JP2009113718A - シートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置 - Google Patents

シートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転ディスクをスプールの回転に対してより正確に回転させつつ、多数のマグネットを安定して保持し、しかも各マグネットに加えられる力を抑制する。
【解決手段】円環状に配設された多数のマグネット19を保持しかつスプールの回転を各マグネット19に伝達するマグネット保持部材20は、内周側部20a、外周側部20b、およびこれらを連結しかつ周方向に所定間隔を置いて配設された所定数の連結部20cからなる。連結部20cは、径方向に延設される径方向連結部20c1、ほぼ周方向に延設される周方向連結部20c2、およびこれらの間の屈曲部20c3からなる。このマグネット保持部材20は、多数のマグネット19に樹脂で一体にインモールド成形またはインサート成形されて形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動モータでスプールの回転を制御することでベルト巻取りおよびベルト引出しを行うモータリトラクタとして構成されたシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置の技術分野に関し、特に、スプールの回転量を検出する回転量検出手段を備えたシートベルトリトラクタおよびこれを用いたシートベルト装置の技術分野に関するものである。
従来から自動車等の車両に装備されているシートベルト装置は、車両衝突時等の緊急時に、シートベルトで乗員を拘束することにより乗員のシートからの飛び出しを阻止している。このようなシートベルト装置においては、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタを備えている。このシートベルトリトラクタでは、シートベルトは非装着時にはスプールに巻き取られているが、装着時には引き出されて乗員に装着される。そして、前述のような緊急時にシートベルトリトラクタのロック手段が作動してスプールのベルト引出方向の回転を阻止することにより、シートベルトの引出しが阻止される。これにより、緊急時にシートベルトは乗員を拘束するようになる。
従来のシートベルト装置には、車両の走行状況およびシートベルト装置の使用状況等に応じて種々のベルトテンションモードが設定されているとともに、シートベルトリトラクタとしてシートベルトを巻き取るスプールをモータの動力で回転させるモータリトラクタを備えたシートベルト装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示のシートベルトリトラクタは、車両の走行状況およびシートベルト装置の使用状況等に応じて設定したベルトテンションモードのベルトテンションとなるように、コントローラが駆動手段である電動モータを駆動制御してスプールのベルト巻取りおよびベルト引出しを制御している。
ところで、コントローラが電動モータの駆動を制御することでスプールのベルト巻取りおよびベルト引出しを制御するためには、スプールの回転量および回転方向を検出する必要がある。そこで、スプールの回転量および回転方向を検出する回転センサとして、スプールの回転軸にこのスプールと一体回転可能に支持された回転ディスクと、マグネットと、このマグネットを検出することで回転ディスクの回転を検出するホール素子(ホールIC)とからなる回転センサを備えるとともに、この回転センサにより検出されたスプールの回転量に基づいて電動モータを制御するようにしたシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−271917号公報。 特開2005−297781号公報。
この特許文献2に記載の回転センサにおいては、回転ディスクが円環状に配設された多数のマグネットを保持するとともに、スプールの回転をこれらのマグネットに伝達して各マグネットをスプールと一体に回転させている。
このため、回転ディスクはスプールの回転をより正確に検出するために、スプールの回転に対してできるだけ正確に回転することが求められる。また、回転ディスクは各マグネットをできるだけ安定して保持しつつ、しかも各マグネットを保持することによって各マグネットに加えられる力をできるだけ抑制することが求められる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、回転ディスクをスプールの回転に対してより正確に回転させつつ、多数のマグネットを安定して保持し、しかも各マグネットに加えられる力を抑制することのできるシートベルトリトラクタおよびこれを用いたシートベルト装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1の発明に係るシートベルトリトラクタは、シートベルトを巻き取るスプールと、このスプールを回転させるための駆動手段と、スプールの回転量を検出する回転量検出手段とを少なくとも備え、前記回転量検出手段によって検出された前記スプールの回転量に基づいて前記駆動手段を駆動制御することで、スプールによる回転量が制御されるシートベルトリトラクタにおいて、前記回転量検出手段が、前記スプールと一体回転可能に設けられた回転ディスクであって、N極マグネットおよびS極マグネットを交互にかつ前記回転ディスクと同心の円環状に配設された所定数のマグネットとこれらの所定数のマグネットを保持するマグネット保持部材とを有する回転ディスクと、前記所定数のマグネットのうち、所定位置に位置するマグネットを検出する磁気検出手段とを備え、前記マグネット保持部材が樹脂によって形成されていることを特徴としている。
また、請求項2の発明に係るシートベルトリトラクタは、前記マグネット保持部材が、前記円環状のマグネットの内周側に位置する内周側部、前記円環状のマグネットの外周側に位置する外周側部、およびこれらの内周側部と外周側部とを連結する連結部からなり、前記マグネット保持部材が、前記内周側部、前記外周側部、および前記連結部が前記円環状のマグネットにインモールド成形またはインサート成形で一体に形成されていることを特徴としている。
更に、請求項3の発明に係るシートベルトリトラクタは、前記連結部の一部が前記内周側部と前記外周側部との間の径方向に存在しない径方向非連結部が設定されていることを特徴としている。
更に、請求項4の発明に係るシートベルトリトラクタは、前記連結部が、前記内周側部に連結される内周側連結部、この内周側連結部に交差して連結されかつ前記外周側部に連結される外周側連結部、および前記内周側連結部と前記外周側部との間の屈曲部とからなることを特徴としている。。
更に、請求項5の発明に係るシートベルトリトラクタは、前記マグネット保持部材が、前記内周側部に円周方向に所定間隔を置いて配設された所定数の放射状リブを有することを特徴としている。
更に、請求項6の発明に係るシートベルトリトラクタは、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタと、このシートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトに摺動自在に支持されたタングと、このタングが係脱可能に係合されるバックルとを少なくとも備え、前記シートベルトによって乗員を拘束するシートベルト装置において、前記シートベルトリトラクタが、請求項1ないし5のいずれか1記載のシートベルトリトラクタであることを特徴としている。
このように構成された本発明のシートベルトリトラクタによれば、円環状に配設された所定数のマグネットを保持してスプールの回転をこれらのマグネットに伝達するマグネット保持部材を軽量な樹脂によって形成しているので、マグネット保持部材の慣性モーメントを小さくでき、スプールの回転をより一層正確に検出することができる。
特に、請求項2および3に係る発明によれば、円環状のマグネットを径方向に挟持するマグネット保持部材の内周側部、外周側部および内周側部と外周側部とを連結する連結部を、円環状のマグネットに対して樹脂インモールド成形またはインサート成形で一体に形成しているので、円環状に配設された各マグネットを簡単な構造で安定して保持しつつ、スプールの回転を効率よく伝達することができる。その場合、連結部の一部が内周側部と外周側部との間の径方向に存在しない径方向非連結部を設定することで、樹脂の収縮時に直接径方向に向かう力がマグネットに加えられるのを阻止することができる。したがって、連結部の収縮力によって各マグネットに生じる応力をより小さくすることができる。
また、請求項4に係る発明では、円環状のマグネットを径方向に挟持するマグネット保持部材の内周側部と外周側部とを連結する連結部を、内周側連結部とこの内周側連結部に交差する外周側連結部とにより屈曲部を形成しているので、マグネット保持部材の収縮時に、連結部の収縮を内周側連結部の収縮方向と、外周側連結部の収縮方向との異なる2方向に設定することができる。このように、連結部を異なる2方向に収縮させることで、連結部の収縮力を一方向以外に他の方向にも分散させることができる。これにより、連結部の収縮力によって各マグネットに生じる応力をより小さくすることができる。
その場合、2方向の収縮のうち、一方向の収縮を周方向の収縮に設定することで、円環状のマグネットの周方向に沿う断面積が比較的大きいことから、周方向に分散された収縮力によるマグネットの応力を効果的に小さくすることができる。
しかも、内周側連結部と外周側連結部との交差により形成される連結部の屈曲部により、マグネット保持部材の収縮時に、外周側連結部が内周側連結部の方向に開くように変形しようとする挙動を連結部に行わせることができる。そして、この屈曲部の変形しようとする挙動がクッション作用を行うので、連結部の収縮による力を緩和することができる。したがって、各マグネットに加えられる、連結部の収縮による力を、連結部が径方向のみに延設される場合に比べて小さく抑制することができる。こうして、この屈曲部のクッション作用によっても、マグネットに生じる応力を小さくすることができる。
更に、請求項5に係る発明によれば、マグネット保持部材の収縮時に、内周側部の収縮を、所定数の放射状リブにより抑制することができる。これにより、マグネット保持部材の全体の収縮も抑制されるので、各マグネットに加えられる、マグネット保持部材の全体収縮力も抑制することができる。したがって、マグネット保持部材の全体収縮力により各マグネットに生じる応力を小さくすることができる。
以上のように、マグネット保持部材を樹脂で形成しても各マグネットに生じる応力を小さくすることができることから、各マグネットの厚みを大きくしなくても済むようになる。これにより、各マグネットを安定して保持しつつ、回転センサの厚み(スプールの軸方向の長さ)を小さくできる。しかも、発生する応力に対処するために、マグネット保持部材の樹脂中にフィラー等の強化物質を添加しなくても済むので、添加物質により樹脂の物性が変化することも防止できる。
更に、回転センサの厚みを小さくできることから、シートベルトリトラクタをより一層効果的に小型コンパクトに形成することができる。したがって、近年求められる車両の全体外形は小型にしながら車室内はより広くする要求に十分にかつより忠実に応えることができる。
一方、本発明のシートベルト装置によれば、本発明のシートベルトリトラクタを用いているので、乗員をシートベルトで、長期にわたりかつ車両走行状況およびシートベルト装置の使用状況等に応じて効率よく拘束することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を模式的にかつ部分的に切り欠いて示す図である。
図1に示すように、この例のシートベルトリトラクタ1はシートベルト装置に用いられるモータリトラクタとして構成されており、左右側壁2a,2bを有するコ字状のフレーム2、シートベルト3、フレーム2に回転自在に支持されてシートベルト3を巻き取るスプール4、フレーム2の左側壁2aに設けられたロック機構5および減速度感知機構6,フレーム2の右側壁2bに設けられた、スプール巻取付勢機構であるスプリング機構7、駆動手段である電動モータ8、動力伝達機構9、および回転量検出手段である回転センサ10、コントローラ(CPU)11、およびプリテンショナー12をそれぞれ備えている。
ロック機構5、減速度感知機構6,スプリング機構7、およびプリテンショナー12は、従来周知の緊急ロック式のシートベルトリトラクタのそれらと同じものである。すなわち、スプール4がスプリング機構7の付勢力で常時ベルト巻取り方向に付勢されており、ベルト非装着時には、このスプリング機構7の付勢力によってシートベルト3が巻取可能な全量をスプール4に巻き取られる。乗員のベルト装着時に、車両に通常時より大きな減速度が加えられると、プリテンショナー12が作動してスプール4をベルト巻取り方向に回転する。すると、スプール4はシートベルト3を所定量巻き取って乗員の拘束力を高める。車両のこの大減速度により、減速度感知機構6がこの大減速度を感知してロック機構5を作動すると、ロック機構5はスプール4のベルト引出し方向の回転がロックされる。これにより、乗員の慣性によるシートベルト3の引出しが阻止され、乗員はシートベルト3によって所定の拘束力で拘束される。なお、シートベルトリトラクタの基本構成であるロック機構5、減速度感知機構6、およびスプリング機構7の具体的な構成および具体的な作動は、例えば特開平2001−180437号公報および特開平2001−225719号公報等に記載されているように従来周知であり、本発明の特徴部分ではないので、それらの説明は省略する。
一方、回転センサ10はスプール4の回転量を検出して、その回転量検出信号をコントローラ(CPU)11に入力する。すると、コントローラ(CPU)11は、入力された回転量検出信号に基づいて電動モータ8の回転駆動を制御する。これにより、電動モータ8の回転が動力伝達機構9によって減速されてスプール4に伝達され、スプール4が回転駆動する。その場合、動力伝達機構9には、例えば遊星歯車減速機構や外歯歯車減速機構等従来周知の動力伝達機構を用いることができる。
そして、コントローラ(CPU)11は、スプール4のベルト巻取りによるベルトテンションが前述の特許文献1に記載のシートベルト装置のようにシートベルト装置に種々設定されているベルトテンションモードのうち、車両の走行状況、車両の仕様、およびシートベルト装置の使用状況の少なくとも一つに応じて設定したベルトテンションモードのベルトテンションとなるように、回転センサ10からの回転量検出信号に基づき電動モータ8の回転方向(ベルト巻取り方向あるいはベルト引出し方向)および回転量を制御する。
図1に示すように、この例の回転センサ10は、スプール4の回転軸4aにブッシュ13を介してこのスプール4と一体回転可能に支持された回転ディスク14、およびフレーム2の右側壁2bにブラケット15を介して支持された磁気検出手段であるホール素子(ホールIC)16を備えている。これらの回転ディスク14およびホール素子16はスプリング機構7と動力伝達機構9との間に配設されて、スプリング機構7のケース17と動力伝達機構9のケース18とによって覆われている。このように、回転センサ10をこれらのケース17,18によって覆うことで、外部からのノイズ信号による回転センサ10の影響を防止している。ホール素子16は、スプール4の回転軸4aを中心とする円の周方向に所定間隔を置いて一対設けられる。これらのホール素子16はコントローラ9に電気的に接続されている。なお、ホール素子16はケース18に設けることもできる。
図2はこの例の回転センサを示し、(a)は正面図、(b)は裏面図、(c)は(b)におけるIIC−IIC線に沿う断面図である。
図2(a)および(b)に示すように、回転ディスク14は、円環状のマグネット19と、マグネット19を保持しかつスプール4の回転軸4aにスプール4と一体回転可能に取り付けられる円環状のマグネット保持部材20とを有している。これらのマグネット19とマグネット保持部材20とは互いに同心に設けられている。
図3(a)に示すように、円環状のマグネット19は多数のN極マグネット19Nと多数のS極マグネット19Sとから構成され、いずれのマグネット19N,19Sも円周方向に所定角度(図示例では7.5°である。しかし、これに限定されない;以下のこの説明では、7.5°として説明する)の円周方向幅で形成されている。そして、各N極およびS極マグネット19N,19Sがそれぞれ交互に隙間なく配設されている。したがって、各マグネット19N,19Sはそれぞれ周方向幅と同じ所定間隔をおいて配設されている。
図2(a)ないし(c)に示すように、マグネット保持部材20は、円環状に配設された各N極およびS極マグネット19N,19Sの一面側を部分的に覆うとともに各N極およびS極マグネット19N,19Sの外周面および内周面を覆うようにして形成される。すなわち、マグネット保持部材20は、各N極およびS極マグネット19N,19Sの内周領域に位置する内周側部20aと、各N極およびS極マグネット19N,19Sの外周面に位置する円環状の外周側部20bと、内周側部20aと外周側部20bとを連結する所定数(図示例では6個;しかしこれに限定されない)の連結部20cとからなる。
内周側部20aはその中心に貫通孔20a1が形成されているとともに、この貫通孔20a1の内周面における一部の相対向する2箇所に、所定数(図示例では4個;しかしこれに限定されない)のスプライン歯20a2が形成されている。そして、スプール4の回転軸4aが貫通孔20a1を貫通して、各スプライン歯20a2がスプール4の回転軸4aに形成されたスプライン溝(不図示)に噛合することで、内周側部20aが回転軸4aに回転的に連結される。
また、内周側部20aはマグネット19側の面に、第1外周側円環状リブ20a3と、内周側円環状リブ20a4と、これらの第1外周側円環状リブ20a3と内周側円環状リブ20a4との間に架設される所定数(図示例では24個;しかしこれに限定されない)の放射状リブ20a5とを有している。第1外周側円環状リブ20a3には、第1円環状フランジ部20a6が形成されている。更に、内周側部20aはマグネット19側と反対側の面に、第2外周側円環状リブ20a7を有している。第2外周側円環状リブ20a7には、第2円環状フランジ部20a8が形成されている。そして、第1および第2円環状フランジ部20a6,20a8により、円環状に配設された各N極およびS極マグネット19N,19Sの内周縁部を挟持している。
外周側部20bは円環状に配設された各N極およびS極マグネット19N,19Sの外周面の全周に密着されて、これらのマグネット19N,19Sの外周面を保持している。
各連結部20cはいずれも同じ形状を有している。すなわち、連結部20cは、第2外周側円環状リブ20a7の第2円環状フランジ部20a8から第2円環状フランジ部20a8の直径方向外方に突設された径方向連結部20c1(本発明の内周側連結部に相当)と、この径方向連結部20c1から直角またはほぼ直角に一側のほぼ周方向(第2円環状フランジ部20a8の接線と平行方向)に延設されて外周側部20bに連結される周方向連結部20c2(本発明の外周側連結部に相当)とから構成されている。その場合、この例では径方向連結部20c1の延設方向(つまり径方向)の長さが比較的短く、周方向連結部20c2の延設方向(つまり周方向)の長さより短く設定されている。したがって、連結部20cは、径方向連結部20c1と周方向連結部20c2とが互いに所定角度で交差することにより屈曲部20c3が形成されている。
各連結部20cは円周方向に等間隔を置いて配設されている。なお、各連結部20cは必ずしも円周方向に等間隔である必要はなく、配設間隔は任意である。しかし、各N極およびS極マグネット19N,19Sを安定して堅固に保持するためには、各連結部20cは円周方向に等間隔で配設されるのが望ましい。
マグネット保持部材20は、内周側部20a、外周側部20b、および連結部20cが一体に樹脂インモールド成形またはインサート成形で、円環状に配設された各N極およびS極マグネット19N,19Sに形成される。マグネット保持部材20の樹脂材料は、例えば、POM(ポリアセタール)、PP(ポリプロピレン)、フェノール樹脂、ナイロン等を用いることができる。
この例の回転センサ10の回転ディスク14では、各連結部20cが、第2外周側円環状リブ20a7の第2円環状フランジ部20a8から径方向に突設される径方向連結部20c1に、外周側部20bに連結する周方向連結部20c2が互いに直角またはほぼ直角に屈曲して連結することにより形成され、かつ円周方向に所定間隔を置いて設けられているので、各連結部20cの収縮力によって各N極およびS極マグネット19N,19Sに加えられる力が抑制される。
すなわち、各連結部20cの収縮方向は、径方向連結部20c1の径方向の収縮方向と、周方向連結部20c2の周方向の収縮方向との2方向になる。これにより、図2(b)に矢印で示すように各連結部20cの収縮による力は、径方向連結部20c1の収縮による径方向の力Frと周方向連結部20c2の収縮による径方向の力Ftとからなる。このとき、径方向連結部20c1の延設方向の長さが比較的短いので、径方向連結部20c1の収縮量が小さく、径方向の力Frは比較的小さくなる。また、周方向連結部20c2の延設方向の長さは比較的長く、周方向連結部20c2の収縮量が比較的大きいが、周方向連結部20c2の延設方向の各N極およびS極マグネット19N,19Sの長さが比較的長くその断面積が大きいので、発生する応力は比較的小さい。
しかも、この例の回転ディスク14では、各連結部20cが屈曲部20c3を有しているので、マグネット保持部材20の収縮時に、周方向連結部20c2が径方向連結部20c1の方向(周方向連結部20c2と径方向連結部20c1との屈曲部20c3のなす直角またはほぼ直角の角度が大きくなる方向)に開くように変形しようとする。そして、マグネット保持部材20の収縮時に、この屈曲部20c3の変形しようとする挙動がクッション作用を行うので、各連結部20cの収縮による力が緩和される。
したがって、各N極およびS極マグネット19N,19Sに加えられる、各連結部20cの収縮による力は、更に一層小さく抑制される。すなわち、この屈曲部20c3のクッション作用によっても、各マグネット19に生じる応力が小さくなる。
更に、マグネット保持部材20の収縮時に、内周側部20aの収縮が、第1外周側円環状リブ20a3と内周側円環状リブ20a4との間に架設された所定数の放射状リブ20a5により抑制される。これにより、マグネット保持部材20の全体の収縮も抑制されるので、各N極およびS極マグネット19N,19Sに加えられる、マグネット保持部材20の全体収縮力(特に、内周側部20aの収縮力および外周側部20bの収縮力)も抑制される。したがって、このマグネット保持部材20の全体収縮力により各マグネット19に生じる応力が小さくなる。
図2(b)および(c)に二点鎖線で示すように、ホール素子16は第1ホール素子16aと第2ホール素子16bの2個、それぞれ所定位置に来た対応するマグネット19に対向するように円環状のマグネット19の円周方向に沿って所定間隔を置いてブラケット15に取り付けられている。その場合、2個の第1および第2ホール素子16a,16bの円周方向の間隔は、隣接する2つのマグネット19N,19Sの円周方向の間隔(2つのマグネットの周方向中心間の距離)の[奇数+(1/2)]倍(図示例では、3.5倍であるが、これに限定されない)に設定されている。
なお、第1および第2ホール素子16a,16bの円周方向の間隔は、2つのマグネット19N,19Sの円周方向の間隔の[偶数+(1/2)]倍に設定することもできる。つまり、第1および第2ホール素子16a,16bの円周方向の間隔は、2つのマグネット19N,19Sの円周方向の間隔の[自然数+(1/2)]倍に設定することもできる。以下の説明では、図2(c)に示すように第1および第2ホール素子16a,16bの円周方向の間隔が、2つのマグネット19N,19Sの円周方向の間隔の[奇数+(1/2)]倍に設定するものとして説明する。
また、第1および第2ホール素子16a,16bは回転ディスク14上のマグネット19との間には所定のギャップが形成されて配設されている。
そして、図4に示すように、第1および第2ホール素子16a,16bはいずれもコントローラ11に電気的に接続されている。このように構成されたこの例の回転センサ10においては、スプール4がベルト引出し方向に回転すると、第1ホール素子16aはN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか一方のマグネット19を検出すると、図5に示すように所定値以上の大きさの電流による検出信号をコントローラ11に出力する。その後、スプール4がベルト引出し方向に更に7.5°回転すると、第2ホール素子16bはN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか一方のマグネット19を検出し、同様にして電流による検出信号をコントローラ11に出力する。
スプール4がベルト引出し方向に更に回転すると、図5に示すように第1ホール素子16aはこの一方のマグネット19を検出しなくなりオフとなった後、続いてN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか他方のマグネット19を検出する。すると、第1ホール素子16aは前述と逆極性の所定値以上の大きさの電流による検出信号をコントローラ11に出力する。すなわち、第1ホール素子16aからの検出信号の電流の極性が切り替わる。その後、スプール4がベルト引出し方向に更に7.5°回転すると、第2ホール素子16bはN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか他方のマグネット19を検出し、同様にして前述と逆極性の電流による検出信号をコントローラ11に出力する。すなわち、第2ホール素子16aからの検出信号の電流の極性が切り替わる。
そして、コントローラ11は、第1および第2ホール素子16a,16bからの検出信号の電流の極性の切り替え回数をカウントすることで、スプール4の回転量を検出する。また、スプール4がベルト引出し方向に回転するときは、第1ホール素子16aからの検出信号の位相が第2ホール素子16bからの検出信号の位相より7.5°先に進んでいる。したがって、コントローラ11は、第1ホール素子16aのマグネットの検出がN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか一方から他方へ切り替わるときに、第2ホール素子16bがN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか一方を検出していると判断したときは、スプール4の回転方向がベルト引出し方向であると判断する。
また、スプール4がベルト巻取り方向に回転するときは、第2ホール素子16bからの検出信号の位相が第1ホール素子16aからの検出信号の位相より7.5°先に進んでいる。したがって、コントローラ11は、第1ホール素子16aのマグネットの検出がN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか一方から他方へ切り替わるときに、第2ホール素子16bがN極マグネット19NおよびS極マグネット19Sのいずれか他方を検出していると判断したときは、スプール4の回転方向がベルト巻取り方向であると判断する。
なお、この例では、各マグネット19N,19Sの周方向幅が7.5°であるとしているが、2つの第1および第2ホール素子16a,16bによるスプール4の回転方向の検出は、各マグネット19N,19Sの周方向幅を前述の7.5°より小さい角度に設定し、この角度を第1および第2ホール素子16a,16bで検出して、それらの検出値の差から演算して求めることもできる。
このように構成されたこの例の回転センサ10によれば、各マグネット19を保持してスプール4の回転をこれらのマグネット19に伝達するマグネット保持部材20を、マグネット19に対して樹脂インモールド成形またはインサート成形で形成しているので、円環状に配設された各N極およびS極マグネット19N,19Sを簡単な構造で安定して保持しつつ、スプール4の回転を効率よく伝達することができる。これにより、スプールの回転をより正確に検出することができる。特に、マグネット保持部材20を軽量な樹脂で形成しているので、マグネット保持部材20の慣性モーメントを小さくでき、スプールの回転を更に一層正確に検出することができる。
また、マグネット保持部材20を、スプール4の回転軸4aに支持されかつ、円環状に配設された各N極およびS極マグネット19N,19Sの内周縁部を保持する内周側部20a、各N極およびS極マグネット19N,19Sの外周面を保持する外周側部20b、および内周側部20aと外周側部20bとを連結する連結部20cにより構成し、更に、連結部20cを、径方向連結部20c1とこの径方向連結部20c1に直角またはほぼ直角に屈曲して連結される周方向連結部20c2とにより形成しているので、成形時の樹脂効果時に発生するマグネット保持部材20の収縮を、径方向連結部20c1の径方向収縮と、周方向連結部20c2の周方向収縮との2方向に設定することができる。この周方向連結部20c2の周方向収縮によって、各連結部20cの収縮力を径方向以外に周方向にも分散させることができる。これにより、各連結部20cの収縮力によって、各N極およびS極マグネット19N,19Sに生じる応力をより小さくすることができる。しかも、周方向に分散された収縮力の方向のマグネット19の断面積が比較的大きいので、周方向に分散された収縮力による応力を効果的に小さくすることができる。そのうえ、径方向連結部20c1の延設方向の長さを比較的短くしているので、径方向連結部20c1の収縮量が小さくなり、径方向の力Frを比較的小さくできる。
更に、この例の回転ディスク14では、各連結部20cが屈曲部20c3を有しているので、マグネット保持部材20の収縮時に、周方向連結部20c2が径方向連結部20c1の方向に開くように変形しようとする挙動を各連結部20cに行わせることができる。そして、この屈曲部20c3の変形しようとする挙動がクッション作用を行うので、各連結部20cの収縮による力を緩和することができる。
したがって、各N極およびS極マグネット19N,19Sに加えられる、各連結部20cの収縮による力は、更に一層小さく抑制される。こうして、この屈曲部20c3のクッション作用によっても、各マグネット19に生じる応力を小さくすることができる。
更に、マグネット保持部材20の収縮時に、内周側部20aの収縮を、第1外周側円環状リブ20a3と内周側円環状リブ20a4との間に架設された所定数の放射状リブ20a5により抑制することができる。これにより、マグネット保持部材20の全体の収縮も抑制されるので、各N極およびS極マグネット19N,19Sに加えられる、マグネット保持部材20の全体収縮力(特に、内周側部20aの収縮力および外周側部20bの収縮力)も抑制することができる。したがって、このマグネット保持部材20の全体収縮力により各マグネット19に生じる応力を小さくすることができる。
このように、マグネット保持部材20を樹脂のインモールド成形またはインサート成形で形成しても各マグネット19に生じる応力を小さくすることができることから、各マグネット19の厚みを大きくしなくても済むようになる。これにより、各マグネット19を安定して保持しつつ、回転センサ10の厚み(スプール4の軸方向の長さ)を小さくできる。しかも、発生する応力に対処するために、マグネット保持部材20の樹脂中にフィラー等の強化物質を添加しなくても済むので、添加物質により樹脂の物性が変化することも防止できる。
また、このように構成されたこの例のシートベルトリトラクタ1によれば、回転センサ10の厚みを小さくできることから、シートベルトリトラクタ1をより一層効果的に小型コンパクトに形成することができる。したがって、近年求められる車両の全体外形は小型にしながら車室内はより広くする要求に十分にかつより忠実に応えることができる。
更に、回転センサ10をスプリング機構7と動力伝達機構9との間に配設しかつこれらのケース17,18によって覆うようにしているので、外部からのノイズ信号による回転センサ10への影響を防止することができる。
なお、前述の例では、各連結部20cにおいて径方向連結部20c1と周方向連結部20c2とのなす角度は必ずしも直角またはほぼ直角である必要はなく、周方向連結部20c2が径方向以外の円周方向に延びる部分があれば、任意の角度に設定することができる。また、周方向連結部20c2は、図2(b)に示す例と反対側の周方向に延設するようにしてもよい。その場合、周方向連結部20c2がいずれの側の円周方向に延設するようにしても、すべての周方向連結部20c2が、同じ側の円周方向に延設するのが、各マグネット19の安定支持および各マグネット19に加えられる力のより均一な分散のうえで好ましい。
また、径方向連結部20c1と周方向連結部20c2とは、内周側部20aと外周側部20bとに関し、前述の例と逆に設けることもできる。すなわち、径方向連結部20c1を外周側部2側に設け、周方向連結部20c2を内周側部20a側に設けることもできる。この場合には、径方向連結部20c1と周方向連結部20c2とのなす角度は、周方向連結部20c2を内周側部20aに連結させるために直角より大きく設定する必要がある。
図6(a)は、本発明の実施の形態の他の例における回転センサを示し、図2(b)と同様の裏面図、(b)は(a)におけるVIB−VBI線に沿う断面図、(c)は本発明の実施の形態の更に他の例における回転センサを示し、図2(b)と同様の裏面図、(d)は(c)におけるVID−VID線に沿う断面図である。
前述の例では所定数の連結部20cが周方向に所定間隔を置いて設けられ、かつこれらの連結部20cに屈曲部20c3が設けられるものとしているが、図6(a)および(b)に示す例では、連結部20cが内周側部20aと外周側部20bとの間で全周にわたって樹脂のインモールド成形またはインサート成形で設けられている。この例の回転センサ10およびシートベルトリトラクタ1の他の構成は前述の例と同じである。
この例の回転ディスク14でも、円環状に配設された各N極およびS極マグネット19N,19Sを簡単な構造で安定して保持しつつ、スプール4の回転を効率よく伝達することができる。これにより、スプールの回転をより正確に検出することができる。特に、マグネット保持部材20を軽量な樹脂で形成しているので、マグネット保持部材20の慣性モーメントを小さくでき、スプールの回転を更に一層正確に検出することができる。しかし、連結部20cが内周側部20aと外周側部20bとの間で全周にわたって設けられていることから、樹脂の硬化時に径方向に中心に向かう比較的大きな力Frが全周にわたってマグネット19に加えられる可能性がある。したがって、前述の例の方が好ましい。この例の回転センサ10およびシートベルトリトラクタ1の他の作用効果は、前述の例図1ないし図5に示す例と同じである。
また、前述の例では屈曲部20c3を有する所定数の連結部20cが周方向に所定間隔を置いて設けられるものとしているが、図6(c)および(d)に示す例では、各連結部20cは屈曲部を有さず、単に回転ディスク14の径方向に延設されている。この例の回転センサ10およびの他の構成は前述の図2(b)に示す例と同じである。また、この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成は前述の例と同じである。
この例の回転ディスク14では、前述の図6(a)および(b)に示す例より、樹脂の硬化時にマグネット19に加えられる力は小さい。しかし、連結部20cが設けられる領域では、各N極およびS極マグネット19N,19Sには矢印で示す比較的大きな力Frが加えられることから、この領域での各N極およびS極マグネット19N,19Sに発生する発生する応力が大きくなる。このように所定数に分割した連結部20cを単に径方向に延設した場合には、各N極およびS極マグネット19N,19Sに発生する応力は部分的に大きくなる可能性がある。したがって、この力をより効果的に抑制するためには前述の図2(b)に示す例の方が好ましい。この例の回転センサ10およびシートベルトリトラクタ1の他の作用効果は、前述の例図1ないし図5に示す例と同じである。
図7(a)ないし(d)および図8(a)ないし(d)は、本発明の実施の形態の他の例における回転センサを示し、それぞれ図2(b)と同様の裏面図である。
前述の図2(b)に示す例では連結部20cに屈曲部20c3が設けられるものとしているが、図7(a)に示す例では、連結部20cには屈曲部20c3が設けられない。すなわち、この例の連結部20cは径方向および周方向の両方向に直線状に延設される連結部20cであり、所定数のこの直線状の連結部20cが周方向に所定の間隔を置いて延設されている。その場合、この例の連結部20cでは、それらの一部が径方向に存在しない径方向非連結部が設定されていて、後述する図7(b)に示す例のように一部が径方向にすべて存在する径方向全連結部は設定されない。このように、連結部20cに径方向非連結部が設定されることで、樹脂の収縮時にマグネット19に加えられる径方向の力がより効果的に抑制される。この例の場合、連結部20cは径方向および周方向の両方向に延設されることから、内周側部20aと連結部20cとの接続部および外周側部20aと連結部20cとの接続部で、前述の屈曲部20c3と同様の作用効果つまりクッション効果が得られる。
図7(b)に示す例では、図7(a)に示す例に対して連結部20cの一部に径方向全連結部が設定されている。このように、連結部20cに径方向非連結部が設定されることで、樹脂の収縮時にマグネット19に加えられる径方向の力が図7(a)に示す例より大きくなる。図7(c)に示す例では、内周側連結部20c1,外周側連結部20c2がともに径方向に延設されている。また、内周側連結部20c1と外周側連結部20c2との間の屈曲部20c3が半円弧状に形成されていて、連結部20cの全体形状はほぼΩ字状に形成されている。この例の連結部20cでは屈曲部20c3が形成されているので、前述の屈曲部20c3による作用効果が得られる。図7(d)に示す例では、図7(c)に示す例におけるΩ字状の連結部20cに対してS字状に形成されている。したがって、この例では屈曲部20c3が2カ所設けられていて、前述の屈曲部20c3による作用効果が更に一層効率よく得られる。
一方、図8(a)に示す例では、図2(b)に示す例に対して、内周側連結部20c1,外周側連結部20c2がともに径方向および周方向の両方向に延設されて、連結部20cが全体として「へ「字状に形成されている。また、内周側連結部20c1と外周側連結部20c2との間の屈曲部20c3の内側(屈曲側)に、内周面が円弧状の凹部20c4が設けられている。この例では、凹部20c4により前述の前述の屈曲部20c3による作用効果が更に一層効率よく得られる。また、この例の場合、連結部20cは径方向および周方向の両方向に延設されることから、内周側部20aと連結部20cとの接続部および外周側部20aと連結部20cとの接続部で、前述の屈曲部20c3と同様の作用効果つまりクッション効果が得られる。なお、凹部20c4は必ずしも設ける必要はなく、省略することもできる。しかし、屈曲部20c3による作用効果を更に一層効率よく得るためには凹部20c4を設けた方が好ましい。
図8(b)に示す例では、所定数の連結部20cがいずれも菱形に形成されている。この例でも、凹部20c4により前述の前述の屈曲部20c3による作用効果が更に一層効率よく得られる。また、この例の場合、連結部20cは径方向および周方向の両方向に延設されることから、内周側部20aと連結部20cとの接続部および外周側部20aと連結部20cとの接続部で、前述の屈曲部20c3と同様の作用効果つまりクッション効果が得られる。
図8(c)に示す例では、前述の図7(a)の連結部20cが直線状に対して、連結部20cが湾曲して形成されている。この例では、前述の図7(a)の例の作用効果に加えて、連結部20cの湾曲によって、屈曲部20cと同様のクッション効果が得られる。
図8(d)に示す例では、前述の図8(a)の連結部20cが「へ「字状に形成されているのに対して、連結部20cが全体に「く「字状に形成されている。この例でも、前述の図8(a)の例の作用効果と同様の作用効果が得られる。
なお、前述の図7(a)ないし(d)および図8(a)ないし(d)の例の回転センサ10およびシートベルトリトラクタ1の他の構成および他の作用効果は、前述の例図1ないし図5に示す例と同じである。
この例のシートベルトリトラクタ1は、従来公知のシートベルト装置に用いられているモータリトラクタに適用することができる。この例のシートベルトリトラクタ1が適用されるシートベルト装置としては、例えば図9に示すように車体に固定されたシートベルトリトラクタ1、このシートベルトリトラクタ1から引き出されるとともに先端のベルトアンカー3aが車体の床あるいは車両シート21に固定されるシートベルト3、シートベルトリトラクタ1から引き出されたシートベルト3を乗員のショルダーの方へガイドするガイドアンカー22、このガイドアンカー22からガイドされてきたシートベルト3に摺動自在に支持されたタング23、車体の床あるいは車両シート21に固定されかつタング23が係脱可能に挿入係合されるバックル24から構成されるシートベルト装置25がある。
このように、この例のシートベルトリトラクタ1をシートベルト装置25に適用することで、乗員をシートベルト3で、長期にわたりかつ車両走行状況およびシートベルト装置25の使用状況等に応じて効率よく拘束することができる。
本発明のシートベルトリトラクタおよびシートベルト装置は、電動モータでスプールの回転を制御することでベルト巻取りおよびベルト引出しを行うモータリトラクタとして構成されたシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置に利用することができ、特に、スプールの回転量を検出する回転量検出手段を備えたシートベルトリトラクタおよびこれを用いたシートベルト装置に好適に利用することができる。
図1は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を模式的にかつ部分的に断面をとって示す図である。 (a)は図1に示す例の回転センサの正面図、(b)はこの回転センサの裏面図、(c)は(b)におけるIIC−IIC線に沿う断面図である。 (a)は図2に示す例の回転センサのマグネットを示す平面図、(b)は各マグネットとホール素子との関係を示す(a)におけるIIIB部拡大図、(c)は(b)におけるIIIC−IIIC線に沿う断面図である。 図1に示す例のホール素子とコントローラとの電気接続を示す図である。 図1に示す例のホール素子によるマグネットの検出信号を説明する図である。 (a)は、本発明の実施の形態の他の例における回転センサを示し、図2(b)と同様の裏面図、(b)は(a)におけるVIB−VIB線に沿う断面図、(c)は本発明の実施の形態の更に他の例における回転センサを示し、図2(b)と同様の裏面図、(d)は(c)におけるVID−VDI線に沿う断面図である。 (a)ないし(d)は、それぞれ本発明の実施の形態の更に他の例における回転センサを示す裏面図である。 (a)ないし(d)は、それぞれ本発明の実施の形態の更に他の例における回転センサを示す裏面図である。 図1に示す例のシートベルトリトラクタが適用されたシートベルト装置の一例を示す図である。
符号の説明
1…シートベルトリトラクタ、3…シートベルト、4…スプール、8…電動モータ、10…回転センサ、11…コントローラ(CPU)、14…回転ディスク、16…ホール素子(ホールIC)、16a…第1ホール素子、16b…第2ホール素子、19…マグネット、19N…N極マグネット、19S…S極マグネット、20…マグネット保持部材、20a…内周側部、20a3…第1外周側円環状リブ、20a4…内周側円環状リブ、20a5…放射状リブ、20a6…第1円環状フランジ部、20a7…第2外周側円環状リブ、20a8…第2円環状フランジ部、20b…外周側部、20c…連結部、20c1…径方向連結部、20c2…周方向連結部、20c3…屈曲部、20c4…凹部、23…タング、24…バックル、25…シートベルト装置

Claims (6)

  1. シートベルトを巻き取るスプールと、このスプールを回転させるための駆動手段と、スプールの回転量を検出する回転量検出手段とを少なくとも備え、前記回転量検出手段によって検出された前記スプールの回転量に基づいて前記駆動手段を駆動制御することで、スプールによる回転量が制御されるシートベルトリトラクタにおいて、
    前記回転量検出手段は、前記スプールと一体回転可能に設けられた回転ディスクであって、N極マグネットおよびS極マグネットを交互にかつ前記回転ディスクと同心の円環状に配設された所定数のマグネットとこれらの所定数のマグネットを保持するマグネット保持部材とを有する回転ディスクと、前記所定数のマグネットのうち、所定位置に位置するマグネットを検出する磁気検出手段とを備え、
    前記マグネット保持部材は樹脂によって形成されていることを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 前記マグネット保持部材は、前記円環状のマグネットの内周側に位置する内周側部、前記円環状のマグネットの外周側に位置する外周側部、およびこれらの内周側部と外周側部とを連結する連結部からなり、
    前記マグネット保持部材は、前記内周側部、前記外周側部、および前記連結部が前記円環状のマグネットにインモールド成形またはインサート成形で一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載のシートベルトリトラクタ。
  3. 前記連結部の一部が前記内周側部と前記外周側部との間の径方向に存在しない径方向非連結部が設定されていることを特徴とする請求項2記載のシートベルトリトラクタ。
  4. 前記連結部は、前記内周側部に連結される内周側連結部、この内周側連結部に交差して連結されかつ前記外周側部に連結される外周側連結部、および前記内周側連結部と前記外周側部との間の屈曲部とからなることを特徴とする請求項2または3記載のシートベルトリトラクタ。
  5. 前記マグネット保持部材は、前記内周側部に円周方向に所定間隔を置いて配設された所定数の放射状リブを有することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1記載のシートベルトリトラクタ。
  6. シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタと、このシートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトに摺動自在に支持されたタングと、このタングが係脱可能に係合されるバックルとを少なくとも備え、前記シートベルトによって乗員を拘束するシートベルト装置において、
    前記シートベルトリトラクタは、請求項1ないし5のいずれか1記載のシートベルトリトラクタであることを特徴とするシートベルト装置。
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