JP2009114920A - 内燃機関のピストン - Google Patents

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規夫 稲見
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Abstract

【課題】オイルが積極的に循環せず、あるいは、循環が不十分な場所でのスラッジ生成が抑制された内燃機関のピストンを提供する。
【解決手段】ピストンスカート部の上側に位置するピストン上部の少なくとも一部に、アルカリ性物質からなりスラッジの発生を抑制するためのスラッジ抑制層が形成されている。酸性物質が生成されやすいピストン上部3にスラッジ抑制層SLを形成することで、効率よくスラッジの発生を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のピストンに関する。
自動車用等の内燃機関において、潤滑油であるオイルの劣化に起因してスラッジが発生し、これがエンジン各部に様々な悪影響を与えることが知られている。スラッジは、オイル中に含まれるオレフィンと、ブローバイガスに含まれるNOxやSOxと、水とを主成分とし、これら主成分が熱や酸の力で反応し、スラッジプリカーサやスラッジバインダといった前駆物質を経て生成される。スラッジは視覚的には泥或いはヘドロ状の物質であり、例えば、これが内燃機関内部の通路に堆積すると通路を閉塞するといった問題を引き起こす。
特に、内燃機関内部で結露等によって生じる水と、ブローバイガス中に含まれるNOxやSOxとの反応によってできる酸性物質が、スラッジを生成する際の触媒となる。かかる酸性物質のオイルへの混入は、スラッジの生成を促進し、オイルの劣化を加速すると共に、潤滑油の各機能を低下させる。
従来、このような酸性物質の生成に対して、潤滑油に金属系清浄剤と称される添加剤を加え、オイル中に生成される酸性物質を中和し、これを以てスラッジの生成を抑制する手段が講じられている。また、弱カチオン性界面活性剤をオイルに添加し、オイルの有するスラッジの油中分散機能を増強することも行われている(例えば特許文献1参照)。
特開平9−13066号公報
ところで、上記したように、オイル中の汚れの元となる成分(酸性物質)の中和は、オイルに添加剤を加えることにより可能となるが、例えば、ピストンにおけるオイルが積極的に循環せず、あるいは、循環が不十分な場所では、NOxと水を含んだガスが燃焼室から漏れ出て発生する硝酸を充分に中和できず、この硝酸によるスラッジ生成が進み、オイルが劣化する可能性がある。特に、ランド部にスラッジが生成されると、このスラッジがシリンダボアを傷つける可能性がある。また、リング溝にスラッジが生成されると、リングの正常な動きが妨げられ、ブローバイガス量が増大する可能性がある。さらに、オイル戻し穴にスラッジが堆積すると、当該穴がつまり、オイルの消費量が増大する可能性がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、オイルが積極的に循環せず、あるいは、循環が不十分な場所でのスラッジ生成が抑制された内燃機関のピストンを提供することにある。
本発明に係る内燃機関のピストンは、ピストンスカート部の上側に位置するピストン上部の少なくとも一部に、アルカリ性物質からなりスラッジの発生を抑制するためのスラッジ抑制層が形成されている、ことを特徴とする。
上記構成において、前記スラッジ抑制層は、トップランド及びトップランド溝に形成されている、構成を採用できる。
上記構成において、前記スラッジ抑制層は、ピストン本体に形成されたオイル戻し穴及びオイルリングに形成されたオイル戻し穴に形成されている、構成を採用できる。また、前記オイル戻し穴に形成された前記スラッジ抑制層は、燃焼室側がオイルパン側よりも厚く形成されている、構成を採用できる。
本発明によれば、オイルが積極的に循環せず、あるいは、循環が不十分な場所でのスラッジ生成が抑制された内燃機関のピストンが得られる。
以下、本発明の好適一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る内燃機関のピストンの構造を示す図であって、図1はピストンの正面図であり、図2は図1のA−A線方向の断面図である。
ピストン1は、一般的には、全体がアルミニウムをベースとする合金にて形成されている。このピストン1は、図示しないシリンダボアの内周面に対して摺接し得るピストンスカート部2、このピストンスカート部2の上側に位置するピストン上部3等から構成されている。
ピストン上部3は、その外周部に、上端側から順に、第1ランド溝4、第2ランド溝5、及び、オイルリング溝6が形成され、これら第1ランド溝4、第2ランド溝5、及び、オイルリング溝6により、環状に形成された、トップランド7、セカンドランド8、及びサードランド9が画定されている。
第1ランド溝4及び第2ランド溝5には、図示しないピストンリングがそれぞれ装着される。
オイルリング溝6には、例えば、図2に示すような、オイルリング20が装着される。
また、オイルリング溝6には、図1及び図2に示すように、ピストン1の外周面と内部とを連通する複数のオイル戻し穴10が形成されている。
ここで、上記のように構成されるピストン上部3には、炭酸カルシウム等のアルカリ性物質からなりスラッジの発生を抑制するためのスラッジ抑制層SLが全面的に形成されている。スラッジ抑制層SLは、例えば、炭酸カルシウムを塗布することにより形成され、第1ランド溝4、第2ランド溝5、及び、オイルリング溝6の表面と、トップランド7、セカンドランド8、及びサードランド9の表面とに形成されている。
また、スラッジ抑制層SLは、図2に示すように、ピストン1のオイル戻し穴10の内周面及びオイルリング20に形成されたオイル戻し穴21の内周面にも形成されている。オイル戻し穴10、21に形成されたスラッジ抑制層SLは、図2に示すように、燃焼室側がオイルパン側よりも厚く形成されている。
次に、上記構成のピストン1における作用について説明する。
ピストン1が内燃機関に内蔵されて使用される状態において、ピストン上部3には、ブローバイガス、換気空気、水分等が多く、さらに、オイル及び燃料が存在する。このため、ピストン上部3は、スラッジが生成されやすい条件下にある。さらに、ピストン上部3は、燃焼室に近いことから温度が高く、化学反応が起こりやすい条件下にあるため、ピストン上部3においては、スラッジの原因となる酸性物質が発生しやすい。特に、冷間始動時から暖機過程においては、オイルの粘度が高い、オイルポンプの吐出量が少ない等の理由から、オイルの循環量が少なく、スラッジが発生しやすい。また、エンジン停止時においては、温度低下に伴い、クランクケース内に残った水分が凝縮して水滴となり、同じくクランクケース内に残ったNOxと反応して硝酸が発生し、シリンダボアや第1ランド溝4、第2ランド溝5、オイルリング溝6、オイル戻し穴10、21に残ったオイルと反応してスラッジが発生する可能性がある。
本実施形態では、ピストン上部3に全面的にスラッジ抑制層SLを形成することにより、第1ランド溝4、トップランド7等で発生した酸性物質を最初に中和し、スラッジの発生を効果的に抑制する。特に、NOxは、燃焼室からのブローバイガス中に多く存在するため、ピストン1の周辺に存在する多くのNOxから生成される硝酸がスラッジ抑制層SLにより効率良く中和される。これにより、ピストン上部3において、スラッジが高温に曝されて硬化し、ピストンリングの正常な動きを妨げることを有効に抑制できる。
また、オイル戻し穴10、21は、ボア壁より掻き落としたオイルをクランクケース内に戻す役割を果たすため、ボアやランドに溜まった酸性物質が集まりやすいが、このオイル戻し穴10、21にスラッジ抑制層SLを形成することにより、酸性物質を効率的に中和することができ、スラッジ発生を効果的に抑制できる。
さらに、オイル戻し穴10、21のスラッジ抑制層SLを燃焼室側がオイルパン側よりも厚くなるように形成することにより、オイルの循環が途絶えたときに、スラッジ抑制層SLを覆っていたオイルが減少しても中和反応が効率良く行われる。
上記実施形態では、スラッジ抑制層SLをピストン上部3に全面的に形成した場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、第1ランド溝4、トップランド7、オイル戻し穴10、21等に部分的に形成しても同様の効果が得られる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関のピストンの側面図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の部分組立斜視図である。
符号の説明
1…ピストン
2…ピストンスカート部
3…ピストン上部
4…第1ランド溝
5…第2ランド溝
6…オイルリング溝
7…トップランド
8…セカンドランド
9…サードランド
10…オイル戻し穴
20…オイルリング
21…オイル戻し穴
SL…スラッジ抑制層

Claims (4)

  1. ピストンスカート部の上側に位置するピストン上部の少なくとも一部に、アルカリ性物質からなりスラッジの発生を抑制するためのスラッジ抑制層が形成されている、ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  2. 前記スラッジ抑制層は、トップランド及びトップランド溝に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストン。
  3. 前記スラッジ抑制層は、ピストン本体に形成されたオイル戻し穴及びオイルリングに形成されたオイル戻し穴に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストン。
  4. 前記オイル戻し穴に形成された前記スラッジ抑制層は、燃焼室側がオイルパン側よりも厚く形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のピストン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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