JP2009107307A - 射出成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形品をより均一に冷却し短い冷却時間で成形品内の温度差を1℃未満にすることができる射出成形用金型を提供することを目的とする。
【解決手段】金型基体面と入れ子面の間を複数の支柱(7)で支え、この間を熱媒体流路(8)としたものであり、従来の配管構造よりも熱媒体流路の面積がより大きなことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形品を均一に冷却するための熱媒体流路を有した射出成形用金型に関するものである。
プラスチックレンズが本格的に開発され、普及したのは1980年代からである。初期は品質も悪く、用途は限られていたが、非球面加工機、非球面形状測定器、射出成型機の高精度化に伴い、高品質化が進んだことで産業界での用途も急激に増加している。プラスチックレンズの用途は様々であるが、カメラ分野ではファインダ系、測光系、測距系は、ほぼ100%プラスチック化されている。また、要求制度が高い撮影用のレンズにもプラスチック非球面レンズが使用され、カメラの小型化・軽量化に大きく寄与している。近年のデジタルカメラの急激な普及に伴い、使用量も拡大している。また、事務機分野ではf−Θレンズ、レンズアレイ、プロジェクタ用レンズ等、大型かつ高精度なもののプラスチック化が進展しており、従来はガラスでしか作成できなかったが、成形法の改良により高精度かつ低複屈折化を実現し、実用化している。
この非球面レンズを射出成形するにあたっては、樹脂を溶融させた後、ガラス転移点温度以下に保たれた金型に射出成形する方法が行われている。しかしながら、成形品取り出し時に、成形品面内に温度分布があると残留応力のため、レンズにヒケやソリが生じ良好な光学特性が得られない。例えば所定の収差内に収まらないという問題点がある。
これをを防止するために、成形品面内の温度分布が均一となるように金型内で長い時間冷却をしなければいけない。特に、プロジェクタ用レンズ等のφ100mmにも及ぶ大径のレンズでは面内での温度分布が生じやすく、ヒケやソリ防止のために長時間の冷却が必要であるため、その傾向が強くなる。また、成形品と金型との接触時間が長くなるので、金型が酸化され易く、金型寿命が短くなってしまうという問題点がある。
特許文献1には、図10に示すように成形品を均一にかつ迅速に冷却するために、入れ子50にリブ51を形成して強度を持たせ、金型基体52との間に多数の熱媒体流路53,54,55,56を形成したものが提案されている。図9はこの入れ子50を使用する射出成形用金型の全体を示している。特許文献1の射出成形用金型は、金型基体52に入れ子50を取り付けた固定側金型57と、金型基体58に雄金型部59を取り付けた可動側金型60とからなっており、媒体入口61から熱媒体を供給して入れ子50と熱交換して媒体出口62から放出している。
特開2002−1770号公報(図1〜図4)
しかし、特許文献1に記載している金型の熱媒体流路は従来の汎用的に用いられている熱媒体流路と同様、直線的な配管構造であるため、配管の在る箇所と無い箇所では、温度差が生じていた。このため高精度な温度調節が必要な成形品、例えば非球面レンズを成形するときには、金型からレンズを取り出す際のレンズ内の温度バラツキが1℃以上あると残留応力のためヒケやソリが生じ、これによりレンズの収差が所定の値を満たせず成形不良となっていた。これを解決するには冷却時間を長くするしか方法が無く、冷却時間を短くするとレンズ内に温度バラツキがあるため残留応力が生じ、良好な光学特性が得られない、例えば所定の収差内に収まらないという問題点がある。
本発明は、成形品をより均一に冷却し短い冷却時間で成形品内の温度差を1℃未満にすることで残留応力を低減し、成形不良を減少させることができる射出成形用金型の提供を目的とする。
本発明の請求項1記載の射出成形用金型は、固定側金型と可動側金型とからなる射出成形用金型であって、固定側金型と可動側金型の少なくとも一方には、入れ子の背面と金型基体の間に複数の支柱を設けて隣接する前記支柱の間に熱冷媒流路を形成し、前記熱冷媒流路に熱冷媒を通過させて前記入れ子を冷却するよう構成したことを特徴とする。
本発明の請求項2記載の射出成形用金型は、請求項1において、前記金型基体は、入れ子の背面とその外周を取り囲む矩形形状で、熱冷媒流路に流入する熱媒体の入口側の壁面である熱媒体入口壁面と、熱冷媒流路から流出する熱媒体の出口側の壁面である熱媒体出口壁面と、熱媒体入口壁面と熱媒体出口壁面に隣接する壁面である第一壁面と、第一壁面に対向する壁面である第二壁面とを有しており、入れ子の背面と金型基体の間に設けられた前記支柱を、前記熱媒体入口壁面と平行に並べて配置され、熱媒体入口壁面と平行な支柱の並びを行、この行に直交する支柱の並びを列と定義したとき、第一壁面及び第二壁面と、第一壁面及び第二壁面に最も近い列との距離が0〜5mmであり、行内の隣り合う支柱の中心を結ぶ直線の垂直二等分線上に、隣り合う行の支柱の中心点がくるように前記支柱を配置し、熱媒体入口と熱媒体出口の開口率がそれぞれ30%以上85.54%未満、開口数が3つ以上であり、行内の隣り合う支柱間の距離をL、支柱の高さをHとしたとき、LとHの関係が1≦H/L≦3であることを特徴とする。
本発明の請求項3記載の射出成形用金型は、請求項1または請求項2において、第1金型基体に第1入れ子を取り付けた固定側金型と、第2金型基体に第2入れ子を取り付けた可動側金型とからなる射出成形用金型であって、第1入れ子の背面と第1金型基体の間に複数の支柱を設けて隣接する前記支柱の間に形成された第1熱冷媒流路と、第2入れ子の背面と第2金型基体の間に複数の支柱を設けて隣接する前記支柱の間に形成された第2熱冷媒流路とを設け、前記第1熱冷媒流路と第2熱冷媒流路にそれぞれ熱冷媒を通過させて第1入れ子と第2入れ子を冷却するよう構成したことを特徴とする。
本発明によれば、冷却時間を短縮するとともに、成形品の温度差を最小限に抑え、ヒケやソリといった成形不良を低減することができる。また、熱媒体流路の面積が大きいので金型温度を急冷却・急昇温することも可能であり、ヒートサイクル成形にも適用可能である。
本発明の実施の形態について、図1〜図8に基づいて説明する。
図1は本発明の射出成形用金型の型開き時を示し、固定側金型1と可動側金型20とで構成されている。図2は型閉じ時を示している。
固定側金型1は図示しない固定プラテンにボルトによって取り付けられており、可動側金型20は図示しない可動プラテンにボルトによって取り付けられている。
固定側金型1は、固定側第1ベースプレート2と、固定側第1ベースプレート2にボルトによって固定された固定側第2ベースプレート3と、固定側第2ベースプレート3にボルトによって固定された固定側第3ベースプレート4と、固定側第3ベースプレート4の凹部に配設されて固定側第3ベースプレート4にボルトにより固定される第1金型基体5と、第1金型基体5に固定される第1入れ子6と、第1金型基体5と第1入れ子6の間を支える支柱7と、支柱7と支柱7の間に設けられた熱媒体流路8と、固定側第1ベースプレート2の固定プラテン寄りに設けられ固定側第1ベースプレート2を前記固定プラテンに対して位置決めするロケートリング9と、ロケートリング9に隣設して配設されたスプルーブッシュ10とから成る。そして、スプルーブッシュ10の中心には図示しない射出ノズルから射出される合成樹脂材料を通すためのスプルー11が形成される。12は第3ベースプレート4に4本設けられるガイドで、中央部にはガイド孔が開設されている。13は媒体入口、14は同じく媒体出口である。
一方、可動側金型20は、可動側第1ベースプレート21と、該可動側第1ベースプレート21にボルトによって固定された可動側第2ベースプレート22(イジェクタプレート)と、可動側第2ベースプレート22をその一部が囲むように配設された可動側第3ベースプレート23と、可動側第3ベースプレート23を囲むように可動側第1ベースプレート21にボルトによって固定された可動側第4ベースプレート24と、可動側第4ベースプレート24及び可動側第3ベースプレート23にボルトによって固定された可動側第5ベースプレート25と、可動側第5ベースプレート25の凹部に嵌合して可動側第5ベースプレート25に固定される第2金型基体26と、第2金型基体26に固定される第2入れ子27と、第2金型基体26と第2入れ子27の間を支える支柱28と、支柱と支柱の間に設けられた熱媒体流路29と可動側第4ベースプレート24に固定され固定側金型1のガイド12のガイド孔に挿入するガイド棒30とから成る。31は媒体入口、32は媒体出口である。33はイジェクターピンで、型開き時に第2入れ子27と固定側金型1の側の第1入れ子6との間のキャビティ内で成形された成形品を入れ子26から離型するためのものである。
図3(a)(b)はキャビティ上型の平面図と一部破断図で、この図3に基づき、固定側金型1について詳述する。
図3(a)は、第1金型基体5、第1入れ子6、複数の支柱7、第一壁面34、第二壁面35、熱媒体入口壁面36、熱媒体出口壁面37からなるキャビティ上型38の温度調節部の一部を破断した図である。
この温度調節部は、第1入れ子6の製品形状面の裏面と第1金型基体5との空間に、複数の支柱7、第一壁面34、第二壁面35、熱媒体入口壁面36、熱媒体出口壁面37を有し、支柱と支柱の間の空間を熱媒体流路8とするものである。ここで、溶融樹脂を前記金型に射出する際、キャビティ上型38には最大で約60MPaの射出圧力・保圧力がかかる。
そこで、このキャビティ上型38のヤング率を207482MPa、0.2%耐力を基準として、支柱7の必要な面積を計算すると、14.46%以上の占有率が必要になることがわかった。よって、第1金型基体5と第1入れ子6の間の空間における支柱7の面積比は14.46%以上を基本とした。
また、このとき第1入れ子6が撓まないように、入れ子の厚みは3mm以上、支柱間は13mm以下にする必要がある。なお、可動側金型20における、第2金型基体26、第2入れ子27、支柱28も同様の構成である。
以上の構成により成形時には、可動側金型20のガイド棒30が固定側金型1のガイド12のガイド孔に挿入して、固定側金型1と可動側金型20とが型閉めされて、図示しない射出ノズルをスプルーブッシュ10に通して、樹脂材料をスプルー11を介して前記第1入れ子6と第2入れ子27との間のキャビティ内に射出注入する。
( 実 施 例 )
熱流体解析ソフトウェア・EFD.Lab・株式会社構造計画研究所を用いて、キャビティ上型38内の熱媒体の流速を求める。条件として図4に示すように、第一壁面34及び第二壁面35の長さAを300mm、熱媒体入口壁面36及び熱媒体出口壁面37の長さBを300mm(側壁34と熱媒体入口壁面36と熱媒体出口壁面37で囲まれた四角形の面積を90cm)、第一壁面34及び第二壁面35、熱媒体入口壁面36及び熱媒体出口壁面37の厚みCを10mm、支柱7の直径Dを10mm、行内の隣り合う支柱7間の距離Eを10mm、列内の隣り合う支柱7間の距離Fを10mm、支柱7の高さをG30mm、熱媒体入口壁面36に平行な支柱7の並びを行とし、1行目、2行目、3行目・・・と定義し14行目まで、この行に直交する支柱7の並びを列として、1列目、2列目、3列目・・・と意義し、14列目まで(14行×14列より全支柱数:182本、第1金型基体5と第1入れ子6の間の空間における支柱7の面積比は17.09%)、第一壁面34及び第二壁面35と、第一壁面34及び第二壁面35に最も近い列との距離Hを15mm、入れ子6の厚みIを5mm、媒体入口13は横Jが30mm、縦Kが30mmであり、これを3つ配置、媒体出口14も同様に3つ配置し、各媒体入口13及び媒体出口14の間Lを、等間隔に52.5mmずつあけ、熱媒体の流速の分布を計算した。各熱媒体入口13からは1m/secの速度で130℃の加圧水を流した。
図5に熱媒体入口壁面36と熱媒体出口壁面37の中間に図示した線L−Lの断面の流速をグラフとして記す。図5に示すように、第一壁面34から横方向の各熱媒体流路8に8,8,8,・・・・・・,815 と符号を付けて、その測定結果をグラフにプロットした結果、8と810一番流速が遅く0.2m/secであり、8と815が一番流速が速く1.0m/secであることがわかった。以下、一番流速が遅い点を点a、一番流速が速い点を点bとする。
次に上記のシミュレーションで得られた流速の条件を用いて、成形品である非球面レンズの温度の経時変化を、自作の温度シミュレータを用いて計算する。樹脂には三井化学製のアペル(APL5014DP)を用い、樹脂を射出時の温度は270℃とする。射出成形用金型に樹脂を射出してから金型の型開きまでの時間を冷却時間として、この冷却時間を、従来例で良品のとれる最短時間、つまり樹脂温度分布が1℃以内に収まり、収差が所定の値に収まる最短時間である30秒から、20秒に短縮してシミュレーションを行う。
その計算の結果、この時の取り出し時の樹脂温度はa点に接している樹脂面が133.48℃、b点に接している樹脂面が131.54 ℃と温度差が約1.9℃ほどあり、成形品である非球面レンズ内の温度差が1℃よりも大きいため、成形品内に残留応力が生じ満足な収差が得られないと考えられる。
次に熱媒体の流れを均一化するために、第一壁面34及び第二壁面35と、第一壁面34及び第二壁面35に最も近い列との距離を15mmから、0、2、4、5、6、10mmと変え、シミュレーションで流速を測定した。流速の遅い点をa1、流速の速い点をb1とし、そのときの各点での樹脂の温度を各々、at1とbt1とする。計算結果を下記の(表1)にまとめた。
Figure 2009107307
両末端の支柱と壁の距離が5mm以下では流速が変わらず、at1―bt1の差が小さくなる方向に働いたが、6mm以上ではこの差が大きくなっていった。この結果より、第一壁面及34び第二壁面35と、第一壁面34及び第二壁面35に最も近い列との距離は0mm〜5mmが望ましいことがわかった。しかしながら、まだat1―bt1の値は1℃以上であった。
そこで、次に支柱7の配置方法について検討を行った。行の並びを図6のように変更した。行の隣り合う支柱7の中心を結ぶ直線の垂直二等分線上に、次の行の支柱7の中心点がくるように支柱7を配置した。偶数行目は支柱7の本数を一本増やし、左右末端の支柱7と左右の側壁34間の距離を5mmとし、奇数行目の左右末端の支柱7と左右の側壁34の距離を15mmと変え、同様のシミュレーションを行った。
先程と同様に、流速の遅い点をa2、流速の速い点をb2とし、そのときの各点での樹脂の温度を各々、at2とbt2とする。結果を下記の(表2)に示す。
Figure 2009107307
a2が0.4m/sec、at2が132.49℃、b2が0.7m/sec、bt2が131.87℃となり、at2−bt2は0.62℃となり、1℃以内に収まった。
次に固定側金型1の媒体入口13と媒体出口14、可動側金型20の媒体入口31と媒体出口32の開口率を変えてシミュレーションを行った。
まず、熱媒体入口壁面36と熱媒体出口壁面37にかかる圧力は射出圧力・保圧力を考慮し、最大で約60MPaの射出圧力・保圧力である。そこで、熱媒体入口壁面36と熱媒体出口壁面37のヤング率を207482MPa、0.2%耐力を基準として、熱媒体入口壁面36と熱媒体出口壁面37の必要な面積を計算すると、それぞれ14.46%以上の占有率が必要になることがわかった。ここで、熱媒体入口壁面36と熱媒体出口壁面37及び、媒体入口13と媒体出口14は同じ厚みであるので、これにより、開口率は最大で85.54%未満でなければいけないことがわかった。
図7に示すように、媒体入口13のある辺の長さをLL、入口の長さをM=M1+M2+M3・・・と定義したとき、開口率をM/LLで表すことにする。3つの媒体入口13の幅と3つの媒体出口14の幅を10mm、20mm、30mmと変えることで、媒体入口13及び媒体出口14それぞれ3つ合わせて開口率を10%、20%、30%と変えてシミュレーションを行った。なお、3つの媒体入口13と3つの媒体出口14の中央の媒体入り口13と媒体出口14はそれぞれ熱媒体入口壁面36と熱媒体出口壁面37の中央に位置し、他の二つの媒体入り口13と媒体出口14は中央の媒体入り口13と媒体出口14を境に対象になるように配置した。流速の遅い個所をa3、流速の速い個所をb3とし、そのときの各個所での温度を各々、at3とbt3とする。結果を下記の(表3)に示す。
Figure 2009107307
開口率が10%、20%では温度差が1℃以上あったが、30%以上では温度差は1℃以下となった。また、媒体入口13と媒体出口14は同じ開口率のときに流速が安定した。また、開口率30%で、図8(c)のように口数を3つから、図8(a)(b)のように1つ、2つと変えシミュレーションを行った。流速の遅い個所をa4、流速の速い個所をb5とし、そのときの各個所での温度を各々、at4とbt4とする。結果を下記の(表4)に示す。
Figure 2009107307
以上の結果より、開口数は3つ以上必要であることがわかった。
次に、支柱の高さについて議論する。支柱の直径を10mm、行内の支柱間の距離を10mm、奇数行目の支柱7を14本、末端の支柱7と第一壁面34及び第二壁面35との距離を15mm、偶数行目の支柱7を15本、末端の支柱7と第一壁面34及び第二壁面35との距離を5mmとし、支柱の並び方は、行の隣り合う支柱7の中心を結ぶ直線の垂直二等分線上に、次の行の支柱7の中心点がくるように支柱7を配置し、開口率30%、開口数3の条件で、支柱の高さを30mmから、50mm、10mm、5mmと変えてシミュレーションを行った。流速の遅い個所をa5、流速の速い個所をb5とし、そのときの各個所での温度を各々、at5とbt5とする。結果を下記の(表5)に示す。
Figure 2009107307
以上の結果より、支柱の高さが30mmから50mmになると流速の分布が大きくなり、30mmから10mmにすると、流速がさらに安定し、5mmにすると逆に流速に分布が生じた。以上より、行内の隣り合う支柱7の間の距離をL、支柱7の高さをHとしたとき、LとHの関係が1≦H/L≦3が望ましいことがわかった。
なお、支柱7は第1,第2金型基体5,26と一体であっても、別体であってもよい。また、支柱7は第1,第2入り子6,27と一体であっても、別体であってもよい。
上記の実施の形態では、固定側金型1と可動側金型20の両方に、温度調節部として入れ子の背面と金型基体の間に複数の支柱を設けて隣接する前記支柱の間に熱冷媒流路を形成し、前記熱冷媒流路に熱冷媒を通過させて前記入れ子を冷却するよう構成したが、固定側金型1と可動側金型20の少なくとも一方に前記温度調節部を設けるだけでも従来に比べて効果的である。
本発明は、射出成形品内の温度差を減少することができ、ハイサイクル成形、成形品質の向上に寄与できる。
本発明の射出成形用金型の型開き時の縦断面図 同実施の形態の型閉じ時の縦断面図 同実施の形態のキャビティ上型の要部の平面図と一部破断図 同実施の形態の冷却構造の計算の説明図 同実施の形態の熱媒体の流速の計算の説明図 同実施の形態の支柱の別の並び方の説明図 同実施の形態の開口率の定義図 同実施の形態の開口数の定義図 特許文献1の射出成形用金型の断面図 特許文献1の金型基体の一部破断斜視図と入り子の一部破断斜視図
符号の説明
1 固定側金型
2 固定側第1ベースプレート
3 固定側第2ベースプレート
4 固定側第3ベースプレート
5 第1金型基体
6 第1入れ子
7 支柱
8 熱媒体流路
9 ロケートリング
10 スプルーブッシュ
11 スプルー
12 ガイド
13 媒体入口
14 媒体出口
20 可動側金型
21 可動側第1ベースプレート
22 可動側第2ベースプレート
23 可動側第3ベースプレート
24 可動側第4ベースプレート
25 可動側第5ベースプレート
26 第2金型基体
27 第2入れ子
28 支柱
29 熱媒体流路
30 ガイド棒
31 媒体入口
32 媒体出口
33 イジェクターピン
34 第一壁面
35 第二壁面
36 熱媒体入口壁面
37 熱媒体出口壁面
38 キャビティ上型

Claims (3)

  1. 固定側金型と可動側金型とからなる射出成形用金型であって、
    固定側金型と可動側金型の少なくとも一方には、入れ子の背面と金型基体の間に複数の支柱を設けて隣接する前記支柱の間に熱冷媒流路を形成し、前記熱冷媒流路に熱冷媒を通過させて前記入れ子を冷却するよう構成した
    射出成形用金型。
  2. 前記金型基体は、
    入れ子の背面とその外周を取り囲む矩形形状で、熱冷媒流路に流入する熱媒体の入口側の壁面である熱媒体入口壁面と、熱冷媒流路から流出する熱媒体の出口側の壁面である熱媒体出口壁面と、熱媒体入口壁面と熱媒体出口壁面に隣接する壁面である第一壁面と、第一壁面に対向する壁面である第二壁面とを有しており、
    入れ子の背面と金型基体の間に設けられた前記支柱を、前記熱媒体入口壁面と平行に並べて配置され、熱媒体入口壁面と平行な支柱の並びを行、この行に直交する支柱の並びを列と定義したとき、第一壁面及び第二壁面と、第一壁面及び第二壁面に最も近い列との距離が0〜5mmであり、行内の隣り合う支柱の中心を結ぶ直線の垂直二等分線上に、隣り合う行の支柱の中心点がくるように前記支柱を配置し、熱媒体入口と熱媒体出口の開口率がそれぞれ30%以上85.54%未満、開口数が3つ以上であり、行内の隣り合う支柱間の距離をL、支柱の高さをHとしたとき、LとHの関係が1≦H/L≦3であることを特徴とする
    請求項1記載の射出成形用金型。
  3. 第1金型基体に第1入れ子を取り付けた固定側金型と、第2金型基体に第2入れ子を取り付けた可動側金型とからなる射出成形用金型であって、
    第1入れ子の背面と第1金型基体の間に複数の支柱を設けて隣接する前記支柱の間に形成された第1熱冷媒流路と、
    第2入れ子の背面と第2金型基体の間に複数の支柱を設けて隣接する前記支柱の間に形成された第2熱冷媒流路と
    を設け、前記第1熱冷媒流路と第2熱冷媒流路にそれぞれ熱冷媒を通過させて第1入れ子と第2入れ子を冷却するよう構成した
    請求項1または請求項2に記載の射出成形用金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019072862A (ja) * 2017-10-12 2019-05-16 均賀科技股▲ふん▼有限公司Jun He Technology Co., Ltd. 光学シート射出成形のモジュール構造

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