JP2009108365A - 電解装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液の温度を下げることなく、電解液の蒸発量を低減させることができ、これによって、排気管の閉塞等のトラブルを防止することができる電解装置の提供。
【解決手段】本発明に係わる電解装置1は、電解液70が投入された電解槽10と、電解槽10の周囲に設けられた加熱部20と、電解液70を電気分解する電極部30と、電解槽10の上部に設けられ、電解液10上方に空間領域40を構成する上蓋45と、上蓋45に配置され、電解液70の電気分解に伴って発生する副生ガスを空間領域40から外部へ排出する排出部50と、電解液70の液面を覆うように該液面上に浮遊して載置され、電解液70の蒸発を抑制する蒸発抑制部材60と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係わる電解装置1は、電解液70が投入された電解槽10と、電解槽10の周囲に設けられた加熱部20と、電解液70を電気分解する電極部30と、電解槽10の上部に設けられ、電解液10上方に空間領域40を構成する上蓋45と、上蓋45に配置され、電解液70の電気分解に伴って発生する副生ガスを空間領域40から外部へ排出する排出部50と、電解液70の液面を覆うように該液面上に浮遊して載置され、電解液70の蒸発を抑制する蒸発抑制部材60と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属化合物で構成された電解液を電気分解して金属を製造する電解装置に関する。
近年、塩化亜鉛などの金属化合物を溶融して電解し、亜鉛などの金属を製造する電解装置が知られている。これらの電解装置は、例えば、グラファイトなどのルツボ(電解槽)に保持された金属化合物を、融点以上に加熱して溶融し、この溶融した金属化合物(以下、電解液という)に電極を浸漬して電流を流すことで、塩素などの化合物と、亜鉛などの金属とに分解することができる。
しかしながら、金属化合物を融点以上に、例えば、塩化亜鉛を融点より約50℃高い400℃に加熱すると、溶融した金属化合物の融液表面から、金属化合物の一部が気化する。気化した金属化合物は電解装置内を上昇し、液面上方で冷えて大量のミストが発生する。このミストが、電気分解に伴って発生する塩素ガスなどの副生ガスを排出する排気管の内面に付着してしまい、排気管の閉塞等の重大なトラブルが発生する。
このような電解液の蒸発に伴うトラブルを改善するために、電極と電解質液(電解液)を有する電解質液表面上の上部に電解ガスが対流できる空間を有し、該空間の上部にガス抜き用の配管を有し、該ガス抜き用の配管部分の温度が電解質液温度より低くなるようにすることで、電解質蒸気やミストを前記空間内で対流させて、電解質液に落とし、排ガス管には電解発生ガスのみを送る電解槽構造体が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2005−200758号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術を用いても、電解液をより高い温度に加熱した場合には、その蒸発量は増加するため、電解質蒸気やミストを前記空間内で対流させて、電解質液に落とすには限界があった。
なお、当然の如く、金属化合物を加熱する温度を低くすることで、電解液の蒸発量を低減することができる。しかしながら、金属化合物の融液の温度が低いほど、分解電圧が高くなるとともに液抵抗が大きくなるので、電解に必要な電力が大きくなってしまう。また、低い融液温度では粘性が大きくなり、電解生成物の電極面からの離脱速度が遅くなってしまい効率的な電解反応の継続が難しくなる。従って、加熱温度を低くするには限界がある。
そこで、本発明は、電解液の温度を下げることなく、電解液の蒸発量を低減させることができ、これによって、排気管の閉塞等のトラブルを防止することができる電解装置を提供することを目的とする。
本発明に係わる電解装置は、電解液が投入された電解槽と、前記電解槽の周囲に設けられ、前記電解槽を加熱する加熱部と、前記電解液に浸漬される電極ユニットと、この電極ユニットを保持すると共に通電させる電極通電部とを有し、前記電解液を電気分解する電極部と、前記電解槽の上部に設けられ、前記電解液上方に空間領域を構成する上蓋と、前記上蓋に配置され、前記電解液の電気分解に伴って発生する副生ガスを前記空間領域から外部へ排出する排出部と、前記電解液の液面を覆うように該液面上に浮遊して載置され、前記電解液の蒸発を抑制する蒸発抑制部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、電解液の温度を下げることなく、電解液の蒸発量を低減させることができ、これによって、排気管の閉塞等のトラブルを防止することができる電解装置が提供される。
以下に、本発明に係わる実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、同一箇所には同一の符号を付して、重複した説明を省略している。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の電解装置に係わる第1の実施形態を説明するための断面図である。
図1は、本発明の電解装置に係わる第1の実施形態を説明するための断面図である。
本実施形態に係わる電解装置1は、図1に示すように、電解槽10と、加熱部20と、電極部30と、上蓋45と、排出部50と、蒸発抑制部材60とで構成されている。
電解槽10は、塩化亜鉛などの金属化合物、更には、前記金属化合物が溶融された電解液70をその内部に保持するためのものであり、例えば、断面凹形状で構成されている。電解槽10は、例えば、グラファイトで構成されており、少なくとも電解液70を保持する内面10aにはガラス状カーボンがコーティングされている。電解槽10は、例えば、内径(It)が400mm、肉厚(Ft)が20mmのルツボ形状のものが用いられる。
加熱部20は、例えば、略箱型を成しており、電解槽10を囲繞するように、電解槽10の周囲に設けられている。加熱部20の開放端側(紙面上側)は、電解槽10の開放端側(紙面上側)の外面10bで、電解槽10に接するように屈曲している。したがって、電解槽10の開放端は、加熱部20の屈曲箇所から幾分か上方に突出している。
加熱部20は、電解槽10に保持された金属化合物を加熱し溶融させると共に、溶融した電解液70を所定の温度に保持する。この保持は、電解液70の液抵抗を十分に少なくするためであり、例えば塩化亜鉛の場合には、約550℃が好適である。
電極部30は、電解液70に浸漬しており、電解液70を電気分解する。電極部30は、電解液70内に全体を浸漬させる電極ユニット30aと、電極ユニット30aを保持すると共に通電させる電極通電部30bとで構成されている。
電極ユニット30aは、例えば、5枚の板状のグラファイト製電極33を、間隙を持たせて並列させ、セラミックス基材35で一体に固定させて構成している。セラミックス基材35は、例えばアルミナ製が好適である。なお、本実施形態では、複極式の電極ユニットの例で説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、単極式の電極ユニットを用いてもかまわない。
電極通電部30bは、例えば、電極ユニット30aの両端側のグラファイト製電極33に接続され、ムライト製の保護管(図示せず)で全体が覆われた鉄製の電極棒37で構成されている。
上蓋45は、電解槽10の上部に設けられている。詳しくは、上蓋45は、例えば、断面凹形状を有し、電解槽10の開放端側の外面10bと、上蓋45の開放端側の内面45aとが接触し、図示しないシール等により一体に設けられている。これによって電解槽10の上方には空間領域40が形成されている。また、上蓋45の上部(断面凹形状の底部)には、前述した電極通電部30bの電極棒37を通す貫通口が設けられ、電極棒37が貫通して設けられている。
排出部50は、例えば、上蓋45の上部(断面凹形状の底部)に設けられた前記電極棒37を貫通させる貫通口と異なる位置に連結された排気管53と、排気管53内に配設されたフィルター57とで構成されている。
排気管53は、電解液70の電気分解に伴って発生する副生ガスを、前記空間領域40から外部へ排出するためのものである。また、フィルター57は、空間領域40から流れ出た電解液ミストが排気系へ流入するのを、最終的に防ぐためのものである。また、排気管53は、外部の排気系(図示せず)に接続されている。
図2に、図1に示す蒸発抑制部材60の拡大上面図を、図3に、図1において上蓋45、排出部50及び加熱部20を省略した時のα方向から見た電解液70上に浮遊して載置された蒸発抑制部材60の状態を示す上面図をそれぞれ示す。
蒸発抑制部材60は、図3に示すように、電解液70の液面のほぼ大部分を覆うように該液面上に浮遊して載置されている。本実施形態に係わる蒸発抑制部材60は、図2に示すように、円盤板状の形状を有し、かつ、厚さ(St)方向に貫通した第1の貫通口60aと、第2の貫通口60bが設けられている。
第1の貫通口60aは、電極ユニット30aを電解液70に浸漬させた際、電極棒37を通すためのものであり、その開口径(K1t)は、保護管を含めた電極棒37の直径(Lt)よりも大きく設けられている。
第2の貫通孔60bは、電解液70の液面の一部を空間領域40に露出させるものであり、蒸発抑制部材60のX方向及びY方向に所定の間隔を持って複数設けられている。
なお、本実施形態に係わる蒸発抑制部材60は、図2に示すように、円盤形状を備えているが、本発明はこれに限定されることなく、様々な形状を用いることができる。ただし、より好ましくは、図3に示すように、電解槽10の開放端側の形状と類似する形状で構成した方が、電解液70の液面のほぼ大部分を覆うように出来るため好ましい。
蒸発抑制部材60は、例えば、外周(Ot)が390mm、厚さ(St)が5mmであり、第1の貫通口60aの開口径(K1t)が60mm、第2の貫通口60bの開口径(K2t)が20mmのものが用いられる。電極棒37は、例えば、保護管を含めた直径が50mmのものが用いられる。
なお、前記電解液70が塩化亜鉛の融液である場合には、前記蒸発抑制部材60はグラファイトで構成されていることが好ましい。これによって、電解液70が塩化亜鉛の融液である場合には、容易に、蒸発抑制部材60を前記電解液70の該液面上に浮遊して載置させることができる。
このように、本実施形態に係わる電解装置1は、電解液70の液面のほぼ大部分を覆うように、蒸発抑制部材60が該液面上に浮遊して載置されており、蒸発抑制部材60に設けられた第2の貫通孔60bによって、電解液70の液面の一部が空間領域40に露出している。
前述したミストの発生は、電解液70の蒸発量に比例し、更に、電解液70の蒸発量は、液相と気相とが接する液相の露出面積、すなわち、電解液70の液面と空間領域40とが接する前記液面の露出面積に比例する。すなわち、このような構成を備えることで、電解液70の温度が高温であっても、電解液70の蒸発量を低減させることができるため、高温での高効率電解反応を実現しながら排気管53の閉塞等のトラブルを防止することができる。
従って、本実施形態に示すような、電解液70の液面に浮遊する蒸発抑制部材60であれば、電解液70の増減で液面が上下したとしても、常に、電解液70の液面を、蒸発抑制部材60で覆うことができるので、液面の露出面積を小さく保ち、電解液70の蒸発量を抑制することができる。
さらに、適度に電解液70の液面が空間領域40に露出した構成を備えているため、電解液70の電気分解に伴って発生する副生ガスがこの部分から空間領域40に抜けていくため、蒸発抑制部材60の下部に残留することはない。
また、電解液70の蒸発量が減ることにより、電解液70の放熱効果が低減されるため、結果的に、電解液70の保温効果が増加し、加熱部20の加熱効率も向上する。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係わる電解装置の第2の実施形態について説明する。
次に、本発明に係わる電解装置の第2の実施形態について説明する。
図4は、第2の実施形態に係わる電解装置を説明するための断面図である。
本実施形態に係わる電解装置2は、第1の実施形態における蒸発抑制部材60が、蒸発抑制部材80に置き換えられた構成を備えている。その他の構成は、第1の実施形態と同様なため重複した説明を省略する。
図5に、図4に示す蒸発抑制部材80の拡大上面図を、図6に、図4において上蓋45、排出部50及び加熱部20を省略した時のα方向から見た電解液70上に浮遊して載置された蒸発抑制部材80の状態を示す上面図をそれぞれ示す。
蒸発抑制部材80は、図6に示すように、電解液70の液面のほぼ大部分を覆うように該液面上に浮遊して載置されている。本実施形態に係わる蒸発抑制部材80は、図5に示すように、円盤板状の形状を有し、かつ、厚さ(St)方向に貫通した第1の貫通口80aと、第2の貫通口80bが設けられている。
第1の貫通口80aは、電極部30の電極棒37を通すためのものであり、その開口径(K1t)は、保護管も含めた電極棒37の直径(Lt)よりも大きく設けられている。
第2の貫通孔80bは、第1の貫通口80a、80aの間(第1の貫通口80aに通される電極棒37、37の間)の領域、例えば、定義するならば、第1の貫通口80a、80aの中心点をつないだ直線を直径とする円周85内のみに設けられている。言い換えれば、この構成は、電極部30の電極ユニット30aが浸漬された位置の上方に前記第2の貫通口80bが複数設けられている。
このように、本実施形態では、電解液70に浸漬した電極ユニット30aの上方に位置する部分のみに複数の貫通口80bが設けられ、他の部分は、蒸発抑制部材80で覆われている構成を備えている。そのため電解液70の液面の露出面積を小さく保ちつつも、電極ユニット30aでの電気分解に伴って発生した副生ガスをすぐにその上方で、効率よく空間領域40に排出することができるため、蒸発抑制部材80の下部に残留することはない。
また、電解液70の蒸発量が減ることにより、電解液70の放熱効果が低減されるため、結果的に、電解液70の保温効果が増加し、加熱部20の加熱効率も向上する。
なお、本実施形態に係わる蒸発抑制部材80は、電極棒37を通す第1の貫通口80aが設けられており、電極ユニット30aが浸漬された位置の上方に、電解液70の液面を空間領域40に露出する貫通口が設けられていれば、図5に示す蒸発抑制部材80の形態に限定されない。
図7は、蒸発抑制部材80の他の形態の一例を示す拡大上面図である。
例えば、蒸発抑制部材80は、図7(a)に示すように、電極ユニット30aが浸漬された位置の上方のすべての領域が空間領域40に露出する第2の貫通孔80cとしてもよい。また、図7(b)に示すように、電極ユニット30aのグラファイト製電極33と同一形状で平行に第2の貫通口80dを設けてもよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係わる電解装置の第3の実施形態について説明する。
次に、本発明に係わる電解装置の第3の実施形態について説明する。
図8は、第3の実施形態に係わる電解装置を説明するための断面図である。
本実施形態に係わる電解装置3は、第2の実施形態における蒸発抑制部材80の第2の貫通口80bが、第2の貫通口80eに置き換えられた構成を備えている。その他の構成は、第2の実施形態と同様なため重複した説明を省略する。
図9に、図8に示す蒸発抑制部材80の電解液70側から見た拡大上面図を、図10に、第2の貫通口80eの断面形状の拡大概念図をそれぞれ示す。
第2の実施形態で説明した蒸発抑制部材80の第2の貫通口80bは、図4に示すように、ストレートの断面形状を有しているのに対し、本実施形態で説明する第2の貫通口80eは、図8、図9に示すように、蒸発抑制部材80の電解液70と接する面(第1面)の開口径(K2t)が、空間領域40と接する面(第2面)の開口径(K3t)よりも大きく形成されている。
本実施形態に係わる第2の貫通口80eは、例えば、電解液70と接する面(第1面)の開口径(K2t)が20mm、空間領域40と接する面(第2面)の開口径(K3t)が15mmであるものが用いられる。
第2の貫通口80eは、電解液70と接する蒸発抑制部材80の第1面側の開口部から、空間領域40と接する第2面側の開口部までの開口径が減少する形状は、例えば、図10(a)に示すように、斜め形状であってもよく、図10(b)に示すように段差形状であってもよく、また、図10(c)に示すように、曲面形状であってもよい。
このように、本実施形態では、蒸発抑制部材80の電解液70と接する面の第2の貫通口80eの開口径が、空間領域40と接する面の開口径よりも大きく形成されている。このため、電気分解で発生した副生ガスの第2の貫通口80eの通過がよりスムーズとなる。その一方、電解槽10からの放熱をより抑制することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行うことができる。
例えば、第3の実施形態で説明した第2の貫通口80eの図10に示す断面形状を、第1の実施形態の第1の貫通孔60bの一部、又は、全部に適用してもよく、また、第2の実施形態で説明した図7に示す第2の貫通口80c、80dにも適用してもよい。
電極通電部30bが電極ユニット30aの上方ではなく、側面や底面に設けられて電解液70上面以外から通電される構成の電解槽10の場合は、もちろん、電極通電部30bに対応した貫通口は不要である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、下記実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
第1の実施形態に係る電解装置(図1参照)を用いて下記の条件で電解液の電気分解を行った。
第1の実施形態に係る電解装置(図1参照)を用いて下記の条件で電解液の電気分解を行った。
加熱部20に内径(It)400mm、肉厚(Ft)20mmの電解槽10を配置し、電解槽10内に金属化合物として塩化亜鉛を投入し、投入した塩化亜鉛の液抵抗が十分に小さくなる550℃まで加熱部20により加熱して、塩化亜鉛を溶融して電解液70とした。
続いて、保護管まで含めた直径(Lt)が50mmの電極棒37に保持された電極ユニット30aを電解液70内に浸漬させ、グラファイトで構成させた外径(Ot)390mm、厚さ(St)5mm、第1の貫通口60aの開口径(K1t)が60mm、第2の貫通口60bの開口径(K2t)が20mmの蒸発抑制部材60の第1の貫通口60aに、電極棒37を通すようにして、電解液70上に落とし、電解液70の液面上に浮遊して載置させた。
次に、排気系に接続された排気部50を有する上蓋45の開放端側の内面45aと、電解槽10の開放端側の外面10bとをシールにより一体に固定させた。
その後、電極部30に、電流密度0.5A/cm2の電界電流を流し、8時間の連続電気分解を行った。
電気分解後、電解液70の蒸発(ミストの発生)を、カーボンフェルト製のフィルター57の電気分解前後における重量の増加量で評価した。
[実施例2]
第2の実施形態に係る電解装置(図4参照)を用いて、実施例1と同様の条件で電解液の電気分解を行った。その他は、実施例1と同様な装置構成、及び条件で行い、電気分解後、電解液70の蒸発(ミストの発生)を、カーボンフェルト製のフィルター57の電気分解前後における重量の増加量で評価した。
第2の実施形態に係る電解装置(図4参照)を用いて、実施例1と同様の条件で電解液の電気分解を行った。その他は、実施例1と同様な装置構成、及び条件で行い、電気分解後、電解液70の蒸発(ミストの発生)を、カーボンフェルト製のフィルター57の電気分解前後における重量の増加量で評価した。
[実施例3]
第3の実施形態に係る電解装置(図8参照)を用いて、実施例1と同様の条件で電解液の電気分解を行った。なお、蒸発抑制部材80の貫通口80eは、図10(a)の形状のものを用い、開口径(K3t)は15mmである。その他は、実施例1と同様な装置構成、及び条件で行い、電気分解後、電解液70の蒸発(ミストの発生)を、カーボンフェルト製のフィルター57の電気分解前後における重量の増加量で評価した。
第3の実施形態に係る電解装置(図8参照)を用いて、実施例1と同様の条件で電解液の電気分解を行った。なお、蒸発抑制部材80の貫通口80eは、図10(a)の形状のものを用い、開口径(K3t)は15mmである。その他は、実施例1と同様な装置構成、及び条件で行い、電気分解後、電解液70の蒸発(ミストの発生)を、カーボンフェルト製のフィルター57の電気分解前後における重量の増加量で評価した。
[比較例1]
蒸発抑制部材60を用いず、その他は、実施例1と同様な装置構成、及び条件で行い、電気分解後、電解液70の蒸発(ミストの発生)を、カーボンフェルト製のフィルター57の電気分解前後における重量の増加量で評価した。
蒸発抑制部材60を用いず、その他は、実施例1と同様な装置構成、及び条件で行い、電気分解後、電解液70の蒸発(ミストの発生)を、カーボンフェルト製のフィルター57の電気分解前後における重量の増加量で評価した。
その結果、実施例1から実施例3では、8時間の連続分解中に、上蓋45に設けられた図示しないビュースポットから上蓋45内を観察すると、よく見通すことができた。これは、ミストの発生量を抑制することが出来たためである。
これに対し、比較例1では上蓋45内は、塩化亜鉛の白色のミストが充満し、全く内部が見通せない状態となった。
また、フィルター57の電気分解前後における重量の増加量は、実施例1から実施例3では、比較例1に比べて、1/15にまで減少していた。この結果からも、電解液70の蒸発(ミストの発生)を抑制できていることがわかる。
なお、このように、フィルター57に付着するミストがより低減できるため、電解液70の電気分解で発生した塩素を空間領域40内から効率的に排出できるため、電解装置としての安全性も向上する。
10 電解槽
20 加熱部
30 電極部
30a 電極ユニット
30b 電極通電部
40 空間領域
45 上蓋
50 排出部
60 蒸発抑制部材
70 電解液
80 蒸発抑制部材
20 加熱部
30 電極部
30a 電極ユニット
30b 電極通電部
40 空間領域
45 上蓋
50 排出部
60 蒸発抑制部材
70 電解液
80 蒸発抑制部材
Claims (5)
- 電解液が投入された電解槽と、
前記電解槽の周囲に設けられ、前記電解槽を加熱する加熱部と、
前記電解液に浸漬される電極ユニットと、この電極ユニットを保持すると共に通電させる電極通電部とを有し、前記電解液を電気分解する電極部と、
前記電解槽の上部に設けられ、前記電解液上方に空間領域を構成する上蓋と、
前記上蓋に配置され、前記電解液の電気分解に伴って発生する副生ガスを前記空間領域から外部へ排出する排出部と、
前記電解液の液面を覆うように該液面上に浮遊して載置され、前記電解液の蒸発を抑制する蒸発抑制部材と、を備えることを特徴とする電解装置。 - 前記蒸発抑制部材には、前記電解液の液面を前記空間領域に露出させる貫通口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電解装置。
- 前記貫通口は、前記電極部の電極ユニットが浸漬された位置の上方のみに設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電解装置。
- 前記貫通口は、前記電解液と接する第1面側の開口径が、前記空間領域と接する第2面側の開口径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電解装置。
- 前記電解液は塩化亜鉛であり、前記蒸発抑制部材はグラファイトであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電解装置。
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