスク部42および投影光学系44が設けられる必要はなく、12組以下(1組であってもよい。)または14組以上の照明光学系41、マスク部42および投影光学系44が設けられてよい。また、パターン描画装置では、停止された状態のステージ3に対して光照射部4が移動することにより、基板9が光照射部4の投影光学系44に対して相対的に移動されてもよい。
上記実施の形態に係るパターン描画装置では、3つ以上の光源が設けられ、当該3つ以上の光源からの光の光路が重ね合わせ部53により重ね合わされて等間隔にて交互に(すなわち、3つ以上の光源からの光が等間隔にて順番に)、あるいは、ほぼ同時に基板へと照射されてよい。また、第2の実施の形態に係るパターン描画装置1aでは、3つ以上の描画機構が設けられ、複数の光源からの光が、当該3つ以上の描画機構のうちの1つの描画機構に照射されてよい。
例えば、パターン描画装置が3つの光源と3つの描画機構とを備える場合、メンテナンス等により1つの描画機構が停止したとすると、3つの光源からの光の光路は、切換部54により稼働中の残り2つの描画機構の間で切り換えられる。
また、3つの光源からの光の合成光が等間隔にて交互に基板に照射される場合、メンテナンス等により1つの光源が停止したとすると、稼働中の残り2つの光源からの光の光路が重ね合わせ部53により重ね合わされて3つの描画機構のうちの1つの描画機構に照射される。この場合、第1光源ないし第3光源が全て稼働していた場合(図11.A参照)に比べて、図11.Bに示すように、第2光源の発光タイミングがずらされて基板に照射される合成光のパルス間隔が一定とされるとともに、基板の主走査方向への移動速度が2/3とされる。これにより、3つの光源が全て稼働している場合よりも描画速度は低下するものの同様のパターン描画を行うことができ、パターン描画装置の稼働率が向上される。
パターン描画装置では、液晶表示装置用のカラーフィルタ基板に対して、画素パターン以外の他のパターン(例えば、ブラックマトリックスやフォトスペーサ)が描画されてもよい。また、パターン描画装置は、プラズマ表示装置や有機EL表示装置等の平面表示装置用の基板に対するパターンの描画に利用されてもよく、半導体基板やプリント配線基板、あるいは、フォトマスク用のガラス基板等に対するパターンの描画に利用することもできる。さらには、パターン描画装置において、太陽電池用の基板に対するセルパターンの描画が行われてもよい。
第1の実施の形態に係るパターン描画装置の正面図である。 描画機構の右側面図である。 描画機構の平面図である。 マスク部近傍を拡大して示す正面図である。 第1マスクの平面図である。 第2マスクの平面図である 基板上の描画パターンを示す平面図である。 パターン描画装置の動作を示すタイミングチャートである。 第2の実施の形態に係るパターン描画装置の構成を示す平面図である。 パターン描画装置の動作を示すタイミングチャートである。 他の例のパターン描画装置の動作を示すタイミングチャートである。 他の例のパターン描画装置の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1,1a パターン描画装置
3 ステージ
9 基板
10 (第1)描画機構
10a 第2描画機構
25 主走査機構
41 照明光学系
42 マスク部
44 投影光学系
51 第1光源
52 第2光源
53 重ね合わせ部
54 切換部
61 照射制御部
91 対象面
92 描画パターン
541 コーナーキューブ
921 描画パターン要素
4211a,4221a 透光部列

Claims (11)

  1. 基板上の感光材料に光を照射してパターンを描画するパターン描画装置であって、
    パルス状の光を出射する第1光源と、
    前記第1光源からの光と周波数が等しいパルス状の光を出射する第2光源と、
    基板を保持する基板保持部と、
    前記第1光源からの光および前記第2光源からの光が入射する照明光学系と、
    前記照明光学系からの光が部分的に通過するマスクパターンを有するマスク部と、
    前記マスク部からの光を前記基板の対象面へと導く投影光学系と、
    前記基板を前記基板保持部と共に前記対象面に平行な所定の移動方向へと前記投影光学系に対して相対的に移動する基板移動機構と、
    前記第1光源、前記第2光源および前記基板移動機構を同期させつつ制御することにより、前記基板を前記投影光学系に対して相対的に連続移動する間に、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とを前記基板の前記対象面に繰り返し照射して前記基板上の感光材料に描画パターンを描画する照射制御部と、
    を備えることを特徴とするパターン描画装置。
  2. 請求項1に記載のパターン描画装置であって、
    前記描画パターンが前記移動方向に一定のピッチにて並ぶ複数の描画パターン要素であり、
    前記マスクパターンが、前記移動方向に対応する方向に並ぶとともにそれぞれが1つの描画パターン要素に対応する少なくとも1つのマスクパターン要素であることを特徴とするパターン描画装置。
  3. 請求項2に記載のパターン描画装置であって、
    前記ピッチの前記少なくとも1つのマスクパターン要素の数の約数倍だけ前記基板が前記投影光学系に対して移動する毎に、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とが前記基板の前記対象面に交互に照射されることを特徴とするパターン描画装置。
  4. 請求項3に記載のパターン描画装置であって、
    前記第1光源および前記第2光源の一方が光の出射を停止した場合に、前記照射制御部が、前記第1光源および前記第2光源の他方からの光の周波数を増大させ、および/または、前記基板移動機構による前記基板の移動速度を低下させて前記基板上の前記感光材料への描画を行うことを特徴とするパターン描画装置。
  5. 請求項2に記載のパターン描画装置であって、
    前記ピッチの前記少なくとも1つのマスクパターン要素の数の約数倍だけ前記基板が前記投影光学系に対して移動する毎に、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とが前記基板の前記対象面にほぼ同時に照射されることを特徴とするパターン描画装置。
  6. 請求項2ないし5のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記複数の描画パターン要素が、平面表示装置の画素パターンであることを特徴とするパターン描画装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記基板保持部、前記照明光学系、前記マスク部、前記投影光学系および前記基板移動機構を備える描画機構と同様のもう1つの描画機構と、
    前記第1光源および前記第2光源からの光を前記描画機構へと導く光路と前記もう1つの描画機構へと導く光路とを切り換える切換部と、
    をさらに備え、
    前記描画機構および前記もう1つの描画機構の一方における基板に対するパターンの描画と並行して他方における基板の搬出入が行われることを特徴とするパターン描画装置。
  8. 請求項7に記載のパターン描画装置であって、
    前記描画機構および前記もう1つの描画機構の前記一方におけるパターンの描画時間が、前記他方における基板の搬出入時間よりも短いことを特徴とするパターン描画装置。
  9. 請求項7または8に記載のパターン描画装置であって、
    前記描画機構および前記もう1つの描画機構の間に前記第1光源および前記第2光源が配置されることを特徴とするパターン描画装置。
  10. 請求項9に記載のパターン描画装置であって、
    前記第1光源からの光路と前記第2光源からの光路とを重ね合わせる重ね合わせ部をさらに備え、
    前記切換部が、前記重ね合わせ部から前記描画機構へと至る光路に対して進退可能であって前記光路上に配置されることにより前記重ね合わせ部からの光を前記もう1つの描画機構へと導くコーナーキューブをさらに備えることを特徴とするパターン描画装置。
  11. 請求項7ないし10のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記描画機構および前記もう1つの描画機構の一方のみにてパターンの描画が行われる場合に、前記切換部により前記一方のみに前記第1光源および前記第2光源からの光が導かれることを特徴とするパターン描画装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018136553A (ja) * 2018-03-23 2018-08-30 株式会社ニコン パターン描画装置

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