JP2009108481A - タンブラー錠の防犯構造 - Google Patents

タンブラー錠の防犯構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2009108481A
JP2009108481A JP2007278591A JP2007278591A JP2009108481A JP 2009108481 A JP2009108481 A JP 2009108481A JP 2007278591 A JP2007278591 A JP 2007278591A JP 2007278591 A JP2007278591 A JP 2007278591A JP 2009108481 A JP2009108481 A JP 2009108481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic
cylindrical body
tumbler
lock
inner cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007278591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5224777B2 (ja
Inventor
Masaaki Konose
木野瀬将明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miwa Lock KK
Miwa Lock Co Ltd
Original Assignee
Miwa Lock KK
Miwa Lock Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miwa Lock KK, Miwa Lock Co Ltd filed Critical Miwa Lock KK
Priority to JP2007278591A priority Critical patent/JP5224777B2/ja
Publication of JP2009108481A publication Critical patent/JP2009108481A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5224777B2 publication Critical patent/JP5224777B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Abstract


【課題】熱可塑性部材を有する内筒体用の回転阻止機構を、ドライブピン等やディスクタンブラー等の可動障害子を有するタンブラー錠に十分に生かすことができるように適用すること。
【解決手段】外筒体に熱可塑性規制部材と該熱可塑性規制部材用固定手段を半径方向に重なり合うようにそれぞれ固定的に内設し、一方、テールピースの内端部側に前記熱可塑性規制部材の内面に当接するロックピンを内設し、タンブラー錠が溶断手段により加熱攻撃されると、熱可塑性規制部材が溶融して該熱可塑性規制部材の規制が解け、ロックピンと固定手段との磁性の吸着関係により、該ロックピンが外方向へと位置変位して内筒体の回転を阻止するタンブラー錠の防犯構造。
【選択図】図5

Description

本発明は、ピンタンブラー、ディスクタンブラー等の可動障害子(ロッキングバーも含む)を主とする施・解錠機構を備えたタンブラー錠の防犯構造に関する。
特許文献1は、外筒体に挿嵌する内筒体内に軸方向に整列されたディスクタンブラー及び外筒体の軸方向の係合凹所に係脱するロッキングバーを含む施・解錠機構を備えたタンブラー錠の一例が開示されている。
すなわち、特許文献1に記載のタンブラー錠は、「外筒31と、該外筒31の軸線方向に平行とされ、直径方向の対向位置となる両端に形成した溝33と、前記外筒31に対し回転自在に挿嵌する内筒41と、該内筒41から直径方向で進退自在に突出し、突出先端47aを前記溝33へ係合した状態で該内筒41の回転を阻止する一対のロッキングバー47と、中央部にキー挿入穴57を有し、前記各ロッキングバー47に対して直交する方向で、前記内筒41の軸線直交方向に移動自在となって前記内筒41の軸線方向に整列し、且つ前記軸線直交方向の特定の移動位置で前記ロッキングバー47の基端47bを進入させて該ロッキングバー47を前記内筒41の直径方向内側へ後退させる一対の凹部69を有した複数のタンブラー53と、該タンブラー53の前記キー挿入穴57に進入する断面略八角形の棒状の挿入部79を有し且つ前記タンブラー53のそれぞれを前記特定の移動位置に移動させる複数のきざみ83を該挿入部79に有したキー77と、を具備している(符号は特許文献1のもの)。
特許文献1に記載のタンブラー錠は、タンブラー53が同一垂直面でニ分割状に係合している、複数枚のタンブラーが内筒体内に軸方向に仕切り板を介して整列している、タンブラーとは別個に外筒体の軸方向の係合凹所に係脱するロッキングバー(可動障害子の構成部材)が存在する等に於いて特徴部分が存在する。
また、特許文献2には、外筒体に挿嵌する内筒体内に軸方向に整列されたディスクタンブラーを含む施・解錠機構を備えたタンブラー錠の一例が開示されている。
すなわち、特許文献2に記載のタンブラー錠は、「中心軸に沿って鍵孔3を形成した内筒1と、この内筒1と嵌合し、その(外筒の)内周面に、その(外筒の)母線に沿い、かつ中心軸に関し対称的な一対の施錠用係止溝7と、この施錠用係止溝と角度位置を違えて形成された一対の解錠用係止溝8とを形成した外筒6とを有し、合鍵を鍵孔3に挿入したとき合鍵の各鍵溝が対応するディスクタンブラー4の両端をシアーライン9に揃えるようにしたものにおいて、少なくとも1枚のディスクタンブラー4の一端の施錠角度位置から解錠角度位置までの移動軌跡内に当該ディスクタンブラーの一端が係入可能な凹陥部11を形成した構成(符号は特許文献2のもの)」である。
特許文献1及び特許文献2に記載の各タンブラー錠は、ディスクタンブラー4がニ分割であるか(特許文献1)、それとも一枚ものか(特許文献2)、内筒体と共に回転するロッキングバーが存在するか(特許文献1)、それとも存在しないか(特許文献2)等の構成上の相違があるものの、基本的には、普通一般に使用されているピン型のシリンダ錠と同様に、外筒体と、この外筒体に回動自在に挿嵌する内筒体と、合鍵の挿入時に半径方向に移動してシアーラインに揃うように内筒体内に設けられかつ該内筒体に軸線方向に整列する複数の可動障害子(ピン型のシリンダ錠ではドライブピン等、ディスクタンブラー錠では、ロッキングバーを含むディスクタンブラー)と、これらの可動障害子がシアーラインに揃うと合鍵の操作力により内筒体と共働回転するように外筒体の後端部に内端部側が回動自在に組み込まれたテールピースとを備えている。
ところで、特許文献3の図1には、内筒体用の回転阻止機構の第1実施例が記載されている。特許文献3の内ケース2は、外筒体(外ケース)5に嵌挿された内筒体に相当する部材であり、溶断手段により錠前が攻撃された場合に於いて、内筒体用の回転を阻止する回転阻止機構が外筒体5の後端部の底部分に支持部材10を介して装着されている。
具体的には、特許文献3の段落0020から段落0023に於いて、「…窃盗者が自動販売機等に取り付けられているハンドルロック1に対して、ガスバーナーの火炎をシリンダ錠3の周囲に吹き付けたとき、ガスバーナーによる熱がハンドルロック1全体に伝熱し、外筒体の後端部の底部分に突出状態に装着した回転阻止機構を構成する熱可塑性のトリガー部材8のL字型の一端部8aが溶融し、これにより、外筒体(外ケース)5の底部分の係止部5bとの係止状態が解消され、外筒体に突出状態に固定した支持部材10内のコイルバネ11の後方への付勢力により、トリガー部材8が規制板10bに当接するまで後方に移動してロックピン9が貫通孔10eから更に後方に突出する旨」が記載されている。
この特許文献3の第1実施例の回転阻止機構は、溶断手段の加熱により熱可塑性トリガー部材8が溶けると、支持部材10内のコイルバネ11のバネ力により、ロックピン9が係合方向へと位置変位し、外筒体(外ケース)5の背面側に位置しかつ内筒体(内ケース)2に固着されたカム部材12の回転を阻止し得る。
また、特許文献3の図6には、内筒体用の回転阻止機構の第2実施例が記載されている。この第2実施例の回転阻止機構は、内ケース2の後端部の底部分に穿設された凹部2aに充填されている熱可塑性部材15と、ハンドルケース5に設けられ施錠状態において、前記凹部2aの熱可塑性部材15に先端部16aが当接し、当該熱可塑性部材15が溶融したときには前記凹部2aに前記先端部16aが落ち込むロックピン16と、該ロックピン16を固定手段によって端部に固着して支持すると共に、常に前記凹部2a側へと付勢するように外筒体(外ケース)5の後端部の底部分に突出状態に取付けられた弾性部材17とからなる。
この第2実施例の回転阻止機構も、第1実施例のそれと同様に、溶断手段によってシリンダ錠3の周囲が溶かされると、内ケース2にも熱が伝熱され、熱可塑性部材15が溶融する。そうすると、ロックピン16は板バネ17の付勢力によって、その先端部16aが凹部2aに落ち込む。これにより、ロックピン16のストッパー作用が働いて、内ケース2の回動が阻止される(符号は特許文献3のもの)。
特許文献3のハンドルロックの防犯構造は、例えば自動販売機の扉に適用したものであるが、ハンドルロックの板状ハンドル4に組み込んだシリンダ錠3に対する直球的な攻撃を避け、しかも、外筒体(外ケース)5に対する攻撃も避け、前記板状ハンドル4の下端部寄りの部位からドリル攻撃を仕掛けてきた場合には、回転阻止機構を構成する主たる部材が外筒体(外ケース)5の後端部の底部分に突出状態に取付けられことから、防犯上の問題点がある。したがって、溶断手段以外にも攻撃の選択肢があるという意味合いにおいて、熱可塑性部材15、ロックピン16等を利用すると防犯構造の利点を十分に生かすことができないという問題点がある。
また、特許文献3のハンドルロックの防犯構造は、施・解錠機能を構成するカム部材との係合関係を考慮する必要があることから、所望する部位に取付けることができないという問題点もある。
なお、特許文献4には、本発明が適用することができる「ピンシリンダ錠」の一例が開示されている。
特開2003−13639号公報 特開平11−315654号公報 特開2004−244836号公報 特開2006−214153号公報
本発明の所期の目的は、熱可塑性部材、ロックピン等を利用した内筒体用の回転阻止機構を、ドライブピン等やディスクタンブラー等の可動障害子を有するタンブラー錠に、十分に生かすことができるように適用することである。付言すると、本発明は溶断手段やドリル対策に十分であることである。本発明の第2の目的は、回転阻止機構を構成する各部材を、外筒体内部に容易に組み込むことができることである。さらに、本発明の第3の目的は、外筒体の後端部であれば、錠前の施錠機構に関与しないので、外筒体の左右,上下等の所望する部位に組み込むことができることである。なお、本発明の付随的な目的は、テールピースと共に内筒体用の回転阻止機構の各部材を容易に組み合わせることができることである。
本発明のタンブラー錠の防犯構造は、外筒体と、この外筒体に回動自在に挿嵌する内筒体と、合鍵の挿入時に半径方向に移動してシアーラインに揃うように内筒体内に設けられかつ該内筒体に軸線方向に整列する複数の可動障害子と、これらの可動障害子がシアーラインに揃うと合鍵の操作力により内筒体と一体的に或いは内筒体と共働回転するように外筒体に回動自在に組み込まれたテールピースとを備えたタンブラー錠に於いて、前記外筒体に熱可塑性規制部材と該熱可塑性規制部材用固定手段を固定的に設け、一方、前記内筒体の後端部側或いはテールピースの内端部側に前記熱可塑性規制部材の内面に当接するロックピンを内設し、タンブラー錠が溶断手段により加熱攻撃されると、前記熱可塑性規制部材が溶融して該熱可塑性規制部材の規制が解け、前記ロックピンと前記固定手段との磁性の吸着関係により、該ロックピンが外方向へと位置変位して内筒体の回転を阻止することを特徴とする。
また、本発明のタンブラー錠の防犯構造は、外筒体と、この外筒体に回動自在に挿嵌する内筒体と、合鍵の挿入時に半径方向に移動してシアーラインに揃うように内筒体内に設けられかつ該内筒体に軸線方向に整列する複数の可動障害子と、これらの可動障害子がシアーラインに揃うと合鍵の操作力により内筒体と一体的に或いは内筒体と共働回転するように外筒体に回動自在に組み込まれたテールピースとを備えたタンブラー錠に於いて、前記外筒体に熱可塑性規制部材と該熱可塑性規制部材用固定手段を固定的に設け、一方、前記内筒体の後端部側或いはテールピースの内端部側に該テールピースに支持された付勢手段の付勢力により前記熱可塑性規制部材の内面に常時圧接するロックピンを内設し、タンブラー錠が溶断手段により加熱攻撃されると、前記熱可塑性規制部材が溶融して該熱可塑性規制部材の規制が解け、前記ロックピンが前記付勢手段の付勢力により外方向へと位置変位して内筒体の回転を阻止することを特徴とする。
(1)溶断攻撃対策として、熱可塑性部材、ロックピン等を利用した内筒体用の回転阻止機構を、ドライブピン等やディスクタンブラー等の可動障害子を有するタンブラー錠に、十分に生かすことができるように適用することができる。付言すれば、泥棒が溶断攻撃では無理と判断した後に、ドリルを用いて施・解錠機構に対して直球的な攻撃をしても、又は施・解錠機構を避けて外筒体の外縁部の付近から間接的に攻撃をしても、ドリルでは内筒体用の回転阻止機構を破壊することができない。それ故に、本発明はドリル対策に十分であることから、内筒体用の回転阻止機構の利点を有効的に活用することができる。
(2)回転阻止機構を構成する各部材を、内筒体と共働するテールピース及び外筒体内部に容易に組み込むことができる。
(3)施・解錠機構の構成部材に直接的に関与しないことから、回転阻止機構の構成部材を外筒体の左右,上下等の所望する部位に組み込むことができる。
(4)その他、テールピースと共に内筒体用の回転阻止機構の各部材を容易に組み合わせることができる。
以下、図1乃至図11に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。なお、図1乃至図11は本発明の第1実施例、図12及び図13は本発明の第2実施例、図14及び図15は本発明の第3実施例とする。
(1)発明の実施の環境
図1は発明の実施の環境を示す概略説明図(概念図)である。図1はタンブラー錠Xの一例を示す概念図であるから、細部的事項は省略してある。
図1に於いて、1は金属製の外筒体で、この外筒体1は、先端部と後端部が開口する長筒状に形成されている。外筒体1の長さ、周胴部の切欠部の数、内周面の係合溝の数等は適宜に形成されている。2は外筒体1の外周面の母線A−Bに沿って、その内周面に軸線方向にレール状に形成された係合凹所で、この係合凹所2には、係合手段としてのバー状のロッキングバー3が係脱する。係合手段3は、外筒体1に回動自在に挿嵌する内筒体4の係合手段用の長手方向の案内開口に内端部と山形状の外端部がそれぞれ突出状態に係合している。内筒体4も外筒体1と同様に金属材料で両端開口の長筒状に形成されているが、キーガイド部材5及びテールピース6の挿嵌割合を考慮して、外筒体1よりも短く形成されている。
付言すると、内筒体4は外筒体1の先端部側の開口に鍔状内端部が挿嵌される前記キーガイド部材5と外筒体1の後端部側の開口に円盤状内端部が挿嵌される前記テールピース6に挟まれた格好で外筒体1内に完全に収まっている。
7はキーガイド部材5側とテールピース6側にそれぞれ配設され、前記バー状の係合手段3を外筒体1のレール状係合凹所2の方向に付勢する係合手段3用の付勢バネである。ここで、説明の便宜上、符合aをキーガイド部材5、或いはテールピース6、或いは内筒体4の軸線方向、符合bをそれらの部材の半径方向とする。
キーガイド部材5とテールピース6は内筒体4を介して一体的に連結されている。したがって、合鍵8をキーガイド部材5のキー溝5aに挿入して軸線方向aを中心にして回動転操作すると、該操作力によりキーガイド部材5と内筒体4とテールピース6は同時に共働回転する。
次に、Yは合鍵8の挿入時に半径方向に移動してシアーライン9に揃うように内筒体4内に設けられ、かつ該内筒体に軸線方向a或いは外筒体の母線方向A−Bに整列する複数の可動障害子を備えたディスクタンブラー式の施・解錠機構である。
図3は施・解錠機構Yの一例を示す。この施・解錠機構Yは、例えば図4(a)で示す可動障害子(メインタンブラー)11及び図4(b)で示す可動障害子(サブンタンブラー)11Aが用いられている。この施・解錠機構Yは、当業者にとって、周知事項或いは自明事項なので、ここでは図3、図7及び図8を参照にして簡単に説明する。図3は合鍵8をタンブラー錠Xに挿入する前、図7は合鍵8をタンブラー錠Xに挿入した時、図8は図7の状態において、合鍵8で可動障害子を矢印方向へ回した状態をそれぞれ示す。
まず、図3において、13は可動障害子11、11A用の支軸で、この支軸13は図1で示すようにキーガイド部材5とテールピース6に横設されている。14は可動障害子用のバネで、基端部は可動障害子11、11Aの小円形状の取付け溝に取付けられ、その自由端部は内筒体4の内周面の一部に圧接している。
15は可動障害子11、11Aの鍵挿通口で、この鍵挿通口15内に規制棒16が位置している。規制棒16も支軸13と同様にキーガイド部材5とテールピース6に横設されている。この規制棒16は、支軸13を支点に左右方向に回転する可動障害子11、11Aの可動範囲を規制する機能を果たす。
2は前述した軸線方向aのレール状係合凹所、3はこの係合凹所2に係脱するバー状の係合手段である。係合手段3は外端部に山形状の不番係合部を有し、一方、内端部に可動障害子11、11Aの下端部に形成した係合手段用の逃がし切欠部17に係脱する不番突出内端部を有する。
18は可動障害子11、11Aの間に介在する複数枚の仕切り板(或いは仕切り部材)で、これらの仕切り板18も可動障害子11、11Aと同様に内筒体内に軸線方向aに整列している。仕切り板18は外周縁の一部に外筒体の係合凹所2に対応する係合手段3用の切欠凹所19を有している。なお、可動障害子11、11Aの構成及び施・解錠機構Yの作用に関する詳細説明は割愛する。
(2)内筒体用の回転阻止機構Z
図1において、Zはタンブラー錠Xの後端部に組み込んだ内筒体用の回転阻止機構である。この回転阻止機構Zが本発明の主要部(中核)である。
前述したように、テールピース6は、可動障害子11、11Aがシアーライン9に揃うと、合鍵8の操作力により内筒体4と共働回転するように外筒体1の後端部に、その円盤状内端部側が回動自在に組み込まれている。
図5は図1の5−5線概略断面説明図であり、また、図6は回転阻止機構Zを構成する主たる部材の分解説明図である。図1、図5及び図6を参照にして、第1実施例の内筒体用の回転阻止機構Zを説明する。
まず、6はテールピースで、この実施例では、内筒体4の後端部開口内に全体が内装され、かつ内筒体4と共に回転する円盤状の回転支持板6aと、この回転支持板6aの一側面(図1では右側面)に係合突起、係合凹所を介して円盤状の内端部が一体的に結合するテールピース本体6bとから成る。
付言すると、前記回転支持板6aの一側面の中央部には、板状の連結部21が突設され、一方、テールピース本体6bの円盤状内端部の接合面の中央部には、前記連結部21が係合する半径方向の係合溝23が形成されている(図5参照)。細部的部分には符号を付さないが、回転支持板6aの上下の支持穴には、支軸13の後端部と規制棒16の後端部がそれぞれ差し込まれている。また、回転支持板6aの下部には付勢手段7を支持する支持部が形成されている。
一方、前記テールピース本体6bは、円盤状の内端部22と、この内端部22から外方向に延在し、かつ外筒体1の後端部の開口内に固定的には嵌め込んだ環状止め板24を貫通する(外筒体1の後端から突出する)軸部25とを有している。そして、前記軸部25には係合杆26が取付けられている。
しかして、回転阻止機構Zの各構成部材は、タンブラー錠Xの後端部の所望する箇所に組み込まれる。回転阻止機構Zの各構成部材の一例は、例えば金属製ロックピン31と、ロックピン31用の金属製付勢手段32と、ロックピン31用の円盤状熱可塑性規制部材33と、この熱可塑性規制部材33用の円盤状固定手段34の合計4つの部品から成る。
そこで、図5を参照にして、これらの各部品の取付け位置について説明する。符号27は外筒体の後端部の上壁部分に半径方向bに段差状に形成された貫通状の嵌合孔である。この貫通状嵌合孔27は、外側が大径の固定用孔(螺合孔、カシメ用孔等)27aであり、この固定用孔27aに連通する内側がそれよりもやや小径の支持孔或いは直方体状嵌合支持溝27bとから成り、前記支持孔27bの内側縁には、爪状の支持部28が内側に突出するように設けられている。
本実施例では、キーガイド部材5の正面や長筒状の外筒体1の正面以外の場所からのドリル攻撃を受けも問題がないように、前記円盤状熱可塑性規制部材33と円盤状固定手段34は、外筒体1の後端部の貫通状嵌合孔27に半径方向bに重なり合うように内設されている。
すなわち、円盤状熱可塑性規制部材33と円盤状固定手段34は、共に外筒体の外周面の母線A−B位置よりも内側の外筒体内部にそれぞれ重なり合うように固定的に嵌め込まれている。付言すると、円盤状熱可塑性規制部材33は爪状の支持部28に支持された状態でシアーライン9からは食み出ないように支持孔27b内に嵌め込まれ、また、この円盤状熱可塑性規制部材33が支持孔27bから抜け落ちないように大径の固定用孔27a内に円盤状固定手段34が螺合或いはカシメ固定されている。
これに対して、テールピース本体6bの円盤状の内端部22の上部には、ニ方向に開口する収納部29が形成され、この収納部29の中に柱状のロックピン31がシアーライン9を越えないように内設されている。収納部29のニ方向の開口は、円盤状熱可塑性規制部材33の内面と対向する開口と、回転支持板6aの一側面に対向する開口を意味する。
したがって、換言すると、柱状のロックピン31は、テールピース6に、その収納部29の内壁底面に支持された付勢手段32の付勢力により熱可塑性規制部材33の内面に常時圧接するように収納部29内に規制された状態でその内端部22の上部に内設されていることに成る。
(3)溶断手段により攻撃された場合
図9は溶断手段41により攻撃された場合を概略的に示す。ここでは、タンブラー錠Xが、例えば金庫の扉Dに取付けられているものとする。そこで、今仮に、泥棒がドリルではタンブラー錠Xを開錠するのは困難と考え、図9で示すように溶断手段41を用いたとする。特許文献1で説明したように、タンブラー錠Xが溶断手段41により加熱攻撃されると、熱可塑性規制部材33が溶融(液状化)して、該熱可塑性規制部材の規制が解ける。
そうすると、図10及び図11で示すように、ロックピン31は付勢手段32の付勢力により外方向へと位置変位して、その先端部が支持孔27b内へと入り込む(シアーライン9を越える)ため、内筒体4の回転がテールピース6を介して阻止される。なお、内筒体4とテールピース6との係合(ユニット的に連結)関係は適宜に設計することができ、本実施例では、例えば図5で示すようにテールピース本体6bの円盤状の内端部22に周方向に所要量の係合切欠部分を形成し、この係合切欠部分に内筒体4の後端部開口から突出する弧状の連結片4aが嵌まり合っている。
発明の実施の形態で示した実施例に於いて、回転阻止機構Zは、タンブラー錠Xの後端部に組み込まれる金属製ロックピン31と、このロックピン31用の金属製付勢手段32と、ロックピン31用の円盤状熱可塑性規制部材33と、この熱可塑性規制部材33用の円盤状固定手段34の合計4つの部品から成る旨を説明した。
しかしながら、部品点数を少なくするために、前記円盤状固定手段34Aを磁性体にしても良い。図12及び図13は、念のために、円盤状固定手段34Aが磁性体であり、一方、金属製ロックピン31が前記円盤状固定手段34Aに磁性吸着可能であること、或いは金属製ロックピン31自体も円盤状固定手段34Aの極性に対応して該円盤状固定手段34Aに吸着可能である旨を示す。このように構成しても第1実施例と同一の作用・効果を得ることができる。
図14及び図15の第3実施例は、タンブラー錠Xの施・解錠機構Y1の可動障害子11Bが第1実施例のそれに限定されない旨、合鍵8の操作力により図示しないキーガイド部材と共働回転するユニット部材(内筒体4A、係合手段3A、可動障害子用の仕切板部材18A、テールピース6A)の具体的構成が第1実施例のそれに対応する部材に限定されない旨、さらに、テールピース6Aを軸線外方向に付勢する付勢手段35が該テールピース6Aを構成する部材6a、6bに組み込まれている旨、その他規制棒16は支軸の機能を有してもよい旨等をそれぞれ示すものである。
ところで、施・解錠機構Y1の可動障害子11Bの具体的構成については割愛するが、例えばマスターキーも使用することができるように(特許文献1に記載のように)、同一垂直面状でニ分割された可動障害子11Bが互いに係合位置変位可能に組み合っている。また、可動障害子用の二分割方式の仕切板部材18Aは、複数枚の可動障害子11Bを軸線方向aに整列させ得る複数個のスロットを軸線方向aに有し、かつその一つの後端部には、テールピース6Aの回転支持板6aの中央部に形成した不番係合孔を貫通してテールピース本体6bの内端部の不番係合部分に係合する駆動突起36を有する。
さらに、付勢手段35は、テールピース本体6bの内面に軸線方向aの凹所に一端部が支持されるテールピース用のバネ35aと、このバネ35aの他端部(図面上では右端部)を支持するように回転支持板6aの中央部に横方向の開口に組み込まれたバネ35a用受け支板35bとから成る。これらの構成は、テールピース6Aと共に内筒体用の回転阻止機構Zの各部材を容易に組み合わせることを目的としたものである。
なお、タンブラー錠Xの施・解錠機構(Y、Y1)は、実施例に限定されるものではなく、例えば特許文献2に記載したものや特許文献4に記載のピン型シリンダ錠であっても良い。
また、本実施例では、内筒体とテールピースがそれぞれ別体の部材であり、かつ、テールピースが内筒体と共働回転する一実施例に適用したが、もちろん、内筒体とテールピースとが一体成形されているものや内筒体とテールピースが一体的なものは、同然のことながら、内筒体の後端部に熱可塑性規制部材の内面に当接するロックピンを内設しても良い。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図11は本発明の第1実施例、図12及び図13は本発明の第2実施例、図14及び図15は本発明の第3実施例である。
発明の実施の環境を示す概略説明図(概念図)。 正面からの説明図。 施・解錠機構Yの一例を示す縦断面概略説明図(合鍵8をタンブラー錠Xに挿入する前)。 図4(a)は可動障害子(メインタンブラー)11、図4(b)は可動障害子(サブンタンブラー)11Aをそれぞれ示す概略説明図。 図1の5−5線に基づく縦断面概略説明図。 回転阻止機構Zを構成する主たる部材の分解斜視図。 図3に於いて、合鍵8をタンブラー錠Xに挿入した時の概略説明図。 図7の状態において、合鍵8で可動障害子を矢印方向へ回した状態の概略説明図。 溶断手段41により攻撃された場合の概略説明図。 可塑性規制部材が溶融して、その規制が解けた場合の概略説明図。 可塑性規制部材が溶融して、その規制が解けた場合の概略説明図。 第2実施例の図5と同様の縦断面概略説明図。 図12に於いて、可塑性規制部材が溶融して、その規制が解けた場合の概略説明図。 第3実施例の主要部の概略縦断面説明図。 図14の5−5線に基づく縦断面概略説明図。
符号の説明
X…タンブラー錠、Y…施・解錠機構、Z…内筒体用の回転阻止機構、1…外筒体、a…軸線方向、2…係合凹所、3、3A…係合手段、4、4A…内筒体、4a…内筒体の連結片、5…キーガイド部材、6、6A…テールピース、6a…回転支持板、6b…テールピース本体、7…係合手段用の付勢バネ、8…合鍵、9…シアーライン、13…支軸、14…可動障害子用のバネ、11、11A、11B…可動障害子、16…規制棒、17…係合手段用の逃がし切欠部、18、18A…仕切り板(仕切板部材)、19…係合手段用の切欠凹所、21…連結部、22…内端部、23…係合溝、24…環状止め板、25…軸部、26…係合杆、27…貫通状嵌合孔、28…爪状の支持部、29…収納部、31…金属製ロックピン、32…金属製付勢手段、33…円盤状熱可塑性規制部材、34、34A…円盤状固定手段、35…テールピース用の付勢手段、41…溶断手段。

Claims (4)

  1. 外筒体と、この外筒体に回動自在に挿嵌する内筒体と、合鍵の挿入時に半径方向に移動してシアーラインに揃うように内筒体内に設けられかつ該内筒体に軸線方向に整列する複数の可動障害子と、これらの可動障害子がシアーラインに揃うと合鍵の操作力により内筒体と一体的に或いは内筒体と共働回転するように外筒体に回動自在に組み込まれたテールピースとを備えたタンブラー錠に於いて、前記外筒体に熱可塑性規制部材と該熱可塑性規制部材用固定手段を固定的に設け、一方、前記内筒体の後端部側或いはテールピースの内端部側に前記熱可塑性規制部材の内面に当接するロックピンを内設し、タンブラー錠が溶断手段により加熱攻撃されると、前記熱可塑性規制部材が溶融して該熱可塑性規制部材の規制が解け、前記ロックピンと前記固定手段との磁性の吸着関係により、該ロックピンが外方向へと位置変位して内筒体の回転を阻止することを特徴とするタンブラー錠の防犯構造。
  2. 請求項1に於いて、熱可塑性規制部材と該熱可塑性規制部材用固定手段は、外筒体の外周面の母線A−B位置よりも内側の外筒体内部に重なり合うようにそれぞれ固定的に内設されていることを特徴とするタンブラー錠の防犯構造。
  3. 外筒体と、この外筒体に回動自在に挿嵌する内筒体と、合鍵の挿入時に半径方向に移動してシアーラインに揃うように内筒体内に設けられかつ該内筒体に軸線方向に整列する複数の可動障害子と、これらの可動障害子がシアーラインに揃うと合鍵の操作力により内筒体と一体的に或いは内筒体と共働回転するように外筒体に回動自在に組み込まれたテールピースとを備えたタンブラー錠に於いて、前記外筒体に熱可塑性規制部材と該熱可塑性規制部材用固定手段を固定的に設け、一方、前記内筒体の後端部側或いはテールピースの内端部側に該テールピースに支持された付勢手段の付勢力により前記熱可塑性規制部材の内面に常時圧接するロックピンを内設し、タンブラー錠が溶断手段により加熱攻撃されると、前記熱可塑性規制部材が溶融して該熱可塑性規制部材の規制が解け、前記ロックピンが前記付勢手段の付勢力により外方向へと位置変位して内筒体の回転を阻止することを特徴とするタンブラー錠の防犯構造。
  4. 請求項3に於いて、熱可塑性規制部材と該熱可塑性規制部材用固定手段は、外筒体の外周面の母線A−B位置よりも内側の外筒体内部に重なり合うようにそれぞれ固定的に内設されていることを特徴とするタンブラー錠の防犯構造。
JP2007278591A 2007-10-26 2007-10-26 建具用タンブラー錠の防犯構造 Active JP5224777B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007278591A JP5224777B2 (ja) 2007-10-26 2007-10-26 建具用タンブラー錠の防犯構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007278591A JP5224777B2 (ja) 2007-10-26 2007-10-26 建具用タンブラー錠の防犯構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009108481A true JP2009108481A (ja) 2009-05-21
JP5224777B2 JP5224777B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=40777254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007278591A Active JP5224777B2 (ja) 2007-10-26 2007-10-26 建具用タンブラー錠の防犯構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5224777B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017193832A (ja) * 2016-04-18 2017-10-26 アトムリビンテック株式会社 ピンシリンダ錠

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004244836A (ja) * 2003-02-12 2004-09-02 Sanpo Lock Co Ltd ハンドルロック
JP2006274766A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Opnus:Kk 扉開閉錠

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004244836A (ja) * 2003-02-12 2004-09-02 Sanpo Lock Co Ltd ハンドルロック
JP2006274766A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Opnus:Kk 扉開閉錠

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017193832A (ja) * 2016-04-18 2017-10-26 アトムリビンテック株式会社 ピンシリンダ錠

Also Published As

Publication number Publication date
JP5224777B2 (ja) 2013-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101109804B1 (ko) 회전식 차단 장치 및 부정조작 방지 기구를 포함하는 로크 조립체
KR101756565B1 (ko) 개선된 회전식 차단 장치
CA3008424C (en) Padlock assembly
US6382006B1 (en) Removable cylindrical lock core
EP3452675B1 (en) Electronic lock and relative operation method
US6981396B1 (en) Exchangeable lock construction
US8607844B2 (en) Structure for assembling and disassembling partition members
AU2015246075B2 (en) A cylinder lock
US9683390B1 (en) Combination lock assembly
JP7278265B2 (ja) ロック装置
JP5224777B2 (ja) 建具用タンブラー錠の防犯構造
WO2021070401A1 (ja) ドアラッチ装置
JP2009127262A (ja) タンブラー錠の防犯構造
CN215978854U (zh) 筒形锁致动器
JP2009121228A (ja) シリンダ錠の保護装置
JP4713216B2 (ja) シリンダ錠
JP5852862B2 (ja) 扉用防火装置
GB2491585A (en) Cylinder lock with clutch
US6854307B2 (en) Lock-picking prevention apparatus
ES2799578B2 (es) Cerradura de embutir de embrague simetrico y reversible
US20210230909A1 (en) Security lock
JP2008101393A (ja) ドアロック操作装置
JP2660805B2 (ja) 扉の錠装置
JP7048070B2 (ja) シリンダー錠およびその内筒
JP2013015000A (ja) 錠用ハンドル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5224777

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250