JP2009105067A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子

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Abstract

【課題】 色純度の高いナローバンド発光をし、長寿命である有機EL素子を提供する。
【解決手段】 陽極と、少なくとも第一ホスト材料と第一ドーパントからなる第一発光層と、少なくとも第二ホスト材料と第二ドーパントからなる第二発光層と、陰極と、をこの順序に含み、前記第一ホスト材料のエネルギーギャップEgh1、前記第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1、前記第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2及び前記第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2が下記式を満たすことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
gh1>Egd
gh2>Egd
gd1>Egd2>2.7eV
【選択図】 図2

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子に関し、詳しくは発光層が二層構造の有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
電界発光を利用したエレクトロルミネッセンス素子(以下、エレクトロルミネッセンスを「EL」と略記する。)は、自己発光のため視認性が高く、かつ完全固体素子であるため、耐衝撃性に優れる等の特長を有することから、各種表示装置における発光素子としての利用が注目されている。
このEL素子には、発光材料に無機化合物を用いてなる無機EL素子と、有機化合物を用いてなる有機EL素子とがあり、このうち特に有機EL素子は、印加電圧を大幅に低くし得る上に、フルカラー化が容易であって、消費電力が小さく、面発光が可能であることから、次世代の発光素子として開発がなされている。
有機EL素子の構成については、図3に示すように、陽極/発光層/陰極の構成を基本とする。
この有機EL素子10は、陽極12と陰極13からなる一対の電極の間に発光層14を狭持している。発光層14は通常複数の層を積層したものである。この素子10は、両電極12,13間に電界が印加されると、陰極13側から電子が注入され、陽極12側から正孔が注入される。そして、電子と正孔が発光層14において再結合し、励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際にエネルギーを光として放出する。
図4は、図3の有機EL素子のエネルギーダイアグラムを示す。図4において、発光層14のエネルギーレベルである価電子レベルEV0(HOMO)と伝導レベルEC0(LUMO)が示されている。陽極12側から正孔が入り、陰極13側から電子が入り、これら正孔と電子が発光層14内で結合して発光する。
上記の構成を基礎とし、これに正孔注入・輸送層や電子注入層を適宜設けたもの、例えば、陽極/正孔注入・輸送層/発光層/陰極や、陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入層/陰極の構成のものが知られている。
ここで、発光層は以下の機能を併せ持つものである。
(i) 注入機能;電界印加時に陽極又は正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極又は電子注入層より電子を注入することができる機能
(ii) 輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能
(iii) 発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能
また、正孔注入・輸送層は、陽極より正孔を注入し、有機発光層へこれを輸送する機能を有し、さらに、正孔注入層/正孔輸送層と別々に作製することもある。電子注入層は陰極より電子を注入し、有機発光層へこれを輸送する機能を有する。
発光層での発光をより強くするため、蛍光分子(ドーパント)を微量添加する技術が知られている。
図5は、ドーパントが添加された有機EL素子のエネルギーダイアグラムを示す。この図において、EChはホストの伝導レベル、EVhはホストの価電子レベル、ECdはドーパントの伝導レベル、EVdはドーパントの価電子レベルを示す。また、Eghはホストのエネルギーギャップ(EChとEVhの差)、Egdはドーパントのエネルギーギャップ(ECdとEVdの差)を示す。
ドーパントは、励起したホストのエネルギーを効率よく受け取り発光効率を高める。
有機EL素子の発光を多色化する方法としては、大きく分けて以下の3種類の方法がある。
(1) 有機EL素子から放出される白色発光を、赤色、緑色及び青色の三種類のカラーフィルターを用いて三色の光に分けて取り出す方法
(2) 青色EL素子から放出される青色発光を、発光層の光取り出し側に設けた蛍光層により、青色光を色変換し多色化する方法
(3) 青色、赤色、緑色の発光層を同一の基板上に並置して多色化する方法
これらの方法において、高輝度かつ長寿命の有機EL素子が求められている。例えば、(1)や(2)の方法では、青緑色系や白色のブロードバンド(幅広いスペクトル)発光を行う有機EL素子で、初期輝度数百nitに対し、数万時間以上の半減寿命を有する有機EL素子が切望されている。
このような要望に対し、種々の素子構成が検討されている。
その中のひとつの方法として、有機発光層を多層化することにより白色又はブロードバンド発光を得る方法が以下のように提案されている。
(a) 有機発光層を二層構造にして、陽極側の第一発光層をアルミ錯体化合物からなる青色の発光層とし、陰極側の第二発光層を赤色蛍光性物質を含有するアルミ錯体化合物からなる赤色の発光層として白色光を取り出す方法(例えば、特許文献1参照。)
(b) 有機発光層を二層構造にして、陽極側の第一発光層をジスチリルアリーレン系化合物からなる青色の発光層とし、陰極側の第二発光層を緑色発光するアルミ錯体化合物に赤色蛍光性物質を添加した発光層として白色光を取り出す方法(例えば、特許文献2参照。)
(c) アルミ錯体からなる電子輸送性の化合物とジアミン化合物からなる正孔輸送性の化合物との混合層からなる発光層に、ドーパントとしてクマリン及びルブレンを含有させて、緑色成分及び橙色成分を有する発光を得る方法(例えば、特許文献3参照。)
(d) ジスチリルアリーレン系化合物からなるホスト材料に、二種以上の色系統の異なる蛍光性物質をドーピングすることにより二層の発光層を形成する方法(例えば、特許文献4参照。)
これらの従来技術は、複数種類のドーパントを同等に発光させてブロードバンド発光又は白色を得ようとする方法であり、有機EL素子から発光される光は様々な波長を混合したものである。
しかし、多層積層構成の有機EL素子において、色純度の高いナローバンド(幅の狭いスペクトル)発光であって寿命の長い有機EL素子は知られていない。
欧州特許第0643549号明細書 米国特許第5503910号明細書 国際公開第98/08360号パンフレット 特開平12−68057号公報
本発明は上記課題に鑑み、色純度の高いナローバンド発光をし、長寿命である有機EL素子を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明者は、少なくとも二層の発光層を有する有機EL素子において、第二発光層の発光を抑えること又は二層の発光層が一定の関係を満たした場合に、色純度及び/又は素子の寿命を向上できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の第一の態様によれば、陽極と、少なくとも第一ホスト材料と第一ドーパントからなる第一発光層と、少なくとも第二ホスト材料と第二ドーパントからなる第二発光層と、陰極と、をこの順序に含み、第一ホスト材料のエネルギーギャップEgh1、第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1、第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2及び第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2が下記式を満たし、かつ、第一発光層に由来する発光スペクトルの発光極大波長の発光強度I1及び第二発光層に由来する発光スペクトルの発光極大波長の発光強度I2が下記式を満たすことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
gh1>Egd
gh2>Egd
gd1>Egd
I1>3.5×I2
本発明の第二の態様によれば、陽極と、少なくとも第一ホスト材料と第一ドーパントからなる第一発光層と、少なくとも第二ホスト材料と第二ドーパントからなる第二発光層と、陰極と、をこの順序に含み、第一ホスト材料のエネルギーギャップEgh1、第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1、第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2及び第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2が下記式を満たすことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
gh1>Egd
gh2>Egd
gd1>Egd2>2.7eV
本発明によれば、色純度の高いナローバンド発光をし、長寿命である有機EL素子を提供することができる。
本発明の有機EL素子の概略断面図である。 本発明の有機EL素子のエネルギーダイアグラムである。 一般的な有機EL素子の概略断面図である。 有機EL素子のエネルギーダイアグラムである。 ドーパントが添加された有機EL素子のエネルギーダイアグラムである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の第一の有機EL素子は、陽極と、少なくとも第一ホスト材料と第一ドーパントからなる第一発光層と、少なくとも第二ホスト材料と第二ドーパントからなる第二発光層と、陰極と、をこの順序に含み、第一ホスト材料のエネルギーギャップEgh1、第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1、第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2及び第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2が下記式を満たし、かつ、第一発光層に由来する発光スペクトルの発光極大波長の発光強度I1及び第二発光層に由来する発光スペクトルの発光極大波長の発光強度I2が下記式を満たす。
gh1>Egd
gh2>Egd
gd1>Egd
I1>3.5×I2
図1は、本発明の有機EL素子の概略断面図である。
有機EL素子1は、少なくとも、陽極2、第一発光層3、第二発光層4、陰極5を有し、これらはこの順に積層されている。
図2は、有機EL素子1のエネルギーダイアグラムである。
このエネルギーダイアグラムには、陽極2、第一発光層3、第二発光層4及び陰極5のエネルギーレベルが示されている。また、第一ホスト材料のエネルギーギャップEgh1、第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1、第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2及び第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2が示されている。
ここでエネルギーギャップとは、有機EL材料の価電子レベルと伝導レベルのエネルギー差に相当するものであり、通常その材料の光吸収スペクトルにおける吸収端から求められる。
図2に示すように、本発明では、第一ドーパントと、第二ドーパントをそれぞれ異なる発光層3,4にドーピングし、発光層を二層構成とすることで、エネルギーギャップが大きいドーパントを含む第一発光層3を主に発光させる構成にしている。
通常、一層の発光層中に二種類のドーパントを含有させた場合、それらのドーパント間の距離が近いためエネルギー移動が起こりやすく、二種類のドーパントがそれぞれ発光するか、若しくはエネルギーギャップが小さい方のドーパントのみが発光するのが普通である。エネルギーギャップが大きいドーパントのみを発光させることはきわめて困難である。
しかしながら、発光層を二層構造にするだけでは、従来技術の例から判るように、第一発光層3、第二発光層4がともに発光するため、色純度が高くなるナローバンド発光は得られない。
この原因の一つとしては、正孔と電子の再結合が起こる位置の問題がある。発光層に注入された正孔は電子との再結合により、陰極5側に進むにつれて濃度が減少していくが、一部は陰極5の近くまで達していると考えられている。このため、陰極5側付近にも再結合領域が存在し、第一発光層3(陽極2側にある発光層)及び第二発光層4(陰極5側にある発光層)がともに発光する原因となっている。
そこで、本発明においては、色純度を低下させる原因である、エネルギーギャップの小さいドーパントを含む発光層の発光を抑制する方法として、再結合確率が高い陽極2側に第一発光層3を設け、再結合確率が低い陰極5側に第二発光層4を設ける構造としてある。これにより、第一発光層3を主に発光させ、第二発光層4の発光を十分小さくなるようにできる。
さらに本発明においては、第二発光層4と陰極5の間に電子注入層を設け、この電子注入層の、電界強度(E)が1×10〜10V/cmの電界領域における電子移動度が、10−4cm/(V・秒)以上であることが好ましい。
このような電子移動度の電子注入層を設けることで、発光領域をより安定して第一発光層3内に設定することができる。従って、第一発光層3をより選択的に発光させることができるため、より色純度の良いナローバンド発光を得ることができ、かつ、顕著に長寿命化できる。
尚、電子移動度の測定法としては、Time of flight法(有機膜内の電荷の走行時間の測定から算出する方法)や、空間制限電流の電圧特性から算出する方法等がある[Electronic Process in Organic Crystals(M.Pope,C.E.Swenberg)、Organic Molecular Solids(W.Jones)参照]。
本明細書においては、Time of flight法により算出している。具体的には、ITO/有機層(電子注入層等)/Alの構成としたものについて、光照射により生じる過渡電流の時間特性(過渡特性時間)を測定し、以下の式により電子移動度を算出している。
電子移動度=(有機層厚)/(過渡特性時間・電界強度)
一般に、エネルギーギャップの大きい材料はエネルギーギャップが小さい材料と比較して、半減寿命が長い材料が少なく、材料選定に困難を伴うが、この構成にすることにより、第二発光層は発光にほとんど寄与しないにもかかわらず、有機EL素子の寿命を伸ばすことができる。
この有機EL素子1において、第一ホスト材料のエネルギーギャップ(Egh1)は、第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1より大きい。即ち、Egh1>Egd1の関係を満たす。
第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1は、2.7eVより大きいことが好ましい。一般に、エネルギーギャップが大きいドーパントは、小さいドーパントに比べて有機EL素子の半減寿命が短いものが多い。従って、フルカラーで用いる純青色の有機EL素子は、特に長寿命化が困難であったが、本発明は上記の構成を採ることにより極めて長寿命な純青色発光が得られる。
第二発光層は、少なくとも第二ホスト材料と第二ドーパントを含んでいる。
第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2は、第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2より大きい。即ち、Egh2>Egd2の関係を満たす。
第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1は、第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2より大きいこと、即ち、Egd1>Egd2の関係を満たす。
また、第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2は2.7eVより大きいこと、即ち、Egd2>2.7eVの関係を満たすことが好ましい。これにより、フルカラー用の色純度が高い青色発光の有機EL素子を作製できる。
この有機EL素子は、第一発光層に由来する光の発光スペクトルの発光極大波長の発光強度I1と、第二発光層に由来する光の発光スペクトルの発光極大波長の発光強度I2が、I1>3.5×I2の関係を満たす。この関係を満たすことにより、色純度の良いナローバンド発光を得ることができる。好ましくはI1>5×I2、さらに好ましくはI1>10×I2である。特に好ましくは、第二発光層からの発光強度I2が0である。
このように、第二発光層の発光が有機EL素子全体の発光に対し、ほとんど寄与しない場合でも、有機EL素子の寿命を長寿命化できる。
一般にエネルギーギャップが小さい材料程、長寿命な材料が多く、材料の選定が容易である。従って、ブロードバンド発光や白色発光用のEL素子は長寿命素子構成を見出すことが比較的容易だった。
しかし、ナローバンド発光、特に青色発光は、長寿命な材料系を選定することが困難であり、特にフルカラー用途に適した純青色発光材料はこれまでほとんど報告されていなかった。本発明はこれまで知られていた純青色発光材料を長寿命化する技術である。つまり、長寿命であることが知られている材料をあえて、発光層に隣接させて用い、しかもそこからの発光を極力制限することにより、EL素子の長寿命化を行う技術である。
本発明の第二の有機EL素子は、陽極と、少なくとも第一ホスト材料と第一ドーパントからなる第一発光層と、少なくとも第二ホスト材料と第二ドーパントからなる第二発光層と、陰極と、をこの順序に含み、第一ホスト材料のエネルギーギャップEgh1、第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1、第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2及び第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2が下記式を満たす。
gh1>Egd
gh2>Egd
gd1>Egd2>2.7eV
即ち、基本的な構成については、上記で説明した有機EL素子と同様である。
この有機EL素子は、Egd1>Egd2>2.7eVの関係を満たす。この関係を満たすため、上記の有機EL素子とは異なり、第一発光層及び第二発光層がともに発光しても、どちらも青色発光するため、色純度の高い青色発光を得ることが可能である。
しかも、このような素子構成にすることにより、第一の発明と同様に有機EL素子の長寿命化が可能である。
第一発光層と第二発光層に用いられるホスト材料は、それぞれ長寿命な発光材料として公知のものを用いることが可能であるが、一般式[1]で示される材料を発光材料のホスト材料として用いることが好ましい。
Figure 2009105067
[式中、Arは核炭素数6〜50の芳香族環であり、Xは置換基である。
mは1〜5の整数、nは0〜6の整数である。m≧2の時、Arはそれぞれ同じでも異なっていても良い。n≧2の時、Xはそれぞれ同じでも異なっていても良い。]
Arとして具体的には、フェニル環、ナフチル環、アントラセン環、ビフェニレン環、アズレン環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナントレン環、フルオランテン環、アセフェナンスリレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ペンタセン環、テトラフェニレン環、ヘキサフェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、コロネン環、トリナフチレン環等が挙げられる。
好ましくはフェニル環、ナフチル環、アントラセン環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナントレン環、フルオランテン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ペリレン環、トリナフチレン環等が挙げられる。
さらに好ましくはフェニル環、ナフチル環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環、フルオランテン環、ピレン環、クリセン環、ペリレン環等が挙げられる。
また、Xとして具体的には、置換若しくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換若しくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換若しくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数1〜50のアラルキル基、置換若しくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換若しくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換若しくは無置換の炭素数1〜50のカルボキシル基、置換又は無置換のスチリル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基等である。
置換若しくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基等が挙げられる。
好ましくは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基の例としては、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基は−OYで表される基であり、Yの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の炭素数1〜50のアラルキル基の例としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、p−アミノベンジル基、m−アミノベンジル基、o−アミノベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基は−OY’と表され、Y’の例としてはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基は−SY”と表され、Y”の例としてはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の炭素数1〜50のカルボキシル基は−COOZと表され、Zの例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。
置換又は無置換のスチリル基の例としては、2−フェニル−1−ビニル基、2,2−ジフェニル−1−ビニル基、1,2,2−トリフェニル−1−ビニル基等が挙げられる。
ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
mは1〜2、nは0〜4が好ましい。
一般式[1]の化合物の具体例を以下に示す。
Figure 2009105067
Figure 2009105067
Figure 2009105067
Figure 2009105067
Figure 2009105067
本発明の有機EL素子においては、蒸着を簡易にするために、第一のホスト材料と第二のホスト材料を同一にしても構わない。
第一発光層と第二発光層に用いられるドーパントは、それぞれ長寿命な発光材料として公知のものを用いることが可能であるが、一般式[2]で示される材料を発光材料のドーパント材料として用いることが好ましい。
Figure 2009105067
[式中、Ar〜Arは置換又は無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換又は無置換のスチリル基である。pは1〜4の整数である。p≧2の時、Ar、Arはそれぞれ同じでも異なっていても良い。]
置換若しくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基等が挙げられる。
好ましくは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基等が挙げられる。
置換又は無置換のスチリル基の例としては、2−フェニル−1−ビニル基、2,2−ジフェニル−1−ビニル基、1,2,2−トリフェニル−1−ビニル基等が挙げられる。
一般式[2]の化合物の具体例、及びその他ドーパントとして好適な化合物の例を以下に示す。尚、式中において、Meはメチル基を、Etはエチル基を表す。
Figure 2009105067
Figure 2009105067
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第一ホスト材料に対する前記第一ドーパントの割合は、0.1〜10mol%、特に1〜10mol%であることが好ましい。0.1mol%より小さいと、十分な発光が得られず、10mol%を超えると濃度消光を起こし、発光効率が低下するおそれがある。
また、第二ホスト材料に対する前記第二ドーパントの割合は、0.1〜10mol%、特に0.1〜5mol%であることが好ましい。
第一発光層の膜厚は、10nm以上、特に10nm〜40nmが好ましい。10nm未満では、第二発光層まで十分な濃度の正孔が到達し、第二発光層が必用以上に発光し、色純度を悪くするおそれがある。従って、第一発光層を、第二発光層より厚くできる。
第二発光層の膜厚は、第一発光層に合わせて調製するが、好ましくは、10nm〜40nm、特に10nm〜30nmが好ましい。
発光層を形成する方法としては、例えば蒸着法、スピンコート法、LB法等の公知の方法を適用することができる。発光層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。
ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態又は液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
また、特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
本発明の有機EL素子の構成及び発光層以外の構成要素について、以下に説明する。
本発明の作用効果を損なわない限り、第一発光層と第二発光層の間、陽極と第一発光層の間又は第二発光層と陰極の間に、他の有機層又は無機層を介在させることができる。
本発明の有機EL素子の構成として、例えば
i) 陽極/第一発光層/第二発光層/陰極
ii) 陽極/正孔注入層/第一発光層/第二発光層/陰極
iii) 陽極/第一発光層/第二発光層/電子注入層/陰極
iv) 陽極/正孔注入層/第一発光層/第二発光層/電子注入層/陰極
iv) 陽極/有機半導体層/第一発光層/第二発光層/陰極
vi) 陽極/有機半導体層/電子障壁層/第一発光層/第二発光層/陰極
vii) 陽極/有機半導体層/第一発光層/第二発光層/付着改善層/陰極
viii) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第一発光層/第二発光層
/電子注入層/陰極
ix) 陽極/絶縁層/第一発光層/第二発光層/絶縁層/陰極
x) 陽極/無機半導体層/絶縁層/第一発光層/第二発光層/絶縁層
/陰極
xi) 陽極/有機半導体層/絶縁層/第一発光層/第二発光層/絶縁層
/陰極
xii) 陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/第一発光層/第二発光層
/絶縁層/陰極
xiii) 陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/第一発光層/第二発光層
/電子注入層/陰極
等の構造を挙げることができる。
これらの中で通常viii)の構成が好ましく用いられる。
(1)透光性基板
本発明の有機EL素子は透光性の基板上に作製する。ここでいう透光性基板は有機EL素子を支持する基板であり、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で、平滑な基板が好ましい。
具体的には、ガラス板、ポリマー板等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等が挙げられる。またポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。
(2)陽極
有機薄膜EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する役割を担うものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。本発明に用いられる陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、金、銀、白金、銅等が適用できる。また陰極としては、電子輸送層又は発光層に電子を注入する目的で、仕事関数の小さい材料が好ましい。
陽極はこれらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。
このように発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きくすることが好ましい。また陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
(3)正孔注入、輸送層
正孔注入、輸送層は発光層への正孔注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.5eV以下と小さい。このような正孔注入、輸送層としてはより低い電界強度で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば、10〜10V/cmの電界印加時に、少なくとも10−4cm/V・秒であれば好ましい。
正孔注入、輸送層を形成する材料としては、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、有機EL素子の正孔注入層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
具体例として例えば、トリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。
正孔注入層の材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
また、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(以下NPDと略記する)、また、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記する)等を挙げることができる。
また、発光層の材料として示した前述の芳香族ジメチリディン系化合物の他、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入層の材料として使用することができる。
正孔注入、輸送層は上述した化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。正孔注入、輸送層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。この正孔注入、輸送層は正孔輸送帯域に本発明の化合物を含有していれば、上述した材料の一種又は二種以上からなる一層で構成されてもよいし、又は前記正孔注入、輸送層とは別種の化合物からなる正孔注入、輸送層を積層したものであってもよい。
また、有機半導体層は発光層への正孔注入又は電子注入を助ける層であって、10−10S/cm以上の導電率を有するものが好適である。このような有機半導体層の材料としては、含チオフェンオリゴマーや特開平8−193191号公報に開示してある含アリールアミンオリゴマー等の導電性オリゴマー、含アリールアミンデンドリマー等の導電性デンドリマー等を用いることができる。
(4)電子注入層
電子注入層は発光層への電子の注入を助ける層であって、電子移動度が大きく、また付着改善層は、この電子注入層の中で特に陰極との付着が良い材料からなる層である。
電子注入層に用いられる材料としては、8−ヒドロキシキノリン並びにその誘導体の金属錯体、又は含窒素複素環誘導体が好適である。
上記8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物が挙げられる。
例えば、発光材料の項で記載したAlqを電子注入層として用いることができる。
一方、含窒素複素環誘導体としては、オキサジアゾール誘導体等がある。
オキサジアゾール誘導体としては、以下の一般式[3]〜[5]で表される電子伝達化合物が挙げられる。
Figure 2009105067
[式中Ar,Ar,Ar,Ar,Ar10,Ar13はそれぞれ置換又は無置換のアリール基を示し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。また、Ar,Ar11,Ar12は置換又は無置換のアリーレン基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
ここで、アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、アントラニル基、ペリレニル基、ピレニル基が挙げられる。またアリーレン基としてはフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントラニレン基、ペリレニレン基、ピレニレン基等が挙げられる。また、置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又はシアノ基等が挙げられる。この電子伝達化合物は薄膜形成性のものが好ましい。
上記電子伝達性化合物の具体例としては、下記のものを挙げることができる。
Figure 2009105067
また、他の含窒素複素環誘導体有機化合物としては、一般式[6]で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009105067
(式中、HArは、置換基を有していても良い炭素数3〜40の含窒素複素環であり、Lは、単結合、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリーレン基又は置換基を有していてもよいフルオレニレン基であり、Ar14は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基であり、Ar15は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基又は、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基である。)
上記式[6]の化合物は、特願2003−004139号に記載の方法によって合成できる。
この一般式[6]の含窒素複素環誘導体有機化合物において、イミダゾピラジン誘導体、イミダゾール誘導体が好ましい。
イミダゾピラジン誘導体としては、一般式[7]で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009105067
(式中、A〜Aは、窒素原子又は炭素原子であり、Rは、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基であり、qは0から5の整数であり、qが2以上の整数であるとき、複数のRは互いに同一又は異なっていてもよい。また、隣接する複数のR基同士で互いに結合して、置換又は未置換の炭素環式脂肪族環、あるいは、置換又は未置換の炭素環式芳香族環を形成していてもよい。Ar16は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基であり、Ar17は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基であり、(ただし、Ar16、Ar17のいずれか一方は置換基を有していてもよい炭素数10〜60の縮合環基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロ縮合環基である)。L、Lは、それぞれ単結合、置換基を有していてもよい炭素数6〜60の縮合環、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロ縮合環又は置換基を有していてもよいフルオレニレン基である。)
上記式[7]の化合物は、特願2003−005184号に記載の方法によって合成できる。
イミダゾール誘導体としては、一般式[8]又は[9]で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009105067
(式中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基で、rは0〜4の整数であり、
は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基であり、Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基であり、
は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよいピリジニレン基、置換基を有していてもよいキノリニレン基、置換基を有していてもよいフルオレニレン基であり、Ar18は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよいピリジニレン基、置換基を有していてもよいキノリニレン基であり、Ar19は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基、置換基を有していてもよいピリジル基、置換基を有していてもよいキノリル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基である。)
上記式[8]の化合物は、特願2003−67847号に記載の方法によって合成できる。
含窒素複素環誘導体有機化合物の具体例を下記に示す。
Figure 2009105067
本発明において、電子注入層は、電界強度(E)が10〜10V/cmの領域において、電子移動度が10−4cm/(V・秒)以上であることが好ましい。このような電子移動度を有する有機化合物を電子注入層に用いることで、有機EL素子の駆動電圧の低電圧化が図れる。
さらに、発光領域を陽極側である第一発光層にシフトすることができるため、第二発光層の発光を抑制できることから、より色純度のよいナローバンド発光が得られ、高効率かつ、長寿命にすることができる。
このため、電子注入層には、電子移動度が特に高い化合物、例えば、上述の含窒素複素環誘導体有機化合物、特に、イミダゾピラジン誘導体及び/又はイミダゾール誘導体を使用することが特に好ましい。
尚、上記の化合物は、必要に応じて積層、混合等の形態をとって電子注入層を形成してもよい。
本発明の好ましい形態に、電子を輸送する領域又は陰極と有機層の界面領域に、還元性ドーパントを含有する素子がある。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元ができる物質と定義される。従って、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物又は希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
また、より具体的に、好ましい還元性ドーパントとしては、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)及びCs(仕事関数:1.95eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、及びBa(仕事関数:2.52eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ土類金属が挙げられる仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、Rb又はCsであり、最も好ましのは、Csである。
これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組み合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRb或いはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
本発明においては、陰極と有機層の間に絶縁体や半導体で構成される電子注入層をさらに設けても良い。この時、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲナイド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲナイドとしては、例えば、LiO、LiO、NaS、NaSe及びNaOが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、及びCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KCl及びNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF、BaF、SrF、MgF及びBeFといったフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
また、電子輸送層を設けてもよい。電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnの少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶又は非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。尚、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
(5)陰極
陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属等が挙げられる。
この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより作製することができる。
ここで、発光層からの発光を陰極から取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。
また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
(6)絶縁層
有機EL素子は超薄膜に電界を印可するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層を挿入することが好ましい。
絶縁層に用いられる材料としては例えば酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。
これらの混合物や積層物を用いてもよい。
以上、例示した材料及び方法により陽極、発光層、必要に応じて正孔注入層、及び必要に応じて電子注入層を形成し、さらに陰極を形成することにより有機EL素子を作製することができる。また、陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。
以下、透光性基板上に陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子の作製例を記載する。
まず、適当な透光性基板上に陽極材料からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成して陽極を作製する。
次に、この陽極上に正孔注入層を設ける。正孔注入層の形成は、前述したように真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物(正孔注入層の材料)、目的とする正孔注入層の結晶構造や再結合構造等により異なるが、一般に蒸着源温度50〜450℃、真空度10−7〜10−3torr、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。
次に、正孔注入層上に発光層を設ける発光層の形成も、所望の有機発光材料を用いて真空蒸着法、スパッタリング、スピンコート法、キャスト法等の方法により有機発光材料を薄膜化することにより形成できるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により発光層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物により異なるが、一般的に正孔注入層と同じような条件範囲の中から選択することができる。
次に、この発光層上に電子注入層を設ける。正孔注入層、発光層と同様、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成することが好ましい。蒸着条件は正孔注入層、発光層と同様の条件範囲から選択することができる。
最後に陰極を積層して有機EL素子を得ることができる。
陰極は金属から構成されるもので、蒸着法、スパッタリングを用いることができる。しかし、下地の有機物層を製膜時の損傷から守るためには真空蒸着法が好ましい。
これまで記載してきた有機EL素子の作製は一回の真空引きで一貫して陽極から陰極まで作製することが好ましい。
本発明の有機EL素子の各層の形成方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。また、有機薄膜層は、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)或いは溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
本発明の有機EL素子の各有機層の膜厚は特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
尚、有機EL素子に直流電圧を印加する場合、陽極を+、陰極を−の極性にして、5〜40Vの電圧を印加すると発光が観測できる。また逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、発光は全く生じない。さらに交流電圧を印加した場合には陽極が+、陰極が−の極性になった時のみ均一な発光が観測される。印加する交流の波形は任意でよい。
本発明の有機EL素子は、色純度のよいナローバンドの発光をし、特に青色発光する素子として優れている。しかも、寿命も改善されている。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
尚、各実施例で使用した化合物の性質及び作製した素子は下記の方法で評価した。
(1)エネルギーギャップ:ベンゼン中の吸収スペクトルの吸収端から測定した。具体的には、市販の可視紫外分光光度計を用いて吸収スペクトルを測定し、その吸収スペクトルが立ち上がり始める波長から算出する。
(2)輝度:分光放射輝度計(CS−1000、ミノルタ製)により測定した。
(3)発光極大波長の発光強度:作製するEL素子と同じ条件で第一発光層及び第二発光層の単層膜をそれぞれ作製し、市販の蛍光測定装置を用いてそれぞれの単層膜の蛍光スペクトルを測定する。得られた第一発光層の蛍光スペクトルから、第一発光層の発光極大波長aにおいて、第一発光層の蛍光強度Iaを測定する。同様に、得られた第二発光層の蛍光スペクトルから、第二発光層の発光極大波長bにおいて、第二発光層の蛍光強度Ibを測定する。
第一発光層と第二発光層の発光極大波長が十分に離れている場合は、EL素子の発光スペクトルにおける、a,bの波長における発光強度Ia,IbがそれぞれI1,I2と近似できる。
第一発光層と第二発光層の発光極大波長が近接している場合は、EL素子全体の発光スペクトルは、第一発光層からの発光スペクトルと第二発光層からの発光スペクトルの和になると仮定できる。
従って、得られた第一発光層の蛍光スペクトルにおいて、波長a、bの蛍光強度I1a、I1bを測定する。同様に、第二発光層の蛍光スペクトルにおいて、波長a,bの蛍光強度I2a、I2bを測定する。I1,I2について以下の式が成り立つ。
Ia=I1*I1a+I2*I2a
Ib=I1*I1b+I2*I2b
上記の式よりI1、I2の比が求められる。
(4)発光効率:マルチメータを用いて測定した電流密度値と輝度(100nit)より算出した。
(5)C.I.E色度座標:(2)と同様に測定して得られる。
(6)半減寿命:初期輝度1000nit、定電流条件下にて封止した素子に対し測定を行った。(室温)
(7)電子移動度:Time of flight法により算出した。具体的には、ITO/有機層(電子注入層等、層厚1〜2μm)/Alの構成としたものについて、光照射により生じる過渡電流の時間特性(過渡特性時間)を測定し、以下の式により電子移動度を算出した。
電子移動度=(有機層厚)/(過渡特性時間・電界強度)
実施例において使用した化合物を以下に示す。
Figure 2009105067
Figure 2009105067
実施例1
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚60nmのN,N’−ビス(N,N’−ジフェニル−4−アミノフェニル)−N,N−ジフェニル−4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニル膜(以下「TPD232膜」と略記する。)を成膜した。このTPD232膜は、正孔注入層として機能する。
TPD232膜の成膜に続けて、TPD232膜上に膜厚20nmのN,N,N’,N’−テトラ(4−ビフェニル)−ジアミノビフェニレン層 以下「TBDB層」を成膜した。この膜は正孔輸送層として機能する。
さらに、第一発光層のホスト材としてH1を、第一ドーパントとしてD1を、D1:H1の比が1.0:20(重量比)となるように蒸着し、膜厚20nmの層を形成した(第一ドーパント約5.4モル%)。この層は第一発光層として機能する。
さらに、第二発光層のホスト材としてH1を、第二ドーパントとしてD2を、D2:H1の比が1.0:20(重量比)となるように蒸着し、膜厚20nmの層を形成した(第二ドーパント約5.7モル%)。この層は第二発光層として機能する。
この膜上に膜厚10nmのAlq膜を成膜した。これは、電子注入層として機能する。
尚、Alqの電子移動度は、5×10−6cm/(V・秒)である(E=5×10V/cm)。
この後、還元性ドーパントであるLi(Li源:サエスゲッター社製)とAlqを二元蒸着させ、電子注入層(陰極)としてAlq:Li膜(膜厚10nm)を形成した。このAlq:Li膜上に金属Alを蒸着させ金属陰極を形成し有機EL発光素子を形成した。
実施例2
第一発光層の膜厚を10nm、D1:H1の比を0.3:10(重量比)とし、第二発光層の膜厚を30nm、D2:H1の比を1.4:30(重量比)とした以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約3.3モル%、第二ドーパント約5.3モル%)。
実施例3
第一発光層の膜厚を20nm、D1:H1の比を0.5:20(重量比)とし、第二発光層の膜厚を20nm、D2:H1の比を1.0:20(重量比)とした以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約2.8モル%、第二ドーパント約5.7モル%)。
参考例1
第一発光層の膜厚を20nm、D1の代わりにD2を用い、D2:H1の比を1.0:20(重量比)とし、第二発光層の膜厚を20nm、D2の代わりにD3を用い、D3:H1の比を1.0:20(重量比)とした以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約5.7モル%、第二ドーパント約4.8モル%)。
参考例2
電子注入層を形成するAlqに代えて、ETM−020を使用した他は、参考例1と同様にして有機EL素子を作製した。
尚、ETM−020の電子移動度は、4×10−4cm/(V・秒)である(E=5×10V/cm)。
比較例1
第一発光層の膜厚を20nm、D1:H1の比を1.0:20(重量比)とし、第二発光層の膜厚を20nm、D2を用いなかった以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約5.4モル%、第二ドーパント0モル%)。
比較例2
第一発光層の膜厚を20nm、D1の代わりにD2を用い、D2:H1の比を1.0:20(重量比)とし、第二発光層の膜厚を20nm、D2を用いなかった以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約5.7モル%、第二ドーパント0モル%)。
比較例3
第一発光層の膜厚を20nm、D1の代わりにD2を用い、D2:H1の比を1.0:20(重量比)とし、第二発光層の膜厚を20nm、D1:H1の比を1.0:20(重量比)とした以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約5.7モル%、第二ドーパント約5.4モル%)。
比較例4
第一発光層の膜厚を20nm、D1の代わりにD3を用い、D3:H1の比を1.0:20(重量比)とし、第二発光層の膜厚を20nm、D2を用いなかった以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約4.8モル%、第二ドーパント0モル%)。
比較例5
第一発光層の膜厚を20nm、D1の代わりにD3を用い、D3:H1の比を1.0:20(重量比)とし、D2:H1の比を1.0:20(重量比)とした以外は、実施例1と全く同様に有機EL素子を作製した(第一ドーパント約4.8モル%、第二ドーパント約5.7モル%)。
比較例6
第二発光層を、第一発光層と同じ構成にした他は、参考例2と同様にして有機EL素子を作製した。
実施例1〜3、参考例1〜2及び比較例1〜6で作製した有機EL素子について、各有機EL素子の発光層の構成、第一発光層に由来する発光スペクトルの発光極大波長の発光強度(I1)及び前記第二発光層に由来する発光スペクトルの発光極大波長の発光強度(I2)の比(I1/I2)、初期の発光効率、C.I.E色度座標及び半減寿命を測定した。表1に結果を示す。
Figure 2009105067
表1から判るように、エネルギーギャップの大きいドーパントのみを用いた有機EL素子は、色純度は良好であるが発光効率が低く、半減寿命も短かった。逆に、エネルギーギャップが小さいドーパントのみを用いた有機EL素子は発光効率が高く半減寿命も長いが、色純度は悪くフルカラー用途には適さなかった。
しかし、本発明の有機EL素子は単純にエネルギーギャップの大きいドーパントのみを用いた場合と比べて寿命・発光効率ともに改善しており、色純度もほとんど変わらなかったため、フルカラー用途にきわめて適していることが明らかになった。
さらに、参考例2及び比較例6において、電子注入層に、電子移動度が高いETM−020を使用したことで、第一発光層のみを発光させること(I2=0)ができた。この場合において、第一ドーパントと第二ドーパントのエネルギーギャップが、本発明の要件を満たすことによって、半減寿命を著しく向上でき、本発明の効果は絶大であることが確認できた。
本発明によれば、色純度の高いナローバンド発光をし、長寿命である有機EL素子を提供することができる。
1 有機EL素子
2 陽極
3 第一発光層
4 第二発光層
5 陰極
gh1 第一ホスト材料のエネルギーギャップ
gd1 第一ドーパントのエネルギーギャップ
gh2 第二ホスト材料のエネルギーギャップ
gd2 第二ドーパントのエネルギーギャップ

Claims (10)

  1. 陽極と、
    少なくとも第一ホスト材料と第一ドーパントからなる第一発光層と、
    少なくとも第二ホスト材料と第二ドーパントからなる第二発光層と、
    陰極と、
    をこの順序に含み、
    前記第一ホスト材料のエネルギーギャップEgh1、前記第一ドーパントのエネルギーギャップEgd1、前記第二ホスト材料のエネルギーギャップEgh2及び前記第二ドーパントのエネルギーギャップEgd2が下記式を満たすことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    gh1>Egd
    gh2>Egd
    gd1>Egd2>2.7eV
  2. 前記第一発光層において、前記第一ホスト材料に対する前記第一ドーパントの割合が0.1〜10mol%であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記第二発光層において、前記第二ホスト材料に対する前記第二ドーパントの割合が0.1〜10mol%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記第一又は第二ホスト材料の少なくとも一方が、下記一般式[1]で表わされる化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2009105067
    [式中、Arは核炭素数6〜50の芳香族環であり、Xは置換基である。
    mは1〜5の整数、nは0〜6の整数である。m≧2の時、Arはそれぞれ同じでも異なっていても良い。n≧2の時、Xはそれぞれ同じでも異なっていても良い。]
  5. 前記第一ホスト材料と前記第二ホスト材料が同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記第一又は第二ドーパント材料の少なくとも一方が、下記一般式[2]で表わされる化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2009105067
    [式中、Ar〜Arは置換又は無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換又は無置換のスチリル基であり、pは1〜4の整数である。p≧2の時、Ar、Arはそれぞれ同じでも異なっていても良い。]
  7. 前記第一発光層の膜厚が、10nm以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記第二発光層と陰極の間に電子注入層を設け、この電子注入層の電子移動度が、10−4cm/(V・秒)以上であること有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記電子注入層が、含窒素複素環誘導体からなる有機化合物を含むことを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 前記含窒素複素環誘導体からなる有機化合物が、イミダゾピラジン誘導体及び/又はイミダゾール誘導体であることを特徴とする請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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