JP2009114532A - マグネシウム合金材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マグネシウム合金材の製造に際し、容易かつ効果的に結晶粒を微細化して強度などを向上させる。
【解決手段】Alを含有するマグネシウム合金溶湯20中に一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスを、好適にはマグネシウム合金溶湯量に対し、炭素換算量で0.08〜0.8質量%を吹き込んでマグネシウム合金材を製造する。結晶粒微細化の核となるAl4C3がマグネシウム合金溶湯中に形成され、しかも該Al4C3は溶湯状態で長時間保持しても維持されるので、安定して微細な結晶粒を有するマグネシウム合金材を容易に得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】Alを含有するマグネシウム合金溶湯20中に一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスを、好適にはマグネシウム合金溶湯量に対し、炭素換算量で0.08〜0.8質量%を吹き込んでマグネシウム合金材を製造する。結晶粒微細化の核となるAl4C3がマグネシウム合金溶湯中に形成され、しかも該Al4C3は溶湯状態で長時間保持しても維持されるので、安定して微細な結晶粒を有するマグネシウム合金材を容易に得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、結晶粒が微細化されたマグネシウム合金材の製造方法に関するものである。
マグネシウム合金の比重はアルミニウムの2/3、鋼の1/4であり、実用合金中で最も軽く、切削性、振動吸収性、耐くぼみ性、比強度に優れている。さらに、プラスチックに比べて熱伝導性、電磁シールド性、リサイクル性に優れている。そのため、ノートパソコンやモバイル品の筐体に、そして自動車部品などに使用されている。マグネシウム合金としてはMg−Al−Zn系とMg−Al系が主であり、前者ではAZ31、AZ41、AZ61、AZ91が、後者ではAM60、AM80などが知られている。これら合金を、そのまま溶解、鋳造、凝固させただけでは平均結晶粒サイズが大きくなり、引張強度が低下する。また、マグネシウム合金はAl添加量が増えるにしたがって偏析を生じやすくなるが、そういった鋳造欠陥も生じやすい。そのため、結晶粒を微細化して機械的性質、健全性を向上させている。
マグネシウム合金の結晶粒を微細化する方法としては、合金組成にアルミニウムを含む場合は、加熱処理や炭素の添加が一般的である。また、それを含まない場合にはジルコニウムの添加が有効であることが知られている。
上記加熱処理法は、アルミニウム含有のマグネシウム合金溶湯を850−880℃にまで加熱した後、150℃/min以上の冷却速度で鋳造温度まで冷却し、直ちに鋳造するものである。炭素添加に関しては、ヘキサクロロエタン(C2Cl6)やヘキサクロルベンゼン(C6Cl6)などをアルミニウム含有マグネシウム合金溶湯中に添加し、凝固させる手法が一般的である。また、CaCN2を添加する方法も提案されている(例えば特許文献1)。
特開平9−279286号公報
上記加熱処理法は、アルミニウム含有のマグネシウム合金溶湯を850−880℃にまで加熱した後、150℃/min以上の冷却速度で鋳造温度まで冷却し、直ちに鋳造するものである。炭素添加に関しては、ヘキサクロロエタン(C2Cl6)やヘキサクロルベンゼン(C6Cl6)などをアルミニウム含有マグネシウム合金溶湯中に添加し、凝固させる手法が一般的である。また、CaCN2を添加する方法も提案されている(例えば特許文献1)。
しかし、上記加熱処理法は、活性なマグネシウム合金溶湯を非常に高温にまで加熱するため、溶湯が発火しやすくなるとともに、ドロス発生量が増加し、鋳造時にそれら介在物を巻き込みやすくなるといった問題を生じる。また、炭素添加に関しては、微細化以外に脱ガス効果もあり有効な微細化剤であるが、鋳造中に塩素ガスが発生し、現在ではいずれも環境有害物質に指定され使用することができない。さらには、CaCN2を精錬用フラックスと同重量混合し、添加する方法もあるが、微細化剤の保管方法、保管期間に制約があり、その取り扱いは難しい。これらの他に、塩化鉄添加による結晶粒微細化もあるが、塩素のほかにマグネシウム合金の耐食性に害を及ぼすFeが混入するため、実用的ではない。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、マグネシウム合金の微細化を効果的かつ容易に行うことができ、溶湯状態で長時間保持しても微細な結晶粒が維持されるマグネシウム合金材の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明のマグネシウム合金材の製造方法のうち、第1の本発明は、Alを含有するマグネシウム合金溶湯からマグネシウム合金材を溶製する際に、前記マグネシウム合金溶湯中に一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスを吹き込むことを特徴とする。
第2の本発明のマグネシウム合金材の製造方法は、前記第1の本発明において、前記一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスは、前記マグネシウム合金溶湯に対し、炭素換算量で0.08〜0.8質量%を吹き込むことを特徴とする。
本発明によれば、マグネシウムは非常に活性であるため、下記式に示すように、その溶湯は、高温中で二酸化炭素または一酸化炭素と反応し、酸化マグネシウムを形成する。そのときに、炭素が溶湯中に遊離する。遊離した炭素の一部は、溶湯中のアルミニウム成分と反応し、結晶粒微細化の核(Al4C3)を形成するものと思われる。これを核として凝固に際し、微細な結晶粒が形成される。また、二酸化炭素を使用したときに生成される一酸化炭素は、一部は排ガスとして炉外に排出されるものの、残りは下記式に示すように更にマグネシウム溶湯と反応し、一酸化炭素から酸素がマグネシウムに奪われて酸化マグネシウムが形成され、上記と同様に遊離炭素が形成される。
Mg + CO → MgO + C
2Mg + CO2 → 2MgO + C
Mg + CO2 → MgO + CO
2Mg + CO2 → 2MgO + C
Mg + CO2 → MgO + CO
なお、上記一酸化炭素や二酸化炭素の吹き込みでは、溶湯量を基準にして炭素換算量で0.08〜0.8質量%のガスを吹き込むのが望ましい。0.08質量%未満では、結晶粒微細化の核(Al4C3)を十分に形成することが難しく、0.8質量%を超えるとその微細化の効果は飽和する。
一酸化炭素や二酸化炭素の吹込みでは、マグネシウム合金溶湯と反応しない窒化珪素やSUS403などの吹き込みパイプを用いるのが望ましい。該吹き込みパイプ先をマグネシウム合金溶湯底部に沈め、望ましくは溶湯を攪拌しながら、溶湯の全域にガスが行き渡るように反応させることが好ましい。そのときの流量は、上記吹き込み量になるように、1L/minから30L/minで、吹込み時間は、5min〜30minで行なうのが望ましい。
一酸化炭素や二酸化炭素の吹込みでは、そのときの溶湯温度は液相線温度以上の高い温度範囲で行なうのが望ましい。一酸化炭素や二酸化炭素の吹込みは、半溶融状態では、ガス成分と材料との反応領域が限られてしまうことから、有効に炭素成分を取り込むことができず、また、液相線温度よりも200℃以上高すぎると溶湯が発火しやすくなるため有効でない。
また、マグネシウム合金溶湯は、不活性ガス雰囲気中で溶解炉などで溶解するのが望ましい。不活性ガス流入は溶湯の発火を防止することを目的として用いられる。不活性ガスは一般的には、SF6、HFC−134a、SO2などをCO2、N2等のキャリヤガスと混合して使用するものである。
上記吹き込みに伴って、溶湯をそのまま鋳造させても良く、鋳造法としては、重力鋳造法、ダイカスト法、高圧鋳造法、連続鋳造、連続鋳造圧延などが挙げられる。
本発明が適用されるマグネシウム合金の組成は、Alを含有している合金でそれ以外の組成に関し、本発明としては特に限定をするものではなく、種々の組成のマグネシウム合金に適用することができる。その中の好適な組成例として以下のものを挙げることができる。続いて該組成における各成分の規定理由を説明する。なお、以下の含有量はいずれも質量%で示されている。
好適組成例
2〜11%のAlと0.1〜0.5%のMnを必須元素として含み、必要に応じて、0.02〜1.0%のSr、0.2〜8%のZn、0.4〜1.0%のCaのうち1種類以上を含み、残部がMgおよび不可避不純物からなる。
2〜11%のAlと0.1〜0.5%のMnを必須元素として含み、必要に応じて、0.02〜1.0%のSr、0.2〜8%のZn、0.4〜1.0%のCaのうち1種類以上を含み、残部がMgおよび不可避不純物からなる。
Al:2〜11%
Alは、2〜11%の範囲内で含有されていることが好ましく、強度増加の目的では、3〜9%の範囲内で添加されていることがより好ましい。Alは、鋳造性、強度等の機械的性質および耐食性の向上を目的として積極的に添加されるものであるが、Alの含有量が11%を超えると、強度増加は飽和する。また、Alの含有量が2%未満では、十分な鋳造性、強度および耐食性が得られない。また、本願の効果が薄くなる。
Alは、2〜11%の範囲内で含有されていることが好ましく、強度増加の目的では、3〜9%の範囲内で添加されていることがより好ましい。Alは、鋳造性、強度等の機械的性質および耐食性の向上を目的として積極的に添加されるものであるが、Alの含有量が11%を超えると、強度増加は飽和する。また、Alの含有量が2%未満では、十分な鋳造性、強度および耐食性が得られない。また、本願の効果が薄くなる。
Mn:0.1〜0.5%
Mnは、0.1〜0.5%の範囲内で含有されていることが好ましい。Mnは、耐食性を低下させる元素の影響を緩和する効果を有するものである。すなわち、Mnを添加することによって、耐食性を低下させる不純物元素であるFeの影響を緩和することができ、上記の範囲内で含有させることによって、その効果を最も発揮することができる。0.5%を超えて含有するとその効果は飽和する。
Mnは、0.1〜0.5%の範囲内で含有されていることが好ましい。Mnは、耐食性を低下させる元素の影響を緩和する効果を有するものである。すなわち、Mnを添加することによって、耐食性を低下させる不純物元素であるFeの影響を緩和することができ、上記の範囲内で含有させることによって、その効果を最も発揮することができる。0.5%を超えて含有するとその効果は飽和する。
Sr:0.02〜1.0%
Srは、0.02〜1.0%の範囲内で含有されることが好ましい。Srは、マグネシウムとの原子半径差が大きいことから、わずかな固溶においてもその固溶硬化の影響が大きい。また、AlとAl−Sr系の化合物を形成し、強度の増加がはかれる。更に、Srにはマグネシウム合金溶湯の表面張力を低下させる作用があり、その結果、溶湯の流動性が改善される。Srが0.02%未満では、強度の増加が得られず、1.0%を超えても、その強度は飽和する。
Srは、0.02〜1.0%の範囲内で含有されることが好ましい。Srは、マグネシウムとの原子半径差が大きいことから、わずかな固溶においてもその固溶硬化の影響が大きい。また、AlとAl−Sr系の化合物を形成し、強度の増加がはかれる。更に、Srにはマグネシウム合金溶湯の表面張力を低下させる作用があり、その結果、溶湯の流動性が改善される。Srが0.02%未満では、強度の増加が得られず、1.0%を超えても、その強度は飽和する。
Zn:0.2〜8%
Znは、0.2〜8%の範囲内で含有されていることが好ましい。Znは、Alと同様に、鋳造性と強度等の機械的性質の向上に寄与するものであるが、Znの含有量が8%を超えると、鋳造性が低下する。また、Znの含有量が0.2%未満では、強度が低下することがある。
Znは、0.2〜8%の範囲内で含有されていることが好ましい。Znは、Alと同様に、鋳造性と強度等の機械的性質の向上に寄与するものであるが、Znの含有量が8%を超えると、鋳造性が低下する。また、Znの含有量が0.2%未満では、強度が低下することがある。
Ca:0.4〜1.0%
Caは、溶湯に難燃性を付与する効果があると共に、鋳造品の結晶粒微細化に効果があり、また、耐力を飛躍的に増加させる。0.4%未満の含有では、難燃性が十分に付与されない。また、1.0%を超えて含有する場合には、CaとCO2との反応が盛んになり、耐食性に害を及ぼす介在物を形成する。よって、0.4〜1.0%が好ましい。
Caは、溶湯に難燃性を付与する効果があると共に、鋳造品の結晶粒微細化に効果があり、また、耐力を飛躍的に増加させる。0.4%未満の含有では、難燃性が十分に付与されない。また、1.0%を超えて含有する場合には、CaとCO2との反応が盛んになり、耐食性に害を及ぼす介在物を形成する。よって、0.4〜1.0%が好ましい。
以上説明したように、本発明のマグネシウム合金材の製造方法によれば、マグネシウム合金溶湯中に一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスを吹き込んでマグネシウム合金材を製造するので、結晶粒微細化の核となるAl4C3が十分に形成され、しかも該Al4C3は溶湯状態で長時間保持しても維持されるので、安定して微細な結晶粒を有するマグネシウム合金材を得ることができる。
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
好適には、2〜11%のAlと0.1〜0.5%のMnを必須元素として含み、必要に応じて、0.02〜1.0%のSr、0.2〜8%のZn、0.4〜1.0%のCaのうち1種類以上を含み、残部がMgおよび不可避不純物からなる組成を有するマグネシウム合金を溶解炉1内で溶解し、マグネシウム合金溶湯20を得る。
好適には、2〜11%のAlと0.1〜0.5%のMnを必須元素として含み、必要に応じて、0.02〜1.0%のSr、0.2〜8%のZn、0.4〜1.0%のCaのうち1種類以上を含み、残部がMgおよび不可避不純物からなる組成を有するマグネシウム合金を溶解炉1内で溶解し、マグネシウム合金溶湯20を得る。
溶解炉1は、炉底に先端が伸張するガス吹き込みパイプ2を備えており、該吹き込みパイプ2は、マグネシウム合金溶湯によって容易に損傷しない窒化珪素やSUS材などの材質で構成され、溶解炉1の外部から一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスが供給されるようになっている。また、溶解炉1の上部には、溶解炉1の上部に伸張する不活性ガス導入管3が設けられており、溶解炉1の天蓋1aに排ガス管4が設けられている。また、溶解炉1の外部近傍にはスターラー5が設けられており、電磁誘導によって溶解炉1内の溶湯を非接触で撹拌することができる。
溶解炉1では、不活性ガス導入管3から不活性ガスを導入しつつ、マグネシウム合金の溶解によってマグネシウム合金溶湯20を得る。溶解炉1の排ガスは排ガス管4から排出して溶解炉1内を不活性ガス雰囲気にする。また、マグネシウム合金溶湯20が、液相線温度以上になると、ガス吹き込みパイプ2から一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスを、1L/minから30L/minの流量で、5分〜30分の吹込み時間で吹き込む。吹き込み総量は、好適には、マグネシウム合金溶湯量に対し、炭素換算量で0.08〜0.8質量%とする。また、このガス吹き込みに際しては、スターラー5を動作させて溶解炉1内でマグネシウム合金溶湯20を撹拌する。
マグネシウム合金溶湯20では、ガスの吹き込みと上記撹拌によって、炭素を含むガスが溶湯中に行き渡り、マグネシウムとの反応によって遊離炭素が形成され、微細結晶粒の核となるAl4C3が形成される。この、マグネシウム合金溶湯を、重力鋳造などによって鋳造させると、前記Al4C3によって微細な結晶粒が生成され、微細結晶を有するマグネシウム合金材が得られる。
AZ31マグネシウム合金25kgを、1%SF6+CO2(吹込み量:1000mL/min)の不活性ガス雰囲気中で溶解した。該合金地金(液相線温度:630℃)が溶落した後に、溶湯温度720℃でArガスにより脱ガス処理(ガス吹込み:10min)を実施し、10min沈静化した後に、溶湯表面に発生したドロスを全て除去した。その後、150℃に加熱した、サイズ:200mm長×30mm幅×40mm高さの舟形に鋳造を行ない、CO2バブリング無しの比較材を作製した。次に、CO2を5L/分の流量で10分溶湯中に吹込み、その後、鋳造を行なった。なお、CO2のマグネシウム合金溶湯量に対する総吹き込み量は、0.107質量%であった。
その後、溶湯を清浄化した後に鋳造を行なった。作製した各サンプルの鋳造条件の内訳を表1に示す。
その後、溶湯を清浄化した後に鋳造を行なった。作製した各サンプルの鋳造条件の内訳を表1に示す。
また、合金中に含まれる炭素量は以下に示すように炭素分析装置にて赤外線吸収法で実施した。
装置:炭素分析装置CS−444(LECO製)
分析方法/燃焼−赤外線吸収法
準拠規格/JIS Z2615金属材料中炭素定量方法通則
JIS G1211鉄及び鋼−炭素定量方法
試験方法は、予め坩堝を1200℃に加熱保持して、不純物としての炭素を揮発・除去した後に、試料を投入し、大気中で1500℃にまで加熱させる。試料中の炭素成分は遊離して、大気中の酸素と反応し、COもしくはCO2に変化する。そこに一定量の赤外線を投射し、CO、CO2に吸収される赤外線量を測定することで炭素量の定量化を行なう。上記、3試料の炭素量の定量分析結果を表2に示す。
装置:炭素分析装置CS−444(LECO製)
分析方法/燃焼−赤外線吸収法
準拠規格/JIS Z2615金属材料中炭素定量方法通則
JIS G1211鉄及び鋼−炭素定量方法
試験方法は、予め坩堝を1200℃に加熱保持して、不純物としての炭素を揮発・除去した後に、試料を投入し、大気中で1500℃にまで加熱させる。試料中の炭素成分は遊離して、大気中の酸素と反応し、COもしくはCO2に変化する。そこに一定量の赤外線を投射し、CO、CO2に吸収される赤外線量を測定することで炭素量の定量化を行なう。上記、3試料の炭素量の定量分析結果を表2に示す。
表2に示されるように、CO2バブリングを行ったサンプルは、効果的に炭素が含有されていた。また、作製した試料の結晶粒組織を光学顕微鏡によって観察した。その結果、CO2バブリングを行っていないサンプルNo.1の平均結晶粒サイズは、820μmであり、CO2バブリングを行ったサンプルNo.2は平均結晶粒サイズが72μmであり、CO2の吹き込みによって結晶粒が効果的に微細化されていることが確認された。
1 溶解炉
2 ガス吹き込みパイプ
3 不活性ガス導入管
4 排ガス管
2 ガス吹き込みパイプ
3 不活性ガス導入管
4 排ガス管
Claims (2)
- Alを含有するマグネシウム合金溶湯からマグネシウム合金材を溶製する際に、前記マグネシウム合金溶湯中に一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスを吹き込むことを特徴とするマグネシウム合金材の製造方法。
- 前記一酸化炭素または二酸化炭素もしくはこれらの混合ガスは、前記マグネシウム合金溶湯に対し、炭素換算量で0.08〜0.8質量%を吹き込むことを特徴とする請求項1に記載のマグネシウム合金材の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007291620A JP2009114532A (ja) | 2007-11-09 | 2007-11-09 | マグネシウム合金材の製造方法 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009114532A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014124668A (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | マグネシウム合金の鋳造材の製造方法、マグネシウム合金の鋳造材、マグネシウム合金の展伸材、およびマグネシウム合金の成形品 |
CN112853133A (zh) * | 2020-12-30 | 2021-05-28 | 贵州华科铝材料工程技术研究有限公司 | 一种c元素添加在高强铝合金材料中的制备方法 |
CN113265553A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-08-17 | 哈尔滨工业大学 | 一种镁合金石墨烯变质剂及其制备方法和应用 |
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2007
- 2007-11-09 JP JP2007291620A patent/JP2009114532A/ja not_active Withdrawn
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