JP2009114473A - 材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コイル内全域において優れた深絞り性を有する冷延鋼板及び溶融亜鉛メッキ鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.0010〜0.0025%、Si:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.001〜0.015%、S:0.001〜0.01%、Al:0.005〜0.05%、N:0.001〜0.003%を含み、Ti及びNbの1種以上をTi:0.01〜0.05%、Nb:0.005〜0.02%の範囲で含み、残部Fe及び不可避的不純物からなるスラブを加熱、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍を行って冷延鋼板を製造するに際し、熱間圧延が連続して実施される熱延スタンド列における最終スタンドより1、2段前のスタンドにおいて、(Ar3変態点+20℃)以上の温度域で30%未満の圧下率で仕上圧延を終了した後、0.1s未満で冷却を開始し、冷却速度を平均で150℃/s以上として最終スタンドまでを連続的に冷却する際に、最終スタンドにおける出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下とし、650〜750℃で巻取る。
【選択図】図2

Description

本発明は、極低炭素冷延鋼板及び溶融亜鉛メッキ鋼板の深絞り性において、幅方向及び長手方向の材質変動を抑制するため、熱間圧延工程における圧延条件と冷却条件を規定することにより、コイル内全域において優れた深絞り性を有する冷延鋼板及び溶融亜鉛メッキ鋼板の製造方法に関わるものである。
とくに優れた深絞り性を有する冷延鋼板の製造方法として、特開平5−112831号公報に記載された製造方法が知られている。すなわち、熱間圧延工程における仕上圧延最終圧下率を30%以上とし、熱間圧延直後からの冷却開始による急速冷却で、IF鋼の熱延板組織を細粒とし、冷延板のr値を向上させる技術が開示されている。しかし、最終仕上スタンドで30%以上の圧下を加えることは、板厚精度を悪化させる。また、最終仕上スタンド後面には、温度計や板厚測定器等の計器類が設置されているため、冷却装置が最終スタンドからある程度の距離をおいて設置する必要があることから、とくに通板速度が遅い圧延トップ部分においては、十分に微細な組織が得られない。また、材質バラツキを低減する配慮はなされていない。
また、プレス成形性に優れ且つコイル内でのプレス成形性の変動の少ない深絞り用冷延鋼板の製造方法として、特開2001−115213号公報に記載されているように、仕上圧延機最終スタンドでの圧延終了後、ランナウトでの冷却を0.1秒超1.0秒未満のうちに開始する技術として開示されている。仕上圧延最終スタンドでの圧延後に冷却を開始することにより、熱延板の組織微細化を図るものであるが、最終スタンド直後には、種々の計器類が配備されていることを考慮し、仕上圧延後の冷却は0.1秒超となっているため、熱延板段階での結晶粒微細化が不十分になる。そのため、実施例に記載されている材質を得るためには、焼鈍温度を850℃と高くせざるを得なかったものと考えられ、連続焼鈍工程での生産性を高めるためにより低温での焼鈍を実施する場合には、十分な材質が得られない。
さらに、極低炭素熱延鋼帯の製造方法とその製造装置として、特許第3911952号には、TiやNbを添加していないC:10〜15ppmを含む極低炭素鋼について、最終仕上圧延の圧下率を30%未満とし、その圧延後の冷却開始時間と温度降下量を規定することにより、熱延板における結晶粒度番号で8番以下となる製造方法が開示されている。しかし、TiやNbが添加されていないことから、当該方法によって得られた熱延鋼板を使用しても、熱延板段階で鋼中に存在する固溶C及びTiを完全に固定することは不可能であると言わざるを得ない。すなわち、鋼中に含まれるC及びNの変動に伴い深絞り性も変動することから、高い深絞り性を付与するための技術とは言えず、とくに幅方向の材質バラツキを低減する配慮はなされていない。
一方、熱間圧延工程での組織微細化を図る手段として、特許第3705233号に仕上スタンド間での冷却による方法が開示されている。実施例として最終スタンドと1段前のスタンド間で冷却を実施することが示されている。しかし、材質に対する作用効果の記載がない。
特開2001−326727号公報及び特開2001−318728号公報には、最終パス前の2パスの合計圧下率と最終パス圧下率を規定し、形状性及び加工性に優れ、異方性の小さい冷延鋼板の製造方法が開示されている。しかし、本発明で開示したコイル内の材質変動として、とくに幅方向のバラツキに対する配慮がなく、冷却開始時間についても、仕上圧延終了後の冷却開始時間が0.1秒以上と規定されているため、熱延板結晶粒の微細化が不十分となることから、Δrが大きくなっている。
深絞り用冷延鋼板及び加工性や形状に優れた冷延鋼板の製造方法として、特許第3046145号公報及び特許3046146号公報に開示された製造方法が知られている。しかし、いずれも最終圧下率を30%以上として圧延することを特徴としており、板厚精度を悪化させる。また、材質バラツキを低減する配慮がなされていない。
特開平5−112831号公報 特開2001−115213号公報 特許第3911952号公報 特許第3705233号公報 特開2001−316727号公報 特開2001−316728号公報 特許3046145号公報 特許3046146号公報
これまで深絞り性の優れた冷延鋼板及び溶融亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法として、熱延仕上温度や仕上圧延後の冷却条件が検討されてきた。しかし、コイル内での材質変動という視点において、仕上熱延温度と、仕上熱延スタンド列におけるスタンド間での冷却条件を規定した技術が確立されているとは言い難い。また、生産性を向上させるためには、冷延・焼鈍(メッキ)工程における負荷(例えば冷延圧下率の低減や焼鈍温度の低温化等)を低減させることが強く求められている。
そこで、本発明者らはこうした実情に鑑み、仕上熱延スタンド列における熱延条件と、仕上熱延終了後の冷却熱間圧延工程における圧延条件と冷却条件に着目し、仕上温度の高温化と仕上圧延終了後に施される冷却条件を適切に実施することにより、冷延鋼板及び溶融亜鉛メッキ冷延鋼板において、材質バラツキの極めて小さい深絞り性を付与する技術として、本発明を完成させた。
その要旨は以下の通りである。すなわち、
(1)質量%で、C:0.0010〜0.0025%、Si:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.001〜0.015%、S:0.001〜0.01%、Al:0.005〜0.05%、N:0.001〜0.003%を含みかつ、Ti及びNbのうち1種以上をそれぞれTi:0.01〜0.05%、Nb:0.005〜0.02%の範囲で含み、残部Fe及び不可避的不純物からなるスラブを加熱、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍を行って冷延鋼板を製造するに際し、前記熱間圧延が連続して実施される熱延スタンド列における最終スタンドより2段あるいは1段前のスタンドにおいて、(Ar3変態点+20℃)以上の温度域で30%未満の圧下率で仕上圧延を終了した後、0.1s未満で冷却を開始し、冷却速度を平均で150℃/s以上として最終スタンドまでを連続的に冷却する際に、最終スタンドにおける出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下とし、650〜750℃で巻取ることを特徴とする材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法。
(2)質量%で、C:0.0010〜0.0025%、Si:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.001〜0.015%、S:0.001〜0.01%、Al:0.005〜0.05%、N:0.001〜0.003%を含みかつ、Ti及びNbのうち1種以上をそれぞれTi:0.01〜0.05%、Nb:0.005〜0.02%の範囲で含み、残部Fe及び不可避的不純物からなるスラブを加熱、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍を行って冷延鋼板を製造するに際し、前記熱間圧延が連続して実施される熱延スタンド列における最終スタンドより2段あるいは1段前のスタンドにおいて、(Ar3変態点+20℃)以上の温度域で30%未満の圧下率で仕上圧延を終了した後、0.1s未満で冷却を開始し、冷却速度を平均で150℃/s以上として最終スタンドまでを連続的に冷却する際に、最終スタンドにおける出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下とし、最終スタンドにおいて10%以下の圧下を付与しかつ、出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下とし、650〜750℃で巻取ることを特徴とする材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法。
(3)前記スラブは、さらにB:0.0002〜0.001%を含む(1)及び(2)に記載の材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法。
本発明により、材質バラツキの極めて小さいとくに自動車用鋼板と使用される深絞り性に優れた冷延鋼板及び溶融亜鉛メッキ冷延鋼板を提供するものである。
まず、本発明を完成させるに至った実験について説明する。
本発明者らは、質量%で、0.0016C−0.05Si−0.08Mn−0.037Tiの成分を有する板厚:35mmの実機粗圧延材を使用し、図1に示す実験室規模の熱延機を使用した圧延実験を行った。1100℃に再加熱後、圧延スケジュール:35→21→13→7→5→4mmとして圧延を行った。仕上温度:920〜970℃として熱間圧延を実施した。冷却条件によっては最終圧延後の温度測定が困難となることから、最終圧延前の入り側温度により仕上出側の温度(仕上温度)を調整した。冷却実験は、ロール近接領域から配置したスプレーノズルを使用し、開くノズルの位置により冷却開始時間を変化させるとともに、水量密度の調整により冷却速度を変化させた。続いて700℃まで冷却を実施した後、700℃に加熱した保温炉に装入し、その温度で1時間の保定を行った後、炉冷にて100℃以下の温度域まで冷却した。その熱延板のL断面について、1/4厚部分の結晶粒径について、ASTMによる粒度番号を測定した。仕上温度:965℃における冷却開始時間の影響を図2に示す。なお、冷却速度は200℃/sとした。冷却開始時間が圧延後0.1s未満では、ASTM−No.で8番以上となるが、0.1s以上になると冷却開始時間が遅くなるに伴い、ASTM−No.が8番より小さくなる。また、図3には仕上温度の影響を示すが、現行条件(冷却開始:1.5s、冷却速度:40℃/s)では、いずれの仕上温度においてもASTM−No.で7番より小さく、仕上温度が高くなると著しくASTM−No.が小さくなる。一方、冷却開始時間を0.04sとした場合(冷却速度:200℃/s)には、仕上温度の影響が小さくなり、いずれの仕上温度においてもASTM−No.で8番以上の粒度番号が得られる。なお、Ar3点は加工フォーマスターによる変態点の測定より、910℃と見積もられた。さらに、冷却速度の影響については、図4に、仕上温度:965℃、冷却開始時間を0.01及び0.04秒とした場合について、冷却速度の影響を示す。冷却速度が150℃/s以上となると安定してASTM−No.で8番より大きな粒度番号は得られることが知見された。
こうした実験事実をもとに本発明を完成させるに至った。
以下に本発明の限定理由について説明する。
Cは、本発明において重要な役割を果たす元素であり、とくに深絞り性に与える影響が大きい。したがって、少ない方が好ましいが、0.001%より下げる場合には製鋼段階での負荷が高くなるばかりか、仕上圧延後の急冷時に、温度勾配による異常粒成長が生じやすくなり、本発明における冷却機能が発揮できず、熱延板での組織微細化が不十分となり、かえってr値が低下し、深絞り性が劣化する。一方、0.0025%を超えると、後述するTiあるいはNb添加量が多くなり、再結晶温度の上昇を招き、r値を低下させる原因となるため、これを上限とする。
Siは、より優れた深絞り性を付与するためには添加されない方が好ましく、0.1%を上限とする。一方、過度に低下させることは製鋼工程での負荷が高くなるため、0.01%を下限とする。
Mnもより優れた深絞り性を付与するためには添加されない方が好ましいことから、0.15%を上限とする。しかし、0.05%未満になると、Sの固定が不十分となり、熱間圧延での割れ発生の原因となるため、これを下限とする。
Pもより優れた深絞り性を付与するためには添加されない方が好ましいため、0.015%を上限とする。一方、0.001%よりも低くすることは脱Pコストを極端に高めるため好ましくないことから、これを下限とする。
Sは鋼の熱間脆性に影響を与える元素であるとともに、とくに熱間での加工性を劣化させる元素でもあるばかりでなく、加工性を劣化させるため、少ない方が好ましい。そのため、0.01%を上限とする。しかし、0.001%未満とする場合には、脱硫コストの極端な上昇を招くため、これを下限とする。
Alは、脱酸のために添加されるものである。0.005%未満では脱酸が不十分となり、鋼中に酸化物が多量に残存し、とくに局部変形能が劣化するとともに、特性バラツキも大きくなる。一方、0.05%を超えて含有されると、鋼中にアルミナを主体とする酸化物が多く残存し、やはり局部変形能の劣化を招くため、好ましくない。
Nも、深絞り性を付与する鋼においては少ない方が良いが、極端に下げることはコストアップとなり好ましくないため、0.001%を下限とする。一方、0.003%を超えて含有されると、Cと同様にr値の低下を招き、深絞り性が劣化するため、これを上限とする。
Tiは、深絞り性を確保するために重要な元素の1つである。すなわち、固溶N及びCを固定するために添加されるものである。そのため、0.01%を下限とする。一方、0.05%を超えて添加されると析出する炭窒化物が多くなるとともに固溶Ti量も増えるため、再結晶温度が高くなるため、好ましくない。
NbもTiと同様に、深絞り性を確保ずるために熱延板段階での固溶Cを固定するために添加されるものである。さらに、熱延板での結晶粒径を微細化する効果もあることからも添加されるものである。そのため、0.005%未満では、Cの固定が不十分となるとともに、熱延板段階での結晶粒微細化効果も得られない。一方、過度に添加されると再結晶温度が高くなるため、0.02%を上限とする。
Bは、とくに二次加工性が問題となる場合に添加されるものである。その際、0.0002%未満では十分な効果が得られない。一方、0.001%を超えるとその効果が飽和するばかりか、再結晶温度が高くなることからこれを上限とする。
なお、上記に示す鋼成分は、製鋼段階においてスクラップを利用することによるCu,Cr,Sn,Ni,Mo等の元素が含まれる場合や、脱酸元素としてCe等を含むREMを使用した場合についても、本発明における効果は何ら変わるものではない。また、連続鋳造方法もとくに規定されるものではなく、通常の連続鋳造方法やスラブ厚みが100mm以下の薄スラブ法によるものによっても、本発明における効果は何ら変わるものではない。
本発明においては、熱間圧延条件が最も重要である。すなわち、最終スタンドより2段ないしは1段前で仕上圧延を終了させる際に、仕上温度の下限をAr3変態点+20℃とするが、これより低くなると圧延時に板幅方向のエッジ部においてAr3変態点を下回る温度での圧延となりやすくなる。その結果、とくに巾方向の組織が不均一となるために幅方向のr値が変動し、均一な深絞り性が得られない。一方、上限はとくに規定されるものではないが、冷却後に(Ar3変態点−30℃)以下とすることから、仕上温度があまり高くなりすぎると、必要な冷却終点温度まで冷却するための水量が多くなり、冷却設備及び冷却水回収設備の規模が大きくなり過ぎるため、上限を(Ar3変態点+60℃)とするのが好ましい。
とくに本発明において規定される仕上温度については、通常指向される温度域としては高いため、熱延板組織としてはその粗大化が懸念される。そのため、仕上圧延の終了後直ちに冷却を開始することが必須である。すなわち、図2で得られた知見から、仕上圧延の終了後、0.1秒未満での冷却開始とするが、より好ましくは0.04秒以下が良い。
仕上圧延を終了する際の圧下率が30%以上の実施されると、加工発熱の影響を受けやすくなり、前述する条件にて圧延後直ちに冷却を実施する効果が低減し、熱延板結晶粒径がASTM−No.で8番以上とならないことから、これを上限とする。
最終スタンドにおける圧下は必ずしも必要ではないが、スタンド間での冷却に使用する水が最終スタンド出側に流れてくると、温度や板厚の測定に影響を与える可能性もあるため、ロール表面に通板材表面を接触させることによりこれを防止すること、また、板形状制御のために10%以下の軽圧下を加えることは、本発明において何ら影響を与えるものではない。
また、冷却条件として冷却速度及び冷却終点温度についは、本発明においてはとくに重要な因子である。すなわち、図3及び4で得られた知見から、150℃/s未満の冷却速度で冷却される場合や、最終スタンドにおける出側温度が十分に低下できず、冷却終点温度が(Ar3変態点−30℃)よりも高くなった場合には、ASTM−No.で8番以上の熱延板組織が得られないことから、冷却速度及び冷却終点温度を規定した。また、その際に実施する冷却は、最終スタンド出側に設置されている温度計や板厚測定計への影響を与えることを回避するため、最終スタンドとその前段スタンドの間、あるいは、もう一つ前のスタンドとの間とあわせて実施される。なお、巻取温度については、650℃未満では固溶Cが残存するため深絞り性の低下を招く。一方、750℃を超える温度で巻取る場合には、逆に組織が粗大化しやすくなり細粒化効果が失われるため、これを上限とした。
熱間圧延に続く冷間圧延条件、焼鈍条件及びメッキ条件については、とくに本発明においては規定されるものではなく、通常の範囲で実施すれば良い。すなわち、冷間圧延は、通常実施されている冷延圧下率の範囲で実施するものとし、具体的には、70〜90%で実施するものとする。また、冷間圧延後の焼鈍条件及び溶融亜鉛メッキ条件も、再結晶が十分に完了するものであれば、加熱条件や冷却条件はとくに規定されるものではない。さらに、溶融亜鉛メッキ方法についても、いわゆるゼンジミア法に加え、焼鈍板にNiをプレメッキして実施する方法で行ってもかまわない。また、合金化処理の有無によっても何ら本発明における効果が損なわれるものではない。
また、焼鈍後あるいは溶融亜鉛メッキ後の調質圧延についても、とくに規定するものではなく、形状を適切に調整するために実施するものである。その場合、過度に実施するとYPが増加するため、1%を上限とする。
表1に示す成分の鋼を転炉にて出鋼し、スラブとした後、本発明の範囲となる熱延条件で熱間圧延を実施した。すなわち、1200℃で加熱し、それに続く粗圧延を終了した後、6段の圧延スタンドを配する連続熱間圧延設備において、仕上圧延を4段で終了した。この時、4段目で実施した圧延の圧下率を25%、その際の仕上温度を940℃とした。この仕上圧延に引き続き、4〜5段間及び5〜6段間で冷却を行うが、その際の冷却条件として、本発明の範囲である冷却開始時間:0.02秒、平均冷却速度:200℃/s、F6スタンド出側温度:870℃とした。引き続きランアウトテーブルで通常の冷却を行い、700℃で巻き取った。各熱延板について、本発明の範囲で、83%の冷間圧延を実施した後、連続焼鈍にて750℃×40秒の再結晶焼鈍を実施し、0.5%のスキンパス圧延を行った。得られた焼鈍材について、材質評価として引張特性、r値及びΔr値を測定した。とくに、深絞り性の指標であるr値については、とくに板幅方向における変動について調査するため、最エッジ〜1/8W、1/8W〜1/4W、1/4W〜1/2W、1/2W〜3/4W、3/4W〜7/8W、7/8W〜エッジの部分から試験片を作製した。ここで、平均r値(r-m)は、各方位(L方向(r-L):圧延と同方向、C方向(r-C):圧延方向と直角方向、X方向(r-x):圧延方向と45°方向)におけるr値から、(1)式により求める値であり、Δrは各方位のr値から(2)式により求められる値である。得られた結果を表2に示す。本発明の範囲にしたがった成分を有する鋼(A,B,C,D,E,F,G,H鋼)では、熱延板における結晶粒径がASTM−No.で8番以上となっている。その結果、1.8を超えるr-xが得られるとともに、2.0を超えるr-mが得られている。なお、いずれの鋼についても、本発明の範囲で熱間圧延及びそれに続く冷却を実施しているため、とくに幅方向におけるr-mのバラツキ(σ(r-m))が小さくなっている。一方、本発明の範囲の鋼成分から、Cが低く外れたI鋼は、熱延板結晶粒径がG.S.-No.が小さいため、r-m及びr-xが低いばかりでなく、Δrも大きい。また、C及びNが本発明の範囲より高く外れたJ鋼では、熱延板段階で固溶Cが残存するため、r-m及びr-xが低い。さらに、Si及びMnが本発明の範囲から高く外れたK鋼では、やはりr-m及びr-xが低い。
r-m={(r-L)+(r-C)+2×(r-x)}/4 (1)
Δr={(r-L)+(r-C)−2×(r-x)}/2 (2)
Figure 2009114473
Figure 2009114473
実施例1におけるA鋼(Ar3点:910℃)を使用し、表3に示す熱延条件で熱間圧延を実施し、3.5mmの熱延板とした。各熱延板を表4に示す条件で冷間圧延及び連続焼鈍を実施し、1.0%のスキンパス圧延を行った。得られた焼鈍材については、実施例1と同様に、材質評価として引張特性、r値及びΔr値を測定するとともに、板幅方向における変動についても調査した。本発明の範囲(No.1,2,3,4,5,6)では、熱延板における結晶粒径がASTM−No.で8番以上となっている。その結果、r-xが高くなるとともに、高いr-mが得られている。また、とくに幅方向におけるr-mのバラツキ(σ(r-m))も小さな値を示す。一方、冷却開始時間が十分に短くできなかったNo.7、冷却速度が150℃/s未満となったNo.8及び冷却によりF6スタンド出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下の温度域まで下げることのできなかったNo.9では、熱延板結晶粒径としてASTM−No.で8番より小さい。また、仕上圧延での圧下率が35%を超えたNo.10では、加工発熱により十分な冷却効果が得られず、やはり熱延板結晶粒径としてASTM−No.で8番より小さい。さらに、主として形状矯正を目的として実施した最終スタンドであるF6での圧下率が10%を超えたNo.11では、変態後のフェライト粒の粒成長が助長されるため、やはりASTM−No.で8番より小さい。No.12は、仕上温度が本発明の好ましい範囲の範囲外であり、No.13は、仕上温度が本発明の範囲外である。とくにNo.12では、仕上温度が高いため、最終スタンドにおける出側温度を十分に低くすることができず、本発明の範囲外となり、ASTM−No.で8番より小さい熱延板結晶粒径しか得られていない。したがって、No.7,8,9,10,11及び12では、幅方向のバラツキは小さいものの、r-m及びr-xが低い。一方、No.13では、仕上圧延の段階でエッジ部近傍の温度が確保できず、板幅中央部の結晶粒径はASTM−No.で8番より大きいが、幅方向のr-mのバラツキ(σ(r-m))が大きい。なお、No.1,7,12,13では、F4で仕上圧延を終了させ、そのまま冷却を実施、No.3,4,6,8,9,10,11では、F4で仕上圧延を終了させ、冷却した後、F6で形状矯正を実施、No.5はF5で仕上圧延を終了させ、そのまま冷却を実施、No.2はF5で仕上圧延を終了させ、冷却を実施し、F6で形状矯正を行ったものである。
Figure 2009114473
Figure 2009114473
実施例1においていずれも本発明に従ったB、E及びF鋼を、連続鋳造にて得られたスラブを1200℃で加熱後、粗圧延を実施し、7段のスタンドを配する仕上熱延設備列を使用して、いずれも本発明の範囲で熱間圧延を行った。すなわち、仕上圧延を5段で終了して4.5mmの熱延コイルとする際に、5段目で実施した圧延の圧下率を25%、その際の仕上温度を950℃とした。この仕上圧延に引き続き、5〜6段間及び6〜7段間で冷却を行うが、その際の冷却条件として、本発明の範囲である冷却開始時間:0.01秒、平均冷却速度:180℃/s、F7スタンド出側温度:860℃とした。引き続きランアウトテーブルで通常の冷却を行い、750℃で巻き取った。各熱延板について、本発明の範囲で、82%の冷間圧延を実施して0.8mmの冷延コイルとした後、いわゆるゼンジミア法による合金化溶融亜鉛メッキ工程(溶融メッキ:460℃、合金化:550℃)と、連続焼鈍を実施した後、室温まで冷却後、Niプレメッキを実施してから50℃/sで460℃まで加熱して溶融亜鉛メッキを施し、引き続き550℃で合金化処理を行った。得られたメッキ材について、実施例1と同様に、材質評価として引張特性、r値及びΔr値を測定するとともに、板幅方向における変動についても調査した。得られた結果を表5に示す。いずれのメッキ条件においても、r-xが高くなるとともに、高いr-mが得られている。また、とくに幅方向におけるr-mのバラツキ(σ(r-m))も小さな値を示す。
Figure 2009114473
本発明により、エッジ部を含むコイル内におけるバラツキが極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板及び溶融亜鉛メッキ鋼板の製造が可能となる。
実験室で実施した熱延設備列 熱延板ASTM−No.に及ぼす冷却開始時間の影響 熱延板ASTM−No.に及ぼす仕上温度の影響 熱延板ASTM−No.に及ぼす冷却速度の影響

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.0010〜0.0025%、Si:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.001〜0.015%、S:0.001〜0.01%、Al:0.005〜0.05%、N:0.001〜0.003%を含みかつ、Ti及びNbのうち1種以上をそれぞれTi:0.01〜0.05%、Nb:0.005〜0.02%の範囲で含み、残部Fe及び不可避的不純物からなるスラブを加熱、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍を行って冷延鋼板を製造するに際し、前記熱間圧延が連続して実施される熱延スタンド列における最終スタンドより2段あるいは1段前のスタンドにおいて、(Ar3変態点+20℃)以上の温度域で30%未満の圧下率で仕上圧延を終了した後、0.1s未満で冷却を開始し、冷却速度を平均で150℃/s以上として最終スタンドまでを連続的に冷却する際に、最終スタンドにおける出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下とし、650〜750℃で巻取ることを特徴とする材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法。
  2. 質量%で、C:0.0010〜0.0025%、Si:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.001〜0.015%、S:0.001〜0.01%、Al:0.005〜0.05%、N:0.001〜0.003%を含みかつ、Ti及びNbのうち1種以上をそれぞれTi:0.01〜0.05%、Nb:0.005〜0.02%の範囲で含み、残部Fe及び不可避的不純物からなるスラブを加熱、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍を行って冷延鋼板を製造するに際し、前記熱間圧延が連続して実施される熱延スタンド列における最終スタンドより2段あるいは1段前のスタンドにおいて、(Ar3変態点+20℃)以上の温度域で30%未満の圧下率で仕上圧延を終了した後、0.1s未満で冷却を開始し、冷却速度を平均で150℃/s以上として最終スタンドまでを連続的に冷却する際に、最終スタンドにおける出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下とし、最終スタンドにおいて10%以下の圧下を付与しかつ、出側温度を(Ar3変態点−30℃)以下とし、650〜750℃で巻取ることを特徴とする材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法。
  3. 前記スラブは、さらにB:0.0002〜0.001%を含む請求項1及び2に記載の材質バラツキの極めて小さい深絞り性に優れた冷延鋼板の製造方法。
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