第1の発明は、内部に鍋収納部を有する機器本体と、前記鍋収納部に収納される鍋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記機器本体の開口部を開閉可能な蓋本体と、前記機器本体または蓋本体に配置された送風手段と、一端を前記送風手段に他端を外気と連通する吸気口にそれぞれ連結した吸気経路と、一端を前記送風手段に他端を外気と連通する排気口にそれぞれ連結した送風経路と、一端を前記送風経路の中間部に他端を前記鍋内にそれぞれ連通させた蒸気経路とを備え、前記送風経路には蒸気経路を通って流出した液体を溜める貯水部を設けた調理機器とするものである。これによって、送風経路内に流出したオネバや水などの液体は貯水部に溜められ、送風手段からの風によって貯水部が乾燥されるので、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、送風経路は、排気口に向かって下方に傾斜していることにより、送風経路内に流出したオネバや水などの液体があまりに多く貯水部に集まった場合には、排出口から外へ排出されるので、送風手段周囲の送風手段からの送風が届きにくい部分に液体が溜まることを防ぎ、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、貯水部に一定以上溜まった液体を移動させる溢水経路と、移動した液体を溜める溢水溜め部を備えたことにより、送風経路内に流出したオネバや水などの液体が貯水部に溜められ、送風手段による風によって貯水部が乾燥されるが、あまり多量にオネバや水などの液体が貯水部に溜まった場合には、余分の量は溢水経路を通過して溢水溜め部へと移動するので、送風経路内はよりオネバや水などの液体が溜まりにくくなり、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第4の発明は、特に、第3の発明において、溢水溜め部は、着脱自在であることにより、送風経路から移動してきたオネバや水などの液体をより容易に処理することができるので使い勝手がよく、溢水溜め部を衛生的に保つことができ、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明において、送風経路の底面は、貯水部に向かって下方に傾斜している傾斜面としたことにより、送風経路内に流出したオネバや水などの液体が貯水部に集まりやすくなり、送風手段による風によって貯水部が乾燥される。これにより、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明において、送風経路は、少なくとも一部の底面を送風手段の底面よりも低くしたことにより、送風経路内に流入したオネバや水などの液体は送風手段に流入しにくくなるので、送風手段の基板などに付着して送風手段が故障してしまうことをなくし、より信頼性の高い排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明において、蒸気経路の送風経路との連結方向を送風手段とは異なる方向としたことにより、さらに送風経路内に流入したオネバや水などの液体は送風手段に流入しにくくなるので、送風手段の基板などに付着して送風手段が故障してしまうことをなくし、より信頼性の高い排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第8の発明は、特に、第1〜第7のいずれか1つの発明において、貯水部は、着脱自在であることにより、使用者が調理後に貯水部を容易にお手入れすることができるようになるので、より送風経路内にオネバや水などの液体が溜まりにくく、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第9の発明は、特に、第1〜第8のいずれか1つの発明において、溢水経路は、貯水部の底面に接続したことにより、貯水部に貯まった液体の大部分は溢水溜め部に移動するので、より送風経路内にオネバや水などの液体が溜まりにくく、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
第10の発明は、特に、第1〜第9のいずれか1つの発明において、溢水経路は、貯水部の蓋本体を開閉可能とするヒンジ軸側に接続することにより、蓋本体が開くと貯水部に残留した液体がさらに移動しやすくなるので、より送風経路内にオネバや水などの液体が溜まりにくく、常に送風経路を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における調理機器として電磁誘導加熱式炊飯器を例示している。
図1に示すように、本実施の形態における調理機器は、内部に鍋収納部1aを有する略有底筒状の機器本体1と、鍋収納部1aに収納される鍋2と、機器本体1の開口部を開閉可能に機器本体1に取り付けられる蓋本体3と、蓋本体3の内側(鍋2の開口部を覆う側)に着脱自在に取り付けられて、鍋2の開口部を密閉可能な略円盤状の内蓋4と、鍋2を誘導加熱する鍋加熱手段5とを有している。
機器本体1の鍋収納部1aは、機器本体1の上部開口の内周部に嵌合された略環状の上枠1bと、鍋2の形状に対応して有底円筒形状に形成され、上部開口側端部で上枠1bに一体的に接続されたコイルベース1cとで構成されている。
コイルベース1cの外周面には、鍋加熱手段5を構成する底内コイル5aと底外コイル5bとが取り付けられている。底内コイル5aは、コイルベース1cを介して鍋2の底部の中央部周囲に対向するように配置されており、底外コイル5bは、コイルベース1cを介して鍋2の底部のコーナー部に対向するように配置されている。
コイルベース1cの底部の中央部分には開口が設けられており、当該開口部分には、鍋2の温度を測定するための鍋温度検知装置の一例である鍋温度センサ6が鍋2の底部に当接可能に配置されている。
機器本体1内には、各部および各手段を駆動制御して調理動作を行う制御手段7が設置されている。制御手段7は、例えば蓋本体3に設けられた操作パネル(図示せず)を使用して行った使用者の指示に応じて、各部および各手段の駆動制御を行う。
機器本体1の前壁上部(図1の左側上部)には、蓋本体3のフック8に係合可能なフック1dが設けられている。フック1dと上枠1bとの間にはバネ1eが設けられている。フック1dは、バネ1eにより前方(図1の左側)に付勢されている。
蓋本体3には、蓋温度検知装置の一例である内蓋温度センサ9と、内蓋加熱手段10と、ヒンジ軸Aと、ファンなどよりなる送風手段11と、送風手段吸気側11aと外気を連通させる吸気口12と、送風手段11からの送風を蓋本体3外側へ導出する排気口13と、送風手段排気側11bと排気口13とを連通接続する送風経路14と、鍋2と送風経路14とを連通接続する蒸気経路15と、送風手段吸気側11aと吸気口12とを連通接続する吸気経路16とが設けられている。なお、送風手段11はヒンジ軸Aに近い位置に配置すれば、蓋本体3の開閉がスムーズに行えるので好ましいが、これに限らずヒンジ軸Aから遠い蓋本体3の前方に配置してもよい。
内蓋加熱手段10の一例である内蓋加熱コイルは、蓋本体3内に設置され、制御手段7の制御により内蓋4を誘導加熱するよう構成されている。ヒンジ軸Aは、蓋本体3の開閉軸であり、機器本体1の上枠1bに両端部を回動自在に固定されている。蓋本体3はヒンジ軸Aの近傍に設けた回動バネ(図示せず)により開蓋方向に回動付勢されている。
送風手段11は、蓋本体3の後部、ヒンジ軸Aに近い場所で機器本体1の前方斜め上方に送風するような向きに配置されている。吸気口12は蓋本体3の背面に複数のスリット状の穴で構成されている。図2では蓋本体3の背面を傾斜させその傾斜面に吸気口12を構成した例を示している。排気口13は蓋本体3の蓋傾斜天面に複数のスリット状の穴で構成されている。送風経路14はほぼ一直線に送風手段排気側11bと排気口13を連結しており、断面積も略均一である。
蒸気経路15は、鍋2内の余分な蒸気を送風経路14へと排出できるように、一端を内蓋4の蒸気口4aと連通接続し、他端を送風経路14の排気口13と送風手段排気側11bとの間の下部の一部と連通接続している。蒸気経路15は送風経路14と垂直方向から10〜20度ずれた方向で接続されている。蒸気経路15から出る蒸気の流出方向は送風経路14内での送風手段11からの風の流れ方向に対して略垂直な方向となるように構成されている。蒸気経路15の蒸気穴4a直上部は断面積が大きく(例えば30cm2)、蒸気穴4a直上部から送風経路14までは基本的により小さな断面積(例えば1cm2)となっているが、一部断面積が大きい部分も有している。
送風経路14および吸気経路16は、経路内側と蓋本体3内部とを完全に遮蔽され隔離した構成となっており、もし蒸気経路15を通過して鍋2からオネバや水などの液体が流入してきたとしても、それぞれの経路内を通過して蓋本体3外部へと流出し、蓋本体3内部には浸入しない構成となっている。また、送風経路14と吸気経路16とは内側に送風手段11を収容した形で連通接続されており、送風経路14あるいは吸気経路16内部に存在する液体は送風経路14および吸気経路16の内側に移動することはでき、送風手段11にも接触することはできるが、蓋本体3の内側には移動できず、吸気経路16および送風経路14以外に流出するとすると、吸気口12あるいは排気口13から外側に液体が排出されるか、蒸気経路15に排出されることになる。
送風経路14の蒸気経路15との連結部と送風手段11との間には、蒸気経路15を通って流出したオネバや水などの液体(および送風経路14内で結露した液体)を溜める貯水部17を設けている。貯水部17は鍋2から蒸気経路15を通って流出した液体を溜めやすいように蒸気経路15との連結部と隣接して設けられており、一定量(約20ml)の液体を貯水可能な容積を有している。また、貯水部17は送風手段11の近傍位置でもあり、送風手段11から送風された風が貯水部17に貯まった液体に接触しやすくなっている。
内蓋4の一部は、誘導加熱が可能なステンレスなどの金属で構成されており、蒸気を鍋2外へと排出するために、複数の穴からなる蒸気口4a(例えば0.5cm2)を設けている。内蓋4外周部の鍋2側の面には、蓋本体3が閉状態にあるとき、鍋2と密接する略環状の内蓋パッキン18が取り付けられている。内蓋パッキン18は、ゴムなどの弾性体で構成されている。
機器本体1の上面のヒンジ軸A近傍には溝19を設けている。外気温が非常に低い場合などでは、調理が終了した後に蓋本体3を開けた際に、内蓋4の鍋2側に付着した水滴が落下する場合があるが、溝19はこの水滴が落下する範囲に設けられている。
蓋本体3の外表面には、炊飯のメニュー、時間などの各種情報を表示する表示手段20と、炊飯の開始、取り消し、予約などの実行を行うための操作ボタン21が搭載されている。操作ボタン21の操作により、機器本体1に内蔵された制御手段7に内蔵された調理プログラムが実行され、前記鍋加熱手段5、内蓋加熱手段10を調理プログラムの進行に合わせて動作、停止させて調理を実施するとともに、送風手段11に関しても、制御手段7により、調理工程に連動して、動作、停止が制御されることとなる。
機器本体1には運搬用のハンドル22が設けられている。ハンドル22は、機器本体1の側面上部の略前後中央に軸支されており、ハンドル22の回転方向は蓋本体3の回転方向と略同一である。運搬時にはハンドル22を回転させて、ハンドル22の軸支点のほぼ直上にハンドル22が位置するようにハンドル22を持ち上げ、使用者はハンドル22のみを持って機器本体1を運搬することが可能となる。運搬しない場合には、蓋本体3の開閉の邪魔にならないよう、ヒンジカバー23によりハンドル22を機器本体1が置かれている床面と略水平方向で支持している。ヒンジカバー23は機器本体1の後部に取り付けられており、蓋本体3の回動支点となるヒンジ軸Aを機器本体1外から隠して、水滴や異物がヒンジ軸Aに付着しないようにするとともに、ハンドル22がそれ以上下方に回転しないように支持する役割も果たしている。
以上のように構成された調理機器について、以下、調理として炊飯の場合の動作、作用について説明する。
まず、鍋2内に所定の米と水をセットし、操作ボタン21で調理メニューを選択し、調理開始ボタンを押下することで、炊飯工程が開始される。炊飯工程は、水を一定温度に保って米に水を吸収させる浸せき工程、鍋2を鍋加熱手段5により一気に加熱し、鍋2内の水を沸騰状態にする炊き上げ工程、鍋2内の水がほとんどなくなった状態で加熱を抑える蒸らし工程からなり、これらの工程の間に米の糊化を進めて炊飯する。制御手段7は鍋温度センサ6により鍋2の温度に応じて最適に鍋加熱手段5を制御し、あらかじめ決められた炊飯プログラムに従って炊飯を行う。炊飯プログラムは米の種類などによって複数のコースが準備されている。この蒸らし工程が終了すると炊飯が終了し、自動的に保温工程へと移行し、炊き上がったご飯の温度が低下しないようにして、使用者がいつでも温かいご飯を得られる。
炊飯プログラム実行による動作の詳細を以下に説明する。
炊飯が開始されると、まず米に水を吸収させる浸せき工程が始まる。制御手段7は、鍋加熱手段5により鍋2を加熱し、鍋2内の水の温度を鍋温度センサ6によって検知し、米の糊化が始まらない温度(約60℃未満)に調整して米の吸水を促進する。
炊き上げ工程では、米に水と熱を加えて糊化を進行させる。制御手段7は、鍋加熱手段5を動作させて鍋2を急速に加熱し、鍋2内の水を沸騰状態とする。このとき連続的に沸騰が生じて蒸気が大量に発生する。発生した蒸気が鍋2を充満すると、余分な蒸気は蒸気経路15を経て送風経路14内に入り込む。制御手段7は、鍋2内の水が沸騰したことを鍋温度センサ6により検知し、送風手段11を動作させる。送風手段11は吸気口12から外気を吸い込み、図1中、矢印Bの方向に送風し、室温の空気を送風経路14へと排出する。蒸気経路15から送風経路14へ導かれた蒸気は室温の空気と混合され、この空気と蒸気の混合気体が排気口13から蓋本体3外へと排出される。空気と混合することで、蒸気の濃度を低減することができるので、排出される混合気体の温度は低下する。なお、蒸気経路15は送風経路14の底面に接続されているので、蒸気経路15から排出された蒸気は空気よりも軽く自然と上方へと移動し、送風経路14内で均一に空気と混ざりやすくなっている。
炊き上げ工程中に、制御手段7は水温の上昇速度をおいしいご飯を炊くための最適速度とするために、合数に応じて火力を調整する必要がある。また、沸騰してからも炊飯性能を確保するために一定期間米を高温状態に保つ必要があり、そのためにも火力を調整する必要がある。そのため、大部分の場合、鍋加熱手段5は断続的に鍋2を加熱することで、火力を調節している。そのため、鍋加熱手段5が動作している間は、連続して鍋2内で蒸気が発生するが、鍋加熱手段5が動作していないときは、鍋2内の蒸気発生は停止する。鍋2内で蒸気が発生しているときは、鍋2内の空気は蒸気経路15以外には移動する場所がないので、鍋2内に蒸気が充満すると蒸気の圧力が高まり、蒸気経路15を経て送風経路14まで蒸気が移動する。このときに送風手段11が動作していても、送風手段11が生み出した風は蒸気経路15から出てくる蒸気に阻まれて、蒸気経路15内に入り込むことが非常に難しい。
また、炊き上げ工程では、米中のでんぷんなどの成分が水中に溶け出し、膜状となった粘度の高いオネバが蒸気とともに鍋2外に流出することがある。オネバは蒸気に押されるようにして鍋2外へと移動するのであるが、オネバは蒸気よりも十分低い温度の気体を当てると破裂する。送風手段11の風は鍋加熱手段5の動作に合わせて断続的に蒸気経路15に入り込み、蒸気経路15内の雰囲気温度および蒸気経路15の経路壁面を冷却している。そのため、多少のオネバが浸入しても送風経路14付近で送風手段11からの風によって冷却され破裂し、送風経路14内にオネバが流入しにくくなる効果がある。
また、オネバをともなった蒸気は断面積の小さい(例えば0.5cm2)蒸気穴4aで流速が早まって通過し、次に断面積の大きい(例えば30cm2)蒸気経路15の蒸気穴4a直上部で急激に流速が低下し、さらに断面積の小さい(例えば1cm2)蒸気経路15にて再び流速が増加することで、流速が変化することからオネバが破裂しやすくなる。
しかし、鍋2内の水量が多いお粥コースで炊飯した場合や、使用者が誤って所定の水量より多い水量を鍋2に供給して炊飯してしまった場合などは、オネバを含む液体が送風経路14にまで流出してしまう恐れがある。このような場合でも貯水部17を設けているので、液体は貯水部17にまず貯まり、送風手段11からの送風によって水分が大気中に蒸発する。そのため、送風手段11と送風経路14との隙間など風が通りにくい場所にオネバを含んだ液体が溜まりにくい。特に、鍋加熱手段5が停止しているときには、送風経路14には蒸気が入り込む勢いが低減されるので、貯水部17に貯まった液体は蒸発しやすくなる。
また、鍋2内から蒸気経路15および送風経路14へと移動した蒸気は、蒸気経路15および送風経路14の経路壁面の温度が蒸気の温度よりも低い場合には、壁面によって冷却され、結露が生じる。これによってもさらに蓋本体3外へと排出される蒸気の濃度が低下する。
蒸らし工程では、鍋2内にはほとんど水は残留しておらず、米に付着した余分な水分を蒸散させながら、鍋2内を高温状態(約100℃の状態)に維持して糊化をさらに進展させる。この際、制御手段7は、内蓋温度センサ9で鍋2の上部空間の温度を検知しながら、内蓋加熱手段10を動作させて、米に対して熱を与え続け、糊化の進展を促進させる。蒸らし工程でも、蒸気は鍋2から排出されるが、炊き上げ工程に比べて量は少ない。そのため、送風手段11からの風がより蒸気経路15に入り込みやすくなり、より貯水部17の液体の乾燥が進みやすくなる。その結果、多くの場合は貯水部17中の液体は蒸発して、貯水部17が乾いた状態で炊飯が終了する。
以上の構成により、本実施の形態の調理機器は、送風経路14に蒸気経路15を通って流出した液体を溜める貯水部17を設けたことにより、送風経路14内に流出した液体は貯水部17に溜められ、送風手段11からの風によって貯水部17が乾燥されるので、常に送風経路14を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
なお、図1に示すように、蒸気経路出口15bの断面積を変更することで、蒸気の送風経路14への排出の勢いを制御することができ、蒸気経路出口15bの断面積を小さくすると蒸気は勢いよく排出され、より送風経路14の蒸気経路出口15bと逆側まで届きやすくなり、一方、蒸気経路出口15bの断面積を大きくすると蒸気の勢いは低減され、より送風経路14の蒸気経路出口15bと逆側まで届きにくくなる。これにより、送風経路14の断面積に合わせて蒸気経路出口15bの断面積を変化させて蒸気と空気との混合度合を最適にコントロールすることが可能となる。
なお、送風手段11を2段階の風量で運転できるようにし、炊飯の場合、炊き上げ工程に比べて蒸らし工程において送風手段11の風量を下げ、送風手段11からの風を蒸気経路15に入り込む速度を低減すると、冷風を鍋2内に浸入することを低減する効果が得られるのでよい。
なお、蒸気経路15の少なくとも一部は着脱自在に設けられていると、オネバなどの通りやすい通路である、蒸気経路15のお手入れが容易に可能となるのでよいし、蒸気経路15の着脱はできなくとも蓋を設けて、汚れやすい部分のお手入れを、蓋を開けることで可能となるような構成でもよい。
なお、送風手段11は蒸気の排出時に動作して、蒸気の濃度を下げることができれば、鍋温度センサ6の検知温度に依存せず、炊飯の場合、炊き上げ工程に入って一定温度で動作を開始したり、内蓋温度センサ9など他のセンサの検知温度によって動作したりしてもよい。
なお、送風経路14の少なくとも一部は着脱自在に設けられていると、通常よりも多い水量で調理された場合など異常使用時に液体が送風経路14に入り込んだ場合でも、お手入れが容易となるのでよいし、送風経路14の着脱はできなくとも蓋を設けて、蓋を開けることで汚れやすい部分のお手入れを可能となるような構成でもよい。
なお、蒸気経路15は送風経路14の底面と接続しているが、送風経路14の側面の底面近くでも同様の効果が見込めるし、送風経路14のその他の部分に接続してリブを付加するなどしても蒸気と空気が略均一に混合できればよい。
なお、吸気口12は送風手段11の種類に合わせて送風手段11の性能が十分発揮できるように圧力損失が少なくなるように設ければよく、位置や形状は異なってもよい。なお、送風経路14と吸気経路16とは同じ部品で構成されていてもよい。
なお、送風手段11は蓋本体3の後部に配置しているが、蓋本体3前部に配置してもいいし、機器本体1内部に配置して送風経路14を機器本体1内および蓋本体3にわたって設けてもよい。その場合、吸気口12は機器本体1に設けることとなるが、ハンドル22あるいはヒンジカバー23があるために壁と接して吸引する空気量を減らさないように配置されていれば、同様の効果が得られる。
なお、送風経路14は直線的な形状であるが、屈曲するなど他の形状であってもよい。
また、本実施の形態では調理機器として炊飯器を例示したが、これに限られるものではなく、調理中に排出される蒸気に送風して蒸気濃度を下げて排出するような調理器であればいずれにも適用することができるものである。
(実施の形態2)
図3、図4は、本発明の実施の形態2における調理機器として電磁誘導加熱式炊飯器を例示している。実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図3に示すように、本実施の形態における調理機器おいて、送風手段11は蓋本体3の左側後方(図中左上方向)に配置し、その近傍の蓋本体3の側壁部分に吸気口12を設けている。また、排気口13は送風手段11とは反対方向の蓋本体3の右側後方に設けており、送風経路14はほぼ直線的に送風手段11と排気口13とを連結する構造となっている。蒸気経路15との連結部より排気口13側の送風経路14の底面には貯水部17が設けられており、貯水部17が溜められる液体の容量は約10mlである。
図4において、貯水部17と排気口13との間の送風経路14の床面部分は排気口13に近づくほど下方に傾斜した傾斜面14aとしており、貯水部17に溜まった液体が溢れると、図中矢印Cで示すように排気口13に流れて行き、排気口13から蓋本体3外へと流出するよう構成されている。
以上のように構成された調理機器について、以下、調理として炊飯の場合の動作、作用について説明する。
基本的な動作は実施の形態1と同様であるので省略する。鍋2内の水量が多いお粥コースで炊飯した場合や、使用者が誤って所定の水量より多い水量を鍋2に供給して炊飯してしまった場合などは、オネバを含む液体が送風経路14にまで流出してしまう恐れがある。このような場合でも貯水部17を設けているので、液体は貯水部17にまず溜まり、送風手段11からの送風によって液体が大気中に蒸発する。そのため、送風手段11と送風経路14との隙間など風が通りにくい場所にオネバを含んだ液体が溜まりにくい。また、貯水部17から溢れるほどの多量の液体が蒸気経路15から流出した場合には、貯水部17に溜めきれない液体は図中矢印Cに示すように傾斜面14aを伝わって排気口13から蓋本体3外へと排出される。
以上の構成により、本実施の形態の調理機器は、貯水部17を設け、送風経路14が排気口13に向かって下方に傾斜した傾斜面14aとしていることで、約10ml以上の液体が貯水部17に溜まらないので、送風手段11により送風することで、より早く貯水部17の液体を乾燥させることが可能となる。したがって、貯水部17から溢れた液体も送風手段11と送風経路14の隙間に入り込むことなく、蓋本体3外へと排出されるので、さらに送風経路14を衛生的に優れた状態に保つことができ、常に送風経路14を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
なお、素早く貯水部17の液体を乾燥させることができれば、炊飯の場合、蒸らし工程の途中でも鍋内からの蒸気の放出が止まれば、すぐに送風手段11を停止させることができるので、省エネルギー性に優れたものとなる。
なお、本実施の形態では、貯水部17は蒸気経路15出口と排気口13との間に設けているが、蒸気経路15と送風手段11との間に設けてもよいが、その場合には傾斜面14aは少なくとも貯水部17の一部を含んだ範囲に設ける必要がある。
なお、貯水部17の配置を変えず、送風手段11から排気口13まで全体が排気口13に向かって下方に傾斜していると、送風手段11と送風経路14との間に飛んだ飛沫なども送風経路14の床面がフラットな場合と比べるとより排気口13や貯水部17に移動しやすくなり、より衛生的に優れたものとすることができる。
なお、送風手段11を偏在させる場合には左右どちらでもよいが、より機器本体1の中心に近い方が蓋本体3の開閉がスムーズになってよい。
なお、送風経路14の直下に蒸気経路入口15cを配置しなければ、蓋本体3の高さを抑制することができ、コンパクトな調理機器とすることが可能となるのでよい。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3における調理機器として電磁誘導加熱式炊飯器を例示している。実施の形態1、2と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図に示すように、本実施の形態における調理機器おいて、実施の形態2における送風経路14の底面と蓋本体3下面(図中下側)とを連通接続する溢水経路24を設けたものである。溢水経路24の蓋本体3下面側の端部は溝19と対向しており、溢水経路24を通じて落下した液体は溝19に溜まるよう構成されている。なお、溝19は溢水溜め部の役割を兼用している。溢水経路24の送風経路14側端部は貯水部17から溢れた液体が優先的に溢水経路24に流れ込むように、一部段差の低い面でつながっている。
以上のように構成された調理機器について、以下、調理として炊飯の場合の動作、作用について説明する。
基本的な動作は実施の形態1と同様であるので省略する。鍋2内の水量が多いお粥コースで炊飯した場合や、使用者が誤って所定の水量より多い水量を鍋2に供給して炊飯してしまった場合などは、オネバを含む液体が送風経路14にまで流出してしまう恐れがある。送風経路14に流出した液体は貯水部17に溜まるのであるが、貯水部17の容量よりも液量が多い場合には、貯水部17から溢れ、溢れた液体は溢水経路24を通って溝19へと流出し、貯水部17には貯水部17の容量分だけの液量が残されることとなる。もちろん、通常液量で炊飯した場合には、送風経路14内にはほとんど液体が流出しないので、貯水部17に液体が貯まるだけで、溝19には液体は移動しない。
以上の構成により、本実施の形態の調理機器は、貯水部17に一定以上溜まった液体を移動させる溢水経路24と、移動した液体を溜める溢水溜め部(溝19)を備えたことにより、送風経路14内に流出した液体が貯水部17に溜められる。送風手段11による風によって貯水部17が乾燥されるが、あまり多量に液体が貯水部17に溜まった場合には、余分の量は溢水経路24を通過して溢水溜め部へと移動するので、送風経路14内はより液体が溜まりにくくなり、常に送風経路14を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。つまり、溢水経路24と溢水溜め部を設けることで、通常より液量が多い調理を行った場合に、送風経路14に多量の水が流出した場合でも、オネバなどを含んだ液体が送風経路14のいたるところに付着して送風経路14全体を汚してしまうことを防ぎ、使用者がお手入れしやすい溢水溜め部(溝19)に液体を移動させることで、液体で汚れる場所を最小限にし、またかびの繁殖や臭いの元となるオネバなどを含んだ液体を簡単にお手入れできる。
なお、貯水部17は、所定の液量で調理をした場合には送風手段11の送風によって乾燥させて調理中に液体が貯水部17に残留しないように貯水量を設定することによって、貯水部17は送風手段11送風によって自然乾燥して溢水溜め部(溝19)にはオネバなどを含んだ液体は移動しないので、毎回溢水溜め部をお手入れする必要がなく、さらにお手入れ性を向上できるのでよい。
また、溢水経路24は直線的な経路で構成すると、お手入れがしやすいのでよい。また、溢水経路24は直径5mm程度以上の大きさであると、溢水経路24内の壁面もお手入れでき、またオネバなどを含んだ液体が残留して溢水経路の穴を塞いでしまいにくいのでよい。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4における調理機器として電磁誘導加熱式炊飯器を例示している。実施の形態1〜3と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図に示すように、本実施の形態における調理機器おいて、溢水経路24の一端は送風経路14の底面と同じ高さに接続しており、他端は蓋本体3内に収納された溢水溜め部25に接続している。溢水経路24の送風経路側端部は貯水部17近傍のヒンジ軸A側に設けられており、蓋本体3を開いた際に、貯水部17の液体が移動すると優先的に溢水経路24に液体が流れ込むように構成されている。溢水溜め部25は、蓋本体3を開いた状態では図中に示す矢印Dの方向に着脱可能であり、蓋本体3を閉じた状態では、取り外せない構成となっている。なお、溢水溜め部25は実施の形態3における溝19と同様な機能を有するものであるが、着脱自在である点で相違する。
以上のように構成された調理機器について、以下、調理として炊飯の場合の動作、作用について説明する。
基本的な動作は実施の形態1と同様であるので省略する。鍋2内の水量が多いお粥コースで炊飯した場合や、使用者が誤って所定の水量より多い水量を鍋2に供給して炊飯してしまった場合などは、オネバを含む液体が送風経路14にまで流出してしまう恐れがある。送風経路14に流出した液体は貯水部17に貯まるのであるが、貯水部17の容量よりも液量が多い場合には、貯水部17から溢れ、溢れた液体は溢水経路24を通って溢水溜め部25へと流出し、貯水部17には貯水部17の容量分だけの液量が残されることとなる。
炊飯器が置かれている周囲環境の湿度が非常に高い場合には、空気中に水蒸気が溶け込みにくく、送風手段11で送風しても貯水部17の液体を全て乾燥させられない場合も存在する。その際には、炊飯終了後も貯水部17に液体が残留してしまうこともある。しかし、溢水経路24の送風経路14側端部が送風経路14のヒンジ軸A側に設けているので、蓋本体3を開いたときに貯水部17に残った液体が溢水溜め部25に移動しやすい。
送風手段11を駆動した場合に、実施の形態3に示したように溢水経路24が外気空間とつながっていると、送風手段11による風が一部溢水経路24から漏れ出し、蒸気と混合する空気量が少なくなってしまうが、本実施の形態の構成では、溢水溜め部25は溢水経路24と接続されている以外は密閉されているので、風が漏れることがない。したがって、効果的に蒸気低温化機能を維持することが可能となる。
以上の構成により、本実施の形態の調理機器は、溢水溜め部25は、着脱自在であることにより、送風経路14から移動してきたオネバや水などの液体をより容易に処理することができるので使い勝手がよく、溢水溜め部25を衛生的に保つことができ、常に送風経路14を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
なお、溢水溜め部25が正常にセットされているかどうかを検知するために、プッシュスイッチなどの検知手段を設けて、溢水溜め部25をセットしていない状態で調理を開始しようとすると、その旨を報知することで、溢水溜め部25をセットせずに調理し、溝19に液体が落下してしまうことを低減することができる。
なお、溢水溜め部25は、蓋本体3の外郭部など他の部分や機器本体1に設けられていてもよいし、機器本体1の溝19が着脱自在に設けられているなどしてもよい。
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5における調理機器として電磁誘導加熱式炊飯器を例示している。実施の形態1〜4と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図に示すように、本実施の形態における調理機器おいて、送風経路14の底面は、貯水部17に向かって下方に傾斜している傾斜面14bとした。これにより、送風経路14内に流出したオネバや水などの液体が貯水部17に集まりやすくしている。
以上のように構成された調理機器について、以下、調理として炊飯の場合の動作、作用について説明する。
基本的な動作は実施の形態1と同様であるので省略する。鍋2内の水量が多いお粥コースで炊飯した場合や、使用者が誤って所定の水量より多い水量を鍋2に供給して炊飯してしまった場合などは、オネバを含む液体が送風経路14にまで流出してしまう恐れがある。送風経路14の底面を傾斜面14bとしていることで、オネバを含む液体が送風経路14のどこに飛んだ場合でも貯水部17に導かれやすくなる。
以上の構成により、本実施の形態の調理機器は、送風経路14の底面を貯水部17に向かって下方に傾斜している傾斜面14bとしていることで、送風経路14内に流出した液体が貯水部に集まりやすくなり、送風手段11による風によって貯水部17が乾燥される。これにより、常に送風経路14を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
なお、図8に示すように、送風経路14の底面と送風手段11の支持底面に段差Eを設け少なくとも一部の底面を送風手段11の底面よりも低くすることにより、送風経路14の底面に貯まったオネバを含んだ液体が送風手段11と送風経路14との間の風が届きにくい部分に入り込むことをさらに低減することができ、より信頼性高く送風経路14を衛生的に保つことができる。
また、図8に示すように、貯水部17を蒸気経路15と排気口13との間に設け、蒸気経路15の送風経路14との連結方向を送風手段11とは異なる方向とすることにより、蒸気経路15を通って送風経路14に流出する液体を図中矢印Fで示すように送風手段11に届きにくく、貯水部17に貯まりやすくなるので、オネバや水などの液体が送風手段11の基板などに付着して送風手段11が故障してしまうことをなくし、より信頼性の高い排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
また、図9に示すように、貯水部17を送風経路14と別構成とし、図中矢印Gに示す方向に着脱自在に設けることで、貯水部17のお手入れが容易となり、貯水部17に液体が残留している場合には、その液体を取り除くことができ、使い勝手が向上するとともに常に送風経路14を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
なお、図9には貯水部17のみが着脱可能となっているが、貯水部17を含む送風経路14の一部が取り外せるなどすると、貯水部17周辺の汚れやすい部分も全てお手入れ可能となるので、さらに使い勝手と衛生面で向上したものとすることができる。
(実施の形態6)
図10は、本発明の実施の形態6における調理機器として電磁誘導加熱式炊飯器を例示している。実施の形態1〜5と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図に示すように、本実施の形態における調理機器おいて、溢水経路24は、貯水部17の底面に接続したことにより、貯水部17に貯まった液体の大部分は溢水溜め部(溝19)に移動するようにしている。
また、溢水経路24は、貯水部17の蓋本体3を開閉可能とするヒンジ軸A側に接続することにより、蓋本体3が開くと貯水部17に残留した液体がさらに移動しやすくしている。
なお、蓋本体3が閉じている状態では、溢水経路24の蓋本体3下面側の端部は溝19に接する構成となっている。
以上のように構成された調理機器について、以下、調理として炊飯の場合の動作、作用について説明する。
基本的な動作は実施の形態1と同様であるので省略する。送風経路14にオネバや水などの液体が流出すると貯水部17に液体が溜まる。溢水経路24は溝19と接しているので、蓋本体3を開放しない限り液体は溢水経路24に流れ込まない構造となっており、送風手段11による送風によって貯水部17は乾燥する。炊飯後も貯水部17が乾燥しきらないまま蓋本体3が開放され、約90°回転すると、溢水経路24と溝19との密接は解消されるので、貯水部17にたまった液体は全て溢水経路24を通過して溝19へと移動する。
以上の構成により、本実施の形態の調理機器は、貯水部17の底面に溢水経路24を接続することで、調理後に貯水部17に貯まった液体を確実に溢水溜め部へと移動させて送風経路14を衛生的な状態とするとともに、オネバなどを含んだ液体のお手入れをしやすくすることが可能なので、より送風経路14内に液体が溜まりにくく、常に送風経路14を清潔に保つ排気低温化機能を有する調理機器とすることができる。
また、溢水経路24は、貯水部17の蓋本体3を開閉可能とするヒンジ軸A側に接続することにより、蓋本体3が開くと貯水部17に残留した液体がさらに移動しやすくなり、より一層の効果を発揮することができる。
なお、上記各実施の形態1〜6において、炊飯の場合、蒸気経路15内に残留したオネバを蒸気穴4aから鍋2内に戻すオネバ還流経路を設けると、オネバが鍋2内の調理物(ご飯)に再付着し、調理物のつやがよくなるのでよい。
なお、各実施の形態1〜6において、排気方向は横方向や斜め上方や上方向などの方向であってもよく、その方向は限定されるものではない。
なお、各実施の形態1〜6において、送風手段11は軸流ファンでもシロッコファンでもその他のファンでも送風できれば種類は問わない。送風手段11を駆動させる基板を含めて送風手段11全体を送風経路14中に配置する場合には、基板を送風経路14上部に配置すると液体が送風経路14などに浸入した場合に、液体が送風手段11の基板に接触しにくくなり、送風手段11の基板が故障しにくくなる。