JP2009115923A - 作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ - Google Patents

作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2009115923A
JP2009115923A JP2007286588A JP2007286588A JP2009115923A JP 2009115923 A JP2009115923 A JP 2009115923A JP 2007286588 A JP2007286588 A JP 2007286588A JP 2007286588 A JP2007286588 A JP 2007286588A JP 2009115923 A JP2009115923 A JP 2009115923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact pressure
image
lubricant
blade
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007286588A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Sugiyama
浩之 杉山
Tadashi Kasai
正 葛西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2007286588A priority Critical patent/JP2009115923A/ja
Publication of JP2009115923A publication Critical patent/JP2009115923A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】画像形成装置において、潤滑剤塗付ブレード当接圧を制御して、転写やクリーニング不良の発生を防止し、また、横スジ画像の発生を防止する技術を提案する
【解決手段】潤滑剤塗布ブレードを、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成し、作像前に感光体ドラム静トルクの大きさに対応して(または、そのような条件下に装置がなったことに対応して)、不適切な場合を回避すべく潤滑剤塗付ブレードの当接圧の大きさを制御する。あるいは、潤滑剤塗布ブレードの走行距離に対応付けて当接圧を制御する。また、出力すべき画像情報に基づいて決定される値に当接圧を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に用いられる、作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジに関し、詳しくは像担持体に適用される潤滑剤塗布装置部の改良に関する。
電子写真プロセスを用いる画像形成装置では、像担持体として感光体を備え、該感光体の表面に放電により電荷を与えることで帯電させ、帯電した感光体表面を露光して静電潜像を形成し、その静電潜像にトナーを供給して可視像化し、形成された感光体表面の可視像を転写紙表面に転写した後、該可視像を定着して排出する。
このような電子写真プロセスでは、作像装置部において、可視像を転写した後の感光体表面には未転写のトナー等が残留するため、残留トナーが次の画像形成に悪影響を与えないように、感光体表面はクリーニング装置によりクリーニングされて次の画像形成プロセスに備えられる。クリーニング装置としては、ゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードや合成樹脂の繊維をブラシ状に形成したクリーニングブラシを感光体表面に摺擦させて、未転写トナー等の付着物を除去するものが一般的に知られている。
クリーニングブレードやクリーニングブラシは、感光体との摺擦を続けると、経時で摩耗し、欠けや変形等が起因してクリーニング性能が低下する。また、感光体表面も摩耗するため、寿命が短くなる。そこで、感光体とこれらのクリーニング部材との間に働く摩擦抵抗を低減して、クリーニング部材、感光体の摩耗等の不具合を解消するために、感光体表面に潤滑剤を塗布するなどの手法がとられている。これにより、感光体表面に潤滑剤を塗布すると感光体表面の摩擦係数が低下するため、トナーに外添される流動化剤や帯電制御剤等がクリーニング部材との当接圧で感光体表面に膜状に固着してしまう、所謂フィルミングの発生を防止でき、また、感光体上に現像されたトナーも感光体表面との付着力が低減することで、転写性が向上する。
感光体表面に潤滑剤を塗布する塗布手段としては、例えば、次のようなものがある。すなわち、脂肪酸金属塩等の潤滑剤を棒状に成型した固形潤滑剤を設置し、この固形潤滑剤と感光体の両方に当接するようにブラシローラを備えるものである。この塗布手段によれば、ブラシローラが回転駆動することにより、固形潤滑剤がブラシローラの摺擦により削られて粉体となってブラシローラのブラシ繊維に付着し、そのブラシローラに付着した粉体状の潤滑剤が感光体の表面に塗布されるようになっている。
ところで、近年、電子写真方式の画像形成装置の画像品質に対する要求が高まっている。画像品質を向上させる為には、トナーの小粒径化、球形化が有力な手段である。すなわち小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。ちなみに、従来の混練粉砕法では、このような小粒径化、球形化したトナーを製造するのは非常に困難であることから、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等によりトナーを形成することが主流となりつつある。
しかしながら、球形化、小粒径化されたトナーを用いた場合、画像形成後に行われる感光体上のクリーニングに問題を生じる。球形化、小粒径化されたトナーのクリーニングは、一般的に用いられているブレードクリーニング方式において特に困難である。
その理由としては、クリーニングブレードは感光体表面を摺擦しながらトナーを除去するが、感光体との摩擦抵抗によりクリーニングブレードのエッジの部分が変形するため、感光体とクリーニングブレードの間には微小な空間が生じる。この空間には、小粒径のトナーであるほど侵入しやすくクリーニング不良を起こしやすい。また、侵入したトナーが球形に近い形状であるほど転がり摩擦力が小さいため、感光体とクリーニングブレードとの空間で転がり始め、クリーニングブレードをすり抜け、クリーニング不良を起こす。
このようなクリーニング不良を防ぐ対策として、例えばクリーニングブレードの感光体への当接圧を高くすることで感光体上の転写残トナーを掻き取る方法がある。しかしこれにより、感光体表面との摩擦力が増大し、クリーニングブレードの損傷や摩耗は、より進行しやすくなってしまう。また、クリーニングブレードが不規則に振動することにより起こるブレード鳴きや、ブレードめくれ等が発生しやすくなる。
そこで、ブレードによる残留トナーのクリーニンに余裕を持たせるためには感光体の摩擦係数μを下げることが有効であることが分かっている。それゆえ、感光体表面に潤滑剤を塗布して感光体の摩擦係数を低下させ、ブレードエッジの挙動を安定させる等の方策が採られてきた。
感光体へ潤滑剤を塗布するための潤滑剤塗布装置は、棒状のステアリン酸亜鉛等である金属石鹸をブラシローラで削り取り、感光体上に塗布する機構となっており、この塗布機構を、感光体クリーニング装置の感光体回転方向上流側に配置するのが一般的である。
しかしクリーニング前に塗布を行うと潤滑剤塗布後の潤滑剤が塗布ブラシ及びクリーニングブレードで掻き取られてしまうという不具合が発生する。このためクリーニング装置の下流側に塗布機構を配置することで、前記の塗布後クリーニングの機能上での不具合は防止できる。
感光体表面に塗布される潤滑剤量は、少なすぎると、塗布されていない部分にクリーニング不良が発生し、クリーニングブレード摩耗が進行してしまう。一方、潤滑剤塗布量が多すぎると、感光体表面と近接又は接触する帯電ローラの表面を汚染や画像ボケを発生させてしまう。
従って潤滑剤塗布は、適量で均一であることが望ましく、例えば特許文献1や特許文献2においては、潤滑剤の均一塗付を行うため、潤滑剤を塗布するブラシローラの繊維の密度を規定したり、固形潤滑剤をブラシローラ側に加圧する加圧部材を設け加圧力を規定したり、ブラシローラの感光体表面への食い込み量を規定している。
しかしこれらの例においての機構では、潤滑剤の粒子は塗布しただけで均一な層となるほど細かくないため、被塗布部材表面で層厚にムラが生じ、これがトナーの転写性に影響を及ぼしてしまうことが判明した。すなわち、被塗布部材表面に均一な潤滑剤層が形成できないと、表面の静止摩擦係数μが不均一となり、転写ムラが生じ、虫喰い、画像ボケ、ボソツキ等の異常画像となる。
そこでかかる問題を解決するために、クリーニング装置の下流側に塗付機構を設け、潤滑剤塗付機構として、前述のようにブラシローラで削り取り、感光体上へ微粉状で塗布して、さらに下流には塗布ブレードを配置し感光体上へ潤滑剤を伸展させて膜状に塗布する手法が発明されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−260614号公報 特開2003−057996公報 特開2006−258989公報
特許文献1では、クリーニング後の被塗布部材表面に潤滑剤を塗布した後、この潤滑剤を均すことによって潤滑剤を均一に塗布できるようにし、虫喰い、画像ボケ、ボソツキ等の異常画像のない良好な転写画像を得る方式を提案している。しかしながら、均一に潤滑剤を塗付するためにブレードの当接圧を高くすることから、ブレードのびびり等の衝撃により横スジ画像が発生してしまうことが判明した。
このように潤滑剤塗付ブレードを搭載した場合、ブレードの当接圧が大きいことでブレードのびびり等の衝撃により横スジ画像が発生し、また当接圧が小さすぎると潤滑剤が均等に塗布できず前述の転写性異常やクリーニング不良の発生を引き起こしてしまう。
前述のような異常画像については、潤滑剤塗付にブレードを用いており、且つ均一に潤滑剤を塗布するために塗付ブレードの当接圧を高めているため、特に初期ユニットのように高当接圧時において画像に横スジが多く発生することが判明した。このことからブレード当接圧を制御することで横スジ画像の発生を抑えることが必要である。
そこで本発明では、画像形成装置において、潤滑剤塗付ブレード当接圧が小さいことで起こる転写やクリーニング不良の発生を防止し、また、当接圧が大きいことで起こる横スジ画像の発生を防止する技術を提案することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、像担持体上の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、潤滑剤を直接または塗布部材を介して像担持体に圧接させて塗布する潤滑剤塗布手段と、像担持体に圧接され潤滑剤を伸展させる潤滑剤塗付ブレードとを含み構成された作像装置において、前記潤滑剤塗布ブレードの像担持体への当接圧を2段階以上に変化させることが可能に構成されていて、像担持体静トルクの大きさが不適切な大きさであるかまたは不適切な大きさとなる条件下に当該作像装置がおかれた場合に、前記潤滑剤塗付ブレードの当接圧の大きさを変更制御することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作像装置において、前記潤滑剤塗布ブレードが、前記像担持体への当接圧を2段階に可変制御可能に構成されていて、前記潤滑剤塗布ブレードの予め定められた第1の当接圧に設定した状態での走行距離が予め定めた距離に達した場合にのみ前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧をより大きな予め定められた第2の当接圧に変更制御することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の作像装置において、前記潤滑剤塗布ブレードが、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成されていて、画像出力前に、出力すべき画像情報に基づいて前記潤滑剤塗布ブレードの適切な当接圧を決定し、当該画像の作像前に前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧を前記決定された当接圧に制御し、静トルクの大きさを制御することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の作像装置において、前記潤滑剤塗布ブレードが、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成されていて、感光体ドラムの静トルクを検知する静トルク検知手段を備え、画像出力前に、感光体ドラムの静トルクを検知して、検知結果に基づいて潤滑剤塗布ブレードの適切な当接圧を決定し、当該画像の作像前に前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧を前記決定された当接圧に制御し、静トルクの大きさを制御することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作像装置において、当接圧制御方法として、前記潤滑剤塗布ブレードの前記像担持体に対する当接角度を変えることにより当接圧制御を行うことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作像装置において、当接圧制御方法として、前記潤滑剤塗布ブレードの保持体の、前記像担持体からの距離を変えることにより当接圧制御を行うことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の作像装置において、像担持体の前記潤滑剤塗布ブレードとは反対側から前記像担持体に対して圧接可能且つ離間可能なローラを備え、当該ローラが、前記像担持体に対する圧接圧を2段階以上に可変に構成され、該ローラの圧接圧を変化させることで前記潤滑剤塗付ブレードの前記当接圧の大きさを制御することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明の画像形成装置は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置を有することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明のプロセスカートリッジは、少なくとも、請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置と、像担持体とを一体に支持し、請求項8記載の画像形成装置本体に着脱自在に構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、滑剤塗付ブレードの当接圧を適切な当接圧に制御することで、潤滑剤塗付ブレード当接圧が小さいことで起こる転写やクリーニング不良の発生を防止し、また、当接圧が大きいことで起こる横スジ画像の発生を防止することができる。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、この発明の第1の実施形態としての、潤滑剤塗布装置を含み構成された作像装置をプロセスカートリッジ内に納めたプロセスカートリッジ式のカラー画像形成装置の一例を示す全体構成図であり、図2は、潤滑剤塗布装置を有して画像形成装置に交換可能に装着されるプロセスカートリッジ要部の詳細を示す拡大断面図である。
カラー画像形成装置Aは、図1に示すように、カラー画像用の複数色からなるカラートナー像が形成される中間転写ベルト(以降、転写ベルトと称する)1と、このトナー像用の各色トナーを補給するトナーボトル2とを画像形成装置本体(以降、装置本体と称する)3内に収容して有し、装置本体3の下部に設けた複数枚の転写紙Sを収納した給紙カセット4から搬送した転写紙Sを、転写ベルト1に所定に接しさせてカラートナー像を転写しさらにトナー像を定着させて、上部から排出するようにしている。
すなわち、カラー画像形成装置Aの概略下部から上部に掛けて、1枚の転写紙Sをフィードする給紙コロ21と、トナー像転写用の搬送タイミングを確保するレジストローラ22と、転写ベルト1に接するように対向配置され転写ベルト1との間に所定圧を確保したニップを形成した2次転写ローラ23と、対向配置された加熱ローラ24aおよび加圧する加圧ローラ24bを有した定着ユニット24と、転写紙Sを装置外に排出する排紙ローラ25とが配置されており、これらのコロやローラが形成した搬送経路によって転写紙Sを搬送する過程で、この搬送される転写紙Sに対して、順次、前記ニップにより転写ベルト1からトナー像を転写し、この転写したトナー像を、定着ユニット24により所定に加熱および加圧して転写紙Sに定着して、トナー像が定着された転写紙Sを排出している。
転写ベルト1は、3つの支持ローラ11、12、13に張架されて、装置本体3の略中央で図中の斜め左上がりに傾斜して支持されており、図中に矢印で示す左回り方向の搬送方向にベルト送り駆動されている。また、これらの支持ローラ11、12、13および転写ベルト1は、装置本体3から着脱可能に一体にユニット化した転写ユニット5を形成している。
さらに、この転写ベルト1の長手方向に沿って、4つの画像形成ステーションとして本発明に係る作像装置を収容したプロセスカートリッジ60Y、60C、60M、60Kが、所定間隔をおいて配設され、各プロセスカートリッジ60Y〜60Kは、フルカラー画像を形成するために各色を担当して、その色のトナー像を形成する像担持体としての感光体ドラム61Y、61C、61M、61Kをそれぞれ有している。
各プロセスカートリッジ60Y〜6Kは、各感光体ドラム61Y〜61Kに形成した各色のトナー像を、静電転写方式を用いて転写ベルト1に転写しており、このように転写したトナー像が転写ベルト1の同じ位置に重ねて転写されるように、所定に作像タイミングをずらしている。すなわち、これらの感光体ドラム61Y〜61Kには、それぞれに対応して転写ベルト1の内側に1次転写ローラ14Y〜14Kが対向配置され、各1次転写ローラ14Y〜14Kにより押圧された転写ベルト1の部分と各感光体ドラム61Y〜61Kとの間に、所定圧を確保した1次転写ニップ部が形成される。そして、各感光体ドラム61Y〜61K上のトナー像を転写ベルト1上に転写する際には、各1次転写ローラ14Y〜14Kに正極性のバイアスが印加され、各1次転写ニップ部に転写電界が形成され、各感光体ドラム61Y〜61K上のトナー像が、転写ベルト1上に静電的に付着して転写される。
また、これらの各感光体ドラム61Y〜61Kはそれぞれ、露光装置9によって露光されて各色に対応した静電潜像を形成し、それぞれの静電潜像を各色のトナーで可像化して担当した色のトナー像を形成するようにしている。
なお、15は、ベルトクリーニング装置であり、このベルトクリーニング装置15は、転写ベルト1の表面に接するファーブラシやクリーニングブレードを有して、これらのファーブラシ及びクリーニングブレードが、2次転写したあとに転写ベルト1の表面に残留して付着した不要なトナーを掻き落して回収している。この回収した不要トナーは、ベルトクリーニング装置15内から図示しない搬送手段によって図示しない廃トナータンクまで搬送される。
これらの各プロセスカートリッジ60Y〜60Kにトナーを供給して補給するトナーボトル2は、装置本体3内の上部で図中の左側から右側に順次、複数個、配置され、カラー画像形成装置Aに着脱自在な交換性を確保して設けられている。これらのトナーボトル2には、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーが充填されている。各トナーボトル2Y、2C、2M、2Kから図示しない搬送経路を介して、各トナーボトル2に対応した各色のプロセスカートリッジ60Y〜60Kにトナー供給可能に接続され、所定の補給量だけ各色のトナーが補給されている。また装置本体3の下部には、装置外方に引出し可能に給紙カセット4が設けられ、この給紙カセット4には、所定の枚数の転写紙Sが積載されて収納されている。
したがって、このように構成されたカラー画像形成装置Aでは、給紙カセット4に収納された転写紙Sが給紙コロ21で1枚ずつフィードされ、搬送経路上を運ばれ、その先端がレジストローラ22まで到達すると、この転写紙Sの先端が図示しないセンサによって検知される。そして、この検出信号に基づき同期のタイミングを取りながら、レジストローラ22によって2次転写ローラ23と転写ベルト1とにより形成したニップに転写紙Sを搬送し、転写ベルト1から転写紙Sに転写ベルト1上に形成したカラー画像を2次転写する。
このように転写ベルト1上に画像を形成するプロセスカートリッジ60(60Y〜60K)は、図2に示すように、同図中の破線矢印Fで示す右回りに回転駆動される感光体ドラム61(61Y〜61K)を主体に構成され、この感光体ドラム61の周りで、その回転方向の上流側から下流側に渡って、ドラム表面を所定に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ62と、ドラム表面の潜像をトナー像で可像化するに現像装置としての現像ローラ63と、一次転写したあとにドラム表面に残留した不要トナーを除去するクリーニング装置を構成しているクリーニングブレード64とを、順次、配置した構成とされ、回転方向におけるクリーニングブレード64よりも上流側には、ドラム表面に潤滑剤を供給する潤滑剤塗布装置(潤滑剤65および潤滑剤塗付ブラシ66等)が設けられている。
また感光体ドラム61はそのドラム表面の一部を、所定形状のプロセスカートリッジ外装ケース(以降、外装ケースと称する)の上部から外部に露出して設けられ、他の各装置は、外装ケース(図示なし)内に収容され、一体にユニット化した感光体ユニットとしてプロセスカートリッジ60を形成しており、このプロセスカートリッジ60は装置本体3に簡易に着脱可能に構成されている。したがって、プロセスカートリッジ60内に収容された部品が消耗して耐用寿命に達したり、プロセスカートリッジ60が担当した色の画像形成機能メンテナンスが必要になったりしたときに、そのプロセスカートリッジ60だけを新品に交換すれば済むので、画像形成装置Aとしての修理を不要にして、利便性を向上させている。
なお、この実施形態では、転写ベルト1を有する転写ユニット5、およびトナーボトル2Y〜2Kが、このプロセスカートリッジ60とは別個に装置本体3に着脱自在な構成とされて、それぞれ単体での交換性を確保しており、プロセスカートリッジ60と同様に利便性などの向上を図っている。
矢印方向に回転する帯電ローラ62は帯電装置として、像担持体である感光体ドラム61の表面を一様な負極性に帯電させるようにしてある。この実施形態における帯電ローラ62は、いわゆる接触・近接帯電方式で帯電処理を行っている。すなわち、帯電ローラ62を感光体ドラム61の表面に接触させて所定に従動回転させるとともに、帯電ローラ62に負極性バイアスを印加することにより、感光体ドラム61の表面を一様に帯電している。この実施形態では、感光体ドラム61の表面電位が一様に−(マイナス)500[V]となるような直流の帯電バイアスを帯電ローラ62に印加している。
このようにして一様に帯電された感光体ドラム61の表面は、その直後に露光装置9によって露光されて各色に対応した静電潜像が形成される。この露光装置9は、原稿などから読取った入力情報を各色に分解した画像情報を形成し、この画像情報に基づき露光Lを生成し、この露光Lによって各感光体ドラム61(61Y〜61K)に各色に対応した静電潜像を書き込むように構成されている。
また、現像装置としての現像ローラ63は、現像剤としてのトナーを収容した小室に設けた開口から部分的に露出して、感光体ドラム61の表面に対面させた構成とされていて、これにより静電潜像にトナーが現像される。この実施形態で使用する現像装置では、現像剤としては粒径5.8μmの重合トナーとキャリアを主とする2成分現像剤を用いるが、キャリアを含まない一成分現像剤を使用してもよい。現像ローラ63は、図1に示されるトナーボトル2Y〜2Kから、対応する色のトナーの補給を受領してその内部に区画形成した小室に収容している。これらのトナーボトル2Y、2C、2M、2Kは、それぞれが単体で交換できるように、装置本体3に着脱可能に構成されている。したがって、トナーエンド時には、たとえば空になったトナーボトル2Y、2C、2M、2Kだけを交換すればよく、トナーエンド時にまだ寿命になっていない他の構成部材はそのまま利用できるので、ユーザの出費を抑えることができる。他方、トナーエンド時には、ボトル交換するため以外に装置本体3が有したカバー部材や開閉扉の開け閉め、関連部材の出し入れをせずに済み、これらの回数を削減できるので、トナー飛散を防止したり、最小限に留めたりすることができる。このため、装置本体3内などのトナー汚れが抑制され、この面でも整備保守性の向上を図ることができる。
トナーボトル2Y、2C、2M、2Kから現像装置内に補給されたトナーは、攪拌搬送スクリューによってキャリアと撹拌されながら搬送され、現像ローラ63上に担持されることになる。この現像ローラ63は、磁界発生手段としてのマグネットローラと、その周りを同軸回転する現像スリーブとから構成されている。現像剤中のキャリアは、マグネットローラが発生させる磁力により現像ローラ63の外周表面上に穂立ちした状態となって感光体ドラム61と対向する現像領域に搬送される。この現像領域において、現像ローラ63の外周速度が、感光体ドラム61の外周速度よりも速い線速となるように、現像ローラ63は回転駆動されている。したがって、現像ローラ63上に穂立ちしたキャリアは、感光体ドラム61の表面を摺擦しながら、キャリア表面に付着したトナーが感光体ドラム61の表面に移行して、トナーを供給する。このとき、現像ローラ63には、図示しない電源から−300[V]の現像バイアスが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体ドラム61上の静電潜像と現像ローラ63との間では、現像ローラ63上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。したがって、現像ローラ63上のトナーは、感光体ドラム61上の静電潜像に付着することになる。この付着によって感光体ドラム61上の静電潜像は、それぞれ対応する色のトナー像を可視像化して現像される。
なお、帯電ローラ62と現像ローラ63との間には、露光装置9から発した潜像形成用の光Lが感光体ドラム61にまで到達できるように、外装ケースに形成されたスリット状の開口から感光体ドラム61表面に至るまで、妨害物のない直線状の空隙が確保されている。
上述のトナー像は、感光体ドラム61と転写ベルト1とが対向・接触する一次転写部位に到達すると、転写ベルト1に形成される電界の作用で感光体ドラム61の表面から転写ベルト(転写材)1上に転写される。
トナー像転写後の感光体ドラム61は転写材に転写されない状態で表面に残った残留トナーがクリーニング装置を構成しているクリーニングブレード64によって掻き落とされて除去される。
クリーニング装置は、図3(a)に拡大して示すように、感光体ドラム61表面に接して残留トナーを掻き落とすクリーニングブレード64を主体に構成され、クリーニングブレード64と、このクリーニングブレード64を揺動可能に支持する支持部材64bと、この支持部材64bを所定の揺動方向に付勢してクリーニングブレード64が接する所定圧を確保する加圧スプリング64cとを有している。
クリーニング装置の下流部には潤滑剤塗布装置が配設されていて、潤滑剤65をブラシ66で削り取り潤滑剤塗布ブレード67によって像担持体(感光体ドラム)1に均一に塗りこんでいる。感光体ドラム61表面に潤滑剤を塗布して供給する潤滑剤塗布装置は、図3(b)に要部を拡大して示すように、像担持体としての感光体ドラム61と潤滑剤65との間に配置された潤滑剤塗付ブラシ66(塗布ローラ)と、この潤滑剤塗付ブラシ66に向けて潤滑剤65を所定に押圧付勢する加圧手段67とを有し、この加圧手段67は、潤滑剤塗付ブラシ66に先端を向けた潤滑剤65を収納した潤滑剤ケース68と、この潤滑剤ケース68に収納され潤滑剤65の基端を潤滑剤保持部材65aを介して押圧する加圧スプリング69とを有し、また潤滑剤ケース68には、潤滑剤65を加圧方向に所定にガイドするガイド部材70が設けられている。そして、この潤滑剤塗付ブラシ66では、所定に回転駆動される潤滑剤塗付ブラシ66の回転によって、潤滑剤塗付ブラシ66が、潤滑剤(コーティングバー)65を削り取って、この削り取った潤滑剤65を、感光体ドラム61表面に塗布して供給している。すなわち、この潤滑剤65の供給量は、所定の量が必要になるため、所定の圧で潤滑剤塗付ブラシ66に当接するように、スプリングなどの弾性部材によって潤滑剤65を加圧している。
潤滑剤塗付ブラシ66は、感光体ドラム61の長手方向の長さよりも長い軸長を確保した中心軸と、この中心軸の径方向全周に渡って放射状に植設された多数のブラシ毛からなるブラシとを有している。この潤滑剤塗付ブラシ66の中心軸は、感光体ドラム61の回転中心軸と平行で、かつ所定間隔をおいて、外装ケースの側壁に回転可能に軸支されている。したがって、潤滑剤塗付ブラシ66のブラシの先端が、感光体ドラム61の表面、かつドラム長手方向に沿った全域に渡って、直線帯状に接するようにしている。また中心軸は、図示しない駆動モータを駆動源にした回転駆動機構に接続され、この回転駆動機構によって、潤滑剤塗付ブラシ66は、同図中に破線矢印で示すように反時計方向である左回りに、所定の速度で、回転駆動されている。したがって、同図中に破線矢印で示す右回りに回転駆動される感光体ドラムの回転抵抗を増加させずに、感光体ドラムに潤滑剤塗付ブラシ66が同期的に回転してブラシのブラシ毛先端が接し、このブラシ毛先端からドラム表面に潤滑剤65が載り移って塗布される。
上述潤滑剤塗布装置の下流には、本実施形態を特徴付けている当接圧制御手段を含み構成された潤滑剤塗布ブレード71が配置され像担持体としての感光体ドラム1の表面に当接されている。この実施形態では、潤滑剤塗布ブレード71は、あとで詳述するように、当接圧制御手段により、潤滑剤塗布ブレード71の感光体ドラム1への当接圧が制御可能になっている。潤滑剤塗布ブレード71を通過した潤滑剤65は、像担持体(感光体ドラム)1の表面に均一に伸ばして塗布される。
上述のように、感光体ドラム61に潤滑剤65を供給する目的としては、感光体ドラムの摩耗を抑制し高寿命化を図ることが挙げられる。すなわち、摩耗によって、感光体ドラム表面の感光層が、ある一定量以上に削れてしまうと、感光体としての電気特性が変化してしまい、所定の作像プロセスが行えなくなるので、耐用寿命に達してしまう。この摩耗は、作像プロセスにおいて、作像に関連した他のユニットの部材が接触した感光体ドラム表面上の各部位におけるすべての部位で発生しており、潤滑剤塗付ブレードに起因した影響も大きい。
ここで、本発明で着目しているスジ画像について説明する。例えば全ベタのような高画像面積をもつ画像を出力すると、非画像部から画像部へと変わる境界面がクリーニング部下流にある潤滑剤塗布ブレード71に入力されると(達すると)、表面摩擦係数などの違いから衝撃が発生し、その衝撃振動が一次転写部位にまで伝わり、このため常に画像の先端から決まった位置にスジ画像が発生する。従来の画像形成装置では、潤滑剤塗付ブレードの当接圧は、固定的に初期設定され、経時的に変化していた。そして、スジ画像は、経時的に減少することが判っている。
図4は、これまで説明した例示画像形成ユニットを用いて、一例として8万枚プリントした場合の横スジ画像発生率を実測した結果を示しており、横軸を枚数(単位:千枚)とし縦軸を横スジ画像の発生頻度(%)としてプロットしている。図4によれば、初期こそ横スジ画像が発生するが、一定期間経過後には発生が起こらなくなっていることがわかる。
また、横スジ画像の発生は、感光体ドラム(像担持体)の正転静トルクとの相間関係が見い出される。図5は本実施形態のカラー画像形成装置における、累積画像形成枚数に応じて変わる、感光体ドラム(像担持体)の正転静トルクと横スジ画像発生頻度を各色ユニット毎に測定した結果を示した表である。一例として初期段階と4万枚目と8万枚目における感光体正転静トルク(N・m)の変化と、そのときの横スジ発生頻度(%)を測定した。
スジ画像が多く発生していた初期では特に感光体Yステーションの正転静トルクが大きく、経時によりトルクが減少することで発生率が下がった。なお、80万枚目ではクリーニング不良や下流の帯電ローラ汚れが発生した。このことからも潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を適切に管理・制御することで長期にわたって良好な画像形成が行えることがわかる。
そこで、本実施形態の画像形成装置では、潤滑剤塗布ブレード71と感光体ドラム61との摩擦力が一定の範囲に収まるように感光体ドラム61への潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を適切に制御する。潤滑剤塗布ブレード71は、像担持体(感光体ドラム)61に付着した潤滑剤65を像担持体表面に伸ばして均一に塗りこむための既知の部材で、少なくとも像担持体側先端部(接触部材)は弾性に富む部材で形成されていてこの接触部材を必要に応じて適宜の支持部材で保持して、加圧装置72を介して潤滑剤塗付ブレード支持体73に固定し、この塗付ブレード支持体73を、プロセスカートリッジ60の強固な外囲ケースに結合させて固定してある。
ブレード71とブレード支持体73の間の加圧装置72は、図示のない制御回路部とともに当接圧制御手段を構成していて、制御回路部からの信号で潤滑剤塗布ブレード71の当接圧を変化させる。すなわち、加圧装置72は、微量幅で一方向に伸縮する部材で、不図示のモータとスライダ等で構成でき、この加圧装置72の伸縮量を制御回路部が制御することによって、当接角度を変更することでブレード71の当接圧を任意に調整することが可能になっている。
ここでは、加圧装置72には、圧電セラミックを分極方向を揃えて積層したアクチュエータを用い、その駆動電極端子に図示を省略した制御回路部の電圧印加回路から制御電圧を印加可能に構成してあり、制御電圧を適切に変えることにより所望の伸縮量が得られ、これに対応して加圧装置72を介して支持されたブレード71が回転して、所望の当接角度に変更される。加圧装置72としては、これ以外にも、周知の角度変更機構を採用することができる。例えば、ステッピングモータを駆動源にして減回転させた歯車機構により回転可能に軸支された支持部材に潤滑剤塗布ブレード71を固定して回転可能に構成しても良い。
制御の詳細を具体化するに先立ち、上述の如き構成の実施形態装置を用いて、潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を可変にして静トルクを変化させ、横スジ画像の発生頻度を測定する実験をおこなった。図6は、潤滑剤塗付ブレードの当接圧を制御した結果(実験1)であり、横スジ画像は発生していない。また実験2はイエローステーションの潤滑剤塗付ブレードの当接圧を上げて、実験3はシアンステーションの潤滑剤塗付ブレードの当接圧を上げた結果を示している。トルクの上昇とともに横スジ画像が発生している。
以上の結果より、潤滑剤塗付ブレード当接圧を制御することで効果的に横スジ画像発生を抑えており、また、本実験で使用した機種では、感光体正転静トルクを3.0(N・m)以下に制御することで、横スジ画像が発生しないことが確認できた。
そこで、本実施形態では、潤滑剤塗付ブレードの当接圧を以下に詳述するような制御のいずれかを行う。すなわち、第1の具体制御例として、作像前に像担持体静トルクの大きさを検出して、得られた静トルクの大きさに対応して、潤滑剤塗付ブレード71の当接圧の大きさを制御することで、当初の目的を達成することができる。適宜の力検出用センサを取り付けておき、作像前に潤滑剤塗付ブレード当接圧を減じながら(適宜の差分で段階的に行う)感光体ドラム61の回転に応じた出力を測定して、出力が規定値である感光体正転静トルクが3.0(N・m)に対応する値となるときの潤滑剤塗付ブレードの当接圧を見出して、この値を保持した状態で実際の作像を行うようにする。これにより、潤滑剤塗付ブレード71の使用開始直後より、所定の交換時期までの間を通じて、横スジ画像発生を抑えた高品位の画像形成が行える。
あるいは、第2の具体制御例として、画像出力前に、出力すべき画像情報に基づいて前記潤滑剤塗布ブレード71の適切な当接圧を決定し、当該画像の作像前に潤滑剤塗布ブレード71の当接圧を前記決定された当接圧に制御することで、静トルクの大きさを制御するようにしてもよい。すなわち、出力すべき画像情報の各画素の明度を積算し、トナー使用量に応じた潤滑剤塗布ブレード71の当接圧を決定し、この当接圧を保って作像を行うように制御する。このために、トナー使用量とこれに対応する当接圧は、予め装置にあわせてテーブルを作成して、画像形成装置に記憶・保持しておき、出力すべき画像に対応する当接圧となる制御信号を既述した加圧装置72に印加して、ブレード支持体73に支持されたブレード71を所定の角度まで回転させて、所望の当接圧に設定する。この制御によっても、潤滑剤塗付ブレード71の使用開始直後より、所定の交換時期までの間を通じて、横スジ画像発生を抑えた高品位の画像形成が行える。
[第2実施形態]
ところで、これまでの説明では、当接圧制御を常に行うようにしており装置が複雑化している。次に、これまでのものより簡易に当接圧を制御し、図4で説明したような発生傾向を持つ横スジ画像を、抑えた実施形態を示す。この実施形態では、像担持体静トルクの大きさが不適切な大きさとなることが確実な条件下に作像装置がおかれた場合に、像担持体静トルクの大きさが不適切な大きさになったと見なして、対応する当接圧の制御を行う。この場合の実施形態装置も、先に示した図2、あるいは図7に示した装置と類似の構成で、その潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を二段階に調整できるようにし、経時的パラメータが一定の条件を満たした場合にのみ制御する。この実施形態装置では、初めに(新品の潤滑剤塗付ブレード71の使用開始時に)低い当接圧に設定しておくことで、適切な潤滑剤塗布動作と同時に横スジ画像を抑えて使用に供することができる。そして、使用を続けるとブレード削れ等により当接圧が徐々に弱まるので、潤滑剤塗付ブレード71の走行距離(感光体ドラム61との相対移動距離)がある走行距離に達した場合、或いは画像処理枚数がある決められた枚数に達したときに強い当接圧へと切り替えることで次のメンテナンスまでの稼動期間を通じて画像形成性能の劣化を防止することができる。
そのためには、図示は省略するが、潤滑剤塗付ブレード71を、その当接圧を二段階に調整できるように構成して、簡単なON/OFF制御でソレノイドを駆動し、潤滑剤塗付ブレードの当接圧を変更するような構造を採用し、これに対応する駆動回路と制御回路を設ければよい。本実施形態の場合では、図4の実験結果から、9千枚処理済み時点で既に説明したと類似の制御にて2段階目の当接圧に切り替える当接圧切換制御を行うようにしている。この様な手法により、簡易に課題を解決できる。なお、厳密には、適切な切換時期は装置構成毎に異なるが、簡易的に潤滑剤塗布ブレード交換を伴うメンテナンス周期の略中間に設定することができ、実用上不具合は生じない。もちろん、装置構成毎に予め実験でより正確に決定することもできる。
[第3実施形態]
ところで、当接圧制御方法としては、既に説明した回転角度制御に依らず、他の方法も考えられる。すなわち、潤滑剤塗布ブレードの保持体の、像担持体からの距離を変える、換言すれば、感光体ドラム61に対して回転順方向に延びて当接された潤滑剤塗布ブレードの基端部からブレードの応力集中を受ける部分までの距離(自由長)を変化させることで、当接圧の制御を行うことによっても、ワーキング角従って当接圧が変化する。そこで、潤滑剤塗布ブレードの保持体の、像担持体からの距離を制御して当接圧を制御することができる。
図7は、この方法によって潤滑剤塗付ブレードの当接圧を制御した画像形成装置の別な態様を示している。潤滑剤塗付ブレード71Bの構成と対応する制御方法のみが前述実施形態と異なっているが、その他の部分については 前実施形態と同一である。すなわち、感光体1の表面に潤滑剤塗布ブレード71Bが、ブレード支持体73によって当接されている。このブレード71とブレード支持体73Bの、感光体1とは反対側の端部に、微量幅で一方向に伸縮する加圧装置72Bを、ブレード71とブレード支持体73Bが、感光体1の周方向に前後するようにして当接して設置され、基端側はプロセスカートリッジ60の強固な外囲ケースに結合させて固定されている。ブレード71Bの当接圧は、先端部が加圧装置72Bによって感光体ドラム61との距離が変わることで任意に調整することができる。
この実施形態の場合も、既に説明した第1実施形態の場合に説明したと全く同様に制御することで、潤滑剤塗付ブレード71の使用開始直後より、所定の交換時期までの間を通じて、適切な潤滑剤塗布動作と同時に横スジ画像発生を抑えて、高品位の画像形成が行える。
[第4実施形態]
前実施形態においては、加圧手段が直接に潤滑剤塗付ブレード71に作用しているが、潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を2段階に変化させる加圧手段として別な形態の駆動源を利用することができる。
ここで、先に関連技術を補足しておくと、現在使われているプリンターや複写機等では感光体ドラム(像担持体)と一次転写ローラが、作像の度に離間した状態と接した状態に細かく制御されているものがある。先ず、既知構成を説明する。図8、図9は、そのような既知の電子写真装置における一次転写部分の拡大模式図である。一次転写ローラ74が接離カム75を用いることで図8のように離間した状態と、図9のように接した状態に作像毎に切換え制御されている。すなわち、図示のように、一次転写ローラ74は、上方から押圧面75aで当接する接離カム75によって、潤滑剤塗布ブレード71とは反対側から感光体ドラム61に対して圧接可能且つ離間可能に構成されている。接離カム75は一端75bが軸支されており、図示しないカム機構によって回動可能で他端寄りの押圧面75aの圧接力が制御されている。これにより一次転写ローラ74を、感光体ドラム61に圧接した状態に、また、圧接力を減ずることで、一次転写ローラ74は感光体ドラム61から離間するように(全2段階に)制御可能である。
第3実施形態では、上述の接離カム75を利用し、関連機構部並びに制御部夫々を発展・適合させて、潤滑剤塗布ブレード71の感光体ドラム61への当接圧を2段階以上の当接圧に変化させるための、加圧手段として利用している。すなわち、第3実施形態では、図10および図11の一次転写部分の拡大模式図に示すように、一端が軸支されており、カム機構および制御部(図示なし)によって回動可能で感光体ドラムに上方から押圧面で当接する接離カム75Bによって、一次転写ローラ74に対して2段階の圧接力で圧接した状態と、また、圧接力を減ずることで、離間可能に構成されている。一方、感光体ドラム61は、圧接状態の一次転写ローラ74を介して伝わる前記接離カム75Bの押圧力の強さに応じて僅かに下方に動くようになっている。
[当接圧変化方法]
この実施形態では、作像中には接離カム75Bを回転させ接し、非作像時には接離カム75Bを戻し離間させるという制御を行う。この際、接離カム75Bを完全に接した状態と完全に離間した状態、そして、第3の状態として接離カム75Bを中間的位置で固定できる。図10は、一次転写ローラ74が通常通り当接している状態の模式図を示している。図11は、中間的な当接圧で接した状態を示している。
このように、接離カム75Bを含む加圧手段を制御することで、作像毎に一次転写ローラ74が感光体ドラム61と離間した状態(図8と同様)と、図10或は図11に示すように感光体ドラム61に接した状態に切換え制御される(状態により当接圧の異なるいずれかの状態になる)。
ここで、潤滑剤塗付ブレード71は感光体ドラム61上の一次転写ローラ74と略真逆の位置となるため、図10のように一次転写ローラ74を密接に感光体ドラム61に当接させると、感光体ドラム61が下方に押し下げられ潤滑剤塗付ブレード71の当接圧が図11の中間的な状態に比べ強まることがわかる。実施形態では、感光体ドラム61の軸の両端をバネで下方から支えることで一次転写圧ローラ74により適量だけ下方に押し下げられる。
このようにして一次転写ローラ74が感光体ドラム61に圧接した状態においてその圧接力が2段階以上に可変制御可能で、このことに対応して、反対側の潤滑剤塗布ブレード71と感光体ドラム61間の押圧力が(全2段階に)可変制御可能である(図10、図11参照)。なお、感光体ドラム61等が、押し下げられた場合の逃げ空間を設けるようにしておくとなお良い。以上説明した手法により潤滑剤塗布ブレード71の当接圧を変化させることができる。
第3実施形態における制御について説明する。図4のように画像印刷枚数により発生率が大幅に変わることは、既に述べた。本実施形態相当の実機では、印刷カウントが1万枚未満のときは発生率が高いため、感光体ドラム61と潤滑剤塗布ブレード71との当接圧が中間的な当接圧となるように制御し(図11参照)、印刷カウントが1万枚以上では図10に表されているような通常の当接圧となるように制御を行う。
また、感光体ドラム(感光体ドラム)61の4色のうち1色でも回転トルクが3.0 (N・m)を超えるとショックジターが発生しやすいことがわかっている。従って、上記制御に併せて、印刷カウント1万枚以上で通常の当接圧で稼動を続けている場合でも、回転トルクが、3.0(N・m)を超える場合を検出した際には、図11のような中間的な状態にすることで横スジの発生を抑える。作像時には、感光体ドラム61は駆動されているため、その回転エネルギーやトルクを調べることは容易である。また本件が問題としている横スジ発生は、スジ発生時に回転速度が急激に変化しその衝撃により横スジ画像となってしまう場合を想定している。従って、本実施形態でも、回転速度を常に読取っておき作像中に大幅に変化した場合を検出して、上述の当接圧制御を行う。
この実施形態の場合も、これまで説明した実施形態の場合と全く同様に、潤滑剤塗付ブレード71の使用開始直後より、所定の交換時期までの間を通じて、適切な潤滑剤塗布動作と同時に横スジ画像発生を抑えて、高品位の画像形成が行える。
潤滑剤塗布機構を持つ作像装置を具えた本発明に係る実施形態の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 本発明に係る画像形成装置における感光体ドラム周りの断面図である。 (a)はクリーニング装置の拡大断面図、(b)は潤滑剤塗布装置の拡大断面図である。 本発明に係る画像形成装置における経時上での横スジ画像発生頻度を示した図である。 本発明の画像形成装置における初期と4万枚目と8万枚目の感光体ドラムの正転静トルク(N・m)と横スジ画像発生頻度(%)の実測結果を示す測定した表図である。 本発明に係る画像形成装置において潤滑剤塗付ブレードの当接圧を制御し、各静トルクでの横スジ発生頻度(%)を測定した表図である。 本発明に係るブレード当接圧制御方法の他例を示した感光体ドラム周りの断面図である。 電子写真装置における一次転写部分の拡大模式図である。 電子写真装置における一次転写部分の拡大模式図である。 本発明に係る画像形成装置における感光体ドラム周りの断面図である。 本発明に係る画像形成装置における感光体ドラム周りの断面図である。
符号の説明
1 転写ベルト(中間転写ベルト)、2Y〜2K トナーボトル、3 画像形成装置本体、4 給紙カセット、5 転写ユニット、60Y〜60K プロセスカートリッジ、61Y〜61K感光体ドラム(プロセスカートリッジに備えらえた感光体ドラム)、62 帯電ローラ(プロセスカートリッジでの感光体ドラム用帯電手段)、63 現像ローラ(プロセスカートリッジでの感光体ドラム用現像手段)、64 クリーニングブレード(プロセスカートリッジでの感光体ドラム用クリーニング手段)、65 潤滑剤(コーティングバー)、65a 潤滑剤保持部材 、66 潤滑剤塗付ブラシ(32 塗布ローラ)、68 潤滑剤ケース、69 加圧スプリング、70 ガイド部材、71 潤滑剤塗付ブレード、72、72B 加圧装置(当接圧制御手段)、73、73B 潤滑剤塗付ブレード支持体、74 一次転写ローラ、75B 接離カム、75a 押圧面、A カラー画像形成装置、S 転写紙

Claims (9)

  1. 像担持体上の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、
    潤滑剤を直接または塗布部材を介して像担持体に圧接させて塗布する潤滑剤塗布手段と、
    像担持体に圧接され潤滑剤を伸展させる潤滑剤塗付ブレードとを含み構成された作像装置において、
    前記潤滑剤塗布ブレードの像担持体への当接圧を2段階以上に変化させることが可能に構成されていて、
    像担持体静トルクの大きさが不適切な大きさであるかまたは不適切な大きさとなる条件下に当該作像装置がおかれた場合に、
    前記潤滑剤塗付ブレードの当接圧の大きさを変更制御することを特徴とする作像装置。
  2. 前記潤滑剤塗布ブレードが、前記像担持体への当接圧を2段階に可変制御可能に構成されていて、
    前記潤滑剤塗布ブレードの予め定められた第1の当接圧に設定した状態での走行距離が予め定めた距離に達した場合にのみ前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧をより大きな予め定められた第2の当接圧に変更制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。
  3. 前記潤滑剤塗布ブレードが、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成されていて、
    画像出力前に、出力すべき画像情報に基づいて前記潤滑剤塗布ブレードの適切な当接圧を決定し、
    当該画像の作像前に前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧を前記決定された当接圧に制御し、静トルクの大きさを制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。
  4. 前記潤滑剤塗布ブレードが、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成されていて、
    感光体ドラムの静トルクを検知する静トルク検知手段を備え、
    画像出力前に、感光体ドラムの静トルクを検知して、検知結果に基づいて潤滑剤塗布ブレードの適切な当接圧を決定し、
    当該画像の作像前に前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧を前記決定された当接圧に制御し、静トルクの大きさを制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。
  5. 当接圧制御方法として、前記潤滑剤塗布ブレードの前記像担持体に対する当接角度を変えることにより当接圧制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作像装置。
  6. 当接圧制御方法として、前記潤滑剤塗布ブレードの保持体の、前記像担持体からの距離を変えることにより当接圧制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作像装置。
  7. 像担持体の前記潤滑剤塗布ブレードとは反対側から前記像担持体に対して圧接可能且つ離間可能なローラを備え、
    当該ローラが、前記像担持体に対する圧接圧を2段階以上に可変に構成され、該ローラの圧接圧を変化させることで前記潤滑剤塗付ブレードの前記当接圧の大きさを制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 少なくとも、請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置と、像担持体とを一体に支持し、請求項8記載の画像形成装置本体に着脱自在に構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
JP2007286588A 2007-11-02 2007-11-02 作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ Pending JP2009115923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007286588A JP2009115923A (ja) 2007-11-02 2007-11-02 作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007286588A JP2009115923A (ja) 2007-11-02 2007-11-02 作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009115923A true JP2009115923A (ja) 2009-05-28

Family

ID=40783153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007286588A Pending JP2009115923A (ja) 2007-11-02 2007-11-02 作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009115923A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7395852B2 (ja) 2019-06-11 2023-12-12 コニカミノルタ株式会社 クリーニングユニット

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07281572A (ja) * 1994-04-11 1995-10-27 Canon Inc 画像形成装置
JP2000231314A (ja) * 1999-02-09 2000-08-22 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2005249896A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びこれに用いるトナー
JP2006251751A (ja) * 2004-07-07 2006-09-21 Ricoh Co Ltd 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、トナー、および画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07281572A (ja) * 1994-04-11 1995-10-27 Canon Inc 画像形成装置
JP2000231314A (ja) * 1999-02-09 2000-08-22 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2005249896A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びこれに用いるトナー
JP2006251751A (ja) * 2004-07-07 2006-09-21 Ricoh Co Ltd 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、トナー、および画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7395852B2 (ja) 2019-06-11 2023-12-12 コニカミノルタ株式会社 クリーニングユニット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7917047B2 (en) Image forming apparatus
US7953363B2 (en) Lubricant applicator and image forming apparatus including same
US7822356B2 (en) Image forming apparatus
JP2018084618A (ja) 画像形成装置
JP2005530191A (ja) 低トナー消費を補償する方法
JP2009058732A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP4750522B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
US8995861B2 (en) Image forming apparatus
JP5423346B2 (ja) 画像形成装置
JP2009115923A (ja) 作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ
US10261462B2 (en) Image forming apparatus
US20190079431A1 (en) Image forming apparatus
JP2016114645A (ja) 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置
JP2007093771A (ja) 画像形成装置
JP3888675B2 (ja) クリーニング装置及び該クリーニング装置を有する画像形成装置
US11829087B2 (en) Image forming apparatus with image bearing members having different surface layer thicknesses
JP5333687B2 (ja) 潤滑剤塗布装置及び画像形成装置
JP4207469B2 (ja) 画像形成装置
JP2014010340A (ja) バイアス制御装置、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP7108976B2 (ja) 画像形成ユニット及び画像形成装置
JP7140553B2 (ja) 画像形成装置
US7907871B2 (en) Image forming apparatus
JP2008070637A (ja) 帯電装置及び画像形成装置
CN106556991B (zh) 图像形成装置
JP2024046723A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20100823

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20100825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20120306

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120307

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120703

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02