JP2009109151A - 調湿装置 - Google Patents

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伸樹 松井
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Abstract

【課題】加湿運転時において、空調機の室内の温度制御性を向上させることである。
【解決手段】圧縮機(53)と吸着剤を有する2つの吸着熱交換器(51,52)とが接続され、冷媒が可逆に循環する冷媒回路(50)を備えている。別の空調機の室内目標温度が入力されるコントローラ(C)を備えている。コントローラ(C)は、加湿運転時に別の空調機が冷房運転を行う場合、室内温度が室内目標温度よりも所定値だけ高くなると、圧縮機(53)の運転周波数を最低周波数まで低減させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、調湿装置に関し、特に、室内温度の制御対策に係るものである。
従来より、室外空気や室内空気を調湿し、調湿後の空気を室内へ供給する調湿装置が知られている。この種の調湿装置として、特許文献1には、吸着剤が担持された吸着熱交換器を備えた調湿装置が開示されている。
この特許文献1の調湿装置は、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる冷媒回路を有している。冷媒回路には、圧縮機と、第1吸着熱交換器と、第2吸着熱交換器と、膨張弁と、四方切換弁とが接続されている。圧縮機は、ケーシング内の所定の収容室に設けられている。また、第1吸着熱交換器と第2吸着熱交換器とは、ケーシング内の第1熱交換器室および第2吸着熱交換器室にそれぞれ設けられている。
冷媒回路では、四路切換弁の設定に応じて冷媒の循環方向が可逆に切り換えられる。具体的に、冷媒回路では、四方切換弁が所定時間おきに切り換わることで、第1吸着熱交換器が凝縮器として第2吸着熱交換器が蒸発器としてそれぞれ機能する動作と、第1吸着熱交換器が蒸発器として第2吸着熱交換器が凝縮器としてそれぞれ機能する動作とが交互に行われる。蒸発器となる吸着熱交換器では、空気中の水分が吸着剤に吸着される。凝縮器となる吸着熱交換器では、吸着剤から水分が脱離して空気に付与される。このように、各吸着熱交換器では、四方切換弁の切換によって、水分を吸着する吸着動作と水分が脱離する再生動作とが交互に行われる。
そして、この調湿装置では、各吸着熱交換器を通過した空気の一方を室内へ供給して他方を室外へ排出することにより、除湿運転または加湿運転が行われる。例えば、除湿運転の場合は、蒸発器となる吸着熱交換器を通過した空気が室内へ供給され、加湿運転の場合は、凝縮器となる吸着熱交換器を通過した空気が室内へ供給される。
また、特許文献1の調湿装置は、圧縮機の運転周波数(即ち、圧縮機の容量)を制御することで、冷媒回路内における冷媒の循環量が調節可能となっている。具体的に、この調湿装置では、室内の必要な調湿量(調湿負荷)に応じて圧縮機の運転周波数が制御され、これに伴い吸着熱交換器を流れる冷媒量が変更される。その結果、吸着熱交換器の吸着剤に吸着される水分量、あるいは脱離される水分量が調節され、調湿装置の調湿能力が適宜変化する。
特開2005−291532号公報
ところで、上述した特許文献1の調湿装置は、室内において別の空調機と共に設置される場合がある。その場合、空調機は室内温度が設定温度になるように制御される一方、調湿装置は室内湿度が設定湿度になるように制御される。ここで、例えば、空調機によって冷房運転が行われると共に、調湿装置によって加湿運転が行われる場合を考える。この場合、加湿運転により、室内湿度は設定湿度に向かって次第に上昇していくが、それに伴って室内温度も次第に上昇していく。そうすると、空調機により冷房運転を行っているにも拘わらず、室内温度が設定温度までなかなか低下しないという状態が生じる。これにより、空調機の消費エネルギが嵩み、省エネ性が悪くなるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、調湿による室内の温度変化を抑制して、空調機による室内の温度制御性を向上させることである。
第1の発明は、空気の湿度を調節する調湿手段(50)と、該調湿手段(50)の調湿能力を調節する能力調節手段(C)とを備え、上記調湿手段(50)によって湿度調節された空気を室内へ供給する調湿装置を前提としている。そして、本発明の調湿装置は、上記室内の温度を検出する室内温度検出手段(98)を備えている。一方、上記能力調節手段(C)は、温度調節した空気を上記室内へ供給する空調機の室内の目標温度が入力されると共に、上記室内温度検出手段(98)の検出温度が上記空調機の室内の目標温度よりも所定値上回るまたは下回ると上記調湿手段(50)の調湿能力を制限するように構成されているものである。
上記の発明では、調湿手段(50)によって除湿または加湿された空気が室内へ供給されて室内が調湿される。そして、調湿手段(50)の除湿量または加湿量が能力調節手段(C)によって調節される。ここで、空調機によって温度調節が行われる室内において、本発明の調湿装置が湿度調節を行う場合について説明する。空調機は、室内の目標温度が設定され、室内温度がその設定された目標温度になるように運転制御される。調湿装置は、室内の目標湿度が設定され、室内湿度がその目標湿度になるように能力調節手段(C)によって調湿手段(50)の調湿能力(除湿能力または加湿能力)が調節される。
ところで、調湿装置によって加湿運転が行われると、室内湿度が上昇する一方で室内温度が上昇してしまう。そうすると、例えば空調機によって冷房が行われても、室内温度はその目標温度までなかなか低下しない。ところが、本発明によれば、空調機の目標温度よりも所定値だけ上回ると、調湿手段(50)の加湿能力が制限(低減)される。これにより、調湿装置による室内温度の上昇が抑制され、室内温度が目標温度に速やかに到達する。また、調湿運転によって除湿運転が行われると、室内湿度が低下する一方で室内温度が低下してしまう。そうすると、例えば空調機によって暖房が行われても、室内温度はその目標温度までなかなか上昇しない。ところが、本発明によれば、空調機の目標温度よりも所定値だけ下回ると、調湿手段(50)の除湿能力が制限(低減)される。これにより、調湿装置による室内温度の低下が抑制され、室内温度が目標温度に速やかに到達する。
このように、本発明の調湿装置では、室内温度と空調機の目標温度との差が一定値以上になると、室内湿度が目標湿度に到達しているか否かに関係なく、除湿能力または加湿能力が制限される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記調湿手段(50)は、圧縮機(53)と、空気の水分を吸着する吸着剤が担持された第1吸着熱交換器(51)および第2吸着熱交換器(52)とが接続され、冷媒が可逆に循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路であり、上記冷媒循環を可逆に切り換えることによって上記2つの吸着熱交換器(51,52)で吸着剤の吸着動作と再生動作が交互に行われ、該吸着熱交換器(51,52)を通過する空気の湿度を調節するように構成されているものである。そして、上記能力調節手段(C)は、上記室内温度検出手段(98)の検出温度が上記空調機の室内の目標温度よりも上回るまたは下回ると、上記圧縮機(53)の運転周波数を低下させるように構成されているものである。
上記の発明では、冷媒回路(50)において冷媒循環方向を交互に切り換えることで、2つの動作が交互に行われる。具体的に、冷媒回路(50)では、第1吸着熱交換器(51)が凝縮器(放熱器)として機能すると共に第2吸着熱交換器(52)が蒸発器として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルと、第1吸着熱交換器(51)が蒸発器として機能すると共に第2吸着熱交換器(52)が凝縮器(放熱器)として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルとが交互に行われる。
蒸発器となる吸着熱交換器(51,52)では、低圧冷媒によって該吸着熱交換器(51,52)の吸着剤が冷却される。この状態の吸着熱交換器(51,52)を空気が通過すると、該吸着熱交換器(51,52)の吸着剤に空気が接触し、空気中の水分が吸着剤に吸着される。つまり、吸着剤の吸着動作が行われて空気が除湿される。この除湿された空気が室内へ供給されて除湿運転が行われる。一方、凝縮器(放熱器)となる吸着熱交換器(52,51)では、高圧冷媒によって該吸着熱交換器(52,51)の吸着剤が加熱される。そうすると、該吸着剤から水分が脱離して空気中へ付与される。つまり、吸着剤の再生動作が行われて空気が加湿される。この加湿された空気が室内へ供給されて加湿運転が行われる。このように、調湿装置では、冷媒の循環方向が可逆に切り換えられることで、第1吸着熱交換器(51)で吸着動作が行われ且つ第2吸着熱交換器(52)で再生動作が行われる状態と、第1吸着熱交換器(51)で再生動作が行われ且つ第2吸着熱交換器(52)で吸着動作が行われる状態とが交互に切り換わる。
そして、本発明の調湿装置では、除湿運転または加湿運転により室内温度が空調機の目標温度よりも一定量だけ超えると、圧縮機(53)の運転周波数が低減される。これにより、吸着熱交換器(51,52)を流れる冷媒量が減少する。そうすると、吸着熱交換器(51,52)の吸着剤における水分の吸着量または脱離量が減少し、除湿能力または加湿能力が低減される。その結果、調湿装置による室内温度の上昇または低下が抑制されるので、室内温度が空調機の目標温度に速やかに到達する。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記能力調節手段(C)は、加湿運転の場合、上記室内温度検出手段(98)の検出温度が上記空調機の室内の目標温度よりも所定値上回ると、上記調湿手段(50)の加湿能力を制限するように構成されているものである。
上記の発明では、空調機が冷房運転を行い調湿装置が加湿運転を行う場合において、室内温度が空調機の目標温度よりも一定値だけ超えると、調湿装置の加湿能力が低減される。したがって、上述したように、加湿運転による室内温度の上昇が抑制され、室内温度が空調機の目標温度まで速やかに低下する。
以上のように、本発明によれば、室内温度と空調機の目標温度との差が一定量を超えると、調湿能力を制限するようにしたので、調湿による室内温度の上昇または低下を抑制することができる。したがって、室内温度を空調機の目標温度まで速やかに到達させることができる。その結果、空調機の無駄な消費エネルギを低減することができ、省エネ性を向上させることができる。
また、第2の発明によれば、2つの吸着熱交換器(51,52)が接続された冷媒回路(50)を備えた調湿装置において、室内温度と空調機の目標温度との差が一定量を超えると、圧縮機(53)の運転周波数を低減するようにした。これにより、吸着熱交換器(51,52)の水分の吸着量または脱離量を減少させ、除湿能力または加湿能力を低減することができる。よって、室内温度を目標温度まで速やかに到達させることができ、空調機における無駄な消費エネルギを削減することができる。
特に、第3の発明によれば、加湿運転の場合、室内温度と空調機の目標温度との差が一定量を超えると、加湿能力を低減し、加湿運転による室内の温度上昇を抑制するようにした。したがって、空調機において過剰な冷房能力を発揮させる必要がなくなり、消費エネルギを削減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の調湿装置(10)は、室内の湿度調節と共に室内の換気を行うものであり、取り込んだ室外空気(OA)を湿度調節して室内へ供給すると同時に、取り込んだ室内空気(RA)を室外に排出する。また、本実施形態の調湿装置(10)が対象とする室内は、別途設けられた空調機(図示せず)によって温度調節が行われる。
〈調湿装置の全体構成〉
上記調湿装置(10)について、図1,図2を適宜参照しながら説明する。なお、ここでの説明で用いる「上」「下」「左」「右」「前」「後」「手前」「奥」は、特にことわらない限り、調湿装置(10)を前面側から見た場合の方向を意味している。
上記調湿装置(10)は、ケーシング(11)を備えている。また、ケーシング(11)内には、冷媒回路(50)が収容されている。この冷媒回路(50)には、第1吸着熱交換器(51)、第2吸着熱交換器(52)、圧縮機(53)、四方切換弁(54)および電動膨張弁(55)が接続されている。冷媒回路(50)の詳細は後述する。
上記ケーシング(11)は、やや扁平で高さが比較的低い直方体状に形成されている。図1に示すケーシング(11)では、左手前の側面(即ち、前面)が前面パネル部(12)となり、右奥の側面(即ち、背面)が背面パネル部(13)となり、右手前の側面が第1側面パネル部(14)となり、左奥の側面が第2側面パネル部(15)となっている。
上記ケーシング(11)には、外気吸込口(24)と、内気吸込口(23)と、給気口(22)と、排気口(21)とが形成されている。外気吸込口(24)および内気吸込口(23)は、背面パネル部(13)に開口している。外気吸込口(24)は、背面パネル部(13)の下側部分に配置されている。内気吸込口(23)は、背面パネル部(13)の上側部分に配置されている。給気口(22)は、第1側面パネル部(14)における前面パネル部(12)側の端部付近に配置されている。排気口(21)は、第2側面パネル部(15)における前面パネル部(12)側の端部付近に配置されている。
上記ケーシング(11)の内部空間には、上流側仕切板(71)と、下流側仕切板(72)と、中央仕切板(73)と、第1仕切板(74)と、第2仕切板(75)とが設けられている。これらの仕切板(71〜75)は、何れもケーシング(11)の底板に立設されており、ケーシング(11)の内部空間をケーシング(11)の底板から天板に亘って区画している。
上記上流側仕切板(71)および下流側仕切板(72)は、前面パネル部(12)および背面パネル部(13)と平行な姿勢で、ケーシング(11)の前後方向に所定の間隔をおいて配置されている。上流側仕切板(71)は、背面パネル部(13)寄りに配置されている。下流側仕切板(72)は、前面パネル部(12)寄りに配置されている。
上記第1仕切板(74)および第2仕切板(75)は、第1側面パネル部(14)および第2側面パネル部(15)と平行な姿勢で設置されている。第1仕切板(74)は、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を右側から塞ぐように、第1側面パネル部(14)から所定の間隔をおいて配置されている。第2仕切板(75)は、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を左側から塞ぐように、第2側面パネル部(15)から所定の間隔をおいて配置されている。
上記中央仕切板(73)は、上流側仕切板(71)および下流側仕切板(72)と直交する姿勢で、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間に配置されている。中央仕切板(73)は、上流側仕切板(71)から下流側仕切板(72)に亘って設けられ、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を左右に区画している。
上記ケーシング(11)内において、上流側仕切板(71)と背面パネル部(13)の間の空間は、上下2つの空間に仕切られており、上側の空間が内気側通路(32)を構成し、下側の空間が外気側通路(34)を構成している。内気側通路(32)は、内気吸込口(23)に接続するダクトを介して室内と連通している。内気側通路(32)には、内気側フィルタ(27)と、内気湿度センサ(96)および内気温度センサ(98)とが設置されている。外気側通路(34)は、外気吸込口(24)に接続するダクトを介して室外空間と連通している。外気側通路(34)には、外気側フィルタ(28)と、外気湿度センサ(97)および外気温度センサ(99)とが設置されている。
上記内気湿度センサ(96)は、内気側通路(32)における室内空気の相対湿度を検出するものである。外気湿度センサ(97)は、外気側通路(34)における室外空気の相対湿度を検出するものである。内気温度センサ(98)は、内気側通路(32)における室内空気の温度を検出するものであり、本発明に係る室内温度検出手段を構成している。外気温度センサ(99)は、外気側通路(34)における室外空気の温度を検出するものである。
上記ケーシング(11)内における上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間は、中央仕切板(73)によって左右に区画されており、中央仕切板(73)の右側の空間が第1熱交換器室(37)を構成し、中央仕切板(73)の左側の空間が第2熱交換器室(38)を構成している。第1熱交換器室(37)には、第1吸着熱交換器(51)が収容されている。第2熱交換器室(38)には、第2吸着熱交換器(52)が収容されている。また、図示しないが、第1熱交換器室(37)には、冷媒回路(50)の電動膨張弁(55)が収容されている。
上記各吸着熱交換器(51,52)は、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器の表面に吸着剤を担持させたものであって、全体として長方形の厚板状あるいは扁平な直方体状に形成されている。各吸着熱交換器(51,52)は、その前面および背面が上流側仕切板(71)および下流側仕切板(72)と平行になる姿勢で、熱交換器室(37,38)内に立設されている。
上記ケーシング(11)の内部空間において、下流側仕切板(72)の前面に沿った空間は、上下に仕切られており、この上下に仕切られた空間のうち、上側の部分が給気側通路(31)を構成し、下側の部分が排気側通路(33)を構成している。
上記上流側仕切板(71)には、開閉式のダンパ(41〜44)が4つ設けられている。各ダンパ(41〜44)は、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、上流側仕切板(71)のうち内気側通路(32)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1内気側ダンパ(41)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2内気側ダンパ(42)が取り付けられる。また、上流側仕切板(71)のうち外気側通路(34)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1外気側ダンパ(43)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2外気側ダンパ(44)が取り付けられる。
上記下流側仕切板(72)には、開閉式のダンパ(45〜48)が4つ設けられている。各ダンパ(45〜48)は、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、下流側仕切板(72)のうち給気側通路(31)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1給気側ダンパ(45)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2給気側ダンパ(46)が取り付けられる。また、下流側仕切板(72)のうち排気側通路(33)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1排気側ダンパ(47)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2排気側ダンパ(48)が取り付けられる。
上記ケーシング(11)内において、給気側通路(31)および排気側通路(33)と前面パネル部(12)との間の空間は、仕切板(77)によって左右に仕切られており、仕切板(77)の右側の空間が給気ファン室(36)を構成し、仕切板(77)の左側の空間が排気ファン室(35)を構成している。
上記給気ファン室(36)には、給気ファン(26)が収容されている。また、排気ファン室(35)には排気ファン(25)が収容されている。給気ファン(26)および排気ファン(25)は、何れも遠心型の多翼ファン(いわゆるシロッコファン)である。給気ファン室(36)は、下流側仕切板(72)側から吸い込んだ空気を給気口(22)へ吹き出す。排気ファン室(35)は、下流側仕切板(72)側から吸い込んだ空気を排気口(21)へ吹き出す。
上記給気ファン室(36)には、冷媒回路(50)の圧縮機(53)と四方切換弁(54)とが収容されている。圧縮機(53)および四方切換弁(54)は、給気ファン室(36)における給気ファン(26)と仕切板(77)との間に配置されている。
上記ケーシング(11)内において、第1仕切板(74)と第1側面パネル部(14)の間の空間は、第1バイパス通路(81)を構成している。第1バイパス通路(81)の始端は、外気側通路(34)だけに連通しており、内気側通路(32)からは遮断されている。第1バイパス通路(81)の終端は、仕切板(78)によって、給気側通路(31)、排気側通路(33)および給気ファン室(36)から区画されている。仕切板(78)のうち給気ファン室(36)に臨む部分には、第1バイパス用ダンパ(83)が設けられている。
上記ケーシング(11)内において、第2仕切板(75)と第2側面パネル部(15)の間の空間は、第2バイパス通路(82)を構成している。第2バイパス通路(82)の始端は、内気側通路(32)だけに連通しており、外気側通路(34)からは遮断されている。第2バイパス通路(82)の終端は、仕切板(79)によって、給気側通路(31)、排気側通路(33)および排気ファン室(35)から区画されている。仕切板(79)のうち排気ファン室(35)に臨む部分には、第2バイパス用ダンパ(84)が設けられている。
なお、図2の右側面図および左側面図では、第1バイパス通路(81)、第2バイパス通路(82)、第1バイパス用ダンパ(83)および第2バイパス用ダンパ(84)の図示を省略している。
〈冷媒回路の構成〉
図3に示すように、冷媒回路(50)は、第1吸着熱交換器(51)、第2吸着熱交換器(52)、圧縮機(53)、四方切換弁(54)および電動膨張弁(55)が設けられた閉回路である。この冷媒回路(50)は、充填された冷媒を循環させることによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う。また、冷媒回路(50)は、本発明に係る調湿手段を構成している。
上記冷媒回路(50)において、圧縮機(53)は、その吐出側が四方切換弁(54)の第1のポートに、その吸入側が四方切換弁(54)の第2のポートにそれぞれ接続されている。また、冷媒回路(50)では、第1吸着熱交換器(51)と電動膨張弁(55)と第2吸着熱交換器(52)とが、四方切換弁(54)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に接続されている。
上記四方切換弁(54)は、第1のポートと第3のポートが連通して第2のポートと第4のポートが連通する第1状態(図3(A)に示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通して第2のポートと第3のポートが連通する第2状態(図3(B)に示す状態)とに切り換え可能となっている。つまり、四方切換弁(54)は、本発明に係る冷媒流路切換手段を構成している。
上記冷媒回路(50)において、圧縮機(53)の吐出側と四方切換弁(54)の第1のポートとを繋ぐ配管には、高圧圧力センサ(91)と、吐出管温度センサ(93)とが取り付けられている。高圧圧力センサ(91)は、圧縮機(53)から吐出された冷媒の圧力を計測する。吐出管温度センサ(93)は、圧縮機(53)から吐出された冷媒の温度を計測する。
また、上記冷媒回路(50)において、圧縮機(53)の吸入側と四方切換弁(54)の第2のポートとを繋ぐ配管には、低圧圧力センサ(92)と、吸入管温度センサ(94)とが取り付けられている。低圧圧力センサ(92)は、圧縮機(53)へ吸入される冷媒の圧力を計測する。吸入管温度センサ(94)は、圧縮機(53)へ吸入される冷媒の温度を計測する。
また、上記冷媒回路(50)において、四方切換弁(54)の第3のポートと第1吸着熱交換器(51)とを繋ぐ配管には、配管温度センサ(95)が取り付けられている。配管温度センサ(95)は、この配管における四方切換弁(54)の近傍に配置され、配管内を流れる冷媒の温度を計測する。
また、上記調湿装置(10)には、本発明に係る能力調節手段としてのコントローラ(C)が設けられている。図1および図2では省略されているが、ケーシング(11)の前面パネル部(12)には電装品箱が取り付けられており、この電装品箱に収容された制御基板がコントローラ(C)を構成している。
上記コントローラ(C)には、内気湿度センサ(96)、内気温度センサ(98)、外気湿度センサ(97)および外気温度センサ(99)の検出値が入力される。また、コントローラ(C)には、冷媒回路(50)に設けられた各センサ(91,92,…,95)の検出値が入力される。さらに、コントローラ(C)には、ユーザが操作するリモコン(図示せず)等から出力される操作信号が入力される。
上記コントローラ(C)は、入力されたこれら操作信号および検出値に基づいて、調湿装置(10)の運転制御を行う。具体的には、コントローラ(C)は、各ダンパ(41〜48,83,84)、各ファン(25,26)、圧縮機(53)、電動膨張弁(55)および四方切換弁(54)の動作を制御する。なお、本発明に係るコントローラ(C)の制御動作については後述する。
−運転動作−
この調湿装置(10)では、除湿運転、加湿運転および換気運転が選択的に行われる。除湿運転中や加湿運転中の調湿装置(10)は、取り込んだ室外空気(OA)を湿度調節してから供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、取り込んだ室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。換気運転中の調湿装置(10)は、取り込んだ室外空気(OA)をそのまま供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、取り込んだ室内空気(RA)をそのまま排出空気(EA)として室外へ排出する。
〈除湿運転〉
除湿運転中の調湿装置(10)では、後述する第1動作と第2動作が所定の時間間隔(4分間隔)で交互に繰り返される。この除湿運転中において、第1バイパス用ダンパ(83)および第2バイパス用ダンパ(84)は、常に閉状態となる。
除湿運転中の調湿装置(10)では、室外空気が外気吸込口(24)からケーシング(11)内へ第1空気として取り込まれ、室内空気が内気吸込口(23)からケーシング(11)内へ第2空気として取り込まれる。
先ず、除湿運転の第1動作について説明する。図4に示すように、この第1動作中には、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)および第1排気側ダンパ(47)が開状態となり、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)および第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。また、この第1動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第1状態(図3(A)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が凝縮器となって第2吸着熱交換器(52)が蒸発器となる。
外気側通路(34)へ流入して外気側フィルタ(28)を通過した第1空気は、第2外気側ダンパ(44)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、第1空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第2吸着熱交換器(52)で除湿された第1空気は、第2給気側ダンパ(46)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン室(36)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
一方、内気側通路(32)へ流入して内気側フィルタ(27)を通過した第2空気は、第1内気側ダンパ(41)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が第2空気に付与される。第1吸着熱交換器(51)で水分を付与された第2空気は、第1排気側ダンパ(47)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン室(35)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
次に、除湿運転の第2動作について説明する。図5に示すように、この第2動作中には、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)および第2排気側ダンパ(48)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)および第1排気側ダンパ(47)が閉状態となる。また、この第2動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第2状態(図3(B)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が蒸発器となって第2吸着熱交換器(52)が凝縮器となる。
外気側通路(34)へ流入して外気側フィルタ(28)を通過した第1空気は、第1外気側ダンパ(43)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、第1空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第1吸着熱交換器(51)で除湿された第1空気は、第1給気側ダンパ(45)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン室(36)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
一方、内気側通路(32)へ流入して内気側フィルタ(27)を通過した第2空気は、第2内気側ダンパ(42)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が第2空気に付与される。第2吸着熱交換器(52)で水分を付与された第2空気は、第2排気側ダンパ(48)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン室(35)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
〈加湿運転〉
加湿運転中の調湿装置(10)では、後述する第1動作と第2動作が所定の時間間隔(3分間隔)で交互に繰り返される。この加湿運転中において、第1バイパス用ダンパ(83)および第2バイパス用ダンパ(84)は、常に閉状態となる。
加湿運転中の調湿装置(10)では、室外空気が外気吸込口(24)からケーシング(11)内へ第2空気として取り込まれ、室内空気が内気吸込口(23)からケーシング(11)内へ第1空気として取り込まれる。
先ず、加湿運転の第1動作について説明する。図6に示すように、この第1動作中には、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)および第2排気側ダンパ(48)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)および第1排気側ダンパ(47)が閉状態となる。また、この第1動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第1状態(図3(A)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が凝縮器となって第2吸着熱交換器(52)が蒸発器となる。
内気側通路(32)へ流入して内気側フィルタ(27)を通過した第1空気は、第2内気側ダンパ(42)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、第1空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第2吸着熱交換器(52)で水分を奪われた第1空気は、第2排気側ダンパ(48)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン室(35)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
一方、外気側通路(34)へ流入して外気側フィルタ(28)を通過した第2空気は、第1外気側ダンパ(43)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が第2空気に付与される。第1吸着熱交換器(51)で加湿された第2空気は、第1給気側ダンパ(45)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン室(36)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
次に、加湿運転の第2動作について説明する。図7に示すように、この第2動作中には、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)および第1排気側ダンパ(47)が開状態となり、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)および第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。また、この第2動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第2状態(図3(B)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が蒸発器となって第2吸着熱交換器(52)が凝縮器となる。
内気側通路(32)へ流入して内気側フィルタ(27)を通過した第1空気は、第1内気側ダンパ(41)を通って第1熱交換器室(37)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、第1空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第1吸着熱交換器(51)で水分を奪われた第1空気は、第1排気側ダンパ(47)を通って排気側通路(33)へ流入し、排気ファン室(35)を通過後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
一方、外気側通路(34)へ流入して外気側フィルタ(28)を通過した第2空気は、第2外気側ダンパ(44)を通って第2熱交換器室(38)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が第2空気に付与される。第2吸着熱交換器(52)で加湿された第2空気は、第2給気側ダンパ(46)を通って給気側通路(31)へ流入し、給気ファン室(36)を通過後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
〈換気運転〉
換気運転中における調湿装置(10)の動作について、図8を参照しながら説明する。
換気運転中の調湿装置(10)では、第1バイパス用ダンパ(83)および第2バイパス用ダンパ(84)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第2外気側ダンパ(44)、第1給気側ダンパ(45)、第2給気側ダンパ(46)、第1排気側ダンパ(47)および第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。また、換気運転中において、冷媒回路(50)の圧縮機(53)は停止状態となる。
換気運転中の調湿装置(10)では、室外空気が外気吸込口(24)からケーシング(11)内へ取り込まれる。外気吸込口(24)を通って外気側通路(34)へ流入した室外空気は、第1バイパス通路(81)から第1バイパス用ダンパ(83)を通って給気ファン室(36)へ流入し、その後に給気口(22)を通って室内へ供給される。
また、換気運転中の調湿装置(10)では、室内空気が内気吸込口(23)からケーシング(11)内へ取り込まれる。内気吸込口(23)を通って内気側通路(32)へ流入した室内空気は、第2バイパス通路(82)から第2バイパス用ダンパ(84)を通って排気ファン室(35)へ流入し、その後に排気口(21)を通って室外へ排出される。
〈コントローラの制御動作〉
除湿運転および加湿運転の場合、コントローラ(C)は、室内の湿度(内気湿度センサ(96)の検出値)が目標湿度(ユーザ等によって設定された値)となるように、圧縮機(53)の運転周波数を調節する。つまり、コントローラ(C)は、圧縮機(53)を制御することによって除湿能力または加湿能力を調節する。
一方、加湿運転時に空調機が冷房運転を行う場合、図9に示すように、コントローラ(C)には空調機における室内の目標温度が入力される。この室内の目標温度は、ユーザ等が空調機のコントローラに設定した値である。加湿運転が行われると、室内の湿度は目標湿度に近づいていくが、それに伴って室内の温度が上昇していく。この室内の温度は、内気温度センサ(98)からコントローラ(C)に入力される。
そして、室内の温度が空調機の室内の目標温度よりも所定値(本実施形態では、2℃)だけ高くなると、コントローラ(C)によって圧縮機(53)の運転周波数が最低周波数まで低減される。なお、本発明は、運転周波数を最低周波数まで低減する必要はなく、一定量だけ低減するようにしてもよい。圧縮機(53)の運転周波数が低減されると、冷媒回路(50)における冷媒循環量が減少する。つまり、各吸着熱交換器(51,52)を流れる冷媒量が減少する。そうすると、吸着熱交換器(51,52)において、吸着剤に吸着される水分量、また吸着剤から脱離される水分量が減少する。その結果、調湿能力(除湿能力および加湿能力)が低下する。つまり、室内湿度の如何に関係なく、加湿能力が制限される。加湿能力が低下すると、その加湿作用による室内の温度上昇が抑制される。したがって、室内の温度が空調機の目標温度まで速やかに低下する。
なお、本実施形態においては、除湿運転時に空調機が暖房運転を行う場合も上記と同様の制御を行うようにしてもよい。除湿運転が行われると、室内の湿度は目標湿度に近づいていくが、それに伴って室内の温度が低下していく。そして、室内の温度が空調機の目標温度よりも所定値だけ低くなると、コントローラ(C)によって圧縮機(53)の運転周波数が例えば最低周波数まで低減される。これにより、除湿能力が低下するため、その除湿作用による室内の温度低下が抑制される。その結果、室内の温度が空調機の目標温度まで速やかに上昇する。
−実施形態の効果−
以上のように、本実施形態の調湿装置(10)では、室内温度と空調機における室内の目標温度との差が一定量を超えると、圧縮機(53)の運転周波数を低減して加湿能力(調湿能力)を制限するようにした。したがって、加湿作用による室内温度の上昇を抑制することができる。これにより、室内温度を空調機の目標温度まで速やかに到達させることができる。その結果、空調機の無駄な消費エネルギを低減することができ、省エネ性を向上させることができる。
−実施形態の変形例1−
本実施形態の冷媒回路(50)では、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定される超臨界サイクルを行ってもよい。その場合、第1吸着熱交換器(51)および第2吸着熱交換器(52)は、その一方がガスクーラとして動作し、他方が蒸発器として動作する。
−実施形態の変形例2−
本実施形態の調湿装置(10)では、第1吸着熱交換器(51)および第2吸着熱交換器(52)に担持された吸着剤を冷媒によって加熱しまたは冷却しているが、第1吸着熱交換器(51)および第2吸着熱交換器(52)に対して冷水や温水を供給することで、吸着剤の加熱や冷却を行ってもよい。
−実施形態の変形例3−
上記実施形態では、調湿装置(10)が次のように構成されていてもよい。
図10に示すように、本変形例の調湿装置(10)は、冷媒回路(100)と2つの吸着素子(111,112)とを備えている。冷媒回路(100)は、圧縮機(101)と凝縮器(102)と膨張弁(103)と蒸発器(104)が順に接続された閉回路である。冷媒回路(100)で冷媒を循環させると、蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。第1吸着素子(111)および第2吸着素子(112)は、ゼオライト等の吸着剤を備えている。各吸着素子(111,112)には多数の空気通路が形成されており、この空気通路を通過する際に空気が吸着剤と接触する。そして、本変形例では、冷媒回路(100)および各吸着素子(111,112)が本発明に係る調湿手段を構成している。
除湿運転中や加湿運転中の調湿装置(10)は、第1動作と第2動作を所定の時間間隔で交互に繰り返し行う。除湿運転中の調湿装置(10)は、室外空気を第1空気として取り込み、室内空気を第2空気として取り込む。一方、加湿運転中の調湿装置(10)は、室内空気を第1空気として取り込み、室外空気を第2空気として取り込む。
先ず、除湿運転および加湿運転の第1動作について、図11(A)を参照しながら説明する。第1動作中の調湿装置(10)は、凝縮器(102)で加熱された第2空気を第1吸着素子(111)へ供給する。第1吸着素子(111)では、吸着剤が第2空気によって加熱され、吸着剤から水分が脱離する。また、第1動作中の調湿装置(10)は、第1空気を第2吸着素子(112)へ供給し、第1空気中の水分を第2吸着素子(112)に吸着させる。第2吸着素子(112)に水分を奪われた第1空気は、蒸発器(104)を通過する際に冷却される。
次に、除湿運転および加湿運転の第2動作について、図11(B)を参照しながら説明する。第2動作中の調湿装置(10)は、凝縮器(102)で加熱された第2空気を第2吸着素子(112)へ供給する。第2吸着素子(112)では、吸着剤が第2空気によって加熱され、吸着剤から水分が脱離する。また、第1動作中の調湿装置(10)は、第1空気を第1吸着素子(111)へ供給し、第1空気中の水分を第1吸着素子(111)に吸着させる。第1吸着素子(111)に水分を奪われた第1空気は、蒸発器(104)を通過する際に冷却される。
そして、除湿運転中の調湿装置(10)は、除湿された第1空気(室外空気)を室内へ供給し、吸着素子(111,112)から脱離した水分を第2空気(室内空気)と共に室外へ排出する。また、加湿運転中の調湿装置(10)は、加湿された第2空気(室外空気)を室内へ供給し、吸着素子(111,112)に水分を奪われた第1空気(室内空気)を室外へ排出する。
換気運転中の調湿装置(10)では、冷媒回路(100)の圧縮機(101)が停止状態になると共に、第1吸着素子(111)と第2吸着素子(112)のうち一方を室外空気が通過して他方を室内空気が通過する。そして、室外空気は吸着素子(111,112)を通過後に室内へ供給され、室内空気は吸着素子(111,112)を通過後に室外へ排出される。換気運転中の調湿装置(10)において、室外空気や室内空気の流通経路の切り換えは行われない。
本変形例においても、加湿運転時に空調機が冷房運転を行う場合、室内の温度が空調機の目標温度よりも所定値だけ高くなると、能力調節手段であるコントローラ(図示せず)によって圧縮機(101)の運転周波数が最低周波数まで低減される。そうすると、冷媒回路(100)において冷媒循環量が減少し、凝縮器(102)の加熱能力が低下する。これにより、吸着素子(111,112)の吸着剤に対する加熱量が減少し、該吸着剤から脱離する水分量が減少する。その結果、加湿能力(調湿能力)が低下し、室内温度を空調機の目標温度まで速やかに低下させることができる。
−実施形態の変形例4−
上記実施形態では、調湿装置(10)が次のように構成されていてもよい。
図11に示すように、本変形例の調湿装置(10)は、本体ユニット(150)と熱源ユニット(165)とを備えている。
本体ユニット(150)の内部空間は、給気通路(151)と排気通路(152)とに区画されている。給気通路(151)は、その始端が外気吸込口(153)に連通し、その終端が給気口(154)に連通している。給気通路(151)には、その始端から終端へ向かって順に、利用側熱交換器(161)と、加湿エレメント(162)と、給気ファン(157)とが配置されている。排気通路(152)は、その始端が内気吸込口(155)に連通し、その終端が排気口(156)に連通している。排気通路(152)には、排気ファン(158)が配置されている。
熱源ユニット(165)は、一対の連絡配管(166)を介して利用側熱交換器(161)と接続されている。図示しないが、熱源ユニット(165)は、圧縮機や膨張弁などを備えている。この熱源ユニット(165)は、利用側熱交換器(161)と共に冷媒回路(167)を形成している。利用側熱交換器(161)は、空気を冷媒と熱交換させる空気熱交換器である。冷媒回路(167)は、利用側熱交換器(161)が蒸発器となる冷凍サイクル動作と、利用側熱交換器(161)が凝縮器となる冷凍サイクル動作とを選択的に行う。本変形例では、加湿エレメント(162)および冷媒回路(167)が本発明に係る調湿手段を構成している。
図示しないが、加湿エレメント(162)では、水通路と空気通路とが透湿膜を挟んで形成されている。水通路では、外部から供給された水道水が流通する。空気通路では、給気通路(151)を流れる空気が流通する。透湿膜は、液体である水は通過させずに水蒸気だけを通過させる。
本変形例の調湿装置(10)では、除湿運転と、加湿運転と、換気運転とが選択的に行われる。
除湿運転中の調湿装置(10)では、利用側熱交換器(161)が蒸発器となる冷凍サイクル動作を冷媒回路(167)が行うと共に、加湿エレメント(162)に対する給水が停止される。この運転中において、利用側熱交換器(161)における冷媒の蒸発温度は、室外空気の露点温度よりも低い値に設定される。給気通路(151)へ流入した室外空気は、利用側熱交換器(161)を通過する際に冷却され、室外空気中の水分が凝縮してドレン水となる。利用側熱交換器(161)を通過した室外空気は、加湿エレメント(162)を通過した後に給気口(154)を通って室内へ供給される。利用側熱交換器(161)で生じたドレン水は、室外へ排出される。排気通路(152)へ流入した室内空気は、排気口(156)を通って室外へ排出される。
加湿運転中の調湿装置(10)では、利用側熱交換器(161)が凝縮器となる冷凍サイクル動作を冷媒回路(167)が行うと共に、加湿エレメント(162)に対する給水が行われる。給気通路(151)へ流入した室外空気は、利用側熱交換器(161)を通過する際に加熱された後に加湿エレメント(162)へ送られる。加湿エレメント(162)では、透湿膜を通過した水蒸気が空気に付与される。加湿エレメント(162)で加湿された空気は、給気口(154)を通って室内へ供給される。排気通路(152)へ流入した室内空気は、排気口(156)を通って室外へ排出される。
換気運転中の調湿装置(10)では、冷媒回路(167)の運転と加湿エレメント(162)に対する給水の両方が停止され、給気ファン(157)および排気ファン(158)の運転だけが行われる。給気通路(151)へ流入した室外空気は、利用側熱交換器(161)と加湿エレメント(162)を順に通過し、その後に給気口(154)を通って室内へ供給される。排気通路(152)へ流入した室内空気は、排気口(156)を通って室外へ排出される。
本変形例においても、加湿運転時に空調機が冷房運転を行う場合、室内の温度が空調機の目標温度よりも所定値だけ高くなると、能力調節手段であるコントローラ(図示せず)によって冷媒回路(167)の圧縮機の運転周波数が最低周波数まで低減される。そうすると、凝縮器である利用側熱交換器(161)の加熱能力が低下する。これにより、加湿エレメント(162)において、空気に対する水分の付与量が減少する。その結果、加湿能力(調湿能力)が低下し、室内温度を空調機の目標温度まで速やかに低下させることができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、室内の湿度調節を行うための調湿装置について有用である。
前面側から視た調湿装置をケーシングの一部および電装品箱を省略して示す斜視図である。 調湿装置の一部を省略して示す概略の平面図、右側面図および左側面図である。 冷媒回路の構成を示す配管系統図であって、(A)は第1動作中の動作を示すものであり、(B)は第2動作中の動作を示すものである。 除湿運転の第1動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図および左側面図である。 除湿運転の第2動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図および左側面図である。 加湿運転の第1動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図および左側面図である。 加湿運転の第2動作における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図および左側面図である。 換気運転における空気の流れを示す調湿装置の概略の平面図、右側面図および左側面図である。 コントローラの構成を示すブロック図である。 実施形態の変形例3の調湿装置を示す概略構成図であって、(A)は第1動作中の動作を示すものであり、(B)は第2動作中の動作を示すものである。 実施形態の変形例4の調湿装置を示す概略構成図である。
符号の説明
10 調湿装置
50 冷媒回路(調湿手段)
51 第1吸着熱交換器
52 第2吸着熱交換器
53 圧縮機
54 四方切換弁(冷媒流路切換手段)
98 内気温度センサ(室内温度検出手段)
C コントローラ(能力調節手段)

Claims (3)

  1. 空気の湿度を調節する調湿手段(50)と、該調湿手段(50)の調湿能力を調節する能力調節手段(C)とを備え、上記調湿手段(50)によって湿度調節された空気を室内へ供給する調湿装置であって、
    上記室内の温度を検出する室内温度検出手段(98)を備える一方、
    上記能力調節手段(C)は、温度調節した空気を上記室内へ供給する空調機の室内の目標温度が入力されると共に、上記室内温度検出手段(98)の検出温度が上記空調機の室内の目標温度よりも所定値上回るまたは下回ると上記調湿手段(50)の調湿能力を制限するように構成されている
    ことを特徴とする調湿装置。
  2. 請求項1において、
    上記調湿手段(50)は、圧縮機(53)と、空気の水分を吸着する吸着剤が担持された第1吸着熱交換器(51)および第2吸着熱交換器(52)とが接続され、冷媒が可逆に循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路であり、上記冷媒循環を可逆に切り換えることによって上記2つの吸着熱交換器(51,52)で吸着剤の吸着動作と再生動作が交互に行われ、該吸着熱交換器(51,52)を通過する空気の湿度を調節するように構成され、
    上記能力調節手段(C)は、上記室内温度検出手段(98)の検出温度が上記空調機の室内の目標温度よりも上回るまたは下回ると、上記圧縮機(53)の運転周波数を低下させるように構成されている
    ことを特徴とする調湿装置。
  3. 請求項1において、
    上記能力調節手段(C)は、加湿運転の場合、上記室内温度検出手段(98)の検出温度が上記空調機の室内の目標温度よりも所定値上回ると、上記調湿手段(50)の加湿能力を制限するように構成されている
    ことを特徴とする調湿装置。
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