JP2009115042A - 内燃機関のノッキング判定装置およびノッキング判定方法 - Google Patents

内燃機関のノッキング判定装置およびノッキング判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズが検出された場合であっても、ノッキングが発生したか否かを精度よく判定する。
【解決手段】エンジンECUは、波形検出部504と、領域特定部514と、フィードバック補正部700とを備える。波形検出部504は、ノック検出ゲートにおける振動波形を検出する。領域特定部514は、強度の変化量がより大きいクランク角の領域を2つ特定する。フィードバック補正部700の波形補正部710は、特定された2つの領域のうちの一方の領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれ、他方の領域が後半分の領域に含まれる場合、特定された2つの領域が離間するか、隣接するかに応じて振動波形を補正する。補正された振動波形を用いてノッキングが発生したか否かが判定される。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関のノッキング判定装置およびノッキング判定方法に関し、特に、内燃機関の振動の波形に基づいてノッキングが発生したか否かを判定する技術に関する。
従来より、内燃機関において発生するノッキング(ノック)を検出する様々な方法が提案されている。たとえば、内燃機関の振動の強度がしきい値よりも高いとノッキングが発生したと判定する技術がある。ところが、ノッキングが発生していなくても、たとえば吸気バルブや排気バルブが閉じる際に発生する振動などのノイズの強度がしきい値よりも高い場合がある。この場合、ノッキングが発生していないにもかかわらず、ノッキングが発生したと誤判定し得る。そこで、振動が発生するクランク角や減衰率など、強度以外の特性も考慮するために振動の波形に基づいてノッキングの有無を判定する技術が提案されている。
特開2005−330954号公報(特許文献1)は、振動の波形を用いることによりノッキングが発生したか否かを精度よく判定する内燃機関のノッキング判定装置を開示する。特許文献1に記載のノッキング判定装置は、内燃機関のクランク角を検出するためのクランク角検出部と、内燃機関の振動の強度に関する値を検出するための振動検出部と、振動の強度に関する値に基づいて、予め定められたクランク角の間における内燃機関の振動の波形を検出するための波形検出部と、内燃機関の振動の波形を予め記憶するための記憶部と、検出された波形と記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための判定部とを含む。判定部は、検出された波形および記憶された波形の偏差を表わす値と振動の強度を表わす値との積であるノック強度が判定値よりも大きいか否かによりノッキングが発生したか否かを判別する。
この公報に記載のノッキング判定装置によれば、クランク角検出部が、内燃機関のクランク角を検出し、振動検出部が振動の強度に関する値を検出し、波形検出部が、振動の強度(大きさ)に関する値に基づいて、予め定められたクランク角の間における内燃機関の振動の波形を検出する。記憶部が、内燃機関の振動の波形を予め記憶し、判定部が、検出された波形と記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。これにより、たとえば実験などにより、ノッキングが発生した場合の振動の波形であるノック波形モデルを予め作成して記憶しておき、このノック波形モデルと検出された波形とを比較して、ノッキングが発生したか否かを判定することができる。そのため、エンジンの振動がノッキングに起因した振動であるか否かをより詳細に分析することができる。さらに、振動の波形に加えて、振動の強度に基づいてノッキングが発生したか否かが判定される。その結果、精度よくノッキングが発生したか否かを判定することができる。
特開2005−330954号公報
しかしながら、ノッキングに起因する振動の波形の形状に類似するノイズが検出される場合がある。この場合、特開2005−330954号公報に記載のノッキング判定装置のように波形の形状を分析しても、ノッキングが発生していないにもかかわらずノッキングが発生したと誤判定し得る。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ノッキン
グが発生したか否かを精度よく判定することができる内燃機関のノッキング判定装置およびノッキング判定方法を提供することである。
第1の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置は、クランク角を検出するための手段と、各クランク角における内燃機関の振動の強度を検出するための手段と、検出された強度に基づいて、クランク角についての第1の領域における振動の波形を検出するための手段と、波形において、点火サイクル間の強度の変化量がより大きいクランク角を2つ以上特定するための特定手段と、特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、第1の領域の一部である第2の領域に含まれ、かつ特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、第1の領域の一部であって、第2の領域とは異なる第3の領域に含まれる場合、第2の領域内で特定された第1のクランク角および第3の領域内で特定された第2のクランク角が離間するか、隣接するかに応じて、波形を補正するための補正手段と、波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを備える。第7の発明に係る内燃機関のノッキング判定方法は、第1の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置と同様の要件を備える。
この構成によると、内燃機関のクランク角および各クランク角における振動の強度が検出される。検出された強度に基づいて、クランク角についての第1の領域における振動の波形が検出される。ノッキングが発生したクランク角を特定するために、検出された波形において、点火サイクル間の強度の変化量がより大きいクランク角が2つ以上特定される。これにより、突発的に発生するノッキングに起因する振動が現れたクランク角を特定することができる。ところで、検出された波形には、ノッキングに起因する振動の他、吸気バルブが閉じる際に発生する振動などのノイズが含まれ得る。ノッキングは、ほぼ同じクランク角で発生する。したがって、特定されたクランク角が、どの領域に含まれるかにより、ノッキングが発生したか否かを判定することができる。特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、第1の領域の一部である第2の領域に含まれる場合、第2の領域の振動は、ノッキングに起因する振動である可能性が高い。一方、特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、第1の領域の一部であって、第2の領域とは異なる第3の領域に含まれる場合、第3の領域の振動は、ノイズである可能性が高い。よって、たとえば、第3の領域内で特定された第2のクランク角の強度が小さくなるように波形を補正することにより、ノイズの影響を小さくすることができる。ところが、ノッキングに起因する振動が、第2の領域と第3の領域とにおいて連続している場合があり得る。そこで、第2の領域内で特定された第1のクランク角および第3の領域内で特定された第2のクランク角が離間するか、隣接するかに応じて、波形が補正される。これにより、第3の領域でノイズが現れた場合と、ノッキングに起因する振動が第2の領域と第3の領域とにおいて連続している場合とを区別して、波形を補正することができる。そのため、波形に含まれるノイズの強度のみを精度よく小さくできる。この波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かが判定される。その結果、ノッキングの有無を精度よく判定することができる内燃機関のノッキング判定装置もしくはノッキング判定方法を提供することができる。
第2の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置においては、第1の発明の構成に加え、補正手段は、第1のクランク角および第2のクランク角が離間する場合、第2のクランク角の強度が小さくなるように波形を補正するための手段を含む。第8の発明に係る内燃機関のノッキング判定方法は、第2の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置と同様の要件を備える。
この構成によると、第2の領域内で特定された第1のクランク角および第3の領域内で特定された第2のクランク角が離間する場合、すなわち、第3の領域において現れた振動
がノイズである場合、第2のクランク角の強度が小さくなるように波形が補正される。これにより、波形に含まれるノイズの強度を小さくすることができる。そのため、ノイズの影響を精度よく小さくすることができる。
第3の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置においては、第1の発明の構成に加え、補正手段は、第1のクランク角および第2のクランク角が隣接する場合、第1のクランク角を含む領域における波形の形状および内燃機関の振動の波形の基準として定められる波形モデルの形状の差に応じて、第2のクランク角の強度が小さくなるように波形を補正するための手段を含む。第9の発明に係る内燃機関のノッキング判定方法は、第3の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置と同様の要件を備える。
この構成によると、第2の領域内で特定された第1のクランク角および第3の領域内で特定された第2のクランク角が隣接する場合、第1のクランク角を含む領域における波形の形状および内燃機関の振動の波形の基準として定められる波形モデルの形状の差に応じて、第2のクランク角の強度が小さくなるように波形が補正される。これにより、第3の領域において現れた振動が、第2の領域において発生したノッキングに起因した振動である可能性がある場合、第2の領域においてノッキングが発生したか否かを波形モデルを用いてさらに検証した後で、波形を補正することができる。そのため、第2の領域においてノッキングが発生していない場合、すなわち、第3の領域において現れた振動がノイズである場合に第2のクランク角における振動の強度を小さくすることができる。一方、第2の領域においてノッキングが発生した場合、すなわち、第3の領域において現れた振動がノッキングに起因する振動である場合に波形を補正しないようにできる。その結果、波形に含まれるノイズの強度を精度よく小さくすることができる。
第4の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置は、第3の発明の構成に加え、第1のクランク角を含む領域における波形の形状および波形モデルの形状の差が小さいほど大きくなるように相関値を算出するための手段をさらに備える。補正手段は、相関値が予め定められた相関値よりも小さい場合、第2のクランク角の強度が小さくなるように波形を補正するための手段を有する。第10の発明に係る内燃機関のノッキング判定方法は、第4の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置と同様の要件を備える。
この構成によると、第1のクランク角を含む領域における波形の形状および波形モデルの形状の差が小さいほど大きくなるように相関値が算出される。これにより、検出された波形の形状が波形モデルと類似している度合を数値で表わすことができる。相関値が予め定められた相関値よりも小さい場合、波形の形状が波形モデルの形状と類似していないといえる。この場合、第2のクランク角の強度が小さくなるように波形が補正される。これにより、第2の領域においてノッキングが発生していない場合、すなわち、第3の領域において現れた振動がノイズである場合に第2のクランク角における振動の強度を小さくすることができる。そのため、波形に含まれるノイズの強度を精度よく小さくすることができる。
第5の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加え、第3の領域のクランク角は、第2の領域のクランク角よりも大きい。第11の発明に係る内燃機関のノッキング判定方法は、第5の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置と同様の要件を備える。
この構成によると、ノッキングは小さいクランク角において発生し易く、大きいクランク角において発生し難いため、第3の領域は第2の領域よりも大きいクランク角を有するように定められる。これにより、振動が検出されたクランク角を含む領域に基づいて、検出された振動がノッキングに起因する振動であるかノイズであるかを精度よく判定するこ
とができる。
第6の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置は、第1〜5のいずれかの発明の構成に加え、ノッキングが発生したか否かを判定するために用いる判定値を、波形における強度に応じて補正するための手段をさらに備える。判定手段は、内燃機関の振動の強度および補正された判定値を比較した結果に応じてノッキングが発生したか否かを判定することにより、波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かを判定するための手段を含む。第12の発明に係る内燃機関のノッキング判定方法は、第6の発明に係る内燃機関のノッキング判定装置と同様の要件を備える。
この構成によると、ノッキングが発生したか否かを判定するために用いる判定値が、波形における強度に応じて補正される。内燃機関の振動の強度および補正された判定値を比較した結果に応じてノッキングが発生したか否かを判定することにより、波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かが判定される。これにより、内燃機関の個体毎の振動特性を加味して補正された判定値を用いて、ノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るノッキング判定装置を搭載した車両のエンジン100について説明する。このエンジン100には複数の気筒が設けられる。本実施の形態に係るノッキング判定装置は、たとえばエンジンECU(Electronic Control Unit)200が実行するプログラムにより実現される。なお、エンジンECU200により実行されるプログラムをCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記録して市場に流通させてもよい。
エンジン100は、エアクリーナ102から吸入された空気とインジェクタ104から噴射される燃料との混合気を、燃焼室内で点火プラグ106により点火して燃焼させる内燃機関である。点火時期は、出力トルクが最大になるMBT(Minimum advance for Best
Torque)になるように制御されるが、ノッキングが発生した場合など、エンジン100の運転状態に応じて遅角されたり、進角されたりする。
混合気が燃焼すると、燃焼圧によりピストン108が押し下げられ、クランクシャフト110が回転する。燃焼後の混合気(排気ガス)は、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。エンジン100に吸入される空気の量は、スロットルバルブ114により調整される。吸気バルブ116が開いた際に燃焼室に混合気が導入される。排気バルブ118が開いた際に燃焼室から排気ガスが排出される。
エンジン100は、エンジンECU200により制御される。エンジンECU200には、ノックセンサ300と、水温センサ302と、タイミングロータ304に対向して設けられたクランクポジションセンサ306と、スロットル開度センサ308と、車速センサ310と、イグニッションスイッチ312と、エアフローメータ314とが接続されている。
ノックセンサ300は、エンジン100のシリンダブロックに設けられる。ノックセンサ300は、圧電素子により構成されている。ノックセンサ300は、エンジン100の振動により電圧を発生する。電圧の大きさは、振動の大きさと対応した大きさとなる。ノ
ックセンサ300は、電圧を表わす信号をエンジンECU200に送信する。水温センサ302は、エンジン100のウォータージャケット内の冷却水の温度を検出し、検出結果を表わす信号を、エンジンECU200に送信する。
タイミングロータ304は、クランクシャフト110に設けられており、クランクシャフト110と共に回転する。タイミングロータ304の外周には、予め定められた間隔で複数の突起が設けられている。クランクポジションセンサ306は、タイミングロータ304の突起に対向して設けられている。タイミングロータ304が回転すると、タイミングロータ304の突起と、クランクポジションセンサ306とのエアギャップが変化するため、クランクポジションセンサ306のコイル部を通過する磁束が増減し、コイル部に起電力が発生する。クランクポジションセンサ306は、起電力を表わす信号を、エンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角およびクランクシャフト110の回転数を検出する。
スロットル開度センサ308は、スロットル開度を検出し、検出結果を表わす信号をエンジンECU200に送信する。車速センサ310は、車輪(図示せず)の回転数を検出し、検出結果を表わす信号をエンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、車輪の回転数から、車速を算出する。イグニッションスイッチ312は、エンジン100を始動させる際に、運転者によりオン操作される。エアフローメータ314は、エンジン100に吸入される空気量を検出し、検出結果を表わす信号をエンジンECU200に送信する。
エンジンECU200は、電源である補機バッテリ320から供給された電力により作動する。エンジンECU200は、各センサおよびイグニッションスイッチ312から送信された信号、ROM(Read Only Memory)202に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行ない、エンジン100が所望の運転状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号およびクランク角に基づいて、予め定められたノック検出ゲート(予め定められた第1クランク角から予め定められた第2クランク角までの区間)におけるエンジン100の振動の波形(以下、振動波形と記載する)を検出し、検出された振動波形に基づいて、エンジン100にノッキングが発生したか否かを判定する。本実施の形態におけるノック検出ゲートは、燃焼行程において上死点(0度)から90度までである。なお、ノック検出ゲートはこれに限らない。
ノッキングが発生した場合、図2に示すように、エンジン100には、周波数帯A〜Cに含まれるの周波数の振動が発生する。そこで、本実施の形態においては、周波数帯A〜Cを含む広域の周波数帯Dにおける振動が検出される。
図3に示すように、エンジンECU200は、A/D(アナログ/デジタル)変換部400と、バンドパスフィルタ410と、積算部420とを含む。
A/D変換部400は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。バンドパスフィルタ410は、ノックセンサ300から送信された信号のうち、周波数帯Dの信号のみを通過させる。すなわち、バンドパスフィルタ410により、ノックセンサ300が検出した振動から、周波数帯Dの振動のみが抽出される。
積算部420は、バンドパスフィルタ410により選別された信号、すなわち振動の強
度を、クランク角度で5度分づつ積算した積算値(以下、5度積算値とも記載する)を算出する。5度積算値の算出は、周波数帯ごとに行なわれる。これにより、図4に示すように、周波数帯Dの振動波形が検出される。
本実施の形態においては、振動波形の形状に基づいて算出される相関係数Kおよび振動波形の強度に基づいて算出されるノック強度Nを用いて、ノッキングが発生したか否かが1点火毎に判定される。たとえば、相関係数Kがしきい値K(1)以上であり、かつノック強度Nが判定値VJ以上であると、ノッキングが発生したと判定される。
図5に示すように、判定値VJは、エンジン回転数NEと吸入空気量KLとをパラメータとした運転状態により区分される領域毎に、マップとして記憶される。本実施の形態においては、低回転(NE<NE(1))、中回転(NE(1)≦NE<NE(2))、高回転(NE(2)≦NE)、低負荷(KL<KL(1))、中負荷(KL(1)≦KL<KL(2))、高負荷(KL(2)≦KL)で区分することにより、気筒毎に9つの領域が設けられる。なお、領域の数はこれに限らない。また、エンジン回転数NEおよび吸入空気量KL以外のパラメータを用いて領域を区分するようにしてもよい。
エンジン100もしくは車両の出荷時において、ROM202に記憶される判定値VJ(出荷時における判定値VJの初期値)には、予め実験などにより定められる値が用いられる。ところが、ノックセンサ300の出力値のばらつきや劣化などにより、エンジン100で同じ振動が生じた場合であっても、検出される強度が変化し得る。この場合、判定値VJを補正し、実際に検出される強度に応じた判定値VJを用いてノッキングが発生したか否かを判定する必要がある。そこで、本実施の形態においては、予め定められた点火サイクル毎、たとえば200点火サイクル毎に、判定値VJが補正される。
図6を参照して、エンジンECU200の機能について説明する。なお、以下に説明する機能はソフトウェアにより実現するようにしてもよく、ハードウェアにより実現するようにしてもよい。
エンジンECU200は、クランク角検出部500と、強度検出部502と、波形検出部504と、15度積算値算出部510と、変化量算出部512と、領域特定部514と、クランク角特定部516と、相関係数算出部518と、90度積算値算出部520と、算出部600と、判定部602と、フィードバック補正部700とを備える。
クランク角検出部500は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角を検出する。
強度検出部502は、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、ノック検出ゲートにおける振動の強度を検出する。振動の強度は、クランク角に対応させて検出される。また、振動の強度は、ノックセンサ300の出力電圧値で表される。なお、ノックセンサ300の出力電圧値と対応した値で振動の強度を表してもよい。
波形検出部504は、振動の強度をクランク角で5度分づつ積算することにより、ノック検出ゲートにおける振動波形を検出する。
15度積算値算出部510は、図7に示すように、ノック検出ゲートを6等分した領域ごとに、クランク角で15度分だけ強度(3つの5度積算値)を積算した15度積算値を算出する。15度積算値は、複数の点火サイクルごとに算出される。なお、領域の数は6つに限らず、その他、複数であればいくつでもよい。
変化量算出部512は、ノック検出ゲートを6等分した領域ごとに、点火サイクル間の15度積算値の変化量ΔV(1)〜ΔV(6)を算出する。今回の点火サイクルの15度積算値と前回(1つ前)の点火サイクルの15度積算値との差より、図7において斜線で示す15度積算値の変化量ΔV(1)〜ΔV(6)が算出される。すなわち、今回の点火サイクルの15度積算値lpkknkから前回の点火サイクルの15度積算値lpkknkを減算することにより変化量が算出される。
なお、5度積算値の点火サイクル間での変化量を検出するようにしてもよい。クランク角で1度ごとに強度の変化量を検出するようにしてもよい。また、今回の点火サイクルの15度積算値と、指数平滑法と呼ばれる平滑化手法を用いて過去の15度積算値から算出される演算値、すなわち15度積算値が平滑化された演算値との差より、15度積算値の変化量ΔV(1)〜ΔV(6)を検出するようにしてもよい。
演算値(平滑化された15度積算値)VNは、下記の式(1)を用いて算出される。下記の式(1)において、VN(i)は、今回の点火サイクルにおいて算出される演算値VNを示す。VN(i−1)は、前回の点火サイクルにおいて算出された演算値VNを示す。V15(i−1)は、前回の点火サイクルにおける15度積算値を示す。Zは定数である。
VN(i)=VN(i−1)+Z×(V15(i−1)−VN(i−1))…(1)
演算値VNは、複数のクランク角の領域ごとに算出される。
領域特定部514は、6つの領域のうち、15度積算値の変化量がより大きいクランク角の領域を特定する。本実施の形態においては、15度積算値の変化量がより大きい領域が2つ特定される。なお、3つ以上の領域を特定するようにしてもよい。
クランク角特定部516は、図8に示すように、特定された領域と同じ領域に定められた探索領域内において、隣接するクランク角の強度に比べて大きく、かつそのような強度の中で最大の強度のクランク角を特定する。すなわち、強度がピークになるクランク角が特定される。強度がピークになるクランク角は、15度積算値の変化量がより大きい領域として特定された領域毎に特定される。なお、図9に示すように、15度積算値の変化量がより大きい領域として特定された領域を含み、かつ特定された領域よりも広い領域を探索領域として定めるようにしてもよい。
相関係数算出部518は、振動波形がノック波形モデルに類似する度合を表わす(振動波形の形状とノック波形モデルの形状との差を表わす)相関係数Kを算出する。図10に示すように、強度がピークになるクランク角以降のクランク角の範囲において、検出された振動波形とノック波形モデルとを比較することにより、相関係数Kが算出される。すなわち、15度積算値の変化量がより大きい領域として特定された領域を含む領域における振動波形の形状とノック波形モデルの形状との差に応じて、相関係数Kが算出される。
ノック波形モデルは、ノッキングが発生した場合のエンジン100の振動波形の基準として定められる。本実施の形態において、ノック波形モデルの強度は、振動波形と比較する度に設定される。より具体的には、ノック波形モデルにおける強度の最大値が、振動波形において、隣接する強度に比べて大きい強度(強度のピーク値)と同じになるように設定される。
一方、最大値以外の強度は、エンジン回転数NEおよびエンジン100の負荷に応じて設定される。より具体的には、隣接するクランク角における強度の減衰率が、エンジン回転数NEおよびエンジン100の負荷をパラメータに有するマップに従って設定される。
たとえば、25%の減衰率で、クランク角で20度分の強度を設定する場合、図11に示すように、25%ずつ強度が減少する。なお、ノック波形モデルの強度を設定する方法はこれに限らない。
振動波形における強度とノック波形モデルにおける強度との差の絶対値(ズレ量)をクランク角ごと(5度ごと)に算出することにより、相関係数Kが算出される。なお、5度以外のクランク角ごとに振動波形における強度とノック波形モデルにおける強度との差の絶対値を算出するようにしてもよい。
振動波形における強度とノック波形モデルにおける強度とのクランク角ごとの差の絶対値をΔS(I)(Iは自然数)とおく。図12において斜線で示すように、ノック波形モデルの振動の強度を合計した値、すなわち、ノック波形モデルの面積をSとおく。相関係数Kは、下記の式(2)を用いて算出される。
K=(S−ΣΔS(I))/S・・・(2)
ΣΔS(I)は、ΔS(I)の総和である。なお、相関係数Kの算出方法はこれに限らない。
90度積算値算出部520は、図13において斜線で示すように、振動波形における強度(5度積算値)を合計した90度積算値lpkknkを算出する。
算出部600は、90度積算値lpkknkを用いて、ノック強度Nを算出する。エンジン100にノッキングが発生していない状態におけるエンジン100の振動の強度を表わす値をBGL(Back Ground Level)と表わす。ノック強度Nは、下記の式(3)を用いて算出される。
N=lpkknk/BGL・・・(3)
なお、ノック強度Nの算出方法はこれに限らない。ノック強度Nを算出する際、90度積算値lpkknkの対数変換値が用いられる。BGLは、各90度積算値lpkknkが検出された頻度(回数、確率ともいう)を表わす頻度分布において、標準偏差σと係数(たとえば「1」)との積を、中央値VMEDから減算した値として算出される。なお、BGLの算出方法はこれに限らず、BGLをROM202に記憶しておくようにしてもよい。また、頻度分布を作成する際、90度積算値lpkknkの対数変換値が用いられる。
判定部602は、相関係数Kおよびノック強度Nを用いて、ノッキングが発生したか否かが1点火毎に判定する。相関係数Kがしきい値K(1)以上であり、かつノック強度Nが判定値VJ以上であると、ノッキングが発生したと判定される。もしそうでないと、ノッキングが発生していないと判定される。たとえば、15度積算値の変化量がより大きい領域として特定された2つの領域毎に算出された相関係数Kのうち、大きい方の相関係数Kとしきい値K(1)とが比較される。
図6に戻って、フィードバック補正部700は、第1判定部701と、第2判定部702と、第3判定部703と、波形補正部710と、90度積算値算出部712と、頻度分布作成部714と、判定値補正部716とを備える。
第1判定部701は、図14に示すように、15度積算値の変化量がより大きい領域として特定された領域が、ノック検出ゲートを2等分した領域のうちの前半分の領域に含まれるか、後半分の領域に含まれるかを判定する。なお、ノック検出ゲートを不均等に分割
するようにしてもよい。
以下、特定された領域のうち、クランク角が小さい(クランク角がより上死点に近い)方の領域をα領域とも記載する。特定された領域のうち、クランク角が大きい(クランク角がより90度に近い)方の領域をβ領域とも記載する。
第2判定部702は、α領域およびβ領域が、隣接(連続)しているか、離間しているかを判定する。
第3判定部703は、相関係数Kがしきい値K(2)より小さいか否かを判定する。たとえば、しきい値K(2)は、前述したしきい値K(1)よりも小さい値である。
波形補正部710は、α領域もしくはβ領域における強度(15度積算値)が小さくなるように振動波形を補正する。より具体的には、15度積算値が前回の点火サイクルにおいて算出された15度積算値と同じ値にされる。すなわち、図15において斜線で示す部分が取り除かれる。その結果、図16に示すような振動波形が得られる。なお、強度が小さくなるように振動波形を補正する方法はこれに限らない。15度積算値を、平滑化手法を用いて過去の15度積算値から算出される演算値と同じ値になるように、検出された振動波形を補正するようにしてもよい。強度のピーク値のみが小さくなるようにしてもよい。今回の点火サイクルにおいて算出された15度積算値よりも小さく、前回の点火サイクルにおいて算出された15度積算値よりも大きくなるように15度積算値を補正するようにしてもよい。
本実施の形態においては、α領域およびβ領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれるか後半分の領域に含まれるか、および相関係数Kに応じて、振動波形が補正される。
図17に示すように、α領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれる場合、α領域およびβ領域における強度が小さくなるように振動波形が補正される。すなわち、α領域およびβ領域の両方がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれる場合、α領域およびβ領域における強度が小さくなるように振動波形が補正される。ノッキングは上死点付近で発生するため、ノック検出ゲートの後半分の領域に現れる振動はノイズである可能性が高いからである。
図18に示すように、α領域およびβ領域のうち、α領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれる場合、α領域の強度は、相関係数Kに応じて補正される。α領域を用いて、すなわちα領域において振動波形とノック波形モデルとを比較して算出された相関係数Kがしきい値K(2)より小さい場合、α領域の強度が小さくなるように振動波形が補正される。
α領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれる場合、β領域の強度は、α領域およびβ領域が隣接しているか離間しているかに応じて補正される。図18に示すように、α領域およびβ領域が離間し、かつβ領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれる場合、β領域の強度が小さくなるように振動波形が補正される。この場合、β領域を用いて算出された相関係数Kは考慮されない。すなわち、β領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であっても、β領域の強度が小さくなるように振動波形が補正される。
図19に示すように、α領域およびβ領域が隣接し、β領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれ、かつα領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)より小
さい場合、β領域の強度が小さくなるように振動波形が補正される。
すなわち、β領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれていても、α領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であると、振動波形は補正されない。ノック検出ゲートの前半分の領域において発生したノッキングに起因する振動が後半分の領域まで継続している可能性が高いからである。
図20に示すように、α領域およびβ領域が離間し、β領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれ、かつβ領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)より小さい場合、この領域の強度が小さくなるように振動波形が補正される。
図21に示すように、α領域およびβ領域が隣接し、β領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれ、α領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)より小さく、かつβ領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)より小さい場合、β領域の強度が小さくなるように振動波形が補正される。
すなわち、β領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)より小さくても、α領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であると、振動波形は補正されない。
90度積算値算出部712は、補正された振動波形の90度積算値lpkknkを算出する。
頻度分布作成部714は、図22に示すように、各点火サイクルにおいて算出された90度積算値lpknkの頻度分布を作成する。振動波形が補正された場合には、補正前の振動波形の90度積算値lpkknkの代わりに、補正後の振動波形の90度積算値lpkknkが用いられる。頻度分布を作成する際には、90度積算値lpkknkの対数変換値が用いられる。
頻度分布においては、図22に示すように、90度積算値lpkknkの中央値VMEDおよび標準偏差σが算出される。本実施の形態においては、複数(たとえば200サイクル)の90度積算値lpkknkに基づいて算出される中央値および標準偏差と近似した中央値VMEDおよび標準偏差σが、以下の算出方法により1点火サイクルごとに算出される。
今回算出された90度積算値lpkknkが前回算出された中央値VMEDよりも大きい場合、前回算出された中央値VMEDに予め定められた値C(1)を加算した値が、今回の中央値VMEDとして算出される。逆に、今回算出された90度積算値lpkknkが前回算出された中央値VMEDよりも小さい場合、前回算出された中央値VMEDから予め定められた値C(2)(たとえばC(2)はC(1)と同じ値)を減算した値が、今回の中央値VMEDとして算出される。
今回算出された90度積算値lpkknkが、前回算出された中央値VMEDよりも小さく、かつ前回算出された中央値VMEDから前回算出された標準偏差σを減算した値よりも大きい場合、前回算出された標準偏差σから予め定められた値C(3)を2倍した値を減算した値が、今回の標準偏差σとして算出される。逆に、今回算出された90度積算値lpkknkが、前回算出された中央値VMEDよりも大きい場合、または前回算出された中央値VMEDから前回算出された標準偏差σを減算した値よりも小さい場合、前回算出された標準偏差σに予め定められた値C(4)(たとえばC(4)はC(3)と同じ値)を加算した値が、今回の標準偏差σとして算出される。なお、中央値VMEDおよび
標準偏差σの算出方法はこれに限定されない。また、中央値VMEDおよび標準偏差σの初期値は、予め設定された値であってもよいし、「0」であってもよい。
中央値VMEDおよび標準偏差σを用いて、ノック判定レベルVKDが算出される。図16に示すように、中央値VMEDに係数U(Uは定数で、たとえばU=3)と標準偏差σとの積を加算した値が、ノック判定レベルVKDとなる。なお、ノック判定レベルVKDの算出方法はこれに限らない。
係数Uは、実験などより得られたデータや知見から求められた係数である。U=3とした場合のノック判定レベルVKDよりも大きい90度積算値lpkknkが、実際にノッキングが発生した点火サイクルにおける90度積算値lpkknkと略一致する。なお、係数Uに「3」以外の値を用いるようにしてもよい。
判定値補正部716は、ノック判定レベルVKDよりも大きい90度積算値lpkknkの割合(頻度)としてカウントされるノック占有率KCがしきい値KC(0)以上である場合、予め定められた補正量A(1)だけ小さくなるように、判定値VJを補正する。また、判定値補正部716は、ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも小さい場合、予め定められた補正量A(2)だけ大きくなるように判定値VJを補正する。たとえば、200点火サイクル分の90積算値lpkknkのうち、ノック判定レベルVKDよりも大きい90度積算値lpkknkの割合が、ノック占有率KCとしてカウントされる。
図23および図24を参照して、エンジンECU200が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、以下に説明するプログラムは、予め定められた周期で(たとえば1点火サイクル毎に)繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角を検出する。S102にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、クランク角に対応させて、エンジン100の振動の強度を検出する。
S104にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300の出力電圧値(振動の強度を表わす値)を、クランク角で5度ごとに(5度分だけ)積算した5度積算値を算出することにより、エンジン100の振動波形を検出する。
S106にて、エンジンECU200は、ノック検出ゲートを6等分した領域ごとに15度積算値を算出する。S108にて、エンジンECU200は、ノック検出ゲートを6等分した領域ごとに、点火サイクル間の15度積算値の変化量ΔV(1)〜ΔV(6)を算出する。
S110にて、エンジンECU200は、6つの領域のうち、15度積算値の変化量がより大きいクランク角の領域を2つ特定する。S112にて、エンジンECU200は、探索領域内において、隣接するクランク角の強度に比べて大きく、かつそのような強度の中で最大の強度のクランク角を特定する。すなわち、強度がピークになるクランク角が特定される。
S114にて、エンジンECU200は、相関係数Kを算出する。S116にて、エンジンECU200は、90度積算値lpkknkを算出する。S118にて、エンジンECU200は、ノック強度Nを算出する。
S120にて、エンジンECU200は、相関係数Kがしきい値K(1)以上であり、
かつノック強度Nが判定値VJ以上であるかを判定する。相関係数Kがしきい値K(1)以上であり、かつノック強度Nが判定値VJ以上であると(S120にてYES)、処理はS122に移される。もしそうでないと(S120にてNO)、処理はS126に移される。
S122にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生したと判定する。S124にて、エンジンECU200は、点火時期を遅角する。S126にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生していないと判定する。S128にて、エンジンECU200は、点火時期を進角する。
図24を参照して、S200にて、エンジンECU200は、α領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれるか否かを判定する。α領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれると(S200にてYES)、処理はS210に移される。α領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれると(S200にてNO)、処理はS202に移される。
S202にて、エンジンECU200は、α領域およびβ領域における強度が小さくなるように振動波形を補正する。
S210にて、エンジンECU200は、α領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であるか否かを判定する。相関係数Kがしきい値K(2)以上であると(S210にてYES)、処理はS220に移される。相関係数Kがしきい値K(2)より小さいと(S210にてNO)、処理はS212に移される。S212にて、エンジンECU200は、α領域における強度が小さくなるように振動波形を補正する。
S220にて、エンジンECU200は、β領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれるか否かを判定する。β領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれると(S220にてYES)、処理はS230に移される。β領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれると(S220にてNO)、処理はS222に移される。
S222にて、エンジンECU200は、β領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であるか否かを判定する。相関係数Kがしきい値K(2)以上であると(S222にてYES)、処理はS250に移される。相関係数Kがしきい値K(2)より小さいと(S222にてNO)、処理はS230に移される。
S230にて、エンジンECU200は、α領域およびβ領域が離間しているか否かを判定する。α領域およびβ領域が離間していると(S230にてYES)、処理はS240に移される。α領域およびβ領域が隣接していると(S230にてNO)、処理はS232に移される。
S232にて、エンジンECU200は、α領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であるか否かを判定する。相関係数Kがしきい値K(2)以上であると(S232にてYES)、処理はS250に移される。相関係数Kがしきい値K(2)より小さいと(S232にてNO)、処理はS240に移される。
S240にて、エンジンECU200は、β領域における強度が小さくなるように振動波形を補正する。
S250にて、エンジンECU200は、振動波形が補正されたか否かを判定する。振動波形が補正されていると(S250にてYES)、処理はS252に移される。振動波
形が補正されていないと(S250にてNO)、処理はS260に移される。
S252にて、エンジンECU200は、補正された振動波形の90度積算値lpkknkを算出する。
S260にて、エンジンECU200は、判定値VJを補正する。たとえば200点火サイクル毎に、判定値VJが補正される。すなわち、前回判定値VJが補正された後の点火サイクルが200未満である場合、S260を実行せずに、処理はS262に移される。
ノック占有率KCがしきい値KC(0)以上である場合、予め定められた補正量A(1)だけ小さくなるように、判定値VJが補正される。ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも小さい場合、予め定められた補正量A(2)だけ大きくなるように判定値VJが補正される。
S262にて、エンジンECU200は、90度積算値lpknkの頻度分布を作成(更新)する。すなわち、中央値VMED、標準偏差σおよびノック判定レベルVKDが設定(更新)される。その後、処理はS100に戻される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態におけるエンジンECU200の動作について説明する。
エンジン100の運転中、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角が検出される(S100)。ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、クランク角に対応させて、エンジン100の振動の強度が検出される(S102)。ノックセンサ300の出力電圧値をクランク角で5度ごとに積算した5度積算値を算出することにより、エンジン100の振動波形が検出される(S104)。
さらに、ノック検出ゲートを6等分した領域ごとに15度積算値が算出される(S106)。この15度積算値の点火サイクル間の変化量が、ノック検出ゲートを6等分した領域ごとに算出される(S108)。
一般的に、ノッキングは突発的に発生する。したがって、ノッキングが発生した場合、15度積算値の変化量が大きくなる。この特性を利用して、ノッキングが発生したと考えられるクランク角を特定するために、6つの領域のうち、検出された15度積算値の変化量がより大きいクランク角の領域が2つ特定される(S110)。さらに、探索領域内において、隣接するクランク角の強度に比べて大きく、かつそのような強度の中で最大の強度のクランク角が特定される(S112)。
このクランク角における振動がノッキングに起因して発生した振動であるかを、波形の形状に基づいて判定するため、ノック波形モデルを用いて相関係数Kが算出される(S114)。さらに、ノッキングに起因して発生した振動が振動波形に含まれるか否かを強度に基づいて判定するため、90度積算値lpkknkが算出される(S116)。90度積算値lpkknkをBGLで除算することにより、ノック強度Nが算出される(S118)。
相関係数Kがしきい値K(1)以上であり、かつノック強度Nが判定値VJ以上である場合(S120にてYES)、検出された波形の形状がノッキングによる波形の形状に類似しており、かつ振動の強度が大きいといえる。すなわち、ノッキングが発生した可能性が非常に高いといえる。この場合、エンジン100にノッキングが発生したと判定される
(S122)。ノッキングを抑制するために、点火時期が遅角される(S124)。
一方、相関係数Kがしきい値K(1)よりも小さい場合、またはノック強度Nが判定値VJよりも小さい場合、エンジン100にノッキングが発生していないと判定される(S126)。この場合、点火時期が進角される(S128)。
ところで、エンジン100もしくは車両の出荷時において、ROM202に記憶される判定値VJ(出荷時における判定値VJの初期値)には、予め実験などにより定められる値が用いられる。ところが、ノックセンサ300の出力値のばらつきや劣化などにより、エンジン100で同じ振動が生じた場合であっても、検出される強度が変化し得る。この場合、判定値VJを補正し、実際に検出される強度に応じた判定値VJを用いてノッキングが発生したか否かを判定する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、90度積算値lpkknkの頻度分布を用いて判定値VJが補正される。ところで、検出される振動波形には、吸気バルブ116が閉じる際に発生する振動等のノイズが含まれ得る。ノイズの強度と、ノッキングに起因する振動の強度との差は小さい場合がある。したがって、ノイズを振動波形から取り除く必要がある。
検出された振動波形にノイズが含まれるか否かを判定するために、15度積算値の変化量がより大きい領域として特定された2つの領域のうち、α領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれるか否かが判定される(S200)。
前述した図17に示すように、15度積算値の変化量がより大きい領域として特定された2つの領域のうち、α領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれる場合(S200にてNO)、ノイズが検出されたといえる。この場合、α領域およびβ領域における強度が小さくなるように振動波形が補正される(S202)。これにより、検出された振動波形においてノイズの影響を小さくすることができる。
α領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれると(S200にてYES)、α領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であるか否かが判定される(S210)。
相関係数Kがしきい値K(2)より小さいと(S210にてNO)、ノイズが検出されたといえる。この場合、α領域における強度が小さくなるように振動波形が補正される(S212)。
さらに、β領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれるか否かが判定される(S220)。β領域がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれる場合(S220にてYES)、ノック検出ゲートの後半分の領域においてノイズが検出された可能性がある。
この場合、ノイズを振動波形から取り除くことが好ましい。ところが、図25に示すように、ノック検出ゲートの前半分の領域において発生したノッキングに起因する振動が、ノック検出ゲートの後半分の領域において継続している場合があり得る。
ノック検出ゲートの後半分の領域において検出された振動がノッキングに起因する振動であるか否かをさらに詳細に検討するために、α領域およびβ領域が離間しているか否かが判定される(S230)。
前述した図18に示すように、2つの領域が離間していると(S230にてYES)、
ノック検出ゲートの後半分の領域内で特定されたβ領域の振動は、ノイズであるといえる。この場合、β領域における強度が小さくなるように振動波形が補正される(S240)。
前述した図19に示すように、2つの領域が隣接していると(S230にてNO)、α領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上であるか否かが判定される(S232)。すなわち、ノック検出ゲートの前半分の領域においてノッキングが発生したか否かが判定される。
相関係数Kがしきい値K(2)以上であると(S232にてNO)、ノック検出ゲートの前半分の領域においてノッキングが発生したといえる。この場合、振動波形は補正されない。
相関係数Kがしきい値K(2)より小さいと(S232にてNO)、ノック検出ゲートの前半分の領域においてノッキングは発生していないといえる。したがって、β領域の振動は、ノイズであるといえる。この場合、ノック検出ゲートの後半分の領域内で特定されたβ領域における強度が小さくなるように振動波形が補正される(S240)。これにより、ノイズのみを振動波形から精度よく取り除くことができる。
なお、図26に示すように、β領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれ(S220にてNO)、かつβ領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)以上である場合(S222にてYES)、ノック検出ゲートの前半分の領域においてノッキングが発生したといえる。したがって、振動波形は補正されない。
図27に示すように、β領域がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれ(S220にてNO)、かつβ領域を用いて算出された相関係数Kがしきい値K(2)より小さい場合(S222にてNO)、S230〜S240の処理が行なわれる。したがって、ここではそれらの詳細な説明は繰り返さない。
振動波形が補正されていると(S250にてYES)、補正された振動波形の90度積算値lpkknkが算出される(S252)。その後、ノック占有率KCがしきい値KC(0)以上であるか否かに応じて、判定値VJが補正される(S260)。
さらに、90度積算値lpknkを用いて、90度積算値lpknkの頻度分布が作成される(S262)。その結果、中央値VMED、標準偏差σおよびノック判定レベルVKDが設定される。
これにより、ノイズが除去された振動波形の90度積算値lpknkに基づいて、ノック判定レベルVKDを設定することができる。そのため、ノック判定レベルVKDの設定時におけるノイズの影響を小さくすることができる。その結果、ノイズに起因する変動量が小さいノック判定レベルVKDを得ることができる。
以上のように、本実施の形態に係るノッキング判定装置によれば、強度を積算した15度積算値の変化量がより大きい領域が2つ特定される。これにより、突発的に発生するノッキングに起因する振動もしくはノイズが現れたクランク角の領域を特定することができる。特定された領域の一方がノック検出ゲートの前半分の領域に含まれ、他方がノック検出ゲートの後半分の領域に含まれる場合、特定された2つの領域が離間するか、隣接するかに応じて、検出された振動波形が補正される。これにより、ノック検出ゲートの後半分の領域でノイズが現れた場合と、ノッキングに起因する振動がノック検出ゲートの前半分の領域および後半分の領域とにおいて連続している場合とを区別して、振動波形を補正す
ることができる。そのため、振動波形に含まれるノイズのみを精度よく取り除くように振動波形を補正することができる。この振動波形の強度に応じてノッキングが発生したか否かが判定される。これにより、ノッキングの有無を精度よく判定することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
エンジンを示す概略構成図である。 ノッキング時にエンジンで発生する振動の周波数帯を示す図である。 エンジンECUを示す制御ブロック図である。 エンジンの振動波形を示す図である。 判定値VJを定めたマップを示す図である。 エンジンECUの機能ブロック図である。 15度積算値の変化量を示す図である。 探索領域を示す図(その1)である。 探索領域を示す図(その2)である。 振動波形とノック波形モデルとを比較した図である。 ノック波形モデルを示す図である。 ノック波形モデルの面積Sを示す図である。 90度積算値lpkknkを示す図である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その1)である。 補正前の振動波形を示す図である。 補正後の振動波形を示す図である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その2)である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その3)である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その4)である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その5)である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その6)である。 90度積算値lpkknkの頻度分布を示す図である。 エンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示す図(その1)である。 エンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示す図(その2)である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その7)である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その8)である。 特定されたα領域およびβ領域を示す図(その9)である。
符号の説明
100 エンジン、104 インジェクタ、106 点火プラグ、110 クランクシャフト、116 吸気バルブ、118 排気バルブ、200 エンジンECU、202 ROM、300 ノックセンサ、302 水温センサ、304 タイミングロータ、306 クランクポジションセンサ、308 スロットル開度センサ、310 車速センサ、312 イグニッションスイッチ、314 エアフローメータ、320 補機バッテリ、400 A/D変換部、410 バンドパスフィルタ、420 積算部、500 クランク角検出部、502 強度検出部、504 波形検出部、510 15度積算値算出部、512 変化量算出部、514 領域特定部、516 クランク角特定部、518 相関係数算出部、520 90度積算値算出部、600 算出部、602 判定部、700
フィードバック補正部、701 第1判定部、702 第2判定部、703 第3判定部、710 波形補正部、712 90度積算値算出部、714 頻度分布作成部、716
判定値補正部。

Claims (12)

  1. クランク角を検出するための手段と、
    各クランク角における内燃機関の振動の強度を検出するための手段と、
    検出された強度に基づいて、クランク角についての第1の領域における振動の波形を検出するための手段と、
    前記波形において、点火サイクル間の強度の変化量がより大きいクランク角を2つ以上特定するための特定手段と、
    前記特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、前記第1の領域の一部である第2の領域に含まれ、かつ前記特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、前記第1の領域の一部であって、前記第2の領域とは異なる第3の領域に含まれる場合、前記第2の領域内で特定された第1のクランク角および前記第3の領域内で特定された第2のクランク角が離間するか、隣接するかに応じて、前記波形を補正するための補正手段と、
    前記波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを備える、内燃機関のノッキング判定装置。
  2. 前記補正手段は、前記第1のクランク角および前記第2のクランク角が離間する場合、前記第2のクランク角の強度が小さくなるように前記波形を補正するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  3. 前記補正手段は、前記第1のクランク角および前記第2のクランク角が隣接する場合、前記第1のクランク角を含む領域における前記波形の形状および前記内燃機関の振動の波形の基準として定められる波形モデルの形状の差に応じて、前記第2のクランク角の強度が小さくなるように前記波形を補正するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  4. 前記第1のクランク角を含む領域における前記波形の形状および前記波形モデルの形状の差が小さいほど大きくなるように相関値を算出するための手段をさらに備え、
    前記補正手段は、前記相関値が予め定められた相関値よりも小さい場合、前記第2のクランク角の強度が小さくなるように前記波形を補正するための手段を有する、請求項3に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  5. 前記第3の領域のクランク角は、前記第2の領域のクランク角よりも大きい、請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  6. ノッキングが発生したか否かを判定するために用いる判定値を、前記波形における強度に応じて補正するための手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記内燃機関の振動の強度および前記補正された判定値を比較した結果に応じてノッキングが発生したか否かを判定することにより、前記波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かを判定するための手段を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  7. クランク角を検出するステップと、
    各クランク角における内燃機関の振動の強度を検出するステップと、
    検出された強度に基づいて、クランク角についての第1の領域における振動の波形を検出するステップと、
    前記波形において、点火サイクル間の強度の変化量がより大きいクランク角を2つ以上特定するステップと、
    前記特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、前記第1の領域の一部で
    ある第2の領域に含まれ、かつ前記特定されたクランク角のうちのいずれかのクランク角が、前記第1の領域の一部であって、前記第2の領域とは異なる第3の領域に含まれる場合、前記第2の領域内で特定された第1のクランク角および前記第3の領域内で特定された第2のクランク角が離間するか、隣接するかに応じて、前記波形を補正するステップと、
    前記波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かを判定するステップとを備える、内燃機関のノッキング判定方法。
  8. 前記波形を補正するステップは、前記第1のクランク角および前記第2のクランク角が離間する場合、前記第2のクランク角の強度が小さくなるように前記波形を補正するステップを含む、請求項7に記載の内燃機関のノッキング判定方法。
  9. 前記波形を補正するステップは、前記第1のクランク角および前記第2のクランク角が隣接する場合、前記第1のクランク角を含む領域における前記波形の形状および前記内燃機関の振動の波形の基準として定められる波形モデルの形状の差に応じて、前記第2のクランク角の強度が小さくなるように前記波形を補正するステップを含む、請求項7に記載の内燃機関のノッキング判定方法。
  10. 前記第1のクランク角を含む領域における前記波形の形状および前記波形モデルの形状の差が小さいほど大きくなるように相関値を算出するステップをさらに備え、
    前記波形を補正するステップは、前記相関値が予め定められた相関値よりも小さい場合、前記第2のクランク角の強度が小さくなるように前記波形を補正するステップを有する、請求項9に記載の内燃機関のノッキング判定方法。
  11. 前記第3の領域のクランク角は、前記第2の領域のクランク角よりも大きい、請求項7〜10のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定方法。
  12. ノッキングが発生したか否かを判定するために用いる判定値を、前記波形における強度に応じて補正するステップをさらに備え、
    ノッキングが発生したか否かを判定するステップは、前記内燃機関の振動の強度および前記補正された判定値を比較した結果に応じてノッキングが発生したか否かを判定することにより、前記波形における強度に応じてノッキングが発生したか否かを判定するステップを含む、請求項7〜11のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定方法。
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