JP2009105346A - 水密構造を有する電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】機器本体の一面全体を開口する開口部を機器本体に連結された蓋体によって水密に閉塞することができ、かつ、蓋体と機器本体との連結部分が機器本体の外面から突出しない水密構造を有する電子機器を提供すること。
【解決手段】一面全体を開口する開口部2aが設けられた機器本体2と、機器本体2の内部に摺動可能に取り付けられ、摺動することにより開口部2aを貫通するスライド部材3と、スライド部材3に回動可能に支持されると共に開口部2aを開閉する蓋体4と、蓋体4によって開口部2aを閉じた場合に、開口部2aの内面と蓋体4との間を水密にシールするシール部材5と、開口部2aを閉じた状態の蓋体4をロックするロック機構6と、を備える構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、外装ケースに設けられた開口部と、外装ケースに取り付けられると共に開口部を開閉する蓋体とを備え、蓋体を閉じた状態で開口部から外装ケース内に液体が浸入することを防ぐ水密構造を有する電子機器に関するものである。
従来から、電子機器の外装ケースには、電池収納室や記録媒体収納室等の開口部、或いは電子機器を外部機器と電気的に接続するための接続端子が設けられている。これら開口部或いは接続端子は、一般的に、外装ケースに連結された蓋体によって開閉される。そして、外装ケースと蓋体の少なくとも一方にシール部材を設けることにより、開口部或いは接続端子が蓋体によって水密に封止されるようになっている。
従来のこの種の水密構造を有する電子機器としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、カメラに関するものが記載されている。この特許文献1に記載されたカメラは、「幅と厚さとこれら幅および厚さよりも大きな寸法の長さを有して細長形状に形成されたケースを有し、水中での使用を可能とした防水機能を備えたカメラにおいて、前記ケースの長さ方向の1/2よりも下方の箇所に重心が位置するとともに、全体として水の比重とほぼ等しい比重を有して水中に入れたときにほぼ中性浮力状態となるように構成されている」ことを特徴としている。
この特許文献1に記載されたカメラは、ケースの底面全体を開口する開口部が設けられており、その開口部に電池収容室と、メモリカード収容室と、USBコネクタ等が連通されていた。そして、ケースには、開閉蓋がヒンジを介して回動可能に連結されており、この開閉蓋によって開口部が開閉される構成となっていた。また、開閉蓋の内面の全周には、シール部材(Oリング)が装着されていた。これにより、開閉蓋が閉塞されると、シール部材が開口部の周囲と開閉蓋との間の隙間を塞ぎ、電池収容室、メモリカード収容室、USBコネクタ等に水が浸入することを防止していた。
特開2004−177583号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたカメラにおいては、ケースの底面全体を開口する開口部を開閉蓋によって開閉するため、開閉蓋とケースを回動可能に連結するヒンジがケースの外面から突出してしまう。そして、ヒンジがケースの外面から突出してしまうと、電子機器を鞄や衣服のポケットに収納する際に邪魔になると共に、外形のデザインに対する制約を受けるという問題があった。
本発明の目的は、上述の問題点を考慮し、機器本体の一面全体を開口する開口部を機器本体に連結された蓋体によって水密に閉塞することができ、かつ、蓋体と機器本体との連結部分が機器本体の外面から突出しない水密構造を有する電子機器を提供することにある。
本発明の水密構造を有する電子機器は、開口部を有する機器本体と、機器本体の内部に摺動可能に取り付けられ、摺動することにより開口部を貫通するスライド部材と、スライド部材に回動可能に連結されると共に開口部を開閉する蓋体と、蓋体によって開口部を閉じた場合に、機器本体と蓋体との間を水密にシールするシール部材と、開口部を閉じた状態の蓋体をロックするロック機構と、を備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の水密構造を有する電子機器によれば、機器本体の一面全体を開口する開口部を蓋体によって閉じた場合に、蓋体と機器本体とを連結するスライド部材を機器本体の内部に収納することができる。これにより、開口部を蓋体によって水密に閉塞した状態において、蓋体を機器本体に連結するヒンジ部が外面から突出しない水密構造を有する電子機器を実現することができる。
以下、本発明の水密構造を有する電子機器を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明するが、本発明は以下の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態を正面側から見た外観斜視図である。また、図2は受信機を背面側から見た外観斜視図、図3は蓋体を開いた状態の外観斜視図である。図4は平面図、図5は右側面図である。この受信機1は、GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得るものである。
図1〜図5に示すように、受信機1は、上面全体を開口する開口部2a(図3を参照)が設けられた機器本体2と、前記機器本体2の内部に摺動可能に取り付けられたスライド部材3と、このスライド部材3に回動可能に支持されると共に機器本体2の開口部2aを開閉する蓋体4と、蓋体4が開口部2aを閉塞した状態で開口部2aの内面と蓋体4との間を水密にシールするシール部材5と、開口部2aを閉塞した状態の蓋体4をロックするロック機構6等から構成されている。
図6は、受信機1の分解斜視図である。図6に示すように、受信機1の機器本体2は、外装ケース11と、この外装ケース11の内部に配置される基板ホルダ12と、基板ホルダ12に取り付けられる回路基板13と、基板ホルダ12の上部を覆う内部カバー14等を備えている。機器本体2の外装ケース11は、上面に開口された開口部2aを有する有底の筒体からなり、前後方向に対向された平面部をなす正面部11a及び背面部11bと、円弧状に形成された右側面部11c及び左側面部11dと、底面部を有している。この外装ケース11の背面部11bには、ロック機構6の一部を構成するロック解除部材16が設けられている。
図7Aはロック解除部材16の正面図、図7Bはロック解除部材16を背面(外装ケース11の内側)から見た斜視図である。図6及び図7A,図7Bに示すように、ロック解除部材16は、外装ケース11の背面部11bに設けられた貫通穴17を貫通するロック解除摘み21と、背面部11bの内側においてロック解除摘み21に連結されるクランク板22と、クランク板22に係合されるスライド板23等から構成されている。
ロック解除部材16のロック解除摘み21は、摘み本体25と、把持片26と、摘み本体25に把持片26を回動可能に連結する摘み用回動軸27を有している。ロック解除摘み21の摘み本体25は、外装ケース11の貫通穴17を貫通してクランク板22に連結される軸部25aと、この軸部25aの中間部に連続する略円板状のベース片25bからなる。軸部25aには軸方向と直交する方向に貫通する貫通孔25cが設けられている。この貫通孔25cには、摘み用回動軸27が把持片26を通して挿通されて圧入固定される。
ロック解除摘み21の把持片26は、摘み本体25のベース片25bと略同一の曲率半径とされた半円状の板体からなり、直径部分の両端に一対の軸受片26a,26bを有している。これら一対の軸受片26a,26bには、軸受孔26cが設けられている。これら軸受孔26cと摘み本体25の貫通孔25cに摘み用回動軸27を挿通させることにより、把持片26が摘み本体25に回動可能に連結される。本実施の形態において、把持片26の回動範囲は、摘み本体25のベース片25bに重ね合わされた状態から略90度に設定されている。
ロック解除摘み21は、軸部25aを中心として回動可能とされている。このロック解除摘み21と外装ケース11の背面部11bとの間には、リング状の戻りばね29が介在されている。この戻りばね29は、ロック解除摘み21を回転方向に付勢するばねであり、摘み用回動軸27が水平軸と略一致する姿勢となるようにロック解除摘み21を付勢する。また、ロック解除摘み21の軸部25aには、Oリング(シール部材)30が装着されている。このOリング30により、外装ケース11の背面部11bとロック解除摘み21との間を水密にシールして、外装ケース11の内部に液体が浸入することを防止している。
ロック解除部材16のクランク板22は、略円形の板体からなり、ロック解除摘み21の軸部25aが嵌合される嵌合孔22aと、スライド板23の後述する係合ピン34が係合される係合溝22bを有している。ロック解除摘み21の軸部25aは、クランク板22の嵌合孔22aに嵌合すると共にその嵌合孔22aを貫通する。そして、嵌合孔22aの裏面側に突出した軸部25aには、クランク板22との嵌合が外れることを防止する抜け止めリング31が装着されている。
ロック解除部材16のスライド板23は、ロック解除部の一具体例を示すものであり、ロック解除摘み21とクランク板22との間に介在されている。このスライド板23は、クランク板22よりも大きい長方形の板体からなり、ロック解除摘み21の軸部25aとの干渉を避けるための逃げ孔33と、クランク板22の係合溝22bに係合する係合ピン34(図7Bを参照)と、蓋体4の後述するロック片135Bと係合する係合受部35を有している。
係合受部35は、スライド板23の上辺に形成された略三角形の切欠き36と、この切欠き36の一辺に連続する突出片37から形成されている。この突出片37には、切欠き36の一辺と同一平面をなすガイド面37aが設けられている。スライド板23は、外装ケース11の背面部11bの内部に設けられたガイドリブ(図示せず)によって水平方向にのみ移動するように規制されている。そのため、ロック解除摘み21の回動動作が、クランク板22によってスライド板23の直線動作に変換される。
図6に示すように、機器本体2の基板ホルダ12は、回路基板13が取り付けられるホルダ部41と、このホルダ部41の一側に連続すると共に外装ケース11の左側面部11dとの間に電池収納室43(図3を参照)を形成する仕切り部42等から構成されている。この、基板ホルダ12は、固定ねじや接着剤等の固着方法によって外装ケース11に固定されている。基板ホルダ12の仕切り部42によって形成される電池収納室43には、乾電池や二次電池等の円柱型電池201が収納され、この円柱型電池201から回路基板13の後述する受信回路75等に電源が供給される。
基板ホルダ12の仕切り部42は、外装ケース11の内部空間を左右方向(水平方向)に仕切る側部板45と、円柱型電池201の底部に対向される底板46を有している。側部板45は、円柱型電池201の周面に対応した円弧状に形成されている。底板46には、円柱型電池201のマイナス端子に接触するマイナス端子ばね47が取り付けられる。このマイナス端子ばね47は、導電部材によって形成されており、その一端が回路基板13を介して受信回路75に電気的に接続される。
基板ホルダ12のホルダ部41は、略長方形の板体からなり、一方の平面が外装ケース11の背面部11bに対向し、他方の平面が正面部11aに対向される。このホルダ部41には、回路基板13に実装された後述するアンテナ72を挿通させる貫通穴51が設けられている。ホルダ部41の一方の平面には、第1の導光部材52が接着剤や固定ねじ等の固着方法によって取り付けられている。この第1の導光部材52は、回路基板13に設けられたLED(Light Emitting Diode)等の光源(図示せず)によって発生された光を導光し、内部カバー14の後述する3つの内部側表示窓92に向けて出射する。
図8は、基板ホルダ12を外装ケース11の正面部11a側から見た説明図である。また、図9は、図8に示すA−A線部分の断面図である。図8及び図9に示すように、基板ホルダ12のホルダ部41において、外装ケース11の正面部11aに対向する面である他方の平面には、スライド部材3を上下方向に案内する一対のガイドレール54A,54Bと、スライド部材3の上下方向への移動を制限する制限突部55が設けられている。
一対のガイドレール54A,54Bは、左右方向であるホルダ部41の幅方向に所定の間隔をあけて配置され、上下方向であるホルダ部41の長手方向にそれぞれ延在されている。これら一対のガイドレール54A,54Bは、図9に示すように、水平方向の断面形状がそれぞれL字状をなしており、ホルダ部41から略垂直に立ち上がる立上り片57a,57bと、これら立上り片57a,57bに連続する係合片58a,58bを有している。一対のガイドレール54A,54Bの係合片58a,58bは、ホルダ部41の平面と平行な方向に延在され、互いに対向されている。これら係合片58a,58bには、スライド部材3の後述する係合溝61a,61bがそれぞれ係合される。
一対のガイドレール54A,54Bの立上り片57a,57bの上面には、スライド部材3のガタツキを防止或いは軽減する複数の補助突起59a,59bが設けられている。これら複数の補助突起59a,59bは、立上り片57a,57bの長手方向である上下方向に適当な間隔をあけて配置されており、それぞれスライド部材3と対向する面が円弧状に形成されている。また、基板ホルダ12の制限突部55は、一対のガイドレール54A,54B間に配置されている。この制限突部55は、スライド部材3の後述する制限受部64に係合される。
スライド部材3は、適当な厚みを有した略長方形の板状に形成されている。図9に示すように、スライド部材3の長辺に対応する2つの側部には、係合溝61a,61bが設けられている。これら係合溝61a,61bは、基板ホルダ12に設けた一対のガイドレール54A,54Bの係合片58a,58bにそれぞれ係合される。これにより、スライド部材3は、一対のガイドレール54A,54Bによって外装ケース11の上下方向に摺動可能に支持され、外装ケース11(機器本体2)の開口部2aを貫通可能となっている。
また、スライド部材3の上部には、一対の軸受部62a,62bが設けられている。一対の軸受部62a,62bは、水平方向に貫通する軸受孔を有しており、これら軸受孔に蓋体用回動軸63(図6を参照)の両端部が挿通される。そして、蓋体用回動軸63は、その両端部が各軸受孔に挿通されることにより、一対の軸受部62a,62bに圧入固定されている。
更に、スライド部材3には、基板ホルダ12に設けた制限突部55が係合される制限受部64が設けられている。この制限受部64は、スライド部材3の厚み方向に貫通する貫通穴の内周面として形成されている。この貫通穴は、スライド部材3の長辺に沿って延びる細長の長孔をなしており、この貫通穴に基板ホルダ12の制限突部55が挿通されることにより、スライド部材3の上下方向への移動が制限されている。
即ち、制限受部64の一対の軸受部62a,62b側の内面が制限突部55に当接することにより、スライド部材3の下方向への移動が係止され、これとは反対側の内面が制限突部55に当接することにより、スライド部材3の上方向への移動が係止される。なお、制限突部55は、一対のガイドレール54A,54Bでスライド部材3を摺動可能に支持した後に、固定ねじや接着剤等の固着方法によって基板ホルダ12に固定される。
図6に示すように、機器本体2の回路基板13は、略長方形の板体からなり、基板ホルダ12のホルダ部41と略等しい大きさに設定されている。この回路基板13は、固定ねじ(図示せず)によって基板ホルダ12のホルダ部41に固定されている。回路基板13のホルダ部41と対向する面には、押しボタンスイッチ71と、GPS衛星からの電波を受信するアンテナ72が実装されている。
押しボタンスイッチ71は、回路基板13の上部に配置されており、蓋体4の後述する操作子132によって押圧される。この押しボタンスイッチ71が操作子132によって押圧される度に受信機1の電源のオン・オフが切り替えられる。アンテナ72は、略四角形の平板状に形成されており、回路基板13の下部に配置されている(図8を参照)。このアンテナ72は、基板ホルダ12のホルダ部41に設けた貫通穴51に挿通されることにより、外装ケース11の正面部11a側に露出される。
本実施の形態では、アンテナ72を平板状に形成したが、本発明に係るアンテナとしては、GPS衛星からの電波を受信できるものであればよく、例えば、棒状に形成された複数のアンテナを組み合わせて構成してもよい。
回路基板13において、外装ケース11の背面部11bと対向する面には、コネクタジャック74と、受信回路75が実装されている。コネクタジャック74は、回路基板13の上部に配置されており、回路基板13を介して受信回路75と電気的に接続されている。このコネクタジャック74は、内部カバー14の後述するコネクタ用窓91に挿通され、その内部カバー14の上面に露出される。受信回路75は、コネクタジャック74の下側に配置されている。この受信回路75の構成については、後で詳しく説明する。
機器本体2の内部カバー14は、基板ホルダ12の上部及び回路基板13の上部を覆うカバー本体81と、このカバー本体81に回動可能に支持されると共に電池収納室43を開閉する電池蓋82等を備えている。カバー本体81は、略長方形の板状に形成されており、一方の短辺が外装ケース11の右側面部11cに対応した円弧状に形成されている。
カバー本体81の他方の短辺には、一対の軸受部83a,83bが設けられている。一対の軸受部83a,83bは、水平方向に貫通する軸受孔を有しており、これら軸受孔に電池蓋用回動軸84の両端部が挿通されている。そして、電池蓋用回動軸84は、その両端部が各軸受孔にそれぞれ電池蓋82を通して挿通されることにより、一対の軸受部83a,83bに圧入固定されている。
カバー本体81の一方の長辺には、スライド部材3との干渉を避けるための第1の切欠き部86が設けられている。第1の切欠き部86は、カバー本体81の長辺に沿って延びる細長の長方形に形成されており、スライド部材3に見合った大きさとなっている。また、カバー本体81の他方の長辺には、蓋体4の後述するロック片135Bが挿通される第2の切欠き部87が設けられている。この第2の切欠き部87は、カバー本体81の長辺に沿って延びる略長方形に形成されており、ロック片135Bの側部が当接される当接面87aを有している。
更に、カバー本体81には、コネクタ用窓91と、3つの内部側表示窓92と、操作子用貫通孔93(図3を参照)が設けられている。コネクタ用窓91は、回路基板13に実装されたコネクタジャック74に対応する位置に形成されており、このコネクタ用窓91からコネクタジャック74が露出される。また、操作子用貫通孔93には、蓋体4で開口部2aを閉じた状態において、蓋体4の後述する操作子132が挿通される。
3つの内部側表示窓92は、基板ホルダ12に取り付けられた第1の導光部材52に対応する位置に形成されている。これら3つの内部側表示窓92には、第1の導光部材52によって導光された光源からの光が通る。本実施の形態では、3つの内部側表示窓92を通過する光源からの光(点灯や点滅)によって、機器本体2の動作状態や円柱型電池201の残量(交換)等を報知している。機器本体2の動作状態としては、例えば、GPS衛星を探して測位の準備をしている状態、GPS衛星からの電波を受信して現在の位置を測位している状態、コネクタジャック74を介して接続された外部機器にデータを出力している状態を挙げることができる。
図3に示すように、内部カバー14の電池蓋82は、カバー本体81に回動可能に連結される回動プレート95と、この回動プレート95に摺動可能に支持される蓋部96を備えている。回動プレート95は、カバー本体81の一対の軸受部83a,83b間に介在される軸受部95aを有している。この軸受部95aには、電池蓋用回動軸84が貫通されており、これにより、電池蓋82がカバー本体81に回動可能に連結されている。
回動プレート95の軸受部95aを貫通する電池蓋用回動軸84には、ねじりコイルばね97が装着されている。このねじりコイルばね97のコイル部に連続する2つのバネ片の一方は、回動プレート95に係止されており、他方がカバー本体81に係止されている。このねじりコイルばね97のバネ力により、回動プレート95は、カバー本体81に対して略90度立ち上がった状態に付勢される。
また、回動プレート95の底面には、円柱型電池201のプラス端子に接触するプラス端子ばね98が取り付けられている。このプラス端子ばね98は、導電部材によって形成されており、図示しない接続部材を介して回路基板13の受信回路75に電気的に接続されている。
蓋部96は、電池収納室43を塞ぐ大きさに設定されており、電池蓋用回動軸84と略直交する方向へ摺動可能とされている。そして、蓋部96は、ばね等の付勢部材(図示せず)によって回動プレート95の軸受部95aから離反する方向に付勢されている。また、蓋部96の軸受部95aと反対側の端部には、係合爪96aが設けられている。この係合爪96aは、電池蓋82で電池収納室43を閉塞した状態において、外装ケース11の左側面部11dに設けられた係止突部(図示せず)に係合される。これにより、回動プレート95の回動動作が係止され、電池蓋82が電池収納室43を閉じた状態でロックされる。
電池蓋82を開く場合には、蓋部96を回動プレート95の軸受部95a側に摺動させる。これにより、蓋部96の係合爪96aが外装ケース11の係止突部から外れ、回動プレート95の回動動作が可能となる。その結果、ねじりコイルばね97のバネ力により回動プレート95が回動され、電池蓋82が開かれる。
次に、図10を参照し、蓋体4の構成について説明する。図10は、蓋体4の分解斜視図である。図10に示すように、蓋体4は、下面が開口された蓋本体101と、この蓋本体101の開口を塞ぐ底面板102と、底面板102に摺動可能に支持されるロックレバー103等から構成されている。これら蓋本体101、底面板102及びロックレバー103は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)等の硬質の合成樹脂から形成されている。
蓋本体101は、平面形状が機器本体2の開口部2aに対応した略小判型に形成されている。この蓋本体101は、機器本体2の開口部2aを閉じた状態において、機器本体2の背面部11b側に向かって低くなるように傾斜された上面部111と、この上面部111の周囲に連続する周面部112を有している。蓋本体101の上面部111には、電源ボタン用凹部113と、3つの外部側表示窓114と、フック部115と、連結突部116(図3を参照)が設けられている。
電源ボタン用凹部113には、電源ボタン104が取り付けられる。この電源ボタン104は、略中央に押圧部104aを有しており、この押圧部104aの周囲に貼り付けられる両面テープ105によって電源ボタン用凹部113に固着される。また、電源ボタン用凹部113の略中央部には、後述する操作子132が貫通する貫通孔113aが設けられている。3つの外部側表示窓114には、後述する第2の導光部材131によって導光された光が通過する。
蓋本体101の上面部111の表面には、表面プレート106が取り付けられる。表面プレート106は、上面部111の表面に対応する略小判型をなしており、その表面の略全体を覆う大きさに設定されている。この表面プレート106には、電源ボタン104の押圧部104aが貫通する貫通孔106aと、光透過部106bが設けられている。光透過部106bは、蓋本体101の3つの外部側表示窓114に対応する部分を透明或いは半透明にすることで形成されている。
フック部115は、上面部111の円弧状をなす2つの短辺に連続して突出するアーチ状をなしており、全体が後ろ側に向かって傾斜されている。フック部115は、上面部111の背面側の周縁に対向するように横長に形成されている。そのため、蓋本体101の上方から上面部111を見た際に、電源ボタン104及び光透過部106bを視認できるようになっている(図4を参照)。
横長に形成されたフック部115には、幅広なベルト形状をなすストラップ(図示せず)が取り付けられる。このストラップによって衣服や鞄等に吊り下げられた受信機1は、外装ケース11の正面部11aが外側に向いた状態で使用される。その際、ストラップが幅広なベルト形状であるため、振動等によって受信機1が回転することがなく、正面部11aを外側に向けた姿勢を維持することができる。その結果、外装ケース11の内部において、正面部11a側に露出されたアンテナ72が、GPS衛星からの電波を安定して受信できる。
また、外装ケース11の正面部11aが外側に向いた状態でズボン等に受信機1を吊り下げた場合、蓋本体101の上面部111が機器本体2の背面部11b側に向かって低くなるように傾斜しているため、上面部111を使用者から見易くすることができる。その結果、使用者は、上面部111の電源ボタン104や後述する表示部7を簡単に見ることができ、受信機1の動作状態等を容易に確認することができる。
蓋本体101の連結突部116は、上面部111の内面から下方に突出されている。図3に示すように、連結突部116の先端には、蓋体用回動軸63が貫通される貫通孔を有した軸受部117が設けられている。この軸受部117をスライド部材3の一対の軸受部62a,62b間に介在させ、一対の軸受部62a,62bの軸受孔と軸受部117の貫通孔に蓋体用回動軸63を挿通することにより、蓋体4がスライド部材3に回動可能に連結されている。
蓋本体101の周面部112は、蓋体4によって機器本体2の開口部2aを閉塞した状態において、外装ケース11の周面と同一面を形成する(図1及び図2を参照)。図10に示すように、周面部112には、外装ケース11の開口部2aの内面に嵌合される嵌合溝119が形成されており、この嵌合溝119にリング状のシール部材5が取り付けられる。
シール部材5は、蓋体4によって機器本体2の開口部2aを閉塞した状態において、開口部2aの内面の全周に水密に密着され、機器本体2内に水等の液体が浸入することを防止する。このシール部材5の材質としては、例えば、シリコンゴムを挙げることができるが、ネオプレンゴムやフッ素ゴム等のように、この種のシール部材として使用される各種の材料を用いることができることは勿論である。
蓋体4の底面板102は、略小判型をなす板体からなり、固定ねじや接着剤等の固着方法によって蓋本体101に固着されている。この底面板102の互いに対向する2つの長辺には、第1の切欠き部121及び第2に切欠き部122がそれぞれ形成されている。正面側の長辺に形成された第1の切欠き部121には、蓋本体101の連結突部116及びロックレバー103の後述するロック片135Aが挿通される。背面側の長辺に形成された第2に切欠き部122には、ロックレバー103の後述するロック片135Bが挿通される。
また、底面板102には、第2の導光部材131が挿通される3つの挿通孔124と、操作子132が取り付けられる操作子取付片125と、ロックレバー103の移動を案内するガイド片126が設けられている。操作子取付片125は、略筒状をなしているおり、この操作子取付片125の開口部に操作子132が嵌合されるようにして取り付けられる。ガイド片126は、板状に形成されており、底面板102の長辺と平行な方向に対向する2つの平面を有している。ガイド片126の一方の平面には、ロックレバー103を付勢する圧縮コイルばね139の一端が当接される。
第2の導光部材131は、蓋本体101の3つの外部側表示窓114にそれぞれ対向される3つの上突起部131aと、底面板102の3つの挿通孔124に挿通される3つの下突起部131bを有している。この第2の導光部材131は、3つの下突起部131bが底面板102の3つの挿通孔124にそれぞれ挿通された状態で、接着剤等の固着方法により底面板102に固着されている。
第2の導光部材131の3つの下突起部131bは、蓋体4によって機器本体2の開口部2aを閉塞した状態において、内部カバー14の3つの内部側表示窓92にそれぞれ対向される(図3を参照)。そして、回路基板13の光源によって発生され、3つの内部側表示窓92を通る光を、蓋本体101の3つの外部側表示窓114側に導光する。3つの外部側表示窓114側に導光された光は、表面プレート106の光透過部106bから視認される。
即ち、表面プレート106の光透過部106bと、蓋本体101の3つの外部側表示窓114と、第2の導光部材131によって、機器本体2の動作状態を表示する表示部7(図1及び図2を参照)が構成されている。この表示部7により、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞しても、機器本体2の回路基板13に設けた光源からの光を蓋体4に導くことができ、機器本体2の動作状態や円柱型電池201の残量(交換)等を確認することができる。
操作子132は、撓み変形可能なベース板132aと、このベース板132aの上面から突出する上側突起132bと、ベース板132aの下面から突出する下側突起132cを有している。操作子132の上側突起132bは、蓋本体101の電源ボタン用凹部113に形成した貫通孔113aを貫通して、電源ボタン104の押圧部104aに接触される。また、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞した状態において、下側突起132cは、底面板102と内部カバー14の操作子用貫通孔93を貫通し、その先端部が回路基板13に設けた押しボタンスイッチ71に対向される。
電源ボタン104の押圧部104aを押圧すると、その押圧部104aに接触する操作子132の上側突起132bが下方に押圧される。これにより、ベース板132aが撓み変形して下側突起132cが下方に移動され、その先端部が押しボタンスイッチ71を押圧する。その結果、受信機1の電源のオン・オフが切り替えられる。そして、電源ボタン104の押圧部104aに対する押圧を止めると、ベース板132aが元の状態に戻り、下側突起132cが押しボタンスイッチ71から離反される。
ロックレバー103は、底面板102の上面を摺動するスライドベース134と、このスライドベース134に連続して下方に突出する一対のロック片135A,135B等から構成されている。スライドベース134は、略長方形の板体からなる。このスライドベース134には、底面板102の操作子取付片125との干渉を避けるための切欠き部134aと、底面板102のガイド片126が係合される係合溝134bと、圧縮コイルばね139の他端が取り付けられるばね取付片134cが設けられている。
スライドベース134の係合溝134bは、略長方形の角穴として形成されており、その長辺がスライドベース134の長辺に沿って延在されている。この係合溝134bに底面板102のガイド片126が係合されることにより、ロックレバー103は、係合溝134bの長辺と平行な方向にのみ移動可能となる。即ち、ロックレバー103は、スライドベース134の長辺と平行な方向に摺動可能となっている。
また、スライドベース134の係合溝134bに底面板102のガイド片126が係合されることにより、スライドベース134のばね取付片134cと底面板102のガイド片126とが、底面板102の長辺と平行な方向に対向される。これらばね取付片134cとガイド片126との間には、付勢部材の一具体例を示す圧縮コイルばね139が介在される。この圧縮コイルばね139のばね力により、ロックレバー103は、外装ケース11の左側面部11dに対応する底面板102の短辺側に付勢されている。
ロックレバー103の一対のロック片135A,135Bは、スライドベース134の2つの長辺にそれぞれ連続しており、短辺と平行な方向に対向されている。これら一対のロック片135A,135Bの先端部には、ロック爪136a,136bが設けられている。これらロック爪136a,136bは、外装ケース11の正面部11a及び背面部11bに設けられた係合突部141a,141b(図6において141aを示し、図13において141bを示す)にそれぞれ係合される。
また、ロック片135Bのロック爪136bは、ロック解除部材16の係合受部35に係合される。図10に示すように、ロック爪136bの側面は、先端に至るにつれて小さくなるように傾斜されており、一方の側面が係合受部35のガイド面37aと面接触する傾斜面137bとなっている。この傾斜面137bは、ロックレバー103の移動方向であって、圧縮コイルばね139のばね力に抗して移動する方向に対して傾斜されている。なお、ロック爪136bと同様に、ロック爪136aにも傾斜面137aが形成されている。
このロックレバー103に設けた一対のロック片135A,135Bと、ロックレバー103を付勢する圧縮コイルばね139と、外装ケース11に設けた係合突部141a,141bと、ロック解除部材16のスライド板23により、機器本体2の開口部2aを閉塞した状態の蓋体4をロックするロック機構6が構成されている。
次に、図11〜図15を参照して蓋体4の開閉操作について説明する。図11Aは蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞した状態の受信機1を示す説明図、図11Bは蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞した場合のロック片135Bとロック解除部材16との係合状態を示す説明図である。図12Aはロック解除摘み21を回動させた状態の受信機1を示す説明図、図12Bは図12Aに示す状態のロック片135Bとロック解除部材16を説明する説明図である。
図13A〜図13Cは、蓋体4のロックを解除するまでのロック片135Bの動作を説明する説明図である。図14は、蓋体4のロックが解除された状態の受信機1を示す説明図である。図15A,図15Bは、ロックが解除された蓋体4の開放動作を説明する説明図である。
図11Bに示すように、蓋体4が閉じた状態では、ロックレバー103に設けたロック片135Bのロック爪136bが、ロック解除部材16のスライド板23に設けた係合受部35に係合されている。このとき、ロック爪136bは、外装ケース11の背面部11bに設けた係合突部141bにも係合している(図13Aを参照)。これにより、蓋体4の上方への移動が係止され、蓋体4がロックされた状態となっている。
この状態において、ロック片135Aのロック爪136aは、外装ケース11の正面部11aに設けた係合突部141aに係合している(図示せず)。また、この状態において、蓋体4に取り付けたシール部材5が、その蓋体4の嵌合溝119と外装ケース11の開口部2aの内面に水密に密着している。そのため、開口部2aから外装ケース11(機器本体2)の内部に水等の液体が浸入することを防止できる。
蓋体4のロックを解除するには、まず、図11Aに示すように、ロック解除摘み21の把持片26を回動させて摘み本体25に対して略直交した状態にする。この状態では、ロック解除部材16のスライド板23がスライド移動することはなく、ロック爪136bと係合受部35は、図11Bに示す係合状態を維持している。
次に、図12Aに示すように、把持片26を摘んでロック解除摘み21を矢印R方向に回動させる。これにより、ロック解除摘み21の回動動作がクランク板22(図7Bを参照)によってスライド板23の直線動作に変換され、図13Bに示すように、スライド板23が矢印T方向に移動する。そして、スライド板23が矢印T方向に移動することにより、ロック片135Bがスライド板23によって押圧され、ロックレバー103が圧縮コイルばね139のばね力に抗して矢印T方向に移動する。その結果、ロック片135Bのロック爪136bが外装ケース11の係合突部141bから外れる。このとき、ロック片135Aのロック爪136aが、外装ケース11の係合突部141aから外れる。
図13Bに示すように、ロックレバー103が矢印T方向に移動すると、ロック片135Bの側部が内部カバー14に設けた第2の切欠き部87の当接面87aに当接する。これにより、ロックレバー103の矢印T方向への移動が係止される。一方、スライド板23は、ロック解除摘み21の回動動作によって更に矢印T方向に移動し、矢印T方向への移動が係止されたロックレバー103のロック片135Bを矢印T方向に押圧する。
この際、スライド板23を矢印T方向に移動させようとする力が、係合受部35のガイド面37aからロック爪136bの傾斜面137bに伝わる。このとき、ロックレバー103は矢印T方向への移動が係止されているため、ガイド面37aから傾斜面137bに伝わる力によって上方に移動される。そして、図12B及び図13Cに示すように、ロック爪136bが係合受部35から外れ、スライド板23の上部に乗り上がる。これにより、ロックレバー103を設けた蓋体4が、上方に持ち上げられる。
ロック爪136bが係合受部35から外れると、ロックレバー103は、圧縮コイルばね139(図10を参照)のばね力によって矢印T方向と反対側の方向に移動される。そして、ロック爪136bが係合突部141bの上部に乗り上がり、ロックレバー103が、更に上方へ移動される。その結果、図14に示すように、蓋体4は、ロックレバー103の上方への移動量だけ上方に持ち上げられ、外装ケース11の周縁(開口部2a)と蓋体4の周面部112とが離間される。これにより、使用者は、蓋体4のロックが解除されたことを確実に認識することができ、蓋体4の開放を速やかに行うことができる。
図15Aに示すような蓋体4がロックされた状態からロックを解除し、図14に示すように、蓋体4が上方に持ち上げられた状態では、蓋体4を機器本体2に回動可能に連結したスライド部材3が機器本体2内に収納されている。次に、ロックが解除された蓋体4を上方に引っ張る。これにより、蓋体4及びスライド部材3が上方に移動され、機器本体2の開口部2aが開口される。この状態において、蓋体4は、開口部2aの上方に位置している。
次に、図15B及び図3に示すように、蓋体4を外装ケース11の正面部11a側に回動させる。その結果、機器本体2の開口部2aから内部カバー14の略全体が見えるようになり、蓋体4の開放操作が完了する。
なお、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞するには、まず、蓋体4を回動させて開口部2aの上方に位置させる。次に、蓋体4を開口部2a側に押圧する。これにり、スライド部材3及び蓋体4が下方に移動され、開口部2aが蓋体4によって閉塞される。このとき、蓋体4に取り付けたシール部材5が、その蓋体4の嵌合溝119と外装ケース11の開口部2aの内面に水密に密着し、外装ケース11(機器本体2)の内部に水等の液体が浸入することを防止する。
これと同時に、蓋体4の一対のロック片135A,135Bの各ロック爪136a,136bが、外装ケース11の係合突部141a,141bに係合される。即ち、蓋体4によって開口部2aを閉塞する際、一対のロック片135A,135Bの各ロック爪136a,136bが各係合突部141a,141bに当接される。即ち、各ロック爪136a,136bの傾斜面137a,137bと各係合突部141a,141bの角部が当接される。
そのため、ロック片135A,135Bを有するロックレバー103が、蓋体4を下方に押圧する押圧力により、圧縮コイルばね139のばね力に抗して図13に示す矢印T方向に移動する。そして、ロック爪136a,136bの上部が係合突部141a,141bの下部よりも下に位置すると、ロックレバー103が圧縮コイルばね139のばね力によって付勢され、図13に示す矢印T方向と反対側の方向へ移動される。その結果、ロック片135A,135Bが係合突部141a,141bに係合され、蓋体4の上方への移動がロックされる。
次に、図16を参照して回路基板13に実装された受信回路75の構成について説明する。図16は、受信回路75の構成を示すブロック図である。図16に示すように、受信回路75は、信号処理回路150と、電源制御回路160を備えている。信号処理回路150は、GPS装置としての機能と記憶装置としての機能を有しており、これら2つの機能を電源制御部160によって切換えられる供給電源に応じて実行する。
信号処理回路150は、データ処理部151と、記憶部(メモリ)152と、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)154と、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)155と、位置情報算出部(GPS IC)156を有している。
信号処理回路150のデータ処理部151は、CPU(Central Processing Unit)等からなるマイクロコンピュータを有しており、GPS装置と記憶装置の2つの機能に関する処理及び制御を行う。このデータ処理部151には、コネクタジャックであるインターフェース(I/F)74と、発光部である3つの表示ランプ77と、蓋開閉検出部78と、記憶部152と、位置情報算出部156と、電源制御回路160の後述するスイッチ162が接続されている。
データ処理部151に接続される蓋開閉検出部78は、基板ホルダ12に設けられており、スライド部材3の位置から蓋体4の開閉状態を検出する。即ち、スライド部材3が機器本体2の開口部2aから引き出されると、スライド部材3によってスイッチが押圧され、蓋体4が開いた状態であることを検出する。なお、蓋開閉検出部78としては、上述したスイッチ等の機械的なセンサに限定されるものではなく、例えば、ホール素子等の磁気的なセンサを用いることもできる。
信号処理回路150の増幅部154には、アンテナ72が接続されており、このアンテナ72を介してGPS信号が供給される。そして、増幅部154に供給されたGPS信号は、フィルタ処理部155を介して位置情報算出部156に供給される。位置情報算出部156は、供給されたGPS信号に基づいて受信機1の位置情報を算出する。I/F74は、パーソナルコンピュータ等の外部機器と受信機1を電気的に接続するための端子であり、このI/F74を介して受信機1の回路基板13と外部機器間でデータ(情報)の入出力が行われる。
電源制御回路160は、スイッチ162と、電圧制御部(DCDC)163と、電圧制御部(REG)164を有している。電源制御回路160の電圧制御部(DCDC)163は、スイッチ162を介してバッテリとしての電源部161に接続されている。この電圧制御部(DCDC)163は、電源部161から供給される入力電圧を予め設定された所定の電圧に変換して信号処理回路150に入力する。電圧制御部(REG)164は、I/F74に接続されており、外部機器から供給される入力電圧を予め設定された所定の電圧に変換して信号処理回路150に入力する。
信号処理回路150のデータ処理部151は、外部機器から電力が供給されたことを検出すると、スイッチ162を制御して電源部161による電力の供給を遮断する。そして、外部機器からの電力の供給が停止されると、スイッチ162を制御して電源部161による電力の供給を再開させる。この電源部161のオン・オフは、電源ボタン104の操作によって実行される。
外部機器から電圧制御部(REG)164を介して信号処理回路150へ電力が供給される場合には、アンテナ72、増幅部154、フィルタ処理部155、位置情報算出部156における各処理が停止され、信号処理回路150が記憶装置として動作する。即ち、信号処理回路150は、外部機器による記憶部152へのアクセスを許容し、これにより、記憶部152と外部機器間でデータ(情報)の入出力が可能となる。
信号処理回路150が記憶装置として動作する場合、データ処理部151は、信号処理回路150が実行する各処理の動作周波数を16MHzとして設定する。具体的には、外部機器から記憶部152へのデータ記録及び/又は読取り処理、I/F74を介するデータ転送処理等を16MHzの動作周波数に基づく処理として実行する。
一方、電源部161から電圧制御部(DCDC)163を介して信号処理回路150へ電力が供給される場合には、アンテナ72、増幅部154、フィルタ処理部155、位置情報算出部156における各処理が実行され、信号処理回路150がGPS装置として動作する。即ち、信号処理回路150は、衛星から供給されるGPS信号に基づいて受信機1の位置情報を取得し、取得した位置情報を記憶部152に格納する。この場合、データ処理部151は、信号処理回路150が実行する各処理の動作周波数を4MHzとして設定する。
本実施の形態では、蓋開閉検出部78によって蓋体4の開閉状態を検出し、1つの表示ランプ77で機器本体2の2種類の動作状態を表示するように構成している。即ち、1つの表示ランプ77を、蓋体4が閉まっている状態では、円柱型電池201の残量を表示するランプとして使用し、蓋体4が開いた状態では、受信機1がケーブルを介して外部機器と接続されたことを表示するランプとして使用している。これにより、ランプ(発光部)の数よりも表示の種類を多くすることができ、機器本体2の小型化及びコストダウンを図ることができる。
また、蓋開閉検出部78によって蓋体4の開閉状態を検出することにより、蓋体4が開いた状態と閉まった状態で受信機1の位置情報を記憶部152に記録する頻度を変更することもできる。例えば、データ処理部151は、蓋体4が開いていると、自動車や列車等で移動している状態である判断し、蓋体4が閉まっている場合よりも短い間隔で受信機1の位置情報を記憶部152に記録する。これにより、自動車や列車等による高速移動時にも位置情報を細かく記録しておくことができる。
次に、図17を参照して信号処理回路150がGPS装置として動作する場合の処理について説明する。図17は、受信機1がGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する状態を示す説明図である。図17に示すように、受信機1のアンテナ72は、宇宙空間において3つのGPS衛星301,302,303からそれぞれ送信されるGPS信号を受信し、受信機1の地球上における緯度、経度及び受信時刻を取得する。なお、4つのGPS衛星からGPS信号を受信できた場合には、緯度、経度及び受信時刻に加えて高度座標も取得できる。
3つのGPS衛星301,302,303からそれぞれ送信されるGPS信号には、宇宙空間におけるGPS衛星301,302,303の位置を表す位置情報及び時間情報を有する航法メッセージが含まれている。この航法メッセージに基づいて、信号処理回路150の位置情報算出部156が受信機1の位置情報を割り出す。即ち、位置情報算出部156は、位置が確認された少なくとも3つのGPS衛星301,302,303から供給される航法メッセージに基づいて三角測量法を適用し、受信機1の2次元的な位置と時間(x,y,t)を算出する。
三角測量法を適用して受信機1の2次元的な位置と時間を算出するには、まず、少なくとも3つのGPS衛星301,302,303から航法メッセージを含むGPS信号を受信し、各GPS衛星301,302,303の位置を確認する。次に、受信機1から各GPS衛星301,302,303までの距離を算出し、地球の中心に対する受信機1の現在の位置を三角測量法によって算出する。このようにして算出された受信機1の位置情報は、時間情報に対応付けられたGPS記録データとして記憶部152(図16を参照)に記憶される。
次に、図18を参照して信号処理回路150が記憶装置として動作する場合について説明する。図18は、受信機1がケーブル305を介して外部機器の一具体例を示すパーソナルコンピュータ304に電気的に接続された状態の説明図である。図18に示すように、受信機1とパーソナルコンピュータ304が電気的に接続されると、受信機1の記憶部152がパーソナルコンピュータ304によってアクセス可能なメモリ領域として利用可能となる。
ここで図19を参照して、受信機1の記憶部152をパーソナルコンピュータ304によりアクセス可能なメモリ領域として利用する場合の利用例について説明する。図19は、パーソナルコンピュータ304の画像データに対する受信機1の位置情報の付加を説明する説明図である。図19に示すように、パーソナルコンピュータ304の記憶部(ハードディスク)には、図示しないデジタルスチルカメラによって撮像された画像データ(a)及び画像データ(b)が格納されている。これら画像データ(a),(b)には、撮影した日時の情報が含まれている。
このような画像データ(a),(b)を格納したパーソナルコンピュータ304によって所定のアプリケーションを実行すると、受信機1の記憶部152に格納されたGPS記録データを読み出す。GPS記録データは、位置情報(緯度、経度)とその取得日時が対応付けられたデータである。そして、パーソナルコンピュータ304の画像データ(a),(b)における日時情報に最も近い取得日時を持つGPS記録データをそれぞれ選択し、各画像データ(a),(b)の撮影位置情報として記憶部(ハードディスク)に記憶する。これにより、画像データ(a),(b)を、属性情報として撮影日時情報と撮影位置情報を有するデータにすることができる。
次に、図20〜図22を参照して、本発明の電子機器の一具体例を示す受信機の第2の実施の形態について説明する。図20は受信機の第2の実施の形態を背面側から見た外観斜視図、図21Aは機器本体の内部を背面側から見た説明図、図21Bは機器本体の内部を正面側から見た説明図、図22は受信機の縦断面を示す説明図である。
図20〜図22に示す受信機181は、前述した第1の実施の形態の受信機1と同様な構成を有しており、異なるところは、ロック機構182のみである。そのため、ここでは、ロック機構182を説明し、第1の実施の形態の受信機1と同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図20及び図21A,図21Bに示すように、受信機181のロック機構182は、蓋体4に設けられた一対の爪係合部184A,184Bと、一対のロック解除凸部185A,185Bと、基板ホルダ12に取り付けられたロック片187等から構成されている。蓋体4の一対の爪係合部184A,184Bは、嵌合溝119の2つの長辺にそれぞれ連続して下方に突出する突出片119a,119bに設けられており、横長の角穴として形成されている。これら一対の爪係合部184A,184Bには、ロック片187の後述するロック爪188a,188bが係合される。
蓋体4の一対のロック解除凸部185A,185Bは、蓋体4の周面部112において、一対の爪係合部184A,184Bと対応する位置に設けられている。これら一対のロック解除凸部185A,185Bは、内側に変位するように撓み変形可能に形成されている。図22に示すように、一対のロック解除凸部185A,185Bの内面は、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞した状態で、ロック片187にそれぞれ当接される。
ロック片187は、略U字状に加工された部材からなり、外装ケース11の正面部11aに対向される正面片187aと、背面部11bに対向される背面片187bと、これら正面片187a及び背面片187bを連結する円弧状の底面片187cを有している。ロック片187の正面片187a及び背面片187bは、それぞれ外装ケース11の前後方向に撓み変形可能に形成されている。正面片187aには、蓋体4の爪係合部184Aに係合するロック爪188aが設けられており、背面片187bには、蓋体4の爪係合部184Bに係合するロック爪188bが設けられている。
このような構成を有する受信機181では、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞すると、ロック片187のロック爪188a,188bが蓋体4の一対の爪係合部184A,184Bに係合し、蓋体4の上方への移動をロックする。この状態において、蓋体4に取り付けたシール部材5は、図22に示すように、蓋体4の嵌合溝119と外装ケース11の開口部2aの内面に水密に密着している。そのため、開口部2aから外装ケース11(機器本体2)の内部に水等の液体が浸入することを防止できる。
蓋体4のロックを解除するには、一対のロック解除凸部185A,185Bをそれぞれ押圧する。これにより、一対のロック解除凸部185A,185Bが内側に撓み変形し、ロック片187の正面片187a及び背面片187bを押圧する。そして、ロック片187の正面片187a及び背面片187bは、一対のロック解除凸部185A,185Bによって押圧されることにより撓み変形する。その結果、正面片187a及び背面片187bに設けたロック爪188a,188bが、蓋体4の一対の爪係合部184A,184Bから外れ、蓋体4に対するロックが解除される。その後の蓋体4の開放操作は、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
次に、図23及び図24を参照して、本発明の電子機器の一具体例を示す受信機の第3の実施の形態について説明する。図23は受信機の第3の実施の形態を正面側から見た外観斜視図、図24は受信機の第3の実施の形態に係るロック解除部材を示す説明図である。
図23及び図24に示す受信機191は、前述した第1の実施の形態の受信機1と同様な構成を有しており、異なるところは、ロック解除部材192のみである。そのため、ここでは、ロック解除部材192を説明し、第1の実施の形態の受信機1と同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図23及び図24に示すように、受信機191のロック解除部材192は、蓋体4に設けられたスライドボタン194と、このスライドボタン194の直線動作を回動動作に変換する第1のクランク板195と、この第1のクランク板195の回動動作をロックレバー103の直線動作に変換する第2のクランク板196等から構成されている。
スライドボタン194は、蓋体4の上面部111から突出され、横方向にスライド可能となっている。このスライドボタン194の上面には、複数の滑り止め用突条部194aが設けられている。また、スライドボタン194の下面には、円弧状に形成された係合溝(図示せず)が設けられており、この係合溝に第1のクランク板195の後述する係合ピンが係合される。
第1のクランク板195は、円板状に形成された上部板195aと、この上部板195aの略中心に連続される軸部195bを有している。第1のクランク板195の上部板195aには、スライドボタン194の係合溝に係合される係合ピン(図示せず)が設けられている。スライドボタン194がスライドすると、第1のクランク板195の係合ピンが円弧状の係合溝に沿って変位し、これにより、第1のクランク板195が回動される。
第1のクランク板195の軸部195bは、蓋体4の上面部111を貫通する。この軸部195bと蓋体4の上面部111との間には、Oリング(シール部材)198が装着されている。このOリング198は、蓋体4の上面部111と軸部195bとの間を水密にシールし、蓋体4の内部に液体が浸入することを防止している。
第2のクランク板196は、略円形の板体からなり、第1のクランク板195の軸部195bが固定されている。この第2のクランク板196には、ロックレバー103に設けられた係合突起103aと係合する係合溝196aを有している。第2のクランク板196は、第1のクランク板195と一体的に回動する。その際、係合溝196aに係合したロックレバー103の係合突起103aが変位し、ロックレバー103がスライドボタン194のスライドと同時に矢印T方向に移動される。
このような構成を有する受信機191では、第1の実施の形態の受信機1と同様に、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞すると、蓋体4がロックされる。即ち、蓋体4のロックレバー103に設けた一対のロック片135A,135Bの各ロック爪136a,136bが、外装ケース11の係合突部141a,141bにそれぞれ係合し、蓋体4の上方への移動がロックされる。この状態において、蓋体4に取り付けたシール部材5が、その蓋体4の嵌合溝119と外装ケース11の開口部2aの内面に水密に密着している。そのため、開口部2aから外装ケース11(機器本体2)の内部に水等の液体が浸入することを防止できる。
蓋体4のロックを解除するには、スライドボタン194をスライドさせる。これにより、第1のクランク板195及び第2のクランク板196が回動し、第2のクランク板196の係合溝196aに係合されたロックレバー103の係合突起103aが変位し、ロックレバー103が矢印T方向に移動される。その結果、一対のロック片135A,135Bの各ロック爪136a,136bが、外装ケース11の係合突部141a,141bから外れ、蓋体4に対するロックが解除される。その後の蓋体4の開放操作は、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明した本発明の電子機器の一具体例を示す受信機の第1〜第3の実施の形態によれば、蓋体4の蓋本体101を硬質の合成樹脂により形成したが、本発明に係る蓋本体としては、軟質の合成樹脂やゴム材等の軟質材により形成することもできる。この場合、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞した状態で、蓋本体の周面部112に設けた嵌合溝119と外装ケース11の開口部2aの内面が水密に密着するように構成する。これにより、シール部材5を省略することができ、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
また、蓋本体をゴム等の軟質材によって形成することにより、受信機1を横にして載置した場合に、蓋本体が受信機1の滑り止めの役割を兼ねることができる。例えば、受信機1を移動中の自動車のダッシュボード等に載置して位置情報を取得する場合であっても、その受信機1をアンテナ72の受信感度がよい方向に向けて安定した状態で載置することができ、確実に位置情報を得ることができる。
また、受信機1の第1〜第3の実施の形態では、スライド部材3が機器本体2の基板ホルダ12に摺動可能に支持される構成としたが、本発明に係るスライド部材3としては、機器本体2の外装ケース11に摺動可能に支持される構成としてもよい。また、受信機1の第1〜第3の実施の形態では、蓋体4で機器本体2の開口部2aを閉塞することにより、電池収納室43やコネクタジャック74の開口を水密に覆う構成としたが、記録媒体収納室や電源用コネクタジャック等の開口を覆う構成とすることもできる。
以上説明したように、本発明の水密構造を有する電子機器によれば、一面全体を開口する開口部を有する機器本体とその機器本体の開口部を水密に閉塞する蓋体とを、機器本体の開口部を貫通するスライド部材によって回動可能に連結した。そのため、蓋体によって機器本体の開口部を閉じた場合に、スライド部材を機器本体の内部に収納することができ、機器本体の外面からヒンジ部分が突出しない水密構造を有する電子機器を実現することができる。
しかも、本発明の水密構造を有する電子機器によれば、機器本体の開口部に対して蓋体を略垂直に移動させて、その開口部を閉塞するため、機器本体と蓋体との間をシールするシール部材を均一に潰すことができる。その結果、開口部から機器本体の内部に水等の液体が浸入することを確実に防止することができる。また、機器本体の開口部を閉塞した蓋体をロックするロック機構を設けたため、開口部を閉塞した蓋体が振動等によって開いてしまうことを防止することができる。
更に、ロック機構は、蓋体に設けたロック片と、機器本体に設けられると共にロック片係合する係合部と、ロック片を押圧してロック片を係合部から外すロック解除部を有し、ロック解除部が係合部との係合が外れたロック片を押し上げる構成とした。これにより、蓋体のロックを解除した際に、その蓋体を所定の距離だけ持ち上げることができる。その結果、使用者は、蓋体のロックが解除されたことを確実に認識することができ、蓋体の開放を速やかに行うことができる。
また、蓋体のロックが不十分の際には、蓋体が持ち上げられた状態となって所定の位置にないため、使用者は、蓋体がロックされていないことを容易に認識することができる。したがって、蓋体がロックされていない状態で電子機器を使用してしまうことを未然に防ぐことができ、機器本体内に水等の液体が浸入してしまうことを防止することができる。
また、蓋体にストラップを取り付けるフック部を設けたため、電子機器を吊り下げて使用することができる。そして、電子機器を吊り下げて使用した場合であっても、ロック機構によって蓋体をロックするため、機器本体の自重によって蓋体が開いてしまうことを防止することができる。
また、電子機器が受信機である場合には、アンテナが配置される側(正面部側)が外側に向いた状態で吊り下げられる。本発明の水密構造を有する電子機器によれば、蓋体の上面を機器本体の背面側に向かって傾斜させる構成としたため、電子機器の一具体例を示す受信機をズボン等に吊り下げて使用する際に、蓋体の上面を使用者から見易くすることができる。その結果、使用者は、蓋体の上面に設けた電源ボタン表示部を簡単に見ることができ、受信機の動作状態等を容易に確認することができる。
本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施の形態においては、電子機器として受信機を適用した例について説明したが、撮像装置、携帯電話端末、携帯型音楽再生装置その他の電子機器にも適用できるものである。
本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態を正面側から見た外観斜視図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態を背面側から見た外観斜視図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態の蓋体を開放した状態の斜視図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態の平面図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態の右側面図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態の分解斜視図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係るロック解除部材を説明するものであり、図7Aは外側から見た説明図、図7Bは内側から見た説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係る基板ホルダを外装ケースの正面部側から見た説明図である。 図8に示すA−A線部分の断面図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係る蓋体の分解斜視図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係る蓋体の開放操作を説明するものであり、図11Aは蓋体で機器本体の開口部を閉塞した状態からロック摘みの把持片を立ち上げた状態の説明図、図11Bは蓋体で機器本体の開口部を閉塞した状態のロック片とロック解除部材との係合状態を示す説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係る蓋体の開放操作を説明するものであり、図12Aはロック摘みを回動させた状態の説明図、図12Bはロック摘みを回動させたときのロック片とロック解除部材との係合状態を示す説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態において蓋体のロックを解除するまでのロック片の動作を説明するものであり、図13Aはロック摘みを回動させる前の状態の説明図、図13Bはロック摘みの回動動作の途中の状態の説明図、図13Cはロック摘みの回動動作が終了した状態の説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態において蓋体のロックを解除した状態の説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係る蓋体の開放動作を説明するものであり、図15Aは蓋体で機器本体の開口部を閉塞した状態の説明図、図15Bは蓋体4を開放した状態の説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係る受信回路の構成を表すブロック図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態がGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する状態説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態に係る蓋体を開放し、外部機器に電気的に接続した状態の説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第1の実施の形態で取得した位置情報を外部機器の画像データに付加した状態の説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第2の実施の形態を背面側から見た外観斜視図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第2の実施の形態のロック機構を説明するものであり、図21Aは機器本体の内部を背面側から見た説明図、図21Bは機器本体の内部を正面側から見た説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第2の実施の形態を縦断面を表す説明図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第3の実施の形態を正面側から見た外観斜視図である。 本発明の水密構造を有する電子機器の一具体例を示す受信機の第3の実施の形態のロック解除部材を説明する説明図である。
符号の説明
1,181,191…受信機(電子機器)、 2…機器本体、 2a…開口部、 3…スライド部材、 4…蓋体、 5…シール部材、 6,182…ロック機構、 11…外装ケース、 12…基板ホルダ、 13…回路基板、 14…内部カバー、 16,192…ロック解除部材、 21…ロック解除摘み、 22…クランク板、 23…スライド板(ロック解除部)、 35…係合凹部、 37a…ガイド面、 43…電池収納室、 54A,54B…ガイドレール、 55…制限突部、 72…アンテナ、 74…コネクタジャック、 75…受信回路、 81…カバー本体、 82…電池蓋、 86…第1の切欠き部、 87…第2の切欠き部、 87a…当接面、 101…蓋本体、 102…底面板、 103…ロックレバー、 111…上面部、 112…周面部、 119…嵌合溝、 135A,135B,187…ロック片、 136a,136b,188a,188b…ロック爪、 137a,137b…傾斜面、 184A,184B…爪係合部、 185A,185B…ロック解除凸部、 194…スライドボタン、 195…第1のクランク板、 196…第2のクランク板

Claims (7)

  1. 一面全体を開口する開口部が設けられた機器本体と、
    前記機器本体の内部に摺動可能に取り付けられ、摺動することにより前記開口部を貫通するスライド部材と、
    前記スライド部材に回動可能に支持されると共に前記開口部を開閉する蓋体と、
    前記蓋体によって前記開口部を閉じた場合に、前記機器本体と前記蓋体との間を水密にシールするシール部材と、
    前記開口部を閉じた状態の前記蓋体をロックするロック機構と、を備えたこと
    を特徴とする水密構造を有する電子機器。
  2. 前記ロック機構は、
    前記蓋体に摺動可能に取り付けられたロック片と、
    前記機器本体に設けられると共に、前記蓋体により前記開口部を閉じた状態で前記ロック片が係合される係合部と、
    前記ロック片を前記係合部と係合する位置に付勢する付勢部材と、
    前記ロック片を前記付勢部材の付勢力に抗して押圧し、前記ロック片と前記係合部との係合を外すロック解除部と、を有すること
    を特徴とする請求項1記載の水密構造を有する電子機器。
  3. 前記ロック片に当該ロック片の移動方向に傾斜する傾斜面を設けると共に、前記ロック解除部に前記傾斜面と面接触して係合するガイド面を設け、
    前記ロック解除部は、前記係合部との係合が外れた前記ロック片を押し上げて前記蓋体を開く方向に持ち上げること
    を特徴とする請求項2記載の水密構造を有する電子機器。
  4. 前記蓋体は、ストラップが取り付けられるフック部を有し、
    前記ストラップによって衣服に吊り下げられた場合に、前記機器本体の背面が体側に向くようにして使用されること
    を特徴とする請求項1記載の水密構造を有する電子機器。
  5. 前記蓋体の上面を背面側に至るにつれて低くなるような傾斜面に形成し、
    前記蓋体の上面に、前記機器本体に設けられた光源からの光によって当該機器本体の動作状態を表示する表示部を設けたこと
    を特徴とする請求項4記載の水密構造を有する電子機器。
  6. 前記機器本体は、
    正面の内側に配置されると共にGPS衛星からの電波を受信するアンテナと、
    前記アンテナに接続される受信回路を搭載した回路基板と、
    前記受信回路に電力を供給する電池が収納されると共に前記開口部に連通される電池収納室と、を有すること
    を特徴とする請求項5記載の水密構造を有する電子機器。
  7. 一面全体を開口する開口部が設けられた機器本体と、
    前記機器本体の内部に摺動可能に取り付けられ、摺動することにより前記開口部を貫通するスライドイ部材と、
    前記スライド部材に回動可能に支持されると共に前記開口部を開閉する蓋体と、
    前記開口部を閉じた状態の前記蓋体をロックするロック機構と、を備え、
    前記蓋体を軟質材によって形成し、当該蓋体によって前記開口部を閉じた場合に前記機器本体と前記蓋体とを水密に密着させること
    を特徴とする水密構造を有する電子機器。
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