JP2009111563A - データ処理方法およびデータ処理装置並びにプログラム - Google Patents

データ処理方法およびデータ処理装置並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】誤り訂正符号化がなされたデータを復号する際に、誤り訂正能力をより高める。
【解決手段】通信路を介して送信されてきた符号化データに対して、既知データに対応する符号部分である既知符号部分の検出を行う。符号化データから既知符号部分が検出されなかったときには、符号化データを復号する。符号化データから既知符号部分が検出されたときに、少なくともその一部を正常データで置き換え、置き換え後の符号化データに対して復号を行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、データ処理技術、具体的には、符号化データを復号する技術に関する。
デジタル通信システムにおいて、送受信されるデータの信頼性を確保するために、誤り訂正符号や誤り検出符号が用いられる。図16は、誤り訂正符号と誤り検出符号が用いられたデジタル通信システムを概略化した模式図である。
図16に示すように、送信側は、相手に送信したいデータ(送信データ)に対して、誤り検出符号化と誤り訂正符号化を施した後に変調し、変調された符号化データを得て通信路に出力する。このデータは、通信路において、誤りの原因となるノイズが混入する可能性があり。
受信側は、受信したデータを復調して符号化データを得、この符号化データを復号する。受信側は、復号に際して誤り訂正を行い、復号により得られた復号データに対して誤り検出をする。通常、誤り検出の結果、誤り訂正が不完全な場合には、受信側は送信側にデータの再送を要求する。
誤りが頻繁に検出されると、再送も多く発生し、通信システムの効率が低下する。特に移動通信システムでは、フェージングなどの影響により電波強度が激しく変動してノイズが混入しやすいため、この問題が顕著であり、受信側の高い誤り訂正能力が要求される。
特許文献1には、誤り訂正能力を高める手法が開示されている。図17と図18は、特許文献1における図1と図2にそれぞれ対応し、図16は、特許文献1の手法を適用した受信装置を示し、図17は該受信装置による処理の流れを示すフローチャートである。
図16に示す受信装置において、アンテナ部11は、ネットワークを介してフレームを受信し、復調部12は、受信したフレームを復調する(S11)。誤り訂正部13は、復調後のフレームに対して誤り訂正処理を行う。誤り訂正部13では、たとえばリードソロモン復号、さらにビタビ復号が行われる。
誤り検出部14は、誤り訂正処理後のフレームに含まれる誤り検出符号に基づき誤り検出処理を行う(S12、S13)。誤り検出符号は、たとえばCRC(Cyclic Redundancy Check)である。
誤り修正部15は、誤り検出部14において誤りが検出されたフレームに対して誤り修正処理を行う(S14:Yes、S15:Yes、S16)。この誤り修正処理は、予め取得した既知の情報を用いて、フレームの一部を置き換えるものである。例えば、誤りが検出されたフレームに含まれる送信機アドレス等を、予め取得した同一のネットワーク内の端末アドレスに置き換える。
その後、誤り検出部14と誤り修正部15は、フレームに誤りが無くなるまで、ステップS13〜ステップS16の処理を複数回繰り返す(S13、S14:Yes、S15、S16、S13、・・・)。また、誤りがまだあるものの、所定の終了条件を満たした場合には(S15:No)、再送制御部16は再送制御を行う(S17)。再送制御にあたり、たとえば再送制御部16は、受信したフレームに対してACK(Acknowledgement)フレームを返さないことにより、送信側にフレームの再送を行わせる。
このように、特許文献1に開示された手法は、誤りが検出されたフレームの一部のフィールドを、正常なデータである既知の情報で置き換え、置き換え後のフレームに対して再度誤り検出処理を行うことを繰り返し行うことにより誤り訂正能力を高め、その結果、誤りの検出頻度ないし再送回数が抑制される。
特開2006−345080号公報
ところで、誤り訂正符号の代表手法として畳込符号手法が知られている。この手法は、誤り訂正の能力を向上させるために、新しい符号の作成に、拘束長Kに等しい個数の過去の符号を使用する。そのため、畳込符号化されたデータにおける符号は互いに関係し、復号時には、ノイズが混入した部分の符号は、他の符号にも影響を及ぼすことになる。
特許文献1の手法は、復号後のデータに対して、一部のデータを正常データで置き換えている。この一部のデータに誤りがある場合に、該データにおける誤りを修正することができるが、復号するときにこの部分のデータが用いられた他のデータにおける誤りを修正することができず、誤り訂正能力の向上効果が限られている。
本発明の一つの態様は、データ処理方法である。このデータ処理方法は、符号化データに対して、既知データに対応する部分の少なくとも一部を正常データで置き換え、置換後の符号化データに対して復号を行う。
本発明の別の態様は、データ処理装置である。このデータ処理装置は、第1の記憶部と、受信部と、既知符号部分検出部と、第1の置換部と、復号部を備える。
第1の記憶部は、符号化データに含まれ得る既知符号部分の正常データを記憶する。この既知符号部分は、符号化データにおいて、既知データに対応する部分である。
受信部は、符号化データを受信し、既知符号部分検出部は、該受信部が受信した符号化データに対して、既知符号部分を検出する。
第1の置換部は、既知符号部分検出部が検出した既知符号部分の少なくとも一部を、第1の記憶部に記憶された正常データで置き換える。
復号部は、既知符号部分検出部による検出の結果、既知符号部分が無いときには受信部が受信した符号化データを復号し、既知符号部分があるときには第1の置換部により置換えがなされた符号化データを復号する。
本発明のさらなる別の態様は、プログラムである。このプログラムは、符号化データに対して、既知データに対応する部分を検出するステップと、該符号化データに対する復号が行われる前に、検出された既知データに対応する部分の少なくとも一部を正常データで置き換えるステップをコンピュータに実行せしめる。
本発明にかかる技術によれば、誤り訂正符号化がなされたデータを復号する際に、誤り訂正能力をより高めることができる。
本発明の実施の形態を説明する前に、まず、本発明の原理について説明する。
昨今のデジタル通信システムの多くは、送信側が、送信したいデータをパケット化して符号化する。説明上の便宜のため、以下、このデータを「ユーザデータ」といい、ユーザデータをパケット化したものを「ユーザデータパケット」という。
パケットのサイズは、規格によって異なるが、通常、複数個の異なるパケットサイズが定められており、パケット化する際に、ユーザデータのサイズに最も近いサイズのパケットが選択される。
図1〜図3は、誤り訂正符号化前のユーザデータパケットの構成例を示す。図1に示すユーザデータパケットは、パケットサイズが「X+Y」ビットであり、Xビットのユーザデータと、YビットのCRCから構成される。このユーザデータパケットは、ユーザデータとCRCのビット数の和がパケットサイズに等しい場合の例である。
ユーザデータのビット数がXより小さく、かつユーザデータとCRCのビット数の和に最も近いパケットサイズが「X+Y」ビットである場合には、「X+Y」ビットのパケットが選択されるが、足りないビットを補うために、パディングビットやフィラービットなどの定められたデータが挿入される。パディングビットは、ユーザデータとCRCの間に挿入されるものであり、フィラービットは、ユーザデータの前に挿入されるものである。
図2は、パディングビットを用いた場合のユーザデータパケットの例を示す。パケットサイズが「X+Y」ビットであり、ユーザデータのビット数が「X−Z」ビットであるため、ユーザデータとCRCの間にZビットのパディングビットが挿入されている。
図3は、フィラービットを用いた場合のユーザデータパケットの例を示す。パケットサイズが「X+Y」ビットであり、ユーザデータのビット数が「X−F」であるため、ユーザデータの前にFビットのフィラービットが挿入されている。また、パディングビットとフィラービットの配列パターンは、全てが0または全てが1である場合や、0と1を織り交ぜた場合があり、
ビット数の不足を補うためにパディングビットが用いられるかフィラービットが用いられるか、および挿入されるビットの配列パターンは、規格によって定められている。そのため、受信側にとって、挿入されるビットは予め知られたものである。
通常、ユーザデータパケットに先行して、制御データパケットが送信される。制御データパケットは、制御データをパケット化したものであり、制御データには、次に送信されるユーザデータパケットのパケットサイズ、ユーザデータのビット数などの情報が含まれている。受信側は、制御データパケットに含まれる制御データに基づいて、ユーザデータパケットのどの部分が挿入ビットであるかを知ることができる。
受信側が受信したユーザデータパケットが、図1〜図3に示すようなユーザデータパケットを誤り訂正符号化したものであるため、挿入されたビットの部分は、挿入されたビットに対応する符号になっている。この部分は、挿入されるビットの配列パターンに応じた規則性を有する。ここで具体例を用いて説明する。
図4は、パディングビットがすべて「0」である図2に示すユーザデータパケットパケットを畳込符号化した場合のトレリスである。なお、畳込符号が再帰的ではなく、拘束長がKであるとする。
トレリス上において、初期状態(以下状態0という)から遷移が開始し、「K−1」時点分進んだところで全状態に遷移が至る。図4は、全状態に遷移が至った時点から示している。図示のように、全状態に遷移が至った時点から「X−Z」時点目まで、トレリス上において、全状態の遷移が続く。「X−Z+1」時点目からZ時点分のパディングビット「0」が挿入されるため、「X−Z+K−1」時点目で、トレリスは状態0に戻る。その後、パディングビットの挿入が終了するまですなわちX時点目まで、トレリス上において、状態0上の遷移を続ける。
「X+1」時点目以降は、パディングビットの後のYビットのCRCが順次入力されるため、トレリス上において、また状態0から遷移が開始し、「X+K」時点で全状態が遷移に至る。その後、「X+Y」時点まですなわちCRCが終了するまで全状態の遷移が続く。
「X+Y+1」時点に、パケットのデータの最後を示すテイルビットの「0」が入力されるため、その結果、「X+Y+K−1」時点において、トレリスは、状態0に戻る。
このように、パディングビットの入力に応じてトレリスが規則的に遷移するので、畳込符号化されたユーザデータパケットのうちの、パディングビットに対応する符号の一部を予め知ることができる。図4の例では、「X−Z+1」時点目から「X−Z+K−1」時点目までに、トレリス上の遷移が「X−Z」時点以前に入力されるデータ(ユーザデータ)に影響されるため、符号語を特定できないが、「X−Z+K」時点目からX時点目までの符号語を特定することができる。
ここでゼロパディングを例にしているが、「1」によるパディングや、「0」と「1」を織り交ぜたパディングの場合にも、挿入されるビットに対応する部分の一部の符号語を予め知ることができる。なお、フィラービットが用いられる場合には、先頭からユーザデータの入力開始まで「0」や「1」など予め知られているビットが挿入されるので、先頭から、フィラービットの入力が終了までの部分に対応する符号語を予め知ることができる。
上記の例では、畳込符号が再帰的ではないとしている。畳込符号が再帰的であるときには、パディングビットが用いられる場合にはそれに対応する符号語を知ることができないが、フィラービットが用いられる場合にはそれに対応する符号語を知ることができる。
ここで、さらにターボ符号の場合について説明する。ターボ符号は、送信可能なデータ伝送速度の限界である「シャノン限界」に迫る符号化/復号化方式として、近年注目されている。ターボ符号では2つある畳込符号のうち、2つめの畳込符号の符号化の前に一度メモリにデータを保管する。その後、異なる順でデータを取り出すインタリーバによって,データの順番を攪拌する。復号するときには,2つの復号器を使い、該2つの復号器の結果を互いにフィードバックしながら繰り返すことによって復号を行う。
図5は、フィラービットが用いられた場合にターボ符号化により得られた要素符号を示す。図中陰影部分は、フィラービット、またはフィラービットに対応する符号を意味する。
図5に示すように、ユーザデータはパケット化によりフィラービットが挿入され、ユーザデータパケットとなる。ユーザデータパケットに対して符号化率が1/3のターボ符号化を行った結果、Systematic、1st Parity、2nd Parityの3つのパケットが得られる。Systematicと1st Parityでは、フィラービットに対応する符号は先頭に位置し、2nd Parityでは、インタリーブの作用により、フィラービットに対応する符号は、パケット内に分散されている。ここで、Systematicと1st Parityを要素符号1、インタリーブ後のSystematicと2nd Parityを要素符号2といい、それぞれの要素符号におけるトレリス上の遷移を説明する。
図6は、要素符号1におけるトレリス上の遷移を示す。なお、拘束長がKであり、フィラービットのビット数がFビットであるとする。図示のように、トレリス上において、初期状態(状態0)からF時点まで状態0を遷移する。「F+1」時点以降はユーザデータが入力されるため、「F+K−1」時点で全状態が遷移に至り、その後、ユーザデータの入力が終了する時点(「F+K−1+D」時点)まで全状態の遷移が続き、終結処理により、「F+K−1+D+K−1」時点で状態0に戻る。
図7は、要素符号2におけるトレリス上の遷移を示す。図中「*」が、フィラービットに対応する部分を示す。図示のように、要素符号2の場合、フィラービットに対応する部分は、トレリスの全時点に亘って分散される。
すなわち、この例の場合、要素符号2では、フィラービットに対応する部分は分散されるため、それらに対応する符号語を知ることができない。しかし、要素符号1では、トレリスは、先頭からF時点まで状態0上を遷移するため、この期間における符号語を予め知ることができる。
以上の説明から分かるように、誤り訂正符号化されたユーザデータパケットにおいて、パディングビットやフィラービットなど予め知られているデータに対して、それらに対応する符号語の少なくとも一部も、予め知ることができる。以下の説明において、パディングビットなどのような予め知られているデータを「既知データ」という。
本願発明者は、研究模索した結果、上述したことに着目して、誤り訂正符号化されたデータを復号する際の誤り訂正能力をより高める技術を確立した。図8を参照して説明する。
図8に示すように、ユーザデータパケットには、パディングビットなどの既知データが含まれており、誤り訂正符号化された後のユーザデータパケットには、既知データに対応する符号が含まれている。前述したように、既知データに対応する符号の少なくとも一部は、予め知られている。このような符号化されたユーザデータパケットは通信路を介して受信側に伝送される。
本願発明者が確立した技術は、受信側において、受信したパケットを復号する前に、既知データに対応する符号部分(既知符号部分)のうちの、予め知られている部分を置換データで置き換える。この置換データは、置換えがなされる部分の正常データ、すなわちこの部分の、送信側において符号化後のデータに該当するソフトビットである。ソフトビットとは例えば、符号化後のデータが0であれば+127、1であれば−128に相当する軟値である。
こうすることによって、通信路において、置換えがなされる部分にノイズが付加されたとしても、正常データに置き換えられる。また、この置換えは、復号前に行われるので、復号時にこの部分のデータが利用される他のデータにも、ノイズの影響が波及しないことになる。
結果として、誤り訂正能力を高め、通信システム全体の効率向上を図ることができる。
以上の説明を踏まえ、本発明の技術にかかる実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図9は、本発明の第1の実施の形態にかかる受信装置100を示す。この受信装置100は、ネットワーク例えば無線通信網を介してデータを受信し、受信データを復号するものである。例として、本実施の形態において、受信データは、送信側においてユーザデータに対して誤り検出符号化と誤り訂正符号化し、さらに変調したものであり、誤り訂正符号としては畳込符号が用いられている。また、受信装置100は、復号に際してビタビ復号の手法を用いる。
図9に示すように、受信装置100は、アンテナ110と、復調部112と、制御データ復号部114と、CPU(Central Processing Unit)116と、ユーザデータ復号部120を備える。
アンテナ110は、無線通信網を介してデータを受信し、受信データを復調部112に出力する。
復調部112は、受信データを復調し、復調されたデータが制御データパケットである場合には制御データ復号部114に出力し、復調されたデータがユーザデータパケットである場合にはユーザデータ復号部120に出力する。
復調部112からの制御データパケットが符号化されたものであり、制御データ復号部114は、それを復号してCPU116に出力する。
CPU116は、制御データ復号部114からの制御データに基づいて、ユーザデータパケットの復号に必要な参照情報を生成してユーザデータ復号部120に出力する。この参照情報は、ユーザデータパケットのパケットサイズ、ユーザデータのビット数などの情報が含まれている。
ユーザデータ復号部120は、コントローラ130と、入力メモリ140と、ビタビデコーダ150と、出力メモリ170と、誤り検出部180を備える。
コントローラ130は、たとえばDSP(Digital Signal Processor)であり、ユーザデータ復号部120の他の構成要素を制御する。入力メモリ140は、復調部112からのユーザデータパケットを格納し、ビタビデコーダ150に供給する。ビタビデコーダ150は、入力メモリ140からユーザデータパケットを読み出して復号し、復号されたユーザデータすなわち復号データを出力メモリ170に出力する。出力メモリ170は、ビタビデコーダ150からの復号データを格納する。出力メモリ170に格納された復号データは、誤り検出部180により誤り検出がなされ、のちに出力される。
誤り検出部180は、出力メモリ170に格納された復号データに対して誤り検出を行い、検出の結果をコントローラ130に出力する。
図10を参照して、ユーザデータ復号部120を詳細に説明する。
図10に示すように、ユーザデータ復号部120におけるビタビデコーダ150は、第1の置換部152と、監視部154と、ACS演算部156と、バッファ158と、内部メモリ160と、トレースバック部162と、第2の置換部164と、監視部166を有する。
入力メモリ140は、復調部112からの、符号化されたユーザデータパケットを格納すると共に、置換データ142も格納している。この置換データ142は、受信装置100が準拠した規格により定められた、ユーザデータパケットにおけるパディングビットなどの既知データに対応する符号である。
出力メモリ170にも、置換データ172が格納されている。この置換データ172は、入力メモリ140に格納された置換データ142と異なり、既知データそのものである。
コントローラ130は、ビタビデコーダ150と誤り検出部180に起動制御信号を出力し起動させる制御を行う。また、コントローラ130は、CPU116からの参照情報に基づいて置換パラメータを取得し、ビタビデコーダ150のバッファ158に出力する。コントローラ130からの置換パラメータは、第1の置換部152用のものと、第2の置換部164が用いるものである。
第1の置換部152用の置換パラメータは、入力メモリ140に格納された、復調部112からの符号化されたユーザデータパケットに対して置換えがなされる部分の開始アドレスとサイズである。コントローラ130は、CPU116からの参照情報に基づいて、既知データに対応する符号の位置とビット数を算出すると共に、既知データに対応する符号のうちの、置換えがなされる部分の開始アドレスとサイズを取得してバッファ158に出力する。すなわち、コントローラ130は、請求項でいう既知符号部分検出部を兼ねる。以下、置換えがなされる部分を置換対象という。
第2の置換部164用の置換パラメータは、後に出力メモリ170に格納される復号データ(復号されたユーザデータパケット)に対して置換がなされる部分の開始アドレスとサイズである。コントローラ130は、CPU116からの参照情報に基づいて、復号後のユーザデータパケットにおける既知データの位置とビット数を算出して、バッファ158に出力する。
ビタビデコーダ150において、ACS演算部156は、ACS(Add Compare Select:加算、比較、選択)処理を繰り返し、演算結果を内部メモリ160に格納する。トレースバック部162は、ビタビ復号の最後のステップであるトレースバック処理を行って復号データを得る。
監視部154は、ACS演算部156がACS演算中に入力メモリ140からデータを読み出す際のアドレスを監視し、このアドレスが、第1の置換部152用の置換パラメータが示す置換対象のアドレスではなければ、第1の置換部152を介して、当該データを読み出してACS演算部156に供する。一方、上記アドレスが置換対象のアドレスであれば、監視部154は、第1の置換部152に置換えを指示する。
第1の置換部152は、監視部154から置換えが指示されると、当該アドレスのデータを、入力メモリ140に格納された置換データ142で置き換えてACS演算部156に出力する。
監視部166は、トレースバック部162が復号データを出力メモリ170に書き込む際のアドレスを監視し、このアドレスが、第2の置換部164用の置換パラメータが示す置換対象のアドレスではなければ、第2の置換部164を介して、トレースバック部162が出力する復号データをそのまま出力メモリ170に書き込む。一方、上記アドレスが置換対象のアドレスであれば、監視部166は、第2の置換部164に置換えを指示する。
第2の置換部164は、監視部166から置換えが指示されると、トレースバック部162からの復号データを、出力メモリ170に格納された置換データ172で置き換えて出力メモリ170に出力する。
誤り検出部180は、出力メモリ170に格納された復号データ(第2の置換部164により置換えがなされたデータを含む)に対して誤り検出を行い、検出結果をコントローラ130に出力する。
コントローラ130は、誤り検出部180からの検出結果に基づいて誤り制御を行う。誤り制御は、たとえば、誤りが検出された場合にACKを送信側に送り返さないように当該パケットを再送させるなどの処理が含まれる。
このように、本第1の実施の形態にかかる受信装置100は、ユーザデータパケットを復号する前に既知データに対応する符号を正常データで置き換えている。こうすることにより、通信路において、置換対象部分にノイズが混入したとしても、正常データに置き換えられる。また、この置換えは、復号前に行われるので、復号時にこの部分が利用される他のデータにも、ノイズの影響が波及しないことになる。結果として、高い誤り訂正能力を得ることができる。
さらに、既知データに対応する符号の復号時に、他の部分の符号が利用される。そのため、他の部分にノイズが混入した場合には、復号データにおける既知データの部分も正常なデータではない恐れがある。受信装置100は、復号後のデータに対しても既知データの部分を正常データに置き換えているので、復号データにおける誤りをさらに軽減し、誤り訂正能力をより高めることができる。
また、受信装置100では、ビタビデコーダ150に設けられたハードウェア構成の2つの置換部により置換えがなされるので、処理の高速化を図ることができる。
<第2の実施の形態>
図11は、本発明の第2の実施の形態として、図1に示す受信装置100において、ユーザデータ復号部120の代わりに適用可能なユーザデータ復号部220を示す。図11において、図10に示すユーザデータ復号部120と同様な構成要素については同じ符号を付与し、それらの説明を省略する。
図11に示すユーザデータ復号部220において、コントローラ230は、図10に示すユーザデータ復号部120のコントローラ130の機能以外に、第1の置換部152と、監視部154と、第2の置換部164と、監視部166の機能を備える。そのため、ビタビデコーダ250には、これらの機能を担う構成要素が無く、ACS演算部156と、内部メモリ160と、トレースバック部162から構成される。
コントローラ230は、参照情報に基づいて、入力メモリ140に格納されたユーザデータパケットにおける置換対象部分のアドレスとサイズを算出し、当該部分を置換データ142で上書きすることによって置き換える。置換後、コントローラ230は、ビタビデコーダ250に起動制御信号を出力して起動させる。
また、トレースバック部162から出力メモリ170に復号データが書き込まれた際に、コントローラ230は、復号データにおける置換対象部分のデータを置換データ172で上書きする。そして、上書きの後に、コントローラ230は、誤り検出部180に起動制御信号を出力し起動させる。
すなわち、本実施の形態において、図10に示すビタビデコーダ150における第1の置換部152と、監視部154と、第2の置換部164と、監視部166の処理は、コントローラ230に実装されたプログラムにより行われる。そのため、図10に示すユーザデータ復号部120と同様に高い誤り訂正能力を得ることができると共に、第1の置換部152と、監視部154と、第2の置換部164と、監視部166の回路の分、回路規模を削減することができる。
さらに、入力メモリ140に格納されたユーザデータパケットに対する置換えの後にビタビデコーダ250を起動し、出力メモリ170に格納された復号データに対する置換えの後に誤り検出部180を起動するようにしているので、ビタビデコーダ250と誤り検出部180の稼動時間を短縮することができ、電力消費を抑制することができる。
図12は、本発明の技術を適用した上記2つのユーザデータ復号部の誤り訂正能力と、従来技術の誤り訂正能力を比較する図である。横軸は、信号とノイズのパワー比であり、数値が小さいほどノイズが多いことを意味する。縦軸は、ブロックエラー率であり、数値が小さいほど誤りが少ないことを意味する。また、図中「×」は、既知データや、既知データに対応する符号の置換えが行われない場合の結果であり、「△」は、特許文献1の手法による結果であり、「○」は、上記2つのユーザデータ復号部による結果である。
例えば、Eb/Noが1.8dBのときに、本発明の技術によればブロックエラー率が約0.01であり、特許文献1の手法によればブロックエラー率が約0.025であり、置換えがなされない場合のブロックエラー率が約0.1である。すなわち、同様の1.8dBのノイズ量に対して、置換えがなされない場合には10ブロック(ユーザデータパケット)に1つの誤りがあり、特許文献1の手法によれば40ブロックに1つの誤りがあるのに対して、本発明の手法によれば、100ブロックに1つの誤りしかない。
<第3の実施の形態>
図13は、本発明の第3の実施の形態にかかるユーザデータ復号装置320を示す。このユーザデータ復号装置320は、図9に示す受信装置100がターボ符号化されたデータを受信するものである場合に、受信装置100におけるユーザデータ復号部120の代わりに適用されるものである。図13において、図10に示すユーザデータ復号部120と同様な構成要素については同じ符号を付与し、それらの説明を省略する。また、例として、符号化されたデータの態様は、図5に示す「Systematic」、「1st Parity」、「2nd Parity」の3種類である。
ユーザデータ復号装置320は、コントローラ330と、入力メモリ140と、ターボデコーダ350と、硬判定/誤り検出部382と、出力メモリ384を備える。
入力メモリ140は、符号化されたユーザデータパケットを格納すると共に、置換データ142も格納している。この置換データ142は、ユーザデータ復号装置320が準拠した規格により定められた、ユーザデータパケットにおけるフィラービットなどの既知データに対応する符号である。
ターボデコーダ350は、第1の置換部352と、監視部354と、バッファ358と、MAP復号部360と、監視部366と、第2の置換部368と、中間メモリ370を有する。
MAP復号部360は、第1の復号器362と第2の復号器364を有する。中間メモリ370は、インタリーバ374とデインタリーバ376を有し、さらに置換データ372を格納している。
MAP復号部360において、2つの復号器が、中間メモリ370を介して、復号結果を外部情報として互いにフィードバックしながら復号を進める。この外部情報は、ユーザデータパケットの復号データを得るまでの中間データである。
第1の復号器362は、入力メモリ140から「Systematic」と「1st Parity」を、デインタリーバ376から第2の復号器364が出力した外部情報を読み出して、これらを用いて軟出力復号を行う。なお、1回目の軟出力復号時において、まだデインタリーバ376に外部情報が書き込まれていないので、外部情報が取りうる値の中間値例えばセロが用いられる。第1の復号器362は、軟出力復号により得られた外部情報をインタリーバ374に書き込む。
次いで、第2の復号器364は、入力メモリ140から「Systematic」と「2nd Parity」を、インタリーバ374から第1の復号器362が出力した外部情報を読み出して、これらを用いて軟出力復号を行う。第2の復号器364は、軟出力復号により得られた外部情報をデインタリーバ376に書き込む。
第1の復号器362と第2の復号器364による上記処理は、規格により定められた所定回数繰り返される。最後の回において、第2の復号器364は、第1の復号器362が用いる外部情報ではなく、軟出力の対数尤度比をデインタリーバ376に書込む。なお、対数尤度比には、フィラービットは除去されている。
硬判定/誤り検出部382は、デインタリーバ376から対数尤度比を読み出して硬判定を行って、硬判定の結果を復号データとして出力メモリ384に出力すると共に、CRCに基づく誤り検出をし、検出結果をコントローラ330に出力する。
コントローラ330は、ターボデコーダ350と硬判定/誤り検出部382に起動制御信号を出力し起動させる制御を行う。また、コントローラ330は、硬判定/誤り検出部382からの検出結果に基づいた誤り制御も行う。誤り制御は、たとえば、誤りが検出された場合にACKを送信側に送り返さないように当該パケットを再送させるなどの処理が含まれる。
さらに、コントローラ330は、参照情報に基づいて置換パラメータを取得し、ターボデコーダ350のバッファ358に出力する。コントローラ330からの置換パラメータは、第1の置換部352用のものと、第2の置換部368が用いるものである。
第1の置換部352用の置換パラメータは、入力メモリ140に格納された、符号化されたユーザデータパケットに対して置換えがなされる部分の開始アドレスとサイズである。コントローラ330は、参照情報に基づいて、既知データに対応する符号の位置とビット数を算出すると共に、既知データに対応する符号のうちの、置換えがなされる部分の開始アドレスとサイズを取得してバッファ358に出力する。
第2の置換部368用の置換パラメータは、中間メモリ370のインタリーバ374とデインタリーバ376に格納される外部情報における置換対象部分の開始アドレスとサイズである。コントローラ330は、参照情報に基づいて、外部情報における置換対象部分の位置とビット数を算出して、バッファ358に出力する。
中間メモリ370には、置換データ372が格納されている。この置換データ372は、入力メモリ140に格納された置換データ142と異なり、外部情報における置換対象部分の正常データである。
監視部354は、MAP復号部360が入力メモリ140からデータを読み出す際のアドレスを監視し、このアドレスが、第1の置換部352用の置換パラメータが示す置換対象のアドレスではなければ、第1の置換部352を介して、当該データを読み出してMAP復号部360に供する。一方、上記アドレスが置換対象のアドレスであれば、監視部354は、第1の置換部352に置換えを指示する。
第1の置換部352は、監視部354から置換えが指示されると、当該アドレスのデータを、入力メモリ140に格納された置換データ142で置き換えてMAP復号部360に出力する。
監視部366は、MAP復号部360が外部情報を中間メモリ370に書き込む際のアドレスを監視し、このアドレスが、第2の置換部368用の置換パラメータが示す置換対象のアドレスではなければ、第2の置換部368を介して、当該外部情報を中間メモリ370に出力する。一方、上記アドレスが置換対象のアドレスであれば、監視部366は、第2の置換部368に置換えを指示する。
第2の置換部368は、監視部366から置換えが指示されると、MAP復号部360からの外部情報を置換データ372で置き換えて中間メモリ370に書き込む。
監視部366と第2の置換部368は、MAP復号部360が中間メモリ370から外部情報を読み出す際にも同様の処理を行い、外部情報における置換対象の部分を置換データ372で置き換えてMAP復号部360に供する。
このように、本第3の実施の形態にかかるユーザデータ復号装置320は、ターボ符号化されたユーザデータパケットを復号する前に既知データに対応する符号を正常データで置き換えている。こうすることにより、通信路において、置換対象部分にノイズが混入したとしても、正常データに置き換えられる。また、この置換えは、復号前に行われるので、復号時にこの部分が利用される他のデータにも、ノイズの影響が波及しないことになる。
さらに、ユーザデータ復号装置320は、復号中のデータ(外部情報)に対しても既知データに対応する部分を正常データに置き換えているので、誤りをさらに軽減し、誤り訂正能力をより高めることができる。
また、ユーザデータ復号装置320では、ターボデコーダ350に設けられたハードウェア構成の2つの置換部により置換えがなされるので、処理の高速化を図ることができる。
<第4の実施の形態>
図14は、本発明の第4の実施の形態にかかるユーザデータ復号装置420を示す。図14において、図13に示すユーザデータ復号装置320と同様な構成要素については同じ符号を付与し、それらの説明を省略する。
図14に示すユーザデータ復号装置420において、コントローラ430は、図13に示すユーザデータ復号装置320のコントローラ330の機能以外に、第1の置換部352と、監視部354と、監視部366と、第2の置換部368の機能を備える。そのため、ターボデコーダ450には、これらの機能を担う構成要素が無く、MAP復号部360と、中間メモリ370から構成される。
コントローラ430は、参照情報に基づいて、入力メモリ140に格納されたユーザデータパケットにおける置換対象部分のアドレスとサイズを算出し、当該部分を置換データ142で上書きすることによって置き換える。置換後、コントローラ430は、ターボデコーダ450に起動制御信号を出力して起動させる。
また、MAP復号部360から中間メモリ370に外部情報が書き込まれた際に、コントローラ430は、外部情報における置換対象部分のデータを置換データ372で上書きする。そして、上書きの後に、コントローラ430は、硬判定/誤り検出部382に起動制御信号を出力し起動させる。
すなわち、本実施の形態において、図13に示すターボデコーダ350における第1の置換部352と、監視部354と、第2の置換部368と、監視部366の処理は、コントローラ430に実装されたソフトウェアにより行われる。そのため、図13に示すユーザデータ復号装置320と同様に高い誤り訂正能力を得ることができると共に、第1の置換部352と、監視部354と、第2の置換部368と、監視部366の回路の分、回路規模を削減することができる。
さらに、入力メモリ140に格納されたユーザデータパケットに対する置換えの後にターボデコーダ450を起動し、中間メモリ370に格納された外部情報に対する置換えの後に硬判定/誤り検出部382を起動するようにしているので、ターボデコーダ450と硬判定/誤り検出部382の稼動時間を短縮することができ、電力消費を抑制することができる。
図15は、図13に示すユーザデータ復号装置320と図14に示すユーザデータ復号装置420の誤り訂正能力と、既知データの置換えがなされない従来技術の誤り訂正能力を比較する図である。横軸は、信号とノイズのパワー比であり、縦軸は、図12のブロックエラーと同義のフレームエラー率である。また、実線は、本発明の技術を適用した結果を示し、点線は、従来技術の結果を示す。図中「1024fr0」や「1024fr1」の表記では、「fr」の前の数値は、フレーム(ユーザデータパケット)のサイズを示し、「fr」の後の数値「0」は従来技術の場合を示し、「fr」の後の数値「1」は本発明の技術の場合を示す。なお、フレームのサイズによってフィラービットのサイズも異なり、たとえば1024ビットのフレームにおいて31ビットのフィラービットがあり、2048ビットのフレームにおいてが63ビットのフィラービットがある。
図15から、いずれのフレームサイズでも、本発明の技術によれば、同一のノイズ量に対して、フレームエラー率は従来技術のときより低いことが分かる。
さらに、同一のフレームエラー率を得るためのコーディングゲイン(符号化利得)を比較してみる。たとえば、フレームエラー率が0.1(10フレームに1フレームが誤る)の場合において、1024ビットと2048のいずれのフレームサイズでも、本発明の技術のほうが、従来技術より約0.06dB程度のコーディングゲインの向上を実現している。これは、同じ量のデータを送信するために必要な送信電力を削減できることを意味する。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、さまざまな変更、増減を加えてもよい。これらの変更、増減が加えられた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、上述した各実施の形態において、既知データのすべてが「0」であるため、復号前の置換データはこのような既知データに対応する符号の1種類であり、復号後の置換データは既知データと同様の「0」である。送信側が用いる既知データは、すべてが「0」、すべてが「1」、および「0」と「1」を織り交ぜたものいずれである可能性もある場合には、各場合に対応した複数の種類の復号前/復号後の置換データを用意しておき、制御データにより通知される既知データの種類に応じて複数の種類の置換データを選択的に用いるようにしてもよい。
また、既知データの配列パターンが複雑である場合には、送信側の符号器と同様の符号器を受信側に設け、制御データにより通知された配列パターンの既知データをこの符号器に入力して符号化することにより、復号前の置換データを生成するようにしてもよい。
ユーザデータパケットの例を示す図である(その1)。 ユーザデータパケットの例を示す図である(その2)。 ユーザデータパケットの例を示す図である(その3)。 畳込符号におけるトレリス上の遷移例を示す図である。 ターボ符号を説明するための図である。 ターボ符号の要素符号1におけるトレリス上の遷移例を示す図である。 ターボ符号の要素符号2におけるトレリス上の遷移例を示す図である。 本発明の原理を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる受信装置を示す図である。 図9に示す受信装置におけるユーザデータ復号部を示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるユーザデータ復号部を示す図である。 図10および図11に示すユーザデータ復号部の誤り訂正能力を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるユーザデータ復号装置を示す図である。 本発明の第4の実施の形態にかかるユーザデータ復号装置を示す図である。 図13および図15に示すユーザデータ復号装置の誤り訂正能力を説明するための図である。 デジタル通信システムを概略した模式を示す図である。 従来技術にかかる受信装置を示す図である。 図17に示す受信装置における処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
100 受信装置 110 アンテナ
112 復調部 114 制御データ復号部
120 ユーザデータ復号部 130 コントローラ
140 入力メモリ 142 置換データ
150 ビタビデコーダ 152 第1の置換部
154 監視部 156 演算部
158 バッファ 160 内部メモリ
162 トレースバック部 164 第2の置換部
166 監視部 170 出力メモリ
172 置換データ 180 誤り検出部
220 ユーザデータ復号部 230 コントローラ
250 ビタビデコーダ 320 ユーザデータ復号装置
330 コントローラ 350 ターボデコーダ
352 第1の置換部 354 監視部
358 バッファ 360 MAP復号部
362 第1の復号器 364 第2の復号器
366 監視部 368 第2の置換部
370 中間メモリ 372 置換データ
374 インタリーバ 376 デインタリーバ
382 硬判定/誤り検出部 384 出力メモリ
420 ユーザデータ復号装置 430 コントローラ
450 ターボデコーダ

Claims (9)

  1. 符号化データに対して、既知データに対応する部分の少なくとも一部を正常データで置き換え、
    前記置換後の符号化データに対して復号を行うことを特徴とするデータ処理方法。
  2. 前記符号化データは、畳込符号化されたものであり、
    前記復号により得られた復号データに対して、前記既知データに対応する部分を正常データで置き換えることをさらに行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 前記符号化データは、ターボ符号化されたものであり、
    前記復号は、前後に実行される2つの復号工程を繰り返し、
    前記2つの復号工程は、片方の実行時に、他方の直前の実行により得られた中間データを使用し、
    前記中間データに対して、該中間データが使用される前に、前記既知データに対応する部分の少なくとも一部を正常データで置き換えることをさらに行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  4. 符号化データに含まれ得る既知符号部分であって、既知データに対応する前記既知符号部分の正常データを記憶する第1の記憶部と、
    前記符号化データを受信する受信部と、
    該受信部が受信した前記符号化データに対して、前記既知符号部分を検出する既知符号部分検出部と、
    該既知符号部分検出部が検出した前記既知符号部分の少なくとも一部を、前記第1の記憶部に記憶された前記正常データで置き換える第1の置換部と、
    前記既知符号部分検出部による検出の結果、前記既知符号部分が無いときには前記受信部が受信した符号化データを復号し、前記既知符号部分があるときには前記第1の置換部により置換えがなされた前記符号化データを復号する復号部とを備えることを特徴とするデータ処理装置。
  5. 前記符号化データは、畳込符号化されたものであり、
    前記既知データを記憶する第2の記憶部と、
    前記既知符号部分検出部により前記既知符号部分が検出されたときに、前記復号部により得られた当該符号化データの復号データにおける前記既知データに対応する部分を、前記第2の記憶部に記憶された既知データで置き換える第2の置換部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のデータ処理装置。
  6. 前記符号化データは、ターボ符号化されたものであり、
    前記復号部は、2つの復号器と中間メモリを有し、該2つの復号器を前後に実行させることを繰り返すものであり、
    前記中間メモリは、前記2つの復号器のそれぞれの実行結果である中間データを格納するものであり、
    前記2つの復号器は、片方の実行時に、他方が直前に得られた前記中間データを前記中間メモリから読み出して使用するものであり、
    前記中間データに含まれうる、前記既知データに対応する部分の正常データを記憶する第2の記憶部と、
    前記既知符号部分検出部により前記既知符号部分が検出されたときに、当該符号化データの前記中間データに対して、該中間データが前記中間メモリから読み出される前に、前記既知データに対応する部分の少なくとも一部を、前記第2の記憶部に記憶された正常データで置き換える第2の置換部とをさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のデータ処理装置。
  7. 符号化データに対して、既知データに対応する部分を検出するステップと、
    該符号化データに対する復号が行われる前に、検出された前記既知データに対応する部分の少なくとも一部を正常データで置き換えるステップとをコンピュータに実行せしめることを特徴とするプログラム。
  8. 前記符号化データは、畳込符号化されたものであり、
    前記復号により得られた復号データに対して、前記既知データに対応する部分を正常データで置き換えるステップをさらにコンピュータに実行せしめることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記符号化データは、ターボ符号化されたものであり、
    前後に実行される2つの復号工程であって、片方の実行時に、他方の直前の実行により得られた中間データを使用する前記2つの復号工程を繰り返す前記復号の際に、前記中間データに対して、該中間データが使用される前に、前記既知データに対応する部分の少なくとも一部を正常データで置き換えるステップをさらにコンピュータに実行せしめることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
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