JP2009116757A - 色彩設計システム - Google Patents

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Yoshitaka Adachi
吉隆 足立
Masahiro Tarumoto
正弘 樽本
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SOFIKKUSU KENKYUSHO KK
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Abstract

【課題】 従来まで、一つの工業製品の着色に用いられる色の組み合わせは、デザイナの経験則に基づいて、トライアンドエラー方式で決定されていた。上記方法においては、デザイナーが色を選択する際に手作業により色見本を一つ一つ参照、比較する必要があった。
【解決手段】 本件発明では、上記課題を解決するために、目的に応じて選択することのできる着色色見本セットを複数保持し、ユーザの入力に応じて前記着色色見本セットを表示する色彩設計システムを提供する。
【選択図】 図1a

Description

本発明は、標準色見本からユーザが選択した色を基準として着色の相性がよい複数の着色色見本を提示する工業デザインの分野の技術に関する。
工業製品の色は、機能や価格と並んで、購買者の購入意欲を増減させる重要な項目の一つである。製品間の機能や価格の差がわずかである場合には、色は購買の決め手となりうる要素である。購買者にとってより印象のよい色で着色した製品が購入される可能性が高くなることは明白である。そこで従来はデザイナの経験則に基づいてトライアンドエラー方式で配色が決定されていた。
つまり、製品の色は全てデザイナ個人の感覚に依存している。しかしながらデザイナが選択した色が多くの購買者にとって印象のよい色かどうかを簡単に判断する方法がない。すなわち、連続量である色の中から多くの購買者にとって印象の良い色を選び出す客観的な基準がない。多くの人に受け入れやすい色を、色空間から簡単に抽出することのできる明確な基準を設けることができれば、この問題は容易に解決できると考える。
一方、人間にとって心地よさを与える配色の研究がなされている。その一例として、以下特許文献および非特許文献を挙げる。
特許 第3659862号 特開 2003−195760号 納谷,辻本,山中,池田:"色彩調和の一対比較法による検討(その1予備実験)"電気試験彙所報 第29巻8号,631 (1965) 森,納谷,辻本,池田,難波:"二色調和の一対比較法による検討(色調和の研究:その2)"電気試験彙所報 第29巻12号,915 (1965) 森,納谷,辻本,池田,難波:"二色調和の一調和域について(色調和の研究:その5)"電気試験彙所報 第30巻11号,889 (1966) 草木雅広著:"花からはじめる自然色彩学" 六耀社(2002)
本件発明では、上記課題を解決するために、色相、明度、彩度を属性値として関連付けた標準色見本を複数保持する標準色見本保持部と、製品着色に用いる複数の色見本である着色色見本セットを標準色見本に関連付けて保持する着色色見本セット保持部と、色相の選択を受付ける色相選択受付部と、色相選択受付部にて選択を受付けた色相を明度と彩度で分類した標準色見本を標準色見本保持部から取得して複数表示する標準色見本表示部と、標準色見本表示部で表示される複数の標準色見本から任意の標準色見本の選択を受付ける標準色見本選択受付部と、選択を受付けた標準色見本と関連付けられている着色色見本セットを着色色見本セット保持部から取得して表示する着色色見本セット表示部と、を有する色彩設計装置を提供する。
また、段落0004に記載の研究により証明される効果を用いて、人間にとって心地よさを与える配色を行うことのできる色彩設計装置を提供する。
具体的には、上記構成に加え、着色色見本セット保持部は、着色色見本セットに含まれる複数の着色色見本からなる組合せが被験者による配色の良さの評点結果から統計的に所定以上のマジョリティが配色が良いと感じる着色見本の組合せを保持する検定済着色見本セット保持手段を有する色彩設計装置を提供する。
また、上記構成に加えて、検定済着色色見本セット保持手段に保持されている着色見本は、同一植物に現れる色彩から選択された着色見本である色彩設計装置を提供する。
また、上記構成に加えて、前記植物の画像を保持する植物画像保持部を有し、着色色見本セット表示部は、着色色見本セット保持部から同一植物に現れる色彩から選択された着色見本を表示する際に併せて植物画像保持部に保持されている該当する植物の画像を表示する植物画像表示手段を有する色彩設計装置を提供する。
本件発明に係る色彩設計システムを用いることで、デザイナーがトライアンドエラーを繰り返すことが少なくなる。なぜなら、デザイナー自身がイメージしている色を一つ決めるだけで、その色を含み、かつ、調和のとれた配色をもたらす色のセットを、得ることが出来るからである。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。
実施形態1は、主に請求項1および5について説明する。
実施形態2は、主に請求項2および6について説明する。
実施形態3は、主に請求項3および7について説明する。
実施形態4は、主に請求項4および8について説明する。
<<実施形態1>>
<実施形態1の概要>
本実施形態は図1に示すように、色彩設計装置に関する発明である。図1の概念図は、その一例を示したものである。
図1(a)に示すように、色彩設計装置はまず、マンセル表色系などの、様々な種類の色空間の構成に用いられている色相環(0101)を表示する。デザイナは前記色相環から自分の使いたい色相を選択する。デザイナが色相を選択したことを受けて、色彩設計装置は、デザイナが選択した色相を、明度、彩度で分類した標準色見本(0102)を、色相と同様に装置上に表示する。ここで、デザイナは、色相を選択するのと同様に、表示された標準色見本中の色から自分の使いたい色を選択する(0109)。一方で、図1(b)に示すように、色彩設計装置はデザイナが着色に用いるための着色色見本を複数保持している。たとえば、デザイナが製品の着色を行う際に、植物の花びらや茎などに表れている色を用いたいという場合、色彩設計装置はあらかじめ複数の植物に含まれる色についてのデータ(0103)(0104)(0105)を保持している。これが着色色見本(0113)に相当する。そして、そのデータにかかる各色(0103)(0104)(0105)に対し、前記標準色見本(0102)に含まれる各色のうち最も近い色がどれであるか、というデータ(0106)(0107)(0108)も保持している。前記標準色見本(0102)中での色の選択を受け、色彩設定システムは、前記選ばれた色(0109)に最も近い色(0107)を含む植物(0110)が含む色のすべて(0104)を装置中のモニタなどに表示(0111)する。図1(a)に示すようにデザイナはその表示された色を用いて工業製品の着色を行う(0112)。以上が本件発明にかかる色彩設定システムの概要である。
以下には、本件発明について、具体的に詳しく述べていく。
<実施形態1の機能的構成>
(概要)
図2に示すのは、本件発明である色彩設計装置の機能ブロック図を示すものである。この機能ブロックにあるように、本件発明の色彩設計システム(0201)は、標準色見本保持部(0202)と、着色色見本セット保持部(0203)と、色相選択受付部(0204)と、標準色見本表示部(0205)と、標準色見本選択受付部(0206)と、着色色見本セット表示部(0207)と、からなる。
さらに、この図2を見ながら、各部について簡単に説明していく。
(標準色見本保持部について)
「標準色見本保持部」(0202)は、色相、明度、彩度を属性値として関連付けた標準色見本を複数保持する。
色を数値的に表わすための体系の一種にマンセル表色系という体系がある。マンセル表色系とは、アメリカの画家・美術教育家のA.H.マンセルが考案した表色系であり、色を、色の三属性である色相、明度、彩度で分類するものである。色相とは、いわば色の種類である。マンセル表色系においては、まず色彩を赤・紫・青・緑・黄の5色で大別し、そして、前記5色の中間色である黄赤・黄緑・青緑・青紫・赤紫を加えて計10色に分割し、さらにそれらの色を10で分割した計100色の色相に分類する。そのうち20色を環状に並べたものが、図3に示すマンセル表色系における色相環である。そして上述したとおり、色彩はさらに明度・彩度によって分類される。マンセル表色系においては、色相ごとに分類された色彩は、色の明るさを示すパラメタである明度と、色の鮮やかさを示すパラメタである彩度と、の2つのパラメタにより定量的に分類される。その様子を図4に示す。マンセル表色系において図4は一般にマンセル色票という。本実施形態にかかる標準色見本とは、図4のマンセル色票を構成する各色のように、一つの色相と明度と彩度により表現される色彩のことをいう。ここで、標準色見本を複数保持する、とは、上記標準色見本を各色相・各明度・各彩度ごとに用意することである。すなわち、本実施形態にかかる標準色見本保持部(0202)は、色彩を色の三属性である色相・明度・彩度で表現するためのデータベースを保持しているといえる。また、ここでいう属性値とは、前記標準色見本を人為的・定量的に分類・整理する際にその分類要素を絶対的に表わすための尺度である。一例として、マンセル表色系における属性値の表し方を図3、図4および図5を用いて説明する。具体的には、先ず図3に示すように色相を1〜10の数字と記号(赤はR、黄赤はYR、黄はYなど)で示す。次に、図4に示すように明度を0(完全暗黒)から10(完全純白)の数字で、彩度を0(無彩色)から始まる数字で表す。マンセル表色系では、任意の色は色相(0501)、明度(0502)、彩度(0503)の順に表される(0504)。たとえば、色A(0504)は、図4の色相環の中では2.5R(0301)、図4の明度/彩度の表中では5/14(0401)であり、これを合わせて、色Aは図5に示すように『2.5R 5/14』と表される(0504)。
ちなみに、上記においては、色を数値的に表わすための体系の一例としてマンセル表色系を挙げたが、本実施形態における標準色見本はマンセル表色系に基づいたものに限定されるものではなく、L*a*b表色系やXYZ表色系に基づいて表現されるものを用いることも想定する。
そして、複数保持する方法については、前記標準色見本を、電子計算機により演算処理可能なデータとして記憶していてもよいし、紙製カードやカラーブックに前記標準色見本が配色してあるものを装置内に格納し、標準色見本表示部(0205)において標準色見本を表示する際に、ユーザによる色相の選択信号入力に伴いそれらが機械的な機構により装置上に表示されるような形態をとってもよい。
(着色色見本セット保持部について)
「着色色見本セット保持部」(0203)は、製品着色に用いる複数の色見本である着色色見本セットを標準色見本に関連付けて保持する。
着色色見本とは、デザイナが、配色対象に配色を施す際に用いる色見本のことである。そして、着色色見本セットとは、複数の着色色見本を組合せたものである。その組合わせは、配色を行う目的に応じて異なる。たとえば、製品に複数配色を施す際に、調和のとれた配色を施さねばならない場合、自然物のサンプルから再現した複数の色を用いて配色を施せば、調和のとれた配色が可能であると考えられる。このような場合、図6(a)に例示する、海を含む風景から再現した複数の色(0601)や、(b)に示す山を含む風景から再現した複数の色(0602)や、(c)に示す林道を含む風景から再現した複数の色(0603)などをそれぞれ一組の着色色見本セットとすればよい。そして、配色の際に、上記着色色見本セットのうち一つの着色色見本セットの中からのみ色を選んで配色すれば、調和のとれた配色を施すという目的を達成することができる。ここでは例として着色色見本セットを一つの風景に含まれる複数の色に限定して説明しているが、本実施形態にかかる着色色見本セットは一つの風景に含まれる複数の色のみに限定されない。
段落0030記載の着色色見本セット保持部についての説明における、「標準色見本に関連付ける」という記載については、以下の二つの関係を具備する。まず一つは、標準色見本と着色色見本との間に、ユーザが一つの標準色見本を選択する(0610)(0611)(0612)と色彩設計装置はその標準色見本に最も近い着色色見本(0604)(0605)(0606)を特定する、という関係があることである。最も近いか否かの判断については、標準色見本と着色色見本を人間が目視したうえで判断することもあれば、前記二色を分光測色計を用いて判断することもある。そしてもう一つは、標準色見本と着色色見本セットとの間に、標準色見本を選択するだけで、配色を行う目的を達する為に使うべき着色色見本セットを特定できる、という関係があることである。
そして、複数保持する方法については、標準色見本同様に、着色色見本を、電子計算機により演算処理可能なデータとして記憶していてもよい。また、紙製カードやカラーブックに着色色見本が配色してあるものを装置内に格納し、着色色見本セット表示部(0207)において着色色見本を表示する際に、ユーザの標準色見本の選択入力に伴いそれらが機械的な機構により装置上に表示されるような形態をとってもよい。
(色相選択受付部について)
「色相選択受付部」(0204)は、色相の選択を受付ける。ここで、色相の選択とは、図7のマンセル色相環(0701)などが色彩設計装置のモニタ上に表示され、ユーザがその中から使いたい色の色相をマウス(0703)などで選択することや、色彩設定装置上に色相を選択するための複数ボタンがあり(0702)ユーザがそのボタンのいずれかを選択して押す、などのことをいう。
(標準色見本表示部について)
「標準色見本表示部」(0205)は、色相選択受付部にて選択を受付けた色相を明度と彩度で分類した標準色見本を標準色見本保持部から取得して複数表示する。ここで、取得して複数表示するとは、たとえば各標準色見本についての情報が、色彩設計装置上で演算処理可能なデータとして記憶装置などに格納されている場合、前記情報を記憶装置などから取り出し、色彩設定装置上のモニタや表示装置などで、各標準色見本を図8(a)に示すようなウインドウ上に表示することである。
(標準色見本選択受付部について)
「標準色見本選択受付部」(0206)は、標準色見本表示部で表示される複数の標準色見本から任意の標準色見本の選択を受付ける。ここでいう、任意の標準色見本の選択を受け付ける、とは、たとえば図8(a)に示すように、色彩設計装置上のモニタに複数の標準色見本が表示され、ユーザがその中から使いたい標準色見本をマウスなどで選択することや、図8(b)に示すように標準色見本を選択するための複数ボタンがあり、ユーザがそのボタンのいずれかを選択して押すことにより、前記選択された標準色見本についての情報を色彩設定装置が受理することである。
(着色色見本セット表示部について)
「着色色見本セット表示部」(0207)は、選択を受付けた標準色見本と関連付けられている着色色見本セットを着色色見本セット保持部から取得して表示する。ここでいう取得して表示するとは、たとえば各着色色見本セットについての情報が、色彩設計装置上で演算処理可能なデータとして記憶装置などに格納されている場合、前記情報を記憶装置などから取り出し、図9(a)に示すように色彩設定装置上のモニタなどで、選択された標準色見本に最も近い色と、前記最も近い着色色見本を含む着色色見本セットが含んでいるすべての色と、を表示することや、前記情報が紙製カードやカラーブックなどの形で装置内に格納されている場合においては、図9(b)に示すようにユーザの標準色見本の選択入力に伴いそれらが機械的な機構により装置上に表示されるようなことをいう。
<実施形態1のハードウェア的構成>
図10は、上記機能的な各構成要件をハードウエアとして実現した際の、色彩設計装置における構成の一例を表す概略図である。
この図にあるように、色彩設計装置は、各構成要件を実現するCPU(中央演算装置)(1001)と、メインメモリ(1002)と、記憶装置(1003)と、モニタ(1004)と、I/O(1005)と、インターフェイス(1006)と、を備えている。また、記憶装置には標準色見本テーブル(1007)、着色色見本セットテーブル(1008)、および、色相環表示プログラム(1009)、色相選択受付プログラム(1010)、標準色見本表示プログラム(1011)、標準色見本選択受付プログラム(1012)、着色色見本セット表示プログラム(1013)を保持する。そして、インターフェイスは、色相入力信号(1014)、および、標準色見本入力信号(1015)を受け付ける。
標準色見本テーブル(1007)とは、図3や図4に示すような標準色見本に関する情報である。着色色見本セットテーブル(1008)とは、図6に示すような複数の着色色見本セットに関する情報である。色相環表示プログラム(1009)とは、色相選択受付部において色相を選択するために用いる色相環をモニタに表示させるプログラムである。このプログラムは、色相環をモニタに表示する際に、メインメモリ上のワーク領域に展開され、実行される。色相選択受付プログラム(1010)とは、ユーザからの色相選択信号を受けて、メインメモリ上のワーク領域に展開され、ユーザが選択した色相についての情報(1016)を生成するプログラムである。前記生成された情報はデータ格納領域に格納される。標準色見本表示プログラム(1011)とは、ユーザが選択した色相についての情報に従って、メインメモリ上のワーク領域に展開され、ユーザが選択した色相についての標準色見本情報(1017)を標準色見本テーブルに基づいて生成するプログラムである。前記生成された情報はデータ格納領域に格納される。標準色見本選択受付プログラム(1012)とは、ユーザからの明度・彩度入力信号を受けて、メインメモリ上のワーク領域に展開され、ユーザが選択した明度・彩度についての情報(1018)を生成するプログラムである。前記生成された情報(1018)はデータ格納領域に格納される。着色色見本セット表示プログラム(1012)とは、ユーザが選択した色相についての情報およびユーザが選択した標準色見本についての情報に従って、メインメモリ上のワーク領域に展開され、ユーザが選択した標準色見本に最も近い色を含む着色色見本セットに関する情報(着色色見本セット表示情報:1019)を着色色見本セットテーブルに基づいてデータ格納領域に生成し、前記情報にかかる着色色見本セットに含まれる複数の色をモニタ上に表示するものである。
<実施形態1における具体的使用例>
本実施形態にかかる色彩設計装置における具体的な使用例の一つとして、色彩設計装置上で、ユーザがマンセル表色計において5R5/6で表わされる色を選択した結果、着色色見本セット中の、5R5/6に最も近い赤紫色を含む着色色見本に含まれるすべての色が表示される様子を、図11を用いて以下に示す。
各色相についての標準色見本(1104)の中の、色相に関する情報をもとに、色彩設計装置はモニタ上に色相環を表示する(1101)。ユーザが前記色相環から色相5Rを選択する(1102)動作を受け、色相選択受付部は色相5Rの選択を受け付ける(1103)。前記色相の選択を受け、標準色見本表示部は標準色見本保持部中の、各色相についての標準色見本(1104)の中から、5Rについての標準色見本を取り出し(1105)、色彩設計装置中のモニタ上に表示する(1106)。次に、ユーザがモニタ上に表示された5Rについての標準色見本の中から5R5/6を選択する動作(1107)を受け、標準色見本選択受付部は5R5/6の選択を受け付ける(1108)。前記5R5/6の選択を受け、着色色見本セット表示部は、着色色見本セット保持部中の着色色見本セット(1112)の中から、5R5/6に最も近い着色色見本セットを取り出す(1109)。そして、着色色見本セット表示部は色彩設計装置中のモニタ上に、5R5/6に最も近い赤紫色(1110)と、5R5/6に最も近い赤紫色を含む着色色見本セット中のほかの色(1111)を表示する。ユーザはモニタ上に表示された前記赤紫色および5R5/6に最も近い赤紫色を含む着色色見本セット中のほかの色を用いて、配色対象に色を施すこととなる。
<実施形態1における処理の流れ>
図12は、本実施形態にかかる色彩設計装置における処理フロー図である。この図に基づいて、色彩設計装置における処理の流れを説明する。
まず、ユーザが色相を選択する操作を受け、色相の選択を受け付ける(S1201。)
次に、前記選択された色相についての標準色見本を、標準色見本保持部から取得して、表示する(S1202)。
次に、上記表示された標準色見本の中からユーザが標準色見本を選択する操作を受け、標準色見本の選択を受け付ける(S1203)。
前記選択された標準色見本に最も近い色を含む着色色見本を着色色見本セット保持部から取得し、前記最も近い色および前記取得した着色色見本セットに含まれる複数の色を表示する(S1204)。
なお、以下のような処理手順であってもよい。
色相、明度、彩度を属性値として関連付けた複数の標準色見本を複数保持する標準色見本保持部と、製品着色に用いる複数の着色色見本である着色色見本セットを標準色見本に関連付けて保持する着色色見本セット保持部と、を有する色彩設計装置の動作方法であって、標準色見本保持部に保持されている複数の標準色見本を用いて色相サンプルを表示し、その色相サンプルから一の色相の選択を受付ける色相選択受付ステップと、色相選択受付ステップにて選択を受付けた色相を明度と彩度で分類した標準色見本を標準色見本保持部から取得して複数表示する標準色見本表示ステップと、標準色見本表示ステップで表示される複数の標準色見本から任意の標準色見本の選択を受付ける標準色見本選択受付ステップと、選択を受付けた標準色見本と関連付けられている着色色見本セットを着色色見本保持部から取得して表示する着色色見本セット表示ステップと、を有する色彩設計装置の動作方法。
<実施形態1:効果>
本実施形態にかかる色彩設計装置を用いることで、これまでデザイナの手作業により行われていた配色作業にかかる労力を省くことができる。
<<実施形態2>>
<実施形態2の概要>
本実施形態は、基本的には実施形態1と同様である。ただし、着色色見本セットに、検証実験などにより人に心地よさを与得られることがわかっている色のセットを用いているところに特徴がある。
<実施形態2の機能的構成>
(概要)
図13に示すのは、本件発明である色彩設計装置の機能ブロック図を示すものである。この機能ブロックにあるように、本件発明の色彩設計システム(1301)は、標準色見本保持部(1302)と、着色色見本セット保持部(1304)と、色相選択受付部(1305)と、標準色見本表示部(1306)と、標準色見本選択受付部(1307)と、着色色見本セット表示部(1308)と、からなる。そして着色色見本セット保持部(1304)は検定済着色色見本セット保持手段(1303)を具備する。
本実施形態の機能ブロックにおける、着色色見本セット保持部(1304)を除く各部は、実施形態1における機能ブロックを構成する各部と同様である。
(着色色見本セット保持部について)
着色色見本セット保持部(1304)は、着色色見本セットに含まれる複数の着色色見本からなる組合せが被験者による配色の良さの評点結果から統計的に所定以上のマジョリティが配色が良いと感じる着色見本の組合せを保持する検定済着色見本セット保持手段(1303)を有する。
ここで、検定済着色見本セットとはどのようなものであるかについて、本明細書の段落0132から0208に記載した実験を例に説明する。この実験においては、マンセル色表中の色同士の組み合わせによる配色と、マンセル色表中の色と植物が持つ色同士の組み合わせによる配色と、植物が持つ色同士の組み合わせによる配色と、の3つのうちどれが最も人に心地よさを与えるか、についての検証が行われている。そして、その結果、植物が持つ色同士の組み合わせによる配色が最も人に心地よさを与えることがわかっている。したがって、この実験によれば、一つの植物が持つ複数の色が検定済着色色見本セットであるといえる。すなわち、上記のような実験により、大多数の被験者が心地よい配色であると感じる配色を可能とする着色色見本セットが検定済着色色見本セットに該当する。また、前記大多数の被験者が心地よい配色であると感じる配色とは、たとえば、すべての日本人のうち95%の日本人が心地よい配色であると感じる配色のことをいう。
<実施形態2のハードウェア的構成>
図14は、上記機能的な各構成要件をハードウエアとして実現した際の、色彩設計装置における構成の一例を表す概略図である。
基本的構成は実施形態1のハードウェア的構成と同じである。ただし、本実施形態においては、着色色見本セットテーブルとともに、もしくは、着色色見本セットテーブルに代えて、検定済着色色見本セットテーブル(1401)を記憶装置(1402)に保持する。
検定済着色色見本テーブル(1401)とは、図7に示すような着色色見本セットに関する情報のうち、本明細書の段落0136から0216に記載の実験のような検証行為により、最も多くの被験者が心地よい配色であると感じる配色を可能とすることがわかっている着色色見本を表示するためのデータを複数保持するものである。
<実施形態2における処理の流れ>
図15は、本実施形態にかかる色彩設計装置における処理フロー図である。この図に基づいて、色彩設計装置における処理の流れを説明する。なお、実施形態1における処理の流れと共通するところは、説明を簡略する。
実施例1同様に、まず、ユーザが色相を選択する操作を受け、色相の選択を受け付ける(S1501。)次に、前記選択された色相についての標準色見本を、標準色見本保持部から取得し、表示する(S1502)。次に、上記表示された標準色見本を選択する操作を受け、標準色見本の選択を受け付ける(S1503)。
前記選択された標準色見本に最も近い色を含む検定済着色色見本セットを着色色見本セット保持部から取得し、前記最も近い色および前記取得した検定済着色色見本セットに含まれる複数の色を表示する(S1504)。
<実施形態2:効果>
本実施形態にかかる色彩設計装置を用いることで、人に心地よさを与える配色を簡単に選択できる。
<<実施形態3>>
<実施形態3の概要>
本実施形態は、基本的には実施形態2と同様であるが、本実施形態における検定済着色色見本セット保持手段が同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本を複数保持している点について異なる。
<実施形態3の機能的構成>
(概要)
図16に示すのは、本件発明である色彩設計装置の機能ブロック図を示すものである。この機能ブロックにあるように、本件発明の色彩設計システム(1601)は、標準色見本保持部(1602)と、着色色見本セット保持部(1605)と、色相選択受付部(1606)と、標準色見本表示部(1607)と、標準色見本選択受付部(1608)と、着色色見本セット表示部(1609)と、からなる。そして、着色色見本セット保持部(1605)は検定済着色色見本セット保持手段(1603)を具備し、検定済着色色見本セット保持手段(1603)は、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本(1604)を複数保持している
さらに、この図16を見ながら、各部について簡単に説明していく。
本実施形態の機能ブロックにおける、着色色見本セット保持部(1604)を除く各部は、実施形態1における機能ブロックを構成する各部と同様である。
(着色色見本セット保持部について)
着色色見本セット保持部(1604)は、実施形態2に記載の検定済着色色見本セット保持手段(1603)を具備する。そして、前記検定済着色色見本セット保持手段に保持されている着色色見本は、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本である。
ここで、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本とは、実施形態2に記載の検定済着色見本セットのうちの、一つの植物が持つ複数の色のことである。具体的な例としては、本明細書の段落0136から0216に記載の実験における、フクシアがその花びらや茎や葉などに持つ色をひとまとまりの色群としたもの、および、ノブドウがその果実や茎や葉などに持つ色をひとまとまりの色群としたもののことである。なお、本明細書の段落段落0136から0216および本段落においては、フクシアとノブドウを植物として例示したが、本件発明においては上記二植物のみに限定せず、地球上に存在するすべての植物を対象とする。
<実施形態3のハードウェア的構成>
図17は、上記機能的な各構成要件をハードウエアとして実現した際の、色彩設計装置における構成の一例を表す概略図である。
基本的構成は実施形態2のハードウェア的構成と同じである。ただし、本実施形態においては、検定済着色色見本テーブルとして植物色着色色見本テーブル(1701)を記憶装置(1702)に保持する。
本実施形態のハードウエア的構成における、植物色着色色見本テーブル以外の構成要件の動作は、実施形態2のハードウエア的構成と同様である。
植物色着色色見本テーブル(1701)とは、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本に関する情報を複数保持するものである。
また、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本は、人手により収集されたものを一例として想定する。具体的には、太陽光の下で、着色色見本の抽出元となる植物を肉眼で観察しながら、前記植物の色とおなじ色彩に見えるよう、絵具を用いて複数色を混合して着色色見本のもととなる色彩を調節する。次に、前記着色色見本のもととなる色彩をスキャナで読み込み、電子計算機上で演算処理可能なデータとする。
また、着色色見本の収集方法については、上記例のほかにも、画像処理ソフトを用いて、すでに電子計算機上で演算処理可能なデータとなっている植物の写真から、演算処理により色を抽出する、などの方法も想定する。
<実施形態3における処理の流れ>
図18は、本実施形態にかかる色彩設計装置における処理フロー図である。この図に基づいて、色彩設計装置における処理の流れを説明する。なお、実施形態2における処理の流れと共通するところは、説明を簡略する。
実施例2同様に、まず、ユーザが色相を選択する操作を受け、色相の選択を受け付ける(S1801。)次に、前記選択された色相についての標準色見本を、標準色見本保持部から取得し、表示する(S1802)。次に、上記表示された標準色見本を選択する操作を受け、標準色見本の選択を受け付ける(S1803)。
前記選択された標準色見本に最も近い色を含む、同一植物に現れる色彩から選択された検定済の着色色見本セットを、着色色見本セット保持部から取得し、前記最も近い色および前記取得した着色色見本セットに含まれる複数の色を表示する(S1804)。
<実施形態3:効果>
本実施形態にかかる色彩設計装置を用いて配色を行うことで、本明細書の段落0136から0216に記載の実験が証明するところの、単一の植物から複数の色を取り出して配色することで人に好印象を与えることができるという効果を達成できる。
<<実施形態4>>
<実施形態4の概要>
本実施形態は、基本的には実施形態3と同様であるが、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本を表示するのと同時に、前記植物の画像を表示する点について異なる。
<実施形態4の機能的構成>
(概要)
図19に示すのは、本件発明である色彩設計装置の機能ブロック図を示すものである。この機能ブロックにあるように、本件発明の色彩設計システム(1901)は、標準色見本保持部(1902)と、着色色見本セット保持部(1905)と、色相選択受付部(1906)と、標準色見本表示部(1907)と、標準色見本選択受付部(1908)と、着色色見本セット表示部(1909)と、植物画像保持部(1910)と、からなる。そして、着色色見本セット保持部(1905)は検定済着色色見本セット保持手段(1903)を具備し、検定済着色色見本セット保持手段(1903)は、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本(1904)を複数保持している。また、着色色見本セット表示部(1909)は、植物画像表示手段(1911)を有する。
さらに、この図19を見ながら、各部について簡単に説明していく。
本実施形態の機能ブロックにおける、着色色見本セット保持部(1905)、着色色見本セット表示部(1909)および植物画像保持部(1910)を除く各部は、実施形態3における機能ブロックを構成する各部と同様である。
(着色色見本セット保持部について)
本実施形態における着色色見本セット保持部(1905)の機能は、基本的には実施形態3に記載の着色色見本セット保持部の機能と同じである。また、着色色見本セット保持部が実施形態2に記載の検定済着色色見本セット保持手段(1903)を具備する点、検定済着色色見本セット保持手段に保持されている着色色見本が、同一植物に現れる色彩から選択された着色見本である点についてほぼ同様である。
ただし、前記同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本は、単に色についての情報を持つだけでなく、各色がどの植物から抽出された色であるかに関する情報を保持する点で異なる。
(植物画像保持部について)
植物画像保持部(1910)は、検定済着色色見本セット保持手段が保持する、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本にかかる植物の画像を保持する。
(着色色見本セット表示部について)
本実施形態における着色色見本セット表示部(1909)は、実施形態3に記載の着色色見本セット表示部の機能に加え、着色色見本セット保持部から同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本を表示する際に、併せて植物画像保持部に保持されている該当する植物の画像を表示する植物画像表示手段を有する。
上記に説明した通り、本実施形態において、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本は、各色がどの植物から抽出された色であるかに関する情報を保持する。本実施形態における着色色見本セット表示部において植物画像表示手段は、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本が表示されるのと同時に、前記情報に基づいて、植物画像保持部から、表示された着色色見本の抽出元である植物を表示する。
また、植物の画像を表示する方法については、たとえば各着色色見本についての情報および植物の画像についての情報が、色彩設計システム上で演算処理可能なデータとして記憶装置などに格納されている場合、前記情報を記憶装置などから取り出し、図20(a)に示すように色彩設定装置上のモニタなどで、表示対象たる着色色見本が含んでいるすべての色およびその着色色見本の抽出元である植物を表示する方法があげられる。また、前記2情報が紙製カードやカラーブックなどの形で記録され、装置内に格納されている場合においては、図20(b)に示すようにユーザの標準色見本の選択入力に伴いそれらを機械的な機構により装置上に表示する方法などが考えられる。
<実施形態4のハードウェア的構成>
図21は、上記機能的な各構成要件をハードウエアとして実現した際の、色彩設計装置における構成の一例を表す概略図である。
基本的構成は実施形態3のハードウェア的構成と同じである。ただし、本実施形態においては、さらに植物画像テーブル(2101)と、植物画像表示プログラム(2102)と、を記憶装置(2103)に保持する。
また、本実施形態のハードウエア構成に係る植物色着色色見本テーブル(2101)は、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本に関する情報を複数保持するだけでなく、各着色色見本がどの植物に由来するのかを識別する情報を含んでいる。
植物画像テーブル(2102)とは、着色色見本セット中の全ての、一つの植物に含まれる複数の色の抽出元である植物について、画像データおよび前記画像データを区別する情報を前記植物ごとに保持する。この植物画像テーブルはメインメモリのデータ領域に格納される。
植物画像表示プログラム(2103)とは、同一植物に現れる色彩から選択された着色色見本が表示されるのと同時に、植物色着色色見本テーブルと、植物画像テーブルと、に基づいて、前記表示される着色色見本の抽出元となる植物の画像についての情報(2104)をデータ領域に生成し、前記植物の画像をモニタ上に表示するものである。
<実施形態4における処理の流れ>
図22は、本件発明にかかる色彩設計装置における処理フロー図である。この図に基づいて、色彩設計装置における処理の流れを説明する。なお、実施形態3における処理の流れと共通するところは、説明を簡略する。
実施例3同様に、まず、ユーザが色相を選択する操作を受け、色相の選択を受け付ける(S2201。)次に、前記選択された色相についての標準色見本を表示する(S2202)。次に、上記表示された標準色見本を選択する操作を受け、標準色見本の選択を受け付ける(S2203)。
前記選択された標準色見本に最も近い色を含む、同一植物に現れる色彩から選択された検定済みの着色色見本を、着色色見本セット保持部から取得し、前記最も近い色および前記取得した着色色見本を含む着色色見本セットに含まれる複数の色を表示する(S2204)。
前記表示した複数色の抽出元となる植物についての画像を表示する(S2205)。
<実施形態4:効果>
本実施形態にかかる色彩設計装置を用いることで、単に一つの植物に含まれる複数の色を配色に用いるだけでなく、表示された植物の画像から、植物の画像中の色の配置を参照ることが出来、前記配置を配色に利用することで、より自然に近い配色が可能となる。
なお、上記すべての実施形態が発揮する効果は、発明者による科学的見地に基づいた実験的研究により既に実証されている。その内容を以下の参考資料に示す。
(参考資料:概要)
この参考資料は、発明者により行われた、色彩調和に関する実験的研究についての報告である。
(参考資料:背景)
工業製品の色は、機能や価格と並んで、購買者の購入意欲を増減させる重要な項目のひとつである.製品間の機能や価格の差が僅かである場合には,色は購買の決め手となり得る要素である.購買者にとってより印象のよい色で着色した製品が購入される可能性が高くなることは明白である.
現在企業はデザイナが選び出した色を用いて製品を着色している.いうなれば製品の色はすべてデザイナ個人の感覚に依存している.デザイナが選択した色が多くの購買者にとって印象の良い色かどうかを簡単に判断する方法がない.すなわち連続量である色の中から多くの購買者にとって印象の良い色を選び出す基準がない.多くの人々に受け入れられやすい色を,色空間から簡単に抽出することのできる明確な基準を設けることができれば,この問題は容易に解決できると考えられる.
(参考資料:研究目的)
繁華街の看板には様々な色が使われている.これらの色を単色で見た場合,明らかに不快な色というものは存在しない.しかし,それらが一箇所に集まった場合には全体として不快に感じることが多い.すなわち,単色できれいな色も,2色以上が組み合わさった場合には,それらが「調和」する可能性は高くない.
紅葉の山には赤や黄色,緑,黄緑など,様々な色が現れる.しかし,紅葉の山を見て不快に感じる人はいない.そこで本研究では,植物に現れる色の調和に関する有効性を,先行研究で使用された信頼性の高い実験方法を用いて検証することを目的とする.
(参考資料:先行研究)
1965年に納谷らが行った実験内容を以下に述べる.
マンセル色表から色相差,明度差,彩度差を考慮し選出した466色の色票群からランダムに200色を選定し,更にランダムに2色ずつ組合せ,100対の2色配色対を作った.これに無彩色同士の配色対2対を加え,102対の配色対を用いて色彩調和についての調査・解析を行った.
実験には,往来行われていた"1対の配色を見て評点する方法"よりも,"2対の配色を併置し,一方が他方に比べてどの程度よいかを評定する方法"の方が判定の精度が高いものを得られるという理由からシェッフェの一対比較法を用いるものとした.シェッフェの一対比較法は,複数の比較対象を2対ずつ総当りで比較することで相対的な順位,点数付けをするものであるので,102対の比較対象に対しては位置交換も含め10,302回の比較判定が行われた.1人で10,302回の比較判定を行うことは不可能であるので,1人に対し50回の比較判定をすると定め,207人の被検者を動員した.
以下に測定条件を示す.
図23に示すように、配色サンプルの形は3cm×3cmの正方形を組み合わせた3cm×6cmの長方形で,6cmの間を置き上下に配置した。評点は5点法とし,下側(観測者から見て手前側)を基準として,上側のサンプルの色調和がよければ+,悪ければ−の評点を与えた(以下に示す).
この色調和のよさの評価に際しては,ある特定の物体への着色や,自己の好み,面積,質感等について考慮することは避け,配色の調和感を主として考えることを被験者に指示した.
納谷らが用いたシェッフェの一対比較法について述べる.まず,配色対iおよびjに対してそれぞれ配色の良さの母数,α iおよびα jが存在すると考える.基準配色対に対し被配色対iの配色の良さが評定されるものとすると,得られる観測データは( α i−α I )に対応するものと考えられる.また,( α i−α I )の他に,配色対α iおよびα jが組み合ったことによって特にiがよく評価されるような効果(組合せ効果),γij配色対iをjに対して評点する場合と,iをjに対して評点する場合の変化による位置効果δ,実際の評点の際関係する観測誤差εijを含む.これらを考慮して得るデータの構造式は以下の式(1)のようになる.
〔数1〕
式(1)に示すパラメータを以下の式(2)のような制限の下で推定し,検定を行う.
〔数2〕
式(2)でtは比較すべき配色対の数であり,t=72である.以下の式(3)のように記号を定める.
〔数3〕
式(3)を用いて,各効果の母数の推定値は以下の式(4)で表される.
〔数4〕
式(1)〜(4)を用いて,総平方和
は以下の式(5)〜(8)の四つに分解できる.
〔数5〕
〔数6〕
〔数7〕
〔数8〕
なお、式(5)〜(8)における各自由度は以下の式(9)のようになる.
〔数9〕
これを用いた実験結果から納谷らは更に明度,彩度,色相がどのように調和に影響するのか検討し,数式化することに挑んだ.実験に用いた試料の寸法および配置,無光沢標準色紙など極限定された 状況下ではあるが2色配色の調和の良さの構成色物理量からの推定式の作成を行った.
その推定式を用いて,マンセル表色系5R5/12について図24に例を示す.
図24においては横軸が色相差,つまり赤(R)や黄色(Y),緑(G)といった色味の差を示し,0から数値が上がるにつれ類似色から対比色に変化し,50が対比色となり,50から100へはまた対比色から類似色に変化し,100と0は同じ色相となる.具体的に示すと,色相差0がR(Red)とすれば,色相差が10ずれると,RY(Red Yellow)となり更に10ずれるとY'(Yellow)となる.続いてGY(Green Yellow),G(Green),GB(Green Blue),B(Blue),PB(Pink Blue),P(Pink),RP(Red Pink),と変化しRに戻る.
縦軸はシェッフェの一対比較法によって推定された配色の良さの数値で,数値が正であれば配色が良く,負の値であれば配色が悪いと言える.
この図からも見て取れるように,近い色相,つまり似た色同士の組合せは良配色になりやすく,対比色においては良配色を得難い.ただし前述したようにこれは確率の高さの話であって,対比色が良調和にならないと言うものではない.この結果を踏まえ,具体的に良配色を得る方法を検討していく.
(参考資料:予備実験)
予備実験では10種類の配色サンプルを用い,以下の3事項について検討した.解析はシェッフェの一対比較法を用いた.
まず、配色サンプルの違いによる評価への差異があるかについて検討した。
次に性別の違いによる評価への差異があるかについて検討した。
そして照明条件の違いによる評価への差異があるかについて検討した。
配色サンプルの形は先行研究に倣い,図23に示すように、3cm×3cmの正方形を組み合わせた3cm×6cmの長方形で,6cmの間を置き上下に配置した.以下に測定条件を列挙する.
まず、照明条件について、昼光を北窓光にし、照度を1000〜2000lxの範囲とした。また、標準照明装置として、図25、26,27に示す外観、条件の装置を用いた。
次に、背景についてはマンセル表色系におけるN-5のものを用いた.
そして、観測者については学生4名とし、うち男性2名、女性2名とした.
4人の被験者に対し,照明条件2水準,計8回の実験を行った.10対の配色サンプルの全ての組合せは45配色となり,1回の実験につき45の配色対を評価してもらった.予備実験においては配色対,性別,照明条件による評価の差異を重要視するため,上下の位置交換による位置効果は無視した.また配色対の提示順序はランダムにした.
評点は5点法とし,下側(観測者から見て手前側)を基準として,上側のサンプルの色調和がよければ+2,ややよければ+1、等しいのであれば0、やや悪ければ−1、悪ければ−2の評点を与えた。
この色調和のよさの評価に際しては,ある特定の物体への着色や,自己の好み,面積,質感等について考慮することは避け,配色の調和感を主として考えることを被験者に指示した。
図28に解析結果を示す.全てのデータにおいて性別,照明条件,配色サンプルに有意差が見られるかどうか分散分析を行って検討した.1%有意の場合は**で示してある.
分散分析を行った結果,配色サンプルについて有意差が認められた.また,性別単体に有意差はないが,配色サンプルと性別の組合せによっても有意差があることが認められた.この結果から,それぞれの配色サンプル間には評価の差異があり,照明条件は評価に影響を与えず,性別については考慮の必要があると結論付けられる.これを踏まえて本実験に移行する.
(参考資料:実験)
自然を参考にした配色は多くの人にとって調和したものに感じられるかどうか検証するために,マンセル表色系から定量的に選抜した複数の色と,それらの色に色空間上においてなるべく近く,植物を元にした色をそれぞれ選び出し,評点の違いを検討することとした.具体的に示せば,マンセル表色系によって区切られた赤と緑の組合せと,チューリップなどに見られる花弁の赤と葉の緑の組合せを比較するのと同意である.
今回は植物を参考とした場合の良配色の得易さを検討するため,現在の色彩研究では良配色になり難い対比色同士を中心に配色するものとした.基準となる色をR(Red)とし,基準色に対して被配色G(Green),B(Blue),P(Purple)を組み合わせた2色配色サンプルを作る.Rに対しG,Bは対比色であり,Pは類似色である.
定量的に見るために,マンセル表色系から色サンプルを選抜する際は数値を基準とした.Rは5Rの中から最も鮮やかな色(彩度の高いもの)を1色選び,それを基準に彩度の低いものを1色を選んだ.また,配色されるG,B,Pは5G,5B,5Pの中からRと同様に彩度の高いものを1色選び,それを基準に彩度の低いものを1色,明度の高いものを1色,低いものを1色選んだ.基準となる色Rを計2色と,配色される色G,B,Pを4色ずつ計12色を図29に示し,参考カラーを図30,図31に示す.
植物の色を参考にした自然配色の選定は株式会社ソフィックス研究所に依頼した.条件として以下に示すことを提示した.
一つ目は、マンセル表色系から選んだ14色にできるだけ近い色を選ぶことである。
二つ目は、二つ以上の植物を参考にし,それぞれ参考にした植物を明記することである。
一つ目の条件は,あまりに色味が違う色を比較しても植物の色が優れているとはいえないために定められている.また,二つ目の条件は,参考にした植物による評点の違いが出るかどうか比較するために定めた.
これらの条件の下株式会社ソフィックス研究所によって14色の色が選ばれた.これらの14色のうち4色がフクシアという植物を参考に選抜され,10色がノブドウという植物を参考に選抜された.植物を参考にした色はマンセル表色系では表現しかねるが,参考のために図29に、近い色味を同表色系を用いて示す.
マンセル表色系から選ばれた14色と植物を参考にした14色を用いて,以下3種類の配色サンプルを作成する.
一つ目は、マンセル表色系同士の組合せによる配色サンプルである。
二つ目は、マンセル表色系のRと自然色G,B,Pの組合せによる配色サンプルである。
三つ目は、自然色同士の組合せによる配色サンプルである。
それぞれについて基準色Rが2色,被配色G,B,Pが12色あるため,(12×2)×3=72対の配色サンプルが作られる.これらについて一対比較法を用いて評価を行う.
次に、実験方法について述べる。
実験では予備実験を考慮し,以下のように行った.
先ず、照明条件については、外界から影響を受けにくく,常に同じ状況下である、段落0164に記載の標準照明装置を用いる.そして、前記標準照明装置の照度は1000lxとする。
そして、被験者は男性のみ女性のみに限らず混合とする
用意した72対の配色サンプルの全組合せ(位置交換を含む)を評価すると実験回数は5,112回となる.1人で5,112回の実験を行うことは実用上不可能であるので,1人100回の判定を51人の被験者で行うものとした.各人の判定する判定実験は,5,112回の全実験回数から乱数表を用いて事前にランダムに選定し,図32に示すように記載した.観測者として芝浦工業大学生に協力を仰いだ.観測者の年齢は18〜25才で,男女構成は男性30人女性21人である.
背景にはN-5の明るさのものを用いた.標準装置内をN-5の用紙で覆い,横30cm×縦15cm程度の観測板の背景も同じものを用いた.観測板はJIS規格Z8723の色評価に倣い,45度の角度を保つ観測台として作成した.被験者の目に対し観測する対象がほぼ垂直になるように配色サンプルを立てかけ使用する.
各色は3cm×3cmの正方形,各配色対は3cm×6cmの短径であり,比較すべき2配色間の距離は6cmに保たれた.提示するサンプルの配置は図23に示すものと同じである.観測者に向かって手前側が基準色となり,観測者から遠い側の配色サンプルを被判定配色とし,観測者が判定する.観測者は基準配色に比べ,被判定配色の色調和のよさが,良ければ+2,やや良ければ+1,等しければ0,やや悪ければ−1,悪ければ−2のような評点を与えるように要請された.
サンプルの構成色のうちどちらを左側,右側におくかで2種類の組合せが存在することとなり,選考実験ではほぼ1/2の確立で現れるようランダムな提示をしているが,先行研究と異なり常にR2色のどちらかが組み合わされており,予備実験の際に,赤が同じ側にあったほうが比較し易い,との意見が出たことからRは左側に固定して表示するものとした.
また,先行研究に倣い,評点の際に用途あるいは具体的な対象物を考慮しないように注意を促した.観測者に与える諸注意も先行研究と同じものを用いた.
次に、実験結果について述べる。実験においては各配色対の組合せ5,112回の実験データに関して各種解析を行った.
分散分析は図33のようになる.1%有意は**で示してある.この結果から,72対の配色サンプルに対する配色の良さ,また位置関係による評価に差があり,組合せ効果については無視してよいと判定された.
本実験においてもっとも重要視すべき,配色の良さの推定値を段落0151に示す式(4)を用いて求め,図34に列記した.なお,シェッフェの方法による配色の良さの推定値は,本実験の手順に従った場合,配色の良いサンプルは負の値を,悪いサンプルは正の値を有するが,本報においては計算結果の符号を反転して配色の良い方を正とするものとした.
また,表中の左側,右側は配色対のどちら側に何色を置いたか示すもので,M,Nはそれぞれマンセル表色系の色と植物を参考に選んだ色を示す.例えばM-R1は"マンセル表色系から選んだ赤色1色目"となり,N-G3は"植物を参考に選んだ緑3色目"となる.No.1〜24はマンセル表色系同士の配色対,No.25〜48は混合対,No.49〜72は植物を参考にした色同士の組合せとなる.
図34に列記した配色の良さの評点値を、マンセル表色系同士の組合せと、マンセル表色系のRと自然色G,B,Pの組合せと、自然色同士の組合せの3種類に分けてグラフ化したものをそれぞれ図35,図36,図37に示す.
この3種類のグラフを見比べると,マンセル表色系同士の組合せについては負の値が目立ち,自然色同士の組合せには正の値が目立つことがわかる.マンセル表色系と自然色の両方が混合した配色は,やや自然色同士のグラフに近いが,統一性が無くばらばらである.
図37から植物を参考とした自然色同士の組合せが良配色を得るのに有効な手段であることが推定されたが,果たしてそれが自然の中から採取した色ならどのような組合せをしても良配色となるのか検討するために,同植物同士,異植物間の配色に着目して検討する.
図29に示すように、基準となったR1,R2は前述したようにそれぞれ異なる植物から用いられている.自然色同士の中で,同植物同士の組み合わせとなっているのは,フクシア同士の組合せ配色No.52,57,60と,ノブドウ同士の組合せ,配色No.61,62,63,65,66,67,68,70,71の12対である.図37からこれらだけを抽出した図と,これらのみ取り除いた図を図38,図39に示す.
これらの評点値は相対評価であるため,全体の平均点は0点であるが,同植物同士の組合せは正の値に偏っていることが見て取れる.特に評価の良い0.5以上の評点値を持つものは72対中7対であるが,そのうち半数を超える4対が全体の1/6である同植物内配色対に含まれている.
自然色全体では正の値が多くみられたが,異植物間に限定すると正の値も負の値もばらばらで良配色が得易いとは言い難い.
これらの結果を見ると,植物を参考に良配色を得ようとする際には同植物同士の配色をすることが重要になると言える.
具体的に評点値の偏りを見るために,評点値の高い順,低い順に並べ,順位の高いものから10対の配色No.を図40,図41に示した.同植物同士の配色は**,異植物間の配色は*,マンセル表色系同士の組合せは'で示し,混合のものには数字のみで示されている.
評点値の良いものから順に10対の中には同植物同士の配色が5対,異植物間の配色が2対,混合のものが3対含まれており,マンセル表色系同士の組合せはひとつもない.逆に評点値の悪いものから順に10対の中にはマンセル表色系同士の組合せが6対,混合のものが2対,同植物同士,異植物間の配色がそれぞれ1対ずつ含まれている.この結果からも,同植物同士の配色は良配色が得やすいことが言える.
今回14色の色を選抜する際,まずマンセル表色系から14色を定量的に選び,その色を基にしてなるべく近い色味をした植物を参考に自然色の14色を選んだ.具体的にいえばマンセル表色系のR1とフクシアから採取したR1は似た色であり,それぞれの配色は似た配色になるということだ.全体を通して同植物同士の組合せは良配色になりやすいが,個々の似た色同士では評点値に差があるのかどうか検討するため,図42に同植物同士の配色の評点値と,それぞれマンセル表色系同士で対応する似た配色の評点値を併記する.
これを見ると,評点値の差はあるが,12対中11対がマンセル票色系の評点値を上回っている.図38で配色No.68の負の値が目立って見えたが,比較するとマンセル表色系同士の組合せよりもよい評点値を示していることがわかる.似た色同士の組合せであっても,植物に合わせて配色した方が良配色に近づくといえる.また,マンセル表色系同士も自然色同士も評点値の低いこの配色は,人に好印象を与えにくい特殊な配色である可能性もある.
(参考資料:結論)
本研究により得られた結果を要約すると以下のようになる.
マンセル表色系を用いて定量的に選抜した14色と,それを基にして植物を参考に,色味の似た14色を組合せ,72対の配色についてシェッフェの一対比較法を用いた評点付けを行った.
シェッフェの一対比較法による実験においてそれぞれの配色の良さ,位置効果は優位であり,組合せ効果は有意でないことが判明した.
72対を一対比較法で相対的に評価すると,植物を参考にした配色は良配色を得やすいことが判明した.
植物を参考にした配色には,同植物同士の配色と異植物間の配色の2種類があるが,特に同植物同士の配色において良配色を得やすいことがわかった.
高い評点値を得た配色には同植物同士の配色が多く,低い評点値の配色にはマンセル表色系同士の配色が多かった.
色味のずれが小さく,色空間において近しい配色であっても,同植物を参考にした配色はマンセル表色系同士の配色よりも評点がよかった.
実施形態1を説明するための概念図 実施形態1を説明するための概念図 実施形態1を説明するための機能ブロック図 実施形態1においてマンセル表色系における色相環を説明するための図 実施形態1においてマンセル色票を説明するための図 実施形態1マンセル表色系における属性値の表し方を説明するための図 実施形態1にかかる着色色見本セットの例を示す図 実施形態1にかかる色相選択受付部の例を示す図 実施形態1にかかる標準色見本選択受付部の例を示す図 実施形態1にかかる着色色見本セット表示部の例を示す図 実施形態1におけるハードウエア的構成を説明するための図 実施形態1における具体的使用例を説明するための機能ブロック図 実施形態1の処理の流れを説明する図 実施形態2を説明するための機能ブロック図 実施形態2におけるハードウエア的構成を説明するための図 実施形態2の処理の流れを説明する図 実施形態3を説明するための機能ブロック図 実施形態3におけるハードウエア的構成を説明するための図 実施形態3の処理の流れを説明する図 実施形態4を説明するための機能ブロック図 実施形態4にかかる植物画像表示手段の例を示す図 実施形態4の処理の流れを説明する図 実施形態4の処理の流れを説明する図 参考資料における、一対比較におけるサンプルの配置図 参考資料における、5R5/12基準の配色対の良さ 参考資料における、標準照明装置 参考資料における、標準照明装置の観察室寸法 参考資料における、標準照明装置に用いた色比較・検査用蛍光灯の詳細 参考資料における、予備実験解析結果 参考資料における、実験に用いた色サンプル(マンセル表色系) 参考資料における、実験に用いたすべてのサンプル 参考資料における、実験に用いた植物別のサンプル 参考資料における、観測に用いたデータシート 参考資料における、シェッフェの一対比較法による分散分析表 参考資料における、シェッフェの一対比較法を用いた72対の配色サンプルの配色の良さの評点値 参考資料における、マンセル表色系同士の組合せの評点値 参考資料における、マンセル表色系のRと自然色G,B,Pの組合せの評点値 参考資料における、自然色同士の組合せの評点値 参考資料における、同植物同士の組合せの評点値 参考資料における、異植物間の組合せの評点値 参考資料における、評点値の良い配色対 参考資料における、評点値の悪い配色対 参考資料における、似た配色同士でのマンセル表色系同士・同植物同士配色の評点値
符号の説明
0101 色相環
0102 標準色見本
0103 植物に含まれる色についてのデータ
0104 植物に含まれる色についてのデータ
0105 植物に含まれる色についてのデータ
0106 標準色見本に最も近い着色色見本がどれであるか、というデータ
0107 標準色見本に最も近い着色色見本がどれであるか、というデータ
0108 標準色見本に最も近い着色色見本がどれであるか、というデータ
0109 選択された標準色見本
0110 標準色見本に最も近い着色色見本を含む植物
0111 標準色見本に最も近い着色色見本を含む植物が含んでいるすべての色
0112 標準色見本に最も近い着色色見本を含む植物が含んでいるすべての色を工業製品の着色に用いている例

Claims (5)

  1. 色相、明度、彩度を属性値として関連付けた標準色見本を複数保持する標準色見本保持部と、
    製品着色に用いる複数の着色色見本である着色色見本セットを標準色見本に関連付けて保持する着色色見本セット保持部と、
    色相の選択を受付ける色相選択受付部と、
    色相選択受付部にて選択を受付けた色相を明度と彩度で分類した標準色見本を標準色見本保持部から取得して複数表示する標準色見本表示部と、
    標準色見本表示部で表示される複数の標準色見本から任意の標準色見本の選択を受付ける標準色見本選択受付部と、
    選択を受付けた標準色見本と関連付けられている着色色見本セットを着色色見本セット保持部から取得して表示する着色色見本セット表示部と、
    を有する色彩設計装置。
  2. 着色色見本セット保持部は、着色色見本セットに含まれる複数の着色色見本からなる組合せが被験者による配色の良さの評点結果から統計的に所定以上のマジョリティが配色が良いと感じる着色見本の組合せを保持する検定済着色見本セット保持手段を有する請求項1に記載の色彩設計装置。
  3. 検定済着色色見本セット保持手段に保持されている着色見本は、同一植物に現れる色彩から選択された着色見本である請求項2に記載の色彩設計装置。
  4. 前記植物の画像を保持する植物画像保持部を有し、
    着色色見本セット表示部は、
    着色色見本セット保持部から同一植物に現れる色彩から選択された着色見本を表示する際に併せて植物画像保持部に保持されている該当する植物の画像を表示する植物画像表示手段を有する請求項3に記載の色彩設計装置。
  5. 色相、明度、彩度を属性値として関連付けた複数の標準色見本を複数保持する標準色見本保持部と、
    製品着色に用いる複数の着色色見本である着色色見本セットを標準色見本に関連付けて保持する着色色見本セット保持部と、
    を有する色彩設計装置の動作方法であって、
    標準色見本保持部に保持されている複数の標準色見本を用いて色相サンプルを表示し、その色相サンプルから一の色相の選択を受付ける色相選択受付ステップと、
    色相選択受付ステップにて選択を受付けた色相を明度と彩度で分類した標準色見本を標準色見本保持部から取得して複数表示する標準色見本表示ステップと、
    標準色見本表示ステップで表示される複数の標準色見本から任意の標準色見本の選択を受付ける標準色見本選択受付ステップと、
    選択を受付けた標準色見本と関連付けられている着色色見本セットを着色色見本保持部から取得して表示する着色色見本セット表示ステップと、
    を有する色彩設計装置の動作方法。
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