JP2009109778A - ミラーデバイス - Google Patents

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Akiko Iizuka
亜紀子 飯塚
Ryoji Okada
亮二 岡田
Yasuhiro Hamaguchi
康博 濱口
Yasuo Osone
靖夫 大曽根
Shigeo Hashizume
滋郎 橋爪
Morikazu Kato
盛一 加藤
Yasushi Kinoshita
康 木下
Manabu Ochi
学 越智
Toshihiko Shimizu
利彦 清水
Takayuki Ando
貴之 安藤
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Abstract

【課題】
電磁駆動方式で2軸ミラーを駆動する従来のミラーデバイスは、可動ミラーの面内方向外側に磁場発生源である磁石を配置する構造であったため、デバイス全体が可動ミラーの面内方向に大きく、実装領域が狭い装置に実装することが難しかった。
【解決手段】
2軸の電磁駆動ミラーを用いたミラーデバイスにおいて、駆動に必要な磁石をミラー反射面の裏面に配置する。第一の基板に第一の梁を介して支持され、上記第一の梁を捻る方向に回転モーメントを与えることにより回転可能な可動枠と、上記可動枠に第二の梁を介して支持され、上記第二の梁を捻る方向に回転モーメントを与えることにより回転可能であり、上記可動ミラーの光反射面の裏面と対向する位置に磁場発生源を配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動ミラーで反射する光の照射位置を変更するミラーデバイスに関する。
レーザー光や小光径にコリメートされた平行光線を出す光源とし、この光源から照射された光をミラー面で反射させ、その反射角度を制御することにより、外部スクリーンなどの投射面に反射光を投射することで画像を形成するミラーデバイスが近年開発されている。このようなミラーデバイスを組み込んだ装置としては、自動車に搭載されるヘッドアップディスプレイや、携帯電話に搭載される超小型プロジェクタの光学スキャン装置が提案されている。
上記のようなミラーデバイスのミラーの向きを制御する技術として、面内で直交する2つの回転中心にミラーを配して、そのミラーを二軸で回転させる構造(以下、2軸ミラー構造と記す)において各軸に回転モーメントを発生させる技術がある。
例えば、反射面を備えるミラーと、このミラーに対向する外部品とを有し、これらの一方にコイル、他方に磁場発生源を設け、コイルに印加する電流量を変化させることにより、コイルに発生するローレンツ力を回転トルクとして利用する電磁駆動方式や、ミラーと、このミラーに対向する外部品を有し、それぞれ電極を設けて、電極間に電圧を印加することにより生じる静電気力を変化させることにより回転トルクを発生させる静電駆動方式、あるいは、ミラー外周部に圧電膜等を設け、圧電膜に印加する圧電駆動方式などが提案されている。
このうち、電磁駆動方式に関して、特許文献1に開示された構成は、ミラーと、磁場発生源である磁石とが、ミラーが支持された基板の面内方向を含む水平面内に配置されている。磁石から発生する磁場の向きは、ミラーの反射面においては面内方向と平行、かつ、ミラーの回転軸とほぼ45度の向きをなしている。
このようなミラーデバイスの駆動は、磁場の正弦ないし余弦方向成分と、ミラーの回転軸と平行な方向に形成された配線を通過する電流との間で生じるローレンツ力により回転モーメントを生じさせて駆動している。
特許文献1では、ミラーの回転軸を支える枠体がミラーの回転軸と直交する回転軸で軸支されて2方向に回転する、いわゆる2軸ミラー構造の場合であっても、斜め45度磁界を利用することでミラーの回転角を軸ごとに制御できる構成となっている。
特開2005−295646号公報
特許文献1に記載された駆動方式で2軸ミラーを駆動させる場合、2軸ミラーの4方向に磁石を配置する必要が有る。このようなミラーデバイスでは、搭載する機器の搭載空間に余裕があれば問題は生じないが、小型の機器に搭載する場合には寸法上の制約が生じることが予測される。
装置を小型化する手段の一つとして、電磁駆動方式の場合、磁界発生源を小型化することが有効である。しかしながら、特許文献1で開示された電磁駆動方式では、磁界発生源を小型化するとコイル近傍の磁束密度が低下し、特に磁石から離れているミラー近傍の磁束密度が減少し、駆動に必要なローレンツ力が不足する。
ミラーの寸法,コイルに印加する電流量,コイルの巻き数が同じ場合、磁束密度の低下を補うためには、磁場発生源とミラーに形成されたコイルとの距離を短くすることが有効である。しかし、二次元の画像を投射するために水平方向と垂直方向に走査可能な2軸ミラー構造に特許文献1の磁気回路を適用した場合、ミラーと磁場発生源の間の距離は所定の距離以上にしなければならず、十分なローレンツ力を生じるのに必要な磁束密度を得るためには磁石の小型化に限界があるという課題が存在した。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、2軸ミラーを駆動することが可能で、従来よりも装置全体が小型のミラーデバイスを実現することである。
上記の課題を解決するための手段として、本発明におけるミラーデバイスは、第一の基板と、前記第一の基板と接続する第一の梁を介して支持され、前記第一の梁を捻る方向に回転モーメントが与えられて回転する可動枠と、前記可動枠と接続する第二の梁を介して支持され、前記第二の梁を捻る方向に回転モーメントが与えられて回転する、光を反射する反射面が設けられた可動ミラーと、前記可動枠及び前記可動ミラーに回転モーメントを与える駆動手段と、を有し、前記可動ミラーで反射する光の照射位置を変更するミラーデバイスにおいて、前記第一の梁と前記第二の梁とは同一面内で直交し、前記駆動手段は、前記可動ミラーに設けられた電流を流すための配線と、前記可動ミラーの反射面の裏面と対向する位置に設けられた可動ミラー駆動用磁場発生源とを有することとした。これにより、磁場発生源と可動ミラーとの間の距離を低減でき、従来よりも小型のミラーデバイスを実現するものである。
本発明によれば、従来よりも装置全体が小型のミラーデバイスを実現することができる。
本発明の一実施例について図を用いて説明する。
図1に示す本実施例におけるミラーデバイス100では、第一の基板1の開口部に、4つの枠体からなる略四辺形の可動枠3が設けられている。第一の梁2は、同軸上に2本設けられ、それぞれ第一の基板1と可動枠3とに接続する。それら二つの第一の梁2を回転軸として、可動枠3は揺動可能に支持されている。可動枠3は回転軸となる二つの第一の梁2に対して線対称な構造であれば、多角形や楕円形でもよく略四辺形でなくても構わない。
可動枠3の内側開口部には、図1における上面に反射面が設けられた可動ミラー5が設けられている。第二の梁4は、同軸上に二本設けられ、それぞれ可動枠3と可動ミラー5とに接続する。可動ミラー5は、第二の梁4を回転軸として揺動可能に支持されている。可動ミラー5は回転軸となる二つの第二の梁4に対して線対称な構造であれば、多角形や楕円形でもよく略四辺形でなくても構わない。
第一の梁2は、第一の基板1の面内に設けられ、同様に第一の基板1の面内に設けられた第二の梁4と、同一面内で略直交するように設けられている。
可動ミラー駆動用磁石11は、可動ミラー5の下方であり、上面が可動ミラー5と対向して第二の基板12上に設けられている。また、可動ミラー駆動用磁石11は、第二の梁4と直交する方向にヨーク10が設けられ、可動ミラー駆動用磁石11の可動ミラー5対向面とヨーク11とは磁気的に結合している。
可動枠駆動用磁石20,21は、第一の梁2と平行な可動枠3の下方であり、上面が可動枠3と対向して第二の基板12上に設けられている。また可動枠駆動用磁石20,21は、可動枠3の回転軸である第一の梁2の半径方向に2個設けられている。
本実施例において、可動ミラー5と可動枠3のそれぞれに対し、その回転振動によって傾きが生じた場合、可動ミラー駆動用磁石11と可動枠駆動用磁石20,21磁場発生源との接触が回避可能な距離まで、可動ミラー5ないし可動枠3と各磁場発生源の距離を短くする。
また、本実施例のように、磁場発生源をそれぞれ離散的に配置することにより、個々の磁場発生源のうち、可動枠3もしくは可動ミラー5に、ローレンツ力により所望の方向の回転モーメントを発生させる際の配線と磁場発生源との距離をさらに低減し、配線近傍の磁束密度が一定であれば、より、磁場発生源を小型化できる構成とした。
なお、第一の基板1,第一の梁2,可動枠3,第二の梁4、及び可動ミラー5は、第一の基板1の母材となるシリコン等の半導体ウェハから、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスの如き加工プロセスを用いて製造される。
可動枠3及び可動ミラー5の動作原理の詳細については後述するが、本実施例の2軸ミラー構造における可動枠3及び可動ミラー5の動作について概略を説明する。
可動枠3及び可動ミラー5に個別に設けられた(後述する)配線に通電することにより、可動枠3は第一の梁2を軸にして揺動し、可動ミラー5は第二の梁4を軸にして揺動する。
具体的には、可動枠3に設けられた配線と可動ミラー5に設けられた配線とで別々に周期的に変調する電流を与え、可動枠3と可動ミラー5を別々に振動させる。
この動作を基本にして、本実施例におけるミラーデバイス100は、外部の光源6から、単色もしくは赤色(R),緑色(G),青色(B)三色のレーザー光、もしくは平行光に集光された光が可動ミラー5の中心近傍に照射されると、その反射光は本装置外部の投射面7に照射されて二次元の画像を表示する。なお、緑色のレーザー光に関しては、赤外光にフィルタを通して第二高調波を発生して利用しても良い。
可動ミラー5には、可動ミラー5が共振を起こす周期に変調された電流を流すことで、可動ミラー5は回転軸を中心に共振して画像の水平方向に反射光を照射する。また、可動枠3には、可動枠3が共振を起こさないように変調した電流を流すことで、可動枠3は回転軸を中心に非共振の振動を行い画像の垂直方向に反射光を照射する。
本実施例における画像のサイズは、光源の強度によるが、一例として、可動ミラー5の反射面と投射面7の距離が0.5mの場合、水平方向0.2m×垂直方向0.15m程度の大きさを想定している。但し、反射光強度,投射画質,サイズにより、画面の縦横比、および、画面サイズは制約を受けるため、画面サイズを大きくすれば輝度は低下し、画面サイズを小さくする、すなわち、可動ミラー5から投射面7までの距離を短くすれば、輝度は向上できる。
可動ミラー5反射面にあてる照射光の直径は、画質によるが、反射光を照射してできた画像が640×480ドット相当の場合で300〜400μm程度であることが望ましい。画質を向上する場合はスポットサイズを小さくするなどの方法が考えられる。また、可動ミラー5に入射する光を平行光に集光されたレーザー光とすることにより、反射面からの距離にかかわらず、投射光のスポット径をほぼ一定にし、投射画像の画質を劣化させることなく、ミラーデバイスの小型化が実現できる。
次に、図2,図3を用いて、磁場発生源の配置を説明する。図2は、図1のA−A′で切断した断面図、図3は、図1のB−B′で切断した断面図で、いずれも、第一の基板1と直交する断面を表す。
図2において、本実施例における可動ミラー5を駆動するための磁場発生源は、可動ミラー駆動用磁石11とヨーク10の組み合わせである。本実施例において、第一の基板1,可動枠3,可動ミラー5を含む面内に垂直となる位置に可動ミラー駆動用磁石11を配置する。
図2に示すように、可動ミラー5の反射面の裏面側下方に可動ミラー駆動用磁石11は配置されている。可動ミラー5の反射面に光が照射されるため、反射面の裏面側に磁石を配置する。
可動ミラー駆動用磁石11は、図面上下方向に磁化されており、ヨーク10との相互作用によって、主な磁力線が可動ミラー駆動用磁石11からヨーク10に向かって、可動ミラー5に磁界が作用するように形成されている。図2において、可動ミラー駆動用磁石11と、ヨーク10による磁力線の向きは、可動ミラー磁束13のようになっている。
この可動ミラー磁束13の方向は、第二の梁4と直交する方向である。また、可動ミラー磁束13の方向は、可動ミラー5が回転(揺動)する中心軸となる第二の梁4に対して平行であり、それぞれ中心軸となる第二の梁4に対して対称な可動ミラー5の端部に対して、図中、第二の梁4から離れる方向に第一の基板1の面内方向と平行な成分を有する。図2において、それぞれの方向は180度異なる。
以上の構成により、可動ミラー5の裏面に設けられた配線パターン(後述)を流れる電流と、可動ミラー駆動用磁石11が作り出す磁界によって、ローレンツ力が可動ミラー5に作用し、可動ミラー5が第二の梁を軸に駆動する構成である。可動枠駆動用磁石20,21と、可動ミラー駆動用磁石11の作り出す磁界の相互作用が少ない範囲であれば、ヨーク10の代わりに磁石を用いて磁気回路を形成しても良い。また、ヨーク10と第二の基板12を一体型とするヨーク構造を用いても良い。
本実施例によれば、可動ミラー5を駆動するための磁石が、可動ミラー5の下方に設けたので、ミラーデバイスを面内方向に小型化することができる。また、可動ミラー駆動用磁石11がヨーク10と組み合わせることにより、稼動枠駆動用磁石20,21との相互作用が現われる領域を狭くできるので、可動ミラー5を駆動する磁石と可動枠3を駆動する磁石とを面内方向に近接して配置することができるため、ミラーデバイスを小型化することができる。
また、第二の基板12に溝や窪みなどを形成したり、位置決めマーカーを設けたりして、可動ミラー駆動用磁石11の位置決めするとよい。
次に、図3において、可動枠3を駆動するための磁場発生源は、可動枠駆動用磁石20と可動枠駆動用磁石21の組み合わせである。図3に示すように、一対の可動枠駆動用磁石20,21の組み合わせは、可動枠3の第二の梁4が接合する二つの枠体下方にそれぞれ配置されている。可動枠駆動用磁石20及び1は、土台23に固定されて第二の基板12上に搭載する。
可動枠駆動用磁石20,21は、貼り合せ面24に対して互いに異なる極性で磁気的に結合している。本実施例では、可動枠駆動用磁石20,21の図面上方における磁力線は、可動枠駆動用磁石20から可動枠駆動用磁石21に向かって、可動枠3に磁界が作用するように形成される。図3において、可動枠駆動用磁石20と可動枠駆動用磁石21による磁力線の向きは、可動枠磁束25のようになっている。
可動枠磁束25の方向は、可動枠3が回転(揺動)する中心軸となる第一の梁2に対して垂直であり、中心軸となる第一の梁2に対して対称な可動枠3のそれぞれの枠体に対して、中心軸方向(図中、第一の梁2に近づく方向)に第一の基板1の面内方向と平行な成分を有する。図3において、それぞれの方向は180度異なる。
本実施例においては、可動枠3を駆動するために、それぞれの磁石の貼り合せ面24で強い磁界を発生させるようにて磁石のみを用いた構造を採用した。駆動に必要な磁束密度が十分であれば、可動枠駆動用磁石20,21の片方をヨークに変更しても良い。可動枠駆動用磁石とヨークを用いる場合、可動ミラー駆動用磁石11と可動枠駆動用磁石との磁界の相互作用の影響を少なくするために、可動ミラー駆動用磁石11側の可動枠駆動用磁石21をヨークにするほうが良い。
可動枠駆動用磁石21をヨークに変更した場合は、ヨーク10、可動枠駆動用磁気回路を構成するヨーク、土台23を、第二の基板12と一体に設けてもよい。この場合、ヨークを設けるため第二の基板12の材料は、例えば鉄などの軟磁性材料を用いる。この構成では、第二の基板12の上面と、可動ミラー駆動用磁石11および可動枠駆動用磁石20の底面が直接接触する構造となり、部品点数を減少させることができる。この場合の可動ミラーの構造を図4(a)に可動枠の構造を図4(b)に、示す。
本実施例のように、可動枠駆動用に磁石を組み合わせて設置する場合、可動ミラー駆動用磁石11の磁極との磁気的な関係を考慮することで組み立て性が変わる。図3に示すように、可動枠駆動用磁石20,21の可動ミラー駆動用磁石11に対向する側の磁石(図3においては、可動枠駆動用磁石21)の磁極の向きを、可動ミラー駆動用磁石11の磁極の向きと反対向きになるように可動枠駆動用磁石20,21の磁極を配置する方が、同じ向きに配置して斥力を発生させるよりも可動枠駆動用磁石20,21を位置決めし易い。ただし、組み立てた後にそれぞれの駆動用磁石を着磁することを想定すると、可動枠駆動用磁石21をヨークとする構成としてもよい。この様に、可動枠駆動用磁場発生源と、可動ミラー駆動用磁場発生源を、第一の基板1の面方向と平行な面内において、それぞれ対向する面の極性を反転させることにより、磁場発生源間に斥力が発生せず、組み立てが容易で小型の磁場発生源の配置が可能な構成とした。但し、未着磁の磁石を用いて組み立てる場合は、着磁を容易にするために、対向する面の極性が同じであることが望ましい。
以上の構成により、本実施例における可動枠3を駆動する構成は、可動枠3に設けられた配線パターン(後述)を流れる電流と、可動枠駆動用磁石20,21が作り出す磁界によって、ローレンツ力が可動枠3に作用し、可動枠3が第一の梁2を軸に駆動する構成である。
また、第二の基板12に溝や窪みなどを形成したり、位置決めマーカーを設けたりして、可動枠駆動用磁石20,21の位置決めするとよい。
可動ミラー駆動用磁石11と可動枠駆動用磁石20,21の高さを揃える場合は、アルミなどの非磁性材料または軟磁性材料を用いた土台23を用いるか、可動枠駆動用磁石20,21の高さ方向の大きさを大きくすることで対応可能である。
図7に、ミラーデバイスの全体構造を表す。図7に示したように、本実施例のミラーデバイスは各構成部品をモジュール化して組み立てるのが好ましい。まず、第一の基板1は、スペーサ22を介して第二の基板12と位置決めされる。可動ミラー駆動用磁石11は、ヨーク10に固定して、ヨーク10を第二の基板12に設けられた溝27に挿入して位置決めされる。可動ミラー駆動用磁石11と可動枠駆動用磁石21の間には、樹脂やアルミなど、磁界を透過する材質を用いた中間部品26を設け、土台23と共にモジュール化して第二の基板12上の溝27に挿入して位置決めされる。
第二の基板12には、位置決めのための溝27を設けたが他の方法により各構成部品を位置決めするようにしても良い。例えば、他の位置決め手段としては、ピンなどを用いてもよい。可動ミラー5の反射面上部は、陽極接合や、樹脂や、ハンダなどを用いて第一の基板1に接合されたガラス基板28で、可動ミラー5の駆動機構が封止された構造となる。ガラス基板28と第二の基板12と第一の基板1及びスペーサ22とで封止された空間内は、減圧したり、不活性ガスを充填したり、外気の状態とは異なる空間とすることが可能となる。
次に可動ミラー5と可動枠3の駆動のための配線について図面を用いて説明する。図5に、可動ミラー5を駆動させるための可動ミラー配線パターン30の一例を示す。図5は、図1に対して第一の基板1,第一の梁2,可動枠3,第二の梁4及び可動ミラー5を下方から見た図である。
可動ミラー5が回転駆動する方向の磁束密度は、点線で囲んだ磁場31である。この磁場31は、図2に示した可動ミラー駆動用磁石11とヨーク10とで形成される可動ミラー磁束13による磁界に等しい。
回転駆動のための力以外の力が可動ミラー5に働かないように、可動ミラー5に設けられた配線は、回転軸となる第二の梁4に対して対称構造にすることが望ましい。この配線は、シリコン酸化膜などの絶縁膜を介して多層にするか、可動ミラー反射面側に形成してもよい。
この配線パターン30は、一方の第一の梁2から他方の第一の梁2に配線され、その間、可動枠3の一部を経由して一方の第二の梁4を通り、可動ミラー5に至る。可動ミラー5部分においては、磁場31に対していずれも同じ方向に電流が流れるように可動ミラー5上に対角線で結ばれている。
これにより、それぞれの配線に働く回転モーメントが回転軸に対し同じ回転方向に加わることになり、同一の磁場強度に対する回転モーメントを高めることができ、磁場発生源の小型化を実現することが可能となる。
可動ミラー5からの配線は、他方の第二の梁4を通り、先ほど通った可動枠3の一部とは可動ミラー5に対して点対称な可動枠3の一部を通り他方の第一の梁2の配線と接続する。
図6に、可動枠3を駆動するための可動枠配線パターン40の一例を示す。可動枠3が回転駆動する方向に働く磁界が分布しているのは、点線で囲んだ磁場41である。これらの磁場41は、可動枠駆動用磁石20,21とで形成される可動枠磁束25による磁場に等しい。
回転駆動のための力以外の力が可動枠3に働かないように、駆動枠3に設けられた配線は、回転軸となる第一の梁2に対して対称構造にすることが望ましい。この配線は、シリコン酸化膜などの絶縁膜を介して多層にするか、可動枠反射面側に形成してもよい。
図に示したように、磁場41が形成された配線パターン40の配線にそれぞれ働く回転モーメントが回転軸に対し同じ回転方向に加わることになり、同一の磁場強度に対する回転モーメントを高めることができ、磁場発生源の小型化を実現することが可能となる。
図5及び図6に示した各配線は、同じ面に設けても良いし、異なる面に設けても良い。同じ面に設ける場合、第一の梁2において、外側に可動枠駆動用の配線パターン40を設けて、内側に可動ミラー駆動用の配線パターン30を設けると、配線が重ならないために実装し易い。
また、図5に示した配線パターン30とは異なる可動ミラー5の配線パターン70を図8に示す。配線パターン70は、可動ミラー5の回転方向以外の力がはたらくこと防止するため、回転軸となる第二の梁4に対して対称構造をとるか、力を相殺するような配線パターンにすることが望ましい。
先の配線パターン30とこの配線パターン70とは、磁場31に対して、図中、上から下に電流が流れるように配線されている点では等しいが、その配線を異なる第一の梁2からの配線によりそれぞれ電流が流れるようにした点で異なる。
次に、可動ミラー5を駆動するための磁場発生源の他の構造について図9を用いて説明する。可動ミラー駆動用磁石11とヨーク10とからなる可動ミラー5、駆動用の磁場発生源として、可動ミラー駆動用磁石11とヨーク10との間に、磁気的な間隔となる隙間80を設けた。
隙間80を設けたことにより、隙間が実質的に無い場合に比べて、可動ミラー駆動用磁石11とヨーク10により発生する可動ミラー磁束81における図面横向き方向成分の磁束密度を上げることができる。隙間80は、50μm〜150μm程度でも効果を得ることができる。隙間80には磁気的なギャップが形成できれば足りるため、樹脂などの非磁性体を充填してもよい。
また、可動ミラー5を駆動するための磁場発生源の更に他の構造について図10を用いて説明する。図10に示した可動ミラー駆動用の磁場発生源は、可動ミラー駆動用磁石90,91を有し、図に示すように互いに逆の極性なるように並べて配置した。可動ミラー駆動用磁石90,91とヨーク10とにより生じる可動ミラー磁束92は、同方向とした。
磁石間には樹脂93を用いているが、樹脂93は、無くても構わない。また、磁石同士が接触していても構わない。
可動ミラー5に対して磁束の向きを同方向とすることにより、可動ミラー5の面上で、一本の配線で渦巻状に配線パターンを形成できるという利点がある。しかし、本実施例における可動枠駆動用磁石と可動ミラー駆動用磁石の配置では、同極となる部分が形成されるので、同極が対向する部分では斥力が働く位置関係となる。この場合は、組み立て時に、着磁していない磁石を配置した後で可動枠駆動用磁石を着磁したり、樹脂の枠などで磁石を固定してから組み立てたりするなどの方法で実現できる。
本実施例の構成によれば、2軸ミラーを有するミラーデバイスにおいて、二つの回転軸を電磁誘導方式で駆動する際に、磁場発生源である磁石を2軸ミラーの面内方向に配置しなくてもよいので、装置全体を小型にすることができる。
本発明の一実施例におけるミラーデバイスのミラー駆動構成を表す概念図。 図1のA−A′断面図。 図1のB−B′断面図。 可動枠を駆動させるための磁石およびヨーク配置を示す図。 可動ミラー5を駆動するための配線パターンを示す図。 可動枠を駆動させるための可動枠配線パターンである。 本発明の一実施例におけるミラーデバイスの全体構造を説明する図。 可動ミラーを駆動するための他の配線パターンを示す図。 可動ミラーを駆動するための他の磁場発生源を説明する図。 可動ミラーを駆動するための更に他の磁場発生源を説明する図。
符号の説明
1 第一の基板
2 第一の梁
3 可動枠
4 第二の梁
5 可動ミラー
6 光源
7 投射面
10 ヨーク
11 可動ミラー駆動用磁石
12 第二の基板
13 可動ミラー磁束
20,21 可動枠駆動用磁石

Claims (12)

  1. 第一の基板と、前記第一の基板と接続する第一の梁を介して支持され、前記第一の梁を捻る方向に回転モーメントが与えられて回転する可動枠と、前記可動枠と接続する第二の梁を介して支持され、前記第二の梁を捻る方向に回転モーメントが与えられて回転する、光を反射する反射面が設けられた可動ミラーと、前記可動枠及び前記可動ミラーに回転モーメントを与える駆動手段と、を有し、前記可動ミラーの反射面で反射した光の照射位置を変更するミラーデバイスにおいて、前記第一の梁と前記第二の梁とは同一面内で直交し、前記駆動手段は、前記可動ミラーおよび可動枠に設けられた電流を流すための配線と、前記可動ミラーの反射面の裏面と対向する位置に設けられた可動ミラーおよび可動枠駆動用磁場発生源とを有することを特徴とする、ミラーデバイス。
  2. 請求項1記載のミラーデバイスにおいて、前記駆動手段は、前記可動枠に設けられた電流を流すための配線と、前記可動枠に対向する位置であって、前記可動枠に設けられた配線に印加された電流に対して前記第一の梁を捻る方向に回転モーメントを与える位置に設けられた可動枠駆動用磁場発生源を有することを特徴とするミラーデバイス。
  3. 請求項2記載のミラーデバイスにおいて、前記可動ミラー駆動用磁場発生源と、前記可動枠駆動用磁場発生源とが離散的に配置されていることを特徴とするミラーデバイス。
  4. 請求項2記載のミラーデバイスにおいて、前記可動ミラー駆動用磁場発生源と前記可動枠駆動用磁場発生源とは、前記第一の基板の面方向と平行な面内中で、それぞれ対向する面の極性が反転して設けられていることを特徴とするミラーデバイス。
  5. 請求項1記載のミラーデバイスにおいて、前記可動ミラーに入射する光がレーザー光であることを特徴とするミラーデバイス。
  6. 請求項1記載のミラーデバイスにおいて、前記駆動手段は、前記可動ミラー駆動用磁石と磁気的に結合するヨークを有し、前記可動ミラー駆動用磁石と前記ヨークは、前記可動ミラー駆動用磁石と前記ヨークとの間に発生する磁界が前記第二の梁と直交する方向に発生する向きに配置されたことを特徴とするミラーデバイス。
  7. 請求項6記載のミラーデバイスにおいて、前記ヨークと前記可動ミラー駆動用磁場発生源の間には、磁気的な間隔を設けたことを特徴とするミラーデバイス。
  8. 請求項2記載のミラーデバイスにおいて、前記可動ミラーに設けられた配線に印加する電流と、前記可動枠のみに設けられた配線に印加する電流とが、別々に周期変調されたものであることを特徴とするミラーデバイス。
  9. 請求項1記載のミラーデバイスにおいて、前記可動ミラーは回転軸を中心に線対称であり、前記可動ミラーの回転中心方向と平行でありそれぞれ前記回転軸に対して対称な端部のうち、一方の端部に与えられる前記可動ミラー駆動用磁場発生源により形成された磁場の前記第一の基板の面内方向と平行な成分の向きと、他方の端部に与えられる前記可動ミラー駆動用磁場発生源により形成された磁場の前記第一の基板の面内方向と平行な成分の向きとが、ほぼ180度異なっていることを特徴とするミラーデバイス。
  10. 請求項2記載のミラーデバイスにおいて、前記可動枠は回転軸を中心に線対称であり、前記可動枠の回転中心方向と平行でありそれぞれ回転軸に対して対称な枠体のうち、一方の枠体に与えられる前記可動枠駆動用磁場発生源により形成された磁場の前記第一の基板の面内方向と平行な成分の向きと、他方の枠体に与えられる前記可動枠駆動用磁場発生源により形成された磁場の前記第一の基板の面内方向と平行な成分の向きとが、ほぼ180度異なっていることを特徴とするミラーデバイス。
  11. 請求項1記載のミラーデバイスにおいて、前記可動ミラーは回転軸を中心に線対称であり、前記可動ミラーの回転中心方向と平行でありそれぞれ前記回転軸に対して対称な端部に設けられた配線を通過する電流の向きが、一方の端部と他方の端部とで、それぞれ、回転中心を含む面内では同一の方向であることを特徴とするミラーデバイス。
  12. 請求項2記載のミラーデバイスにおいて、前記可動枠は回転軸を中心に線対称であり、前記可動枠の回転中心方向と平行でありそれぞれ回転軸に対して対称な枠体に設けられた配線を通過する電流の向きが、一方の枠体と他方の枠体とで、それぞれ、回転中心を含む面内では同一の方向であることを特徴とするミラーデバイス。
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