JP2009115209A - 湿式ベルト伝動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂製ブロック20,20,…を持つ高負荷伝動用Vベルト11をオイル中で使用してベルト11の冷却効果や騒音低減を図りながら、ベルト11及びプーリ5,8間に乾式ベルト伝動装置程度の摩擦係数が得られるようにする。
【解決手段】プーリ5,8におけるプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aに意図的にブラスト処理により凹凸部28を形成する一方、オイルとして、高圧下で結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイル(TDF)を用い、そのオイルを溝側面6a,9aにおける凹凸部28の凹部28a,28a,…内にブロック20の樹脂製の接触部22弾性変形により封じ込めて局部的に高圧化し、低い荷重でもオイルを結晶化できるようにする。
【選択図】図5
【解決手段】プーリ5,8におけるプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aに意図的にブラスト処理により凹凸部28を形成する一方、オイルとして、高圧下で結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイル(TDF)を用い、そのオイルを溝側面6a,9aにおける凹凸部28の凹部28a,28a,…内にブロック20の樹脂製の接触部22弾性変形により封じ込めて局部的に高圧化し、低い荷重でもオイルを結晶化できるようにする。
【選択図】図5
Description
本発明は、樹脂製のブロックを有する高負荷伝動用Vベルトをオイル中で使用するようにした湿式ベルト伝動装置に関するものである。
従来より、この種のベルト式高負荷伝動装置として、金属製Vベルトを使用する湿式ベルト伝動装置や、樹脂製のブロックを有する高負荷伝動用Vベルトを用いた乾式ベルト伝動装置が一般に知られている。
前者の金属製Vベルトを使用する湿式ベルト伝動装置は、ベルト長さ方向に配置された多数の略錨形状の金属製ブロックと、これらブロックの左右の嵌合溝に挿入された左右1対のエンドレスの金属製フープとからなる金属製Vベルトを金属製プーリに組み合わせたものであり、オイル中で使用される。その金属製Vベルトのブロックはフープに対してベルト長さ方向に移動不能に係止されず、伝動時にブロックが互いにベルト長さ方向に圧接して伝動されるようになっている。
この湿式ベルト伝動装置の一例として、例えば特許文献1に示されるものでは、ブロックにおいてプーリ溝部の溝側面に当接する左右側部をガラス繊維やアルミナ・シリカ繊維を含む樹脂部で被覆することで、プーリ溝部の溝側面に対する摩擦係数を大きくすることが提案されている。
また、特許文献2には、ブロックにおいてプーリ溝部の溝側面に当接する左右側部と、プーリ溝部の溝側面とに、多数の気孔を有する溶射膜を形成することで、この気孔により油膜を切って摩擦係数の低下を防止することが提案されている。
一方、後者の乾式ベルト伝動装置は、多数の樹脂製ブロックをエンドレスの張力帯にブロック及び張力帯の凹凸噛合構造を利用して係止固定した高負荷伝動用Vベルトを金属製プーリと組み合わせたものであり、オイルレスの条件下で使用される。このVベルトでは、その曲易さを確保するために、各ブロックの張力帯への固定を接着ではなく、物理的な係合状態(噛合状態)により行うようになされている。このベルトは、例えばベルト幅方向に並んだ左右1対の張力帯を備えており、この各張力帯の上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ多数の被噛合部(例えば凹部)が上下に対応して設けられている。一方、各ブロックのベルト幅方向側部にはそれぞれ張力帯を嵌合するための切欠き溝状の左右1対の嵌合部が形成され、この各嵌合部の上面に上側噛合部(例えば凸部)が、また下面に下側噛合部(例えば凸部)がそれぞれ設けられている。そして、上記各ブロックの左右の嵌合部にそれぞれ張力帯を圧入して嵌合することにより、各ブロックが両張力帯に係止固定されている。
特開2006−2092号公報(特に段落0048〜0052)
特開2005−273720号公報(特に段落0026,0039)
ところで、上記後者の乾式ベルト伝動装置においては、冷却を空気によって行うようになっているので、その冷却効果が低くてベルト温度が高くなりがちとなり、ベルトの熱膨張により張力帯とブロックとの間のガタが生じてベルト寿命に悪影響を受けるという問題があり、その解決が望まれている。
また、装置のケーシングは、その内部に外気を取り込んで冷却に使うために開放されており、騒音が外に漏れ出るばかりでなく、ケーシング内に外部から外気と共にダストが侵入してベルトにダメージを与えることとなり、密閉型のものに比べて、ベルト環境が不安定で信頼性が低い難があるのは否定できない。
そこで、上記樹脂製ブロックを持つ高負荷伝動用Vベルトとプーリとを密閉型ケーシング内に収容して、金属ベルトと同様にオイル中で使用する湿式ベルト伝動装置が考えられる。そうすれば、ベルトをオイルによって効率よく冷却して、その熱劣化を抑制することができるだけでなく、騒音を低減し、ダストによるベルトのダメージを抑えることができる。
しかしながら、その反面、ベルトの樹脂製ブロックとプーリ溝部の溝側面との摩擦係数がオイルによって低下して、それまでの乾式ベルト伝動装置と同程度の摩擦係数が得られず、伝動特性が低くなって実用性が得られないという問題が生じる。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プーリ溝部の溝側面及びオイルに工夫を凝らすことにより、樹脂製ブロックを持つ高負荷伝動用Vベルトをオイル中で使用しながら、乾式ベルト伝動装置と同程度の摩擦係数が得られるようにして伝動性を確保することにある。
上記目的の達成のため、この発明では、ベルトブロックにおける樹脂部が弾性変形によってオイルを凹部内に密閉して高圧化できることを見出し、プーリ溝部の溝側面に意図的に凹凸部を形成する一方、オイルは、高面圧化により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイルとし、そのオイルを溝側面の凹部内にベルトブロックの樹脂部の弾性変形により封じ込めて、低い荷重でもオイルを結晶化できるようにした。
具体的には、第1の発明では、エンドレスの張力帯に多数の樹脂製ブロックがベルト長さ方向に並んで係止固定された高負荷用伝動用Vベルトと、このVベルトが巻き掛けられるプーリ溝部を有するプーリとを備え、オイル中で使用される湿式ベルト伝動装置として、上記Vベルトのブロックには、上記プーリ溝部の溝側面と接触する樹脂からなるベルト側接触部が設けられている。一方、上記プーリ溝部の溝側面には微細な凹凸部が形成されている。さらに、上記オイルは、圧力上昇により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイルからなるものとし、上記ブロックのベルト側接触部がプーリ溝部の溝側面に押し付けられたときに、そのベルト側接触部の弾性変形により溝側面の凹凸部における凹部内に上記オイルが封じ込められて局部的に圧力上昇により結晶化することで、ベルト側接触部と溝側面との摩擦係数が増大するように構成されていることを特徴とする。
この第1の発明では、ベルト及びプーリ間の伝動時、ベルトがプーリに巻き付いてブロックのベルト側接触部がプーリ溝部の溝側面に押し付けられて接触する。そのとき、ブロックのベルト側接触部は樹脂からなり、その弾性率は金属よりも低いので、その弾性変形により溝側面の凹凸部における凹部内にオイルが封じ込められて局部的に圧力上昇する。このオイルは、圧力上昇により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイルであるので、上記凹部内に閉じ込められて局部的に圧力上昇したときに容易に結晶化し、このことでベルト側接触部と溝側面との摩擦係数が増大する。すなわち、トラクションドライブ用オイルが通常は金属同士の高荷重の接触によって結晶化が発現するのに比べ、凹部内へ樹脂の弾性変形によってオイルを封じ込めることで、その結晶化を低荷重の接触によって発現できることとなり、その結果、樹脂製ブロックを持つVベルトをオイル中で使用しつつ、乾式ベルト伝動装置程度の摩擦係数が得られることとなる。
また、Vベルトをオイル中で使用するので、その発熱による温度上昇を効率よく抑えることができ、その熱劣化を抑制できるとともに、ベルト及びプーリをオイルと共に密閉型ケーシングに封入することで、騒音を低減でき、外部から侵入するダストによるベルトのダメージを抑えて、ベルトの高寿命化を図ることができる。
第2の発明では、上記プーリ溝部の溝側面の凹凸部は、サンドブラスト処理又はショットブラスト処理により形成されたものとする。このことで、上記オイルを封じ込めて結晶化するのに好ましい微細な凹凸部が得られる。
また、第3の発明では、このプーリ溝部の溝側面の凹凸部は、表面粗さがRa0.4以上のものとする。このことで、上記オイルを封じ込めて結晶化するのに好ましい凹凸部が得られる。
さらに、第4の発明では、上記ブロックにおけるベルト側接触部は、曲げ弾性率20000MPa以下の樹脂からなるものとする。このことで、上記凹凸部の凹部内にオイルを封じ込めて結晶化するのに好ましいベルト側接触部の樹脂弾性率が得られる。
以上説明したように、第1の発明に係る湿式ベルト伝動装置によると、樹脂製のブロックを有する高負荷伝動用Vベルトとプーリとを組み合わせ、プーリ溝部の溝側面に微細な凹凸部を形成する一方、高面圧化により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイルを用い、そのオイルを溝側面の凹部内にベルトブロックの樹脂部の弾性変形により封じ込めて局部的に高圧化させ、低い荷重でも結晶化して、摩擦係数を増大させるようにしたことにより、騒音の低減効果やベルトの冷却効果による高寿命化を達成しながら、樹脂製のブロックを有する高負荷伝動用Vベルトについて、湿式であっても乾式と同程度の摩擦係数が得られ、その伝動能力を確保しすることができる。
第2の発明によると、プーリ溝部の溝側面の凹凸部をサンドブラスト処理又はショットブラスト処理により形成したことにより、オイルを封じ込めて結晶化するのに好ましい凹凸部が得られる。
第3の発明によると、プーリ溝部の溝側面における凹凸部の表面粗さをRa0.4以上としたことにより、オイルを封じ込めて結晶化するのに好ましい凹凸部が得られる。
第4の発明によると、ブロックにおけるベルト側接触部を、曲げ弾性率20000MPa以下の樹脂としたことにより、凹凸部の凹部内にオイルを封じ込めて結晶化するのに好ましいベルト側接触部の樹脂弾性率が得られる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
図1は本発明の実施形態に係る湿式ベルト伝動装置としての無断変速装置Aを概略的に示す。この変速装置Aは、アルミニウム等の金属製のVプーリからなる駆動及び従動プーリ5,8と、これらプーリ5,8間に巻き掛けられるブロックベルトと呼ばれる高負荷用伝動用Vベルト11とを備え、このVベルト11はオイル中で使用される。
すなわち、図1において、1は無断変速装置Aのケーシングで、このケーシング1は密閉状のものであり、その内部には冷却用や潤滑用のオイル(図示せず)が充填されている。ケーシング1には、互いに平行に配置した駆動回転軸2と従動回転軸3とが液密状に挿通されて支持され、ケーシング1内の駆動回転軸2上には変速プーリからなる駆動プーリ5が配設されている。この駆動プーリ5は、駆動回転軸2上に回転一体にかつ摺動不能に結合されたフランジ状の金属製(例えばアルミニウム)の固定シーブ5aと、駆動回転軸2上に固定シーブ5aに対向するように軸方向に摺動可能にかつ回転一体に支持されたフランジ状の金属製(例えばアルミニウム)の可動シーブ5bとからなり、これら両シーブ5a,5b間に断面V字状のプーリ溝部6が形成されている。
一方、ケーシング1内の従動回転軸3には、例えば上記駆動プーリ5と同径の変速プーリからなる従動プーリ8が設けられている。この従動プーリ8は、駆動プーリ5と同様の構成であり、従動回転軸3上に回転一体にかつ摺動不能に支持されたフランジ状の金属製(例えばアルミニウム)の固定シーブ8aと、従動回転軸3上に、固定シーブ8aに対し上記駆動プーリ5における固定シーブ5aに対する可動シーブ5bの対向方向と反対方向でもって対向するように軸方向に摺動可能にかつ回転一体に支持されたフランジ状の金属製(例えばアルミニウム)の可動シーブ8bとからなり、これら両シーブ8a,8b間にプーリ溝部9が形成されている。
また、上記駆動プーリ5のプーリ溝部6と従動プーリ8のプーリ溝部9との間には高負荷伝動用Vベルト11が掛け渡されている。このVベルト11は、図2に示すように、例えば左右1対のエンドレスの張力帯12,12と、この張力帯12,12にベルト長さ方向に連続的に並んで係止固定された多数の樹脂製のブロック20,20,…とからなる。
上記各張力帯12は、硬質ゴムからなる保形ゴム層13の内部に、例えばアラミド繊維(組紐)等の高強度高弾性率の心線14(心体)がスパイラル状に配置されて埋設されたもので、この各張力帯12の上面には、ベルト幅方向に延びる一定ピッチの溝状の上側被噛合部としての上側凹部15,15,…が、また下面には、上記上側凹部15,15,…に対応してベルト幅方向に延びる一定ピッチの下側被噛合部としての下側凹部16,16,…がそれぞれ形成されている。また、張力帯12の上下表面には、そのクラックの発生を防止し或いは耐摩耗性を向上させる等の目的で帆布17,17が一体的に接着されている。
一方、図3にも示す如く、各ブロック20は樹脂製のもので、ベルト幅方向左右側部に上記各張力帯12を幅方向から着脱可能に嵌装せしめる切欠き溝状の嵌合部21,21を有する。そして、この嵌合部21,21を除いたブロック20の左右側面は、上記各プーリ5,8のプーリ溝部6,9における溝側面6a,9aに接触するベルト側接触部22,22に構成され、この左右のベルト側接触部22,22同士がなすベルト角度は、プーリ溝部6,9の溝側面6a,9a間がなす角度と同じとされている。
上記ベルト側接触部22,22を含む各ブロック20は、例えばフェノール樹脂からなり、その曲げ弾性率は20000MPa以下とされている。この樹脂の曲げ弾性率が20000MPaを越えると、オイルの封じ込めによる結晶化の効果が得難くなるからである。
そして、各ブロック20は、ベルト幅方向(左右方向)に延びる上側及び下側ビーム20a,20bと、該両ビーム20a,20bの左右中央部同士を上下に接続するピラー20cとからなる略H字状のものに形成されており、各ブロック20の嵌合部21,21にそれぞれ張力帯12,12を圧入して嵌合することで、ブロック20,20,…が張力帯12,12にベルト長手方向に連続的に係止固定されている。
すなわち、上記各ブロック20における各嵌合部21の上壁面には上記張力帯12上面の各上側凹部15に噛合する上側噛合部としての凸条からなる上側凸部23が、また各嵌合部21の下壁面には張力帯12下面の各下側凹部16に噛合する下側噛合部としての凸条からなる下側凸部24がそれぞれ互いに平行に配置されて形成されており、この各ブロック20の上下の凸部23,24をそれぞれ張力帯12の上下の凹部15,16に噛合せしめることで、ブロック20を張力帯12,12にベルト長さ方向に圧入により係止固定し、この係止状態で各ブロック20の側面であるベルト側接触部22,22がプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aに接触するとともに、ブロック20の上下の凸部23,24(噛合部)と各張力帯12の上下の凹部15,16(被噛合部)との噛合によって動力授受が行われるようになっている。
図3に示すように、上記各ブロック20は、上記硬質樹脂中にそれよりも高い弾性率材料である軽量アルミニウム合金や鋼材等からなる補強材25をブロック20の略中央に位置するように埋め込んでなる。このことで、ブロック20は、少なくとも嵌合部21,21の周囲部分及びベルト側接触部22,22を形成する硬質樹脂部と、残りの部分を形成する補強材25とで構成され、補強材25は、ブロック20に加わる荷重を支える目的に用いられる一方、樹脂部はブロック20のプーリ5,8への接触部分や張力帯12との嵌合部分を形成するために用いられる。上記補強材25は、ブロック20と同様に略H字状のものに形成されている。尚、補強材25は、各嵌合部21の周囲部分と左右側面のベルト側接触部22,22とにおいてブロック20表面に顕れないようにしておけばよく、その他の部分ではブロック20表面に露出していてもよい。
そして、図外の連係駆動機構により、両プーリ5,8の可動シーブ5b,8bをそれぞれ固定シーブ5a,8aに対して接離させて各プーリ5,8のベルト巻き付け径を変更し、例えばHiレシオの場合は、図1で実線にて示すように、駆動プーリ5のベルト巻き付け径を従動プーリ8よりも大きくすることにより、駆動回転軸2の回転を従動回転軸3に増速して伝達する高速状態とする。一方、逆にLoレシオの場合は、図1で仮想線にて示すように、駆動プーリ5のベルト巻き付け径を小さくして、従動プーリ8のベルト巻き付け径を大きくし、駆動回転軸2の回転を減速して従動回転軸3に伝える低速状態とする。また、Midレシオでは、上記Hiレシオ及びLoレシオの中間の状態で駆動及び従動プーリ5,8のベルト巻き付け径が略同じとなるようにしている。
本発明の特徴として、図4や図5に示すように、上記駆動及び従動プーリ5,8の各々におけるプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aには、多数の凹部28a,28a,…を有するように微細な凹凸部28が形成されている。この溝側面6a,9aの凹凸部28は、サンドブラスト処理又はショットブラスト処理により形成されたもので、表面粗さ(面粗度)がRa0.4以上であることが好ましい。この表面粗さがRa0.4未満であると、オイルの封じ込めによる結晶化の効果が得難くなるからである。
また、ケーシング1内に充填されている上記オイルは、圧力上昇(高面圧化)により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイル(TDF)からなる。このトラクションドライブ用オイルは、通常、ベルトを用いない金属湿式CVT(例えばトロコイダルタイプ)に用いられている。
そして、上記Vベルト11が駆動又は従動プーリ5,8に巻き付いて伝動する際に該Vベルト11の各ブロック20のベルト側接触部22,22がそれぞれプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aに押し付けられたときに、図5(b)に拡大して示すように、そのベルト側接触部22の弾性変形により溝側面6a,9aの凹凸部28における凹部28a,28a,…内にオイルが封じ込められて局部的な圧力上昇により結晶化することで、ベルト側接触部22,22と溝側面6a,9aとの摩擦係数が増大するように構成されている。
したがって、この実施形態においては、駆動及び従動プーリ5,8の可動シーブ5b,8bがそれぞれ固定シーブ5a,8aに対し接離することで、各プーリ5,8のベルト巻き付け径が変化して変速が行われ、それと同時に両プーリ5,8間で動力伝達が行われる。例えばHiレシオの場合は、駆動プーリ5のベルト巻き付け径が従動プーリ8よりも大きくなることにより、駆動回転軸2の回転が従動回転軸3に増速して伝達される高速状態となる一方、逆にLoレシオの場合は、駆動プーリ5のベルト巻き付け径が従動プーリ8のベルト巻き付け径よりも小さくなることにより、駆動回転軸2の回転が減速して従動回転軸3に伝達される低速状態となり、Midレシオでは、上記Hiレシオ及びLoレシオの中間の状態で駆動及び従動プーリ5,8のベルト巻き付け径が略同じとなる。
このような伝動時、Vベルト11が各プーリ5,8に巻き付いて各ブロック20のベルト側接触部22,22がそれぞれ各プーリ5,8におけるプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aに押し付けられて接触する。そのとき、各プーリ5,8におけるプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aには、多数の凹部28a,28a,…を有する微細な凹凸部28が形成されている一方、各ブロック20のベルト側接触部22,22は樹脂からなり、その弾性率が金属製のプーリ5,8よりも低いので、図5(b)に示すように、そのベルト側接触部22の弾性変形により溝側面6a,9aの凹凸部28における凹部28a,28a,…がベルト側接触部22により封閉されて、その凹部28a,28a,…内にオイルが封じ込められ、その封じ込められたオイルは、ベルト側接触部22のさらなる弾性変形により加圧されて局部的に圧力上昇することとなる(尚、図5(a)は、各ブロック20のベルト側接触部22,22がそれぞれ各プーリ5,8におけるプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aに接触する前の状態を示す)。そして、このオイルは、圧力上昇により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイル(TDF)であるので、このトラクションドライブ用オイルが上記凹部28a,28a,…内に閉じ込められて局部的に圧力上昇することで容易に結晶化し、このことにより、ベルト側接触部22,22と溝側面6a,9aとの摩擦係数が増大する。すなわち、トラクションドライブ用オイル(TDF)が通常金属同士の高荷重の接触によって結晶化が発現するのに比べ、凹部28a,28a,…内へ樹脂の弾性変形によってオイルを封じ込めることで、その結晶化が低荷重の接触によって発現されることになる。その結果、樹脂製ブロック20を持つVベルト11をオイル中で使用しつつ、乾式ベルト伝動装置と同程度の摩擦係数が得られることとなる。
また、この実施形態では、Vベルト11をオイル中で使用するので、その発熱による温度上昇を効率よく抑えることができ、その熱劣化を抑制できるとともに、ベルト11及びプーリ5,8をオイルと共に密閉型ケーシング1に封入することで、騒音を低減でき、外部から侵入するダストによるベルト11のダメージを抑えて、その高寿命化を図ることができる。
さらに、上記プーリ5,8におけるプーリ溝部6,9の溝側面6a,9aの凹凸部28は、サンドブラスト処理又はショットブラスト処理により形成されているので、上記オイルを封じ込めて結晶化するのに好ましい凹凸部28が容易に得られる。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態は、ベルト式無断変速装置Aの例であるが、本発明は、定速プーリと高負荷用伝動用Vベルトとを組み合わせたベルト伝動装置に対しても適用することができるのは勿論である。
尚、上記実施形態は、ベルト式無断変速装置Aの例であるが、本発明は、定速プーリと高負荷用伝動用Vベルトとを組み合わせたベルト伝動装置に対しても適用することができるのは勿論である。
次に、具体的に実施した例について説明する。
(実施例1)
図6又は図7に示すように、金属製の定速Vプーリからなる駆動プーリ30及び従動プーリ31と、上記実施形態で説明した樹脂製ブロックを有する高負荷伝動用Vベルト11とを組み合わせた湿式ベルト伝動装置として、プーリ溝部の溝側面にマイクロブラスト処理によって表面粗さ(面粗度)がRa0.5の微細な凹凸部を形成した。また、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。さらに、オイルはトラクションドライブ用オイル(TDF)(例えば新日本石油の商品名「TDオイル10」)である。
図6又は図7に示すように、金属製の定速Vプーリからなる駆動プーリ30及び従動プーリ31と、上記実施形態で説明した樹脂製ブロックを有する高負荷伝動用Vベルト11とを組み合わせた湿式ベルト伝動装置として、プーリ溝部の溝側面にマイクロブラスト処理によって表面粗さ(面粗度)がRa0.5の微細な凹凸部を形成した。また、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。さらに、オイルはトラクションドライブ用オイル(TDF)(例えば新日本石油の商品名「TDオイル10」)である。
(実施例2)
プーリ溝部の溝側面にサンドブラスト処理によって表面粗さがRa0.8の微細な凹凸部を形成した。その他は実施例1と同じである。
プーリ溝部の溝側面にサンドブラスト処理によって表面粗さがRa0.8の微細な凹凸部を形成した。その他は実施例1と同じである。
(比較例1)
実施例1と同様に、プーリ溝部の溝側面にマイクロブラスト処理によって表面粗さRa0.5の凹凸部を形成し、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaとした。但し、オイルは実施例1と異なり、金属製ベルトを備えた伝動装置に用いられるベルト式CVT用オイル(ATF)である。
実施例1と同様に、プーリ溝部の溝側面にマイクロブラスト処理によって表面粗さRa0.5の凹凸部を形成し、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaとした。但し、オイルは実施例1と異なり、金属製ベルトを備えた伝動装置に用いられるベルト式CVT用オイル(ATF)である。
(比較例2)
実施例2と同様に、プーリ溝部の溝側面にサンドブラスト処理によって表面粗さRa0.8の凹凸部を形成した。また、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。但し、オイルは実施例2と異なり、ベルト式CVT用オイル(ATF)である。
実施例2と同様に、プーリ溝部の溝側面にサンドブラスト処理によって表面粗さRa0.8の凹凸部を形成した。また、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。但し、オイルは実施例2と異なり、ベルト式CVT用オイル(ATF)である。
(比較例3)
プーリ溝部の溝側面には凹凸部は形成せず(その表面粗さはRa0.3)、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。オイルは実施例1と同様にトラクションドライブ用オイル(TDF)である。
プーリ溝部の溝側面には凹凸部は形成せず(その表面粗さはRa0.3)、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。オイルは実施例1と同様にトラクションドライブ用オイル(TDF)である。
(比較例4)
オイルをベルト式CVT用オイル(ATF)に変えた以外は比較例3と同じである。
オイルをベルト式CVT用オイル(ATF)に変えた以外は比較例3と同じである。
(比較例5)
比較例3,4と同様に、プーリ溝部の溝側面には凹凸部は形成せず(表面粗さRa0.3)、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。この比較例5ではオイルを使用しなかった。つまり、比較例5は従来の乾式ベルト伝動装置と同じものである。
比較例3,4と同様に、プーリ溝部の溝側面には凹凸部は形成せず(表面粗さRa0.3)、ベルト11の樹脂ブロックの曲げ弾性率は20000MPaである。この比較例5ではオイルを使用しなかった。つまり、比較例5は従来の乾式ベルト伝動装置と同じものである。
(比較例6)
比較例3,4と同様に、プーリ溝部の溝側面には凹凸部は形成せず(表面粗さRa0.2〜0.3)、ベルト11として金属製ブロックと、これらブロックの左右の嵌合溝に挿入された左右1対のエンドレスの金属製フープとからなる金属製Vベルトを組み合わせたものとした。オイルはベルト式CVT用オイル(ATF)である。つまり、比較例6は従来の湿式ベルト伝動装置である。
比較例3,4と同様に、プーリ溝部の溝側面には凹凸部は形成せず(表面粗さRa0.2〜0.3)、ベルト11として金属製ブロックと、これらブロックの左右の嵌合溝に挿入された左右1対のエンドレスの金属製フープとからなる金属製Vベルトを組み合わせたものとした。オイルはベルト式CVT用オイル(ATF)である。つまり、比較例6は従来の湿式ベルト伝動装置である。
以上の実施例及び比較例について、ベルトとプーリ溝部の溝側面との間の摩擦係数、ベルト及びプーリ間の伝動特性、駆動プーリ側の推力、騒音及び発熱特性を測定した。
そのうち、ベルト及びプーリ間の伝動特性試験の条件として、図6に示すように、上記駆動プーリ30をプーリ径65.2mmのものとし、従動プーリ31をプーリ径130.4mmのものとした。そして、従動プーリ31に対し駆動プーリ30との軸間距離が離れる方向に3000Nの静荷重を加え、その状態で駆動プーリ30を2600rpmで回転させて測定した。雰囲気温度は室温である。
また、騒音及び発熱特性試験の条件として、図7に示すように、駆動プーリ30をプーリ径130.4mmのものとし、従動プーリ31をプーリ径65.2mmのものとした。従動プーリ31に対し駆動プーリ30との軸間距離が離れる方向に3000Nの静荷重を加え、その状態で駆動プーリ30を3000rpmで回転させて測定した。雰囲気温度は室温である。
これらの試験の結果を図8に示す。この図8の結果について考察するに、実施例1と比較例1とを、また実施例2と比較例2とをそれぞれ対比したとき、プーリ溝部の溝側面の凹凸部が同じ表面粗さであっても、トラクションドライブ用オイル(TDF)を用いることで、ベルト式CVT用オイル(ATF)を用いるのに比べ、摩擦係数、伝動特性及び駆動側推力が高くなり、乾式ベルト伝動装置である比較例5と同程度になっている。
また、実施例1及び実施例2と比較例3とを対比すると、プーリ溝部の溝側面にブラスト処理により凹凸部を形成することで、その凹凸部のない場合よりも摩擦係数、伝動特性及び駆動側推力が高くなっている。
また、比較例3,4のように、プーリ溝部の溝側面に凹凸部が形成されていないとき、ベルト式CVT用オイル(ATF)のみならずトラクションドライブ用オイル(TDF)であっても、摩擦係数、伝動特性及び駆動側推力が低くなっている。
さらに、湿式である実施例1,2及び比較例1〜4はいずれも、乾式である比較例6に比べ、騒音レベル及び発熱特性が低くなっている。
尚、金属製Vベルト及びベルト式CVT用オイル(ATF)を組み合わせた従来の湿式ベルト伝動装置である比較例6は、ブロックとプーリとの摩擦係数が低いものの、駆動側推力が樹脂製ブロックを用いた他に比べて高く、この高い駆動側推力で伝動特性を維持するようにしている。
これらのことで、プーリ溝部の溝側面にブラスト処理によって表面粗さRa0.4以上の微細な凹凸部を形成し、オイルとして、圧力上昇により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイル(TDF)を用いることで、Vベルトの樹脂製ブロックのベルト側接触部がプーリ溝部の溝側面に押し付けられたときに、ベルト側接触部の弾性変形により溝側面の凹凸部における凹部内に上記オイルが封じ込められて局部的に圧力上昇により結晶化することで、ベルト側接触部と溝側面との摩擦係数が増大するようになっており、本発明が有効であることが裏付けられた。
(樹脂弾性率による効果)
また、ベルトにおける樹脂製ブロックの曲げ弾性率、プーリ溝部の処理、その表面粗さ(面粗度)、オイルの種類について組み合わせて、上記と同様にベルトとプーリ溝部の溝側面との間の摩擦係数、ベルト及びプーリ間の伝動特性を測定すると、図9に示す結果が得られた。この図9の結果について考察するに、樹脂製ブロックの曲げ弾性率が20000MPa以下であること、プーリ溝部にブラスト処理により凹凸部が形成されていることで、トラクションドライブ用オイルを用いたとき、摩擦係数及び伝動特性が高くなり、乾式ベルト伝動装置と同程度になっていることが判る。
また、ベルトにおける樹脂製ブロックの曲げ弾性率、プーリ溝部の処理、その表面粗さ(面粗度)、オイルの種類について組み合わせて、上記と同様にベルトとプーリ溝部の溝側面との間の摩擦係数、ベルト及びプーリ間の伝動特性を測定すると、図9に示す結果が得られた。この図9の結果について考察するに、樹脂製ブロックの曲げ弾性率が20000MPa以下であること、プーリ溝部にブラスト処理により凹凸部が形成されていることで、トラクションドライブ用オイルを用いたとき、摩擦係数及び伝動特性が高くなり、乾式ベルト伝動装置と同程度になっていることが判る。
本発明は、樹脂製ブロックを持つ高負荷伝動用Vベルトをオイル中で使用して湿式仕様としながら、乾式ベルト伝動装置と同程度の伝動特性が得られる点で極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
A 無段変速装置(湿式ベルト伝動装置)
1 ケーシング
5 駆動プーリ
6 プーリ溝部
6a 溝側面
8 従動プーリ
9 プーリ溝部
9a 溝側面
11 高負荷伝動用Vベルト
12 張力帯
20 ブロック
22 ベルト側接触部
28 凹凸部
28a 凹部
1 ケーシング
5 駆動プーリ
6 プーリ溝部
6a 溝側面
8 従動プーリ
9 プーリ溝部
9a 溝側面
11 高負荷伝動用Vベルト
12 張力帯
20 ブロック
22 ベルト側接触部
28 凹凸部
28a 凹部
Claims (4)
- エンドレスの張力帯に多数の樹脂製ブロックがベルト長さ方向に並んで係止固定された高負荷用伝動用Vベルトと、該Vベルトが巻き掛けられるプーリ溝部を有するプーリとを備え、オイル中で使用される湿式ベルト伝動装置であって、
上記Vベルトのブロックには、上記プーリ溝部の溝側面と接触する樹脂からなるベルト側接触部が設けられている一方、
上記プーリ溝部の溝側面には微細な凹凸部が形成されており、
上記オイルは、圧力上昇により結晶化して摩擦係数を増大させるトラクションドライブ用オイルからなり、
上記ブロックのベルト側接触部がプーリ溝部の溝側面に押し付けられたときに、該ベルト側接触部の弾性変形により溝側面の凹凸部における凹部内に上記オイルが封じ込められて局部的に圧力上昇により結晶化することで、ベルト側接触部と溝側面との摩擦係数が増大するように構成されていることを特徴とする湿式ベルト伝動装置。 - 請求項1の湿式ベルト伝動装置において、
プーリ溝部の溝側面の凹凸部は、サンドブラスト処理又はショットブラスト処理により形成されたものであることを特徴とする湿式ベルト伝動装置。 - 請求項1又は2の湿式ベルト伝動装置において、
プーリ溝部の溝側面の凹凸部は、表面粗さがRa0.4以上のものであることを特徴とする湿式ベルト伝動装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つの湿式ベルト伝動装置において、
ブロックのベルト側接触部は、曲げ弾性率20000MPa以下の樹脂からなることを特徴とする湿式ベルト伝動装置。
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- 2007-11-06 JP JP2007288875A patent/JP2009115209A/ja active Pending
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