JP2009101412A - 方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法と、その堰折り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法と、その堰折り装置としては、例えば、ペッカー(ゲートペッカー)冶具がある。この冶具は、人の操作で、堰折りする方法であるので、先行文献でも開示されているように、大変な作業であり、人力と、経費を要するとともに、合理性と、作業環境、或いは自動化等の面で問題となっている。
【構成】本発明は、プレス装置に、方案を安定的に設置できる下型を設け、下型に対峙する上型には、方案の折断部位の折断を担う折断杆を一本又は複数本設け、またこの上型の上に設けた中間上型に押圧冶具を設け、この押圧冶具は、上型の孔に貫設する構造とし、押圧冶具の位置と、折断杆の位置が、ベクトル方向及び/又は長手方向において離れた距離(位相関係)を有する構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離(離脱)する堰折り装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法と、その堰折り装置に関する。
従来、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する方法(堰折り方法)と、その堰折り装置としては、通常、ペッカー(ゲートペッカー)という冶具を使用し、人的な方法で行っていた。しかし、この方法と冶具に関して、後述する文献1(特開2003−164963の「鋳物の堰を折る方法と装置」)における説明の中で、従来技術として[0003]に記述されているように、大変な作業であり、人力と経費を要すること、又は合理性の欠如、また、作業環境・地球環境の劣悪化等において、問題となっている。この問題を解決するための手段として、次に挙げる先行文献が参考となるので、以下、説明する。
文献1は、特開2003−164963の「鋳物の堰を折る方法と装置」であり、この発明は、多種類の鋳物(任意種類の鋳物「方案、又は方案鋳物」)の堰を折って鋳物製品と、方案の廃材に分離するゲートペッカー(登録商標)を利用する方法を基本とする方法(装置)であって、鋳物製品側の当接用部材と、方案側の当接用部材を備えた冶具を、鋳物製品と方案間の間隔に挿入し、この方案側の当接用部材を、鋳物製品より、方案の方に先に当接する位置範囲内に設定した挿入工程と、この両当接用部材を開き、鋳物製品と方案の廃材を、堰部を基にして広げ、この鋳物製品と方案の廃材とに分離する間隔拡大手段と、また、この間隔拡大手段が、間隔方向に自由に移動できる状態で、両当接用部材を開く工程とを介して、この方案の堰を折る方法であり、この多種類の方案の堰を、確実かつ容易に折断し、かつ分離を達成することを意図する。
また文献2は、特開2004−283867の「鋳造品の仕上げ装置及び方法」であり、この発明は、プレス成形を利用した構成であり、バリ取り手段は、ワーク受け台が、シリンダヘッドを固定保持した状態で水平方向に位置決めされた時に、垂直方向に移動して、バリを剪断除去し、また堰凝固部切断手段は、ワーク受け台が、回転ユニットによって旋回されることで、ワークの円周方向に形成された堰凝固部を切断し、さらに、加工具は、制御装置を介して、確実かつ正確に位置制御されるとともに、このプレス刃に、エアハンマを介して、このバリ取り、堰凝固部切断、並びに砂落しの3工程を、単一の仕上げ装置によって行い、かつこの単一の仕上げ装置を介して、鋳造品の仕上げ加工を一貫して行うことを意図する。
さらに、文献3(参考として挙げた文献)は、特開平8−168967号の「鋳物切断用カッター」であり、この発明は、機械構造用の銑鉄鋳物、ダクタイル鋳鉄管等の鋳造方案の押湯、湯口、堰等(方案の廃材)の切断除去を行う鋳物切断用カッターであって、特殊な配合比の主砥粒部と副砥粒部を、基板の円周方向へ交互に略等分的に配例して形成し、かつ切刃部と締付部を組合わせた構造であり、方案の廃材の切断除去を、安全、かつ簡便に行うとともに、その切削効率の向上を図ること、又は、この切断除去を行う際に、最適な、手動又は自動切断工具として、鋳物切断用カッターを提供する。
特開2003−164963 特開2004−283867 特開平8−168967号
前記文献1は、従来のゲートペッカーの最適な採用と、その効率化を図ることから、このゲートペッカーを移動することを内容とする。そして、この移動を、ゲートペッカー支持台の動きにより達成する構造であり、換言すると、従来の堰折り機構を自動化した構成である。従って、堰折りの自動化と、多種類の方案鋳物に対応できる有効性を備える反面、従来と同様に、ゲートペッカーを、その都度、調整し、多種類の方案鋳物に対応可能としなければならず、又は、その都度、ゲートペッカーを、調整及び/又は移動する構造であり、装置の複雑化を招来すること、又は、多岐に亙って、動力資源を要すること、及びこの資源が嵩むこと等が考えられ、昨今、要望される堰折り装置に求められる構造、例えば、装置の小型化・簡略化、又は省資源化、省動力化とは、逆行するものと考えられ、その改良が要求される。
尚、この文献1において、方案鋳物に、ノッチを設ける構造が、明細書の[0007]に開示されているが、このノッチは、ゲートペッカーで引きちぎる際に、引張りモーメント(応力)を、働かせることを意図する。従って、堰部に設けたノッチを利用し、曲げモーメント、又は、捩りモーメントを働かせる構造とは、その技術と、方案の廃材を分離する構造とは、自然法則の利用が異なり、かつ力の大きさと、また曲げモーメント、又は、捩りモーメントを働かせて、複数個の方案の廃材を分離する本発明の構造とは、技術内容が異なる。尚、このノッチに関しては、同様に特開平8−103850号の「鋳造用の押湯ネックダウンコア」において、ノッチの技術が、[0003]に開示されているが、ガス切断によることなく、押湯を取除くことを意図するものであり、前述の如く、堰部に設けたノッチの利用と、曲げモーメント、又は、捩りモーメントを働かせる本発明の構造とは、その技術と、方案の廃材を分離する構造において、自然法則の利用が異なります。そして、また、この発明のノッチは、単に、押湯を取除くことに留まっていると解釈される。
また、前記文献2は、従来のカッターを少なくとも、二方向から操作し、堰折り機構を自動化した構造である。従って、前述した文献1と同様な改良を抱えている。
請求項1の発明は、方案の廃材、(湯溜部、又は堰部より離間した基部(面積的に、優位な箇所、例えば、湯道に対して、大きな箇所で、フラット面が望ましい))又は鋳物製品を、押圧冶具で押圧して、下型に方案を安定的に設置する設置工程と、押圧冶具の移動と、鋳物製品又は方案の廃材に折断杆で押圧を図るために、前記上型を順次降下する上型の降下工程と、この設置された方案の鋳物製品を、折断杆で押圧、かつ折断する折断工程とを介して、折断するに際して、前記押圧冶具と、折断杆との間に、モーメントが発生する距離間隔を確保する構造とし、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法を提供する。そして、このモーメントを介して、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法であり、昨今、要望されている構造の簡略化、又は省資源化、省動力化を達成することを意図する。また地球・職場環境に優れた方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法を提供することを意図する。
請求項1は、加工装置の上型、又は上型に移動可能に設けた中間上型に、方案の廃材、又は鋳物製品押圧用の押圧冶具を設けるとともに、この上型に方案の廃材の折断部位の折断を担う折断杆を設け、また、この加工装置の下型に、方案を安定的に載架する安定突起、及び開口を設けた構造の加工装置を利用し、この方案から鋳物製品と、方案の廃材を折断(分離)する堰折り方法であって、
上型を降下して、前記方案の廃材、又は鋳物製品を押圧冶具で押圧し、前記方案を下型に安定的に設置する設置工程と、
この設置工程で、下型に設置された方案の廃材、又は鋳物製品の押圧を継続する押圧冶具の操作(動き)、並びに設置された鋳物製品、又は方案の廃材に、前記折断杆で押圧を図るために、前記上型を順次降下する上型の降下工程と、
この上型の降下工程において、前記押圧冶具と、折断杆との位相関係を利用するとともに、この押圧冶具と、この折断杆の押圧を利用し、前記折断部位にモーメント(集中応力)を付与し、前記鋳物製品を、方案の折断部位より折断する折断工程と、
この折断工程を介して、鋳物製品と、方案の廃材とを分離する構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法である。
請求項2の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するに最適となる、方案の堰部の構造を提供することを意図する。
請求項2は、請求項1に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法であって、
前記方案の折断部位となる堰部に、モーメント(集中応力及び/又はテコの原理)を最大に付与できるノッチ、切欠き、打撃跡を設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置方法である。
請求項3の発明は、方案の廃材、(方案の湯溜部、又は堰部より離間した基部(面積的に、優位な箇所、例えば、湯道に対して、大きな箇所で、フラット面が望ましい))又は鋳物製品を、押圧冶具で押圧して安定的に下型に方案を安定的に設置し、押圧冶具の移動と、鋳物製品又は方案の廃材に折断杆で押圧を図るために、前記上型を順次降下させ、この設置された方案の鋳物製品を、折断杆で押圧、かつ折断するに際して、前記押圧冶具と、折断杆との間に、モーメントが発生する距離間隔を確保する構造とし、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置を提供する。そして、このモーメントを介して、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であり、昨今、要望されている構造の簡略化、又は省資源化、省動力化を達成することを意図する。また地球・職場環境に優れた方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置を提供することを意図する。
請求項3は、加工装置の下型ベースに、方案を安定的に設置できる下型を設け、この下型に対峙する上型に設置する上下動可能な中間上型、又は上型に垂設した方案の廃材、又は鋳物製品の押圧を担う一本又は複数本の押圧冶具を、前記上型に貫設し、また、前記上型に、前記方案の廃材の折断部位の折断を担う折断杆を一本又は複数本設け、かつ、この押圧冶具の押圧位置と、折断杆の折断位置が位相関係になるようにそれぞれ設けるとともに、この押圧冶具と折断杆は、ベクトル方向及び/又は長手方向において離れた位置関係を確保する構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
請求項4・5の発明は、請求項3(請求項1)の目的を達成すること、この目的を達成するに最適となる、押圧冶具の構造を提供することを意図する。
請求項4は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置において、
前記押圧冶具を、上型に貫通した軸杆と、この軸杆を支持する当該上型の上面に載架される中間上型と、この中間上型と上型枠体との間に、スプリングを設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
請求項5は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置において、
前記押圧冶具を、上型に貫通した軸杆と、この軸杆を支持する鍔片と、この軸杆に捲装したスプリングで構成した方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
請求項6の発明は、請求項3(請求項1)の目的を達成すること、この目的を達成するに最適となる、折断杆の構造を提供することを意図する。
請求項6は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であって、
前記折断杆を、可撓性を有する軸部と、傾斜部又は曲面部の緩衝手段を有する頭部とで構成した方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
請求項7の発明は、請求項3(請求項1)の目的を達成すること、この目的を達成するに最適となる、方案の基準用の突起の構造を提供することを意図する。
請求項7は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であって、
前記方案を、前記下型に水平及び/又は安定的に設置するために、この方案の下方に、基準用の突起を設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
請求項1の発明は、加工装置の上型、又は上型に移動可能に設けた中間上型に、方案の廃材、又は鋳物製品押圧用の押圧冶具を設けるとともに、上型に方案の廃材の折断部位の折断を担う折断杆を設け、また、加工装置の下型に、方案を安定的に載架する安定突起、及び開口を設けた構造の加工装置を利用し、方案から鋳物製品と、方案の廃材を折断(分離)する堰折り方法であって、
上型を降下して、方案の廃材、又は鋳物製品を押圧冶具で押圧し、方案を下型に安定的に設置する設置工程と、
設置工程で、下型に設置された方案の廃材、又は鋳物製品の押圧を継続する押圧冶具の操作(動き)、並びに設置された鋳物製品、又は方案の廃材に、折断杆で押圧を図るために、上型を順次降下する上型の降下工程と、
上型の降下工程において、押圧冶具と、折断杆との位相関係を利用するとともに、押圧冶具と、折断杆の押圧を利用し、折断部位にモーメント(集中応力)を付与し、鋳物製品を、方案の折断部位より折断する折断工程と、
折断工程を介して、鋳物製品と、方案の廃材とを分離する構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法である。
従って、請求項1は、方案の廃材、(湯溜部、又は堰部より離間した基部(面積的に、優位な箇所、例えば、湯道に対して、大きな箇所で、フラット面が望ましい))又は鋳物製品を、押圧冶具で押圧して、下型に方案を安定的に設置する設置工程と、押圧冶具の移動と、鋳物製品又は方案の廃材に折断杆で押圧を図るために、前記上型を順次降下する上型の降下工程と、この設置された方案の鋳物製品を、折断杆で押圧、かつ折断する折断工程とを介して、折断するに際して、押圧冶具と、折断杆との間に、モーメントが発生する距離間隔を確保する構造とし、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法を提供できる特徴がある。そして、このモーメントを介して、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法であり、昨今、要望されている構造の簡略化、又は省資源化、省動力化の達成を意図する。また地球・職場環境に優れた方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法を提供できる実益がある。
請求項2の発明は、請求項1に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法であって、
方案の折断部位となる堰部に、モーメント(集中応力)を最大に付与できるノッチ、切欠き、打撃跡を設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置方法である。
従って、請求項2は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するに最適となる、方案の堰部の構造を提供できること等の特徴を有する。
請求項3の発明は、加工装置の下型ベースに、方案を安定的に設置できる下型を設け、下型に対峙する上型に設置する中間上型、又は上型に垂設した方案の廃材、又は鋳物製品の押圧を担う一本又は複数本の押圧冶具を、上型に貫設し、また、上型に、方案の廃材の折断部位の折断を担う折断杆を一本又は複数本設け、かつ、押圧冶具の押圧位置と、折断杆の折断位置が位相関係になるようにそれぞれ設けるとともに、押圧冶具と折断杆は、ベクトル方向及び/又は長手方向において離れた位置関係を確保する構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
従って、請求項3は、方案の廃材、(湯溜部、又は堰部より離間した基部(面積的に、優位な箇所、例えば、湯道に対して、大きな箇所で、フラット面が望ましい))又は鋳物製品を、押圧冶具で押圧して安定的に下型に方案を安定的に設置し、押圧冶具の移動と、鋳物製品又は方案の廃材に折断杆で押圧を図るために、前記上型を順次降下させ、この設置された方案の鋳物製品を、折断杆で押圧、かつ折断するに際して、前記押圧冶具と、折断杆との間に、モーメントが発生する距離間隔を確保する構造とし、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置を提供できる特徴がある。そして、このモーメントを介して、方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であり、昨今、要望されている構造の簡略化、又は省資源化、省動力化を達成できる利点がある。また地球・職場環境に優れた方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置を提供できる実益がある。
請求項4の発明は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置において、
押圧冶具を、上型に貫通した軸杆と、軸杆を支持する上型の上面に載架される中間上型と、中間上型と上型枠体との間に、スプリングを設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
請求項5の発明は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置において、
押圧冶具を、上型に貫通した軸杆と、軸杆を支持する鍔片と、軸杆に捲装したスプリングで構成した方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
従って、請求項4・5は、請求項3(請求項1)の目的を達成できること、この目的を達成するに最適となる、押圧冶具の構造を提供できること等の特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であって、
折断杆を、可撓性を有する軸部と、傾斜部又は曲面部の緩衝手段を有する頭部とで構成した方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
従って、請求項6は、請求項3(請求項1)の目的を達成できること、この目的を達成するに最適となる、折断杆の構造を提供できること等の特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であって、
方案を、下型に水平及び/又は安定的に設置するために、方案の下方に、基準用の突起を設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置である。
従って、請求項7は、請求項3(請求項1)の目的を達成できること、この目的を達成するに最適となる、方案の基準用の突起の構造を提供できること等の特徴を有する。
本発明の一例を説明する。
図面の説明をすると、図1は、第一実施例を示しており、加工装置(例えば、プレス装置)全体の正面図、図2は、図1の背面図、図3は図1の左側面図、図4は、図1の右側面図、図5は、図1の平面図、図6は、第一実施例を示しており、下型と方案との関係を拡大して示した俯瞰図、図7は、第一実施例を示しており、上型の押圧冶具と、折断杆との関係を拡大して示した俯瞰図、図8−1は、第一実施例を示しており、下型に載架した方案を、上型の押圧冶具で押圧する前の状態において、曲げモーメント(モーメント)を示した拡大正面図、図8−2は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、上型の折断杆で鋳物製品を押圧する前の状態を示した拡大正面図、図8−3は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する最初の状態を示した拡大正面図、図8−4は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する中間の状態を示した拡大正面図、図8−5は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆による鋳物製品の押圧が終了し、鋳物製品が折断された状態を示した拡大正面図、図8−6は、第一実施例を示しており、方案の廃材と鋳物製品の折断が終了し、ベルトコンベアに搬送される状態を示した拡大正面図、図9は下型に載架した方案を、上型の押圧冶具で押圧する前の状態において、捻りモーメント(モーメント)を示した拡大右側面図、また、図10−1は、第二実施例を示しており、下型に載架した方案を、上型の押圧冶具で押圧する前の状態において、曲げモーメント(モーメント)を示した拡大正面図、図10−2は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、上型の折断杆で鋳物製品を押圧する前の状態を示した拡大正面図、図10−3は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する最初の状態を示した拡大正面図、図10−4は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する中間の状態を示した拡大正面図、図10−5は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆による鋳物製品の押圧が終了し、鋳物製品が折断された状態を示した拡大正面図、図10−6は、第二実施例を示しており、方案の廃材と鋳物製品の折断が終了し、ベルトコンベアに搬送される状態を示した拡大正面図、図11は、折断杆の好ましい一例を示した拡大側面図、図12は位相関係の各例を示した模式図である。
最初に方案から、鋳物製品と方案の廃材(廃材とする)を分離する堰折り装置を説明すると、図において、1は油圧式のプレス装置(加工装置の一例である)で、このプレス装置1は、上型2を支持するプレス装置1の複数本のガイド棒100に沿って上下動(昇降)する上型ベース200と、この上型ベース200を上下動(可動)するシリンダ3等の動力と、この上型2及び上型ベース200に対峙し、かつこの上型2に接離する下型5を支持する下型ベース500を主構成とする。尚、この上型ベース200には、上型枠体203と、この上型枠体203に垂設した複数本の支持杆203aを介して、前記上型2が、適宜間隔を持って支持されている。従って、この上型2は、ガイド棒100に沿って昇降する上型ベース200(上型枠体203)と同調(同時上下動)する構造である。そして、この上型枠体203と上型2の間(上型枠体203と上型2で形成された間隔)に中間上型201を設け、この中間上型201の複数の貫通孔201aには、前記支持杆203aがそれぞれ挿嵌されている。従って、この中間上型201は、支持杆203aをガイドとして、上下動する。また、前記上型2には、鋳物製品A2、又は方案の廃材A4を折断(押圧)するための折断杆11を、この中間上型201には、方案の廃材A4、又は鋳物製品A2を押圧するための複数本の押圧冶具10を、それぞれ設ける。そして、この折断杆11と、押圧冶具10は、後述するモーメントQの発生を図る位相関係Xを備えている。
また、このプレス装置1のフレーム6には、方案Aを受入れ、かつこの方案Aを、金型(上下型2、5)の位置まで搬送する搬送手段7と、この搬送手段7を往復動する動力源(図示せず)を設ける。また、このプレス装置1のフレーム6には、前記シリンダ3と、搬送手段7の前進、後退の各位置での停止を司る停止機構(図示せず)を備えている。
そして、この押圧冶具10と、折断杆11の関係を、図12を参照して説明すると、この押圧冶具10と折断杆11とが、ベクトル方向において離れた距離X1及び/又は長手方向(上型2の前後方向Y)において離れた距離X2を有する構成とし、この押圧冶具10(押圧杆)を支点とし、前記位相関係Xを介して、折断杆11(折断ピン)によるモーメントQを与える構造である。即ち、この折断杆11のモーメントQは、方案Aの堰部A1に設けた折断部位A100(望ましくは、ノッチ、切欠き、打撃跡)に、集中応力を与える構造であればよく、例えば、曲げモーメント、捻りモーメント、引張りモーメント、他のモーメント等や、及び/又は、テコの原理等が採用可能である。そして、この折断部位A100を設けることで、例えば、確実、かつスムーズに折断可能であること、また方案A及び/又は鋳物製品A2に傷を付けることなく折断できること、騒音及び/又は塵埃の発生を少なくして作業ができること等の実益がある。以上で説明した方法を採用すれば、全ての鋳物製品(各種の鋳鉄、又はダクタイル鋳鉄等の鋳物製品)に対して、間違いなく折断作業ができる。尚、この押圧冶具10と、折断杆11の数及び/又は位置関係や、前記位相関係Xは、方案Aの形態と、大きさ、鋳物製品A2、堰部A1、並びに折断部位A100等の形態と、数を基に変更される。そして、前述したモーメントQの中で、曲げモーメント、捻りモーメント(集中応力及び/又はテコの原理)等では、加工装置の小型化、簡略化、又は省力化、迅速化、低騒音化、粉塵(塵埃)の減少化(作業環境の向上化)等に寄与できる。そして、この方案Aを、下型5に水平及び/又は安定的に設置するために、この方案Aの下方に、図示しない基準用の突起を設けることも可能である。
次に、押圧冶具10と、折断杆11と、上型2と中間上型201との関係を説明すると、この上型2には、螺着脱可能な一本又は複数本の折断杆11(ボルト形態)が垂下されており、また中間上型201には、一本又は複数本の押圧冶具10が垂下されているとともに、この押圧冶具10の軸杆1000は、上型2に設けた一個又は複数個の孔202を介して、この上型2に貫設する。従って、この押圧冶具10は、この上型2の孔202に沿って、上下動するとともに、この押圧冶具10の上下動に対応して、中間上型201が、支持杆203aを案内として上下動する構造である。尚、この中間上型201の上下動に対応して、この中間上型201と上型枠体203との間に装着した一本又は数本のスプリング13を圧縮(収縮)かつ開放(反揆)することで、この中間上型201の移動と、復帰を司る構造である。この一例では、この中間上型201を、上型2と同時に上下動させることから、複数の折断部位A100に、略均一なモーメントを付与でき、上型2・上型ベース200及び/又は中間上型201に対する衝撃の緩和と、前述した、方案A及び/又は鋳物製品A2に傷を付けることなく折断できること、騒音及び/又は塵埃の発生を少なくして作業ができること等の実益がある。
この押圧冶具10と、折断杆11の動作を説明すると、上型2がシリンダ3(動力)のピストンロッドの伸張を介して、順次降下し、この折断杆11で、鋳物製品A2の適所(折断位置)を押圧するとともに、押圧冶具10が、湯溜部A3及び/又は方案の廃材A4(湯溜部A3とする)に接触する。その後、さらに、この上型2が降下すると、湯溜部A3に押圧冶具10が衝止し、中間上型201の降下が停止して、スプリング13を圧縮する。一方、上型枠体203及び上型2の降下がさらに進むことで、折断杆11が、鋳物製品A2の適所(折断位置)を押圧し、前記折断部位A100にモーメントQが掛かり始める。その後、さらに、上型枠体203の降下が進むことで、上型2と、降下の停止した中間上型201との間で、スプリング13の圧縮が進むとともに、折断杆11が、鋳物製品A2の適所(折断位置)を、さらに押圧して、前記折断部位A100に、さらにモーメントQが掛かり、この折断部位A100の折断が進捗し、最終的には、折断されるとともに、この鋳物製品A2から折断杆11は、離間(開放)された状態となる。この作業を介して、折断された鋳物製品A2は、下型5の開口501を介して落下し、バケット、又はベルトコンベア15等の搬送手段(図示しない)に送られる。
この鋳物製品A2の折断後は、ピストンロッドの復帰を介して、上型2、及び折断杆11が上昇を始めるとともに、この際に、スプリング13の復帰(反揆)を介して、上昇する上型2が、中間上型201に、順次接近する。また、それに伴い、押圧冶具10が、元の位置に向かって上昇する。その後、ピストンロッドの復帰が停止するとともに、この上型2、及び折断杆11が上昇を停止した段階で、中間上型201は、上型2に近接するとともに、スプリング13の復帰が終了する。所謂、最初の状態に戻る。
尚、下型5には、方案Aを安定的に載架するための複数個、かつ複数列(搬送方向において)の安定突起502と、この安定突起502の間に開口501を設ける。そして、この安定突起502の設置は、確実な折断を図ること、また方案Aのガタツキを皆無とすること、又はプレス装置1、又は押圧冶具10と、折断杆11等の損傷・折損回避と、騒音及び/又は塵埃発生回避等にある。また折断杆11に、可撓性を付与する構造とし、例えば、前記折断杆11と鋳造製品A2、及び/又は、押圧冶具10と湯溜部A3、との接触時の、この折断杆11及び/又は押圧冶具10への衝撃の緩和と、損傷・折損回避、又は鋳物製品A2(方案A)に対して、傷を付けないようにすること等に有益である。
また、この折断杆11の先端頭面11aに別の構造を付加することも可能であり、例えば、この先端頭面11aに、モーメントQを付与する方向に、傾斜部、曲面部等の緩衝手段を設けることも有効である。その一例を、図11に示しており、この例では、折断杆11の先端頭面11aには、矢印「イ」の方向(反回転方向)に、緩衝用の曲面部1100を形成し、鋳物製品A2に対して、傷を付けないようにすること、又は緩衝効果を発揮すること、モーメントQの力の配分を効率化すること、更に、この折断杆11は、位相関係Xを確保した状態で、鋳物製品A2の高い位置で、かつ折断部位A100、又はその近傍を押圧することが望ましい。そして、また、図示しないが、折断杆11及び/又は押圧冶具10の先端部の形態は、例えば、捻りモーメントに有益な挾持機構、曲りモーメントに有益な平面機構とすることも可能である。
次に、図8−1から図8−6は、方案Aを、押圧冶具10で押圧し、折断杆11で、鋳物製品A2を押圧して、折断箇所A100で折断する関係を示したものであり、本発明の方法を示した第一実施例であり、以下、その動きを順に説明する。
[1] 先ず、図8−1と、図9は、作動前であって、上型2が上昇限の状態で、この上型2の上(表面)に、中間上型201が近接した状態で、配置されている。またスプリング13は、作動前であり、伸張し、また、シリンダ3のピストンロッドは、後退限にある。即ち、作動前の状態を示している。尚、図において、下型5の安定突起502には、搬送手段7を介して搬送された方案Aが、載架された状態である。この搬送は、自動かつ連続的に行なわれることが望ましい。
[2] 図8−2は、ピストンロッドの伸張を介して、上型枠体203と上型2が降下し、押圧冶具10及び/又は折断杆11が、下型3に設置した方案Aに近接する状態を示しており、押圧冶具10の頭部が、湯溜部A3に接触した状態を示すとともに、中間上型201は、上型2の上に近接した(載置された)状態で、スプリング13は伸張した状態である。尚、折断杆11は、鋳物製品A2の表面から離れた状態である。
[3] 続いて、図8−3は、ピストンロッドの伸張を介して、上型枠体203の降下により、この上型枠体203に固定された上型2が順次降下し、この折断杆11が鋳物製品A2の適所(折断位置)に当接する。その後、さらに上型2が降下し、この折断杆11で、鋳物製品A2の適所(折断位置)を押圧するとともに、押圧冶具10は、湯溜部A3に圧接される。この圧接により、押圧冶具10の降下が停止し、また、押圧冶具10が中間上型201に垂下固止されていることで、中間上型201の降下も停止して、上型枠体203及び上型2の降下分(長さ分)、スプリング13が、順次圧縮される(以下、スプリング13の圧縮とする)。
[4] また図8−4は、図8−3の状況がさらに進み、上型2の折断杆11が、鋳物製品A2の適所(折断位置)を押圧し、折断部位A100からの折断(剪断)が進むとともに、折断杆11と、上型2の下降が進んだ状態である。
[5] 図8−5は、図8−4の状況がさらに進み、上型2の折断杆11の、鋳物製品A2の適所(折断位置)への押圧が、さらに進捗したことから、折断が完了し、方案Aから鋳物製品A2と、方案の廃材A4が分離されるとともに、折断杆11と、上型枠体203と上型2の下降が、略最大限となった状態である。
[6] そして、図8−6は、折断かつ分離された鋳物製品A2が、下型5の開口501より落下し、ベルトコンベア15で搬送される状態である。また、方案の廃材A4(処理済方案A’)は、ベルトコンベア15等の搬送装置、又は吊下げ装置、ロボット装置を介して、所定の箇所、又は破砕折断機等に搬送される。以上の操作で、方案Aの処理が終了するので、その後は、ピストンロッドの後退を介して、上型2と折断杆11が、順次上昇するとともに、スプリング13の反揆を介して、中間上型201が、上型2に、順次接近する。この上昇と接近を介して、折断杆11と、押圧冶具10が復帰し、本装置が、最初の状態に戻る。その後は、前述の動作の繰り返しである。
尚、方案Aの搬入と、方案の廃材A4の搬出は、従来と同様である。またこれらの自動化も当然可能である。以上の操作は、方案Aにある一個又は複数個の折断部位A100を同時、かつ均一に折断し、同時に一個又は複数個の鋳物製品A2を、分離(切り離し)できる構造である。
以上では、方案の廃材A4を押圧冶具10で押圧し、鋳物製品A2を折断杆11で押圧する例を説明したが、鋳物製品A2を安定突起502に載置するなどして、鋳物製品A2を押圧冶具10で押圧し、方案の廃材A4を折断杆11で押圧する構成も可能である。その場合は、方案の廃材A4が、開口501から落下し、方案の廃材A4と鋳物製品A2の分別が簡易に行える。
そして、図示かつ詳細な説明は割愛するが、下型5の安定突起502に、鋳物製品A2を設置し、この鋳物製品A2を中間上型201に設けた折断杆11で押圧し、また、湯溜部A3を上型2に設けた押圧冶具10で折断する構造も可能である。この例では、他の構造は、前述の例に準ずる。また、この例では、鋳物製品A2を折断杆11で押圧するので、この鋳物製品A2に対するダメージが少ないものと考えられる。その他の特徴は、前述の例に準ずる。
また、図9に図示したように、折断杆11を複数本設け、鋳造製品A2の各適所(折断位置)を、順次又は連続して、それぞれ押圧し、曲げモーメントや捻りモーメント等を順次及び/又は繰り返して与えることで、複合的なモーメントQを与えることができる。この構造により、凹凸のある複雑な形状の鋳造製品A2にも対応できる。例えば、複数の折断杆11の高さを変えて、部分的に押圧に要する時間差を作り、鋳造製品A2に捻りモーメントQを付与して、方案Aとの分離を容易にすることも可能である。
また、図10−1〜図10−6に示した第二実施例は、上型枠体203、又は上型2(上型2とする)に押圧冶具10を上下動自在に設ける構造(中間上型201を設けない構造)であり、また、押圧冶具10は、スプリング13を介して、上型2に貫設し、かつこの押圧冶具10の軸杆1000にはスプリング13を外套し、このスプリング13の反発力で、常時、下方に付勢する。またこの軸杆1000の上下には、抜け防止用及びスプリング13支持用の鍔片(ナット)1000a、1000bが設けられている。この押圧冶具10は、スプリング13の下方の付勢を介して、方案の廃材A4、又は鋳物製品A2を押圧する構造となっている。以下、好ましい、この一例の動きを順に説明する。
[1a] 先ず、図10−1は、上型2が降下し、押圧冶具10及び/又は折断杆11が、下型3に設置した方案Aに近接する状態を示しており、押圧冶具10の軸杆1000の鍔片1000b(頭部)が上型2の表面にあり、またスプリング13は伸張状態で、押圧冶具10はフリー状態である。また折断杆11もフリー状態である。
[2a] その後、上型2が、順次降下すると、図10−2の状態となり、この図10−2は、方案の廃材A4等を、押圧冶具10で押圧した状態であって、軸杆1000の鍔片1000b(頭部)が上型2の表面より僅かに突出し、スプリング13が作動(圧縮)して、方案Aが下型5に安定的に設置されている最初の状態である。
[3a] さらに上型2が降下すると、図10−3の状態となり、この図10−3は、方案の廃材A4等を、押圧冶具10で、さらに押圧した状態であって、軸杆1000の鍔片1000b(頭部)が上型2の表面よりかなり突出し、スプリング13がさらに圧縮され、この反力を介して、軸杆1000の鍔片1000aが、方案Aを押圧して、軸杆1000の降下が衝止するとともに、折断杆11が鋳物製品A2の適所(折断位置)を押圧する。
[4a] 続いて、さらに上型2の降下に伴って、図10−4のように、この押圧冶具10を支点として、折断杆11に対してモーメントQが作用することで、折断部位A100に折断力が順次作用し、最終的には、折断部位A100より折断される。この折断時に、空間503が存在することで、鋳物製品A2の回転が図れる(回転スペースとして機能する)とともに、その落下が可能となる。
[5a] そして、図10−4の状況がさらに進み、この図10−5は、上型2の折断杆11の、鋳物製品A2の折断位置への押圧が、さらに進捗したことから、折断が完了し、方案Aから鋳物製品A2と、方案の廃材A4が分離されるとともに、落下した状態であり、折断杆11と、上型2の下降が、略最大限となった状態である。
[6a] また、この落下した状態が、図10−6として示されている。即ち、この図10−6は、鋳物製品A2が、方案Aより離間し、下型5の開口501を介して、ベルトコンベア15等の搬送手段上に落下した状態を示している。従って、この状態が最後であって、これ以後は、上型2の上昇に伴って、押圧冶具10と、折断杆11が最初の状態に戻る。その後は、前述の動作の繰り返しである。尚、方案Aの搬入と、処理済方案A’の搬出は、従来と同様であり、その他は、前述の第一実施例に準ずる。
尚、押圧冶具10のスプリング13及び/又はその構造は、一例であり、他の伸縮手段、又は構造であっても、同様な動きを確保できる構造であれば、採用可能である。
図1は、第一実施例を示しており、堰折り装置(プレス装置)全体の正面図 図2は、図1の背面図 図3は、図1の左側面図 図4は、図1の右側面図 図5は、図1の平面図 図6は、第一実施例を示しており、下型と方案との関係を拡大して示した俯瞰図 図7は、第一実施例を示しており、上型の押圧冶具と、折断杆との関係を拡大して示した俯瞰図 図8−1は、第一実施例を示しており、下型に載架した方案を、上型の押圧冶具で押圧する前の状態において、曲げモーメントを示した拡大正面図 図8−2は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、上型の折断杆で鋳物製品を押圧する前の状態を示した拡大正面図 図8−3は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する最初の状態を示した拡大正面図 図8−4は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する中間の状態を示した拡大正面図 図8−5は、第一実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆による鋳物製品の押圧が終了し、鋳物製品が折断された状態を示した拡大正面図 図8−6は、第一実施例を示しており、方案の廃材と鋳物製品の折断が終了し、ベルトコンベアに搬送される状態を示した拡大正面図 図9は、第一実施例を示しており、下型に載架した方案を、上型の押圧冶具で押圧する前の状態において、捻りモーメントを示した拡大右側面図 図10−1は、第二実施例を示しており、下型に載架した方案を、上型の押圧冶具で押圧する前の状態において、曲げモーメントを示した拡大正面図 図10−2は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、上型の折断杆で鋳物製品を押圧する前の状態を示した拡大正面図 図10−3は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する最初の状態を示した拡大正面図 図10−4は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆で鋳物製品を押圧する中間の状態を示した拡大正面図 図10−5は、第二実施例を示しており、方案を押圧冶具で押圧し、折断杆による鋳物製品の押圧が終了し、鋳物製品が折断された状態を示した拡大正面図 図10−6は、第二実施例を示しており、方案の廃材と鋳物製品の折断が終了し、ベルトコンベアに搬送される状態を示した拡大正面図 図11は、折断杆の好ましい一例を示した拡大側面図 図12は、位相関係の各例を示した模式図
符号の説明
1 プレス装置
100 ガイド棒
2 上型
200 上型ベース
200a 支持杆
201 中間上型
201a 貫通孔
202 孔
203 上型枠体
203a 支持杆
3 シリンダ
5 下型
500 下型ベース
501 開口
502 安定突起
503 空間
6 フレーム
7 搬送手段
10 押圧冶具
1000 軸杆
1000a 鍔片
1000b 鍔片
11 折断杆
11a 先端頭面
1100 曲面部
13 スプリング
15 ベルトコンベア
A 方案
A’ 処理済方案
A1 堰部
A2 鋳物製品
A3 湯溜部
A4 方案の廃材
A100 折断部位
Q モーメント
X 位相関係
X1 ベクトル方向において離れた距離
X2 長手方向において離れた距離
Y 上型の前後方向

Claims (7)

  1. 加工装置の上型、又は上型に移動可能に設けた中間上型に、方案の廃材、又は鋳物製品押圧用の押圧冶具を設けるとともに、この上型に方案の廃材の折断部位の折断を担う折断杆を設け、また、この加工装置の下型に、方案を安定的に載架する安定突起、及び開口を設けた構造の加工装置を利用し、この方案から鋳物製品と、方案の廃材を折断(分離)する堰折り方法であって、
    上型を降下して、前記方案の廃材、又は鋳物製品を押圧冶具で押圧し、前記方案を下型に安定的に設置する設置工程と、
    この設置工程で、下型に設置された方案の廃材、又は鋳物製品の押圧を継続する押圧冶具の操作(動き)、並びに設置された鋳物製品、又は方案の廃材に、前記折断杆で押圧を図るために、前記上型を順次降下する上型の降下工程と、
    この上型の降下工程において、前記押圧冶具と、折断杆との位相関係を利用するとともに、この押圧冶具と、この折断杆の押圧を利用し、前記折断部位にモーメント(集中応力)を付与し、前記鋳物製品を、方案の折断部位より折断する折断工程と、
    この折断工程を介して、鋳物製品と、方案の廃材とを分離する構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法。
  2. 請求項1に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り方法であって、
    前記方案の折断部位となる堰部に、モーメント(集中応力)を最大に付与できるノッチ、切欠き、打撃跡を設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置方法。
  3. 加工装置の下型ベースに、方案を安定的に設置できる下型を設け、この下型に対峙する上型に設置する上下動可能な中間上型、又は上型に垂設した方案の廃材、又は鋳物製品の押圧を担う一本又は複数本の押圧冶具を、前記上型に貫設し、また、前記上型に、前記方案の廃材の折断部位の折断を担う折断杆を一本又は複数本設け、かつ、この押圧冶具の押圧位置と、折断杆の折断位置が位相関係になるようにそれぞれ設けるとともに、この押圧冶具と折断杆は、ベクトル方向及び/又は長手方向において離れた位置関係を確保する構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置。
  4. 請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置において、
    前記押圧冶具を、上型に貫通した軸杆と、この軸杆を支持する当該上型の上面に載架される中間上型と、この中間上型と上型枠体との間に、スプリングを設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置。
  5. 請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置において、
    前記押圧冶具を、上型に貫通した軸杆と、この軸杆を支持する鍔片と、この軸杆に捲装したスプリングで構成した方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置。
  6. 請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であって、
    前記折断杆を、可撓性を有する軸部と、傾斜部又は曲面部の緩衝手段を有する頭部とで構成した方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置。
  7. 請求項3に記載の方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置であって、
    前記方案を、前記下型に水平及び/又は安定的に設置するために、この方案の下方に、基準用の突起を設ける構成とした方案から鋳物製品と、方案の廃材を分離する堰折り装置。
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