JP2009115923A - 作像装置、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】潤滑剤塗布ブレードを、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成し、作像前に感光体ドラム静トルクの大きさに対応して(または、そのような条件下に装置がなったことに対応して)、不適切な場合を回避すべく潤滑剤塗付ブレードの当接圧の大きさを制御する。あるいは、潤滑剤塗布ブレードの走行距離に対応付けて当接圧を制御する。また、出力すべき画像情報に基づいて決定される値に当接圧を制御する。
【選択図】図2
Description
このような電子写真プロセスでは、作像装置部において、可視像を転写した後の感光体表面には未転写のトナー等が残留するため、残留トナーが次の画像形成に悪影響を与えないように、感光体表面はクリーニング装置によりクリーニングされて次の画像形成プロセスに備えられる。クリーニング装置としては、ゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードや合成樹脂の繊維をブラシ状に形成したクリーニングブラシを感光体表面に摺擦させて、未転写トナー等の付着物を除去するものが一般的に知られている。
感光体表面に潤滑剤を塗布する塗布手段としては、例えば、次のようなものがある。すなわち、脂肪酸金属塩等の潤滑剤を棒状に成型した固形潤滑剤を設置し、この固形潤滑剤と感光体の両方に当接するようにブラシローラを備えるものである。この塗布手段によれば、ブラシローラが回転駆動することにより、固形潤滑剤がブラシローラの摺擦により削られて粉体となってブラシローラのブラシ繊維に付着し、そのブラシローラに付着した粉体状の潤滑剤が感光体の表面に塗布されるようになっている。
しかしながら、球形化、小粒径化されたトナーを用いた場合、画像形成後に行われる感光体上のクリーニングに問題を生じる。球形化、小粒径化されたトナーのクリーニングは、一般的に用いられているブレードクリーニング方式において特に困難である。
その理由としては、クリーニングブレードは感光体表面を摺擦しながらトナーを除去するが、感光体との摩擦抵抗によりクリーニングブレードのエッジの部分が変形するため、感光体とクリーニングブレードの間には微小な空間が生じる。この空間には、小粒径のトナーであるほど侵入しやすくクリーニング不良を起こしやすい。また、侵入したトナーが球形に近い形状であるほど転がり摩擦力が小さいため、感光体とクリーニングブレードとの空間で転がり始め、クリーニングブレードをすり抜け、クリーニング不良を起こす。
そこで、ブレードによる残留トナーのクリーニンに余裕を持たせるためには感光体の摩擦係数μを下げることが有効であることが分かっている。それゆえ、感光体表面に潤滑剤を塗布して感光体の摩擦係数を低下させ、ブレードエッジの挙動を安定させる等の方策が採られてきた。
しかしクリーニング前に塗布を行うと潤滑剤塗布後の潤滑剤が塗布ブラシ及びクリーニングブレードで掻き取られてしまうという不具合が発生する。このためクリーニング装置の下流側に塗布機構を配置することで、前記の塗布後クリーニングの機能上での不具合は防止できる。
感光体表面に塗布される潤滑剤量は、少なすぎると、塗布されていない部分にクリーニング不良が発生し、クリーニングブレード摩耗が進行してしまう。一方、潤滑剤塗布量が多すぎると、感光体表面と近接又は接触する帯電ローラの表面を汚染や画像ボケを発生させてしまう。
従って潤滑剤塗布は、適量で均一であることが望ましく、例えば特許文献1や特許文献2においては、潤滑剤の均一塗付を行うため、潤滑剤を塗布するブラシローラの繊維の密度を規定したり、固形潤滑剤をブラシローラ側に加圧する加圧部材を設け加圧力を規定したり、ブラシローラの感光体表面への食い込み量を規定している。
そこでかかる問題を解決するために、クリーニング装置の下流側に塗付機構を設け、潤滑剤塗付機構として、前述のようにブラシローラで削り取り、感光体上へ微粉状で塗布して、さらに下流には塗布ブレードを配置し感光体上へ潤滑剤を伸展させて膜状に塗布する手法が発明されている(例えば、特許文献3参照)。
このように潤滑剤塗付ブレードを搭載した場合、ブレードの当接圧が大きいことでブレードのびびり等の衝撃により横スジ画像が発生し、また当接圧が小さすぎると潤滑剤が均等に塗布できず前述の転写性異常やクリーニング不良の発生を引き起こしてしまう。
前述のような異常画像については、潤滑剤塗付にブレードを用いており、且つ均一に潤滑剤を塗布するために塗付ブレードの当接圧を高めているため、特に初期ユニットのように高当接圧時において画像に横スジが多く発生することが判明した。このことからブレード当接圧を制御することで横スジ画像の発生を抑えることが必要である。
そこで本発明では、画像形成装置において、潤滑剤塗付ブレード当接圧が小さいことで起こる転写やクリーニング不良の発生を防止し、また、当接圧が大きいことで起こる横スジ画像の発生を防止する技術を提案することを目的とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作像装置において、前記潤滑剤塗布ブレードが、前記像担持体への当接圧を2段階に可変制御可能に構成されていて、前記潤滑剤塗布ブレードの予め定められた第1の当接圧に設定した状態での走行距離が予め定めた距離に達した場合にのみ前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧をより大きな予め定められた第2の当接圧に変更制御することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の作像装置において、前記潤滑剤塗布ブレードが、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成されていて、感光体ドラムの静トルクを検知する静トルク検知手段を備え、画像出力前に、感光体ドラムの静トルクを検知して、検知結果に基づいて潤滑剤塗布ブレードの適切な当接圧を決定し、当該画像の作像前に前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧を前記決定された当接圧に制御し、静トルクの大きさを制御することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作像装置において、当接圧制御方法として、前記潤滑剤塗布ブレードの保持体の、前記像担持体からの距離を変えることにより当接圧制御を行うことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の作像装置において、像担持体の前記潤滑剤塗布ブレードとは反対側から前記像担持体に対して圧接可能且つ離間可能なローラを備え、当該ローラが、前記像担持体に対する圧接圧を2段階以上に可変に構成され、該ローラの圧接圧を変化させることで前記潤滑剤塗付ブレードの前記当接圧の大きさを制御することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明の画像形成装置は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置を有することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明のプロセスカートリッジは、少なくとも、請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置と、像担持体とを一体に支持し、請求項8記載の画像形成装置本体に着脱自在に構成されたことを特徴とする。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、この発明の第1の実施形態としての、潤滑剤塗布装置を含み構成された作像装置をプロセスカートリッジ内に納めたプロセスカートリッジ式のカラー画像形成装置の一例を示す全体構成図であり、図2は、潤滑剤塗布装置を有して画像形成装置に交換可能に装着されるプロセスカートリッジ要部の詳細を示す拡大断面図である。
カラー画像形成装置Aは、図1に示すように、カラー画像用の複数色からなるカラートナー像が形成される中間転写ベルト(以降、転写ベルトと称する)1と、このトナー像用の各色トナーを補給するトナーボトル2とを画像形成装置本体(以降、装置本体と称する)3内に収容して有し、装置本体3の下部に設けた複数枚の転写紙Sを収納した給紙カセット4から搬送した転写紙Sを、転写ベルト1に所定に接しさせてカラートナー像を転写しさらにトナー像を定着させて、上部から排出するようにしている。
すなわち、カラー画像形成装置Aの概略下部から上部に掛けて、1枚の転写紙Sをフィードする給紙コロ21と、トナー像転写用の搬送タイミングを確保するレジストローラ22と、転写ベルト1に接するように対向配置され転写ベルト1との間に所定圧を確保したニップを形成した2次転写ローラ23と、対向配置された加熱ローラ24aおよび加圧する加圧ローラ24bを有した定着ユニット24と、転写紙Sを装置外に排出する排紙ローラ25とが配置されており、これらのコロやローラが形成した搬送経路によって転写紙Sを搬送する過程で、この搬送される転写紙Sに対して、順次、前記ニップにより転写ベルト1からトナー像を転写し、この転写したトナー像を、定着ユニット24により所定に加熱および加圧して転写紙Sに定着して、トナー像が定着された転写紙Sを排出している。
さらに、この転写ベルト1の長手方向に沿って、4つの画像形成ステーションとして本発明に係る作像装置を収容したプロセスカートリッジ60Y、60C、60M、60Kが、所定間隔をおいて配設され、各プロセスカートリッジ60Y〜60Kは、フルカラー画像を形成するために各色を担当して、その色のトナー像を形成する像担持体としての感光体ドラム61Y、61C、61M、61Kをそれぞれ有している。
なお、15は、ベルトクリーニング装置であり、このベルトクリーニング装置15は、転写ベルト1の表面に接するファーブラシやクリーニングブレードを有して、これらのファーブラシ及びクリーニングブレードが、2次転写したあとに転写ベルト1の表面に残留して付着した不要なトナーを掻き落して回収している。この回収した不要トナーは、ベルトクリーニング装置15内から図示しない搬送手段によって図示しない廃トナータンクまで搬送される。
したがって、このように構成されたカラー画像形成装置Aでは、給紙カセット4に収納された転写紙Sが給紙コロ21で1枚ずつフィードされ、搬送経路上を運ばれ、その先端がレジストローラ22まで到達すると、この転写紙Sの先端が図示しないセンサによって検知される。そして、この検出信号に基づき同期のタイミングを取りながら、レジストローラ22によって2次転写ローラ23と転写ベルト1とにより形成したニップに転写紙Sを搬送し、転写ベルト1から転写紙Sに転写ベルト1上に形成したカラー画像を2次転写する。
また感光体ドラム61はそのドラム表面の一部を、所定形状のプロセスカートリッジ外装ケース(以降、外装ケースと称する)の上部から外部に露出して設けられ、他の各装置は、外装ケース(図示なし)内に収容され、一体にユニット化した感光体ユニットとしてプロセスカートリッジ60を形成しており、このプロセスカートリッジ60は装置本体3に簡易に着脱可能に構成されている。したがって、プロセスカートリッジ60内に収容された部品が消耗して耐用寿命に達したり、プロセスカートリッジ60が担当した色の画像形成機能メンテナンスが必要になったりしたときに、そのプロセスカートリッジ60だけを新品に交換すれば済むので、画像形成装置Aとしての修理を不要にして、利便性を向上させている。
なお、この実施形態では、転写ベルト1を有する転写ユニット5、およびトナーボトル2Y〜2Kが、このプロセスカートリッジ60とは別個に装置本体3に着脱自在な構成とされて、それぞれ単体での交換性を確保しており、プロセスカートリッジ60と同様に利便性などの向上を図っている。
このようにして一様に帯電された感光体ドラム61の表面は、その直後に露光装置9によって露光されて各色に対応した静電潜像が形成される。この露光装置9は、原稿などから読取った入力情報を各色に分解した画像情報を形成し、この画像情報に基づき露光Lを生成し、この露光Lによって各感光体ドラム61(61Y〜61K)に各色に対応した静電潜像を書き込むように構成されている。
なお、帯電ローラ62と現像ローラ63との間には、露光装置9から発した潜像形成用の光Lが感光体ドラム61にまで到達できるように、外装ケースに形成されたスリット状の開口から感光体ドラム61表面に至るまで、妨害物のない直線状の空隙が確保されている。
トナー像転写後の感光体ドラム61は転写材に転写されない状態で表面に残った残留トナーがクリーニング装置を構成しているクリーニングブレード64によって掻き落とされて除去される。
クリーニング装置は、図3(a)に拡大して示すように、感光体ドラム61表面に接して残留トナーを掻き落とすクリーニングブレード64を主体に構成され、クリーニングブレード64と、このクリーニングブレード64を揺動可能に支持する支持部材64bと、この支持部材64bを所定の揺動方向に付勢してクリーニングブレード64が接する所定圧を確保する加圧スプリング64cとを有している。
上述のように、感光体ドラム61に潤滑剤65を供給する目的としては、感光体ドラムの摩耗を抑制し高寿命化を図ることが挙げられる。すなわち、摩耗によって、感光体ドラム表面の感光層が、ある一定量以上に削れてしまうと、感光体としての電気特性が変化してしまい、所定の作像プロセスが行えなくなるので、耐用寿命に達してしまう。この摩耗は、作像プロセスにおいて、作像に関連した他のユニットの部材が接触した感光体ドラム表面上の各部位におけるすべての部位で発生しており、潤滑剤塗付ブレードに起因した影響も大きい。
また、横スジ画像の発生は、感光体ドラム(像担持体)の正転静トルクとの相間関係が見い出される。図5は本実施形態のカラー画像形成装置における、累積画像形成枚数に応じて変わる、感光体ドラム(像担持体)の正転静トルクと横スジ画像発生頻度を各色ユニット毎に測定した結果を示した表である。一例として初期段階と4万枚目と8万枚目における感光体正転静トルク(N・m)の変化と、そのときの横スジ発生頻度(%)を測定した。
そこで、本実施形態の画像形成装置では、潤滑剤塗布ブレード71と感光体ドラム61との摩擦力が一定の範囲に収まるように感光体ドラム61への潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を適切に制御する。潤滑剤塗布ブレード71は、像担持体(感光体ドラム)61に付着した潤滑剤65を像担持体表面に伸ばして均一に塗りこむための既知の部材で、少なくとも像担持体側先端部(接触部材)は弾性に富む部材で形成されていてこの接触部材を必要に応じて適宜の支持部材で保持して、加圧装置72を介して潤滑剤塗付ブレード支持体73に固定し、この塗付ブレード支持体73を、プロセスカートリッジ60の強固な外囲ケースに結合させて固定してある。
ここでは、加圧装置72には、圧電セラミックを分極方向を揃えて積層したアクチュエータを用い、その駆動電極端子に図示を省略した制御回路部の電圧印加回路から制御電圧を印加可能に構成してあり、制御電圧を適切に変えることにより所望の伸縮量が得られ、これに対応して加圧装置72を介して支持されたブレード71が回転して、所望の当接角度に変更される。加圧装置72としては、これ以外にも、周知の角度変更機構を採用することができる。例えば、ステッピングモータを駆動源にして減回転させた歯車機構により回転可能に軸支された支持部材に潤滑剤塗布ブレード71を固定して回転可能に構成しても良い。
以上の結果より、潤滑剤塗付ブレード当接圧を制御することで効果的に横スジ画像発生を抑えており、また、本実験で使用した機種では、感光体正転静トルクを3.0(N・m)以下に制御することで、横スジ画像が発生しないことが確認できた。
ところで、これまでの説明では、当接圧制御を常に行うようにしており装置が複雑化している。次に、これまでのものより簡易に当接圧を制御し、図4で説明したような発生傾向を持つ横スジ画像を、抑えた実施形態を示す。この実施形態では、像担持体静トルクの大きさが不適切な大きさとなることが確実な条件下に作像装置がおかれた場合に、像担持体静トルクの大きさが不適切な大きさになったと見なして、対応する当接圧の制御を行う。この場合の実施形態装置も、先に示した図2、あるいは図7に示した装置と類似の構成で、その潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を二段階に調整できるようにし、経時的パラメータが一定の条件を満たした場合にのみ制御する。この実施形態装置では、初めに(新品の潤滑剤塗付ブレード71の使用開始時に)低い当接圧に設定しておくことで、適切な潤滑剤塗布動作と同時に横スジ画像を抑えて使用に供することができる。そして、使用を続けるとブレード削れ等により当接圧が徐々に弱まるので、潤滑剤塗付ブレード71の走行距離(感光体ドラム61との相対移動距離)がある走行距離に達した場合、或いは画像処理枚数がある決められた枚数に達したときに強い当接圧へと切り替えることで次のメンテナンスまでの稼動期間を通じて画像形成性能の劣化を防止することができる。
ところで、当接圧制御方法としては、既に説明した回転角度制御に依らず、他の方法も考えられる。すなわち、潤滑剤塗布ブレードの保持体の、像担持体からの距離を変える、換言すれば、感光体ドラム61に対して回転順方向に延びて当接された潤滑剤塗布ブレードの基端部からブレードの応力集中を受ける部分までの距離(自由長)を変化させることで、当接圧の制御を行うことによっても、ワーキング角従って当接圧が変化する。そこで、潤滑剤塗布ブレードの保持体の、像担持体からの距離を制御して当接圧を制御することができる。
この実施形態の場合も、既に説明した第1実施形態の場合に説明したと全く同様に制御することで、潤滑剤塗付ブレード71の使用開始直後より、所定の交換時期までの間を通じて、適切な潤滑剤塗布動作と同時に横スジ画像発生を抑えて、高品位の画像形成が行える。
前実施形態においては、加圧手段が直接に潤滑剤塗付ブレード71に作用しているが、潤滑剤塗付ブレード71の当接圧を2段階に変化させる加圧手段として別な形態の駆動源を利用することができる。
ここで、先に関連技術を補足しておくと、現在使われているプリンターや複写機等では感光体ドラム(像担持体)と一次転写ローラが、作像の度に離間した状態と接した状態に細かく制御されているものがある。先ず、既知構成を説明する。図8、図9は、そのような既知の電子写真装置における一次転写部分の拡大模式図である。一次転写ローラ74が接離カム75を用いることで図8のように離間した状態と、図9のように接した状態に作像毎に切換え制御されている。すなわち、図示のように、一次転写ローラ74は、上方から押圧面75aで当接する接離カム75によって、潤滑剤塗布ブレード71とは反対側から感光体ドラム61に対して圧接可能且つ離間可能に構成されている。接離カム75は一端75bが軸支されており、図示しないカム機構によって回動可能で他端寄りの押圧面75aの圧接力が制御されている。これにより一次転写ローラ74を、感光体ドラム61に圧接した状態に、また、圧接力を減ずることで、一次転写ローラ74は感光体ドラム61から離間するように(全2段階に)制御可能である。
この実施形態では、作像中には接離カム75Bを回転させ接し、非作像時には接離カム75Bを戻し離間させるという制御を行う。この際、接離カム75Bを完全に接した状態と完全に離間した状態、そして、第3の状態として接離カム75Bを中間的位置で固定できる。図10は、一次転写ローラ74が通常通り当接している状態の模式図を示している。図11は、中間的な当接圧で接した状態を示している。
このように、接離カム75Bを含む加圧手段を制御することで、作像毎に一次転写ローラ74が感光体ドラム61と離間した状態(図8と同様)と、図10或は図11に示すように感光体ドラム61に接した状態に切換え制御される(状態により当接圧の異なるいずれかの状態になる)。
このようにして一次転写ローラ74が感光体ドラム61に圧接した状態においてその圧接力が2段階以上に可変制御可能で、このことに対応して、反対側の潤滑剤塗布ブレード71と感光体ドラム61間の押圧力が(全2段階に)可変制御可能である(図10、図11参照)。なお、感光体ドラム61等が、押し下げられた場合の逃げ空間を設けるようにしておくとなお良い。以上説明した手法により潤滑剤塗布ブレード71の当接圧を変化させることができる。
また、感光体ドラム(感光体ドラム)61の4色のうち1色でも回転トルクが3.0 (N・m)を超えるとショックジターが発生しやすいことがわかっている。従って、上記制御に併せて、印刷カウント1万枚以上で通常の当接圧で稼動を続けている場合でも、回転トルクが、3.0(N・m)を超える場合を検出した際には、図11のような中間的な状態にすることで横スジの発生を抑える。作像時には、感光体ドラム61は駆動されているため、その回転エネルギーやトルクを調べることは容易である。また本件が問題としている横スジ発生は、スジ発生時に回転速度が急激に変化しその衝撃により横スジ画像となってしまう場合を想定している。従って、本実施形態でも、回転速度を常に読取っておき作像中に大幅に変化した場合を検出して、上述の当接圧制御を行う。
この実施形態の場合も、これまで説明した実施形態の場合と全く同様に、潤滑剤塗付ブレード71の使用開始直後より、所定の交換時期までの間を通じて、適切な潤滑剤塗布動作と同時に横スジ画像発生を抑えて、高品位の画像形成が行える。
Claims (9)
- 像担持体上の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、
潤滑剤を直接または塗布部材を介して像担持体に圧接させて塗布する潤滑剤塗布手段と、
像担持体に圧接され潤滑剤を伸展させる潤滑剤塗付ブレードとを含み構成された作像装置において、
前記潤滑剤塗布ブレードの像担持体への当接圧を2段階以上に変化させることが可能に構成されていて、
像担持体静トルクの大きさが不適切な大きさであるかまたは不適切な大きさとなる条件下に当該作像装置がおかれた場合に、
前記潤滑剤塗付ブレードの当接圧の大きさを変更制御することを特徴とする作像装置。 - 前記潤滑剤塗布ブレードが、前記像担持体への当接圧を2段階に可変制御可能に構成されていて、
前記潤滑剤塗布ブレードの予め定められた第1の当接圧に設定した状態での走行距離が予め定めた距離に達した場合にのみ前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧をより大きな予め定められた第2の当接圧に変更制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。 - 前記潤滑剤塗布ブレードが、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成されていて、
画像出力前に、出力すべき画像情報に基づいて前記潤滑剤塗布ブレードの適切な当接圧を決定し、
当該画像の作像前に前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧を前記決定された当接圧に制御し、静トルクの大きさを制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。 - 前記潤滑剤塗布ブレードが、像担持体への当接圧を可変に制御可能に構成されていて、
感光体ドラムの静トルクを検知する静トルク検知手段を備え、
画像出力前に、感光体ドラムの静トルクを検知して、検知結果に基づいて潤滑剤塗布ブレードの適切な当接圧を決定し、
当該画像の作像前に前記潤滑剤塗布ブレードの当接圧を前記決定された当接圧に制御し、静トルクの大きさを制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。 - 当接圧制御方法として、前記潤滑剤塗布ブレードの前記像担持体に対する当接角度を変えることにより当接圧制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作像装置。
- 当接圧制御方法として、前記潤滑剤塗布ブレードの保持体の、前記像担持体からの距離を変えることにより当接圧制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作像装置。
- 像担持体の前記潤滑剤塗布ブレードとは反対側から前記像担持体に対して圧接可能且つ離間可能なローラを備え、
当該ローラが、前記像担持体に対する圧接圧を2段階以上に可変に構成され、該ローラの圧接圧を変化させることで前記潤滑剤塗付ブレードの前記当接圧の大きさを制御することを特徴とする請求項1に記載の作像装置。 - 請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
- 少なくとも、請求項1乃至7の何れか1項に記載の作像装置と、像担持体とを一体に支持し、請求項8記載の画像形成装置本体に着脱自在に構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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