JP2009104708A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Miyoshi Hamaoka
Tetsuya Shihara
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Abstract

【課題】規格が異なる複数種類の光記録媒体に対応した光ピックアップ装置において、光伝達効率を向上させること。
【解決手段】規格が異なる複数種類の各光記録媒体20に応じたビーム光をレーザーダイオード1から発射して、該ビーム光の発散角を共通のコリメートレンズ3で変換した後、該ビーム光を共通の対物レンズ7で各光記録媒体20上に集光させることにより、各光記録媒体20に対して情報の再生または記録を行う光ピックアップ装置10において、コリメートレンズ3を液体レンズ3aから構成して、該液体レンズ3aを光軸方向へ移動させるステッピングモータ9を設け、該液体レンズ3aの焦点距離と光軸方向における位置とを変化させることにより、コリメートレンズ3の開口数を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、規格が異なる複数種類の光記録媒体に対して情報の再生または記録を行う光ピックアップ装置に関し、特に光源から発射したビーム光の発散角を変換するコリメートレンズに関するものである。
一般的に光ピックアップ装置は、光源からビーム光を発射して、該ビーム光の発散角をコリメートレンズで変換した後、該ビーム光を対物レンズで光記録媒体の記録面上に集光させることにより、光記録媒体に対して情報の再生または記録を行う。
光ピックアップ装置には、例えば下記の特許文献1〜4に開示されているように、各種の収差の補正やビーム光の光束量の調整を行うものがある。特許文献1では、コリメートレンズを光軸と垂直な軸を中心に180°回転させて、面特性を切り替えたり、コリメートレンズを液体レンズから構成して、電気的制御で面特性を切り替えたり、コリメートレンズを光軸方向へ移動させたりして、球面収差等を補正し、コリメートレンズと対物レンズとの間に開口制限素子(偏光膜)を設けて、該素子により対物レンズへ入射するビーム光の光束量を変化させている。特許文献2では、コリメートレンズと対物レンズとの間に液体レンズのような光学素子と絞りとを設けて、光学素子の屈折作用を電気的制御で変化させて、球面収差等を補正し、絞りにより対物レンズへ入射するビーム光の光束径を変化させている。特許文献3では、コリメートレンズと対物レンズとの間に液体レンズのような光学素子を設けて、該素子の出射側透明基板を凸状にし、該素子に封入されている液体の界面状態を電気的制御で変化させて、透過する光束量を調整している。特許文献4では、コリメートレンズや対物レンズ等を樹脂またはガラスで形成された固体レンズが一体化された液体レンズから構成して、該レンズの焦点の位置や距離を変化させて、コマ収差等を補正している。
また、光ピックアップ装置には、例えばBD(Blu-ray Disc;登録商標)、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)等の規格が異なる複数種類の各光記録媒体に応じた波長が異なるビーム光を光源からそれぞれ発射して、該ビーム光の発散角を共通のコリメートレンズで変換した後、該ビーム光を共通の対物レンズで各光記録媒体の記録面上に集光させることにより、各光記録媒体に対して情報の再生または記録を行うものがある。各光記録媒体の規格で規定されている対物レンズの開口数(NA;Numerical Aperture)は、例えばBDでは0.85、DVDでは0.65、CDでは0.45というように、異なっている。
そのため、上記の複数種類の光記録媒体に対応した光ピックアップ装置では、通常、一番開口数の大きいBDに応じて光学系を設計し、特許文献1、2に開示されたような開口制限素子や絞りを用いて、光記録媒体の種類に応じて実際の対物レンズの開口数(対物レンズへの入射光の光束径)を制限する。しかしこのようにすると、光源から発射されてコリメートレンズを透過したビーム光の光束径は常にBDに応じた一定の大きさとなる。このため、DVDまたはCDに対して情報を再生または記録する際には、該ビーム光の光軸からDVDまたはCDに応じた光束径までの領域内に入らない多くの余分な光束が開口制限素子や絞りにより遮光されて、ビーム光の損失量が多くなり、光伝達効率が大きく低下してしまう。また、開口制限素子や絞りに代えて、特許文献3のような光学素子を用いた場合も、多くの余分な光束が光学素子により遮光されて、ビーム光の損失量が多くなり、光伝達効率が大きく低下してしまう。
特開2007−26616号公報 特開2004−342228号公報 特開2007−52851号公報 特開2006−302367号公報
本発明は、上述した問題点を解決するものであって、その課題とするところは、規格が異なる複数種類の光記録媒体に対応した光ピックアップ装置において、光伝達効率を向上させることにある。
本発明では、規格が異なる複数種類の各光記録媒体に応じたビーム光を光源から発射して、該ビーム光の発散角を共通のコリメートレンズで変換した後、該ビーム光を共通の対物レンズで各光記録媒体上に集光させることにより、各光記録媒体に対して情報の再生または記録を行う光ピックアップ装置において、コリメートレンズを液体レンズから構成して、該液体レンズを光軸方向へ移動させる移動手段を設け、該液体レンズの焦点距離と光軸方向における位置とを変化させることにより、コリメートレンズの開口数を変化させる。
このようにすると、規格が異なる複数種類の光記録媒体に対応した光ピックアップ装置において、各光記録媒体の規格で規定された対物レンズの開口数に応じて、コリメートレンズの開口数を変化させて、光源から発射されてコリメートレンズを透過して対物レンズへ入射するビーム光の光束径を最適化することができる。このため、余分な光束が無くなって、ビーム光の損失量が減少し、光伝達効率を向上させることが可能となる。そしてこの結果、規格が異なる各光記録媒体に対して、情報の再生または記録を良好に行うことが可能となる。また、光源の発光パワーを小さくすることができるため、安価な光源を用いて光ピックアップ装置のコストダウン化を図ったり、光源の長寿命化を図ったりすることが可能となる。
また、本発明では、上記光ピックアップ装置において、液体レンズと移動手段の駆動を制御する制御手段と、各光記録媒体の規格で規定されている対物レンズの開口数に応じたコリメートレンズの開口数を実現するための、液体レンズの焦点距離と光軸方向における位置とをそれぞれ変化させる液体レンズと移動手段の制御値を光記録媒体の種類毎に予め記憶した記憶手段とを設ける。このような構成において、制御手段は、光記録媒体の種類を判別し、該種類に応じて記憶手段から液体レンズと移動手段の制御値を読み出して、該制御値で液体レンズと移動手段とを駆動させる。
このようにすると、情報の再生または記録を行う光記録媒体の種類に応じて、コリメートレンズの開口数と、光源から発射されてコリメートレンズを透過して対物レンズへ入射するビーム光の光束径とを最適化することができる。このため、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体に対する情報の再生または記録を良好に行うことが可能となる。
また、本発明では、上記光ピックアップ装置において、制御手段は、光記録媒体から読み出したRF(Radio Frequency)信号のジッターを検出し、該ジッターに基づいて移動手段の駆動を制御して、液体レンズの光軸方向における位置を調整する。
このようにすると、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体の保護層厚の差に起因した光記録媒体上に発生する球面収差を補正して、各光記録媒体に対する情報の再生または記録をより良好に行うことが可能となる。
また、本発明では、光記録媒体から読み出したRF信号の振幅を検出し、該振幅に基づいて移動手段の駆動を制御して、液体レンズの光軸方向における位置を調整してもよい。
このようにした場合も、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体の保護層厚の差に起因した光記録媒体上に発生する球面収差を補正して、各光記録媒体に対する情報の再生または記録をより良好に行うことが可能となる。
また、本発明では、光記録媒体から読み出したRF信号に基づくエラーレートを検出し、該エラーレートに基づいて移動手段の駆動を制御して、液体レンズの光軸方向における位置を調整してもよい。
このようにした場合も、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体の保護層厚の差に起因した光記録媒体上に発生する球面収差を補正して、各光記録媒体に対する情報の再生または記録をより良好に行うことが可能となる。
また、本発明では、光記録媒体から読み出したサーボ信号の振幅を検出し、該振幅に基づいて移動手段の駆動を制御して、液体レンズの光軸方向における位置を調整してもよい。
このようにした場合も、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体の保護層厚の差に起因した光記録媒体上に発生する球面収差を補正して、各光記録媒体に対する情報の再生または記録をより良好に行うことが可能となる。
また、本発明では、光記録媒体から読み出した収差信号に基づいて移動手段の駆動を制御して、液体レンズの光軸方向における位置を調整してもよい。
このようにした場合も、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体の保護層厚の差に起因した光記録媒体上に発生する球面収差を補正して、各光記録媒体に対する情報の再生または記録をより良好に行うことが可能となる。
さらに、本発明では、上記光ピックアップ装置において、液体レンズの一方の端面に、焦点距離をより短くまたは長くする樹脂またはガラスで形成された固体レンズを積層して一体化する。
このようにすると、コリメートレンズの焦点距離と開口数の可変幅をより増大させることができる。このため、液体レンズだけでは得られる光学特性が不足している場合でも、コリメートレンズの開口数と、光源から発射されてコリメートレンズを透過して対物レンズへ入射するビーム光の光束径とを確実に最適化することができる。また、液体レンズと固体レンズとを別々に設ける場合より、部品点数が少なく、コストを低く抑えることができ、かつ、取り付けと位置や角度の調整とが容易になり、組み付け性を向上させることができる。
本発明によれば、規格が異なる複数種類の光記録媒体に対応した光ピックアップ装置において、光源から発射されてコリメートレンズを透過して対物レンズへ入射するビーム光の損失量を減少させて、光伝達効率を向上させることが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係る光ピックアップ装置10の光学系を示す図である。光ピックアップ装置10は、BD、DVD、およびCDといった規格が異なる複数種類の各光記録媒体20に対して、共通の光学部品1〜8により、情報の再生または記録を行う。光ピックアップ装置10の光学系は、BDに応じて設計されている。
レーザーダイオード(以下、「LD」という。)1は、BD、DVD、またはCDに応じた、波長が異なる青色、赤色、または赤外のビーム光を発射する。LD1は、本発明における光源の一実施形態を構成する。LD1から発射されたビーム光は、偏光ビームスプリッタ(以下、「PBS」という。)2の反射透過面2aを透過した後、コリメートレンズ3を透過することにより発散角を変換され、立ち上げミラー4で反射されることにより進行方向を90°曲げられる。そして、この立ち上げミラー4で反射されたビーム光は、開口制限素子5を透過することにより余分な光束が遮光され、1/4波長板6を透過することにより円偏光に変換され、対物レンズ7を透過することにより集光されて、光記録媒体20に照射される。開口制限素子5は、光記録媒体20の種類に応じてビーム光の余分な光束を遮光する回折格子等から構成されている。
光記録媒体20で反射されたビーム光は、対物レンズ7と1/4波長板6と開口制限素子5とを透過した後、立ち上げミラー4で反射されることにより進行方向を90°曲げられて、コリメートレンズ3を透過する。そして、このコリメートレンズ3を透過したビーム光は、PBS2の反射透過面2aで反射されることにより進行方向を90°曲げられて、フォトディテクタIC(以下、「PDIC」という。)8に照射される。PDIC8は、上記のように光記憶媒体20で反射されたビーム光を受光して光電変換し、RF(Radio Frequency)信号、サーボ信号(フォーカシングエラー信号,トラッキングエラー信号)、および収差信号等を検出する。尚、上述した各信号の検出方法については、本発明には関係しないため、説明を省略する。
例えば、コリメートレンズ3を焦点距離がBDに応じて一定であるレンズから構成した場合には、コリメートレンズ3を配置する光軸方向の位置もBDに応じて一定となるので、LD1から発射されてコリメートレンズ3へ入射するビーム光の光束径およびコリメートレンズ3を透過したビーム光の光束径が、常にBDに応じた一定の大きさとなる。このため、DVDまたはCDに対して情報を再生または記録する際には、実際の対物レンズ7の開口数をDVDまたはCDに応じた値にするために、コリメートレンズ3を透過したビーム光の光軸からDVDまたはCDに応じた光束径までの領域内に入らない多くの余分な光束を開口制限素子5により遮光しなければならず、ビーム光の損失量が多くなって、光伝達効率が大きく低下してしまう。
そこで、本実施形態では、コリメートレンズ3を焦点距離が可変な液体レンズ3aから構成して、該液体レンズ3aを光軸方向へ移動させるステッピングモータ(以下、「モータ」という。)9を設ける。そして、後述するように液体レンズ3aの焦点距離と光軸方向における位置とを変化させることにより、各光記録媒体20の規格で規定された対物レンズ7の開口数に応じて、コリメートレンズ3の開口数を変化させる。コリメートレンズ3は、支持台11に支持されている。支持台11は、モータ9の回転軸9aに連結されている。モータ9が駆動して、回転軸9aを回転させることにより、支持台11とコリメートレンズ3(液体レンズ3a)とが光軸方向へ往復移動する。モータ9は、本発明における移動手段の一実施形態を構成する。
図2は、液体レンズ3aの構造を示す図である。液体レンズ3aは円板状に形成されている。液体レンズ3aの光軸と中心軸とは一致している(一点鎖線で図示)。液体レンズ3aの光軸に対して垂直な両端面(図2で左右面)は、窓31、32により構成されている。窓31、32は、樹脂またはガラスで形成された透明な円板から成る。液体レンズ3aの周面は、負電極33と正電極34と該電極33、34を絶縁する絶縁体35とにより構成されている。各電極33、34と絶縁体35とは、円筒状に形成されていて、密着されている。電極33、34には、電源36から全周に渡って一様に電圧が印加される。負電極33は窓31と密着されている。正電極34は窓32と密着されている。窓31、32、電極33、34、および絶縁体35で密閉された液体レンズ3aの内部には、性質が異なる2種類の液体37、38が封入されている。一方は導電性の水溶液37であり、他方は非導電性のオイル38である。水溶液37とオイル38の屈折率は異なっている。水溶液37とオイル38は混ざり合わないので、液体レンズ3aの内部には、水溶液37とオイル38の界面39が円弧状に形成されている。界面39の曲率中心は光軸上にある。
電源36から電極33、34に電圧を印加すると、負電極33と接触する水溶液37が負電荷を持って、正電荷を持つ正電極34に引き寄せられるため、界面39の形状(曲率半径と曲がり方向)が変化する。界面39の形状の変化状態は、電極33、34への印加電圧の大きさに依存する。図2では、界面39は窓32側に曲がっているが、印加電圧の大きさによっては窓31側にも曲がる。界面39の曲率中心は光軸上からずれることはない。このように界面39の形状が変化することで、窓31、32のいずれか一方から入射したビーム光の界面39での屈折角度が変化して、液体レンズ3aの焦点距離が変化する。液体レンズ3aの設置の向き、即ち窓31、32のいずれをLD1から発射されたビーム光の入射側または出射側にするかは、設計により適宜定める。
図3は、光ピックアップ装置10の電気ブロックを示す図である。制御部12は、マイクロコンピュータから成り、光ピックアップ装置10の各部の駆動を制御する。制御部12には、検出部12aが設けられている。検出部12aは、前述のPDIC8等により光記録媒体20から読み出したRF信号、サーボ信号(フォーカシングエラー信号,トラッキングエラー信号)、および収差信号等を検出する。制御部12は、本発明における制御手段の一実施形態を構成する。
LD駆動部13は、LD1用のドライバICから成る。制御部12はLD駆動部13により、LD1へ印加する電圧を変化させて、LD1の駆動を制御する。アクチュエータ17は、磁石とコイル等から成り、前述の対物レンズ7をフォーカス方向とトラッキング方向とへ微小往復移動させる。ACT駆動部14は、アクチュエータ17用のドライバICから成る。制御部12はACT駆動部14により、アクチュエータ17へ印加する電圧を変化させて、アクチュエータ17の駆動を制御する。LL駆動部15は、液体レンズ3a用のドライバICから成る。制御部12はLL駆動部15により、液体レンズ3aへ印加する電圧を変化させて、液体レンズ3aの駆動を制御する。SM駆動部16は、モータ9用のドライバICから成る。制御部12はSM駆動部16により、モータ9へ印加する電圧を変化させて、モータ9の駆動を制御する。
記憶部18は、揮発性または不揮発性のメモリから成る。記憶部18には、制御部12が各部の駆動を制御するためのデータ等が予め記憶されている。例えば記憶部18の所定の領域には、図4に示すように、制御部12が液体レンズ3aとモータ9の駆動を制御するための制御値V1〜V3、S1〜S3が光記録媒体20の種類毎に予め記憶されている。制御値V1〜V3、S1〜S3は、各光記録媒体20の規格で規定されている対物レンズ7の開口数に応じたコリメートレンズ3の開口数を実現するための、液体レンズ3aの焦点距離と光軸方向における位置とをそれぞれ変化させる液体レンズ3aへの印加電圧値とモータ9への印加電圧値(またはモータ9の駆動ステップ数)である。記憶部18は、本発明における記憶手段の一実施形態を構成する。
図5は、光ピックアップ装置10の動作手順の一例を示すフローチャートである。本フローチャートにおいては、検出部12aにてRF信号のジッターを検出する。各処理は制御部12が実行する。制御部12は、LD1からビーム光を発射して、光記録媒体20の再生または記録を開始した後(ステップS1)、BD、DVD、またはCDという光記録媒体20の種類を判別する(ステップS2)。具体的には、例えば光ピックアップ装置10が搭載される光ディスクレコーダ等の上位装置を介してユーザにより入力された情報に基づいて、光記録媒体20の種類を判別する。または、PDIC8での受光量もしくは検出信号のレベルに基づいて、光記録媒体20の種類を判別する。または、光記録媒体20から読み出した媒体情報に基づいて、光記録媒体20の種類を判別する。
次に、制御部12は、判別した光記録媒体20の種類に応じて、記憶部18から液体レンズ3aの制御値(V1〜V3のいずれか)とモータ9の制御値(S1〜S3のいずれか)とを読み出す(ステップS3)。そして、制御部12は当該制御値で、LL駆動部15により液体レンズ3aを駆動し、かつSM駆動部16によりモータ9を駆動して、液体レンズ3aの焦点距離と光軸方向の位置とを変化させる(ステップS4)。図6は、このときのLD1から光記録媒体20への光伝達状態を示す図である。図6では、光記録媒体20の種類が、BDである場合を(a)に示し、DVDである場合を(b)に示し、CDである場合を(c)に示している。また、図示および説明の便宜上、LD1、コリメートレンズ3(液体レンズ3a)、開口制限素子5、対物レンズ7、および光記録媒体20以外の光学系の構成については図示を省略し、ビーム光の進路を一直線で示している。さらに、ビーム光の光軸を一点鎖線で示し、ビーム光の光束の外縁を破線で示している。
図5のステップS4を実行することにより、図6(a)〜(c)に示すように液体レンズ3aの焦点距離fと光軸方向の位置(LD1との間隔)Pとが光記録媒体20の種類に応じて変化する。具体的には、BD、DVD、CDの順に、液体レンズ3aの焦点距離fが短くなり、位置PがLD1に近くなる。そして、このように液体レンズ3aの焦点距離fと位置Pとが変化することにより、LD1から発射されたビーム光の発散角がコリメートレンズ3により光記録媒体20の種類に応じた値に変換される。具体的には、LD1から発射された青色、赤色、または赤外の各ビーム光がコリメートレンズ3により、例えば発散角を光軸に対して0°に変換されて、平行光にされる。また、LD1から発射されてコリメートレンズ3へ入射するビーム光の光束径D1と、コリメートレンズ3を透過したビーム光の光束径D2と、コリメートレンズ3の開口数NA2とが、光記録媒体20の種類に応じて変化する。具体的には、ビーム光の光束径D1、D2がBD、DVD、CDの順に小さくなる。また、少なくともビーム光の光束径D2が、開口制限素子5を透過して対物レンズ7へ入射する光記録媒体20の種類に応じたビーム光の光束径D3と一致する。さらに、コリメートレンズ3の開口数NA2が、各光記録媒体20の規格で規定された開口数(BDでは0.85、DVDでは0.65、CDでは0.45)に応じて変化する。
よって、コリメートレンズ3を透過したビーム光において、光軸から光記録媒体20の種類に応じた光束径までの領域内に入らない余分な光束が無くなって、開口制限素子5による遮光量、即ちビーム光の損失量が大幅に減少し、光伝達効率が上がる。また、コリメートレンズ3でビーム光を平行光に変換することにより、対物レンズ7をアクチュエータ17により移動させたときに、球面収差以外の収差に対する特性が良くなる。さらに、実際の対物レンズ7の開口数NA1が、光記録媒体20の種類に応じて、各光記録媒体20の規格で規定された開口数と一致する。
上記に対して、液体レンズ3aの焦点距離fと位置Pのいずれか一方だけを変化させた場合には、コリメートレンズ3を透過したビーム光が発散または収束して、平行光にならず、対物レンズ7をアクチュエータ17により移動させたときに、球面収差以外の収差に対する特性が悪くなる。また、コリメートレンズ3を透過したビーム光が発散すると、光軸から光記録媒体20の種類に応じた光束径までの領域内に入らない余分な光束が発生して、開口制限素子5でのビーム光の損失量が増加し、光伝達効率が下がる。さらに、コリメートレンズ3を透過したビーム光が収束すると、開口制限素子5や対物レンズ7へ入射するビーム光の光束径が光記録媒体20の種類に応じた光束径D2、D3より小さくなって、実際の対物レンズ7の開口数NA1が各光記録媒体20の規格で規定された開口数と一致しなくなる。
図5のステップS4を実行した後、制御部12は、光記録媒体20から読み出してPDIC8から出力されるRF信号のジッターを検出部12aにより検出して(ステップS5a)、該ジッターが最小であるか否かを判定する(ステップS6a)。このときジッターの検出が1回目の場合は、制御部12はジッターが最小でないと判定し(ステップS6a:NO)、検出したジッターのレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

そして、再び制御部12は、RF信号のジッターを検出して(ステップS5a)、該ジッターが最小であるか否かを判定する(ステップS6a)。このとき、ジッターの検出が2回目以降の場合は、制御部12は、前回検出したジッターと今回検出したジッターのレベルを比較する。そして、前回検出したジッターより今回検出したジッターのレベルの方が小さければ、制御部12は、ジッターが最小でないと判定し(ステップS6a:NO)、今回検出したジッターのレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。一方、前回検出したジッターより今回検出したジッターのレベルの方が大きければ、制御部12は、ジッターが最小でないと判定し(ステップS6a:NO)、今回検出したジッターのレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の他方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

上記のようにステップS5a〜S7を繰り返し実行することで、RF信号のジッターを最小に追い込むことができる。このため、制御部12は、ステップS6aでジッターが最小であると判定すると(ステップS6a:YES)、このとき設定しているモータ9の制御値を確定して、液体レンズ3aの位置の微調整を終了し、光記録媒体20の再生または記録を継続する(ステップS1)。
以上によると、規格が異なる複数種類の光記録媒体20に対応した光ピックアップ装置10において、コリメートレンズ3を液体レンズ3aから構成して、該液体レンズ3aをモータ9により光軸方向へ移動させるので、各光記録媒体10の規格で規定された対物レンズ7の開口数に応じて、コリメートレンズ3の開口数NA2を変化させて、LD1から発射されてコリメートレンズ3を透過して対物レンズ7へ入射するビーム光の光束径D2を最適化することができる。このため、余分な光束が無くなって、ビーム光の損失量が減少し、光伝達効率を向上させることが可能となる。そしてこの結果、規格が異なる各光記録媒体20に対して、情報の再生または記録を良好に行うことが可能となる。また、LD1の発光パワーを小さくすることができるため、安価なLD1を用いて光ピックアップ装置10のコストダウン化を図ったり、LD1の長寿命化を図ったりすることが可能となる。
また、情報の再生または記録を行う光記録媒体20の種類に応じて、記憶部18に記憶された制御値V1〜V3、S1〜S3で液体レンズ3aとモータ9とを駆動させるので、コリメートレンズ3の開口数NA2と、LD1から発射されてコリメートレンズ3を透過して対物レンズ7へ入射するビーム光の光束径D2とを最適化することができる。このため、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体20に対する情報の再生または記録を良好に行うことが可能となる。
さらに、RF信号のジッターに基づいて、液体レンズ3aの光軸方向における位置Pを微調整するので、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体20の保護層厚の差に起因した光記録媒体20上に発生する球面収差を補正して、各光記録媒体20に対する情報の再生または記録をより良好に行うことが可能となる。
図7〜図10は、光ピックアップ装置10の動作手順の他の例を示すフローチャートである。各図のフローチャートにおいては、検出部12aにてRF信号の振幅、RF信号に基づくエラーレート、サーボ信号、収差信号をそれぞれ検出する。
尚、図7〜図10のフローチャートにおけるステップS1〜ステップS4およびステップS7は、図5のフローチャートにおけるステップS1〜ステップS4およびステップS7と同様である。
図7において、ステップS4を実行した後、制御部12は、光記録媒体20から読み出してPDIC8から出力されるRF信号の振幅(図11)を検出部12aにより検出して(ステップS5b)、該振幅が最大であるか否かを判定する(ステップS6b)。このときRF信号の振幅の検出が1回目の場合は、制御部12は振幅が最大でないと判定し(ステップS6b:NO)、検出した振幅のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

そして、再び制御部12は、RF信号の振幅を検出して(ステップS5b)、該振幅が最大であるか否かを判定する(ステップS6b)。このとき、RF信号の振幅の検出が2回目以降の場合は、制御部12は、前回検出した振幅と今回検出した振幅のレベルを比較する。そして、前回検出した振幅より今回検出した振幅のレベルの方が大きければ、制御部12は、振幅が最大でないと判定し(ステップS6b:NO)、今回検出した振幅のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。一方、前回検出した振幅より今回検出した振幅のレベルの方が小さければ、制御部12は、振幅が最大でないと判定し(ステップS6b:NO)、今回検出した振幅のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の他方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

上記のようにステップS5b〜S7を繰り返し実行することで、RF信号の振幅を最大に追い込むことができる。このため、制御部12は、ステップS6bでRF信号の振幅が最大であると判定すると(ステップS6b:YES)、このとき設定しているモータ9の制御値を確定して、液体レンズ3aの位置の微調整を終了し、光記録媒体20の再生または記録を継続する(ステップS1)。
図8においては、ステップS4を実行した後、制御部12は、光記録媒体20から読み出してPDIC8から出力されるRF信号に基づくエラーレートを検出部12aにより検出して(ステップS5c)、該エラーレートが最小であるか否かを判定する(ステップS6c)。エラーレートは、RF信号から得られる2値化信号に基づいて算出された読取エラー率である。エラーレートの検出が1回目の場合は、制御部12はエラーレートが最小でないと判定し(ステップS6c:NO)、検出したエラーレートのレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

そして、再び制御部12は、RF信号に基づくエラーレートを検出して(ステップS5c)、該エラーレートが最小であるか否かを判定する(ステップS6c)。このとき、エラーレートの検出が2回目以降の場合は、制御部12は、前回検出したエラーレートと今回検出したエラーレートのレベルを比較する。そして、前回検出したエラーレートより今回検出したエラーレートのレベルの方が小さければ、制御部12は、エラーレートが最小でないと判定し(ステップS6c:NO)、今回検出したエラーレートのレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。一方、前回検出したエラーレートより今回検出したエラーレートのレベルの方が大きければ、制御部12は、エラーレートが最小でないと判定し(ステップS6c:NO)、今回検出したエラーレートのレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の他方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

上記のようにステップS5c〜S7を繰り返し実行することで、RF信号に基づくエラーレートを最小に追い込むことができる。このため、制御部12は、ステップS6cでエラーレートが最小であると判定すると(ステップS6c:YES)、このとき設定しているモータ9の制御値を確定して、液体レンズ3aの位置の微調整を終了し、光記録媒体20の再生または記録を継続する(ステップS1)。
図9においては、ステップS4を実行した後、制御部12は、光記録媒体20から読み出してPDIC8から出力されるフォーカスエラー信号の振幅(図12)およびトラッキングエラー信号の振幅(図13)を検出部12aにより検出して(ステップS5d)、該振幅がそれぞれ最大であるか否かを判定する(ステップS6d)。なお、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号のいずれか一方についてのみ、振幅が最大か否かを判定するようにしてもよい。以下、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を纏めて、サーボ信号という。このときサーボ信号の振幅の検出が1回目の場合は、制御部12は振幅が最大でないと判定し(ステップS6d:NO)、検出した振幅のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

そして、再び制御部12は、サーボ信号の振幅を検出して(ステップS5d)、該振幅が最大であるか否かを判定する(ステップS6d)。このとき、サーボ信号の振幅の検出が2回目以降の場合は、制御部12は、前回検出した振幅と今回検出した振幅のレベルを比較する。そして、前回検出した振幅より今回検出した振幅のレベルの方が大きければ、制御部12は、振幅が最大でないと判定し(ステップS6d:NO)、今回検出した振幅のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。一方、前回検出した振幅より今回検出した振幅のレベルの方が小さければ、制御部12は、振幅が最大でないと判定し(ステップS6d:NO)、今回検出した振幅のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の他方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

上記のようにステップS5d〜S7を繰り返し実行することで、サーボ信号の振幅を最大に追い込むことができる。このため、制御部12は、ステップS6dでサーボ信号の振幅が最大であると判定すると(ステップS6d:YES)、このとき設定しているモータ9の制御値を確定して、液体レンズ3aの位置の微調整を終了し、光記録媒体20の再生または記録を継続する(ステップS1)。
図10においては、ステップS4を実行した後、制御部12は、光記録媒体20から読み出してPDIC8から出力される収差信号を検出部12aにより検出して(ステップS5e)、該収差信号が最小であるか否かを判定する(ステップS6e)。収差信号は、収差の程度に応じてレベルが変化する信号である。収差信号の検出が1回目の場合は、制御部12は収差信号が最小でないと判定し(ステップS6e:NO)、検出した収差信号のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

そして、再び制御部12は、収差信号を検出して(ステップS5e)、該収差信号が最小であるか否かを判定する(ステップS6e)。このとき、収差信号の検出が2回目以降の場合は、制御部12は、前回検出した収差信号と今回検出した収差信号のレベルを比較する。そして、前回検出した収差信号より今回検出した収差信号のレベルの方が小さければ、制御部12は、収差信号が最小でないと判定し(ステップS6e:NO)、今回検出した収差信号のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の一方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。一方、前回検出した収差信号より今回検出した収差信号のレベルの方が大きければ、制御部12は、収差信号が最小でないと判定し(ステップS6e:NO)、今回検出した収差信号のレベルに基づいて、モータ9の制御値を増大または減少の他方の傾向になるように変更し、該変更後の制御値でモータ9を駆動して、液体レンズ3aの光軸方向の位置を微調整する(ステップS7)。

上記のようにステップS5e〜S7を繰り返し実行することで、収差信号を最小に追い込むことができる。このため、制御部12は、ステップS6eで収差信号が最小であると判定すると(ステップS6e:YES)、このとき設定しているモータ9の制御値を確定して、液体レンズ3aの位置の微調整を終了し、光記録媒体20の再生または記録を継続する(ステップS1)。
以上述べた図7〜図10の例によっても、検出部12aにてRF信号のジッターを検出する場合と同様に、規格が異なる複数種類の光記録媒体20に対応した光ピックアップ装置10において、コリメートレンズ3を液体レンズ3aから構成して、該液体レンズ3aをモータ9により光軸方向へ移動させるので、各光記録媒体10の規格で規定された対物レンズ7の開口数に応じて、コリメートレンズ3の開口数NA2を変化させて、LD1から発射されてコリメートレンズ3を透過して対物レンズ7へ入射するビーム光の光束径D2を最適化することができる。このため、余分な光束が無くなって、ビーム光の損失量が減少し、光伝達効率を向上させることが可能となる。そしてこの結果、規格が異なる各光記録媒体20に対して、情報の再生または記録を良好に行うことが可能となる。また、LD1の発光パワーを小さくすることができるため、安価なLD1を用いて光ピックアップ装置10のコストダウン化を図ったり、LD1の長寿命化を図ったりすることが可能となる。
また、情報の再生または記録を行う光記録媒体20の種類に応じて、記憶部18に記憶された制御値V1〜V3、S1〜S3で液体レンズ3aとモータ9とを駆動させるので、コリメートレンズ3の開口数NA2と、LD1から発射されてコリメートレンズ3を透過して対物レンズ7へ入射するビーム光の光束径D2とを最適化することができる。このため、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体20に対する情報の再生または記録を良好に行うことが可能となる。
さらに、RF信号の振幅、RF信号に基づくエラーレート、サーボ信号の振幅、収差信号の各々に基づいて、液体レンズ3aの光軸方向における位置Pを微調整するので、光伝達効率を向上させつつ、各光記録媒体20の保護層厚の差に起因した光記録媒体20上に発生する球面収差を補正して、各光記録媒体20に対する情報の再生または記録をより良好に行うことが可能となる。
本発明は、以上の実施形態以外にも種々の形態を採用することができる。例えば、以上の実施形態では、コリメートレンズ3を液体レンズ3aだけで構成した例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば図14に示すように液体レンズ3aの光軸に対して垂直な一方の端面(図2の窓31、32のいずれか一方)に、樹脂またはガラスで形成された固体レンズ19を積層して一体化した複合レンズ3bから、コリメートレンズ3を構成するようにしてもよい。固体レンズ19は、コリメートレンズ3の焦点距離fをより短くまたは長くするものである。複合レンズ3bの設置の向き、即ち液体レンズ3aと固体レンズ19のいずれをLD1から発射されたビーム光の入射側または出射側にするかは、設計により適宜定めればよい。図14では、液体レンズ3aと反対側の端面が液体レンズ3aと反対側へ膨らんでいる固体レンズ19を用いているが、これに代えて、例えば液体レンズ3aと反対側の端面が液体レンズ3a側へ膨らんでいる固体レンズ等を用いてもよい。
このようにコリメートレンズ3を複合レンズ3bから構成することで、コリメートレンズ3の焦点距離fと開口数NA2の可変幅をより増大させることができる。このため、液体レンズ3aだけでは得られる光学特性が不足している場合でも、コリメートレンズ3の開口数NA2と、LD1から発射されてコリメートレンズ3を透過して対物レンズ7へ入射するビーム光の光束径D2とを確実に最適化することができる。また、液体レンズ3aと固体レンズ19とを別々に設ける場合より、部品点数が少なく、コストを低く抑えることができ、かつ、取り付けと位置や角度の調整とが容易になり、組み付け性を向上させることができる。
また、以上の実施形態では、BDとDVDとCDに対応した光ピックアップ装置10に本発明を適用した例を挙げたが、本発明は、例えばBDとDVDとCDのうちいずれか2つに対応した光ピックアップ装置や、BDとDVDとCDのうち少なくともいずれか1つとHD DVD(High-Definition Digital Versatile Disc)とに対応した光ピックアップ装置や、これらとこれら以外もしくはこれら以外の規格が異なる複数種類の光記録媒体に対応した光ピックアップ装置にも適用することが可能である。また、本発明は、規格が異なる複数種類の光記録媒体に対して、情報の再生と記録のいずれか一方または両方が可能な光ピックアップ装置にも適用することが可能である。
さらに、図9に示したフローチャートにおいて、ステップS5dでサーボ信号の振幅を検出し、ステップS6dでサーボ信号の振幅が最大であるか否かを判定し、サーボ信号の振幅が最大であると判定されるまで、ステップS5d〜ステップS7の動作を繰り返し行ったが、これに代えて、ステップS5dで図12および図13中に示す振幅Aと振幅Bをそれぞれ検出し、ステップS6dで振幅Aと振幅Bとが等しいか否か(すなわち、サーボ信号の振幅が、同図中の基準電圧に対して上下対称か否か)を判定し、振幅Aと振幅Bとが等しいと判定されるまで、ステップS5d〜ステップS7の動作を繰り返し行ってもよい。この場合においても、サーボ信号の振幅が最大であるか否かを判定する場合と同様の効果を得ることが出来る。
本発明の実施形態に係る光ピックアップ装置の光学系を示す図である。 同装置に備わる液体レンズの構造を示す図である。 同装置の電気ブロックを示す図である。 同装置に備わる記憶部の記憶内容の一例を示す図である。 同装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 同装置の光伝達状態を示す図である。 同装置の動作手順の他の例を示すフローチャートである。 同装置の動作手順の他の例を示すフローチャートである。 同装置の動作手順の他の例を示すフローチャートである。 同装置の動作手順の他の例を示すフローチャートである。 RF信号の波形を示す図である。 フォーカスエラー信号の波形を示す図である。 トラッキングエラー信号の波形を示す図である。 コリメートレンズの他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1 レーザーダイオード
3 コリメートレンズ
3a 液体レンズ
3b 複合レンズ
7 対物レンズ
9 ステッピングモータ
10 光ピックアップ装置
12 制御部
18 記憶部
19 固体レンズ
20 光記録媒体
f 液体レンズの焦点距離
P 液体レンズの光軸方向の位置
NA2 コリメートレンズの開口数
S1〜S3 ステッピングモータの制御値
V1〜V3 液体レンズの制御値

Claims (8)

  1. 規格が異なる複数種類の各光記録媒体に応じたビーム光を光源から発射して、該ビーム光の発散角を共通のコリメートレンズで変換した後、該ビーム光を共通の対物レンズで各光記録媒体上に集光させることにより、各光記録媒体に対して情報の再生または記録を行う光ピックアップ装置において、
    前記コリメートレンズを液体レンズから構成して、該液体レンズを光軸方向へ移動させる移動手段を設け、該液体レンズの焦点距離と光軸方向における位置とを変化させることにより、前記コリメートレンズの開口数を変化させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、
    前記液体レンズと前記移動手段の駆動を制御する制御手段と、
    前記各光記録媒体の規格で規定されている前記対物レンズの開口数に応じた前記コリメートレンズの開口数を実現するための、前記液体レンズの焦点距離と光軸方向における位置とをそれぞれ変化させる前記液体レンズと前記移動手段の制御値を前記光記録媒体の種類毎に予め記憶した記憶手段と、を設け、
    前記制御手段は、前記光記録媒体の種類を判別し、該種類に応じて前記記憶手段から前記液体レンズと前記移動手段の制御値を読み出して、該制御値で前記液体レンズと前記移動手段とを駆動させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項2に記載の光ピックアップ装置において、
    前記制御手段は、前記光記録媒体から読み出したRF(Radio
    Frequency)信号のジッターを検出し、該ジッターに基づいて前記移動手段の駆動を制御して、前記液体レンズの光軸方向における位置を調整することを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項2に記載の光ピックアップ装置において、
    前記制御手段は、前記光記録媒体から読み出した前記RF信号の振幅を検出し、該振幅に基づいて前記移動手段の駆動を制御して、前記液体レンズの光軸方向における位置を調整することを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項2に記載の光ピックアップ装置において、
    前記制御手段は、前記光記録媒体から読み出した前記RF信号に基づくエラーレートを検出し、該エラーレートに基づいて前記移動手段の駆動を制御して、前記液体レンズの光軸方向における位置を調整することを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項2に記載の光ピックアップ装置において、
    前記制御手段は、前記光記録媒体から読み出したサーボ信号の振幅を検出し、該振幅に基づいて前記移動手段の駆動を制御して、前記液体レンズの光軸方向における位置を調整することを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項2に記載の光ピックアップ装置において、
    前記制御手段は、前記光記録媒体から読み出した収差信号に基づいて前記移動手段の駆動を制御して、前記液体レンズの光軸方向における位置を調整することを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の光ピックアップ装置において、
    前記液体レンズの一方の端面に、焦点距離をより短くまたは長くする樹脂またはガラスで形成された固体レンズを積層して一体化したことを特徴とする光ピックアップ装置。
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