JP2009106176A - 潅水チューブ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造方法が簡易であり、葉水潅水及び穏やかな点滴状の潅水が可能であり、培地容量が少ない栽培桶を利用した高設栽培に有効に利用できる潅水チューブを提供する。
【解決手段】潅水チューブ100は、矩形状で合成樹脂フィルムの、上面シート1、隔壁シート2、下面シート3により形成され、隔壁シート2及び第2シール部32は、それぞれ、長手方向に複数の分配孔、散水孔が穿設され、隔壁シート2と下面シート3は、これら二つのシートにおける長手方向の両端部である第1シール部31において熱溶着され、隔壁シート2と上面シート1は、隔壁シート2に対して下面シート3が熱溶着される側と反対側で、隔壁シート2及び上面シート1における長手方向の両端部である第2シール部32において熱溶着され、第2シール部32の幅は、第1シール部31の幅より狭く、第1シール部31と第2シール部32との重なり合わない領域に滴下孔が穿設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、農業用潅水チューブに関するものである。より具体的には、露地栽培用と施設(ハウス)栽培用とに大別される潅水チューブのうち、施設栽培に供される潅水チューブに関するものである。
施設栽培用の潅水チューブは、ハウス内に設けられた畝に植えられた作物への潅水目的に使われ、通常は、畝に被せられたいわゆるマルチシートと畝との間に敷設され、潅水チューブ内に通水することによって畝に直接潅水を行う。それにより作物の根域へ潅水を行う。
昨今、地面上に畝を設けて作物を栽培する土耕栽培の他に、地上部から隔離した栽培桶を用いて作物の栽培を行う高設栽培方式(隔離ベット方式もしくは、隔離ベンチ方式とも呼ばれる)が、主にイチゴ栽培を中心に採用されるようになっている。
土耕栽培は、高設栽培に比べ、その培土容量が極めて大きい。従って、潅水過多、或いは肥料過多となった場合にも、作物が吸収できない水分・肥料は、流亡、若しくは培地がバッファとなり(土壌の緩衝作用)、作物が過剰に水分・肥料を吸収するのを防ぐことができ、それにより生育への影響を抑止できる。しかし、栽培桶を利用した高設栽培方式は栽培桶の培土容量が限られているため、潅水過多、或いは肥料過多になった場合、潅水量、及び肥料施用量(施肥量)の管理が難しくなる。従って、通常は、点滴チューブのような小量潅水可能な潅水チューブを用いて、潅水量、若しくは施肥量を調整する手法が採られている。
ここで、従来の小量潅水が可能な潅水チューブを、図11(a)・(b)、及び図12に基づいて説明する。
図11(a)・(b)に示すように、従来の潅水チューブ200は、チューブ外壁51と、潅水チューブ200の内部に形成された二つの隔壁52と、によって構成されている。これらは押出機によって一体成形されており、全体としてホース状に成形されている。潅水チューブ200は、二つの隔壁52によって、給水路71aと二つの潅水路72aとに分割されている。潅水チューブ200の長手方向において、一定間隔を保って分配孔60が隔壁52に、散水孔61がチューブ外壁51に穿設されている(図12)。このような潅水チューブは、例えば、特許文献1〜4において開示されている。
このように構成された従来の潅水チューブ200による潅水方法を説明する。
潅水用の水が、図11(a)の矢印の方向(給水方向)に給水路71aに供給される。それにより、潅水用の水が、隔壁52に設けられた分配孔60を通って二つの潅水路72aに供給される。通常、給水路71aにおける給水圧力は約0.08MPa〜0.15MPaであり、潅水路72aには、分配孔60の孔径によって異なるものの、給水路71aの約1/5前後の給水圧力がもたらされる。このため、散水孔61から行われる散水は、弱い棒状の散水か、あるいは点滴状の散水となる。
図13(a)・(b)、及び図14は、従来の他の潅水チューブ201を示す。潅水チューブ201は、隔壁52が一つのみである点で潅水チューブ200と相違しており、他は同一である。従って、図11(a)・(b)、及び図12を参照して前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付しており、これらの構成要素の詳細な説明、及び潅水チューブ201による潅水方法は省略する。但し、潅水チューブ201において、給水路の参照番号は71bとしている。
従来の他の潅水チューブ202を図15(a)・(b)、及び図16に示す。図16に示すように、潅水チューブ202は、長手方向において、一定間隔を保ってチューブ外壁51と隔壁52とが溶着して形成された分断部83を有する。従って、潅水路72bは、分断部83において塞がれている。なお、図11(a)・(b)、及び図12を参照して前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付しており、これらの構成要素の詳細な説明、及び潅水チューブ202による潅水方法は省略する。但し、潅水チューブ202において、給水路と潅水路の参照番号は、それぞれ71c、72bとしている。
図17(a)・(b)、及び図18は、従来の他の潅水チューブを203を示す図である。潅水チューブ203は、隔壁52が一つのみである点が潅水チューブ202と相違しており、他は同一である。従って、図11(a)・(b)、及び図12を参照して前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付しており、これらの構成要素の詳細な説明、及び潅水チューブ203による潅水方法は省略する。但し、潅水チューブ203において、給水路、潅水路、及び分断部の参照番号は、それぞれ71d、72b、及び81としている。
さらに、近年、点滴状の潅水を行うチューブとして、図19、及び図20に示す点滴チューブ300が一般的に用いられている。点滴チューブ300は、エミッター304と呼ばれる部品が点滴チューブ300の表面に取り付けられた構成となっている。エミッター304は、通常、射出成形によって製作された部品であり、散水孔301と、減圧の効果を高めるために非常に狭く細くジグザグに形成された減圧路302と、給水口303と、によって構成されている。図20に示すように、点滴チューブ300を用いた散水方法を説明すると、給水口303より流入した潅水用の水が、減圧路302を通ることによって生じる圧力損失により減圧され、散水孔301から点滴状の潅水が吐出されるというものである。
図21〜図24は、前記従来の潅水チューブを高設栽培方式に適用した模式図である。
図21は、潅水チューブ200を高設栽培に採用した模式図である。分配孔60と散水孔61の孔径、及び給水路71aへの給水水圧を適宜調節することにより、散水孔61から放出される潅水の水量が調整され、潅水チューブ200の両側に栽培される作物に散水される。図22は、図21における潅水チューブ200にマルチシートを被せた図である。散水孔61から放出された水は、マルチシートに当たり、マルチシートを伝って作物の根域に流れていく。図23、及び図24は、分配孔60と散水孔61の孔径、及び給水路71aへの給水水圧を調節することにより、散水孔61からの潅水が、弱い棒状の散水、あるいは点滴状の散水となった例である。
なお、高設栽培方式は、主にいちごの栽培を中心に採用されており、いちご栽培は、育苗ハウスで育てられた苗を9月頃にいちご栽培の圃場、いわゆる本圃(ほんぽ)に定植して、栽培を開始される。土耕栽培、及び高設栽培どちらについても、9月頃に定植を行うが、マルチシート被覆は夜温が低くなる10月中旬以降に行われる。
特開昭49−51745(1974年5月20日 公開) 特開昭52−38572(1977年3月25日 公開) 特開昭52−38340(1977年3月24日 公開) 特開昭57−63033(1982年4月16日 公開) 特開昭50−143107(1975年11月18日 公開)
しかしながら、上記従来の隔壁を備えた潅水チューブ200〜203・300は、分配孔60の穿設方法が、潅水チューブ200〜203・300の外側から照射されたレーザー光がチューブ外壁51を貫通し、続いて隔壁52に分配孔60を穿設するという手法であったため、チューブ外壁51が正確なレーザー照射の妨げとなり、分配孔60の孔径を任意に設定し、かつ精度よく穿設するのが難しかった。さらに、分配孔60を穿設した後に、レーザー光によってチューブ外壁51に形成された貫通孔をチューブ外壁51と同一の材質のシートによって塞ぐ必要があった。
エミッター304を装着した点滴チューブ300は、給水された水に含まれるゴミ、有機質を含む肥料などに多く含まれる有機物由来の不純物による目詰まりが減圧路302に発生しやすいという問題があった。従って、点滴チューブ300を採用する場合、点滴チューブ300の入口配管部にフィルターを設置し、原水中のゴミ類を取り除くことによりある程度の目詰まりを回避することになるが、フィルター通過後の2次側配管内部に生じる有機物、水垢等による異物によって目詰まりが発生するという問題があった。あるいは、点滴チューブ300に供するために目開きの細かいフィルター(120メッシュ“目開き130μ前後”以上が推奨されている)を給水元に設置する必要があり、水源に大量の砂、粘土質のゴミが含まれていると、頻繁にフィルターの洗浄を行わなければならないという問題があった。さらに、点滴チューブ300を使用する場合、局所的な潅水には有効であることは明らかではあるものの、栽培桶には必ず2本の点滴チューブ300を敷設する必要があった(図23、及び図24参照)。
或いは、小量培地による栽培においては、苗を栽培桶に定植した際に、苗の根を培地に馴染ます(活着)させるまでに、十分な潅水を行う必要がある。定植直後の苗は根域の生育が不十分であるため、葉面からの水分補給(いわゆる葉水)が有効であることが知られている。点滴チューブ300は、図23、及び図24に例示される局所的な潅水は行えるものの、葉水潅水をすることができない。従って、点滴チューブ300を用いる場合、図25に示すように、ハウス天井にスプリンクラーを設置し、定植後の苗に対して葉水潅水を行う必要があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造方法が簡易な潅水チューブであって、葉水潅水、及び穏やかな点滴状の潅水が可能であり、培地容量が少ない栽培桶を利用した高設栽培に有効に利用できる潅水チューブを実現することにある。
本発明に係わる潅水チューブは、前記課題を解決するために、矩形状で合成樹脂フィルムからなる、第一シート、第二シート、および第三シートにより形成されている潅水チューブであって、上記第一シートは、長手方向に複数の分配孔が穿設されており、上記第三シートは、長手方向に複数の散水孔が穿設されており、上記第一シートと上記第二シートとは、これら二つのシートにおける長手方向の両端部である第一領域において熱溶着され、上記第一シートと上記第三シートとは、上記第一シートに対して上記第二シートが熱溶着される側と反対側で、上記第一シートおよび上記第三シートにおける長手方向の両端部である第二領域において熱溶着され、上記第二領域の幅は、上記第一領域の幅より狭く、上記第一領域と上記第二領域との重なり合わない領域に、滴下孔が穿設されていることを特徴としている。
前記の構成によれば、前記潅水チューブは、滴下孔と散水孔とを有しているため、作物の定植直後からマルチシート被覆するまでの間、散水孔から葉水潅水を行い、滴下孔から根域に対して潅水を行うことができる。従って、従来点滴チューブでは1つの栽培桶に2本必要であった場合でも、前記潅水チューブであれば1本で対応することができる。さらに、定植後、夜温が低下する10月中旬以降にマルチシートを被覆するが、マルチシートの被覆によって散水孔の散水効果が減少する。しかしながら、散水孔の散水の一部はマルチシートを伝って培地に供給され、また、滴下孔からの潅水はマルチシートの被覆によって潅水が阻害されることがなく、根域に対して確実に潅水を行うことができる。
さらに、滴下孔、散水孔、及び分配孔は、たとえばレーザービームの照射やシートの打ち抜きにより、任意の孔径で容易に穿設することができる。このように各孔の孔径を任意に選定することで、潅水チューブの単位長さ1mあたりの流量と散水幅を好適に設定することができる。たとえば、孔径を大きくすることにより、配管内の水垢、有機物などのゴミに起因する目詰まりを抑制することができる。
また、散水孔に目詰まりが発生した場合でも、スポンジによって表面洗浄することにより目詰まりを解消することができ、非常に狭く細くジグザグに形成された減圧路を有する点滴チューブと比較して、極めて容易に目詰まりを解消することができる。
このように、前記潅水チューブは、シートを熱溶着することによって形成され、シートの穿孔及び孔径の調節はレーザービームの照射やシートの打ち抜き等によって行われるため、簡単に製造することができる。
本発明に係わる潅水チューブは、上記第一シートと上記第三シートとが、幅方向において熱溶着されている分断部を含むのが好ましい。
前記の構成によれば、潅水チューブの長手方向において分断部を設けることにより、散水孔、及び滴下孔の穿設箇所は分断部を除く領域に限定され、第一シートと第三シートとによって形成される潅水路内部における流体の移動範囲を限定することができる。つまり、潅水路は、分断部において潅水チューブの長手方向で分断されており、潅水路における流体の移動範囲は、その分断された領域内のみに限定される。その結果、潅水路での流体の圧力損失は小さくなり、潅水チューブの入口側及び末端側に形成された散水孔の潅水量差を抑えることができる。とくに、傾斜地のような高低差がある圃場においては、高低差に起因する圧力損失が大きくなる。従って、高低差がある圃場において分断部のない潅水チューブを用いた場合、潅水路の内部の圧力損失は大きくなる。しかし、分断部を有する潅水チューブを用いた場合、潅水路における流体の移動範囲はその分断された領域内のみに限定され、その結果、潅水路の内部での流体の圧力損失は小さくなり、潅水チューブの入口側及び末端側に形成された散水孔の潅水量差を抑えることができる。
本発明に係わる潅水チューブの製造方法は、矩形状で合成樹脂フィルムからなる、第一シート、第二シート、および第三シートにより潅水チューブを製造する方法であって、上記第一シートに、長手方向に複数の分配孔を穿設し、上記第三シートに、長手方向に複数の散水孔を穿設し、上記第一シートと上記第二シートとを、これら二つのシートにおける長手方向の両端部である第一領域において熱溶着し、上記第一領域に、長手方向に複数の滴下孔を形成し、上記第一シートと上記第三シートとを、上記第一シートに対して上記第二シートが熱溶着される側と反対側で、上記第一シートおよび上記第三シートにおける長手方向の両端部である第二領域において、上記第二領域と上記滴下孔の外縁部とが重なり合わないように熱溶着するのが好ましい。
上記の製造方法により、本実施の形態に係る潅水チューブを簡易に製造することができ、また、滴下孔、散水孔、及び分配孔は、レーザービームの照射やシートの打ち抜きにより形成されるため、それぞれの孔径を任意に選定することができ、潅水チューブの単位長さ1mあたりの流量と散水幅を好適に設定することができる。また、本実施の形態に係る潅水チューブは、合成樹脂フィルムによって製造されるため、巻き取り、折り畳みが容易にでき、また軽量であるため持ち運びにも便利である。不使用時の保管性も、従来のパイプ型の潅水ホースに比べて極めて優れている。
本発明に係わる潅水チューブの製造方法は、矩形状で合成樹脂フィルムからなる、第一シート、第二シート、および第三シートにより潅水チューブを製造する方法であって、上記第一シートに、長手方向に複数の分配孔を形成し、上記第三シートに、長手方向に複数の散水孔を形成し、上記第一シートと上記第二シートとを、これら二つのシートにおける長手方向の両端部である第一領域において熱溶着し、上記第一領域に、長手方向に複数の滴下孔を形成し、上記第一シートと上記第三シートとを、上記第一シートに対して上記第二シートが熱溶着される側と反対側で、上記第一シートおよび上記第三シートにおける長手方向の両端部である第二領域において、上記第二領域と上記滴下孔の外縁部とが重なり合わないように熱溶着し、上記第一チューブと上記第三チューブとを、部分的に幅方向において熱溶着するのが好ましい。
上記の製造方法により、分断部を有する潅水チューブを簡易に製造することができ、前述の分断部が奏する効果を備えた潅水チューブを実現することができる。
本発明に係る潅水チューブは、以上のように、製造方法が簡易な潅水チューブであって、葉水潅水、及び穏やかな点滴状の潅水が可能であり、培地容量が少ない栽培桶を利用した高設栽培に有効に利用できるという効果を奏する。
本実施の形態について図面を参照し説明する。
〔潅水チューブの構成例1〕
本実施の形態に係る潅水チューブ100は、図1〜図3によって説明される。すなわち、図1〜図3は、それぞれ、潅水チューブ100の非通水時の状態、通水時の状態、及び通水時における潅水チューブを長手方向に切断した断面を表す図である。
まずは図1に示すように、非通水時における潅水チューブ100の構成を説明する。潅水チューブ100は、それぞれ矩形状の上面シート1(第三シート)、隔壁シート2(第一シート)、及び下面シート3(第二シート)が、その順番で上から重なり合っており、非通水時において、それらは扁平状態に保たれている。なお、隔壁シート2には分配孔10が、上面シート1には散水孔11が長手方向において一定間隔に穿設されており、散水孔11は、図1に示すように、一つおきに左右にずれて配置される。
隔壁シート2と下面シート3は、長手方向の両端部が熱溶着されている。その熱溶着部を第1シール部31(第一領域)とする。第1シール部31には、長手方向において一定間隔に滴下孔12が穿設されている。また、上面シート1と隔壁シート2も、長手方向の両端部が熱溶着されて溶着している。その熱溶着部を第2シール部32(第二領域)とする。第1シール部31は第2シール部32より熱溶着される幅方向の長さ(幅)が広く、滴下孔12は、その重なり合わない位置に穿設されている。すなわち、第2シール部32と滴下孔12の外縁部は重なり合わない位置にある。
次に、図2(a)・(b)に示すように、通水時における潅水チューブ100の構成を説明する。なお、図1を参照して前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付しており、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
図2(a)に示すように、通水時における潅水チューブ100は、隔壁シート2と下面シート3とによって形成された給水路21aと、上面シート1と隔壁シート2とによって形成された潅水路22aを有する。潅水チューブ100への給水は、図2(a)における矢印の方向(給水方向)に行われ、給水路21aは、非通水時における扁平状態から管状形状へとその形状が変化していく。従って、通水時において、給水路21aは管状形状となる。また、給水路21a内の水が分配孔10を通って潅水路22aに供給されるため、一定時間経過後、潅水路22aにも水が満たされる。従って、潅水路22aを形成する上面シート1は外側に向かって膨張し、このようにして通水時における潅水チューブ100は略管状形状となる。
ここで、図2(b)に記載された散水仰角とは、管状形状の給水路21aの断面中心から見て、上面シート1の長手方向に一つおきに左右にずれて配置された散水孔11が互いになす角度のことを表す。また、図2(a)が示すように、滴下孔12は地面に向かって穿設されており、滴下孔12から穏やかな点滴状の潅水が行われる。
図3は、通水時における潅水チューブ100を長手方向に切断した断面図である。隔壁シート2には分配孔10が、上面シート1には散水孔11が穿設されているが、その孔径、及び穿設間隔は計画散水量によって決められる。ここで、穿設間隔とは、潅水チューブ100の長手方向において、隣り合う分配孔10間の距離、若しくは、隣り合う散水孔11間の距離を表す。
次に、図1に示すように、潅水チューブ100の製造方法を説明する。
最初に、横幅が略同一の3枚の細長いポリエチレンシートを準備する。なお、それぞれを上面シート1、隔壁シート2、及び下面シート3とする。隔壁シート2には分配孔10が、上面シート1には散水孔11が、予め長手方向において一定間隔を保って穿設されている。
まず、隔壁シート2と下面シート3の長手方向の縁部を互いに熱溶着する(第1シール部31)。続いて、滴下孔12が、レーザービームによって第1シール部31に穿設される。滴下孔12は、潅水チューブ100の長手方向に、一定間隔を保って穿設されている。最後に、上面シート1と隔壁シート2の長手方向の縁部を、滴下孔12を塞ぐことなく互いに熱溶着する(第2シール部32)。
第1シール部31と第2シール部32とは互いに重なり合っており、上記説明した通り、第2シール部32が第1シール部31の上側に位置している。第1シール部31は第2シール部32より熱溶着される幅方向の長さ(幅)が広く、滴下孔12は、その重なり合わない位置に穿設されている。なお、第1シール部31、及び第2シール部32によって表される熱溶着された領域は、潅水チューブ100の長手方向の両端部において、隔壁シート2と下面シート3とが、及び上面シート1と隔壁シート2とが重なり合う限り存在している。
このように、潅水チューブ100は、上面シート1と、隔壁シート2と、下面シート3と、によって構成され、上面シート1には散水孔11が、隔壁シート2には分配孔10が、第1シール部31には滴下孔12が穿設されている。
なお、通常使われる点滴チューブの仕様(チューブ1mあたりの流量(潅水量)が0.1リットル/分〜0.3L/分)に準拠して潅水チューブ100の仕様を決めた場合、分配孔10の孔径はφ0.6mm前後、散水孔11の孔径はφ0.4mm前後となるが、滴下孔も含め、これらの孔径はφ0.2mm〜φ1.0mm前後が好ましい。また、エミッター304を装着した点滴チューブ300は、例えばアーカル社製ディスクフィルター120メッシュ以上(目開き130ミクロン)のフィルターを給水元に取り付けることが推奨されている。一方、潅水チューブ100では、分配孔10の孔径、及び散水孔11の孔径からも明らかなように、80メッシュ(目開き200ミクロン)程度のフィルターで十分である。
また、本実施の形態においては、上面シート1、隔壁シート2、及び下面シート3にポリエチレンシートを用いているが、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエステル等の熱可塑性樹脂、あるいは、天然ゴム、合成ゴム、エストラマー等を用いることもできる。これら材料は、適宜単独で又は組み合わせて選択される。なお、必要に応じてこれら材料には、紫外線防止剤、抗酸化材、着色剤、その他の添加剤を含有させることができる。
このように構成された従来の潅水チューブ100による潅水方法を、図1〜図3を基に説明する。
潅水チューブ100は、非通水時には扁平状態であるが(図1)、通水することにより管状形状(図2(a)・(b))を呈する。潅水用の水は、図2(a)における矢印の方向(給水方向)に供給される。そして、給水路21aを流れる水は、隔壁シート2に穿設された分配孔10を通って、上面シート1と隔壁シート2とによって形成される潅水路22aへ給水される。潅水路22aに給水された水は、上面シート1に穿設された散水孔11より潅水チューブ100の外側に散水されるとともに、滴下孔12を通って地面に向かって滴下される。
このように構成された本願発明に係る潅水チューブ100による効果を説明する。
潅水チューブ100が3枚のポリエチレンシートによって二層化される。つまり、上面シート1と隔壁シート2とによって形成される潅水路22aと、隔壁シート2と下面シート3とによって形成される給水路21aと、に二層化される。そして、給水路21aに対して高圧給水することにより、流体移動に伴う圧力損失を小さくすることができる。その結果、潅水チューブ100の入口側と末端側における圧力差が小さくなり、潅水チューブ100の長手方向に設けられた分配孔10における圧力損失を小さくすることができる。さらに、潅水チューブ100の入口側と末端側に穿設された散水孔11、及び滴下孔12から吐出される散水量の差もそれぞれ小さくすることができる。
また、隔壁シート2に穿設された分配孔10は、潅水路22aへの給水圧を減圧する作用を有し、散水孔11、及び滴下孔12による散水を穏やかな点滴状、若しくは弱い散水にする。分配孔10の孔径がより小孔径な場合、減圧効果をより高めることができ、より穏やかな点滴状の散水を得ることができる。逆に分配孔10の孔径が大きい場合、配管内の水垢、有機物などのゴミに起因する目詰まりを抑制する効果が得られる。
このような理由から、潅水チューブ100は、エミッター方式の点滴チューブ300と比較すると、目詰まりの発生をより抑えることができる。また、潅水チューブ100の入口配管部に設置するフィルターは目開きの大きいフィルターを選定できるため、フィルターのろ過能力に余裕ができ、フィルターの洗浄間隔も長くなり、その結果、付帯設備のメンテナンスの省力化を図ることができる。
さらに、分配孔10の孔径が大きく、潅水路22aにおける水圧をある程度確保している場合、散水孔11の孔径を小さくすることにより、散水孔11から勢いよく散水することができ、潅水チューブ100の両側に定植した作物に対して葉水潅水することができる。つまり、そのように分配孔10と散水孔11の孔径を設定することにより、培地容量が少ない栽培桶を利用した高設栽培に、本実施の形態に係る潅水チューブ100を用いることができる(後述の図4参照)。
潅水チューブ100は、分配孔10と散水孔11の孔径、及び各々の穿設間隔の組合せを変えることにより、その仕様を調節することができる。例えば、表1に示すように、散水孔11の孔径をφ0.4mm、散水孔11の穿設間隔を50mmに固定した場合であっても、分配孔10(設定孔径φ0.6mm)の間隔を250mm〜1、000mmに変えることにより、1メートルあたりの流量(L/分・m)を調節することができる。このように、本実施の形態に係る潅水チューブ100においては、適用作物、あるいは栽培方法に応じて、好適な仕様を選択することができる。
Figure 2009106176
なお、本実施の形態に係る潅水チューブの穿孔はレーザーによって行われ、上記の設定は、レーザーの出射間隔(時間間隔)を変更するだけで容易に行うことができる。
潅水チューブ100は、3枚のシートを溶着することにより給水路21a、及び潅水路22aを形成し、分配孔10は、隔壁シート2に直接レーザー光を照射して穿設でき、任意の孔径を選定することが可能である。同様に、散水孔11も任意の位置にレーザーによって穿孔することができるため、上面シート1は、図2に示す散水仰角を0度〜180度の範囲で変更することができる。しかし、散水仰角の範囲は0度〜180度に限定されることはない。つまり、上面シート1の横幅を隔壁シート2の幅より広くすることにより、散水仰角は、例えば180度以上の範囲にすることも可能である。
以上、潅水チューブ100の構成、潅水方法、効果について説明したが、図4、及び図5は、潅水チューブ100を高設栽培方式に採用した模式図である。図4は、潅水チューブ100がマルチシートに覆われていないケースである。潅水路22aを流れる水は、勢いよく散水孔11から吐出され、潅水チューブ100の両側に定植した作物の葉面に水分補給(いわゆる葉水補給)している。このように、潅水チューブ100は、従来の点滴チューブ300では行えなかった葉水潅水をすることができる。
図5は、潅水チューブ100がマルチシートに覆われているケースである。散水孔11から吐出した水は、マルチシート50に当たり、マルチシート50を伝って作物の根域に流れていく。
なお、上記説明において、潅水チューブ100の分配孔10、散水孔11、及び滴下孔12は、潅水チューブ100の長手方向において一定間隔を保って穿設される、と説明しているが、必ずしも一定間隔である必要はなく、その間隔を適宜変更することができるのはもちろんのことである。
〔潅水チューブの構成例2〕
他の実施の形態に係る潅水チューブ101について、図6〜図8を参照し説明する。すなわち、図6〜図8は、それぞれ、潅水チューブ101の非通水時の状態、通水時の状態、及び通水時における潅水チューブ101を長手方向に切断した断面図である。
潅水チューブ101は、潅水チューブ100を一部改良したものである。つまり、図8に示すように、潅水チューブ101は、長手方向において一定間隔を保って上面シート1と隔壁シート2とが溶着して形成された分断部33を設けている。従って、分断部33において潅水路22bは塞がれている。なお、上面シート1と隔壁シート2との熱溶着に際して、隔壁シート2と下面シート3は熱溶着していない。
図1〜図3を参照して前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付しており、これらの構成要素の詳細な説明、及び潅水チューブ101による潅水方法は省略する。但し、潅水チューブ101において、給水路と潅水路の参照番号は、それぞれ21b、22bとしている。
このように構成された潅水チューブ101による効果を説明する。
潅水チューブ101の長手方向において一定間隔ごとに分断部33を設けることにより、散水孔11、及び滴下孔12の穿設箇所は分断部33を除く領域に限定され、潅水路22bの内部における流体の移動範囲を限定することができる。つまり、潅水路22bは分断部33において潅水チューブ101の長手方向で分断されており、潅水路22bにおける流体の移動範囲は、その分断された領域内のみに限定される。その結果、潅水路22bでの流体の圧力損失は小さくなり、潅水チューブ101の入口側及び末端側に形成された散水孔11の潅水量差を抑えることができる。とくに、傾斜地のような高低差がある圃場においては、高低差に起因する圧力損失が大きくなる。従って、高低差がある圃場において潅水チューブ100を用いた場合、潅水路22aの内部の圧力損失は大きくなる。しかし、潅水チューブ101を用いた場合、潅水路22bにおける流体の移動範囲はその分断された領域内のみに限定され、その結果、潅水路22bでの流体の圧力損失は小さくなり、潅水チューブ101の入口側及び末端側に形成された散水孔11の潅水量差を抑えることができる。
なお、上記説明において、分断部33は、潅水チューブ101の長手方向において一定間隔を保って形成されている、と説明しているが、必ずしも一定間隔である必要はなく、部分的に設けられることがあるのはもちろんのことである。
〔従来の潅水チューブとの比較実験〕
従来の潅水チューブとの比較実験として、本願発明に係る潅水チューブ100と点滴チューブ300の目詰まり評価試験を行った。
比較実験に供した設備40を図9に示す。設備40は、ポンプ41と、フィルター42と、液肥用バルブ43と、潅水用バルブ44と、液肥混入機45と、栽培桶46と、支柱47と、を含む。
ポンプ41の仕様は、潅水チューブ100及び点滴チューブ300が以下の仕様を満たすように設定されている。つまり、給水圧力0.06MPaにおける潅水チューブ100の流量(チューブ1mあたりの流量)は0.2L/(分・m)であり、給水圧力0.06MPaにおける点滴チューブ300の流量(チューブ1mあたりの流量)は0.1L/(分・m)である。フィルター42は、ディスクろ材80メッシュで目開きは200ミクロンのアーカル社製ディスクフィルターを用いた。液肥混入機45は、ドサトロン社製のD45RE15を用いて、液体肥料を1%の希釈倍率で混入させて評価を行った。なお、液肥用バルブ43が液肥混入機45の一次側配管に取り付けられており、液肥用バルブ43の開閉操作により液肥混入機45への流体の流れを制御する構成となっている。また、液肥用バルブ43と液肥混入機45とが取り付けられた配管と並列に潅水用バルブ44を取り付けた配管を敷設し、ポンプ41から吐出された流体がどちらの配管へも供給できるように設計した。
支柱47によって高所に配置された栽培桶46は、住化農業資材(株)製の栽培トレーを一列に50枚ならべて、一列40mの長さに設定し、潅水チューブと点滴チューブの列を各一列ずつ設置した。
図4に示すように、潅水チューブは栽培桶46に1本敷設し、図10に示すように、点滴チューブ300は栽培桶に2本敷設して比較評価を行った。前述のとおり、0.06MPaにおける潅水チューブの流量は0.2L/(分・m)であり、給水圧力0.06MPaにおける点滴チューブ300の流量は0.1L/(分・m)であった。給水時間が同じ場合、給液量(施肥量)が両者等しくなるようにした。潅水チューブ、及び点滴チューブ300に係るその他の仕様は表2に示すとおりである。
Figure 2009106176
給液時間は、自動潅水コントローラー(住化農業資材(株)製「よくばりタイマーN4」)を用い、午前7時から午後5時までの間に液体肥料1%希釈液を30分に一回給水した。なお、1回の給水時間は、潅水チューブ及び点滴チューブ300ともに2分間とした。従って、一日の給液回数は21回であり、両者ともに給液量は336リットル/日であった。
上記の試験条件のもと行った目詰まり実験の結果を表3に示す。
Figure 2009106176
潅水チューブは、実験開始から6週間後に2個の目詰まりが確認され、10週間後には17個の目詰まりが確認された。潅水チューブは、10週間後に一つの散水孔に目詰まりが確認された。潅水チューブの目詰まりが発生した散水孔11をスポンジによって表面洗浄することにより、散水孔11の目詰まりは解消し再度正常な散水を得ることができた。点滴チューブ300は、減圧路302が目詰まりを起こしているため、散水孔の再生はできなかった。
このように、本実施の形態による潅水チューブは、点滴チューブ300を用いた場合に比べ、目詰まりの頻度が顕著に低くなることを示せた。
本発明は、露地栽培用と施設栽培用とに大別される潅水チューブのうち、施設栽培に供される潅水チューブに適用することができる。
本発明の実施の形態を示すものであり、非通水時における潅水チューブの図である。 上記潅水チューブの通水時における図であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 上記通水時の潅水チューブを長手方向に切断した断面図である。 潅水チューブを高設栽培方式に採用した模式図である。 図4の潅水チューブにマルチシートを被せた模式図である。 本発明の他の実施の形態を示すものであり、非通水時における潅水チューブの図である。 図6における潅水チューブの通水時における図であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 図7に示す潅水チューブを長手方向に切断した断面図である。 比較実験に供した設備の概略図である。 従来の潅水チューブを高設栽培方式に採用した模式図であり、潅水チューブを二本利用した図である。 通水時における従来の潅水チューブを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 図11に示す潅水チューブを長手方向に切断した断面図である。 通水時における従来の他の潅水チューブを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 図13に示す潅水チューブを長手方向に切断した断面図である。 通水時における従来の他の潅水チューブを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 図15に示す潅水チューブを長手方向に切断した断面図である。 通水時における従来の他の潅水チューブを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 図17に示す潅水チューブを長手方向に切断した断面図である。 従来の点滴チューブの概略図である。 上記従来の点滴チューブのエミッター部の拡大図である。 従来の潅水チューブを高設栽培方式に採用した模式図であり、潅水チューブを一本のみ利用した図である。 図21の潅水チューブにマルチシートを被せた模式図である。 従来の潅水チューブを高設栽培方式に採用した模式図であり、潅水チューブを二本利用した図である。 図23の潅水チューブにマルチシートを被せた模式図である。 ハウス天井にスプリンクラーを設置し、定植後の苗に対して葉水潅水を行う図である。
符号の説明
1 上面シート(第三シート)
2 隔壁シート(第一シート)
3 下面シート(第二シート)
10 分配孔
11 散水孔
12 滴下孔
21a、21b 給水路
22a、22b 潅水路
31 第1シール部(第一領域)
32 第2シール部(第二領域)
33 分断部
40 設備
41 ポンプ
42 フィルター
43 液肥用バルブ
44 潅水用バルブ
45 液肥混入機
46 栽培桶
47 支柱
50 マルチシート
51 チューブ外壁
52 隔壁
60 分配孔
61 散水孔
71a、71b、71c、71d 給水路
72a、72b 潅水路
81、83 分断部
100、101 潅水チューブ
200、201、202、203 潅水チューブ
300 点滴チューブ
301 散水孔
302 減圧路
303 給水口
304 エミッター

Claims (4)

  1. 矩形状で合成樹脂フィルムからなる、第一シート、第二シート、および第三シートにより形成されている潅水チューブであって、
    上記第一シートは、長手方向に複数の分配孔が穿設されており、
    上記第三シートは、長手方向に複数の散水孔が穿設されており、
    上記第一シートと上記第二シートとは、これら二つのシートにおける長手方向の両端部である第一領域において熱溶着され、
    上記第一シートと上記第三シートとは、上記第一シートに対して上記第二シートが熱溶着される側と反対側で、上記第一シートおよび上記第三シートにおける長手方向の両端部である第二領域において熱溶着され、
    上記第二領域の幅は、上記第一領域の幅より狭く、
    上記第一領域と上記第二領域との重なり合わない領域に、滴下孔が穿設されていることを特徴とする潅水チューブ。
  2. 上記第一シートと上記第三シートとが、幅方向において熱溶着されている分断部を含むことを特徴とする請求項1に記載の潅水チューブ。
  3. 矩形状で合成樹脂フィルムからなる、第一シート、第二シート、および第三シートにより潅水チューブを製造する方法であって、
    上記第一シートに、長手方向に複数の分配孔を穿設し、
    上記第三シートに、長手方向に複数の散水孔を穿設し、
    上記第一シートと上記第二シートとを、これら二つのシートにおける長手方向の両端部である第一領域において熱溶着し、
    上記第一領域に、長手方向に複数の滴下孔を形成し、
    上記第一シートと上記第三シートとを、上記第一シートに対して上記第二シートが熱溶着される側と反対側で、上記第一シートおよび上記第三シートにおける長手方向の両端部である第二領域において、上記第二領域と上記滴下孔の外縁部とが重なり合わないように熱溶着することを特徴とする潅水チューブの製造方法。
  4. 矩形状で合成樹脂フィルムからなる、第一シート、第二シート、および第三シートにより潅水チューブを製造する方法であって、
    上記第一シートに、長手方向に複数の分配孔を穿設し、
    上記第三シートに、長手方向に複数の散水孔を穿設し、
    上記第一シートと上記第二シートとを、これら二つのシートにおける長手方向の両端部である第一領域において熱溶着し、
    上記第一領域に、長手方向に複数の滴下孔を形成し、
    上記第一シートと上記第三シートとを、上記第一シートに対して上記第二シートが熱溶着される側と反対側で、上記第一シートおよび上記第三シートにおける長手方向の両端部である第二領域において、上記第二領域と上記滴下孔の外縁部とが重なり合わないように熱溶着し、
    上記第一チューブと上記第三チューブとを、部分的に幅方向において熱溶着することを特徴とする潅水チューブの製造方法。
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