JP2009110749A - 携帯電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で外部インターフェイスのキャップの挿入と固定とを実現できる携帯電子機器を提供する。
【解決手段】IFコネクタ111を外部露出から保護するためのコネクタキャップ3が携帯端末100に取り付けされるときには、コネクタキャップ3の舌片32及び抜け止め部33が携帯端末100の筐体内のサブフレーム12に設けられた係止部20とIFコネクタ111との間に挿入されるが、係止部20の爪部21は、抜け止め部33が挿入時に当接する面に携帯端末の内部側から外部側へと傾斜した傾斜部21aを有し、傾斜部21aが抜け止め部33によって押されることにより、爪部21をサブフレーム12に保持する保持部22が所定の方向に弾性変形し、抜け止め部33が爪部21を完全に越えて挿入が完了されることにより爪部21が元の位置に戻り、抜け止め部33の抜けを規制するように構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、外部インターフェイスの挿入口に被せるキャップを有する携帯電子機器に関する。
携帯電話等の携帯電子機器では、製造時、組み立ての最終工程で正常に動作するか否かの動作チェックを行うことが一般的である。携帯電子機器は、例えばイヤホン、外部メモリスロット等の外部インターフェイス用のコネクタを有するものが多く、動作チェック時にはこれらのコネクタに検査機器等を接続して行うことが多いため、これらコネクタのキャップ(カバー)類は動作チェック終了後、すなわち携帯電子機器本体の組み立て終了後に行われることが望ましい。このため、コネクタのキャップ類は、携帯電子機器が完成した状態で取り付け可能で、かつ取り付け後は容易に抜けないようなものである必要がある。
このような要求を満足するキャップとして、例えば特許文献1〜3に開示された技術がある。
特許文献1には、先端部分に引っ掛け爪が形成された突起部を有し、当該突起部により筐体に装着されるコネクタカバーと、外部接続用コネクタと、外部接続用コネクタに対応する開口部と、突起部が挿入される孔が形成され、孔を突起部の先端部分が通過した先に引っ掛け爪を係止するリブを有する係止部と、を備える筐体と、を備え、突起部の先端部分には溝が設けられており、突起部の先端部分は、溝の方向に収縮して係止部の孔を通過するように構成された携帯端末装置及びコネクタカバーが開示されている。
特許文献2には、コネクタキャップの舌片に屈曲凸部と係止開口部とを備えると共に、舌片が挿入される端末装置本体内における前記屈曲凸部と対向する一方の面及び該一方の面に対向する他方の面にそれぞれ抜止用抜け止め部を備え、各抜止用抜け止め部は、コネクタキャップを端末装置本体から引き出して前記一方の抜止用抜け止め部に屈曲凸部が係止されたときに、他方の抜止用抜け止め部に係止開口部の端縁が係止されるよう配置され、且つ各抜止用抜け止め部のコネクタユニット用開口側の面がそれぞれ傾斜面となるようにしたコネクタキャップ構造と端末装置が開示されている。
特許文献3には、携帯端末の開口部の両側の孔に突入して嵌合する柱状連結部の基部に抜け止め部を形成し、柱状連結部が孔に完全に突入した状態で抜け止め部が孔に裏面から係合する携帯端末用コネクタカバーが開示されている。
特開2003−258964号公報 特開2005−294936号公報 特開2005−229232号公報
上述した特許文献1〜3におけるコネクタキャップ(カバー)は、エラストマやゴムのような変形性を有する材料を使用し、突起部等を変形させて携帯電子機器の筐体内に挿入し固定している。
このようなキャップでは以下のような不利益が生じることがある。
第1に、キャップを変形させて携帯電子機器に挿入するために、適度な硬さと柔らかさを兼ね備える必要があるが、エラストマやゴム材料で最適な硬さ(柔らかさ)を有するコネクタキャップを形成することが難しい、という不利益がある。
第2に、携帯電子機器の筐体内にキャップの一部を挿入し固定する仕組みであるため、筐体内にキャップの一部を固定するためのスペースが必要となるが、携帯電子機器はその携帯性のために小型化の要望が強く、キャップの固定のために割くスペースが確保しにくい、という不利益がある。
このような不利益を解消するために、本発明は、簡単な構造で外部インターフェイスのキャップの挿入と固定とをスペースを有効利用して実現できる携帯電子機器を提供することを目的とする。
上述した不利益を解消するために、第1の発明の携帯電子機器は、外部機器との接続端子或いは記憶媒体の挿入口である外部インターフェイスを内包し、前記外部インターフェイスの挿入口を露出する開口部が形成された筐体と、前記開口部を覆うキャップ部材と、を有し、前記キャップ部材は、前記筐体内に差し込まれる舌片を有し、前記舌片の先端部に抜け止め部が形成され、前記筐体内には、前記開口部付近に所定の方向に弾性変形可能な係止部が形成されており、前記舌片が前記筐体内に挿入されるとき、前記抜け止め部により前記係止部が弾性変形して当該抜け止め部の挿入が許容され、当該抜け止め部が前記係止部を越えた場合には前記係止部の弾性変形が解除されてもとの形状に復帰し、当該係止部は前記抜け止め部の前記挿入方向とは逆方向への移動を規制する。
好適には、前記係止部は、前記筐体内において固定されたフレーム部材から延在され、当該係止部には、その先端部が前記キャップ部材の挿入方向を横切る方向に対向し、それぞれ可撓性を有する1対の爪部が形成されている。
好適には、前記係止部には、前記筐体内において固定されたフレーム部材から延在され、当該フレーム部材から前記キャップ部材の挿入方向を横切る方向に、片持ちで可撓性を有して延在される1本の爪部が形成されている。
好適には、前記爪部は、前記抜け止め部による挿入方向への加力に応じて、前記所定の方向へと前記係止部を弾性変形させるよう当該抜け止め部の挿入時における当接箇所が傾斜面に形成されている。
好適には、前記係止部の少なくとも一部は、前記筐体の内壁に当接し、当該係止部の前記挿入方向と逆方向への弾性変形が当該内壁により規制される。
好適には前記フレーム部材は、前記外部インターフェイスに隣接して前記筐体に固定され、前記係止部と前記外部インターフェイスとの間に前記舌片が挿入される。
好適には、前記筐体は、前記係止部と対向する箇所に外部給電端子を有し、前記係止部と前記外部給電端子との間には、前記係止部と当接するように給電端子が固定されており、前記外部給電端子と、前記給電端子のいずれかには、導電体であるとともに前記給電端子に付勢力を持って当接するバネ端子が形成され、前記バネ端子の付勢方向と前記係止部の弾性変形方向とは逆向きである。
本発明によれば、本発明は、簡単な構造で外部インターフェイスのキャップの挿入と固定とをスペースを有効活用して実現できる携帯電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
以下説明する携帯端末100は、本発明の携帯電子機器の一例である。
図1は、携帯端末100の外観の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の携帯端末100は、折り畳み型の携帯電話を想定している。図1に示すように、携帯端末100は、上部筐体101と、下部筐体102と、ヒンジ部103とを有する。
図1(a)は、携帯端末100が開かれた状態(開状態)を示した図である。
上部筐体101は、図1(a)に示すように、液晶や有機ELにより構成された表示部1を有する。表示部1は、図1(b)に示す携帯端末100が折り畳まれた状態(閉状態)においては外部には露出しない上部筐体101の一面に配置されている。
下部筐体102は、図1(a)に示すように、キー操作部2を有し、またその筐体内に携帯端末100の各種動作を司る回路基板10を内包する。キー操作部2は、携帯端末100の各機能を利用するために操作される操作入力受付装置である。回路基板10は、携帯端末100の各機能を実行するICチップ等の電子部品が実装された基板である。回路基板10の詳細については後述する。
下部筐体102には、図1(b)に示すように、イヤホン端子、メモリスロット、充電或いはデータ通信用の端子等の外部インターフェイスのコネクタ用のコネクタキャップ3が設けられている。コネクタキャップ3の詳細については後述する。
ヒンジ部103は、上部筐体101と下部筐体102とを開閉し、図1(a)に示す携帯端末100の開状態と図1(b)に示す閉状態とを遷移可能とする回転軸を有するヒンジ機構である。
次に、携帯端末100の下部筐体102に内包される回路基板10について説明する。
図2は、下部筐体102の展開斜視図であり、回路基板10が下部筐体102に内包されている様子を示した図である。
図2に示した各部位について説明する。
図2に示すように、下部筐体102はフロントケース1021、回路基板10、リアケース1022、コネクタキャップ3、バネ端子4、バッテリ5、バッテリリッド104を有する。
図2の最下段は、下部筐体102のフロントケース1021と上部筐体101と説明のため1つにして示している。下部筐体102は、フロントケース1021と後述するリアケース1022とで構成され、後述する回路基板10はこれらに挟まれ保持される。
回路基板10は、図2に示すように、メイン基板11、サブフレーム12、サブ基板13を有する。
メイン基板11は、携帯端末100の各機能を実行するための電子部品が実装された基板であり、イヤホン端子やデータ通信用端子であるIF(インターフェイス)コネクタ111を有する。IFコネクタ111は、ヘッドホン、データ通信ケーブル、充電ケーブル等を接続するためのコネクタであり、これらのケーブル類を接続して携帯端末100の機能の拡張性を高める。従って、IFコネクタ111はケーブル類と電気的に接続されるための端子であり、外部に露出された状態のままでは破損やエラーの恐れがあるため、ケーブル接続時以外は外部と遮断されていることが望ましい。このため、ケーブル類との接続時以外には、後述するコネクタキャップ3により外部から保護される。
サブフレーム12は、正確には基板ではなく基板を保持するための樹脂製のフレームである。図2に示すようにサブフレーム12はメイン基板11をフロントケース1021に固定し、また後述するサブ基板13を保持するための保持材である。
サブ基板13は、メイン基板11と同様、携帯端末100の各機能を実行するための電子部品が実装された基板である。本実施形態では、メイン基板11及びサブ基板13にどのような機能を実行する電子部品が実装されているかについては限定しない。ただし、本実施形態では、サブ基板13はIFコネクタは有していないものとする。
また、サブ基板13は後述するリアケース1022の外部給電端子10223及びバネ端子4を介してバッテリ5に給電するための給電端子131(図2及び図9を参照)を有する。
リアケース1022は、図2に示すように、IFコネクタ111の挿入口である、ケーブル類を接続する及びコネクタキャップ3を配置するための開口部10221と、後述するバッテリ5を保持するための孔部10222と、外部給電端子10223とを有する。
バネ端子4は、リアケース1022の外部給電端子10223と後述するサブ基板13の給電端子131とを電気的に接続するための端子部である。
バッテリ5は、携帯端末100の各電子部品に電源を供給する電源ユニットであり、例えばリチウムイオン2次電池等の蓄電池で構成される。バッテリ5は、リアケース1022に設けられた外部給電端子10223に接続された、図示しない外部電源からの給電をバネ端子4及びサブ基板13の給電端子131を介して受け、充電される。
ここで、バネ端子4について詳細に説明する。
図3は、外部給電端子10223、バネ端子4、サブ基板13(特に図2におけるAの部分)の給電端子131について説明するための図であり、外部給電端子10223、バネ端子4、給電端子131を横切る面での断面図である。
外部給電端子10223は、リアケース1022に設けられたバッテリ5充電用の端子であり、例えば充電用のクレイドル(図示しない)の電極部分と接触することにより電力の供給を受ける。外部給電端子10223に供給された電力は、バネ端子4を通りサブ基板13の給電端子131からメイン基板11を介してバッテリ5に蓄えられる。
バネ端子4は、図3に示すように筒部41、端子部42、バネ部43を有し、筒部41の内部に端子部42の一端が入り込み、端子部42はバネ部43によって外部給電端子10223と接続されている。端子部42の筒部41に入っていない方の一端は、サブ基板13の給電端子131と接触している。ここで、端子部42及びバネ部43は導電材料で構成されているため、外部給電端子10223より供給された電力をバネ部43及び端子部42が給電端子131に伝達することができる。
バネ部43は弾性力を有するバネ材で構成されており、端子部42にはバネ部43のバネ材の弾性力により給電端子131に押し付けられる方向に力が働いている。このため、サブ基板13には、バネ端子4により図3における下方向に力が働いていることになる。これによる効果については、詳しくは後述する。
バッテリリッド(カバー)104は、バッテリ5をリアケース1022とともに挟んで保持するためのカバーである。
さて、本実施形態の携帯端末100の特徴は、コネクタキャップ3を保持するためのサブフレーム12及びリアケース1022の構造にある。以下、これについて詳細に説明する。
図4は、サブフレーム12の詳細な斜視図である。
図4(a)は、サブフレーム12を下、すなわち図2でのサブ基板13側から見た斜視図である。
図2に示した各構成を結合して携帯端末100を組み立てたとき、上記説明したメイン基板11のIFコネクタ111の直上部となる部位が図4(a)に示した係止部20であり、係止部20はコネクタキャップ3をリアケース1022と挟んで保持するための構造を有する部位である。
図4(b)は、サブフレーム12を上から見た図、すなわち、図4(a)に示すサブフレーム12の背面側を示した斜視図である。
また、図4(c)は図4(a)に示した係止部20の拡大図、図4(d)は図4(b)に示した係止部20の背面図の拡大図である。
図4(a)〜(d)に示すように、係止部20は一対の爪部21と、これを保持する保持部22とを有する。爪部21は、先端が対向する2つのバー形状にサブフレーム12の柱部121から延長して一体形成されている。そして、保持部22を中心として、それぞれの先端が独立して、図4(e)のように上向きに動かせるように保持部22に保持されている。ただし、保持部22は弾性を有し、上向きに動かされた爪部21に掛かる力がなくなると、爪部21を図4(a)及び(c)に示した元の位置に戻すような(図4における)下向きの弾性力が働くようになっている。図4(e)に爪部21の可動方向を矢印で示す。
また、保持部22はサブフレーム12の端部に設けられた柱状(或いは梁状)の柱部121に接続されている。また、図4(d)に示すように、爪部21にはそれぞれ傾斜部21aが、IFコネクタ111側に形成されている。傾斜部21a同士の幅は、舌片32の挿入方向に対する幅とほぼ等しくなるように設けられている。
次にコネクタキャップ3について簡単に説明する。
図5は、コネクタキャップ3の一例を示した図である。
コネクタキャップ3は、キャップ部31、舌片32、抜け止め部33を有する。キャップ部31はIFコネクタ111を外部から遮断するためのカバー部分である。舌片32及び抜け止め部33は、携帯端末100内に差し込まれ、コネクタキャップ3全体が携帯端末100から外れないように保持されるための構造であり、抜け止め部33が上述したサブフレームの係止部20の爪部21よりも奥に差し込まれることにより、コネクタキャップ3が抜けないように爪部21により保持されることになる。
図6は、コネクタキャップ3を取り付けるときの携帯端末100を示した図である。
図6(a)は、下部筐体102にコネクタキャップ3が取り付けられる様子を示した図である。すなわち、コネクタキャップ3の舌片32が係止部20に対して挿入されている途中の状態を示している。なお、図6(a)においては係止部20が見えるようにするためにリアケース1022及びバッテリ5、バッテリリッド104は省略されている。
図6(b)は、図6(a)に示した線B−B’における断面図である。
図6(b)には、メイン基板11のIFコネクタ111のために空けられたリアケース1022の開口部10221に、コネクタキャップ3が取り付けされる様子が示されている。なお、図6(b)を上(リアケース1022側)から見て要部を簡略化した図が図6(c)である。図6(b)に示すように、開口部10221内にはサブフレーム12の係止部20の爪部21が配置されている。爪部21の特に傾斜部21aはIFコネクタ111とほぼ接触しており、爪部21とIFコネクタ111との間にコネクタキャップ3の舌片32が挿入される。1対の爪部21の傾斜部21a同士の間隔は舌片32の幅よりも広いが、抜け止め部33の幅よりも狭いため、コネクタキャップ3の舌片32が挿入されると、舌片32先端の抜け止め部33が爪部21と接触することになる。
爪部21の傾斜部21aが設けられた部位は、図6(b)に示すように、台形状の断面を有しており、コネクタキャップの3の舌片32及び抜け止め部33によって押されることにより、図6(b)における上向きの力が発生するようになっている。爪部21は、挿入の前後方向にはほぼ動かないようにリアケース1022の内壁及びサブ基板13の給電端子131周辺の部位により規制されている。この様子を図6(d)に示す。
コネクタキャップ3の抜け止め部33により、より大きな力が加えられると、爪部21は図6(d)における上方向に動き、図7(a)のように抜け止め部33の挿入が許容される状態となる。図7も図6と同様に、コネクタキャップ3を取り付けるときの携帯端末100を示した図である。この状態からさらにコネクタキャップ3が携帯端末100側に押されることにより、コネクタキャップ3の抜け止め部33が完全に爪部21を越え、図7(b)に示すようになる。図7(b)のコネクタキャップ3の各構成及び係止部20の各構成を上から見た図が図7(c)である。爪部21は、図7(b)における上向きに動いた場合には、上述したように保持部22により下向きの力が働き元の位置に戻るように設計されているため、図7(b)及び(c)に示すように、抜け止め部33が爪部21を携帯端末100の外側方向へと再度越えることがないように押さえられることになる。
コネクタキャップ3の舌片32及び33の挿入後、コネクタキャップ3は図7(d)に示すように携帯端末100の筐体と同一化し、IFコネクタ111を外部より保護する。
次に、図6及び図7において挿入されたコネクタキャップ3に対して、引き抜くような力が掛かった場合について図8を参照して説明する。
図8(a)は、携帯端末100に挿入されたコネクタキャップ3に引き抜き方向の力が掛かった場合を示した斜視図である。また、図8(b)は図8(a)に示した場合の係止部20付近の拡大図である。また、図8(c)は図8(a)の線C−C’における断面図である。
図8(a)〜(c)に示すように、一度係止部20の爪部21を越えて挿入されたコネクタキャップ3に引き抜き方向の力が掛かった場合、爪部21の傾斜部21aの携帯端末100における内部側の面は傾斜面ではないため、抜け止め部33が爪部21の内部側の面に当接する。抜け止め部33により引き抜き方向の力が掛けられても、爪部21は図8(c)における上側に動くことはなく、抜け止め部33が爪部21を越えてコネクタキャップ3が引き抜かれることを阻止することができる。
ただし、図8(a)〜(c)に示すように係止部20の爪部21に引き抜き方向の力が掛かった場合に、係止部20の爪部21及び保持部22は引き抜き方向の力に対抗して変形しない強度を有しているわけではない(すなわち、爪部21に抜け止め部33による引き抜き方向の力が掛かったために爪部21が引き抜き方向に移動したり図8(c)における斜めになったりして、抜け止め部33が引っかかりを失って抜けてしまう事態が生じうる)ため、本実施形態の携帯端末100では、リアケース1022の開口部10221周辺部内側の壁面によって爪部21が携帯端末100の外側方向へと移動したり斜めになったりすることを阻止するようになっている。
すなわち、抜け止め部33により爪部21に引き抜き方向の力が掛かった場合に、図8(c)に示すように、爪部21の携帯端末100における外側方向の面とリアケース1022の内壁面とが当接するように設計されているため、引き抜き方向の力によって爪部21が外側方向に移動したり斜めの状態になったりして、抜け止め部33が引っかかりを失ってコネクタキャップ3が引き抜かれてしまう事態を防止することができる。
なお、図6及び図7において説明したように、コネクタキャップ3の舌片32が挿入された際には、係止部20の爪部21に図6における上向き方向(挿入方向に対して直行し、かつIFコネクタ111から離れる方向)の力が掛かることになる。この上向きの力は、ほぼ保持部22の弾性力によって吸収可能であるが、力の掛かり具合によっては、サブフレーム12の柱部121にまで上向きの力が掛かってしまうことも考えられる。サブフレーム12は、回路基板10及びサブ基板13を支える樹脂等で形成されたフレーム部材であるため、力が加わることにより動いたり一部が変形したりするような事態を回避する必要がある。
本実施形態の携帯端末100では、上述したように、図3に関連付けて説明したバネ端子4により、サブ基板13の給電端子131付近の部位はリアケース1022から遠ざかる方向(図2における下方向)に力を与えられている。
なお、給電端子131はサブフレーム12の係止部20の特に柱部121のほぼ直上部に位置する。図9に給電端子131と係止部20との詳細な位置関係を示す。図9は、給電端子131と係止部20とを上(図2等における上側、すなわちリアケース1022に近い側)から見た図である。図9に示すように、給電端子131の直下に柱部121が伸びているため、給電端子131の外縁部のさらに外側に係止部20の爪部21及び保持部22が給電端子131の端部から露出している形となっている。
従って、サブフレーム12の柱部121はサブ基板13の給電端子131の裏側部分と接触しており、例えコネクタキャップ3の挿入によって柱部121に力が加わったとしても、柱部121はサブ基板13によって押さえられ、サブフレーム12が動いたり一部が変形したりする事態を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態の携帯端末100によれば、IFコネクタ111の挿入口を外部露出から保護するためのコネクタキャップ3が携帯端末100に取り付けされるときには、コネクタキャップ3の舌片32及び抜け止め部33が携帯端末100の筐体内のサブフレーム12に設けられた係止部20とIFコネクタ111との間に挿入されるが、係止部20の爪部21は、抜け止め部33が挿入時に当接する面に携帯端末の内部側から外部側へと傾斜した傾斜部21aを有し、傾斜部21aが抜け止め部33によって押されることにより、爪部21をサブフレーム12に保持する保持部22が所定の方向に弾性変形し、抜け止め部33が爪部21を完全に越えて挿入が完了されることにより爪部21が元の位置に戻り、抜け止め部33の抜けを規制するように構成したため、簡単な構造でコネクタキャップ3を携帯端末100の組み立て後の筐体に挿入し、固定できる。
特に、従来のコネクタキャップはコネクタキャップ自身が変形性を有し、挿入時に変形して挿入後に元の形に戻ることにより抜けを阻止するものが多かった。しかし、本実施形態の携帯端末100では、コネクタキャップ3ではなく筐体内のサブフレーム12に備えられた係止部20が弾性変形するため、コネクタキャップ3の構造を簡単にでき、小型化できるとともに、筐体内にコネクタキャップ3の舌片32を挿入して変形させるためのスペースを確保する必要がないため、携帯端末100全体の構造を簡単にでき、小型化が可能となる。また、コネクタキャップ3の構造が簡単であるため、コスト面及び量産性において従来と比べ有利となる。すなわち、コネクタキャップ3の舌片32を撓ませるためにスリットを設けたり、弾性量を確保するために大型化したり、強度が下がったりすることがない。特に、舌片32の挿入方向と直交する方向における弾性を必要としないため、舌片32の長さと幅の比率の自由度が大きくなる。
また、変形可能なコネクタキャップを変形させて筐体の開口部に押し込む従来例と比較して、本実施形態の携帯端末100では変形する部材がコネクタキャップではなく筐体内の係止部20(の保持部22)であるため、コネクタキャップ3を挿入方向に押し込むだけで挿入が可能であり、コネクタキャップ3の取り付け行為自体が容易になっている。
なお、上述した実施形態では、係止部20は一対の爪部21を有していたが、以下のような形態とすることも考えられる。
図10は、係止部の変形例を説明するための図である。
図10に示すように、係止部の変形例、係止部23は1つの爪部24のみを有する。爪部24は、弾性変形性を有する保持部25によってサブフレーム12に片持ちで保持される。
爪部24は爪部21と同様、図10における下面(IFコネクタ111側面)に傾斜部を有する(図10には図示しない)。すなわち、舌片32の幅方向に抜け止め部33の幅未満のクリアランスを有し、2つの傾斜部が突出形成されている。爪部24は、コネクタキャップ3の舌片32及び抜け止め部33により傾斜部が挿入方向に押されることで上向きに動くようになっており、抜け止め部33が爪部24を越えた後には保持部25の弾性力により元の位置に戻り、抜け止め部33の挿入方向と逆方向への移動を制限する。
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、本発明の実施に際しては、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
上述した実施形態では、サブフレーム12に係止部20が形成されるとしたが、本発明はこれには限定されない。例えば、リアケース1022に直接係止部を形成してもよい。
上述した実施形態では、サブフレーム12及びサブ基板13を有する構成としたが、これらの構成はなくてもよい。この場合、例えば上述したようにリアケース1022やフロントケース1021に上記説明したような係止部を形成すればよい。
また、上述した実施形態では、携帯電子機器の一例として、折り畳み式の携帯電話機である携帯端末100について説明したが、本発明はこれには限定されない。例えば、折り畳み式でなくストレート形、スライド型等、他の形式の携帯電子機器であってもよい。また、携帯電話機だけでなく、PDA(Personal Digital Assistant)やデジタルカメラ等、他の携帯電子機器であってもよい。
図1は、携帯端末の外観の一例を示す図である。 図2は、下部筐体の展開斜視図である。 図3は、外部給電端子、バネ端子、サブ基板の給電端子について説明するための図である。 図4は、サブフレームの詳細な斜視図である。 図5は、コネクタキャップを示した図である。 図6は、コネクタキャップを取り付けるときの携帯端末を示した図である。 図7は、コネクタキャップを取り付けるときの携帯端末を示した図である。 図8は、携帯端末に挿入されたコネクタキャップに引き抜き方向の力が掛かった場合を示した図である。 図9は、本実施形態の回路基板の形成方法について説明するための図である。 図10は、係止部の変形例を説明するための図である。
符号の説明
100…携帯端末、101…上部筐体、102…下部筐体、1021…フロントケース、1022…リアケース、10221…開口部、10222…孔部、10223…外部給電端子、103…ヒンジ部、104…バッテリリッド、1…表示部、2…キー操作部、3…コネクタキャップ、31…キャップ部、32…舌片、33…抜け止め部、4…バネ端子、41…筒部、42…端子部、43…バネ部、5…バッテリ、10…回路基板、11…メイン基板、111…コネクタ、12…サブフレーム、121…柱部、13…サブ基板、131…給電端子、20…係止部、21…爪部、21a…傾斜部、22…保持部、23…係止部、24…爪部、25…保持部

Claims (7)

  1. 外部機器との接続端子或いは記憶媒体の挿入口である外部インターフェイスを内包し、前記外部インターフェイスの挿入口を露出する開口部が形成された筐体と、
    前記開口部を覆うキャップ部材と、
    を有し、
    前記キャップ部材は、前記筐体内に差し込まれる舌片を有し、
    前記舌片の先端部に抜け止め部が形成され、
    前記筐体内には、前記開口部付近に所定の方向に弾性変形可能な係止部が形成されており、
    前記舌片が前記筐体内に挿入されるとき、前記抜け止め部により前記係止部が弾性変形して当該抜け止め部の挿入が許容され、当該抜け止め部が前記係止部を越えた場合には前記係止部の弾性変形が解除されてもとの形状に復帰し、当該係止部は前記抜け止め部の前記挿入方向とは逆方向への移動を規制する
    ことを特徴とする携帯電子機器。
  2. 前記係止部は、前記筐体内において固定されたフレーム部材から延在され、
    当該係止部には、その先端部が前記キャップ部材の挿入方向を横切る方向に対向し、それぞれ可撓性を有する1対の爪部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
  3. 前記係止部には、前記筐体内において固定されたフレーム部材から延在され、当該フレーム部材から前記キャップ部材の挿入方向を横切る方向に、片持ちで可撓性を有して延在される1本の爪部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
  4. 前記爪部は、前記抜け止め部による挿入方向への加力に応じて、前記所定の方向へと前記係止部を弾性変形させるよう当該抜け止め部の挿入時における当接箇所が傾斜面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
  5. 前記係止部の少なくとも一部は、前記筐体の内壁に当接し、
    当該係止部の前記挿入方向と逆方向への弾性変形が当該内壁により規制される
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
  6. 前記フレーム部材は、前記外部インターフェイスに隣接して前記筐体に固定され、
    前記係止部と前記外部インターフェイスとの間に前記舌片が挿入される
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
  7. 前記筐体は、前記係止部と対向する箇所に外部給電端子を有し、
    前記係止部と前記外部給電端子との間には、前記係止部と当接するように給電端子が固定されており、
    前記外部給電端子と、前記給電端子のいずれかには、導電体であるとともに前記給電端子に付勢力を持って当接するバネ端子が形成され、
    前記バネ端子の付勢方向と前記係止部の弾性変形方向とは逆向きである
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017069343A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 シャープ株式会社 電子機器
CN111541397A (zh) * 2019-02-07 2020-08-14 压电株式会社 便携终端用发电装置

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