JP2009101830A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行に必要な駆動力を確保する車両用制御装置(6,7,8)において、コーナリング中に横方向加速度を受けることをあまり好まない安定嗜好の運転者に対して不安・不快意識を抱かせないようなコーナリングを可能とする。
【解決手段】走行路のコーナの手前位置で、少なくとも車両重量、現在車速、前記コーナの曲率および路面勾配等の情報を収集して、前記コーナを現在車速で走行する際に車両に発生する横方向加速度を推定する推定手段(ステップS1,S2)と、この推定手段の推定結果が予め規定される閾値以上の場合に、安定嗜好の運転者が不安・不快意識を持つ条件が成立したと認識して、駆動力を小側に制御する対処手段(ステップS3〜S6)とを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の走行に必要な駆動力を確保する車両用制御装置に関し、特に、コーナリング中に安定嗜好の運転者に不安・不快意識を抱かせることなく通過するための安心走行を可能とする技術に関する。
車両の運転状況においては、その車両にさまざまな加速度が作用する。たとえば、車両の加速時や減速時には進行方向前後の加速度が、車両のコーナリング中には横方向の加速度が、それぞれ車両や運転者に作用する。
特に、コーナリング中には、車速に応じた横方向の加速度を受けるが、高速でコーナに進入すると、車両および運転者に作用する横方向加速度が大きくなる。
ところで、前記コーナリング中における運転者の感覚は、運転技術や運転の嗜好によってさまざまであり、例えばさらなるスポーティ感を欲する人や、不安・不快意識を抱く人がいる。
従来、コーナリング中に横方向加速度やアクセル開度等を検知して、運転者の運転嗜好がスポーティ嗜好であるか否かを判定し、スポーティ嗜好であると判定した場合に自動変速機を変速制御したり、アクセル開度を開き気味にしたりすることによって、車両の駆動力が低下しないようにすることが考えられている(例えば特許文献1参照。)。
この従来例は、コーナリングにスポーティ感を求める嗜好の運転者を対象とした技術であって、高速でのコーナリングに不安・不快意識を抱くような安定嗜好の運転者を対象とするような技術ではない。
これに対し、他の従来例として、コーナリング中に定常走行が要求されているか否かを調べ、定常走行が要求されている場合に、横方向加速度を所定の範囲内に収めるように駆動力を制御するようにしたものがある(例えば特許文献2参照。)。
この従来例の場合、定常走行の要求の有無判定については、要求駆動力が略一定であるか否か、あるいはアクセル操作が規定範囲内であるか否かを調べることにより行うようにしており、また、駆動力の制御については、エンジン出力を調整することにより行うようにしている。
特開2005−98364号公報 特開2005−306072号公報
上記特許文献2にかかる従来例では、コーナリング中において定常走行を維持して走行したい運転者の要求に対応できるようにしているが、次のような点で改良の余地がある。
まず、前記従来例では、コーナリング中に運転者の嗜好を調べて駆動力の制御を行うような対処を行っているが、本発明のようにコーナに進入する手前で対処するようにはなっておらず、対処が遅れる傾向になることが懸念される。
さらに、前記従来例では、駆動力の制御を、エンジン出力の制御のみで行うようにしているため、言い換えればエンジンブレーキのみで減速させる形態にしているために、例えばコーナリング中の横方向加速度を十分に低下させるには時間がかかり過ぎることが懸念される。
本発明は、車両の走行に必要な駆動力を確保する車両用制御装置において、コーナリング中に横方向加速度を受けることをあまり好まない安定嗜好の運転者に対して不安・不快意識を抱かせることなく走行可能とすることを目的としている。
本発明は、車両の走行に必要な駆動力を確保する車両用制御装置であって、走行路のコーナの手前位置で、少なくとも車両重量、現在車速、前記コーナの曲率および路面勾配等の情報を収集して、前記コーナを現在車速で走行する際に車両に発生する横方向加速度を推定する推定手段と、前記推定手段の推定結果が予め規定される閾値以上の場合に、安定嗜好の運転者に不安・不快意識を抱かせる条件が成立したと認識して、駆動力を小側に制御する対処手段とを含む、ことを特徴としている。
この場合、要するに、車両の走行中にコーナに進入する前に、現在の車速が運転者にとってオーバスピードか否かを予測して、運転者にとってオーバスピードであると考えられた場合に減速させることにより、コーナリング中に車両および安定嗜好の運転者に作用する横方向加速度を可及的に小さくさせるよう対処している。
これにより、万一、運転者による運転状況判断ミス等、何らかの理由により運転者にとってオーバスピードでコーナに進入しようとした場合でも、安定嗜好の運転者にとって適正範囲の速度域でコーナに進入することが可能になるから、コーナの走行過程において安定嗜好の運転者に対してストレスを与えない比較的快適な心理状態を持たせることが可能になり、好ましい。
好ましくは、前記対処手段による駆動力制御は、車両に備える電子制御式スロットルバルブの開度制御、電子制御式自動変速機の変速制御ならびに車両に備える電子制御式ブレーキシステムの作動量制御の少なくともいずれか一つとされる。
この場合、駆動力制御を行う形態について特定しているが、駆動力制御について、スロットルバルブの開度制御とする場合や自動変速機の変速制御とする場合にはエンジンブレーキにより減速することが可能になり、また、ブレーキシステムの作動量制御とする場合には車輪と路面との摩擦による比較的強い制動力でもって減速することが可能になる。
したがって、特にブレーキシステムを用いる場合や、それを前述した他制御と協調させる場合には、十分な減速力を効率よく確保することが可能になるとともに、減速に要する時間を短くすることが可能となる。
好ましくは、前記対処手段は、駆動力を制御する処理の前に、車両運転者にオーバスピードで前方のコーナに進入しようとしていることを報知する報知処理を行う、構成とされる。
この場合、万一、何らかの理由により運転者にとってオーバスピードでコーナに進入しようとした場合に、減速のための駆動力制御が介入することを事前に運転者に気づかせることが可能になる。
好ましくは、上記車両用制御装置は、少なくとも前記車両重量や前記閾値が予め記憶される記憶手段をさらに含み、前記推定手段による情報収集は、車両に備えるナビゲーションシステムから入力される情報に基づいて前記コーナの手前位置、前記コーナの曲率および路面勾配をそれぞれ認識する処理と、車両に備える車速センサで現在車速を検出する処理と、前記記憶手段から前記車両重量を読み出す処理とを行う形態とされる。
このように、情報収集の形態を特定すれば、横方向加速度を推定するときの精度を可及的に高めることが可能になる。
好ましくは、前記対処手段は、必要な駆動力制御を行うにあたって、運転者による平常減速動作で前記減速のための駆動力制御が完結可能か否かを調べて、可能である場合にのみ前記駆動力制御の実行を許可する、構成とされる。
この場合、何らかの理由により運転者にとってオーバスピードでコーナに進入しようとした場合に、減速のための駆動力制御が介入するようになっているが、この減速のための駆動力制御が運転者による平常減速動作に近似することになる。そのため、前記駆動力制御による減速に伴い車両および運転者に前方向の加速度が作用することになるものの、この減速感が運転者にとって違和感を抱きにくいものとなる。
ところで、本発明は、車両の走行に必要な駆動力を確保する車両用制御装置であって、コーナリング中に運転者により安定走行を図るための減速操作を受けたことを認識したときに、現在の横方向加速度が予め規定される閾値以上であるか否かを判定するオーバスピード判定手段と、オーバスピード判定手段の判定結果が閾値以上の場合に、安定嗜好の運転者が不安・不快意識を持つ条件が成立したと認識して、車両に備える電子制御式スロットルバルブの開度制御、電子制御式自動変速機の変速制御ならびに車両に備える電子制御式ブレーキシステムの作動量制御の少なくともいずれか一つによって、駆動力を小側に制御する対処手段とを含む、ことを特徴とする構成とすることが可能である。
この場合、運転者がコーナリング中に発生する横方向加速度を不安・不快に感じたことを、運転者の減速操作によって把握するようになっているとともに、そのときに、横方向加速度を低下させるよう駆動力を小側に制御するといったサポートを行うとともに、この駆動力制御の形態を特定している。
ちなみに、駆動力制御について、例えばスロットルバルブの開度制御とする場合や自動変速機の変速制御とする場合にはエンジンブレーキにより減速することが可能になり、また、ブレーキシステムの作動量制御とする場合には車輪と路面との摩擦による比較的強い制動力でもって減速することが可能になる。
したがって、特にブレーキシステムを用いる場合や、それを前述した他制御と協調させる場合には、十分な減速力を効率よく確保することが可能になるとともに、減速に要する時間を短くすることが可能となる。
これにより、コーナリング中に運転者が不安・不快意識を抱いたときに、効率のよい形態で減速して横方向加速度を効果的に低下させることが可能になる。
また、本発明は、車両の走行に必要な駆動力を確保する車両用制御装置であって、車両の走行場所に関する情報を取得するナビゲーション手段と、車両に備えるアクセルペダルの戻し操作の有無を検知するアクセル戻し検知手段と、車両の前方所定距離以内に他の走行車両の有無を検知する前方監視手段と、前記車両に作用する横方向加速度を検知する横方向加速度検知手段と、前記ナビゲーション手段の出力で車両がコーナリング中であると認識している過程において、前記アクセルペダル戻し検知手段の出力で前記アクセルペダルの戻し操作がされたことおよび前方監視手段の出力で前方に他車両が走行していないことを認識したときのみ、前記横方向加速度検知手段で検知した現在の横方向加速度が予め規定される閾値以上であるか否かを判定するオーバスピード判定手段と、オーバスピード判定手段の判定結果が閾値以上の場合に、安定嗜好の運転者が不安・不快意識を持つ条件が成立したと認識して、車両に備える電子制御式スロットルバルブの開度制御、電子制御式自動変速機の変速制御ならびに車両に備える電子制御式ブレーキシステムの作動量制御の少なくともいずれか一つによって、前記現在の横方向加速度を低下させる対処手段とを含む、ことを特徴とする構成とすることが可能である。
ここでは、構成を詳しく特定するとともに、コーナリング中に運転者により安定走行を図るための減速操作を受けたことを認識するための形態を具体化しており、実用上での設計を容易化するうえで有利になる。
上記車両用制御装置は、前記閾値が予め記憶される記憶手段をさらに含み、前記対処手段は、前記駆動力制御を行う前または後または同時期に、前記検知した現在の横方向加速度を用いて、前記記憶手段に記憶してある閾値を書き換える学習処理を行う、構成とされる。
この場合、車両を運転する毎に、オーバスピードの判定基準を車両の運転者個々に対応させることが可能になる。
本発明によれば、コーナリング中に横方向加速度を受けることをあまり好まない安定嗜好の運転者に対し、不安・不快意識を抱かせないようなコーナリングが可能になる等、運転者の安心感を高めるうえで有利となる。
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1から図5に本発明の一実施形態を示している。
本発明に係る車両用制御装置の特徴部分の説明に先立ち、当該車両用制御装置の適用対象となる車両の概略構成を図1に示して説明する。
図1には、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)方式車両のパワートレーンを例示している。図中、1はエンジン、2は電子制御式の自動変速機(ECT:Electronic Controlled Automatic Transmission)、3は電子制御式のブレーキシステム(ECB:Electronic Controlled Brake system)、4は駆動輪である。
これらの基本となる部分の構成は、公知の構成と同じとされるので、本発明と直接的に関与していない部分については簡単に説明する。
エンジン1は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジン等とされ、電子制御式のスロットルバルブ11等を含む吸気系や、図示していないが、インジェクタ等を含む燃料供給系、イグニッションコイルや点火プラグ(ディーゼルエンジンでは不要)等の点火系等が装備されている。このエンジン1の運転動作は、エンジンECU(Electronic Control Unit)6により制御される。
自動変速機2は、主として、トルクコンバータ2a、変速機構部2b、油圧制御回路2c等を含んで構成されている。この自動変速機2の変速動作は、ECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU7により制御される。
なお、自動変速機2の変速機構部2bは、図示していないが、主として、複数の遊星機構、クラッチやブレーキ等の摩擦係合要素、ワンウェイクラッチ等を含む構成とされる。
油圧制御回路2cには、図示していないが、例えばマニュアルバルブ、各種のリニアソレノイドバルブならびにオンオフソレノイドバルブ等を有し、例えばリバース(後進走行)ポジションR、ニュートラルポジションN、ドライブ(前進走行)ポジションDのそれぞれに対応するように、前記適宜の摩擦係合要素に対する油圧経路を確保するようになっている。
自動変速機2の動作としては、必要に応じてECT_ECU7が油圧制御回路2cにソレノイド制御信号を出力し、油圧制御回路2cの各種バルブを制御して変速機構部2bの摩擦係合要素を予め規定された作動表に従い係合、解放させることにより、適宜の変速ギヤ段(例えば第1速段〜第5速段)を成立させるようになっている。
この自動変速機2の出力(前進駆動力や後進駆動力)は、自動変速機2内に配置されるデファレンシャル2dおよび車軸(符号省略)を介して駆動輪4に伝達される。
ブレーキシステム3は、例えば油圧作動式のディスクブレーキを用いた構成とされており、運転者が車両室内に設置されるブレーキペダル3aを踏み込み操作したときにディスクロータ(符号省略)に摩擦力を与えて駆動輪4に制動力を付与するものである。
なお、ディスクブレーキに代えて、公知のドラムブレーキとすることも可能である。一般的には、ブレーキペダル3aの踏み込み力(踏力)をブースタ3bおよびマスターシリンダ3cで増幅するようになっていて、軽い踏力で強い制動力を得るようになっている。
このブレーキシステム3は、一般的に公知のブレーキアシスト機能やアンチロックブレーキ機能等を実現するために、マスターシリンダ3cからブレーキキャリパ(符号省略)に至る油圧経路の途中にブレーキ油圧制御部3dを設け、このブレーキ油圧制御部3dをECB_ECU8により適宜に制御するようになっている。
なお、上述したエンジンECU6、ECT_ECU7、ECB_ECU8は、いずれも公知のように、例えばCPU、ROM、RAMならびにバックアップRAM等を含んだ構成とされており、それぞれ互いに必要な情報を双方向で送受信可能に接続されている。
図2に、各ECU6〜8を詳しく示すブロック図を示している。図2では、本発明の特徴に関連する構成要素を記載して、本発明の特徴に直接的に関連しない構成要素についての記載や説明は割愛することにする。
まず、エンジンECU6には、主として、エンジン回転数センサ21、アクセル開度センサ22ならびにスロットル開度センサ23等が図示していない入力インタフェースを介して接続されているとともに、電子制御式のスロットルバルブ11等が図示していない出力インタフェースを介して接続されている。
また、ECT_ECU7には、主として、出力軸回転数センサ24、横方向加速度センサ25、車速センサ26、ナビゲーションシステム12、ミリ波レーダ13等が図示していない入力インタフェースを介して接続されているとともに、自動変速機2の油圧制御回路2cが図示していない出力インタフェースを介して接続されている。
さらに、ECB_ECU8には、主として、ブレーキペダルセンサ27等が図示していない入力インタフェースを介して接続されているとともに、ブレーキ油圧制御部3d等が図示していない出力インタフェースを介して接続されている。
ところで、上述した三つのECU6〜8のうち、ECT_ECU7が車両の挙動を統括的に管理するものとされている。そのため、ECT_ECU7は、必要に応じてエンジンECU6にエンジン制御指令を与えて、エンジンECU6で直接的にエンジン1の出力を制御させる他、必要に応じてECB_ECU8にブレーキ制御指令を与えて、ECB_ECU8で直接的にブレーキシステム3の作動を制御させるようになっている。
なお、エンジン回転数センサ21は、エンジン1の出力軸回転数NE(エンジン回転数)を検出するものである。このエンジン回転数は、エンジン1の出力軸がトルクコンバータ2aの入力軸に接続される関係より、トルクコンバータ2の入力軸回転数(ポンプ回転数)と同じである。アクセル開度センサ22は、アクセルペダル(図示省略)に対する人的な踏み込みストロークを検出するものである。スロットル開度センサ23は、電子制御式のスロットルバルブ(図示省略)の開度を検出するものである。出力軸回転数センサ24は、自動変速機2の出力軸回転数NOUTを検出するものである。横方向加速度センサ25は、コーナリング時に車両に作用する横方向加速度(横G)値を示す信号が入力される。車速センサ26は、車両の走行速度を検出するものである。ブレーキペダルセンサ27は、ブレーキペダル3aに対する人的な踏み込み力を検出するものである。
ナビゲーションシステム12は、公知のように、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、ならびに施設データファイル(ホテル、ガソリンスタンド等)を含むデータベースを備えており、車両の現在位置、車両が向いている方位、車両の速度、車両の移動距離等を検出し、地図や道路等を表示パネル(図示省略)に表示する機能や、目的位置までの案内情報を表示パネルに表示する機能等を少なくとも実行可能になっている。
なお、公知であるが、ノードデータファイルに記録されているノードデータは、地図データファイルに記録されている地図データにおける少なくとも道路の位置および形状を構成するものである。また、道路データファイルに記録されている道路データは、道路に関する幅員、勾配、高度、バンク、路面の状態、道路の車線数等を含む。
さらに、公知であるが、ナビゲーションシステム12には、前述した車速センサ26の他に、図示していないが、ジャイロセンサ、ステアリングセンサ、GPS(Global Positioning System)センサ、地磁気センサ、距離センサ、ビーコンセンサ、高度計等が入力インタフェースを介して接続されている。
なお、GPSセンサは、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在位置を検出するもので、地磁気センサは、地磁気を測定することによって車両が向いている方位を検出するもので、距離センサは、道路上の所定の位置間の距離等を検出するもので、ビーコンセンサは、道路に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信して現在位置を検出するものである。
ミリ波レーダ13は、少なくとも自車両の前方を走行する他車両に関する情報を取得して、この取得した情報をECT_ECU7に出力するものである。なお、ECT_ECU7は、必要に応じて、ミリ波レーダ13からの出力信号に基づいて、自車両の前方に他車両が存在するか否かを認識する処理や、前方に他車両が存在する場合には当該他車両と自車両との間の車間距離を計測する処理を実行する。
ここで、本発明の特徴を適用した部分について、図3から図5を参照して詳細に説明する。
要するに、本発明では、必要に応じて、安定嗜好を好む運転者が安心してコーナを通過可能とするためのサポートを行うように工夫している。
具体的に、車両走行中においてコーナの手前に到達したときに、当該コーナを通過する過程で車両および運転者に作用する横方向加速度が、安定嗜好を好む運転者に適合するか否かを推定し、不適合と推定したときに、前記横方向加速度を低下させるよう車両の駆動力を小側に制御することにより、実際のコーナリング中に車両および運転者に作用する横方向加速度を可及的に前記適合レベルにまで低下させるようにしている。
この実施形態でのECT_ECU7は、前記サポートを行うために、少なくとも、ナビゲーションシステム12から与えられる情報に基づいて車両の走行中に前方のコーナの存在を検出するとともに当該コーナの曲率や勾配等の情報を検出するコーナ情報検出処理と、検出された前方のコーナの手前において当該コーナに対する推奨進入車速と現在車速とに基づいて必要な減速度を算出する必要減速度算出処理と、ナビゲーションシステム12から与えられる情報に基づいて進入対象となるコーナの走行中に車両および運転者に作用するであろう横方向加速度Gを推定する推定処理と、この推定結果が予め規定される基準以上の場合に、安定嗜好の運転者が不安・不快意識を抱く条件が成立したと認識して、前記推定の横方向加速度Gを低下させるよう駆動力を小側に制御する対処処理とを実行する機能を備えている。
そして、前記対処処理で行う駆動力制御については、スロットルバルブ11の開度制御、自動変速機2の変速制御、ならびにブレーキシステム3の作動量制御の少なくともいずれか一つを行うようにしている。そのため、ECT_ECU7からエンジンECU6やECB_ECU8に対してスロットルバルブ11の開度制御に関するエンジン制御指令やブレーキシステム3の作動量制御に関するブレーキ制御指令を送信して、エンジンECU6やECB_ECU8で前記各制御を実行させるようにする。
具体的に、この実施形態の動作について詳細に説明する。図3に示すフローチャートは、ECT_ECU7による動作を主体に記載しており、一定周期毎にエントリーされる。
まず、ステップS1において、現在運転している車両の前方所定距離以内にコーナが存在するか否かを判定する。この判定は、ナビゲーションシステム12から入力される情報に基づいて行うことができる。
ここで、前方にコーナが存在しない場合には前記ステップS1で否定判定してこのフローチャートを抜けるが、前方にコーナが存在する場合には前記ステップS1で肯定判定して、続くステップS2へ移行する。
ステップS2以降の処理は、要するに、前方のコーナへ進入するにあたって、現在の車両走行条件のままで適正であるか否かを把握するために行われる。
つまり、ステップS2では、前方のコーナを走行する際に車両および運転者に作用するであろう横方向加速度Gを推定する。
具体的に、このステップS2では、ナビゲーションシステム12から入力される情報に基づいて前方のコーナの曲率および路面勾配をそれぞれ認識する処理と、車速センサ27で検出する現在車速を認識する処理と、前記ECT_ECU7の内部メモリ(記憶手段)から車両重量を読み出す処理とをそれぞれ行うことにより必要な情報を収集し、前記各処理で収集した情報に基づいて横方向加速度Gを推定する処理を行う。
コーナリング時の横方向加速度Gは、公知のように、車速の2乗に比例し、コーナ半径に反比例する。そこで、コーナ半径とコーナリング速度と横方向加速度Gとを関係付けたマップを作成しておき、このマップを用いて横方向加速度Gを推定することも可能である。
この後、続くステップS3において、前記ステップS2で推定した横方向加速度Gが予め規定した閾値X以上であるか否かを判定することによって、前記ステップS2で推定した横方向加速度Gが、安定嗜好の運転者に不安・不快意識を抱かせるレベルであるか否かを調べる。
なお、前記閾値Xは、予め実験等で経験的に把握して一義的に特定した値とされ、ECT_ECU7の内部メモリ(記憶手段)に予め記憶されている。但し、この閾値Xについては、初期値を前記経験値としておき、走行を重ねる毎に運転者の安定嗜好の度合いを学習することによって適宜に書き換えることが可能である。
ここで、横方向加速度Gが閾値X未満である場合には現状のままで運転者に不安・不快意識を抱かせないレベルであると考えられるので、前記ステップS3で否定判定してこのフローチャートを抜ける。一方、横方向加速度Gが閾値X以上である場合には現状のままだと運転者に不安・不快意識を抱かせるレベルであると考えられるので、前記ステップS3で肯定判定して、続くステップS4へ移行する。
ステップS4では、進入対象となるコーナの走行時における推奨の横方向加速度を得るために必要なコーナへの推奨進入車速Vtを設定し、それに向けて減速するために要求される駆動力Fvehを算出する。
この要求駆動力Fvehを算出するにあたって、先に、車両の現在位置から進入対象となるコーナの入口までの距離Lで、車両の現在の車速Vを推奨進入車速Vtに減速するのに必要な減速度Greqを、次式(1)により算出する処理を行う。
Greq=(Vt2−V2)/(2×L)・・・(1)
この必要減速度Greqは、当然ながら、現在位置から進入対象となるコーナの入口までの距離Lが短いほど、大きくなる。
この後、要求駆動力Fvehを、次式(2)により算出する。なお、式(2)において、Mvehは車両重量である。
Fveh=Greq×Mveh・・・(2)
この後、ステップS5において、前記ステップS4で算出した要求駆動力Fvehから現在の実際の駆動力Fを減じた値が、予め規定される閾値Yより小さいか否かを判定することにより、必要な駆動力制御を行うにあたって、運転者による平常減速動作で前記減速のための駆動力制御が完結可能か否かを調べるようにしている。
なお、前記の平常減速動作とは、運転者が平常時にブレーキングして減速するときの動作のことである。そして、前記閾値Yは、予め実験等で経験的に把握した値とされ、ECT_ECU7の内部メモリ(記憶手段)に予め記憶されている。この閾値Yは、例えば次のような学習を行うことにより、適宜に書き換えることが可能である。例えば平常運転時にブレーキングを行う毎に制動力を調べて、ECT_ECU7の内部メモリに記憶させることにより適宜の回数分を蓄積しておき、過去数回分(例えば10回)の平均値を算出して、この平均値を閾値Yとして書き換えるようにすることが可能である。
ここで、平常減速動作で減速不可能である場合には前記ステップS5で否定判定してこのフローチャートを抜けるが、平常減速動作で減速可能である場合には前記ステップS5で肯定判定して、続くステップS6へ移行する。
ステップS6では、前記ステップS4で算出した要求駆動力Fvehを確保するように、スロットルバルブ11の開度を閉じ側とする制御、自動変速機2を低変速段側にダウンシフトするような変速制御、ならびにブレーキシステム3の作動量を増やす側とする制御の少なくともいずれか一つ、あるいは2つ以上の協調制御を行うことにより、コーナ進入車速を減速させる。この後、このフローチャートを抜ける。
次に、図4を参照して、上述した駆動力制御が介入する場合と、上述した駆動力制御を行わない場合とにおける車両の挙動例を説明する。
図4は、図1の車両走行時における駆動力制御の実行の有無に応じた車両の挙動例を示すタイムチャートである。図4において、(a)は操舵角、(b)は横方向加速度、(c)は車両の駆動力、(d)は車速を示している。図中、実線は上述した駆動力制御が介入する場合を、また、破線は上述した駆動力制御を行わない場合をそれぞれ示している。
まず、駆動力制御を行わない場合について説明する。
例えば図4(d)、(c)に示すように、直線路を適宜の車速で走行中にコーナの手前の所定位置Pで運転者が減速せずに、コーナに進入したとする。その場合、図4(d)、(c)に示す車速および駆動力と、図4(a)に示す操舵角との関係に基づき、コーナ入口Pcinから図4(b)の破線の矢符H1で示すように横方向加速度が増大することになる。
そこで、運転者がアクセルペダルを踏み戻すとともに、ブレーキペダル3aを踏み込むことによって車両を減速させると、図4(c)の破線の矢符H2で示すように駆動力が低下するために、図4(d)の破線の矢符H3で示すように車速が低下するとともに、図4(b)の破線の矢符H4で示すように横方向加速度が低下する。しかし、その後、車速の落ち込みに対応して運転者がアクセルペダルを踏み込むと、図4(c)の破線の矢符H5で示すように駆動力が増加するために、図4(d)の破線の矢符H6で示すように車速が上昇するとともに、図4(b)の破線の矢符H7で示すように横方向加速度が増大することになる。このように、コーナリング時の車両の挙動が不安定になる。
それに対し、駆動力制御が介入する場合について説明する。
例えば直線路を走行中にコーナ手前の所定位置(図4のP参照)に車両が到達すると(図3のステップS1肯定判定)、横方向加速度が推定される(図3のステップS2)。この推定値について、上述した駆動力制御なしの場合における図4(b)の矢符H1で示すような横方向加速度の値とすると、推定値が閾値Xを越えることになる(図3のステップS3で肯定判定)。
これにより、コーナ入口Pcinに到達するまでの間に駆動力を小側に制御する行為が介入されることになる(図3のステップS4〜S6)。つまり、現状において必要な駆動力が算出されて、実際にスロットルバルブ11、自動変速機2、ブレーキシステム3を利用した駆動力制御が実行されることになる。これにより、図4(c)の実線で示すように駆動力が低下されて、図4(d)の実線で示すように車速が低下することになる。
したがって、車両がコーナ入口Pcinに進入するまでで、十分に減速されるので、図4(b)の実線で示すようにコーナ入口Pcinにおいて車両および運転者に作用する横方向加速度が閾値X未満になるので、その状態を保持したままで、コーナを通過できるようになる。しかも、コーナを安定した速度で通過できるので、上述したように車速の落ち込みに対応して運転者がアクセルペダルを踏み込むことがなくなる。
このようなことから、コーナリング時の車両の挙動が安定するようになり、運転者に不安・不快な意識を抱かせなくて済むようになるのである。
参考までに、例えば図5に示すように、実際の車速Vが図5中の実線で示すようなパターンの場合に、例えばポイントP0からコーナ入口Pcinまでの距離L0でもって目標車速Vtまで減速するときの平常ブレーキングによると、図5中の一点鎖線で示す平常減速線のような減速勾配となる。この点を考慮し、前記平常減速線の減速勾配を前記図3のステップS5での閾値Yとすればよく、その場合には前記減速勾配よりも緩い勾配の要求減速線(図4中のA,B参照)とするために、ステップS1での推定開始位置について、図5のPA,PBに設定することにより、制動距離(推定開始位置PA,PBからコーナ入口Pcinまでの距離)をLA,LBと長く確保することができる。
ところで、上述した動作説明から明らかなように、ECT_ECU7からエンジンECU6やECB_ECU8に適宜の駆動力制御に関する指令を送信してエンジンECU6やECB_ECU8で適宜の駆動力制御を実行させるようにしているので、本発明に係る車両用制御装置としては、エンジンECU6、ECT_ECU7、ECB_ECU8のすべてを含んで構成されていると言える。
但し、エンジンECU6、ECT_ECU7、ECB_ECU8を別々とせずに、単一の総括制御装置とすることも可能である。その場合には、この単一の統括制御装置が、本発明に係る車両用制御装置に相当することになる。
以上説明したように、本発明の特徴を適用した実施形態では、車両走行中においてコーナの手前に到達したときに、当該コーナの走行中に発生するであろう横方向加速度を推定して、安定嗜好の運転者に不安・不快意識を抱かせると考えられる場合に横方向加速度を低下させるよう車両の駆動力を小側に制御するようにしている。
これにより、例えば運転者による運転状況判断ミス等、何らかの原因により、万一、運転者にとってオーバスピードでコーナに進入しようとしても、安定嗜好の運転者に適合したコーナリングを行うことが可能になる等、運転者の安心感を高めるうえで有利となる。
特に、上記実施形態のように、運転者にとってオーバスピードでコーナに進入しようとした場合に、減速のための駆動力制御を介入させるが、この減速のための駆動力制御を運転者による平常減速動作に近似させるようにしているので、前記駆動力制御による減速に伴い車両および運転者に前方向の加速度が作用することになるものの、この減速感が運転者にとって違和感を抱きにくいものとなる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。以下で例を挙げる。
(1)上記実施形態では車両の駆動源をエンジン1のみとした場合を例に挙げているが、モータのみとする場合や、エンジンとモータとを併用するハイブリッド車両とする場合等も本発明を適用することが可能である。
(2)上記実施形態では、車両をフロントエンジン・フロントドライブ(FF)方式とした例を挙げているが、フロントエンジン・リアドライブ(FR)方式やその他の方式の車両についても本発明を適用することが可能である。
(3)上記実施形態に示した自動変速機2の変速機構部2bは、遊星機構の他に、例えば多段の歯車機構や、適宜種類の無段変速機構とすることも可能である。この無段変速機構としては、例えばベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)や、トロイダル式の無段変速機等が挙げられる。
(4)上記実施形態において、図3のステップS6で説明した駆動力制御を実行する前または後または同時期に、運転者にオーバスピードでコーナに進入しようとしていることを報知する報知処理を行うことも可能である。
この報知の形態としては、例えば車両室内に設けられるブザーを鳴らしたり、メーターパネル内の表示部やナビゲーションシステム12の表示パネル等に適宜のメッセージを表示させたりすることが考えられる。
(5)上記実施形態では、安定嗜好の運転者を前提にしているが、例えば運転者に安定嗜好かスポーティ嗜好かを操作ボタン等の入力手段で選択させるか、あるいは運転者が安定嗜好かスポーティ嗜好かを適宜の認識手法で自動的に調べ、安定嗜好の場合に上記実施形態で説明した駆動力制御を行うようにする一方で、スポーティ嗜好の場合に従来例で提示した例えば特許文献1(特開2005−98364号公報)で開示しているような制御を行うようにすることも可能である。
(6)上記実施形態では、走行中にコーナの手前所定距離以内に位置したときに、当該コーナの走行中に発生するであろう横方向加速度を推定して、車両の駆動力を制御する形態、つまり事前対処形態を採用している。
これに対し、例えばコーナリング中に運転者が安定走行を図るための減速操作を行ったときに、横方向加速度センサ25から出力される検出信号に基づいてコーナリング中に車両や運転者に作用する実際の横方向加速度Gを認識し、この実際の横方向加速度Gが、安定嗜好の運転者に不安・不快意識を抱かせるか否かを推定して、不安・不快意識を抱くと推定した場合に、車両の駆動力を小側に制御する直接対処形態とすることも考えられる。
その場合の動作について、例えば図6のフローチャートを参照して説明する。この図6に示すフローチャートは、ECT_ECU7による動作を主体に記載しており、一定周期毎にエントリーされる。
まず、ステップS11において、現在運転している車両がコーナリング中であるか否かを判定する。この判定は、ナビゲーションシステム12から入力される情報、あるいは横方向加速度センサ25から入力される信号に基づいて、行うことができる。
ここで、コーナリング中でない場合には前記ステップS11で否定判定してこのフローチャートを抜けるが、コーナリング中である場合には前記ステップS11で肯定判定して、続くステップS12へ移行する。
ステップS12,S13の処理は、要するに、コーナリング中に運転者が安定走行を図るための減速の意思があるかないかを把握するために行われる。
つまり、ステップS12において、アクセルペダルの踏み戻し操作があったか否かを判定する。この踏み戻し操作とは、運転者がアクセルペダルから足を離す等、アクセル開度を小さくする側に操作することを意味している。この判定は、アクセル開度センサ22から入力される信号に基づいて行うことができる。
ここで、踏み戻し操作がない場合には減速しようとしていないので、前記ステップS12で否定判定してこのフローチャートを抜けるが、踏み戻し操作があった場合には減速しようとしているので、前記ステップS12で肯定判定して、続くステップS13へ移行する。
ステップS13では、自車両の前方所定距離以内に他の車両が存在するか否かを判定する。この判定は、ナビゲーションシステム12から入力される情報、あるいはミリ波レーダ13から入力される信号に基づいて行うことができる。
ここで、前方に他車両が存在している場合には、前記踏み戻し操作という行為が前方の他車両との車間距離の詰まりを解消するための減速行為と考えられるので、前記ステップS13で肯定判定してこのフローチャートを抜けるが、前方に他車両が存在していない場合には、前記踏み戻し操作という行為がコーナリング中に発生する横方向加速度を運転者が不安・不快と感じたことによる減速の意思を表らす行為と考えられるので、前記ステップS13で否定判定して、続くステップS14へ移行する。
ステップS14では、横方向加速度センサ25から入力される信号に基づいてコーナリング中に車両および運転者に作用する実際の横方向加速度Gを検出する。
この後、ステップS15において、コーナリング中に車両および運転者に作用する実際の横方向加速度Gが、予め規定した閾値Z以上であるか否かを判定することによって、前記ステップS14で検出した横方向加速度Gが、安定嗜好の運転者に不安・不快意識を抱かせるレベルであるか否かを調べる。
なお、前記閾値Zは、予め実験等で経験的に把握した一義的に特定した値とされ、ECT_ECU7の内部メモリ(記憶手段)に予め記憶されている。
ここで、横方向加速度Gが閾値Z未満である場合には現状において運転者に不安・不快意識を抱かせないレベルであると考えられるので、前記ステップS15で否定判定してこのフローチャートを抜ける。一方、横方向加速度Gが閾値Z以上である場合には現状のままだと運転者に不安・不快意識を抱かせるレベルであると考えられるので、前記ステップS15で肯定判定して、続くステップS16へ移行する。
ステップS16では、前記検出した実際の横方向加速度Gを用いて、前記閾値Zを書き換える学習処理を行う。この学習処理については、例えば閾値Zの初期値を前記経験値としておき、走行を重ねる毎に検出される実際の横方向加速度Gを記憶させて、この取り込んだ横方向加速度Gを前記閾値Zに反映させるようにして前記閾値Zを書き換える形態とすることができる。このようにすれば、オーバスピードの判定基準を車両の運転者個々に対応させることが可能になる。
その後、ステップS17において、安定嗜好の運転者に適合する推奨の横方向加速度を確保するために必要な駆動力制御を実行してから、このフローチャートを抜ける。
具体的に、前記駆動力制御を説明する。そもそも、コーナリング時の横方向加速度Gは、公知のように、車速の2乗に比例し、コーナ半径に反比例する。そこで、まず、コーナ半径とコーナリング速度と横方向加速度Gとを関係付けたマップを作成しておく。そして、推奨の横方向加速度の値を決定すると、前記マップに基づきコーナの曲率に対応する推奨コーナリング速度を求めることができる。この推奨コーナリング速度を得るように、前記駆動力制御を行えばよい。
しかも、前記の駆動力制御は、例えば、安定嗜好の運転者に適合する推奨の横方向加速度に対応する推奨のコーナリング速度を設定した後で、その推奨コーナリング速度に向けて減速するのに必要な要求駆動力Freqおよび要求減速度Greqを算出し、この算出した要求駆動力Freqおよび要求減速度Greqを得るために、スロットルバルブ11の開度制御、自動変速機2の変速制御、ならびにブレーキシステム3の作動量制御の少なくともいずれか一つ、あるいは2つ以上の協調制御を行う。これにより、十分かつ効率よく推奨コーナリング速度に減速することが可能になる。
以上説明したように、この実施形態では、コーナリング中に運転者が横方向加速度を不安・不快に感じたかどうかを、運転者の減速操作によって把握するようになっているとともに、そのときに、実際の横方向加速度を低下させるよう駆動力を制御するといったサポートを行うようにしている。
これにより、例えば何らかの理由でコーナへの進入速度が運転者にとってオーバスピードになった場合のように、コーナリング中に運転者が不安・不快意識を抱いたときに、減速して横方向加速度を低下させるように対処できるから、不安・不快意識を取り除くことが可能になり、安心してコーナを通過することが可能になる。
また、前記駆動力制御について、電子制御式のスロットルバルブ11の開度制御、自動変速機2の変速制御ならびに電子制御式のブレーキシステム3の作動量制御の少なくともいずれか一つとするようにしているから、エンジンブレーキや、車輪と路面との摩擦による制動力でもって減速することが可能になる。これにより、十分な減速力を効率よく確保することが可能になるとともに、減速に要する時間を短くすることが可能となる。したがって、コーナリング中に運転者が不安・不快意識を抱いたときに、効率よく減速して横方向加速度を素早く低下させることが可能になる。
本発明に係る車両用制御装置を含む車両のパワートレーンの一実施形態の概略構成を示す図である。 図1に示す各ECUを詳しく示すブロック図である。 図1の車両における制御動作の説明に用いるフローチャートである。 図1の車両走行時における駆動力制御の実行の有無に応じた車両の挙動例を示すタイムチャートである。 図1の車両における駆動力制御の実行の有無判定を行う位置設定を説明するためのグラフである。 本発明に係る車両用制御装置の他の実施形態で、車両における制御動作の説明に用いるフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 自動変速機
3 ブレーキシステム
3d ブレーキ油圧制御部
4 駆動輪
6 エンジンECU
7 ECT_ECU
8 ECB_ECU
11 スロットルバルブ
12 ナビゲーションシステム
13 ミリ波レーダ
22 アクセル開度センサ
23 スロットル開度センサ
25 横方向加速度センサ
26 車速センサ

Claims (5)

  1. 車両の走行に必要な駆動力を確保する車両用制御装置であって、
    走行路のコーナの手前位置で、少なくとも車両重量、現在車速、前記コーナの曲率および路面勾配等の情報を収集して、前記コーナを現在車速で走行する際に車両に発生する横方向加速度を推定する推定手段と、
    前記推定手段の推定結果が予め規定される閾値以上の場合に、安定嗜好の運転者に不安・不快意識を抱かせる条件が成立したと認識して、駆動力を小側に制御する対処手段とを含む、ことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用制御装置において、
    前記対処手段による駆動力制御は、車両に備える電子制御式スロットルバルブの開度制御、電子制御式自動変速機の変速制御ならびに車両に備える電子制御式ブレーキシステムの作動量制御の少なくともいずれか一つとされる、ことを特徴とする車両用制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用制御装置において、
    前記対処手段は、駆動力を制御する処理の前に、車両運転者にオーバスピードで前方のコーナに進入しようとしていることを報知する報知処理を行う、ことを特徴とする車両用制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の車両用制御装置において、
    少なくとも前記車両重量や前記閾値が予め記憶される記憶手段をさらに含み、
    前記推定手段による情報収集は、車両に備えるナビゲーションシステムから入力される情報に基づいて前記コーナの手前位置、前記コーナの曲率および路面勾配をそれぞれ認識する処理と、車両に備える車速センサで現在車速を検出する処理と、前記記憶手段から前記車両重量を読み出す処理とを行う形態とされる、ことを特徴とする車両用制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の車両用制御装置において、
    前記対処手段は、必要な駆動力制御を行うにあたって、運転者による平常減速動作で前記減速のための駆動力制御が完結可能か否かを調べて、可能である場合にのみ前記駆動力制御の実行を許可する、ことを特徴とする車両用制御装置。
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